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第二種電気主任技術者(一次)「機械」の一問一答

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📖 第二種電気主任技術者(一次)「機械」の全75問と解説(一覧)

第二種電気主任技術者(一次)の機械に関する一問一答(全75問)の正解と解説の一覧です。上の一問一答で実際に解いてから、ここで復習・確認できます。

  1. 問1.直流発電機の誘導起電力E=pZΦn/(60a)では、極数pと並列回路数aの両方に比例し、磁束Φには反比例するため、磁束を増やすと逆起電力は小さくなる。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。誘導起電力E=pZΦn/(60a)は、極数p・全導体数Z・一極あたり磁束Φ・回転速度nに比例し、並列回路数aに反比例する。Φは反比例ではなく比例、aは比例ではなく反比例である点に注意。重ね巻ではa=p、波巻ではa=2。

  2. 問2.直流分巻発電機では、界磁巻線が電機子と並列に接続されており、負荷電流が増加すると端子電圧が上昇する特性をもつ。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。分巻発電機は負荷電流が増えると電機子抵抗降下と電機子反作用により端子電圧が低下し、それにより界磁電流も減少してさらに電圧が下がる垂下特性を示す。上昇するのではなく低下する。

  3. 問3.直流直巻電動機は無負荷時に磁束Φが小さくなり、回転速度N≒(V−IaRa)/(kΦ)が著しく上昇して危険速度に達するため、ベルト掛けなど無負荷運転は避けるべきである。

    正解:○(正しい)

    解説:直巻機は界磁が負荷電流で励磁されるため、無負荷では磁束が小さくなり回転数が極端に上昇する。これにより遠心力で電機子が破壊する恐れがあるため、必ず負荷を接続した状態で起動・運転する必要がある。

  4. 問4.直流電動機の電機子反作用による減磁作用を打ち消す目的で、主磁極面のスロット内に電機子と直列に接続して用いられるのが補償巻線である。

    正解:○(正しい)

    解説:補償巻線は主磁極面のスロット内に置かれ、電機子電流と逆向きの起磁力を発生して電機子反作用を局所的に打ち消す。これにより磁束分布の偏りや火花の発生を抑制し、整流特性が改善される。

  5. 問5.直流他励電動機の速度制御において、界磁制御は定トルク制御となり、電機子電圧制御は定出力制御となる。

    正解:×(誤り)

    解説:正しくは逆で、電機子電圧制御は磁束一定なのでトルク=kΦIaが一定の定トルク制御、界磁制御は磁束を弱めて高速化するため出力P=Tωが一定の定出力制御となる。基本特性を取り違えないこと。

  6. 問6.三相誘導電動機において、すべりs=0は同期速度に等しい状態、s=1は停止状態を意味し、通常運転時のすべりはおおむね2〜5%程度である。

    正解:○(正しい)

    解説:すべりはs=(Ns−N)/Nsで定義され、Ns=120f/p。s=0は無負荷理想状態で同期速度、s=1は始動時、運転中は数%。発電機運転ではs<0となり、二次回路に外部抵抗を入れると始動トルクが増大する。

  7. 問7.三相誘導電動機の最大トルクは、二次抵抗の値に依存せず一定であるが、最大トルクを発生するすべりs_mは二次抵抗に比例して大きくなる。

    正解:○(正しい)

    解説:比例推移の原理により、二次抵抗r2を増すとs_m=r2/x2が大きくなる。最大トルクTmは(r2)に依存せず一次電圧と漏れリアクタンスで決まるため、巻線形では二次抵抗器を入れて始動トルクを増大できる。

  8. 問8.三相誘導電動機の始動法において、Y−Δ始動法は始動電流と始動トルクをともに1/√3倍に低減できる方式である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。Y−Δ始動では始動時相電圧が1/√3倍になるため、始動電流と始動トルクはいずれも1/3倍(√3倍ではない)に低減する。線電流比でも1/3倍となる。中容量機の代表的始動法。

  9. 問9.単相誘導電動機はそれ自体では始動トルクを持たないため、コンデンサ始動・分相始動・くま取りコイル等の補助手段で回転磁界に近い状態を作り出して始動する。

    正解:○(正しい)

    解説:単相巻線だけでは交番磁界しか生じず始動できないが、補助巻線とコンデンサ等で位相差をつくり擬似的な回転磁界を発生させ始動トルクを得る。小容量の家電・換気扇等に広く用いられる。

  10. 問10.誘導電動機のインバータによる可変速制御において、V/f一定制御を用いると周波数を下げても磁束は一定に保たれ、低周波数域でも一次抵抗降下の影響を受けず常に十分な定トルクが得られる。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。V/f一定で原理的には磁束Φ∝V/fが一定となるが、低周波数域では一次抵抗による電圧降下の比率が大きくなり実磁束が低下する。このため実装ではトルクブースト補正で電圧を上乗せして低速トルクを確保する。

  11. 問11.同期発電機の電機子反作用は、力率1の負荷では交差磁化作用、遅れ力率では減磁作用、進み力率では増磁作用として現れる。

    正解:○(正しい)

    解説:電機子電流と起電力の位相差により反作用の性質が変わる。遅れ電流は界磁を弱める減磁作用、進み電流は界磁を強める増磁作用を示し、これに伴い端子電圧変動率や励磁電流調整の方向が決まる。

