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建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士) 全分野の一問一答

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📖 建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士)「全分野」の全750問と解説(一覧)

建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士)の全分野に関する一問一答(全750問)の正解と解説の一覧です。上の一問一答で実際に解いてから、ここで復習・確認できます。

  1. 問1.建築物衛生法における特定建築物の延床面積要件は、原則として3000m²以上である。

    正解:○(正しい)

    解説:建築物衛生法第2条に基づき、特定用途に供される部分の延床面積が3000m²以上の建築物が特定建築物とされる。ただし学校教育法第1条の学校は8000m²以上が要件となる。

  2. 問2.学校教育法第1条に規定する学校は、延床面積が3000m²以上で特定建築物となる。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは学校教育法第1条の学校は8000m²以上が特定建築物の要件である。一般の建築物の3000m²以上とは異なる基準が設けられている。

  3. 問3.特定建築物の所有者等は、使用開始日から3か月以内に都道府県知事(保健所設置市・特別区は市長・区長)に届出をすればよいとされている。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは特定建築物に該当することとなった日から1か月以内に届け出る義務がある(建築物衛生法第5条)。3か月ではない点に注意。

  4. 問4.建築物環境衛生管理基準では、浮遊粉じんの量は空気1m³につき0.15mg以下と定められている。

    正解:○(正しい)

    解説:空気環境の管理基準において、浮遊粉じんは相対沈降径10μm以下の粒子について0.15mg/m³以下と規定されている。

  5. 問5.令和4年の建築物衛生法施行令改正により、一酸化炭素(CO)の含有率基準は10ppm以下から6ppm以下に強化された。

    正解:○(正しい)

    解説:令和4年4月施行の改正で、一酸化炭素の基準は10ppm以下から6ppm以下に引き下げられ、従来の20ppm特例も廃止されました。健康影響をより重視した改正です。

  6. 問6.建築物環境衛生管理基準における二酸化炭素(CO2)の含有率は、5000ppm以下と定められている。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくはCO2の含有率は1000ppm(0.1%)以下と定められている。5000ppmは労働安全衛生法上の許容濃度に近い値で、衛生管理基準とは異なる。

  7. 問7.居室の温度基準は、18℃以上28℃以下と定められている。

    正解:○(正しい)

    解説:建築物環境衛生管理基準の温度基準は18℃以上28℃以下である(令和4年改正で従来の17℃以上から18℃以上に引き上げられた)。

  8. 問8.相対湿度の基準は20%以上80%以下である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは相対湿度の基準は40%以上70%以下である。低湿度は感染症リスクや乾燥症状を、高湿度はカビ発生を招くため適正範囲が定められている。

  9. 問9.建築物環境衛生管理基準における気流の基準は、1.0m/s以下と定められている。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは気流の基準は0.5m/s以下である。1.0m/sを超えるとドラフト感(不快な風感)が顕著となるため、0.5m/s以下に抑える規定となっている。

  10. 問10.建築物環境衛生管理基準におけるホルムアルデヒドの基準は、1.0mg/m³以下である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくはホルムアルデヒドの基準は0.1mg/m³(おおむね0.08ppm)以下である。1.0mg/m³は健康影響上明らかに高すぎる値であり誤った基準値である。

  11. 問11.貯水槽の清掃は、3年に1回以上行うこととされている。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは貯水槽(受水槽・高置水槽)の清掃は1年以内ごとに1回、定期に行うこととされている。水道法でも同様の規定がある。

  12. 問12.飲料水の遊離残留塩素は、給水栓における水で1.0mg/L以上保持しなければならないと定められている。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは給水栓の水における遊離残留塩素は0.1mg/L以上(結合残留塩素では0.4mg/L以上)を保持することと規定されている(水道法施行規則)。

  13. 問13.建築物環境衛生管理技術者は、複数の特定建築物を兼任することは絶対にできない。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。兼任を一律に禁止する規定はなく、各特定建築物の維持管理が適切に監督できる(支障がない)場合は複数を兼任できる。選任するのは所有者等であり、『知事の許可』のような兼任許可制度は存在しない。

  14. 問14.建築物環境衛生管理技術者は、特定建築物の所有者等に対し維持管理について意見を述べることができる。

    正解:○(正しい)

    解説:建築物衛生法第6条により、管理技術者は維持管理が環境衛生上適正に行われるよう監督し、所有者等に意見を述べる権限を有する。所有者等は意見を尊重しなければならない。

  15. 問15.日本国憲法第25条は、国民の生存権と国の社会的使命を規定しており、公衆衛生の向上は国の責務とされている。

    正解:○(正しい)

    解説:憲法25条第1項で生存権を保障し、第2項で社会福祉・社会保障・公衆衛生の向上増進を国の努力義務として規定している。

  16. 問16.WHO(世界保健機関)は、健康を「単に疾病または虚弱でないというだけでなく、身体的・精神的および社会的に完全に良好な状態」と定義している。

    正解:○(正しい)

    解説:1948年のWHO憲章前文に示された健康の定義で、身体的・精神的・社会的の3側面のウェルビーイングを健康とする包括的な概念である。

  17. 問17.保健所は市町村が設置するもので、都道府県は設置できない。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは保健所は地域保健法に基づき都道府県・指定都市・中核市・政令市・特別区が設置する。市町村は市町村保健センターを設置する。

  18. 問18.建築物環境衛生管理技術者免状は、厚生労働大臣が交付する。

    正解:○(正しい)

    解説:建築物衛生法第7条により、管理技術者免状は厚生労働大臣が交付する。試験合格または所定の講習修了が交付要件となる。

  19. 問19.建築物衛生法上の特定用途には、興行場・百貨店・図書館・博物館・美術館などが含まれる。

    正解:○(正しい)

    解説:特定用途は興行場・百貨店・店舗・事務所・学校・旅館・図書館・博物館・美術館・遊技場・集会場等が列挙されている。共同住宅や工場・病院は含まれない。

  20. 問20.病院は建築物衛生法上の特定建築物に該当する。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは病院・診療所は特定用途に含まれず、特定建築物には該当しない。医療法等の別の法律で衛生環境が規律されているためである。

  21. 問21.共同住宅は建築物衛生法における特定用途に該当する。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは共同住宅は特定用途に該当せず、面積にかかわらず特定建築物にはならない。住居は不特定多数が利用する建築物とは区別されている。

  22. 問22.疾病予防は、一次予防・二次予防・三次予防の3段階に分類される。

    正解:○(正しい)

    解説:一次予防は健康増進・発症予防、二次予防は早期発見・早期治療、三次予防はリハビリ・再発防止・社会復帰を指す段階区分である。

  23. 問23.がん検診による早期発見は、一次予防に該当する。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくはがん検診による早期発見・早期治療は二次予防に該当する。一次予防は健康増進や予防接種など発症前の対策を指す。

  24. 問24.予防接種は感染症の発症を防ぐ取組であり、一次予防に分類される。

    正解:○(正しい)

    解説:予防接種は疾病の発生そのものを防止する行為で、一次予防の代表例である。健康教育・生活習慣改善なども同じ一次予防に含まれる。

  25. 問25.建築物衛生法に基づく立入検査は、市町村長が実施することとされている。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは立入検査は都道府県知事(保健所設置市・特別区は市長・区長)が、必要があると認めるときに保健所職員等に行わせることができる。

  26. 問26.建築物衛生法に基づく改善命令に従わなかった場合、罰則が科せられることがある。

    正解:○(正しい)

    解説:建築物衛生法第10条の改善命令違反には罰則(30万円以下の罰金等)が定められており、悪質な場合は管理技術者の免状返納命令の対象にもなる。

  27. 問27.建築物環境衛生管理技術者は、特定建築物ごとに1名の選任が必要である。

    正解:○(正しい)

    解説:建築物衛生法第6条により、特定建築物所有者等は、その特定建築物ごとに管理技術者を選任しなければならない。

  28. 問28.「健康日本21」は厚生労働省が策定した国民健康づくり運動である。

    正解:○(正しい)

    解説:健康日本21は健康増進法に基づく国民健康づくりの基本方針で、生活習慣病予防や健康寿命の延伸を目標として数値目標を掲げている。

  29. 問29.労働安全衛生法における事務室の二酸化炭素濃度の管理基準は、5000ppm以下とされている。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは事務所衛生基準規則において、空気調和設備等を設けている事務室のCO2は1000ppm以下とされている。5000ppmは許容濃度に近い別概念。

  30. 問30.下水道法は、公共下水道等の整備による都市の健全な発達と公衆衛生の向上を目的としている。

    正解:○(正しい)

    解説:下水道法第1条は、下水道の整備による都市の健全な発達・公衆衛生の向上・公共用水域の水質保全を目的として規定している。

  31. 問31.オッズ比は、症例対照研究において曝露と疾病の関連性を示す指標である。

    正解:○(正しい)

    解説:オッズ比は症例対照研究で用いられ、曝露群と非曝露群の疾病オッズの比として算出される。1より大きければ正の関連を示す。

  32. 問32.寄与危険度は、曝露群の罹患率を非曝露群の罹患率で割った値である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは寄与危険度は曝露群の罹患率から非曝露群の罹患率を「引いた」差である。罹患率の比は相対危険度(リスク比)と呼ばれる。

  33. 問33.粗死亡率は、年齢構成の異なる集団同士をそのまま比較するのに適している。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは粗死亡率は年齢構成の影響を受けるため、構成が異なる集団間の比較には不適切である。年齢調整死亡率を用いる必要がある。

  34. 問34.悪臭防止法は、工場その他の事業場の事業活動に伴って発生する悪臭による生活環境の保全を目的とする。

    正解:○(正しい)

    解説:悪臭防止法は規制地域を都道府県知事が指定し、特定悪臭物質や臭気指数の規制基準を定めて住民の生活環境を保全する法律である。

  35. 問35.廃棄物処理法では、産業廃棄物と一般廃棄物は同じ処理ルートで処分される。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは一般廃棄物は市町村が処理責任を負い、産業廃棄物は排出事業者が自らの責任で処理する区分となっている。処理基準・許可制度も別である。

  36. 問36.大気汚染防止法は、ばい煙・揮発性有機化合物・粉じんの排出規制等により大気汚染防止を図る法律である。

    正解:○(正しい)

    解説:大気汚染防止法は固定発生源(工場・事業場)と移動発生源(自動車)からの大気汚染物質を規制し、国民の健康保護と生活環境保全を目的とする。

  37. 問37.地域保健法に基づく市町村保健センターは、住民に対し健康相談・保健指導・健康診査等を行う施設である。

    正解:○(正しい)

    解説:地域保健法第18条に基づき、市町村が設置する保健センターは地域住民への対人保健サービスの拠点として位置づけられている。

  38. 問38.水道法における水道水の水質基準には、一般細菌・大腸菌の項目は含まれていない。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは水道法第4条に基づく水質基準(51項目)には、一般細菌(100/mL以下)と大腸菌(検出されないこと)が含まれている。

  39. 問39.建築物衛生法における特定建築物の特定用途として正しいものはどれか。

    • ア.百貨店
    • イ.病院
    • ウ.共同住宅
    • エ.工場

    正解:ア.百貨店

    解説:百貨店は建築物衛生法施行令第1条に列挙された特定用途である。病院・診療所、共同住宅、工場は特定用途に含まれない。

  40. 問40.建築物環境衛生管理基準における浮遊粉じんの基準値はどれか。

    • ア.0.10mg/m³以下
    • イ.0.15mg/m³以下
    • ウ.0.20mg/m³以下
    • エ.1.5mg/m³以下

    正解:イ.0.15mg/m³以下

    解説:浮遊粉じん(相対沈降径10μm以下)の基準は0.15mg/m³以下である。0.1や0.2は近似値だが法令上の値ではない。

  41. 問41.建築物環境衛生管理基準における居室の温度基準として正しいものはどれか。

    • ア.20℃以上26℃以下
    • イ.17℃以上28℃以下
    • ウ.18℃以上28℃以下
    • エ.15℃以上30℃以下

    正解:ウ.18℃以上28℃以下

    解説:令和4年改正により温度基準は18℃以上28℃以下となった。従来の17℃以上から下限が引き上げられている。

  42. 問42.建築物環境衛生管理基準における相対湿度の基準はどれか。

    • ア.20%以上90%以下
    • イ.30%以上80%以下
    • ウ.50%以上60%以下
    • エ.40%以上70%以下

    正解:エ.40%以上70%以下

    解説:相対湿度の基準は40%以上70%以下である。低湿度は感染症リスク、高湿度はカビ発生のリスクとなる。

  43. 問43.令和4年4月施行の建築物衛生法施行令改正により変更された一酸化炭素の基準値はどれか。

    • ア.10ppm以下から6ppm以下へ
    • イ.10ppm以下から5ppm以下へ
    • ウ.50ppm以下から20ppm以下へ
    • エ.5ppm以下から2ppm以下へ

    正解:ア.10ppm以下から6ppm以下へ

    解説:令和4年4月施行の改正で、一酸化炭素の基準は10ppm以下から6ppm以下に強化され、従来の20ppm特例も廃止されました。

  44. 問44.建築物衛生法における特定建築物の届出期限はどれか。

    • ア.1週間以内
    • イ.1か月以内
    • ウ.3か月以内
    • エ.6か月以内

    正解:イ.1か月以内

    解説:特定建築物に該当することになった日から1か月以内に都道府県知事等に届け出る必要がある(建築物衛生法第5条)。

  45. 問45.学校教育法第1条に規定する学校が建築物衛生法上の特定建築物となる延床面積要件はどれか。

    • ア.3000m²以上
    • イ.10000m²以上
    • ウ.8000m²以上
    • エ.5000m²以上

    正解:ウ.8000m²以上

    解説:一般の特定建築物は3000m²以上だが、学校教育法第1条の学校は8000m²以上が特定建築物の要件である。

  46. 問46.建築物環境衛生管理基準における二酸化炭素(CO2)の基準値はどれか。

    • ア.500ppm以下
    • イ.10000ppm以下
    • ウ.5000ppm以下
    • エ.1000ppm以下

    正解:エ.1000ppm以下

    解説:CO2の含有率は1000ppm(0.1%)以下と定められている。労働安全衛生法の事務所衛生基準規則でも同値が採用されている。

  47. 問47.建築物衛生法に基づく貯水槽の清掃頻度として正しいものはどれか。

    • ア.1年以内ごとに1回
    • イ.6か月以内ごとに1回
    • ウ.2年以内ごとに1回
    • エ.3年以内ごとに1回

    正解:ア.1年以内ごとに1回

    解説:受水槽・高置水槽等の貯水槽は1年以内ごとに1回、定期に清掃することとされている。水道法の簡易専用水道でも同様の規定がある。

  48. 問48.給水栓における水の遊離残留塩素濃度の最低基準はどれか。

    • ア.0.01mg/L以上
    • イ.0.1mg/L以上
    • ウ.1.0mg/L以上
    • エ.10mg/L以上

    正解:イ.0.1mg/L以上

    解説:水道法施行規則により、給水栓の水は遊離残留塩素0.1mg/L以上(結合残留塩素では0.4mg/L以上)を保持することとされている。

  49. 問49.建築物衛生法における居室の気流の基準はどれか。

    • ア.0.1m/s以下
    • イ.1.0m/s以下
    • ウ.0.5m/s以下
    • エ.2.0m/s以下

    正解:ウ.0.5m/s以下

    解説:気流は0.5m/s以下と定められている。これを超えるとドラフト感と呼ばれる不快な風感が生じやすい。

  50. 問50.ホルムアルデヒドの管理基準値として正しいものはどれか。

    • ア.0.01mg/m³以下
    • イ.0.5mg/m³以下
    • ウ.1.0mg/m³以下
    • エ.0.1mg/m³以下

    正解:エ.0.1mg/m³以下

    解説:ホルムアルデヒドは0.1mg/m³(おおむね0.08ppm)以下と定められ、新築・大規模改修後の最初の6〜9月の測定が義務づけられる。

  51. 問51.次のうち、建築物衛生法の特定用途に含まれないものはどれか。

    • ア.工場
    • イ.百貨店
    • ウ.興行場
    • エ.図書館

    正解:ア.工場

    解説:工場は特定用途に含まれない。興行場・百貨店・図書館は特定用途として施行令第1条に列挙されている。

  52. 問52.WHO憲章における健康の定義に含まれない側面はどれか。

    • ア.精神的側面
    • イ.経済的側面
    • ウ.身体的側面
    • エ.社会的側面

    正解:イ.経済的側面

    解説:WHO憲章は身体的・精神的・社会的の3側面で健康を定義している。経済的側面は含まれない。

  53. 問53.次のうち、二次予防に該当するものはどれか。

    • ア.予防接種
    • イ.健康教育
    • ウ.がん検診による早期発見
    • エ.リハビリテーション

    正解:ウ.がん検診による早期発見

    解説:がん検診による早期発見は二次予防の代表例である。予防接種・健康教育・生活習慣改善は一次予防、リハビリは三次予防に該当する。

  54. 問54.建築物環境衛生管理技術者免状を交付する者はどれか。

    • ア.保健所長
    • イ.都道府県知事
    • ウ.市町村長
    • エ.厚生労働大臣

    正解:エ.厚生労働大臣

    解説:建築物衛生法第7条により、管理技術者免状は厚生労働大臣が交付する。試験合格または所定の講習修了が要件となる。

  55. 問55.症例対照研究で用いられる、曝露と疾病の関連性を示す指標はどれか。

    • ア.オッズ比
    • イ.相対危険度
    • ウ.寄与危険度
    • エ.罹患率

    正解:ア.オッズ比

    解説:オッズ比は症例対照研究で用いられる関連指標である。相対危険度や寄与危険度はコホート研究で算出される。

  56. 問56.保健所を設置することができないのはどれか。

    • ア.都道府県
    • イ.市町村(一般市)
    • ウ.指定都市
    • エ.特別区

    正解:イ.市町村(一般市)

    解説:一般の市町村は保健所を設置できず、市町村保健センターを設置する。都道府県・指定都市・中核市・特別区は保健所を設置できる。

  57. 問57.建築物衛生法の改善命令を発する主体はどれか。

    • ア.厚生労働大臣
    • イ.保健所長
    • ウ.都道府県知事
    • エ.市町村長

    正解:ウ.都道府県知事

    解説:建築物衛生法上の改善命令は都道府県知事(保健所設置市・特別区では市長・区長)が発する。厚生労働大臣や保健所長ではない。

  58. 問58.次のうち、地域保健法に基づき市町村が設置する施設はどれか。

    • ア.保健所
    • イ.検疫所
    • ウ.地方衛生研究所
    • エ.市町村保健センター

    正解:エ.市町村保健センター

    解説:市町村保健センターは地域保健法第18条に基づき市町村が設置し、住民への対人保健サービスを行う。保健所は都道府県等が設置する。

  59. 問59.次のうち、健康増進法に基づき策定された国民健康づくり計画はどれか。

    • ア.健康日本21
    • イ.健康増進事業
    • ウ.国民生活基礎調査
    • エ.母子保健計画

    正解:ア.健康日本21

    解説:健康日本21は健康増進法に基づく国民健康づくり運動の基本方針である。生活習慣病予防と健康寿命延伸を目指す。

  60. 問60.次のうち、ヒトに対する大気汚染物質を主に規制する法律はどれか。

    • ア.水道法
    • イ.大気汚染防止法
    • ウ.下水道法
    • エ.悪臭防止法

    正解:イ.大気汚染防止法

    解説:大気汚染防止法はばい煙・VOC・粉じん等の排出を規制し、大気環境の保全を図る法律である。下水道法・水道法は水関連、悪臭防止法は臭気を扱う。

  61. 問61.日本国憲法第25条が規定するのはどれか。

    • ア.勤労の権利
    • イ.教育を受ける権利
    • ウ.生存権
    • エ.財産権

    正解:ウ.生存権

    解説:憲法25条は生存権を規定し、第2項で公衆衛生の向上増進を国の責務としている。これが公衆衛生行政の憲法上の根拠となる。

  62. 問62.建築物環境衛生管理基準の改正で令和4年に強化された項目はどれか。

    • ア.二酸化炭素濃度
    • イ.相対湿度
    • ウ.気流
    • エ.一酸化炭素濃度

    正解:エ.一酸化炭素濃度

    解説:令和4年4月施行の改正では一酸化炭素の基準が10ppm以下から6ppm以下に強化されました。あわせて従来の20ppm特例が廃止され、温度の下限も17℃から18℃に引き上げられています。