  12. 問12.同期発電機の短絡比Kが大きい機械は、同期インピーダンスが大きく、電圧変動率が大きい銅機械と呼ばれる。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。短絡比Kが大きい機械は同期インピーダンスZs(pu)≒1/Kが小さく、電圧変動率も小さい鉄機械と呼ばれる。逆にKが小さい機械はZsが大きく電圧変動が大きい銅機械となる。鉄機械は安定度に優れる。

  13. 問13.同期電動機のV曲線とは、一定負荷のもとで界磁電流を変化させたときの電機子電流の変化を表したもので、力率1点で電機子電流が最小となるU字状の曲線である。

    正解:○(正しい)

    解説:界磁電流が少ない不足励磁では遅れ力率の電機子電流、過励磁では進み力率の電流が増加し、力率1で最小値を取る。この性質を利用して同期電動機を進相機(同期調相機)として系統の力率改善に用いる。

  14. 問14.同期電動機の乱調現象は、負荷変動や系統じょう乱に対して回転子が同期速度のまわりに振動する現象であり、これを抑制するために制動巻線(ダンパ巻線)が回転子表面に設けられる。

    正解:○(正しい)

    解説:突発負荷変化で回転子に振動が生じると同期はずれの恐れがある。制動巻線にすべりが生じると誘導電流が流れて制動トルクを発生し、振動を減衰させる。さらに自己始動用としても兼用される。

  15. 問15.変圧器の電圧変動率εは、遅れ力率の場合、近似的にε≒p・cosθ+q・sinθと表すことができ、pはパーセント抵抗降下、qはパーセントリアクタンス降下である。

    正解:○(正しい)

    解説:電圧変動率は一次近似でε≒p・cosθ+q・sinθ、θは力率角。遅れ力率では+で評価し、進み力率ではq・sinθの符号が−となる。より厳密には第2項として(q・cosθ−p・sinθ)²/200を加える。

  16. 問16.変圧器の最大効率は、無負荷損(鉄損)と負荷損(銅損)が等しくなる負荷率のときに発生し、定格時の鉄損Pi、定格時の銅損Pcとすると、最大効率となる負荷率はα=√(Pi/Pc)で与えられる。

    正解:○(正しい)

    解説:効率η=出力/(出力+Pi+α²Pc)を負荷率αで微分し最大化条件を求めると、Pi=α²Pcとなる。すなわちα=√(Pi/Pc)。配電用変圧器は軽負荷運転が多いため、Pcに対しPiを小さく設計することが多い。

  17. 問17.変圧器の並行運転条件として、極性の一致と定格電圧の一致は必要であるが、パーセントインピーダンスは異なっていても容量按分どおりに負荷を分担できる。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。パーセントインピーダンスが異なると負荷分担はZ%の逆比となるため、容量按分どおりに分担できず、Z%が小さい機器に負荷が集中して過負荷になる。並行運転には極性・変圧比・%Z・三相では角変位の一致が必要。

  18. 問18.三相変圧器のΔ−Y結線は昇圧用に多く用いられ、二次側に中性点が出せて系統接地が容易、第三高調波電流を一次側Δ内で循環させて系統に流出させないなどの利点がある。

    正解:○(正しい)

    解説:Δ結線は3次高調波の循環路となるため、起電力波形が正弦波に近くなる。Y結線で中性点を引き出せば直接接地方式が可能で、対地電圧を下げられる。発電所昇圧用変圧器の標準結線。

  19. 問19.V結線変圧器は、Δ−Δ結線の単相変圧器1台を撤去したものに相当し、利用率は√3/2≒0.866、出力比はΔ−Δ結線に対して1/√3となる。

    正解:○(正しい)

    解説:V結線は2台の単相器で三相出力を得る方式。1台あたり容量Pに対しV結線出力は√3P、Δ結線出力は3PだからV/Δ=1/√3≒57.7%、利用率はV出力/(2P)=√3/2≒86.6%。一台故障時の緊急運転にも用いる。

  20. 問20.サイリスタ(SCR)は、ゲート信号によりオン状態にできるが、オン後はゲート信号を切ってもオフにできず、主回路の電流を零にするか逆電圧を印加してターンオフさせる必要がある。

    正解:○(正しい)

    解説:SCRはラッチング電流を超えるとゲート制御不能となる。商用周波数の自然転流(電流ゼロ)か、転流回路による強制転流が必要。これに対しGTO・IGBTはゲート信号で自己消弧でき、PWM制御に適する。

  21. 問21.IGBTは電流駆動素子であり、ゲート駆動電力が大きく、入力容量も大きいため高速スイッチングは困難で、低周波の大容量用途以外には適さない。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。IGBTはMOSゲートの電圧駆動素子でゲート駆動電力は小さく、高速スイッチングが可能。バイポーラ動作で大電流・高耐圧も得られるため、産業用インバータ・電気自動車・鉄道車両等の中大容量PWM駆動に広く採用されている。

  22. 問22.単相全波整流回路(抵抗負荷)の出力電圧の直流平均値Edは、入力交流電圧の実効値をEとすると、半波整流の半分の0.45Eで与えられる。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。単相全波整流ではEd=2√2E/π≒0.9Eが正しく、半波整流の場合がその半分の0.45Eである。「半波」と「全波」が逆になっている記述。三相全波では1.35V(V:線間電圧実効値)と覚える。

  23. 問23.直流チョッパ回路において、昇圧チョッパの出力電圧Voと入力電圧Eの関係は、通流率(デューティ比)αを用いてVo=αEで表され、出力は入力以下に降圧される。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。Vo=αEは降圧チョッパの関係式であり、昇圧チョッパではVo=E/(1−α)でVo≥Eとなる。昇降圧型はVo=αE/(1−α)。降圧と昇圧で式が異なる点を取り違えないこと。電車制御や太陽光連系で多用される。

  24. 問24.PWMインバータでは、三角波キャリアと正弦波信号波を比較してパルス幅を変調し、変調率を変えることで出力基本波電圧の実効値を制御できる。

    正解:○(正しい)

    解説:PWMでは変調率を変えることで基本波電圧を制御でき、スイッチング周波数を高くすると低次高調波が小さくなる。出力にLCフィルタを付加することで正弦波に近い波形が得られ、誘導機可変速駆動の標準方式。

  25. 問25.ボード線図は、横軸に角周波数ωを線形目盛、縦軸にゲインを20log10|G(jω)|で表したもので、位相曲線とゲイン曲線で構成される。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。ボード線図の横軸は角周波数ωの対数目盛(片対数)が正しい。線形目盛ではなく、これにより一次・二次系などの折線近似が可能となる。縦軸ゲインはdB、位相は度(または弧度)で表記される。

  26. 問26.ナイキスト線図による安定判別では、開ループ伝達関数G(s)H(s)の周波数応答軌跡が複素平面の(−1, j0)点を反時計回りに囲む回数が、右半平面の極の個数に等しければ閉ループ系は安定である。

    正解:○(正しい)

    解説:ナイキストの判定法は、N=P−Z(Nが−1点を反時計回りに囲む回数、Pは開ループの不安定極数、Zは閉ループの不安定極数)から導かれ、閉ループ安定にはZ=0が必要、すなわちN=Pとなる必要がある。

  27. 問27.PID制御においてD(微分)動作は定常偏差を除去する効果があり、定常特性の改善のため必須の動作である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。定常偏差を除去するのはI(積分)動作の役割。D動作は偏差の変化率に基づき予測的に操作量を加減し、過渡応答の改善(オーバーシュート抑制)に寄与するが、定常偏差は減らせない。雑音増幅にも注意。

  28. 問28.ブロック線図において、フィードバックループの伝達関数は、前向き伝達関数Gと帰還伝達関数Hを用いて、負帰還の場合G/(1−GH)で表される。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。負帰還ではG/(1+GH)が正しい。正帰還の場合がG/(1−GH)である。閉ループ伝達関数の符号は帰還点の極性で決まる重要な式なので、+と−を取り違えないように注意が必要。

  29. 問29.誘導加熱は周波数を高くするほど表皮効果による加熱深さが深くなり、低くするほど表面に集中するため、深部加熱では高周波・表面加熱では低周波を選ぶのが原則である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。周波数と加熱深さの関係が逆。表皮深さδ=√(2/ωσμ)は周波数に反比例するため、周波数を高くすると電流が表面に集中して表面加熱、低くすると深く浸透して深部加熱になる。焼入れは高周波、溶解は低周波を使う。

  30. 問30.誘電加熱は導体内の渦電流損で発熱する方式であり、プラスチックや木材など電気伝導性の低い物質には適用できない。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。記述は逆で、誘電加熱は絶縁体・誘電体に高周波電界を加え、誘電損P=ωε0εr・tanδ・E²Vで発熱させる方式。木材乾燥・プラスチック溶着・電子レンジ等に用いる。導体内渦電流発熱は誘導加熱である。

  31. 問31.1次電池は化学反応が不可逆で再充電できない使い切り型であり、マンガン乾電池・アルカリ乾電池・酸化銀電池等が該当する。

    正解:○(正しい)

    解説:1次電池は内部の化学反応が不可逆で放電のみ。これに対し2次電池(蓄電池)は鉛蓄電池、ニッケル水素、リチウムイオン等で化学反応が可逆、繰り返し充放電できる。電気化学エネルギー変換装置の基本分類。

  32. 問32.JK-フリップフロップは、J=K=1のときクロックに同期して出力Qが反転(トグル)動作する論理素子であり、これを段接続するとリプルカウンタを構成できる。

    正解:○(正しい)

    解説:JK-FFはJ=0,K=0で保持、J=1,K=0でセット、J=0,K=1でリセット、J=K=1でトグル動作。トグル動作を利用し、出力Qを次段のクロックに与えれば2分周のリプルカウンタ(非同期カウンタ)になる。

  33. 問33.コンピュータの主記憶装置に用いられるSRAMは、データを各セルのコンデンサ電荷で保持するため一定時間ごとにリフレッシュ動作が必要で、DRAMよりも集積度は高いが速度は遅い。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。DRAMとSRAMの説明が入れ替わっている。DRAMはコンデンサ電荷保持でリフレッシュ必要・小セル・大容量・低速、SRAMはフリップフロップ保持でリフレッシュ不要・大セル・小容量・高速。キャッシュにSRAMが使われる。