  63. 問63.次のうち、廃棄物処理法における一般廃棄物の処理責任を負うのはどれか。

    • ア.市町村
    • イ.都道府県
    • ウ.排出事業者
    • エ.国

    正解:ア.市町村

    解説:一般廃棄物の処理責任は市町村にある。産業廃棄物は排出事業者責任、有害廃棄物は特別管理の対象、いずれも一般廃棄物とは別系統である。

  64. 問64.次のうち、特定建築物の届出事項に含まれないものはどれか。

    • ア.所在場所
    • イ.利用者の年齢構成
    • ウ.用途
    • エ.延床面積

    正解:イ.利用者の年齢構成

    解説:届出事項は所在場所・用途・延床面積・構造設備の概要・所有者氏名等であり、利用者の年齢構成は含まれない。

  65. 問65.次のうち、建築物環境衛生管理技術者の職務として最も適切なものはどれか。

    • ア.建築許可申請の提出
    • イ.従業員の健康診断の実施
    • ウ.維持管理業務の監督
    • エ.税務申告書の作成

    正解:ウ.維持管理業務の監督

    解説:管理技術者の中心的職務は、維持管理が環境衛生上適正に行われるよう監督し、必要に応じて所有者等に意見を述べることである。診療・建築許可・税申告は職務外。

  66. 問66.建築物衛生法の目的として最も適切なものはどれか。

    • ア.建築物の耐震性確保
    • イ.建築物の省エネルギー化
    • ウ.建築物の建築許可手続の合理化
    • エ.建築物における衛生的環境の確保

    正解:エ.建築物における衛生的環境の確保

    解説:建築物衛生法第1条は「多数の者が使用し、または利用する建築物の維持管理に関し環境衛生上必要な事項等を定めることにより、その建築物における衛生的な環境の確保を図り、もって公衆衛生の向上及び増進に資する」ことを目的とする。

  67. 問67.次のうち、コホート研究で算出される指標はどれか。

    • ア.相対危険度
    • イ.有病率
    • ウ.致命率
    • エ.オッズ比

    正解:ア.相対危険度

    解説:相対危険度(リスク比)はコホート研究で算出される。オッズ比は症例対照研究、有病率は横断研究、致命率は死亡指標で用いられる。

  68. 問68.次のうち、感染症の一次予防に該当するものはどれか。

    • ア.早期発見
    • イ.予防接種
    • ウ.リハビリテーション
    • エ.早期治療

    正解:イ.予防接種

    解説:予防接種は発症そのものを防ぐ一次予防である。早期発見・治療は二次予防、リハビリは三次予防、終末期ケアは予防区分には該当しない。

  69. 問69.次のうち、建築物環境衛生管理基準の項目に含まれないものはどれか。

    • ア.空気環境の調整
    • イ.給水の管理
    • ウ.騒音レベルの規制
    • エ.ねずみ・昆虫等の防除

    正解:ウ.騒音レベルの規制

    解説:空気環境(粉じん・CO・CO2・温湿度・気流・ホルムアルデヒド)・給水・排水・清掃・ねずみ昆虫防除が管理基準である。騒音は含まれない。

  70. 問70.次のうち、WHOが提唱する一次予防に最も該当する活動はどれか。

    • ア.がん検診の実施
    • イ.脳卒中後のリハビリ
    • ウ.末期がんの緩和ケア
    • エ.健康教育・生活習慣改善

    正解:エ.健康教育・生活習慣改善

    解説:健康教育・生活習慣の改善は一次予防の代表例である。検診は二次予防、リハビリは三次予防、緩和ケアは予防区分外。

  71. 問71.次のうち、特定建築物の用途として誤っているものはどれか。

    • ア.病院
    • イ.博物館
    • ウ.興行場
    • エ.図書館

    正解:ア.病院

    解説:病院は特定用途に含まれない(医療法等で別途規律)。図書館・博物館・興行場は特定用途として施行令に列挙されている。

  72. 問72.次のうち、保健所の業務として地域保健法に明記されていないものはどれか。

    • ア.精神保健
    • イ.建築確認
    • ウ.感染症対策
    • エ.栄養改善・食品衛生

    正解:イ.建築確認

    解説:保健所業務は地域保健の専門的・技術的拠点として人口動態統計・栄養改善・歯科保健・精神保健等を担う。建築確認は建築主事の職務で保健所業務ではない。

  73. 問73.次のうち、建築物衛生法第6条に基づき選任すべき者はどれか。

    • ア.衛生管理者
    • イ.産業医
    • ウ.建築物環境衛生管理技術者
    • エ.統括安全衛生責任者

    正解:ウ.建築物環境衛生管理技術者

    解説:特定建築物の所有者等は、特定建築物ごとに「建築物環境衛生管理技術者」を選任しなければならない。衛生管理者・統括安全衛生責任者は労働安全衛生法上の選任。

  74. 問74.次のうち、水道法に基づく水質基準項目に含まれないものはどれか。

    • ア.一般細菌
    • イ.大腸菌
    • ウ.残留塩素
    • エ.ラドン

    正解:エ.ラドン

    解説:水道法の水質基準には一般細菌・大腸菌・残留塩素等が含まれるが、ラドンは水質基準項目には含まれていない(環境放射線の対象)。

  75. 問75.次のうち、建築物環境衛生管理技術者の免状交付要件として正しいものはどれか。

    • ア.国家試験合格または登録講習修了による
    • イ.建築士資格の保有のみで交付される
    • ウ.実務経験10年のみで交付される
    • エ.保健所長の推薦により交付される

    正解:ア.国家試験合格または登録講習修了による

    解説:免状は国家試験合格者または所定の登録講習会修了者に対し厚生労働大臣が交付する。実務経験のみや建築士資格のみでは交付されない。

  76. 問76.人体の核心温度は、外気温の変動にかかわらずほぼ37℃前後に保たれている。

    正解:○(正しい)

    解説:核心温度(深部体温)は脳・心臓・腹腔内臓器など生命維持に重要な部位の温度で、視床下部の体温調節中枢により約37℃に維持される。

  77. 問77.皮膚温度は核心温度より一般に高く、外気温の影響を受けにくい。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは皮膚温度は核心温度より低く、外気温の影響を受けて大きく変動する。手足の末梢ほど変動が大きい。

  78. 問78.温熱中性域では、人体は発汗やふるえによる体温調節を行わずに熱平衡を保つことができる。

    正解:○(正しい)

    解説:温熱中性域(中性温度域)では血管運動性調節のみで熱平衡が保たれ、代謝量の増加や発汗を必要としない快適な温熱範囲である。

  79. 問79.発汗には、温熱性発汗と精神性発汗があり、温熱性発汗は手掌・足底にのみ生じる。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは温熱性発汗は手掌・足底を除く全身に生じ、手掌・足底に多くみられるのは精神性発汗である。

  80. 問80.基礎代謝量は、早朝覚醒後の安静仰臥位・絶食状態で測定される人体の最小エネルギー消費量である。

    正解:○(正しい)

    解説:基礎代謝は生命維持に必要な最小エネルギー量で、年齢・性別・体表面積等により変動し、成人男子で約1500kcal/日である。

  81. 問81.成人の安静時の心拍数として、最も適切な範囲はどれか。

    • ア.100〜120回/分
    • イ.60〜80回/分
    • ウ.30〜40回/分
    • エ.140〜160回/分

    正解:イ.60〜80回/分

    解説:成人安静時の心拍数は60〜80回/分程度。100以上を頻脈、60未満を徐脈と呼び、発熱・興奮・運動等で変動する。

  82. 問82.呼吸器系のうち、肺胞でのガス交換を外呼吸といい、組織でのガス交換を内呼吸という。

    正解:○(正しい)

    解説:外呼吸は肺胞と毛細血管間の酸素・二酸化炭素交換、内呼吸は血液と組織細胞間のガス交換を指す。両者は密接に連動する。

  83. 問83.成人の安静時の呼吸数は、おおむね毎分30〜40回程度である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは成人安静時の呼吸数は毎分16〜20回程度で、30以上は頻呼吸とされる。

  84. 問84.自律神経系は交感神経と副交感神経からなり、両者は多くの臓器で拮抗的に作用する。

    正解:○(正しい)

    解説:自律神経系は意識と無関係に内臓・血管等を支配し、交感神経は活動時、副交感神経は休息時に優位となり恒常性を維持する。

  85. 問85.内分泌系のホルモンは血流を介さず、神経線維を伝わって標的器官に作用する。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくはホルモンは血液により全身に運ばれ標的器官に作用する。神経伝達物質とは作用機序が異なる。

  86. 問86.WBGT(湿球黒球温度)は、屋外では乾球温度・自然湿球温度・黒球温度の3要素から算出される。

    正解:○(正しい)

    解説:屋外日射ありではWBGT=0.7×自然湿球温度+0.2×黒球温度+0.1×乾球温度。屋内・日射なしでは乾球温度を用いない式となる。

  87. 問87.作用温度OTは、気温と相対湿度から算定される温熱指標である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは作用温度OTは気温と平均放射温度(および気流)から算定される指標で、湿度の影響は考慮されない。

  88. 問88.PMV(予測平均温冷感申告)は、温熱4要素と着衣量・代謝量を組み合わせた快適性指標である。

    正解:○(正しい)

    解説:PMVはファンガーが提案した指標で、気温・湿度・気流・放射温度の4環境要素と着衣量clo・代謝量metから求める。

  89. 問89.PPD(予測不満足者率)は、PMV=0のとき0%となり完全に不満足者が消える。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくはPMV=0でもPPDは5%残る。すべての人が満足する温熱環境は理論上存在しない。

  90. 問90.熱中症のうち熱射病(重症)は、中枢神経障害を伴い体温調節機能が破綻した最重症型である。

    正解:○(正しい)

    解説:熱射病は体温40℃以上・意識障害・発汗停止を特徴とし、致死率も高い。日陰移動・冷却・救急搬送が必要である。

  91. 問91.低体温症は、核心温度がおおむね30℃以下に低下した状態をいう。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは低体温症は深部体温35℃以下と定義され、32℃以下で生命の危険が生じる。30℃以下は重症低体温症の範疇である。

  92. 問92.建築物衛生法における浮遊粉じんの管理基準は、空気1m3当たり0.30mg以下である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは浮遊粉じんの管理基準値は0.15mg/m3以下である。建築物環境衛生管理基準で定められている。

  93. 問93.PM2.5は粒径2.5μm以下の微小粒子状物質で、肺胞まで到達し健康影響が大きい。

    正解:○(正しい)

    解説:PM2.5は気道で除去されにくく肺胞深部に沈着するため、呼吸器・循環器疾患のリスクを高める。環境基準が定められている。

  94. 問94.建築物衛生法における二酸化炭素の含有率の管理基準は、1000ppm以下である。

    正解:○(正しい)

    解説:CO2は人体や燃焼の影響で増加するため換気指標として用いられ、建築物衛生法では1000ppm(0.1%)以下と定められる。

  95. 問95.一酸化炭素はヘモグロビンとの結合力が酸素の数倍程度で、人体への毒性は弱い。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは一酸化炭素のヘモグロビン親和性は酸素の約200〜250倍で、低濃度でも酸素運搬を阻害し中毒を起こす。

  96. 問96.ホルムアルデヒドはシックビル症候群の原因物質の一つで、建材・接着剤等から放散される。

    正解:○(正しい)

    解説:ホルムアルデヒドは粘膜刺激・発がん性を有し、建築基準法でも内装材使用制限(F☆☆☆☆等の表示)が定められている。

  97. 問97.シックビル症候群SBSは、特定の病原体による感染症と定義されている。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくはSBSは特定原因が同定できない非特異的症候の集合で、建物退去で症状軽減する点が特徴である。

  98. 問98.騒音性難聴は、初期には会話領域より高音域(4000Hz付近)から聴力が低下する。

    正解:○(正しい)

    解説:騒音性難聴はc5-dipと呼ばれる4000Hz付近のオージオグラム凹みが特徴で、進行すると会話領域にも及び日常生活に支障を来す。

  99. 問99.等価騒音レベルLAeqは、変動騒音のエネルギー的平均を表す指標である。

    正解:○(正しい)

    解説:LAeqは一定時間内の変動音を同一エネルギーの定常音に換算したA特性音圧レベルで、環境騒音評価に標準的に用いられる。

  100. 問100.NC値は事務所等の室内騒音評価に用いられ、値が大きいほど静かであることを意味する。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくはNC値は値が小さいほど静かであり、大きい値ほど騒がしい。事務室はNC-35〜40程度が推奨される。

  101. 問101.JIS照度基準では、事務室の机上面照度はおおむね750lx程度が推奨されている。

    正解:○(正しい)

    解説:JIS Z 9110ではVDT作業を含む事務室で750lx程度(精密作業は1000lx以上)が推奨され、視作業性と省エネのバランスで決定される。

  102. 問102.演色評価数Raは値が小さいほど演色性が良く、Ra30以下が事務環境で推奨される。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくはRaは値が大きいほど演色性が良く、最大100。Ra80以上が一般事務、Ra90以上が美術館・色検査用途で推奨される。

  103. 問103.色温度は単位がケルビン(K)で、低色温度の光源は青白く、高色温度の光源は赤みを帯びる。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは低色温度は赤みを帯び(電球色)、高色温度は青白い(昼光色)。事務室では5000K前後の昼白色が一般的。

  104. 問104.VDT作業では、ディスプレイ画面と書類面の輝度比は1:20程度の大きな差が望ましいとされる。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは画面と書類・周辺の輝度比は1:3以内が望ましく、輝度差が大きいとグレア・眼疲労の原因となる。

  105. 問105.クリプトスポリジウムは塩素消毒に対して強い抵抗性を示す原虫で、水道水での集団感染事例がある。

    正解:○(正しい)

    解説:クリプトスポリジウムは塩素耐性のオーシスト形成原虫で、ろ過処理が予防の中心。1996年埼玉県越生町で大規模集団感染が発生した。

  106. 問106.レジオネラ属菌は20〜50℃で増殖し、循環式浴槽・冷却塔水・給湯設備が感染源となりうる。

    正解:○(正しい)

    解説:レジオネラ属菌はエアロゾル吸入で在郷軍人病等を起こす。残留塩素管理・60℃以上の貯湯・冷却塔の清掃が予防に重要。

  107. 問107.感染症法における新型インフルエンザ等感染症は、一類感染症に分類されている。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは新型インフルエンザ等感染症は一類〜五類とは別建ての独立カテゴリで、必要に応じ強い措置が取れる。

  108. 問108.結核は、感染症法上の二類感染症に分類されている。

    正解:○(正しい)

    解説:結核は飛沫核(空気)感染し、二類感染症として届出義務がある。ツベルクリン反応・IGRA・胸部X線が診断に用いられる。

  109. 問109.ノロウイルスは加熱や消毒に強く、85〜90℃で90秒以上の加熱でも不活化されない。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくはノロウイルスは85〜90℃で90秒以上の加熱、または次亜塩素酸ナトリウムでの消毒で不活化される。

  110. 問110.標準予防策(スタンダードプリコーション)では、すべての患者の血液・体液・分泌物等を感染性ありとして扱う。

    正解:○(正しい)

    解説:標準予防策はCDC提唱の感染対策の基本で、手指衛生・個人防護具着用・環境清掃等が含まれる。経路別予防策と組み合わせる。

  111. 問111.ハウスダスト中のダニアレルゲンは主にマダニ科のマダニ由来で、屋外からの持ち込みが原因である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは室内ダニアレルゲンの主因はチリダニ科のヤケヒョウヒダニ・コナヒョウヒダニで、死骸・糞が抗原となる。

  112. 問112.健康増進法に基づく改正により、事務所・飲食店等の屋内は原則として喫煙可能となった。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは2020年4月全面施行で、多数の者が利用する施設は原則屋内禁煙となり、喫煙専用室等の例外措置が定められた。

  113. 問113.受動喫煙とは、本人が喫煙していなくても他人のたばこ煙を吸入させられることをいう。

    正解:○(正しい)

    解説:受動喫煙は循環器疾患・肺がん・乳幼児突然死症候群等のリスクを増大させる。WHOも対策強化を勧告している。

  114. 問114.労働災害発生件数のうち、第三次産業の占める割合は近年低下し続けている。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは第三次産業の労働災害は近年むしろ増加傾向にあり、転倒・腰痛等が主因である。建設業・製造業は減少傾向。

  115. 問115.人体の核心温度を最もよく代表する測定部位として、適切でないものは次のうちどれか。

    • ア.直腸温
    • イ.鼓膜温
    • ウ.手指皮膚温
    • エ.食道温

    正解:ウ.手指皮膚温

    解説:外耳温・直腸温・口腔温・食道温は深部体温の代用測定部位として広く用いられる。手指皮膚温は環境影響が大きく深部体温の代表とは言えない。

  116. 問116.温熱4要素として正しい組合せはどれか。

    • ア.気温・湿度・酸素濃度・気流
    • イ.気温・気圧・気流・湿度
    • ウ.気温・湿度・代謝量・着衣量
    • エ.気温・湿度・気流・放射温度

    正解:エ.気温・湿度・気流・放射温度

    解説:温熱の物理的環境要素は気温・湿度・気流・放射温度の4つで、これに着衣量と代謝量を加えた6要素でPMV等が算出される。

  117. 問117.WBGT(湿球黒球温度)の算定で、屋内および日射のない屋外の式として正しいものはどれか。

    • ア.0.7NWB+0.3GT
    • イ.0.7NWB+0.2GT+0.1DB
    • ウ.0.5NWB+0.5GT
    • エ.0.6NWB+0.4GT

    正解:ア.0.7NWB+0.3GT

    解説:屋内・日射なしではWBGT=0.7×自然湿球温度+0.3×黒球温度。日射ありの屋外では乾球温度の項が加わる。

  118. 問118.PMVが0のときのPPD(予測不満足者率)はおおむねいくらか。

    • ア.0%
    • イ.5%
    • ウ.10%
    • エ.20%

    正解:イ.5%

    解説:PMV=0でもPPDは5%残る。すべての人を満足させる温熱環境は理論上存在せず、ISO 7730ではPPD≤10%が推奨される。

  119. 問119.熱中症の分類でⅢ度(最重症)に相当する病態として最も適切なものはどれか。

    • ア.熱疲労
    • イ.熱けいれん
    • ウ.熱射病
    • エ.熱失神

    正解:ウ.熱射病

    解説:熱中症Ⅲ度(旧熱射病)は中枢神経症状・肝腎機能障害・凝固異常等を伴い、深部体温40℃前後で発生する。直ちに救急搬送が必要。

  120. 問120.建築物衛生法における管理基準値として、誤っているものはどれか。

    • ア.浮遊粉じん0.15mg/m3以下
    • イ.CO2 1000ppm以下
    • ウ.相対湿度40〜70%
    • エ.浮遊粉じん0.25mg/m3以下

    正解:エ.浮遊粉じん0.25mg/m3以下

    解説:浮遊粉じんは0.15mg/m3以下、CO2は1000ppm以下、COは6ppm以下(旧10ppmから2022年改正)、相対湿度は40〜70%。0.25は誤り。

  121. 問121.次のうち、肺胞まで到達しやすい粒径として最も適切なものはどれか。

    • ア.2μm以下
    • イ.5〜10μm
    • ウ.2〜5μm
    • エ.10μm以上

    正解:ア.2μm以下

    解説:粒径2μm以下の微小粒子は気道で除去されず肺胞深部に沈着する。10μm以上は鼻腔・咽頭で大半が捕捉される。

  122. 問122.一酸化炭素中毒に関する記述として、誤っているものはどれか。

    • ア.ヘモグロビンとの親和性は酸素の約200倍以上
    • イ.ヘモグロビン親和性は酸素より弱い
    • ウ.無色無臭で気付きにくい
    • エ.不完全燃焼で発生する