  34. 問34.二進数の論理回路において、半加算器は2入力の和Sと桁上げCを出力し、SはAND回路、CはXOR回路で構成される。

    正解:×(誤り)

    解説:正しくはS=A XOR B(排他的論理和)、C=A AND B(論理積)である。和と桁上げのゲートを取り違えやすい代表例なので、入力(0,0)(0,1)(1,0)(1,1)に対しS=0,1,1,0、C=0,0,0,1で確認できる。

  35. 問35.光束は単位時間あたりに通過する光のエネルギー量で単位はワット[W]、これに対し光度は人間の視感度を考慮した単位カンデラ[cd]で表される。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。光束の単位はルーメン[lm]が正しい。光束は視感度を補正したエネルギー量で[lm]、光度はある方向の単位立体角あたりの光束[lm/sr]=[cd]、照度は単位面積あたり光束[lm/m²]=[lx]である。

  36. 問36.電動機の電源を遮断した後、慣性で回転する状態から、電機子に逆電圧を加えて急停止させる制動方式を回生制動と呼ぶ。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。逆電圧で急制動するのは逆相制動(プラッギング)。回生制動は電動機を発電機運転して電気エネルギーを電源側へ返す方式で、電車・エレベータ等で省エネ目的に用いられる。発電制動は抵抗で熱として消費。

  37. 問37.直流機の整流子片間電圧は機械の絶縁・整流の限界を決める重要な値であり、高速大容量機ほど整流子片間電圧を低く抑える設計が求められる。

    正解:○(正しい)

    解説:片間電圧が大きすぎると整流子片間のフラッシオーバを生じるため、高速大容量機では片数を増やして1片あたりの電圧を抑える。一般に許容片間電圧は10〜15V程度、機械の信頼性と直接結びつく設計指標。

  38. 問38.ヒステリシス損は周波数fと最大磁束密度Bmの関係で増加し、定電圧運転中の変圧器では電源周波数を低下させると鉄損が増大する場合がある。

    正解:○(正しい)

    解説:Bm∝V/fであるため、定電圧でf低下→Bm増→ヒステリシス損Wh∝f・Bm^1.6が増す可能性がある。さらに渦電流損も含めた鉄損全体としても増大しうるため、低周波運転時は電圧低減または磁気的余裕が必要。

  39. 問39.三相かご形誘導電動機の同期速度Ns[min−1]は、極数p=6、電源周波数f=60Hzのとき、Ns=60f/p=600min−1となる。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。同期速度の正しい式はNs=120f/p[min−1]である。p=6、f=60Hzを代入すると120×60/6=1200min−1。問題文の60f/pは2倍違いの誤式で、同期速度の係数120を取り違えやすい。

  40. 問40.次の直流分巻電動機の速度制御方法に関する説明のうち、最も適切なものはどれか。

    • ア.界磁電流を増加させると磁束Φが増えるため、回転速度N≒(V−IaRa)/(kΦ)は増加する
    • イ.電機子電圧制御は界磁を弱めることで定出力制御特性を得る方式である
    • ウ.電機子直列抵抗を挿入すると、電機子電流Iaに比例した電圧降下によって回転速度が低下する
    • エ.直流機には電源周波数制御による速度制御方式が一般的に用いられる

    正解:ウ.電機子直列抵抗を挿入すると、電機子電流Iaに比例した電圧降下によって回転速度が低下する

    解説:電機子直列抵抗制御では、抵抗での電圧降下によりE_a=V−Ia(Ra+R)となり回転速度が低下する。界磁電流増は速度低下方向、電機子電圧制御は磁束一定で定トルク制御、周波数制御は交流機の方式であり直流機には不適。

  41. 問41.三相誘導電動機の二次入力P2、二次銅損Pc2、機械的出力Po、すべりsの関係として正しいものはどれか。

    • ア.P2 : Pc2 : Po = (1−s) : s : 1
    • イ.P2 : Pc2 : Po = 1 : (1−s) : s
    • ウ.P2 : Pc2 : Po = s : 1 : (1−s)
    • エ.P2 : Pc2 : Po = 1 : s : (1−s)

    正解:エ.P2 : Pc2 : Po = 1 : s : (1−s)

    解説:二次入力の分配比は P2:Pc2:Po=1:s:(1−s) という基本関係。すなわち二次銅損Pc2=sP2、機械的出力Po=(1−s)P2となる。すべりが大きいほど銅損として失われる比率が増し、効率は低下する。

  42. 問42.定格6.6kV、50Hzの三相同期発電機が定格電流を流して三相短絡したとき、短絡比K=1.25であった。この発電機のパーセント同期インピーダンス[%]に最も近い値はどれか。

    • ア.80%
    • イ.70%
    • ウ.60%
    • エ.125%

    正解:ア.80%

    解説:同期発電機ではパーセント同期インピーダンスZs(pu)≒1/Kの関係がある。K=1.25であればZs=1/1.25=0.8、すなわち80%。短絡比が大きい機械ほどZsが小さく電圧変動率や安定度に優れる鉄機械となる。

  43. 問43.変圧器の定格容量200kVA、定格電圧二次側200V、巻線抵抗の合計を一次側換算で1.5%、漏れリアクタンスを一次側換算で4.0%、力率0.8(遅れ)のときの電圧変動率[%]に最も近いものはどれか。

    • ア.2.5
    • イ.3.6
    • ウ.4.4
    • エ.5.5

    正解:イ.3.6

    解説:ε≒p・cosθ+q・sinθ=1.5×0.8+4.0×0.6=1.2+2.4=3.6%。遅れ力率では第1項・第2項とも正符号、進み力率では第2項が負となる。2次の項は0.04%程度で無視できる。

  44. 問44.Δ−Y結線三相変圧器に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

    • ア.一次線間電圧と二次線間電圧の比は、変圧比aに対して a/√3 となる
    • イ.二次側に中性点を引き出せるため、直接接地方式が採用しやすい
    • ウ.一次線電流と二次線電流の位相は完全に同相となる
    • エ.一次側Δ巻線内で第三高調波電流が循環し、起電力波形が正弦波に近くなる

    正解:ウ.一次線電流と二次線電流の位相は完全に同相となる

    解説:Δ−Y結線では一次と二次の線電圧・線電流に30°の角変位(位相差)が生じる。これがベクトル群の概念であり、並行運転を行う場合は角変位の一致が必要条件となる。他の3項目はΔ−Yの代表的利点。

  45. 問45.サイリスタを用いた単相全波整流回路(抵抗負荷)において、点弧角α=60°のときの直流平均電圧Edは入力交流電圧(実効値)Eに対しおよそ何倍となるか。

    • ア.0.45E
    • イ.0.55E
    • ウ.0.90E
    • エ.0.68E

    正解:エ.0.68E

    解説:Ed=(2√2E/π)・(1+cosα)/2=(0.9E)・(1+cos60°)/2=0.9E×0.75=0.675E≒0.68E。α=0°で最大0.9E、α=180°で0。位相制御により出力直流電圧を連続的に調整できる代表的整流方式。

  46. 問46.次の半導体パワーデバイスのうち、ゲート信号で自己消弧できないものはどれか。

    • ア.通常のサイリスタ(SCR)
    • イ.GTOサイリスタ
    • ウ.IGBT
    • エ.パワーMOSFET

    正解:ア.通常のサイリスタ(SCR)

    解説:SCRはターンオン制御のみ可能で、ターンオフは主回路電流ゼロまたは逆電圧印加(転流回路)が必要。GTO・IGBT・MOSFETは自己消弧可能で、PWMインバータやチョッパに広く用いられる。

  47. 問47.降圧チョッパ回路において、入力電圧E=200V、通流率(デューティ比)α=0.4のときの出力直流電圧Vo[V]として正しいものはどれか。

    • ア.50V
    • イ.80V
    • ウ.120V
    • エ.60V

    正解:イ.80V

    解説:降圧チョッパではVo=αE=0.4×200=80V。昇圧型ならVo=E/(1−α)=200/0.6≒333V、昇降圧型ならVo=αE/(1−α)=200×0.4/0.6≒133V。回路構成により入出力電圧比が異なる点に注意。

  48. 問48.伝達関数G(s)=10/{(1+0.1s)(1+0.01s)} のボード線図のゲインに関して、十分高い周波数領域における勾配[dB/decade]として正しいものはどれか。

    • ア.−20
    • イ.−60
    • ウ.−40
    • エ.−80

    正解:ウ.−40

    解説:1次遅れ要素1個で勾配は−20dB/dec。本伝達関数は1次遅れが2段あるため、両方の折点周波数を超えた高周波域では−40dB/decとなる。折点はω=10rad/sと100rad/sで、それぞれ−20dB/decずつ加算される。

  49. 問49.PID制御に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

    • ア.P(比例)動作は応答を速くする効果があるが、定常偏差は除去できない
    • イ.I(積分)動作は定常偏差を除去できるが、積分ゲインが大きすぎると振動的になる
    • ウ.PID三動作の組合せは速応性・定常特性・安定性のバランスをとるのに用いられる
    • エ.D(微分)動作は外乱や雑音による高周波成分を抑制し、定常特性を改善する

    正解:エ.D(微分)動作は外乱や雑音による高周波成分を抑制し、定常特性を改善する

    解説:D動作は予測的効果で過渡応答を改善(オーバーシュート低減)するが、雑音を増幅しやすく定常特性の改善には直接寄与しない。定常偏差除去はI動作の役割である。D動作の効果を取り違えやすい論点。

  50. 問50.ある熱負荷を電熱で加熱したいとき、被加熱物が金属で表面のみ短時間で加熱したい場合に最も適した方式はどれか。

    • ア.高周波誘導加熱
    • イ.誘電加熱
    • ウ.アーク加熱
    • エ.赤外線加熱

    正解:ア.高周波誘導加熱

    解説:高周波誘導加熱は表皮効果で電流が表面に集中するため、周波数を上げると表面のみを短時間で加熱でき、金属表面焼入れに最適。誘電加熱は絶縁体用、アークは溶解、赤外線は塗装乾燥等が主用途。