    正解:イ.ヘモグロビン親和性は酸素より弱い

    解説:COのヘモグロビン親和性は酸素の約200〜250倍。0.04%以下でも長時間曝露で症状が出る。無色無臭で気付きにくいのが特徴である。

  123. 問123.シックビル症候群SBSの特徴として、誤っているものはどれか。

    • ア.建物退去で症状が軽減する
    • イ.粘膜刺激・頭痛等の非特異症状
    • ウ.原因物質が一つに特定できる
    • エ.VOC等が関与する

    正解:ウ.原因物質が一つに特定できる

    解説:SBSは原因物質の同定が困難な非特異的症候群で、建物退去により軽快する点が特徴。特定病原体は同定されない。

  124. 問124.騒音性難聴の初期に最も聴力低下が現れる周波数として適切なものはどれか。

    • ア.125Hz
    • イ.1000Hz
    • ウ.12000Hz
    • エ.4000Hz

    正解:エ.4000Hz

    解説:騒音性難聴はオージオグラム上、4000Hz付近のc5-dipとよばれる凹みが初期所見。進行すると会話領域に拡大する。

  125. 問125.事務室の室内騒音評価指標NC値として一般に推奨される範囲はどれか。

    • ア.NC-35〜40
    • イ.NC-15〜20
    • ウ.NC-50〜55
    • エ.NC-60〜65

    正解:ア.NC-35〜40

    解説:事務室はNC-35〜40程度が推奨。NC値は値が小さいほど静かで、放送スタジオはNC-15〜20、住宅寝室はNC-25〜30程度。

  126. 問126.JIS Z 9110照度基準に基づく事務室の推奨照度として最も適切なものはどれか。

    • ア.100lx
    • イ.750lx
    • ウ.300lx
    • エ.3000lx

    正解:イ.750lx

    解説:事務室の標準照度は750lx程度で、設計用全般照明値として広く用いられる。製図室等の精密作業は1000lx以上。

  127. 問127.演色評価数Raに関する記述として、正しいものはどれか。

    • ア.値が小さいほど演色性が良い
    • イ.最大値は1000である
    • ウ.100に近いほど自然光に近く演色性が良い
    • エ.色温度の単位である

    正解:ウ.100に近いほど自然光に近く演色性が良い

    解説:Raは基準光源との比較で色の忠実な見えを表し、最大100。値が大きいほど演色性が良く、Ra80以上が事務環境で推奨される。

  128. 問128.光源の色温度を低い順に並べたとき、最も低色温度のものはどれか。

    • ア.昼光色
    • イ.昼白色
    • ウ.白色
    • エ.電球色

    正解:エ.電球色

    解説:電球色は約3000K前後、温白色約3500K、白色約4200K、昼白色約5000K、昼光色約6500K。色温度が低いほど赤みを帯びる。

  129. 問129.VDT作業ガイドラインに示された連続作業時間と休止に関する記述として、最も適切なものはどれか。

    • ア.連続作業1時間以内とし10〜15分の休止
    • イ.連続作業3時間ごとに30分休止
    • ウ.連続作業時間に制限はない
    • エ.連続作業4時間ごとに5分休止

    正解:ア.連続作業1時間以内とし10〜15分の休止

    解説:厚労省VDT作業ガイドラインでは1連続作業時間1時間以内、作業間に10〜15分の休止、連続作業中も1〜2回の小休止を推奨。

  130. 問130.クリプトスポリジウムに関する記述として、誤っているものはどれか。

    • ア.原虫類でオーシストを形成する
    • イ.塩素消毒で容易に死滅する
    • ウ.ろ過処理が予防上重要
    • エ.水道水汚染で集団感染を起こす

    正解:イ.塩素消毒で容易に死滅する

    解説:クリプトスポリジウムは塩素消毒に強い耐性を示すため、ろ過処理が予防の中心となる。1996年越生町集団感染が国内最大事例。

  131. 問131.レジオネラ属菌に関する記述として、最も適切なものはどれか。

    • ア.主な感染経路は経口感染である
    • イ.20℃以下でよく増殖する
    • ウ.60℃以上の温度では死滅しやすい
    • エ.ヒトからヒトへ容易に伝染する

    正解:ウ.60℃以上の温度では死滅しやすい

    解説:レジオネラはエアロゾル吸入で在郷軍人病・ポンティアック熱を起こす。20〜50℃で増殖、60℃以上で死滅する。経口感染は通常起こらない。

  132. 問132.感染症法における二類感染症として、正しいものはどれか。

    • ア.エボラ出血熱
    • イ.コレラ
    • ウ.麻しん
    • エ.結核

    正解:エ.結核

    解説:結核・SARS・MERS・鳥インフルエンザ(H5N1/H7N9)等が二類。エボラは一類、麻しんは五類、コレラは三類。

  133. 問133.ノロウイルスに関する記述として、適切でないものはどれか。

    • ア.アルコール消毒が最も有効
    • イ.85〜90℃90秒以上の加熱で不活化
    • ウ.アルコール消毒に強い抵抗性がある
    • エ.主な感染経路は経口感染

    正解:ア.アルコール消毒が最も有効

    解説:ノロウイルスは85〜90℃90秒以上の加熱、または次亜塩素酸ナトリウムで不活化される。アルコール消毒の効果は限定的である。

  134. 問134.標準予防策に含まれないものはどれか。

    • ア.手指衛生
    • イ.すべての患者を陰圧個室隔離する
    • ウ.個人防護具の使用
    • エ.環境表面の清掃・消毒

    正解:イ.すべての患者を陰圧個室隔離する

    解説:標準予防策の中心は手指衛生・手袋等の個人防護具・咳エチケット・環境清掃。すべての患者隔離は標準予防策ではなく経路別予防策の対象。

  135. 問135.室内アレルギーの主要原因として、最も適切なものはどれか。

    • ア.スギ花粉
    • イ.PM2.5
    • ウ.チリダニ
    • エ.二酸化炭素

    正解:ウ.チリダニ

    解説:室内アレルギーの主因はチリダニ科のダニ類(ヤケヒョウヒダニ・コナヒョウヒダニ等)。湿度50%以下で増殖が抑制される。

  136. 問136.改正健康増進法における原則屋内禁煙の対象とされない施設はどれか。

    • ア.事務所
    • イ.学校
    • ウ.病院
    • エ.屋外の公園広場

    正解:エ.屋外の公園広場

    解説:学校・病院・行政機関等は第一種施設で敷地内禁煙。事務所・飲食店等は第二種で原則屋内禁煙、喫煙専用室の設置可。屋外の公園広場は原則対象外。

  137. 問137.VOC(揮発性有機化合物)に該当しないものはどれか。

    • ア.二酸化炭素
    • イ.トルエン
    • ウ.キシレン
    • エ.ホルムアルデヒド

    正解:ア.二酸化炭素

    解説:VOCは常温で揮発する有機化合物の総称で、ホルムアルデヒド・トルエン・キシレン等が代表的。二酸化炭素は無機化合物でVOCに含まれない。

  138. 問138.建築物衛生法における相対湿度の管理基準として正しいものはどれか。

    • ア.20%以上80%以下
    • イ.40%以上70%以下
    • ウ.30%以上80%以下
    • エ.50%以上60%以下

    正解:イ.40%以上70%以下

    解説:建築物衛生法の相対湿度基準は40%以上70%以下。低湿度ではウイルス活性化や粘膜乾燥、高湿度ではダニ・カビ増殖の懸念がある。

  139. 問139.気流の感じ方に関する記述として、誤っているものはどれか。

    • ア.気温が低いほどドラフト感は強くなる
    • イ.気流速度が大きいほどドラフト感は強い
    • ウ.気温が高いほどドラフト感は強くなる
    • エ.ドラフト率DRで評価される

    正解:ウ.気温が高いほどドラフト感は強くなる

    解説:ドラフト感(不快な気流感)は気温が低いほど・気流が大きいほど強くなる。ISO 7730ではドラフト率DRが評価指標として用いられる。

  140. 問140.音の大きさを表す音圧レベルの単位として正しいものはどれか。

    • ア.Hz
    • イ.lx
    • ウ.cd
    • エ.dB

    正解:エ.dB

    解説:音圧レベルはdB(デシベル)で表し、基準音圧20μPaとの比の常用対数の20倍。Hzは周波数、cd(カンデラ)は光度、lxは照度の単位。

  141. 問141.次のうち重金属による水質汚染で水俣病の原因物質となったものはどれか。

    • ア.有機水銀
    • イ.ヒ素
    • ウ.カドミウム
    • エ.鉛

    正解:ア.有機水銀

    解説:水俣病は工場排水中の有機水銀(メチル水銀)が魚介類に蓄積され神経障害を起こした公害病。カドミウムはイタイイタイ病、ヒ素は慢性中毒の原因。

  142. 問142.感染症法上の一類感染症に該当しないものはどれか。

    • ア.エボラ出血熱
    • イ.結核
    • ウ.ラッサ熱
    • エ.ペスト

    正解:イ.結核

    解説:一類はエボラ出血熱・クリミア・コンゴ出血熱・痘そう・南米出血熱・ペスト・マールブルグ病・ラッサ熱の7疾患。結核は二類。

  143. 問143.労働災害防止対策として誤っているものはどれか。

    • ア.4S活動の徹底
    • イ.KY(危険予知)活動
    • ウ.罰則のみで防止できる
    • エ.リスクアセスメントの実施

    正解:ウ.罰則のみで防止できる

    解説:労働災害防止は4S(整理・整頓・清掃・清潔)・KY活動・リスクアセスメント等が基本。罰則のみで予防は実現せず、組織的取組が必要。

  144. 問144.次のうち、感染症の感染経路として「空気(飛沫核)感染」によらないものはどれか。

    • ア.結核
    • イ.麻しん
    • ウ.水痘
    • エ.インフルエンザ

    正解:エ.インフルエンザ

    解説:空気感染(飛沫核感染)は結核・麻しん・水痘が代表。インフルエンザは主に飛沫感染で、飛沫核感染は通常起こさない。

  145. 問145.発汗のうち、温熱性発汗が生じない部位はどれか。

    • ア.手掌
    • イ.背部
    • ウ.胸部
    • エ.額

    正解:ア.手掌

    解説:温熱性発汗は手掌・足底を除く全身に生じる。手掌・足底に多くみられるのは精神性発汗で、両者は神経支配・誘因が異なる。

  146. 問146.アレルゲン対策としてダニ抑制に有効な室内環境管理として、最も適切なものはどれか。

    • ア.室温30℃以上を維持
    • イ.相対湿度を50%以下に維持
    • ウ.相対湿度80%以上を維持
    • エ.換気を停止する

    正解:イ.相対湿度を50%以下に維持

    解説:ダニは温度20〜30℃・相対湿度60%以上で活発に増殖する。相対湿度50%以下の維持と寝具の頻回洗濯・乾燥が予防に有効。

  147. 問147.代謝量の単位「met」に関する記述として正しいものはどれか。

    • ア.1metは睡眠中の代謝量である
    • イ.1metは激しい運動時の値である
    • ウ.1metは安静座位の代謝量で約58W/m2
    • エ.metは着衣量の単位である

    正解:ウ.1metは安静座位の代謝量で約58W/m2

    解説:1metは安静座位の代謝量で約58W/m2に相当。事務作業1.1〜1.2met、歩行3.0〜3.4met等、活動別の典型値が知られる。

  148. 問148.次のうち、有効温度ET(Effective Temperature)について最も適切な記述はどれか。

    • ア.気温と放射温度のみから求める指標
    • イ.気温と気圧から求める指標
    • ウ.気温と着衣量から求める指標
    • エ.気温・湿度・気流の3要素から求める指標

    正解:エ.気温・湿度・気流の3要素から求める指標

    解説:有効温度はヤグロー(Yaglou)が提案した古典的指標で、気温・湿度・気流の3要素を組み合わせて温冷感を表す。放射温度は含まれない。

  149. 問149.次の水質指標のうち、糞便性汚染の指標として最もよく用いられるものはどれか。

    • ア.大腸菌
    • イ.塩素イオン
    • ウ.硬度
    • エ.鉄

    正解:ア.大腸菌

    解説:大腸菌(E. coli)は腸内常在菌で、その検出は糞便汚染を示す。水道水質基準では大腸菌は検出されないこと(陰性)と定められている。

  150. 問150.次のうち、人体の電解質代謝で最も多く細胞外液に存在する陽イオンはどれか。

    • ア.カリウム
    • イ.ナトリウム
    • ウ.カルシウム
    • エ.マグネシウム

    正解:イ.ナトリウム

    解説:細胞外液(血漿・組織液)の主要陽イオンはナトリウムNa+。カリウムK+は細胞内液の主要陽イオン。両者の濃度勾配は生命維持に必須である。

  151. 問151.酸素欠乏症は空気中の酸素濃度がおおむね18%未満になると発生のおそれが生じるとされる。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。労働安全衛生関係法令上、酸素濃度18%未満を酸素欠乏とし、頭痛やめまい等の症状が現れる。さらに濃度が低下すると意識喪失や死亡に至るため、ピットや槽内など閉鎖空間の作業環境管理が重要である。

  152. 問152.人体の体温調節中枢が存在する部位として正しいものはどれか。

    • ア.小脳
    • イ.海馬
    • ウ.延髄
    • エ.視床下部

    正解:エ.視床下部

    解説:体温調節中枢は間脳の視床下部にあり、皮膚や深部の温度受容器からの情報を統合してセットポイントへ向け、血管運動・発汗・ふるえ等を制御する恒常性の中枢である。小脳・延髄・海馬は体温調節中枢ではない。

  153. 問153.光源の色温度は、低色温度ほど青白く、高色温度ほど赤みを帯びた光色になる。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。色温度が低いほど赤み(暖色)を帯び、高いほど青白く(寒色)なる。低色温度ほど青白く高色温度ほど赤みという記述は色味の対応が逆であり、正しくは低色温度=赤み、高色温度=青白い、である。

  154. 問154.高温環境で人体が放熱する際、主たる役割を担う放熱経路はどれか。

    • ア.汗の蒸発(潜熱)
    • イ.対流
    • ウ.伝導
    • エ.放射

    正解:ア.汗の蒸発(潜熱)

    解説:気温が皮膚温に近づくと放射・対流・伝導といった顕熱による放熱はほとんど効かなくなり、高温下では汗が蒸発するときの潜熱放熱が体温維持の主役となる。湿度が高いと蒸発が妨げられ放熱効率は低下する。

  155. 問155.一酸化炭素はヘモグロビンとの親和性が酸素の200倍以上と極めて高く、組織への酸素供給を阻害する。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。一酸化炭素のヘモグロビン親和性は酸素の約200〜250倍と極めて高く、一酸化炭素ヘモグロビンを形成して酸素運搬能を著しく低下させる。低濃度でも組織の低酸素を招くため不完全燃焼に注意が必要である。

  156. 問156.成人の総体水分量と細胞内外の分布として最も適切なものはどれか。

    • ア.体重の約40%で約半分が細胞内液
    • イ.体重の約60%で約3分の2が細胞内液
    • ウ.体重の約80%で大半が血漿
    • エ.体重の約20%で大半が細胞外液

    正解:イ.体重の約60%で約3分の2が細胞内液

    解説:成人の総体水分は体重比約60%で、うち約3分の2が細胞内液、約3分の1が細胞外液に分布する。乳児は割合が高く、肥満では脂肪組織が水分に乏しいため割合が下がる。他の選択肢は分布が実際と異なる。

  157. 問157.演色評価数Raは、値が小さいほど自然光下に近い色の見え方が得られ、演色性が良いことを示す。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。演色評価数Raは最大100に近い値ほど基準光下に近い自然な色再現が得られ演色性が良い。値が小さいほど演色性が良いという記述は大小関係が逆で、正しくは値が大きいほど演色性が良い、である。

  158. 問158.基礎代謝量の測定条件に関する記述として、誤っているものはどれか。

    • ア.絶食状態で測定する
    • イ.早朝覚醒後の安静仰臥位で測定する
    • ウ.食後すぐの満腹状態で測定する
    • エ.快適な室温下で測定する

    正解:ウ.食後すぐの満腹状態で測定する

    解説:誤り。基礎代謝は早朝覚醒後・絶食(食事誘発性熱産生を排除)・安静仰臥位・快適室温で測定するのが原則である。満腹状態では消化に伴う産熱が加わるため基礎代謝の測定条件として不適切である。

  159. 問159.クリプトスポリジウムは塩素消毒に弱く、通常の塩素消毒で容易に不活化できる原虫である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。クリプトスポリジウムはオーシスト形態で塩素消毒に強い抵抗性を示し、通常の塩素消毒では容易に不活化できない。塩素消毒で容易に不活化できるという記述は正しくなく、ろ過や紫外線処理が有効である。

  160. 問160.代謝量を表す単位「met」に関する記述として正しいものはどれか。

    • ア.1met=約100Wで体格に依存しない絶対値である
    • イ.metは着衣の断熱性を表す単位である
    • ウ.metが大きいほど寒く感じる指標である
    • エ.安静座位の代謝量が1metに相当する

    正解:エ.安静座位の代謝量が1metに相当する

    解説:metは代謝量を表す相対単位で、安静座位の代謝量を1met(約58W/m2)とする。clo(着衣量)とは別概念で、活動が激しいほどmetは大きくなる。着衣量や寒暖感を直接表す指標ではない。

  161. 問161.ノロウイルスはアルコール消毒に対して感受性が高く、手指のアルコール擦式消毒のみで確実に不活化できる。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。ノロウイルスはエンベロープを持たないためアルコールへの抵抗性が高く、手指のアルコール消毒のみでは確実に不活化できない。流水と石けんによる手洗いや次亜塩素酸ナトリウムによる消毒が有効である。

  162. 問162.WBGT(屋外で日射がある場合)の算定式として正しいものはどれか。

    • ア.0.7×自然湿球温度+0.2×黒球温度+0.1×乾球温度
    • イ.0.7×自然湿球温度+0.3×黒球温度
    • ウ.0.7×乾球温度+0.3×黒球温度
    • エ.自然湿球温度と黒球温度の単純平均

    正解:ア.0.7×自然湿球温度+0.2×黒球温度+0.1×乾球温度

    解説:屋外で日射がある場合のWBGTは0.7×自然湿球温度+0.2×黒球温度+0.1×乾球温度で算定する。屋内および日射のない屋外では0.7×自然湿球温度+0.3×黒球温度となり、乾球温度を含まない点が異なる。

  163. 問163.二酸化炭素そのものは室内空気汚染の総合指標として用いられるが、通常の室内濃度では直接的な毒性はほとんどない。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。室内の二酸化炭素は在室者の呼気に由来し換気状態の総合指標とされ、建築物衛生法では1000ppm以下に管理する。数千ppm程度までは直接毒性は小さく、おもに換気不良を示すマーカーとして扱われる。

  164. 問164.PMV(予測平均温冷感申告)の符号と温冷感の対応として正しいものはどれか。

    • ア.+3が寒い、0が中立、−3が暑い
    • イ.+3が暑い、0が中立、−3が寒い
    • ウ.0が最も不快
    • エ.+3が快適、−3が不快

    正解:イ.+3が暑い、0が中立、−3が寒い

    解説:PMVは+3(暑い)から−3(寒い)までの7段階で温冷感を表し、0が中立である。快適域はおおむね±0.5程度とされる。符号を逆に対応させた選択肢や快適不快の対応とした選択肢は誤りである。

  165. 問165.成人の体水分量は体重のおおむね60%を占め、その3分の2は細胞内液として存在する。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。成人の総体水分は体重比約60%で、その約3分の2が細胞内液、残り約3分の1が細胞外液(組織間液と血漿)に分布する。乳児では割合が高く、肥満では脂肪が水に乏しいため割合がやや下がる。

  166. 問166.着衣の熱抵抗(断熱性)を表す単位として正しいものはどれか。

    • ア.lx(ルクス)
    • イ.met(メット)
    • ウ.clo(クロ)
    • エ.dB(デシベル)

    正解:ウ.clo(クロ)

    解説:cloは着衣の熱抵抗を表す単位で1clo≒0.155m2K/Wである。metは代謝量、lxは照度、dBは音圧レベル等の単位であり、着衣量を表すのはcloである。単位と対象量の対応を正確に押さえることが重要である。