  51. 問51.次の電池のうち、二次電池(蓄電池)でないものはどれか。

    • ア.鉛蓄電池
    • イ.アルカリマンガン乾電池
    • ウ.リチウムイオン電池
    • エ.ニッケル水素電池

    正解:イ.アルカリマンガン乾電池

    解説:アルカリマンガン乾電池は一次電池で、再充電できない使い切り型。鉛蓄電池・ニッケル水素・リチウムイオンは化学反応が可逆で繰り返し充放電できる二次電池。リチウムイオンは高エネルギー密度で携帯機器・EVに普及。

  52. 問52.論理回路のJK-フリップフロップにおいて、現在出力Q=0の状態でJ=1、K=1の入力を与えてクロックを1回入力した直後の出力Qとして正しいものはどれか。

    • ア.0
    • イ.高インピーダンス
    • ウ.1
    • エ.不定

    正解:ウ.1

    解説:JK-FFはJ=K=1のときトグル(反転)動作するため、現在Q=0なら次状態Q=1となる。RS-FFではS=R=1が禁止入力(不定)だが、JK-FFではこの状態が有効な反転動作として定義されている点が大きな違い。

  53. 問53.ある三相誘導電動機の同期速度がNs=1800min−1、定格時の回転速度N=1746min−1のとき、定格時のすべり[%]として最も近いものはどれか。

    • ア.1.5%
    • イ.2.0%
    • ウ.4.5%
    • エ.3.0%

    正解:エ.3.0%

    解説:s=(Ns−N)/Ns=(1800−1746)/1800=54/1800=0.03=3.0%。一般かご形誘導電動機の定格すべりは2〜5%程度の範囲が多く、本問はその代表値。Ns=1800はp=4、f=60Hzの場合の同期速度。

  54. 問54.直流分巻電動機が端子電圧220V、電機子電流50A、電機子抵抗0.2Ωで運転しているとき、逆起電力Eaの値[V]として正しいものはどれか。ただしブラシ電圧降下は無視するものとする。

    • ア.210V
    • イ.200V
    • ウ.215V
    • エ.230V

    正解:ア.210V

    解説:Ea=V−Ia・Ra=220−50×0.2=220−10=210V。逆起電力は端子電圧から電機子抵抗降下を差し引いた値で、機械的出力P_m=Ea・Iaから機械出力(軸出力に近い量)が求まる。

  55. 問55.次の同期電動機のV曲線に関する記述のうち、最も適切なものはどれか。

    • ア.界磁電流を増やしていくと、電機子電流は単調に減少する
    • イ.界磁電流を増減することで、進み・遅れ両方向の力率を取れる
    • ウ.力率1のときに電機子電流が最大になる
    • エ.負荷が変わってもV曲線の形状は一切変化しない

    正解:イ.界磁電流を増減することで、進み・遅れ両方向の力率を取れる

    解説:V曲線は界磁電流に対する電機子電流のU字曲線で、不足励磁では遅れ力率、過励磁では進み力率の電流となり、力率1の点で電機子電流が最小。負荷が増すとV曲線は全体に上方にシフトし最小点も移動する。

  56. 問56.容量・%Zともに等しい単相変圧器2台を並行運転する場合の負荷分担として正しいものはどれか。

    • ア.1台目に100%、2台目は無負荷
    • イ.1台目に約66%、2台目に約33%
    • ウ.両機がほぼ等しく50%ずつ分担する
    • エ.両機とも100%以上を分担しオーバーロードする

    正解:ウ.両機がほぼ等しく50%ずつ分担する

    解説:並行運転2台の負荷分担は、容量と%Zの逆比に従う。容量・%Zともに等しいため各機が定格の50%ずつ均等に分担する。%Zが異なる場合は%Z小の機器に負荷が集中するため、容量の按分が崩れる点に注意。

  57. 問57.三相誘導電動機をY−Δ始動するとき、全電圧始動電流をI、全電圧始動トルクをTとすると、Y結線始動時の始動電流と始動トルクの組合せとして正しいものはどれか。

    • ア.電流 I/√3、 トルク T/√3
    • イ.電流 I/√3、 トルク T/3
    • ウ.電流 I/3、 トルク T/√3
    • エ.電流 I/3、 トルク T/3

    正解:エ.電流 I/3、 トルク T/3

    解説:Y結線始動では相電圧が1/√3倍、相電流も1/√3倍となり、線電流は相電流に等しいので全電圧時の1/3倍。始動トルクは電圧の2乗に比例するため(1/√3)²=1/3倍。電流・トルクともに1/3倍となる。

  58. 問58.次のうち、変圧器の絶縁油に求められる性質として誤っているものはどれか。

    • ア.引火点が低く、酸化されやすいこと
    • イ.比熱が大きく冷却効果が高いこと
    • ウ.粘度が低く流動性が高いこと
    • エ.絶縁耐力が高いこと

    正解:ア.引火点が低く、酸化されやすいこと

    解説:絶縁油は引火点が高く、酸化安定性が高いことが要求される。引火点が低いと火災の危険、酸化されやすいとスラッジが生じて冷却性能・絶縁性能が劣化する。他の3項目は変圧器油の基本要件である。