  167. 問167.同じ音圧レベルの音源が2つ重なると、合成音圧レベルはおおむね6dB増加する。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。等しいレベルの非干渉音源が2つ重なるとパワーが2倍になり、合成レベルの増加は10×log2で約3dBである。6dB増加するという記述は正しくなく、正しくは約3dBの増加である。

  168. 問168.不快指数DIの算定に用いられる要素の組合せとして正しいものはどれか。

    • ア.気温と気流
    • イ.気温と輻射
    • ウ.湿度と気流
    • エ.気温と湿度

    正解:エ.気温と湿度

    解説:不快指数は乾球温度と湿度(湿球温度または相対湿度)から計算され、気流や輻射熱は考慮しない。湿度が高いほど蒸発放熱が妨げられて値が大きくなり、蒸し暑く感じる関係を表す簡便な体感指標である。

  169. 問169.スクリーニング検査の感度が高いほど、真に疾病のある者を陰性と判定する見逃しが増える。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。感度は疾病のある者を正しく陽性と判定する割合であり、感度が高いほど見逃し(偽陰性)はむしろ減る。感度が高いほど見逃しが増えるという記述は感度の意味と逆であり正しくない。

  170. 問170.有効温度ET(Effective Temperature)が考慮しない要素はどれか。

    • ア.輻射熱
    • イ.湿度
    • ウ.気温
    • エ.気流

    正解:ア.輻射熱

    解説:有効温度ETは気温・湿度・気流を統合した体感指標であり、輻射熱は考慮しない。この欠点を補うため、輻射熱を加味した修正有効温度CETが用いられる。気温・湿度・気流はいずれもETの構成要素である。

  171. 問171.VDT作業では、ディスプレイ面の照度は書類面より十分高く、両者の輝度対比を大きくするほど目の負担が軽減する。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。VDT作業ではディスプレイ面・書類面・周辺の輝度対比をなるべく小さく保つことが望ましく、過大な対比はかえって眼精疲労を招く。対比を大きくするほど目の負担が軽減するという記述は正しくない。

  172. 問172.一酸化炭素のヘモグロビンに対する親和性として最も適切なものはどれか。

    • ア.酸素の約2倍
    • イ.酸素の約200〜250倍
    • ウ.酸素とほぼ同等
    • エ.酸素より低い

    正解:イ.酸素の約200〜250倍

    解説:一酸化炭素のヘモグロビン親和性は酸素の約200〜250倍と極めて高く、一酸化炭素ヘモグロビンを形成して酸素運搬を阻害する。低濃度でも組織の低酸素を招くため、不完全燃焼に伴う中毒に注意が必要である。

  173. 問173.血液のpHは緩衝系・呼吸・腎臓の働きによって、おおむね7.35〜7.45の狭い範囲に保たれている。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。動脈血pHは重炭酸緩衝系を中心に、肺による二酸化炭素排出と腎臓による水素イオン・重炭酸イオンの調整で7.40前後の狭い範囲に維持される。これは酸塩基平衡という恒常性の代表例である。

  174. 問174.酸素欠乏症が発生するおそれが生じるとされる空気中の酸素濃度の目安はどれか。

    • ア.21%未満
    • イ.16%超
    • ウ.18%未満
    • エ.23.5%超

    正解:ウ.18%未満

    解説:通常の大気の酸素濃度は約21%で、18%未満になると酸素欠乏とされ頭痛やめまい等の症状が現れる。さらに低下すると意識喪失や死亡に至るため、閉鎖空間での作業環境の酸素濃度管理が重要である。

  175. 問175.有効温度ETは気温・湿度・気流の3要素を統合した温熱指標であるが、輻射熱の影響は含まない。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。有効温度ETは気温・湿度・気流を総合した体感温度指標で、輻射熱は考慮しない。この欠点を補うため、輻射の影響を加味した修正有効温度CETが別に用いられ、放射暖房環境などの評価に役立つ。

  176. 問176.石綿(アスベスト)曝露との関連が特に強い悪性腫瘍はどれか。

    • ア.胃がん
    • イ.甲状腺がん
    • ウ.白血病
    • エ.中皮腫

    正解:エ.中皮腫

    解説:中皮腫は胸膜や腹膜等の中皮細胞に生じる悪性腫瘍で、石綿曝露との関連が極めて強く潜伏期間は数十年に及ぶ。石綿は肺がんのリスクも高めるが、特徴的に関連が強いのは中皮腫である。胃がん等は関連が薄い。

  177. 問177.人体の熱産生に占める基礎代謝の割合は極めて小さく、安静時の産熱の大半は骨格筋の運動による。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。安静時の熱産生はおもに肝臓・脳など内臓代謝と基礎代謝に由来し、骨格筋の運動による産熱はあくまで身体活動時に増加するものである。安静時の産熱の大半を骨格筋運動が占めるという記述は正しくない。

  178. 問178.シックビル症候群の特徴として、誤っているものはどれか。

    • ア.特定の単一病原体による感染症と定義される
    • イ.退室すると症状が軽快する傾向がある
    • ウ.当該建物に在室すると症状が出やすい
    • エ.頭痛や粘膜刺激などの非特異的症状を呈する

    正解:ア.特定の単一病原体による感染症と定義される

    解説:誤り。シックビル症候群は特定の単一原因に帰せないことが多く、感染症とは定義されない。換気不良や化学物質等が複合して在室で増悪し退室で軽快する非特異的症状を呈する点が特徴であり、感染症とする記述は不適切である。

  179. 問179.不感蒸泄は発汗とは異なり、自覚されないまま皮膚や呼気から水分が失われる現象で、成人で1日あたり約900mLに及ぶ。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。不感蒸泄は皮膚からの蒸散と呼気からの水分喪失の合計で、成人ではおおむね1日約900mL程度とされる。体温調節を意図しない持続的な水分損失であり、水分出納や脱水を考えるうえで無視できない量である。

  180. 問180.音圧レベルが20dB増加したとき、音圧(物理量)はおおむね何倍になるか。

    • ア.2倍
    • イ.10倍
    • ウ.100倍
    • エ.20倍

    正解:イ.10倍

    解説:音圧レベルは20×log(音圧比)で定義されるため、20dBの増加は音圧比10の1乗で10倍となる。なお音の強さ(パワー)でみると20dB増は100倍となるため、音圧と音の強さの違いを混同しないことが重要である。

  181. 問181.ホルムアルデヒドは常温で液体であり、建材から放散されても気中に拡散することはない。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。ホルムアルデヒドは常温で刺激臭のある無色の気体であり、合板や接着剤等から気中に放散して粘膜刺激やシックハウスの原因となる。常温で液体で気中に拡散しないという記述は正しくない。

  182. 問182.等しい音圧レベルの非干渉音源が2つ重なったときの合成音圧レベルの増加量として正しいものはどれか。

    • ア.約6dB
    • イ.約10dB
    • ウ.約3dB
    • エ.約20dB

    正解:ウ.約3dB

    解説:等しいレベルの音源が2つ重なるとパワーが2倍になり、合成レベルの増加は10×log2で約3dBとなる。音源が3つで約4.8dB、10倍の音源で10dBの増加となる。約6dBや約10dBとする選択肢は誤りである。

  183. 問183.交感神経が優位になると皮膚血管は拡張し、発汗が抑制されて熱の放散が促進される。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。交感神経優位では皮膚血管は収縮して放熱を抑え、一方で汗腺も交感神経支配のため発汗はむしろ促進される。記述は皮膚血管反応と発汗の方向がともに実際と食い違っており正しくない。

  184. 問184.残響時間に関するセービンの式 T=0.161V/A について、正しい記述はどれか。

    • ア.室容積Vに反比例する
    • イ.総吸音力Aに比例する
    • ウ.室温に比例する
    • エ.室容積Vに比例し総吸音力Aに反比例する

    正解:エ.室容積Vに比例し総吸音力Aに反比例する

    解説:セービンの式T=0.161V/Aより、残響時間は室容積Vに比例し総吸音力Aに反比例する。吸音材を増やすほど残響時間は短くなり、大空間ほど残響が長くなる関係を表す。室温に比例するという記述は誤りである。

  185. 問185.PMVは予測平均温冷感申告で、+3が最も寒い、−3が最も暑いと感じる状態を表す。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。PMVは+3が暑い側、0が中立、−3が寒い側を表す7段階の指標で、記述は寒暖を示す符号が逆である。正しくは+3が暑い、−3が寒いであり、快適域はおおむね±0.5程度とされる。

  186. 問186.壁の遮音性能を表す透過損失TLに関する記述として正しいものはどれか。

    • ア.値が大きいほど遮音性能が高い
    • イ.TLが0で完全遮音である
    • ウ.値が大きいほど遮音性能が低い
    • エ.TLは室容積で決まる

    正解:ア.値が大きいほど遮音性能が高い

    解説:透過損失TLは入射音に対する透過音の減衰量で、値が大きいほど音を通しにくく遮音性能が高い。質量則により壁が重く周波数が高いほどTLは大きくなる傾向がある。値が大きいほど遮音性能が低いとする記述は誤りである。

  187. 問187.騒音性難聴は内耳の有毛細胞の障害によって生じ、いったん高度に障害された有毛細胞は再生しないため不可逆である。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。騒音性難聴は強大音による内耳コルチ器の有毛細胞障害で生じ、ヒトの有毛細胞は再生能に乏しいため高度な障害は不可逆となる。初期は4000Hz付近の聴力低下(c5dip)が現れるのが特徴である。

  188. 問188.騒音性難聴の初期に最も聴力低下が現れやすい周波数として適切なものはどれか。

    • ア.250Hz付近
    • イ.4000Hz付近
    • ウ.125Hz付近
    • エ.8000Hz付近

    正解:イ.4000Hz付近

    解説:騒音性難聴は初期に4000Hz付近の聴力低下(いわゆるc5dip)が特徴的で、会話領域より高音域から障害が始まる。進行すると会話音域にも及び日常会話に支障をきたす。低音域から始まるわけではない。

  189. 問189.飛沫感染は5μmより大きい飛沫が空気中を長時間浮遊して遠くまで届くことで成立する。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。飛沫感染は比較的大きな飛沫がおおむね1〜2mの短距離で落下することにより成立し、長時間浮遊して遠くまでは届かない。長距離まで届くのは飛沫核による空気感染であり、記述は機序を取り違えている。

  190. 問190.騒音の評価指標に関する記述として、最も不適切なものはどれか。

    • ア.等価騒音レベル(LAeq)は変動する騒音のエネルギー平均を表す
    • イ.騒音レベルの測定にはA特性音圧レベルが用いられる
    • ウ.等価騒音レベルは瞬間最大値のみを表す指標である
    • エ.NC値は室内騒音の評価に用いられる

    正解:ウ.等価騒音レベルは瞬間最大値のみを表す指標である

    解説:等価騒音レベル(LAeq)は一定時間内の変動騒音を等価なエネルギーをもつ定常騒音レベルに換算した時間平均値であり、瞬間最大値のみを表すものではない。瞬間最大値のみとするのは不適切。エネルギー平均の意味、A特性の使用、NC値の室内評価利用は正しい記述である。

  191. 問191.予測不満足者率PPDは、PMVが0のときに0%となり、温熱的に不満足な者が完全にいなくなる。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。PPDはPMVが0でも最小で約5%となり、0%にはならない。万人を満足させる温熱環境は存在せず約5%程度の不満足が残るのがPMV-PPDモデルの前提であり、0%になるという記述は正しくない。

  192. 問192.グレア(まぶしさ)の原因として最も関係が薄いものはどれか。

    • ア.視野内の高輝度光源
    • イ.大きな輝度対比
    • ウ.光沢面での反射
    • エ.室温の上昇

    正解:エ.室温の上昇

    解説:グレアは視野内の過度な輝度や輝度対比、光沢面の反射等により生じる視覚的障害で、室温の上昇は直接の原因ではない。室温は温熱環境の要素であり、まぶしさを生む光学的要因とは区別される。

  193. 問193.壁の遮音性能を表す透過損失TLは、値が大きいほど遮音性能が低いことを意味する。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。透過損失TLは入射音に対し透過音がどれだけ減衰したかを表す量で、値が大きいほど音を通しにくく遮音性能が高い。値が大きいほど遮音性能が低いという記述は大小関係が逆で正しくない。

  194. 問194.VDT作業における輝度対比の管理として、最も適切なものはどれか。

    • ア.画面・書類・周辺の輝度対比を小さく保つ
    • イ.画面を周辺より極端に明るくする
    • ウ.対比を最大化して見やすくする
    • エ.周辺照度を0にする

    正解:ア.画面・書類・周辺の輝度対比を小さく保つ

    解説:VDT作業では画面・書類・周辺の輝度対比をなるべく小さく抑えることが眼精疲労の予防に望ましい。過大な対比や極端な明暗差はかえって目の負担を増すため避けるべきであり、対比の最大化は不適切である。

  195. 問195.ヒトの体温調節中枢は視床下部に存在し、設定された温度に向けて産熱と放熱のバランスを制御している。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。体温調節中枢は間脳の視床下部にあり、皮膚や深部の温度受容器からの情報をもとにセットポイントへ向けて、皮膚血管の収縮拡張・発汗・ふるえなどを駆使して産熱と放熱を釣り合わせる恒常性機構である。

  196. 問196.ヒトの概日リズムを覚醒方向へ最も強く同調させる刺激はどれか。

    • ア.就寝直前の強い光
    • イ.朝の強い高色温度の光
    • ウ.低色温度の弱い光
    • エ.暗所での安静

    正解:イ.朝の強い高色温度の光

    解説:概日リズムは約24時間周期で光により同調し、朝の強い高色温度(青色寄り)の光はメラトニン分泌を抑えて覚醒と同調を促す。就寝直前の強い光は睡眠相を後退させるため、覚醒方向への望ましい刺激ではない。

  197. 問197.スクリーニング検査の特異度が高いほど、健康な者を誤って陽性と判定する偽陽性が増える。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。特異度は疾病のない者を正しく陰性と判定する割合であり、特異度が高いほど偽陽性はむしろ減る。特異度が高いほど偽陽性が増えるという記述は特異度の意味と逆であり正しくない。

  198. 問198.レジオネラ症の主たる感染経路として正しいものはどれか。

    • ア.汚染食品の経口摂取
    • イ.蚊による媒介
    • ウ.汚染水のエアロゾル吸入
    • エ.性的接触

    正解:ウ.汚染水のエアロゾル吸入

    解説:レジオネラ属菌は冷却塔水や循環式浴槽等で増殖し、発生したエアロゾルの吸入により肺炎を起こす。通常はヒトからヒトへは感染せず、経口摂取や蚊による媒介、性的接触では感染しない点が特徴である。

  199. 問199.シックビル症候群は、原因物質や機序が必ずしも特定されないまま、在室者に頭痛や粘膜刺激等の症状が現れることがある。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。シックビル症候群は特定の単一原因に帰せないことが多く、化学物質・換気不良・温熱や心理的要因等が複合して生じる。在室時に頭痛や目鼻喉の刺激・倦怠感等を呈し、退室で軽快する点が特徴である。

  200. 問200.給水栓における遊離残留塩素の保持基準として正しいものはどれか。

    • ア.0.01mg/L以上
    • イ.1.0mg/L以上
    • ウ.残留塩素は不要
    • エ.0.1mg/L以上

    正解:エ.0.1mg/L以上

    解説:水道法に基づき給水栓水の遊離残留塩素は0.1mg/L以上(結合残留塩素では0.4mg/L以上)の保持が求められる。これにより配管内での病原微生物の再増殖を抑え、水系感染を防止する役割を果たす。

  201. 問201.グレアとは視野内の過度な輝度や輝度対比によって生じる不快感や見えにくさのことをいう。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。グレアはまぶしさによる不快感(不快グレア)や対象が見えにくくなる現象(減能グレア)を指す。光源の高輝度・大きな輝度対比・光沢面での反射などが原因となり、作業効率の低下や眼精疲労を招く。

  202. 問202.大量発汗による脱水時に水分のみを補給した場合に起こりやすい病態はどれか。

    • ア.低ナトリウム血症
    • イ.高血糖
    • ウ.高カルシウム血症
    • エ.代謝性アルカローシス

    正解:ア.低ナトリウム血症

    解説:発汗では水とナトリウムがともに失われるため、水分のみを補給すると体液が希釈されて低ナトリウム血症となり、けいれん等を招くことがある。電解質を含む経口補水液などでの補給が推奨される。

  203. 問203.放射・対流・伝導による放熱は周囲温度が皮膚温に近づくと減少し、高温環境では蒸発(発汗)が主たる放熱手段となる。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。気温が皮膚温に近づくと温度差による顕熱放熱(放射・対流・伝導)はほとんど効かなくなり、高温下では汗が蒸発するときの潜熱放熱が体温維持の主役となる。湿度が高いと蒸発が妨げられ放熱効率が低下する。

  204. 問204.慢性カドミウム中毒に起因する公害病として正しいものはどれか。

    • ア.水俣病
    • イ.イタイイタイ病
    • ウ.アスベスト肺
    • エ.四日市ぜんそく

    正解:イ.イタイイタイ病

    解説:カドミウムの慢性経口曝露はイタイイタイ病の原因で、腎尿細管障害と骨軟化症による激痛や骨折を特徴とする。水俣病は有機水銀、四日市ぜんそくは大気汚染、アスベスト肺は石綿が原因であり原因物質が異なる。

  205. 問205.感染症法において、エボラ出血熱やペストは三類感染症に分類される。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。エボラ出血熱やペストは最も危険性が高い一類感染症に分類される。三類感染症はコレラ・細菌性赤痢・腸管出血性大腸菌感染症等が該当し、これらを三類とする記述は分類が誤っており正しくない。

  206. 問206.電離放射線の人体影響のうち、しきい値がなく被曝量に応じて発生確率が増す影響はどれか。

    • ア.急性放射線症
    • イ.確定的影響
    • ウ.確率的影響
    • エ.非確率的影響

    正解:ウ.確率的影響

    解説:確率的影響(発がん・遺伝的影響)はしきい値がなく被曝量とともに発生確率が増す影響である。確定的影響はしきい値があり、それを超えると線量に応じて重篤度が増す影響であり、両者の性質の違いを区別する必要がある。

  207. 問207.電離放射線の人体影響のうち、しきい値がなく被曝量に応じて発生確率が増す影響を確定的影響という。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。しきい値がなく被曝量とともに発生確率が増すのは確率的影響(発がん・遺伝的影響)である。確定的影響はしきい値があり、それを超えると線量に応じて重篤度が増す影響を指す。記述は名称が逆で正しくない。

  208. 問208.紫外線のうち、表皮でのビタミンD生成に関与する一方、日焼けや皮膚がんの原因ともなる波長域はどれか。

    • ア.UV-A
    • イ.可視光
    • ウ.UV-C
    • エ.UV-B

    正解:エ.UV-B

    解説:UV-B(280〜315nm)は表皮でビタミンD合成を促す一方、DNA損傷を介して日焼け(紅斑)や皮膚がんのリスクを高める。UV-Aはより深部に届き光老化に関与し、UV-Cは大気で吸収され地表にほとんど届かない。

  209. 問209.アスベスト(石綿)の吸入による健康影響は曝露後すぐに現れ、潜伏期間は数日程度と短い。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。石綿関連疾患である中皮腫や肺がんは潜伏期間が極めて長く、中皮腫では曝露から20〜50年を経て発症することが特徴である。曝露後すぐに数日で現れるという記述は正しくない。

  210. 問210.微生物処理の用語に関する記述として正しいものはどれか。

    • ア.滅菌は芽胞を含むすべての微生物を死滅・除去する
    • イ.滅菌より消毒の方が厳格である
    • ウ.消毒は芽胞を含むすべての微生物を死滅させる
    • エ.殺菌は芽胞を必ず死滅させる

    正解:ア.滅菌は芽胞を含むすべての微生物を死滅・除去する

    解説:滅菌は芽胞を含むすべての微生物を完全に死滅・除去する最も厳格な処理である。消毒は病原性微生物を害のない程度に減らす処理で芽胞まで保証せず、滅菌より緩やかである。消毒が滅菌より厳格とする記述は誤りである。

  211. 問211.WBGTの算定において、屋外で日射がある場合は黒球温度が一切考慮されない。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。屋外で日射がある場合のWBGTは、自然湿球温度・黒球温度・乾球温度の三要素から算定され、黒球温度を含めて輻射熱を評価する。黒球温度が一切考慮されないという記述は正しくない。

  212. 問212.感染症法における結核の分類として正しいものはどれか。

    • ア.一類感染症
    • イ.二類感染症
    • ウ.五類感染症
    • エ.三類感染症

    正解:イ.二類感染症

    解説:結核は飛沫核(空気)感染する疾患で、感染症法では二類感染症に分類され、就業制限や入院勧告等の措置の対象となる。一類はエボラ出血熱等の最重症が該当し、結核を一類や三類とするのは誤りである。

  213. 問213.WBGTは値が大きいほど暑熱負荷が大きいことを示し、運動や作業の中止基準として用いられる。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。WBGT(湿球黒球温度)は気温・湿度・輻射・気流を総合した暑熱指標で、値が大きいほど熱中症の危険が高い。数値に応じて運動や作業を制限・中止する基準が設けられ、現場の熱中症予防に活用される。

  214. 問214.ノロウイルスの消毒に関する記述として、誤っているものはどれか。

    • ア.次亜塩素酸ナトリウムが有効である
    • イ.流水と石けんによる手洗いが重要である
    • ウ.手指のアルコール消毒のみで確実に不活化できる
    • エ.85〜90℃で90秒以上の加熱が有効である

    正解:ウ.手指のアルコール消毒のみで確実に不活化できる

    解説:誤り。ノロウイルスはエンベロープを持たずアルコール抵抗性が高いため、アルコール消毒のみでは確実に不活化できない。次亜塩素酸ナトリウムや十分な加熱、流水と石けんによる手洗いが有効な対策である。

  215. 問215.不快指数DIは気温と湿度から算出される指標で、湿度が高いほど同じ気温でも値が大きくなる。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。不快指数は乾球温度と湿度(湿球温度や相対湿度)から計算され、湿度が高いほど汗の蒸発放熱が妨げられて蒸し暑く感じるため値が大きくなる。輻射熱や気流は考慮しない簡便な体感指標である。

  216. 問216.標準予防策(スタンダードプリコーション)の考え方として正しいものはどれか。

    • ア.防護具は使用しない
    • イ.感染症と診断された患者にのみ適用する
    • ウ.手指衛生は不要である
    • エ.感染症の有無を問わず全患者の血液・体液を感染性とみなす

    正解:エ.感染症の有無を問わず全患者の血液・体液を感染性とみなす

    解説:標準予防策は患者の感染症診断の有無を問わず、すべての血液・体液・分泌物等を感染源とみなして手指衛生や個人防護具で対応する院内感染対策の基本である。診断済みの患者にのみ適用するという記述は誤りである。

  217. 問217.音圧レベルが10dB増加すると音圧(音の物理量)はおおむね約3.16倍になる。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。音圧レベルは20×log(音圧比)で定義されるため、10dBの増加は音圧比10の0.5乗で約3.16倍に相当する。なお音の強さ(パワー)でみると10dB増は10倍となる点を混同しないよう注意する。

  218. 問218.感染性廃棄物の取扱いとして正しいものはどれか。

    • ア.バイオハザードマーク付き専用容器で分別保管する
    • イ.破砕後に水で希釈して下水へ流す
    • ウ.常温で長期間屋外保管する
    • エ.一般ごみと混合して廃棄する

    正解:ア.バイオハザードマーク付き専用容器で分別保管する

    解説:感染性廃棄物は性状に応じた色のバイオハザードマーク付き専用容器に分別密閉し、特別管理廃棄物として適正に保管・委託処理する。一般ごみとの混合や下水への放流、長期間の屋外放置はいずれも不適切である。

  219. 問219.残響時間は室内で音源を止めてから音圧レベルが60dB減衰するまでの時間で、室容積に比例し吸音力に反比例する。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。残響時間はセービンの式T=0.161V/Aで表され、室容積Vに比例し総吸音力Aに反比例する。音源停止後に60dB減衰するまでの時間として定義され、室の音響設計や聞き取りやすさの基本指標となる。

  220. 問220.ネズミによる衛生上の被害として、誤っているものはどれか。

    • ア.ノミやダニを介した病原体媒介
    • イ.紫外線による室内殺菌作用
    • ウ.食品の食害や汚染
    • エ.かじりによる配線損傷

    正解:イ.紫外線による室内殺菌作用

    解説:誤り。ネズミは食害・汚染、外部寄生虫を介した病原体媒介、かじりによる配線損傷など衛生害獣としての被害をもたらす。紫外線による室内殺菌作用などの有益な作用はなく、これを被害として挙げるのは不適切である。

  221. 問221.照度の単位はルクス(lx)であり、単位面積当たりに入射する光束(ルーメン)で定義される。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。照度は受照面の明るさを表す量で、1lxは1m2当たり1lmの光束が入射する状態と定義される。光源の全光束はlm、光度はcd、輝度はcd/m2で表され、これらを区別して用いることが照明設計の基本である。

  222. 問222.疫学指標に関する記述として正しいものはどれか。

    • ア.罹患率は一時点での保有割合を表す
    • イ.有病率と罹患率は常に一致する
    • ウ.有病率は一時点での疾病保有割合を表す
    • エ.罹患率は横断的指標である

    正解:ウ.有病率は一時点での疾病保有割合を表す

    解説:有病率はある一時点で疾病を有する者の割合(横断的・静的指標)、罹患率は一定期間の新規発生割合(縦断的・動的指標)である。慢性疾患では両者は一致しないことが多く、罹患率を横断的指標とする記述は誤りである。

  223. 問223.発熱時は体温調節のセットポイント自体が上昇するため、悪寒やふるえによって体温を高める反応が起こる。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。発熱は発熱物質によりセットポイントが上方移動した状態で、実際の体温がそれより低い間は寒けやふるえ・血管収縮で産熱を高め、体温をセットポイントまで上昇させる生体反応として説明される。

  224. 問224.相対危険度(リスク比)が1より大きいことが示す意味として正しいものはどれか。

    • ア.検査の感度が高い
    • イ.曝露が予防因子である
    • ウ.曝露と疾病に関連がない
    • エ.曝露が危険因子である可能性を示す

    正解:エ.曝露が危険因子である可能性を示す

    解説:相対危険度は曝露群と非曝露群の罹患率の比で、1を超えると曝露が危険因子である可能性、1未満は予防因子、1は関連なしを示す。コホート研究で算定する関連の強さの指標であり、検査の感度とは無関係である。

  225. 問225.着衣量を表すクロ値(clo)は、値が大きいほど断熱性が高く、放熱を妨げる衣服であることを示す。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。クロ値は着衣の熱抵抗を表す単位で1cloは約0.155m2K/Wに相当する。値が大きいほど断熱性が高く放熱を妨げるため、PMV算定では着衣量として温冷感に影響し、冬季の厚着ほど高い値になる。

  226. 問226.鉄骨造(S造)は、同一断面の鉄筋コンクリート造に比べて部材を細く軽量にでき、長大スパンや高層建築物に適するが、火災時の高温で耐力が急激に低下するため耐火被覆が必要である。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。鋼材は500℃前後で常温の半分程度まで降伏点が低下するため、無被覆では火災時に座屈・崩壊しやすい。そのためロックウール吹付けや耐火板等の耐火被覆を施し、所要の耐火性能を確保したうえで大スパンや高層建築に活用する。

  227. 問227.制振(制震)構造とは、建物と地盤の間に積層ゴム等の絶縁層を設けて地震動の入力そのものを建物に伝えにくくする構造である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。設問は免震構造の説明である。制振構造はダンパー等の制振装置を建物内部に組み込み、振動エネルギーを吸収して揺れを低減する構造であり、地震入力を絶縁する免震とは原理が異なる点に注意が必要である。

  228. 問228.鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造)は、鉄骨の靭性と鉄筋コンクリートの剛性・耐火性を兼ね備え、高層建築物にも適用される構造である。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。SRC造は鉄骨を内蔵することで粘り強さ(靭性)を確保しつつ、コンクリートにより耐火性・剛性・耐久性を高めた構造である。鉄骨造と鉄筋コンクリート造の長所を併せ持ち、中高層から高層建築物まで幅広く用いられてきた。

  229. 問229.壁式鉄筋コンクリート造は、柱とはりのラーメンで架構を構成する構造形式であり、室内に大きな梁型・柱型が露出する。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは、壁式構造は柱・はりを設けず耐力壁と床スラブで架構を構成する形式で、室内に梁型・柱型が出ないのが特徴である。柱とはりのラーメンで構成して梁型・柱型が現れるのはラーメン構造であり、両者は明確に区別される。

  230. 問230.免震構造に用いる積層ゴムアイソレータは、鉛直方向には大きな荷重を支持しつつ水平方向には柔らかく変形することで建物の固有周期を長くする。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。積層ゴムは薄いゴムと鋼板を交互に積層した装置で、鉛直支持力を保ちつつ水平剛性を小さくする。これにより建物の固有周期を長周期化し、地震動の卓越周期との共振を避けて建物への応答加速度を大きく低減する効果が得られる。

  231. 問231.コンクリートの水セメント比を大きくすると、一般に圧縮強度は高くなり、中性化や塩害に対する耐久性も向上する傾向がある。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは、水セメント比を大きくすると硬化体内部の空隙が増えて圧縮強度は低下し、二酸化炭素や塩化物イオンが侵入しやすくなって中性化や塩害に対する耐久性も低下する。耐久性を高めるには水セメント比を小さく抑えることが重要である。

  232. 問232.コンクリートのスランプ値が大きいほどコンクリートは硬く、ワーカビリティー(打込みやすさ)は低下する。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは、スランプ値が大きいほどコンクリートは軟らかく流動性が高い。スランプは生コンクリートの軟らかさを示す指標で、値が大きいほど打込みやすいが、過大だと骨材とセメントペーストの材料分離を生じやすくなる点に注意する。

  233. 問233.構造用鋼材の引張強さは温度上昇とともに変化するが、おおむね常温から250〜300℃付近でいったん引張強さが増し、その後高温域で急減する。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。鋼材は約250〜300℃で引張強さが最大となる青熱脆性域を経て、それ以上の高温では強度・剛性とも著しく低下する。火災時の鋼構造の耐力低下はこの温度依存性に起因するため、耐火被覆による温度上昇の抑制が重要となる。

  234. 問234.押出法ポリスチレンフォームやグラスウールは、熱伝導率が大きく断熱材としては不適である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは、押出法ポリスチレンフォームやグラスウールは熱伝導率が小さく、代表的な断熱材として広く用いられる。これらは内部に静止空気を多く含む多孔質・繊維質の構造により、熱の伝わりを効果的に抑える性質を備えている。

  235. 問235.アスファルト防水は、ルーフィングシートとアスファルトを多層に積層して防水層を形成する工法で、信頼性が高く陸屋根に広く用いられる。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。アスファルト防水は溶融アスファルトとルーフィングを交互に重ねて連続した防水層を作る工法である。施工実績が豊富で水密性・耐久性に優れるため、ビルの陸屋根等で多用されてきた代表的なメンブレン防水工法の一つである。

  236. 問236.建築計画におけるモジュールとは、建物の最大の高さを制限する法規上の限界寸法のことをいう。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは、モジュールは設計や生産の基準となる基本寸法のことであり、部材の標準化や施工の合理化に寄与する計画概念である。建物の最大の高さを制限するのは建築基準法の高さ制限等であって、モジュールとは全く別の概念である。

  237. 問237.鉄筋コンクリート造の柱・はりの主筋には異形鉄筋が用いられ、コンクリートとの付着を高めるため表面に節(リブ)が設けられている。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。異形鉄筋は表面の節やリブによりコンクリートとの付着力を高め、鉄筋とコンクリート間の応力伝達を確実にする。表面が平滑な丸鋼に比べて定着・付着性能に優れるため、構造部材の主筋として広く使用されている。

  238. 問238.コンクリートの打込み後の養生では、急激な乾燥や低温を避け、一定期間湿潤状態を保つことで強度発現を促す必要がある。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。打込み直後の乾燥や凍結はセメントの水和反応を阻害し、ひび割れや強度不足の原因となる。そのため散水やシート覆い等で湿潤養生を行い、適切な温度を保ちながら一定期間管理して所要の強度を確実に発現させる必要がある。

  239. 問239.片持ち梁(カンチレバー)は、両端を支持された単純梁に比べて同一荷重・同一スパンでのたわみが小さい。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは、片持ち梁は一端のみが固定され他端が自由端となる梁であり、同一スパン・同一荷重では単純梁よりもたわみが大きくなる。先端の変形が支点で拘束されにくいため、設計上はたわみや先端の応力に特に注意を要する。

  240. 問240.建築物に作用する荷重のうち、固定荷重は建物自体の重量による荷重であり、積載荷重は人や家具・設備等による荷重である。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。固定荷重は構造体や仕上げ材等の自重で常時一定に作用し、積載荷重は建物の用途に応じて変動する人や物品・設備等の重量である。いずれも構造設計で考慮すべき鉛直荷重であり、用途ごとに想定値が定められている。

  241. 問241.地震力の計算に用いる地震層せん断力係数は、建物の上層ほど割増され、下層ほど相対的に小さくなる分布特性をもつ。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。地震時の加速度応答は上層ほど大きくなる傾向があり、これを反映して層せん断力係数(Ai分布)は上層ほど割増される。一方、各層が負担する累積の層せん断力そのものは、上層の荷重を支える下層ほど大きくなる点も理解しておく。

  242. 問242.梁の曲げによる最大たわみは、等分布荷重を受ける単純梁の場合、スパンの2乗に比例して大きくなる。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは、等分布荷重を受ける単純梁の最大たわみはスパン(長さ)の4乗に比例する。したがってスパンが2倍になればたわみは約16倍にもなるため、長スパンの梁では断面剛性の確保などたわみ制御が設計上きわめて重要となる。

  243. 問243.応力度とは部材に生じる変形量そのものを表す量であり、単位はメートル(m)で表される。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは、応力度は部材の単位断面積あたりに生じる内力(応力)の大きさであり、単位はN/mm²等で表される。設問が述べる変形量はひずみや変位に相当する別の量であり、応力度と変形量を混同しないよう注意する必要がある。

  244. 問244.建築基準法では、積雪荷重は屋根の積雪量に関係なく全国一律の値で算定すると定められている。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは、積雪荷重は地域ごとの垂直積雪量に基づいて算定し、多雪区域では特定行政庁が指定する積雪量の値を用いる。全国一律ではなく、その地域の気象条件や雪下ろしの実況を反映して定める仕組みとなっている点に注意する。

  245. 問245.高圧(6.6kV)で受電する建築物では、受変電設備(キュービクル等)で低圧に降圧してから屋内の負荷に配電する。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。中規模以上の建築物では電力会社から高圧で受電し、受変電設備内の変圧器で100Vや200V等の低圧に降圧して各負荷へ供給する。キュービクルは遮断器や変圧器等を金属箱に収めた閉鎖型の受変電設備であり、省スペース化に寄与する。

  246. 問246.進相コンデンサを負荷と並列に設置すると、力率が低下し、配線・変圧器の電流が増加して電力損失が増大する。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは、進相コンデンサを負荷と並列に設置すると誘導性負荷の遅れ無効電力が補償されて力率が改善(1に近づく)する。その結果、同じ有効電力でも線路電流が減少し、配線の電力損失や電圧降下を低減できるため省エネルギーに有効である。

  247. 問247.力率とは皮相電力に対する無効電力の比であり、値が1に近いほど無効電力の割合が大きく効率が悪い。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは、力率は皮相電力に対する有効電力の比であり、値が1に近いほど電力が有効に使われ効率がよい。無効電力の割合が大きいほど力率は低下し、同じ有効電力でも電流が増えて配線損失や電圧降下が増大することになる。

  248. 問248.幹線とは、受変電設備や主配電盤から各分電盤・主要負荷へ電力を送る比較的大容量の配線をいう。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。幹線は電源側の主配電盤から各階分電盤等へ電力を供給する基幹的な配線であり、許容電流・電圧降下・短絡時の保護協調などを考慮して電線の太さや保護装置を設計する。末端の分岐回路に比べて大容量となるのが特徴である。

  249. 問249.照度の単位はルクス(lx)であり、事務所の事務室の維持照度はJIS照度基準でおおむね750lx程度が推奨されている。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。照度はある面が受ける単位面積あたりの光束でルクス(lm/m²)で表す。JIS Z 9110の照度基準では事務室の作業面でおおむね750lxが推奨され、製図など精密な作業ほど高い照度が求められるなど作業内容に応じて段階的に定められている。

  250. 問250.光源の色温度が高い(数値が大きい)ほど赤みを帯びた暖かみのある光色となる。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは、色温度が高いほど青白く涼しげな光色(昼光色系)となり、低いほど赤みを帯びた暖色(電球色)となる。色温度はケルビン(K)で表す光色の指標であり、数値の大小と感じられる暖かさの関係を取り違えないよう注意する。

  251. 問251.照明設計における保守率は、器具の汚れやランプ光束の低下を見込んで初期照度に乗じる、必ず1を超える係数である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは、保守率は器具の汚れやランプ光束の経時低下による照度低下を考慮する1以下の係数である。1を超えることはなく、設計時はこの保守率を見込んで初期照度を高めに設定し、保守が行われる間も必要な維持照度を確保するようにする。

  252. 問252.グレアとは、視野内に高輝度の光源や強い輝度対比があることで、まぶしさや見えにくさ・不快感を生じる現象である。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。グレアは過度の輝度や強い輝度対比により生じる視覚障害で、作業効率や視環境の快適性を損なう。光源が直接見えることによる直接グレアや、画面等への映り込みによる反射グレアがあり、器具配置や輝度制御により抑制する必要がある。

  253. 問253.自動火災報知設備の感知器のうち、差動式スポット型感知器は周囲温度の上昇率が一定以上になると作動する。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。差動式スポット型は単位時間あたりの温度上昇率を感知して作動する熱感知器であり、急激な温度上昇に反応する。一定の温度に達したときに作動するのは定温式であり、感知方式の違いを踏まえて設置場所を選定する必要がある。

  254. 問254.排煙設備は、火災時に発生する煙を屋外に排出し、避難経路の安全確保と消火活動の支障防止を目的とする。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。排煙設備は煙による視界低下や有毒ガスの拡散を防ぎ、避難や消火活動を容易にするための設備である。自然排煙と機械排煙の方式があり、一定の規模・用途の建築物には建築基準法等により排煙設備の設置が義務付けられている。

  255. 問255.非常用照明装置は、停電時に自動点灯して避難の安全を確保する設備であり、平常時の通路照明としてのみ用いられる。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは、非常用照明装置は停電や火災等の非常時に自動点灯して避難経路の床面照度を確保するための設備である。平常時の一般照明とは目的が異なり、停電時にも点灯できるよう蓄電池等の予備電源を備えている点が大きな特徴である。

  256. 問256.エスカレーターの踏段の勾配は法令では制限されておらず、設計者が任意に60度程度まで設定してよいとされている。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは、エスカレーターの勾配は建築基準法施行令により原則30度以下に制限され、定格速度にも上限が定められている。勾配を緩やかにすることで乗降時の転倒等の危険を抑えるための規定であり、任意に設定してよいわけではない。

  257. 問257.エレベーターの非常用エレベーターは、平常時の利用者輸送のみを目的とし、火災時の消防活動には使用できない。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは、非常用エレベーターは火災等の非常時に消防隊の消火・救助活動に使用するためのもので、高さ31mを超える建築物に設置が義務付けられている。平常時の人員輸送に併用することもでき、専用設備として隔離されているわけではない。

  258. 問258.エレベーターには、かごが定格速度を著しく超えて降下した際にかごを機械的に停止させる非常止め装置(調速機・非常止め)が設けられている。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。調速機がかごの過速度を検出し、非常止め装置がガイドレールを把持してかごを機械的に停止させる安全装置である。主索の切断や制御の異常による過速度・落下を防ぐための重要な機構であり、定期検査でその作動が確認される。