  59. 問59.三相全波整流回路(抵抗負荷、点弧角α=0°)の直流平均電圧Edは、線間電圧の実効値Vをもとに約何倍となるか。

    • ア.0.45V
    • イ.1.35V
    • ウ.1.17V
    • エ.0.90V

    正解:イ.1.35V

    解説:三相全波(ブリッジ)整流ではEd=(3√2/π)・V≒1.35V(Vは線間電圧実効値)。三相半波ではEd=(3√6/2π)V_p≒1.17V(V_pは相電圧実効値)。単相全波の0.9V、単相半波の0.45Vとあわせて代表値として暗記。

  60. 問60.次の整流回路のうち、出力直流電圧の脈動率(リプル率)が最も小さいものはどれか。

    • ア.単相半波整流
    • イ.単相全波整流
    • ウ.三相全波整流
    • エ.三相半波整流

    正解:ウ.三相全波整流

    解説:脈動率は1周期あたり整流回数(リプル波数)が多いほど小さい。単相半波1回・単相全波2回・三相半波3回・三相全波6回。三相全波は脈動成分が最も小さく、平滑フィルタ容量も最小で済む。

  61. 問61.ある制御系の開ループ伝達関数がG(s)=K/{s(1+0.1s)(1+0.02s)}で与えられているとき、Kを大きくしていくと閉ループ系が不安定になる。これに最も関係する判別法はどれか。

    • ア.重ね合わせの理
    • イ.キルヒホッフの法則
    • ウ.テブナンの定理
    • エ.ラウス・フルビッツの安定判別法

    正解:エ.ラウス・フルビッツの安定判別法

    解説:閉ループ系の特性方程式の係数からラウス表を構成し、第1列の符号変化数で右半平面の極の個数を求めるのがラウス・フルビッツ法。ナイキスト判別法とともに制御系の安定判別の基本手法である。

  62. 問62.次のうち、自動制御系における「定常偏差を除去する」目的で最も寄与するのはどれか。

    • ア.積分(I)動作
    • イ.微分(D)動作
    • ウ.デッドタイム要素
    • エ.比例(P)動作

    正解:ア.積分(I)動作

    解説:I動作は偏差を積分するため、偏差が残っていれば操作量を増減させ続け、最終的に偏差を零にする。P動作だけではゲイン有限のため定常偏差が残る。D動作は予測的に変化を抑え、デッドタイムは応答遅延要素。

  63. 問63.光束Φ=2000lm、半径r=2mの球の中心に置いた点光源があるとき、球面上の平均照度E[lx]として正しいものはどれか。

    • ア.約20lx
    • イ.約40lx
    • ウ.約80lx
    • エ.約160lx

    正解:イ.約40lx

    解説:球の表面積S=4πr²=4π×4≒50.3m²。平均照度E=Φ/S=2000/50.3≒39.8≒40lx。点光源の全光束を取り囲む球の表面で平均化するこの計算は照明計算の基本問題で、距離2乗に反比例する性質を含む。

  64. 問64.次のうち、誘電加熱の代表的な用途として最も適切なものはどれか。

    • ア.鉄鋼の溶解
    • イ.金属の表面焼入れ
    • ウ.プラスチック(熱可塑性樹脂)の溶着・接合
    • エ.電気自動車のモータ駆動

    正解:ウ.プラスチック(熱可塑性樹脂)の溶着・接合

    解説:誘電加熱は絶縁体内部に高周波電界を印加し、誘電損で発熱させる方式。プラスチック溶着・木材乾燥・電子レンジ等が代表用途。金属の焼入れは誘導加熱、鉄鋼溶解はアーク炉・誘導炉、EV駆動は無関係。

  65. 問65.リチウムイオン電池の特徴に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

    • ア.公称電圧が3.6〜3.7V程度と比較的高い
    • イ.エネルギー密度が高く、軽量化に有利
    • ウ.メモリ効果がほとんどなく、継ぎ足し充電が可能
    • エ.鉛蓄電池に比べて自己放電率がきわめて大きい

    正解:エ.鉛蓄電池に比べて自己放電率がきわめて大きい

    解説:リチウムイオン電池は自己放電率が小さく、長期保管にも有利。メモリ効果がなく高電圧・高エネルギー密度で携帯機器・EVに普及した。ただし過充電・過放電・温度上昇で発火リスクがあるためBMSが必須。

  66. 問66.次の論理式の組合せのうち、ド・モルガンの法則として正しいものはどれか。

    • ア.(A+B)の補=A補・B補
    • イ.(A・B)の補=A補・B補
    • ウ.A・(B+C)=A・B+C
    • エ.A+(B・C)=(A+B)・C

    正解:ア.(A+B)の補=A補・B補

    解説:ド・モルガンの法則は(A+B)の補=A補・B補、(A・B)の補=A補+B補の2式。論理積・論理和と否定を入れ替える基本則で、論理回路の簡略化やNAND/NORゲートによる回路実現の際に頻繁に使用される。

  67. 問67.コンピュータの記憶装置の階層において、CPUに最も近く高速だが容量が小さいものはどれか。

    • ア.ハードディスク(HDD)
    • イ.キャッシュメモリ(SRAM)
    • ウ.主記憶(DRAM)
    • エ.光ディスク

    正解:イ.キャッシュメモリ(SRAM)

    解説:記憶階層はCPU内レジスタ→キャッシュ(SRAM、L1/L2/L3)→主記憶(DRAM)→補助記憶(SSD/HDD)→外部記憶の順。上位ほど高速・小容量、下位ほど低速・大容量。キャッシュはCPUに最も近い実装。