  259. 問259.建築基準法において、用途・規模に応じて一定の建築物には主要構造部を耐火構造等とする耐火建築物・準耐火建築物とする規定がある。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。建築基準法は防火地域・準防火地域や特殊建築物の用途・規模に応じて、耐火建築物・準耐火建築物等とすることを要求している。これにより火災時の延焼防止や倒壊までの時間確保を図り、在館者の避難や消防活動の安全性を高めている。

  260. 問260.消防法上の防火対象物の関係者は、消防用設備等について定期に点検し、その結果を消防長または消防署長に報告する義務がある。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。消防法第17条の3の3により、防火対象物の関係者は消防用設備等を定期に点検し、その結果を消防長または消防署長に報告する義務を負う。特定防火対象物では1年に1回など対象物の区分に応じた頻度で報告が求められている。

  261. 問261.建築基準法の採光規定では、住宅の居室の採光に有効な開口部の面積は、その居室の床面積に関係なく一律1m²以上と定められている。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは、住宅の居室の採光に有効な開口部の面積は、その居室の床面積に対する割合(住宅では原則7分の1以上)として定められている。床面積に応じて必要な開口面積が変わるため、一律に1m²以上と定められているわけではない。

  262. 問262.既存建築物の耐震診断は、現行の耐震基準に照らして地震に対する安全性を評価する手続きで、耐震改修の要否判断に用いられる。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。耐震診断は既存建築物の構造耐力を調査・解析し、現行の耐震基準に照らして地震時の安全性を評価する手続きである。診断の結果に基づいて補強等の耐震改修の必要性を判断し、必要に応じて改修計画の立案へとつなげていく。

  263. 問263.建築物の法定耐用年数は、構造の物理的な寿命そのものを表し、これを超えると建築物は必ず使用できなくなる。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは、法定耐用年数は税法上の減価償却の計算のために定められた年数であり、構造の物理的な寿命そのものを表すものではない。適切な維持管理や改修を行えば、法定耐用年数を超えても建築物の使用を継続することは十分に可能である。

  264. 問264.鉄骨造(S造)の特徴として最も適切なものはどれか。

    • ア.耐火被覆を施さなくても火災時の耐力低下がほとんどない
    • イ.コンクリートが引張力を、鉄骨が圧縮力を分担する
    • ウ.鉄筋コンクリート造に比べ部材を軽量・細径にでき大スパンに適する
    • エ.現場でのコンクリート養生期間が長く工期が長期化しやすい

    正解:ウ.鉄筋コンクリート造に比べ部材を軽量・細径にでき大スパンに適する

    解説:鉄骨造は鋼材の高強度により部材を軽量かつ細径にでき、大スパンや高層建築に有利である。鉄骨は高温で耐力が低下するため耐火被覆を要し、湿式のコンクリート養生も基本的に不要であることから工期短縮にも有利となる。

  265. 問265.次の構造形式のうち、ダンパー等を建物内部に組み込んで振動エネルギーを吸収し揺れを低減するものはどれか。

    • ア.免震構造
    • イ.ラーメン構造
    • ウ.壁式構造
    • エ.制振(制震)構造

    正解:エ.制振(制震)構造

    解説:制振構造はダンパー等の制振装置で振動エネルギーを吸収して揺れを抑える構造である。免震は基礎部に絶縁層を設ける方式、壁式・ラーメンは架構形式の分類であり、いずれも振動制御そのものを主目的とする構造ではない。

  266. 問266.免震構造に用いられる装置として適切でないものはどれか。

    • ア.デッキプレート床
    • イ.すべり支承
    • ウ.積層ゴムアイソレータ
    • エ.オイルダンパー

    正解:ア.デッキプレート床

    解説:デッキプレート床は床スラブ用の鋼製型枠材であり免震装置ではない。積層ゴムやすべり支承は建物を支持しつつ固有周期を延長する役割、オイルダンパーは振動の減衰を担う役割で、いずれも免震・制振機構を構成する装置である。

  267. 問267.コンクリートの性質に関する記述として正しいものはどれか。

    • ア.水セメント比を大きくすると圧縮強度が高くなる
    • イ.水セメント比を小さくすると一般に強度・耐久性が高まる
    • ウ.中性化が進むとコンクリートはアルカリ性が強まる
    • エ.スランプ値が大きいほどコンクリートは硬い

    正解:イ.水セメント比を小さくすると一般に強度・耐久性が高まる

    解説:水セメント比を小さくすると硬化体内部の空隙が減り、強度と耐久性がともに向上する。水セメント比の増大は強度低下を招き、スランプ値が大きいほど軟らかく、中性化はアルカリ性の低下を意味するため他の選択肢はいずれも誤りである。

  268. 問268.建築材料のうち、主に断熱を目的として用いられるものはどれか。

    • ア.異形鉄筋
    • イ.普通ポルトランドセメント
    • ウ.グラスウール
    • エ.改質アスファルト

    正解:ウ.グラスウール

    解説:グラスウールは繊維間に静止空気を保持して熱の伝わりを抑える代表的な断熱材である。普通ポルトランドセメントは結合材、異形鉄筋は構造材、改質アスファルトは防水材であり、いずれも断熱を主目的として用いる材料ではない。

  269. 問269.建築物の防水材料・工法に該当しないものはどれか。

    • ア.アスファルト防水
    • イ.シート防水
    • ウ.塗膜防水
    • エ.モルタル左官仕上げ

    正解:エ.モルタル左官仕上げ

    解説:モルタル左官仕上げは内外装の仕上げ材であり、防水を主目的とする工法ではない。アスファルト防水・シート防水・塗膜防水はいずれも陸屋根や水回り等で連続した防水層を形成するために用いられる代表的な防水工法である。

  270. 問270.構造用鋼材の性質に関する記述として正しいものはどれか。

    • ア.約250〜300℃で引張強さが最大となり高温域で急減する
    • イ.常温では延性がなく脆性的に破断する
    • ウ.温度が上昇しても引張強さは常に増加し続ける
    • エ.炭素含有量を増やすほど靭性が向上する

    正解:ア.約250〜300℃で引張強さが最大となり高温域で急減する

    解説:鋼材は約250〜300℃で引張強さが最大となり、それ以上の高温では強度・剛性が急減する。常温では延性に富んで粘り強く破断し、炭素含有量を増やすと強度は上がるが靭性はかえって低下するため、他の選択肢は誤りである。

  271. 問271.建築計画におけるモジュールに関する記述として正しいものはどれか。

    • ア.コンクリートの調合を表す配合比のことである
    • イ.設計・生産の基準となる基本寸法で部材標準化に寄与する
    • ウ.敷地に対する建築面積の割合を示す指標である
    • エ.建物の最大高さを定める法規上の限界寸法である

    正解:イ.設計・生産の基準となる基本寸法で部材標準化に寄与する

    解説:モジュールは設計や生産の基準となる基本寸法であり、これに基づいて部材や空間の寸法を体系化することで規格化・量産化を促す。建物の最大高さや建蔽率、コンクリートの配合比とは無関係な計画上の概念であるため他は誤りである。

  272. 問272.鉄筋コンクリート工事に関する記述として正しいものはどれか。

    • ア.かぶり厚さは小さいほど鉄筋の腐食を防げる
    • イ.打込み後は速やかに乾燥させて強度を発現させる
    • ウ.主筋には付着を高めるため表面に節のある異形鉄筋を用いる
    • エ.コンクリートは引張力を負担する主材料である

    正解:ウ.主筋には付着を高めるため表面に節のある異形鉄筋を用いる

    解説:異形鉄筋は表面の節によりコンクリートとの付着を高め、応力伝達を確実にするため主筋に用いる。打込み後は乾燥でなく湿潤養生が必要で、かぶり厚さは大きいほど鉄筋腐食を防ぎ、コンクリートは主に圧縮を負担するため他は誤りである。

  273. 問273.建築物に作用する荷重の組合せとして、固定荷重に該当するものはどれか。

    • ア.室内の人や什器の重量
    • イ.風が外壁に与える圧力
    • ウ.屋根に積もった雪の重量
    • エ.構造体や仕上げ材など建物自体の重量

    正解:エ.構造体や仕上げ材など建物自体の重量

    解説:固定荷重は構造体や仕上げ材など建物自体の重量による常時一定の鉛直荷重である。室内の人や什器は積載荷重、屋根の積雪は積雪荷重、風による圧力は風荷重に分類され、これらは変動荷重や外力性の荷重として別に扱われる。

  274. 問274.等分布荷重を受ける単純梁の最大たわみは、スパン(梁の長さ)の何乗に比例するか。

    • ア.4乗
    • イ.2乗
    • ウ.1乗
    • エ.3乗

    正解:ア.4乗

    解説:等分布荷重を受ける単純梁の最大たわみはスパンの4乗に比例する。したがってスパンが2倍になればたわみは約16倍にも増大するため、長スパンの梁では断面剛性を高めるなどたわみを抑える設計上の配慮が特に重要となる。

  275. 問275.部材の単位断面積あたりに生じる内力の大きさを表す量はどれか。

    • ア.曲げモーメント
    • イ.応力度
    • ウ.断面二次モーメント
    • エ.ひずみ

    正解:イ.応力度

    解説:応力度は内力を断面積で除した量であり、材料の許容応力度と比較して部材の安全性を判定する。ひずみは変形の比、断面二次モーメントは断面形状に関する量、曲げモーメントは内力そのものであり、いずれも応力度とは異なる量である。

  276. 問276.地震力に関する記述として正しいものはどれか。

    • ア.地震層せん断力係数は下層ほど大きく上層ほど小さい
    • イ.建物の重量が大きいほど地震力は小さくなる
    • ウ.地震層せん断力係数は上層ほど割増される分布特性をもつ
    • エ.地震力は固定荷重に無関係に定まる

    正解:ウ.地震層せん断力係数は上層ほど割増される分布特性をもつ

    解説:地震層せん断力係数(Ai分布)は上層ほど割増され、上層で加速度応答が大きくなる傾向を反映する。地震力は建物重量に比例して大きくなり、その重量は固定荷重や積載荷重に基づいて算定されるため、他の選択肢は誤りである。

  277. 問277.受変電設備に関する記述として正しいものはどれか。

    • ア.低圧受電を高圧に昇圧して屋内負荷へ供給する設備である
    • イ.受変電設備は照明回路には電力を供給しない
    • ウ.キュービクルとは屋外の架空配電線そのものを指す
    • エ.高圧受電した電力を変圧器で低圧に降圧して負荷へ配電する

    正解:エ.高圧受電した電力を変圧器で低圧に降圧して負荷へ配電する

    解説:受変電設備は電力会社から高圧で受電した電力を変圧器で低圧に降圧し、各負荷へ配電する設備である。昇圧ではなく降圧が目的であり、キュービクルは機器を金属箱に収めた受変電設備、照明回路にも電力を供給するため他は誤りである。

  278. 問278.力率の改善に用いられる機器はどれか。

    • ア.進相コンデンサ
    • イ.サーマルリレー
    • ウ.漏電遮断器
    • エ.避雷器

    正解:ア.進相コンデンサ

    解説:進相コンデンサは遅れ無効電力を補償して力率を改善する機器である。サーマルリレーは過負荷保護、漏電遮断器は地絡(漏電)保護、避雷器は雷サージからの保護を目的とする機器であり、いずれも力率改善が目的ではない。

  279. 問279.力率に関する記述として正しいものはどれか。

    • ア.力率は照度の単位である
    • イ.皮相電力に対する有効電力の比であり1に近いほど効率がよい
    • ウ.値が小さいほど配線電流が小さくなる
    • エ.皮相電力に対する無効電力の比である

    正解:イ.皮相電力に対する有効電力の比であり1に近いほど効率がよい

    解説:力率は皮相電力に対する有効電力の比であり、1に近いほど電力が有効に使われ効率がよい。力率が低いと同一の有効電力でも線路電流が増えて損失が増大し、また力率は照度の単位ではないため、他の選択肢はいずれも誤りである。

  280. 問280.建築電気設備における幹線の説明として正しいものはどれか。

    • ア.通信用の弱電配線のみを指す
    • イ.各コンセントへ至る末端の細い分岐配線をいう
    • ウ.受変電設備や主配電盤から各分電盤へ電力を送る基幹配線をいう
    • エ.避雷設備の接地線を指す

    正解:ウ.受変電設備や主配電盤から各分電盤へ電力を送る基幹配線をいう

    解説:幹線は主配電盤等から各階分電盤や主要負荷へ電力を供給する基幹的な配線であり、許容電流・電圧降下・保護協調を考慮して設計する。末端の細い分岐配線や弱電配線、避雷設備の接地線とは役割が異なるため他は誤りである。

  281. 問281.照度の単位として正しいものはどれか。

    • ア.カンデラ(cd)
    • イ.ケルビン(K)
    • ウ.ルーメン(lm)
    • エ.ルクス(lx)

    正解:エ.ルクス(lx)

    解説:照度は単位面積が受ける光束の密度でルクス(lx=lm/m²)で表す。カンデラは光の強さである光度、ルーメンは光源が放つ光束の総量、ケルビンは光色を表す色温度の単位であり、いずれも照度そのものの単位ではない。

  282. 問282.光源の色温度に関する記述として正しいものはどれか。

    • ア.色温度が高いほど青白い昼光色系の光色になる
    • イ.色温度は照度と同じ意味である
    • ウ.色温度が高いほど赤みを帯びた暖色になる
    • エ.色温度はランプの寿命を表す指標である

    正解:ア.色温度が高いほど青白い昼光色系の光色になる

    解説:色温度が高いほど青白い昼光色系、低いほど赤みを帯びた電球色系の光色になる。色温度はケルビンで表す光色の指標であり、面が受ける光の量を示す照度やランプの寿命とは全く異なる概念であるため、他の選択肢は誤りである。

  283. 問283.照明設計における保守率に関する記述として正しいものはどれか。

    • ア.新設時の初期照度のみを評価する係数である
    • イ.器具汚れやランプ劣化による照度低下を見込む1以下の係数である
    • ウ.保守率は色の見え方を表す指標である
    • エ.値が1を超えるほど照度が安定する

    正解:イ.器具汚れやランプ劣化による照度低下を見込む1以下の係数である

    解説:保守率は経年での器具汚れやランプ光束の低下を考慮する1以下の係数であり、これを見込んで初期照度を高めに設計して維持照度を確保する。1を超えることはなく、色の見え方を表す指標は演色性であるため、他の選択肢は誤りである。

  284. 問284.視野内の高輝度や強い輝度対比により生じるまぶしさ・不快感を表す語はどれか。

    • ア.保守率
    • イ.演色性
    • ウ.グレア
    • エ.均斉度

    正解:ウ.グレア

    解説:グレアは過度の輝度や強い輝度対比により生じる視覚障害でまぶしさや不快感を伴う。演色性は色の見え方の忠実さ、保守率は照度低下を見込む係数、均斉度は照度分布の均一性を表す語であり、まぶしさそのものを表すのはグレアである。

  285. 問285.自動火災報知設備の感知器のうち、周囲温度の上昇率を感知して作動するものはどれか。

    • ア.定温式スポット型感知器
    • イ.炎感知器
    • ウ.光電式煙感知器
    • エ.差動式スポット型感知器

    正解:エ.差動式スポット型感知器

    解説:差動式スポット型は単位時間あたりの温度上昇率を感知して作動する熱感知器である。定温式は一定温度に達したとき、光電式は煙の濃度、炎感知器は炎の放射エネルギーで作動するため、温度上昇率を検出するのは差動式である。

  286. 問286.排煙設備の目的として最も適切なものはどれか。

    • ア.火災時の煙を排出し避難経路の安全と消火活動を確保する
    • イ.夏季の冷房負荷を軽減する
    • ウ.室内の二酸化炭素濃度を常時低減する
    • エ.給水圧力を一定に保つ

    正解:ア.火災時の煙を排出し避難経路の安全と消火活動を確保する

    解説:排煙設備は火災時に発生する煙を屋外へ排出し、避難経路の視界確保や安全、消火活動の支障防止を図る設備である。日常的な換気や空調による冷房負荷の軽減、給水圧力の維持などとは目的が異なるため、他の選択肢は誤りである。

  287. 問287.非常用照明装置に関する記述として正しいものはどれか。

    • ア.平常時の通路照明としてのみ用いる
    • イ.停電・火災等の非常時に自動点灯し避難経路の照度を確保する
    • ウ.外光のある昼間は点灯しないよう設計する
    • エ.予備電源を必要としない

    正解:イ.停電・火災等の非常時に自動点灯し避難経路の照度を確保する

    解説:非常用照明装置は停電や火災等の非常時に予備電源で自動点灯し、避難経路の床面照度を確保する設備である。平常時の一般照明とは目的が異なり、停電時に確実に点灯させるための蓄電池等の予備電源を備える点に特徴がある。

  288. 問288.エスカレーターの勾配について、建築基準法施行令で原則とされる上限はどれか。

    • ア.45度以下
    • イ.15度以下
    • ウ.30度以下
    • エ.60度以下

    正解:ウ.30度以下

    解説:エスカレーターの勾配は建築基準法施行令により原則30度以下とされている。勾配を緩やかにすることで利用者が乗降する際の転倒等の危険を抑えて安全性を確保しており、あわせて定格速度にも上限が定められている。

  289. 問289.非常用エレベーターに関する記述として正しいものはどれか。

    • ア.高さ20mを超える建築物すべてに設置義務がある
    • イ.貨物専用で人は乗せられない
    • ウ.平常時の利用が法律で全面的に禁止されている
    • エ.火災時の消防隊の消火・救助活動に使用するためのものである

    正解:エ.火災時の消防隊の消火・救助活動に使用するためのものである

    解説:非常用エレベーターは火災時に消防隊の消火・救助活動に用いるもので、高さ31mを超える建築物に設置義務がある。平常時の人員輸送に併用することもでき、貨物専用ではないため、設置高さや利用制限に関する他の選択肢は誤りである。

  290. 問290.エレベーターのかごが過速度で降下した際にレールを把持してかごを停止させる安全装置はどれか。

    • ア.調速機・非常止め装置
    • イ.戸開走行保護装置のみ
    • ウ.地震時管制運転装置
    • エ.火災時管制運転装置

    正解:ア.調速機・非常止め装置

    解説:調速機が過速度を検出し、非常止め装置がガイドレールを把持してかごを機械的に停止させる。地震時管制運転や火災時管制運転は最寄階での停止等の運転制御を行うものであり、過速度時の機械的な停止を担うのは非常止め装置である。

  291. 問291.消防法に基づく消防用設備等の点検・報告に関する記述として正しいものはどれか。

    • ア.点検結果の報告義務は新築時のみである
    • イ.関係者は定期に点検し結果を消防長等に報告する義務がある
    • ウ.報告先は都道府県知事に限られる
    • エ.点検は建築主事が単独で行う

    正解:イ.関係者は定期に点検し結果を消防長等に報告する義務がある

    解説:消防法により防火対象物の関係者は消防用設備等を定期に点検し、消防長または消防署長へ結果を報告する義務を負う。特定防火対象物では1年に1回など継続的な報告が必要であり、報告先や時期、点検主体に関する他の選択肢は誤りである。

  292. 問292.建築基準法における耐火建築物等の要求に関する記述として正しいものはどれか。

    • ア.防火地域・準防火地域では耐火性能の規制は不要である
    • イ.木造であれば規模を問わず耐火規定は適用されない
    • ウ.用途・規模・地域に応じ主要構造部を耐火構造等とすることが求められる
    • エ.特殊建築物は耐火規定の対象外である

    正解:ウ.用途・規模・地域に応じ主要構造部を耐火構造等とすることが求められる

    解説:建築基準法は用途・規模や防火地域等に応じて、耐火建築物や準耐火建築物として主要構造部に耐火性能を求める。木造や特殊建築物も対象となり、防火地域・準防火地域ではむしろ規制が強化されるため、他の選択肢はいずれも誤りである。

  293. 問293.住宅の居室の採光に関する建築基準法の規定として正しいものはどれか。

    • ア.採光有効開口部は床面積に関係なく一律1m²以上である
    • イ.窓があれば面積に関わらず採光規定を満たす
    • ウ.採光規定は事務所のみに適用される
    • エ.採光有効開口部は床面積に対する割合(原則1/7以上)で定める

    正解:エ.採光有効開口部は床面積に対する割合(原則1/7以上)で定める

    解説:住宅の居室の採光に有効な開口部は床面積に対する割合(原則7分の1以上)として定められ、床面積に応じて必要な開口面積が変わる。一律1m²といった定めや事務所限定の適用ではなく、窓の有無だけで充足するものでもない。

  294. 問294.既存建築物の耐震診断に関する記述として正しいものはどれか。

    • ア.現行基準に照らし地震に対する安全性を評価し改修要否を判断する
    • イ.建物の市場価格を評価する手続きである
    • ウ.新築建築物の設計性能を確認する手続きである
    • エ.省エネルギー性能を評価する制度である

    正解:ア.現行基準に照らし地震に対する安全性を評価し改修要否を判断する

    解説:耐震診断は既存建築物の構造耐力を調査・解析し、現行の耐震基準に照らして地震時の安全性を評価し、耐震改修の要否を判断する手続きである。新築の設計性能確認や建物の市場価格、省エネルギー性能の評価とは目的が異なる。

  295. 問295.建築物の法定耐用年数に関する記述として正しいものはどれか。

    • ア.維持管理の良否によって法定値そのものが変わる
    • イ.税法上の減価償却のために定めた年数で物理的寿命とは異なる
    • ウ.構造種別に関わらず一律に定められている
    • エ.これを超えると建築物は必ず使用できなくなる

    正解:イ.税法上の減価償却のために定めた年数で物理的寿命とは異なる

    解説:法定耐用年数は減価償却の計算のために税法上定めた年数であり、構造の物理的な寿命そのものとは異なる。適切な維持管理により超過使用も可能で、年数は構造種別ごとに定められ、管理の良否で法定値自体が変わるものではない。

  296. 問296.鉄筋コンクリート造のかぶり厚さの主な目的として正しいものはどれか。

    • ア.建物の外観意匠を整える
    • イ.室内の遮音性能を高める
    • ウ.鉄筋の防錆と耐火性能を確保する
    • エ.断熱性能を高める

    正解:ウ.鉄筋の防錆と耐火性能を確保する

    解説:かぶり厚さは鉄筋を覆うコンクリートの厚さであり、アルカリ環境による鉄筋の防錆と、火災時に鉄筋を熱から守る耐火性能の確保を主目的とする。遮音や外観意匠、断熱性能の向上を主たる目的として定める寸法ではない。

  297. 問297.鉄骨造の耐火被覆に関する記述として正しいものはどれか。

    • ア.鋼材は高温でも強度が変化しないため被覆は不要である
    • イ.耐火被覆は防錆のみを目的とする
    • ウ.耐火被覆は鋼材の引張強さを増すために行う
    • エ.鋼材は高温で耐力が低下するため耐火被覆で保護する

    正解:エ.鋼材は高温で耐力が低下するため耐火被覆で保護する

    解説:鋼材は約500℃で耐力が半減するため、ロックウール吹付けや耐火板等の耐火被覆により火災時の温度上昇を抑えて崩壊を防ぐ。被覆は引張強さを増すためや防錆のみを目的とするものではなく、火災時の耐力保持が主目的である。

  298. 問298.壁式鉄筋コンクリート造の特徴として正しいものはどれか。

    • ア.柱・はりを設けず耐力壁と床スラブで構成し室内に梁型が出ない
    • イ.柱型・梁型が室内に大きく露出する
    • ウ.鉄骨ラーメンで大スパンを実現する構造である
    • エ.高さ制限がなく超高層に最適である

    正解:ア.柱・はりを設けず耐力壁と床スラブで構成し室内に梁型が出ない

    解説:壁式構造は柱・はりを設けず耐力壁と床スラブで架構を構成するため、室内に梁型・柱型が出ず低中層の集合住宅等に適する。鉄骨ラーメンによる大スパンや超高層に最適という記述、柱型・梁型が露出するという記述は誤りである。

  299. 問299.コンクリートの中性化に関する記述として正しいものはどれか。

    • ア.酸素の侵入により強度が増す現象である
    • イ.二酸化炭素の侵入によりアルカリ性が失われ鉄筋腐食が進みやすくなる
    • ウ.中性化は鉄筋の防錆を促進する
    • エ.中性化が進むほどコンクリートのアルカリ性が高まる

    正解:イ.二酸化炭素の侵入によりアルカリ性が失われ鉄筋腐食が進みやすくなる

    解説:中性化は空気中の二酸化炭素がコンクリートに侵入してアルカリ性を低下させる現象であり、鉄筋位置まで進むと鉄筋表面の不動態被膜が失われ腐食が進行しやすくなる。強度増加やアルカリ性の上昇、防錆を促す現象ではない。

  300. 問300.コンクリートのワーカビリティー(打込みやすさ)の指標として用いられるものはどれか。

    • ア.保守率
    • イ.色温度
    • ウ.スランプ値
    • エ.力率

    正解:ウ.スランプ値

    解説:スランプ値は生コンクリートの軟らかさや流動性を示す指標であり、ワーカビリティーの目安として用いられる。色温度は光源の光色、保守率は照明の照度低下を見込む係数、力率は電気設備の指標であり、いずれも無関係である。

  301. 問301.建築基準法の「建築面積」とは、建築物の外壁またはこれに代わる柱の中心線で囲まれた部分の水平投影面積をいう。

    正解:○(正しい)

    解説:建築面積は外壁又は柱の中心線で囲まれた水平投影面積で、軒・庇等は先端から1m後退した部分が算入される。

  302. 問302.建築基準法の「延べ面積」とは、敷地面積から建築面積を差し引いた残面積をいう。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは延べ面積は建築物の各階の床面積の合計をいう。敷地面積から建築面積を引いた値ではない。

  303. 問303.建蔽率とは、敷地面積に対する延べ面積の割合をいう。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは建蔽率は敷地面積に対する建築面積の割合をいう。敷地面積に対する延べ面積の割合は容積率である。

  304. 問304.容積率とは、敷地面積に対する建築物の延べ面積の割合をいう。

    正解:○(正しい)

    解説:容積率は敷地面積に対する延べ面積の割合で、用途地域ごとに上限値が定められている指標である。

  305. 問305.建築物の主要構造部とは、壁・柱・床・はり・屋根・階段をいい、間仕切壁や最下階の床、ひさし等は含まれない。

    正解:○(正しい)

    解説:建築基準法第2条で主要構造部は壁・柱・床・はり・屋根・階段と定義され、構造耐力上主要な部分とは区別される。

  306. 問306.鉄筋コンクリート造において、コンクリートは主に引張力を、鉄筋は主に圧縮力を負担する。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくはコンクリートが圧縮力を、鉄筋が引張力を負担する。両者の特性を補完する複合構造である。

  307. 問307.鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造)は、鉄筋コンクリート造より靭性が劣り、中低層建築物にのみ用いられる。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくはSRC造は鉄骨内蔵により靭性が向上し、RC造より中高層建築物に適した構造である。

  308. 問308.免震構造は、地盤と基礎の間ではなく建物の中間階に免震装置を設ける構造のみを指す。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは免震構造は建物と基礎の間または中間階に免震装置を設ける構造で、基礎免震が基本形である。

  309. 問309.鉄骨造(S造)は鉄筋コンクリート造より自重が軽く、大スパン構造や高層建築物に有利である。

    正解:○(正しい)

    解説:S造は軽量で工期短縮・大スパン化に有利だが、耐火被覆と座屈防止対策が必要となる構造である。

  310. 問310.コンクリートの中性化は、空気中の酸素がコンクリートに侵入し、アルカリ性を失わせる現象である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは中性化は空気中の二酸化炭素(CO2)が侵入し水酸化カルシウムを炭酸カルシウムに変える現象である。

  311. 問311.コンクリートの中性化が鉄筋位置まで進行すると、鉄筋を保護していたアルカリ性が失われ、鉄筋腐食が進行する。

    正解:○(正しい)

    解説:中性化が進むと不動態皮膜が破れ鉄筋が腐食・膨張し、コンクリートのひび割れや剥離を引き起こす。

  312. 問312.防火区画には面積区画・換気区画・採光区画・通路区画の4種類があり、採光確保を目的とする。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは防火区画は面積区画・高層区画・竪穴区画・異種用途区画の4種類で、火炎・煙の拡大防止が目的である。

  313. 問313.内装制限は外壁の色彩を制限する規定であり、火災安全とは無関係に定められている。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは内装制限は火災時の火炎拡大防止と避難安全確保のため室の壁・天井仕上げを制限する規定である。

  314. 問314.ヒートアイランド現象とは、都市部の気温が周辺地域より高くなる現象で、人工排熱・舗装面の蓄熱・緑地減少等が要因である。

    正解:○(正しい)

    解説:ヒートアイランドは都市化に伴い顕著化し、屋上緑化・透水性舗装・打ち水等の対策が求められる。

  315. 問315.透水性舗装は、舗装面に降った雨水を地下に浸透させることでヒートアイランド緩和や都市型水害防止に寄与する。

    正解:○(正しい)

    解説:透水性舗装はアスファルトに空隙を設け雨水を浸透させ、地下水涵養・路面温度低減・冠水抑制に効果がある。

  316. 問316.建蔽率の上限は敷地の用途地域に関わらず一律で100%と定められている。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは建蔽率の上限は用途地域ごとに30〜80%の範囲で定められており、一律ではない。

  317. 問317.耐震診断は新築建築物の地震に対する設計性能を確認する手続きで、既存建築物には適用されない。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは耐震診断は既存建築物の地震安全性を評価する手法で、1次〜3次の診断法があり、新築には適用しない。

  318. 問318.水道直結直圧方式は、水道本管の圧力を利用して建物内の各水栓に直接給水する方式で、小規模建築物に適する。

    正解:○(正しい)

    解説:水道直結直圧方式は受水槽を設けず本管圧力を利用するため水質劣化が少なく、低層・小規模建築物に用いられる。

  319. 問319.高置水槽方式は、揚水ポンプを用いず本管圧力のみで屋上タンクへ給水する方式である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは高置水槽方式は受水槽から揚水ポンプで屋上の高置水槽に水を上げ、自然落下で給水する方式である。

  320. 問320.簡易専用水道とは、水道事業者から供給を受ける水のみを水源とし、有効容量が10立方メートルを超える受水槽を有する施設をいう。

    正解:○(正しい)

    解説:簡易専用水道は水道法で受水槽容量10立方メートル超と定義され、年1回以上の管理検査が義務付けられている。

  321. 問321.水道法の水質基準において、給水栓における残留塩素濃度は遊離残留塩素で0.05mg/L以上を保持しなければならない。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは給水栓における残留塩素は遊離残留塩素0.1mg/L以上(結合残留塩素は0.4mg/L以上)保持が必要である。

  322. 問322.貯水槽の清掃は、建築物衛生法に基づき1年以内ごとに1回、定期に行わなければならない。

    正解:○(正しい)

    解説:建築物衛生法施行規則で貯水槽清掃は1年以内ごとに1回と定められ、専門業者による実施が一般的である。

  323. 問323.クロスコネクションは、逆止弁を介して接続すれば水道法上許容される。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくはクロスコネクションは飲料水汚染防止のため逆止弁を介しても禁止であり、絶対に直接接続できない。

  324. 問324.吐水口空間とは、給水栓の吐水口端と水受け容器のあふれ縁との垂直距離のことで、逆サイホン作用による汚染を防ぐために確保される。

    正解:○(正しい)

    解説:吐水口空間は逆サイホン作用防止のため給水管口径に応じた距離を確保する、最も確実な逆流防止方法である。

  325. 問325.レジオネラ属菌対策として、給湯設備の貯湯槽内は40℃以下に維持することが望ましい。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは貯湯槽内は60℃以上に維持する。40℃前後はレジオネラ属菌が最も繁殖しやすい温度帯である。

  326. 問326.中央式給湯方式は各使用箇所に小型湯沸器を分散設置する方式で、戸建住宅に多く採用される。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは中央式給湯方式は機械室で一括加熱し配管で給湯する大規模向け方式で、分散設置は局所式である。

  327. 問327.排水トラップの封水深さは、一般的に50mm以上100mm以下とすることが定められている。

    正解:○(正しい)

    解説:排水トラップ封水は50mm以上100mm以下が原則。これより浅いと破封しやすく、深いと自己洗浄作用が低下する。

  328. 問328.二重トラップは排水を円滑にする方式として建築設備設計で推奨されている。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは二重トラップは排水阻害を起こすため禁止されている。トラップは1器具1個が原則である。

  329. 問329.ループ通気方式は、最上流の器具排水管が排水横枝管に接続する直後の下流から立ち上げ、通気立て管に接続する方式である。

    正解:○(正しい)

    解説:ループ通気はトイレ等の連続器具に用いられ、各個通気より経済的だが排水負荷が大きい場所には不適である。

  330. 問330.伸頂通気方式は、通気立て管を別途設けず排水立て管の最上部を延長して大気に開放する方式である。

    正解:○(正しい)

    解説:伸頂通気は排水立て管をそのまま立ち上げて大気に開放する最も簡素な方式で、小規模建築物に適する。

  331. 問331.グリース阻集器は、厨房排水中の油脂を分離・回収する装置で、排水管の閉塞や下水処理場への負担を防ぐために設置される。

    正解:○(正しい)

    解説:グリース阻集器は厨房排水の油脂分離装置で、定期清掃を怠ると悪臭・閉塞・性能低下を招くことになる。

  332. 問332.オイル阻集器は厨房排水中の動植物油を回収するための設備である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくはオイル阻集器はガソリン・軽油等の鉱物油を分離する設備で、厨房の動植物油はグリース阻集器で処理する。

  333. 問333.節水型大便器は、JIS規格でI形(13L以下)・II形(8.5L以下)・III形(6.5L以下)等に区分されている。

    正解:○(正しい)

    解説:現行の節水型大便器は4〜6L程度が主流で、節水性能向上により水使用量は大幅に削減されている状況にある。

  334. 問334.屋内消火栓設備の1号消火栓は、警戒区域の各部分からホース接続口までの水平距離が25m以下となるように設置する。

    正解:○(正しい)

    解説:1号消火栓の水平距離は25m以下、2号消火栓は15m以下と消防法施行令で定められている要件である。

  335. 問335.雑用水(中水)は飲用にも利用可能な水で、上水と同等の水質基準が適用される。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは雑用水は便所洗浄水・散水等の飲用以外の用途に限られ、上水とは別の用途別水質基準が定められる。

  336. 問336.都市ガスの比重は空気より小さく、漏洩時には上方に滞留するためガス漏れ警報器は天井付近に設置する。

    正解:○(正しい)

    解説:13A等の都市ガスは空気より軽く(比重0.6程度)天井付近に滞留する。LPガスは空気より重く床付近に滞留する。

  337. 問337.LPガス(液化石油ガス)の比重は空気より小さく、ガス漏れ警報器は天井付近に設置する。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくはLPガスは空気より重く(比重1.5程度)床付近に滞留するため警報器は床面近くに設置する。

  338. 問338.合併処理浄化槽は、し尿と生活雑排水を併せて処理する浄化槽で、現在の浄化槽法では新設はすべて合併処理浄化槽とされている。

    正解:○(正しい)

    解説:2001年浄化槽法改正で新設は原則合併処理浄化槽となり、単独処理浄化槽(し尿のみ)の新設は禁止された。

  339. 問339.建築基準法における特殊建築物に該当するものはどれか。

    • ア.倉庫業を営まない倉庫
    • イ.一戸建て住宅
    • ウ.事務所ビル
    • エ.病院

    正解:エ.病院

    解説:学校・病院・劇場・百貨店等は特殊建築物に該当する。一戸建て住宅や事務所は特殊建築物ではない。

  340. 問340.鉄筋コンクリート造の特徴として正しいものはどれか。

    • ア.耐火性に優れる
    • イ.自重が軽く高層化に有利
    • ウ.工期が短く乾式工法
    • エ.鋼材の腐食がない

    正解:ア.耐火性に優れる

    解説:RC造は耐火性・耐久性・遮音性に優れるが自重が大きく、施工に時間と熟練を要する構造である。

  341. 問341.建築物の免震構造の説明として正しいものはどれか。

    • ア.基礎部に滑り支承を設置することは制振構造である
    • イ.免震構造は建物と基礎の間に積層ゴム等を設置する
    • ウ.免震構造は建物の固有周期を短くする
    • エ.耐震構造はダンパーを設置することをいう

    正解:イ.免震構造は建物と基礎の間に積層ゴム等を設置する

    解説:免震構造は建物と基礎の間に積層ゴム等を設置し地震動の伝達を低減する。固有周期を長くする点が特徴である。

  342. 問342.コンクリートの中性化を引き起こす主な原因物質はどれか。

    • ア.酸素
    • イ.窒素酸化物
    • ウ.二酸化炭素
    • エ.硫黄酸化物

    正解:ウ.二酸化炭素

    解説:中性化は空気中の二酸化炭素がコンクリート中の水酸化カルシウムと反応し炭酸カルシウムを生成する現象である。

  343. 問343.建築基準法上の主要構造部に該当しないものはどれか。

    • ア.階段
    • イ.壁
    • ウ.屋根
    • エ.基礎

    正解:エ.基礎

    解説:主要構造部は壁・柱・床・はり・屋根・階段の6つ。基礎は構造耐力上主要な部分には該当するが主要構造部ではない。

  344. 問344.防火区画の種類として誤っているものはどれか。

    • ア.設備区画
    • イ.竪穴区画
    • ウ.異種用途区画
    • エ.面積区画

    正解:ア.設備区画

    解説:防火区画は面積区画・高層区画・竪穴区画・異種用途区画の4種類。設備区画という法定区画は存在しない。

  345. 問345.ヒートアイランド現象の緩和策として効果が小さいものはどれか。

    • ア.屋上緑化の推進
    • イ.アスファルト舗装の拡大
    • ウ.透水性舗装の採用
    • エ.高反射率塗料の採用

    正解:イ.アスファルト舗装の拡大

    解説:アスファルト舗装の拡大は蓄熱と排水負荷を増やしヒートアイランドを助長する。屋上緑化・透水性舗装等が有効。

  346. 問346.給水方式のうち、本管圧力を利用し受水槽を必要としない方式はどれか。

    • ア.圧力水槽方式
    • イ.高置水槽方式
    • ウ.水道直結直圧方式
    • エ.ポンプ直送方式

    正解:ウ.水道直結直圧方式

    解説:水道直結直圧方式は本管圧力で直接給水する方式で、受水槽を介さないため水質劣化が少ない方式である。

  347. 問347.建築物衛生法上の特定建築物における給水設備の管理として正しいものはどれか。

    • ア.貯水槽清掃は2年に1回でよい
    • イ.受水槽の点検は3年に1回でよい
    • ウ.残留塩素は給水ポンプ吐出口で測定する
    • エ.給水栓における遊離残留塩素は0.1mg/L以上

    正解:エ.給水栓における遊離残留塩素は0.1mg/L以上

    解説:貯水槽清掃は1年以内ごと1回、給水栓残留塩素は遊離0.1mg/L以上が義務である。受水槽点検は法令で頻回が必要。

  348. 問348.水道法における簡易専用水道の定義として正しいものはどれか。

    • ア.有効容量10立方メートル超の受水槽
    • イ.有効容量20立方メートル超の受水槽
    • ウ.有効容量100立方メートル超の受水槽
    • エ.有効容量5立方メートル超の受水槽

    正解:ア.有効容量10立方メートル超の受水槽

    解説:簡易専用水道は水道事業者からの供給水のみを水源とし、受水槽の有効容量が10立方メートルを超えるものをいう。

  349. 問349.クロスコネクションに関する記述として正しいものはどれか。

    • ア.逆止弁を設ければ認められる
    • イ.原則として禁止されている
    • ウ.緊急時のみ認められる
    • エ.井戸水との接続は許される

    正解:イ.原則として禁止されている

    解説:クロスコネクションは飲料水給水系統と他系統との直接接続で、逆止弁を設けても認められず絶対禁止である。

  350. 問350.逆サイホン作用による汚染防止に最も確実な方法はどれか。

    • ア.バキュームブレーカの設置
    • イ.逆止弁の設置
    • ウ.吐水口空間の確保
    • エ.減圧弁の設置

    正解:ウ.吐水口空間の確保

    解説:吐水口空間(エアギャップ)の確保が最も確実な逆流防止方法。バキュームブレーカや逆止弁は補助的役割となる。

  351. 問351.レジオネラ属菌の繁殖を防ぐ給湯温度として正しいものはどれか。

    • ア.貯湯槽内40℃・末端35℃
    • イ.貯湯槽内50℃・末端45℃
    • ウ.貯湯槽内70℃・末端65℃
    • エ.貯湯槽内60℃・末端55℃