  68. 問68.巻線形三相誘導電動機の二次抵抗を増加させたとき、最大トルクおよびそれを発生するすべりの変化について正しい組合せはどれか。

    • ア.最大トルクは増加し、その点のすべりは小さくなる
    • イ.最大トルクは減少し、その点のすべりは大きくなる
    • ウ.最大トルクは変化せず、その点のすべりは大きくなる
    • エ.最大トルクもその点のすべりも変化しない

    正解:ウ.最大トルクは変化せず、その点のすべりは大きくなる

    解説:比例推移により、最大トルクTmは二次抵抗に無関係で一定、最大トルクを生じるすべりs_mはr2に比例して増加する。これを利用し巻線形では始動時に二次抵抗を入れて始動トルクを増大できる。

  69. 問69.三相同期発電機の自己励磁現象に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

    • ア.短絡比の小さい機械でのみ発生する乱調現象である
    • イ.発電機の界磁を強くしすぎて生じる過励磁現象である
    • ウ.突発短絡時に発電機が過電流を生じる現象
    • エ.長距離送電線などの大きな静電容量負荷により、進み電機子電流が増磁作用を生じて電圧が異常上昇する現象

    正解:エ.長距離送電線などの大きな静電容量負荷により、進み電機子電流が増磁作用を生じて電圧が異常上昇する現象

    解説:自己励磁とは、無励磁で長距離送電線や大コンデンサに接続したとき、進み電流による電機子増磁作用と残留磁気の相乗で電圧が異常上昇する現象。短絡比の大きい鉄機械にすることで防止できる。

  70. 問70.ある変圧器の鉄損Pi=300W、定格時銅損Pc=600W、定格容量=20kVA、力率1のときの最大効率を与える負荷率α[%]として最も近いものはどれか。

    • ア.71%
    • イ.60%
    • ウ.50%
    • エ.82%

    正解:ア.71%

    解説:最大効率条件はPi=α²Pcより、α=√(Pi/Pc)=√(300/600)=√0.5≒0.707、すなわち約71%。配電用変圧器は平均負荷率がこの近辺になるよう設計され、無負荷損と負荷損のバランスを最適化する。

  71. 問71.次のうち、直流送電方式(HVDC)の利点として誤っているものはどれか。

    • ア.長距離大容量送電において、線路の充電容量による影響を受けにくい
    • イ.変電所機器の構成が交流変電所より単純で、コストが安い
    • ウ.短絡容量の増加を伴わずに系統連系できる
    • エ.異周波数系統間の連系が可能

    正解:イ.変電所機器の構成が交流変電所より単純で、コストが安い

    解説:HVDCは交直変換装置(コンバータ)が必要で、機器構成は複雑かつ高価。それでもなお長距離大容量・海底ケーブル・異周波数連系では総合的に有利となる。他の3項目はHVDCの代表的長所である。

  72. 問72.次のうち、誘導電動機の損失として一般に存在しないものはどれか。

    • ア.二次銅損
    • イ.一次銅損
    • ウ.整流子損
    • エ.鉄損

    正解:ウ.整流子損

    解説:誘導電動機には整流子が存在しないため、整流子による損失は発生しない。整流子損は直流機特有の損失(ブラシ接触損・整流子のジュール損)である。誘導機の損失は一次銅損・二次銅損・鉄損・機械損が主体。

  73. 問73.三相3線式の平衡負荷電力P=10kW、線間電圧V=200V、力率0.8のときの線電流I[A]として最も近いものはどれか。

    • ア.21A
    • イ.29A
    • ウ.50A
    • エ.36A

    正解:エ.36A

    解説:P=√3・V・I・cosθよりI=P/(√3・V・cosθ)=10000/(1.732×200×0.8)=10000/277.1≒36.1A。三相平衡負荷の電力公式は頻出で、単相P=VIcosθと混同しないこと。

  74. 問74.次の論理回路のうち、入力A、Bに対し出力Y=Aと一致する(Bの値に影響されない)動作をするものはどれか。

    • ア.Y=(A AND 1) OR (A AND B補) = A
    • イ.Y=A AND B
    • ウ.Y=A OR B
    • エ.Y=A XOR B

    正解:ア.Y=(A AND 1) OR (A AND B補) = A

    解説:Y=(A AND 1) OR (A AND B補) を展開するとY=A・1+A・B補=A(1+B補)=Aとなり、Bに依存しない。これが正解。他の3式はBの値で出力が変化する。論理代数の吸収則と恒等則を組み合わせた典型問題。

  75. 問75.直流チョッパ制御で電気車両を駆動するとき、力行時はチョッパで電圧を制御し、減速時には電動機を発電機として動作させ、エネルギーを架線に返す方式は何と呼ばれるか。

    • ア.発電制動
    • イ.回生制動
    • ウ.逆相制動(プラッギング)
    • エ.渦電流制動

    正解:イ.回生制動

    解説:回生制動は電動機を発電機運転し、得られた電気エネルギーを架線(電源)へ返す省エネ制動。発電制動は抵抗で熱として消費、逆相制動は逆電圧急停止、渦電流制動は導体板の渦電流による制動でそれぞれ別方式。