    正解:エ.貯湯槽内60℃・末端55℃

    解説:貯湯槽内60℃以上、給湯末端55℃以上を維持。60℃以上ではレジオネラ属菌は短時間で死滅するとされる。

  352. 問352.排水トラップの封水深さとして正しい範囲はどれか。

    • ア.50mm以上100mm以下
    • イ.30mm以上50mm以下
    • ウ.100mm以上150mm以下
    • エ.10mm以上30mm以下

    正解:ア.50mm以上100mm以下

    解説:封水深さは50mm以上100mm以下が原則。浅すぎると破封、深すぎると自己洗浄作用低下を招く要因となる。

  353. 問353.排水トラップの破封原因として該当しないものはどれか。

    • ア.自己サイホン作用
    • イ.封水深さの確保
    • ウ.蒸発
    • エ.誘導サイホン作用

    正解:イ.封水深さの確保

    解説:破封原因は自己サイホン・誘導サイホン・蒸発・毛細管現象等。封水深さの確保は破封防止策であり原因ではない。

  354. 問354.通気方式のうち、各器具排水管に通気管を設ける最も性能の高い方式はどれか。

    • ア.伸頂通気方式
    • イ.ループ通気方式
    • ウ.各個通気方式
    • エ.結合通気方式

    正解:ウ.各個通気方式

    解説:各個通気方式は器具ごとに通気管を設ける最も信頼性の高い方式で、ホテル・病院等で採用されることが多い。

  355. 問355.厨房排水中の油脂を分離・回収する設備はどれか。

    • ア.オイル阻集器
    • イ.砂阻集器
    • ウ.毛髪阻集器
    • エ.グリース阻集器

    正解:エ.グリース阻集器

    解説:グリース阻集器は厨房排水の油脂を浮上分離し排水管閉塞・下水処理障害を防ぐ。定期清掃が必須の設備である。

  356. 問356.ガソリンスタンドの排水処理に用いる阻集器はどれか。

    • ア.オイル阻集器
    • イ.グリース阻集器
    • ウ.プラスター阻集器
    • エ.繊維阻集器

    正解:ア.オイル阻集器

    解説:オイル阻集器(ガソリントラップ)はガソリン・軽油を浮上分離し、揮発油の下水流入と火災を防ぐ装置である。

  357. 問357.屋内消火栓設備の1号消火栓の警戒区域における水平距離はどれか。

    • ア.15m以下
    • イ.25m以下
    • ウ.20m以下
    • エ.30m以下

    正解:イ.25m以下

    解説:1号消火栓は警戒区域の各部分から水平距離25m以下、2号消火栓(易操作型)は15m以下とすると定められる。

  358. 問358.スプリンクラー設備に関する記述として誤っているものはどれか。

    • ア.閉鎖型ヘッドは感熱部の作動で開放する
    • イ.湿式は配管内に常時加圧水が充満する
    • ウ.火災時に建物内のすべての閉鎖型ヘッドが一斉作動する
    • エ.開放型は劇場の舞台部等に用いられる

    正解:ウ.火災時に建物内のすべての閉鎖型ヘッドが一斉作動する

    解説:閉鎖型ヘッドは感熱部の作動で個別に開放する。建物内すべてのヘッドが一斉作動するのは閉鎖型では起きず誤り。

  359. 問359.雑用水(中水)の水洗便所洗浄用としての水質基準として正しいものはどれか。

    • ア.色度50度以下
    • イ.pH3〜5の範囲
    • ウ.大腸菌1mLあたり10個以下
    • エ.遊離残留塩素0.1mg/L以上

    正解:エ.遊離残留塩素0.1mg/L以上

    解説:雑用水(便所洗浄)はpH5.8〜8.6、外観ほぼ無色透明、大腸菌不検出、遊離残留塩素0.1mg/L以上等が要件。

  360. 問360.LPガスのガス漏れ警報器の設置位置として正しいものはどれか。

    • ア.床面から30cm以内
    • イ.天井中央
    • ウ.天井から30cm以内
    • エ.窓付近の中段

    正解:ア.床面から30cm以内

    解説:LPガスは空気より重く床に滞留するため、警報器はガス燃焼器具から水平4m以内・床面30cm以内に設置する。

  361. 問361.都市ガス(13A)のガス漏れ警報器の設置位置として正しいものはどれか。

    • ア.床面から30cm以内
    • イ.天井から30cm以内
    • ウ.腰高1.2m付近
    • エ.屋外換気口付近

    正解:イ.天井から30cm以内

    解説:13A都市ガスは空気より軽く天井に滞留するため、警報器はガス器具から水平8m以内・天井から30cm以内に設置。

  362. 問362.浄化槽の清掃の実施頻度として法令で定められているものはどれか。

    • ア.6か月に1回以上
    • イ.2年に1回以上
    • ウ.1年に1回以上
    • エ.3年に1回以上

    正解:ウ.1年に1回以上

    解説:浄化槽法施行規則で清掃は通常年1回以上(全ばっ気方式は6か月に1回以上)と定められた義務である。

  363. 問363.残留塩素の測定方法として一般的に用いられるものはどれか。

    • ア.電気伝導度法
    • イ.ヨウ素滴定法
    • ウ.重量法
    • エ.DPD法

    正解:エ.DPD法

    解説:DPD法はN,N-ジエチル-p-フェニレンジアミンを用いる比色法で、遊離・結合残留塩素を簡易迅速に測定できる方法。

  364. 問364.屋上緑化が建築物に与える効果として誤っているものはどれか。

    • ア.建物荷重の低減
    • イ.ヒートアイランド緩和
    • ウ.建物の冷房負荷低減
    • エ.屋根面の温度上昇抑制

    正解:ア.建物荷重の低減

    解説:屋上緑化は断熱・遮熱・蒸発冷却によりヒートアイランド緩和・空調負荷低減に寄与する。建物荷重は逆に増加する。

  365. 問365.受水槽の点検事項として優先度が低いものはどれか。

    • ア.マンホールの施錠状況
    • イ.槽内の材質変更
    • ウ.周辺の漏水・汚染源
    • エ.オーバーフロー管の防虫網

    正解:イ.槽内の材質変更

    解説:受水槽は防虫・防鼠・マンホール施錠・点検口の周囲確保等が重要。材質変更は改修時の検討事項である。

  366. 問366.給湯設備の循環方式に関する記述として正しいものはどれか。

    • ア.強制循環は重力で湯を循環させる
    • イ.ダイレクトリターン方式は末端ほど流量が多い
    • ウ.リバースリターン方式は流量バランスを取りやすい
    • エ.自然循環方式が大規模建築で主流である

    正解:ウ.リバースリターン方式は流量バランスを取りやすい

    解説:リバースリターン方式は各機器の往き+還り配管延長をほぼ等しくし流量バランスを取りやすい循環方式である。

  367. 問367.建築材料のうち、断熱材として用いられるものはどれか。

    • ア.普通コンクリート
    • イ.アルミニウム板
    • ウ.石膏ボード
    • エ.グラスウール

    正解:エ.グラスウール

    解説:グラスウール・ロックウール・発泡プラスチック系(ポリスチレン・ウレタン)等が代表的な断熱材である。

  368. 問368.建築物の防水材料に該当しないものはどれか。

    • ア.グラスウール
    • イ.シート防水
    • ウ.塗膜防水
    • エ.アスファルト防水

    正解:ア.グラスウール

    解説:アスファルト防水・シート防水・塗膜防水が代表的な防水工法。グラスウールは断熱材であり防水性能はない。

  369. 問369.ガラスの種類のうち、衝撃で破損しても破片が飛散しにくい安全ガラスはどれか。

    • ア.フロート板ガラス
    • イ.合わせガラス
    • ウ.型板ガラス
    • エ.網入りガラス

    正解:イ.合わせガラス

    解説:合わせガラスは中間膜で破片を保持し飛散を防ぐ。強化ガラスは破砕時に粒状となるが保持はしない点が異なる。

  370. 問370.節水型大便器のうち、JISの節水I形の一回洗浄水量の基準はどれか。

    • ア.6.5L以下
    • イ.8.5L以下
    • ウ.13L以下
    • エ.20L以下

    正解:ウ.13L以下

    解説:節水I形は13L以下、II形は8.5L以下、III形は6.5L以下とJIS A 5207で定められた区分である。

  371. 問371.電気室・通信機械室等の電気火災に適し、水損が問題となる場所に用いられる消火設備はどれか。

    • ア.屋内消火栓設備
    • イ.スプリンクラー設備
    • ウ.泡消火設備
    • エ.不活性ガス消火設備

    正解:エ.不活性ガス消火設備

    解説:不活性ガス消火設備(二酸化炭素・窒素等)は電気絶縁性が高く水損がないため、電気室・サーバ室等に適する。

  372. 問372.特定建築物の給水栓における検査項目のうち、7日以内ごとに1回行うものはどれか。

    • ア.残留塩素濃度
    • イ.一般細菌数
    • ウ.総トリハロメタン
    • エ.鉛及びその化合物

    正解:ア.残留塩素濃度

    解説:残留塩素・色・濁り・味・臭いの検査は7日以内ごと1回。一般細菌・大腸菌等は6か月以内ごと1回行う規定である。

  373. 問373.排水通気設備のうち、特殊継手排水システムの特徴として正しいものはどれか。

    • ア.通気立て管を必ず設ける
    • イ.排水と通気を1本の立て管で兼用する
    • ウ.高層建築物には使用できない
    • エ.重力に依らず加圧排水する

    正解:イ.排水と通気を1本の立て管で兼用する

    解説:特殊継手排水システムは排水と通気を1本の立て管で兼用し、特殊継手で旋回流を生じさせ通気性能を確保する。

  374. 問374.合併処理浄化槽の標準的な放流水質基準(BOD)として適切なものはどれか。

    • ア.BOD60mg/L以下
    • イ.BOD5mg/L以下
    • ウ.BOD20mg/L以下
    • エ.BOD1mg/L以下

    正解:ウ.BOD20mg/L以下

    解説:合併処理浄化槽の標準的なBOD除去率は90%以上、放流水BOD20mg/L以下が基準。高度処理型はさらに厳しい値となる。

  375. 問375.次のうち、衛生器具に該当する消音・節水機構を備えた洗浄方式はどれか。

    • ア.フラッシュバルブ(洗浄弁)式
    • イ.圧送式
    • ウ.ハイタンク式
    • エ.ロータンク式

    正解:エ.ロータンク式

    解説:ロータンク式は便器上部のタンクに溜めた水で洗浄する方式で、騒音が小さく節水型と組み合わせやすい。洗浄弁式は給水管直結で連続洗浄に適する。

  376. 問376.熱の伝わり方には伝導・対流・放射の3種類がある。

    正解:○(正しい)

    解説:熱伝達の基本3形態である。固体内部は伝導、流体は対流、電磁波として伝わるのが放射である。

  377. 問377.熱貫流率U値は値が小さいほど断熱性能が高い。

    正解:○(正しい)

    解説:U値は単位面積当たり単位温度差で貫流する熱量を示し、小さいほど熱が逃げにくく断熱性能が高いことを意味する。

  378. 問378.外皮負荷とは建築物の外壁・屋根・窓等を通じて出入りする熱負荷のことである。

    正解:○(正しい)

    解説:外皮負荷は外皮を介して伝わる貫流負荷・日射負荷・隙間風負荷の総称であり、空調負荷計算の基本要素である。

  379. 問379.湿り空気線図では乾球温度・湿球温度・絶対湿度・相対湿度・比エンタルピーなどを読み取れる。

    正解:○(正しい)

    解説:湿り空気線図は空調計算の基本ツールで、空気状態量を相互に求められる。露点温度や比容積も読み取れる。

  380. 問380.相対湿度100%のとき乾球温度と湿球温度と露点温度は等しくなる。

    正解:○(正しい)

    解説:飽和状態では蒸発が起きないため湿球温度低下がなく、また露点に達しているため3温度が一致する。

  381. 問381.SHF(顕熱比)は全熱負荷に対する顕熱負荷の割合である。

    正解:○(正しい)

    解説:SHFはSensible Heat Factorの略で、顕熱負荷を顕熱+潜熱の全熱で除した値であり、空調機の制御に用いる。

  382. 問382.VAV方式は送風量を変化させて室温を制御する単一ダクト方式である。

    正解:○(正しい)

    解説:VAV(Variable Air Volume)は給気温度一定で風量を可変させる方式で、搬送動力の省エネ効果が大きい。

  383. 問383.ファンコイルユニット方式は各室にファンと熱交換コイルを設置する個別空調方式である。

    正解:○(正しい)

    解説:FCUは冷温水を供給して各室で空気を調和させる方式で、個別制御性に優れる。外気導入は別系統で行う。

  384. 問384.外気冷房は中間期や冬期に冷房負荷がある場合に外気を直接導入して冷却する方式である。

    正解:○(正しい)

    解説:外気エンタルピーが室内より低いとき外気を多く取り入れて冷房を行う省エネ手法で、内部発熱の大きな建物で有効である。

  385. 問385.吸収冷凍機は臭化リチウム水溶液を吸収液として用いる例が多い。

    正解:○(正しい)

    解説:臭化リチウム水溶液を吸収液、水を冷媒として用いるのが一般的で、加熱源にガスや蒸気を使う熱駆動式冷凍機である。

  386. 問386.ヒートポンプは冷暖房兼用が可能であり、低温熱源から高温側へ熱を移動させる装置である。

    正解:○(正しい)

    解説:ヒートポンプは圧縮機の仕事で低温側熱を汲み上げる装置で、四方弁切替により冷暖房を切替えできる。

  387. 問387.コージェネレーションシステムは発電と同時に排熱を有効利用するシステムである。

    正解:○(正しい)

    解説:発電に伴う排熱を給湯・暖房・吸収冷凍機の熱源等に利用することで、総合エネルギー効率を高める。

  388. 問388.全熱交換器は給排気間で顕熱と潜熱の両方を交換する装置である。

    正解:○(正しい)

    解説:全熱交換器は温度(顕熱)と湿度(潜熱)の両方を交換し、換気による空調エネルギー損失を低減する。

  389. 問389.送風機の特性曲線でサージングは小風量域で圧力が脈動する現象である。

    正解:○(正しい)

    解説:サージングは遠心送風機等で発生する不安定現象で、振動・騒音・破損の原因となるため運転を避ける。

  390. 問390.第1種換気方式は給気・排気とも機械で行う方式である。

    正解:○(正しい)

    解説:第1種は機械給気+機械排気で室圧制御が可能。第2種は機械給気+自然排気で正圧、第3種は自然給気+機械排気で負圧となる。

  391. 問391.建築物環境衛生管理基準では二酸化炭素濃度を1000ppm以下に保つことが定められている。

    正解:○(正しい)

    解説:ビル管法施行令に基づく管理基準で、CO2は1000ppm以下、一酸化炭素は6ppm以下、浮遊粉じんは0.15mg/m3以下と定められる。

  392. 問392.光散乱式デジタル粉じん計はビル管理法における浮遊粉じん測定に用いられる。

    正解:○(正しい)

    解説:相対濃度計として光散乱式が普及しており、較正定数を乗じて質量濃度を求める。簡便で迅速な測定が可能である。

  393. 問393.PID制御は比例・積分・微分の3動作を組み合わせたフィードバック制御である。

    正解:○(正しい)

    解説:PID制御は偏差に対し比例・積分・微分動作で制御量を決め、定常偏差除去と応答性を両立できる代表的制御方式である。

  394. 問394.BEMSは建築物のエネルギー使用状況を計測・記録し最適運用を支援するシステムである。

    正解:○(正しい)

    解説:BEMS(Building Energy Management System)はエネルギーの見える化と設備制御を統合し省エネ運用を支援する。

  395. 問395.熱貫流率U値の単位はW/m2である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくはW/(m2·K)である。単位面積・単位温度差当たりの熱貫流量を表すため温度差Kが必要である。

  396. 問396.露点温度は絶対湿度が一定でも乾球温度が変わると変動する。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは絶対湿度が一定なら露点温度は一定であり、乾球温度には依存しない。露点は水蒸気量で決まる。

  397. 問397.VAV方式は給気温度を変化させ送風量を一定に保つ方式である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくはVAVは送風温度を一定とし送風量を可変にする方式である。送風温度可変・風量一定はCAV方式の説明である。

  398. 問398.二重ダクト方式は冷風と温風を別ダクトで送り混合する方式で、省エネ性が非常に高い。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは二重ダクト方式は制御性に優れるが冷温風を同時に作るためエネルギー的に不利で、省エネ性は低い。

  399. 問399.吸収冷凍機の主な冷媒は臭化リチウムである。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは冷媒は水であり、臭化リチウム水溶液は吸収液として用いられる。役割が逆である。

  400. 問400.遠心冷凍機(ターボ冷凍機)は小容量の冷凍機に適しており、大容量には用いられない。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは遠心冷凍機は大容量に適し、地域冷暖房や大規模建築物の冷房に広く採用される。

  401. 問401.貫流ボイラは大容量で蒸気需要の大きな施設に向くが起動が遅い欠点がある。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは貫流ボイラは保有水量が少なく起動が速い特長を持つ。中小容量に多く採用される。

  402. 問402.開放式冷却塔では循環水と外気は接触せず分離して熱交換される。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは開放式冷却塔は循環水と外気が直接接触して蒸発冷却を行う。密閉式は熱交換器を介して非接触となる。

  403. 問403.全熱交換器は顕熱のみを交換するため夏期の除湿には寄与しない。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは全熱交換器は顕熱と潜熱の両方を交換するため、外気の湿度負荷低減にも寄与する。

  404. 問404.送風機の必要動力は風量と全圧の積に反比例する。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは送風機動力は風量×全圧/効率で表され、風量と全圧の積に比例する逆の関係である。

  405. 問405.ダクト内の圧力損失計算は省エネに直接寄与しないため設計上不要である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは圧力損失計算は送風動力の適正化と省エネに直結する重要要素であり、ダクト設計上必須である。

  406. 問406.第3種換気方式は給気を機械で行い排気を自然で行う方式である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは第3種は自然給気+機械排気で、室内を負圧に保つ。臭気や湿気を発する室に適する。

  407. 問407.建築物環境衛生管理基準では一酸化炭素濃度は10ppm以下と定められている。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは2022年改正により一酸化炭素濃度は6ppm以下に強化された。改正前の10ppmではなくなった。

  408. 問408.ホルムアルデヒドの測定には検知管法を用いることは認められていない。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくはホルムアルデヒドの簡易測定として検知管法も認められており、現場でよく用いられる。

  409. 問409.PID制御のうち積分動作(I動作)は応答速度を高めるためにある。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは積分動作は定常偏差(オフセット)を除去するためにある。応答速度を高めるのは微分動作の役割である。

  410. 問410.防振基礎は機器の重量を増すことで振動を吸収する仕組みである。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは防振基礎は防振材(防振ゴム・スプリング等)により振動絶縁を行うものであり、重量増加が主目的ではない。

  411. 問411.湿り空気の比エンタルピーは乾球温度のみで決まり湿度には依存しない。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは比エンタルピーは顕熱(温度)と潜熱(水蒸気量)の和で表され、絶対湿度にも依存する。

  412. 問412.床吹出空調は給気を天井から下向きに吹き出し居住域を空調する方式である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは床吹出空調はフリーアクセスフロア下から低速で給気を吹き出し、居住域のみ効率的に空調する方式である。

  413. 問413.次のうち熱貫流率U値の単位として正しいものはどれか。

    • ア.W/(m·K)
    • イ.W/K
    • ウ.W/(m2·K)
    • エ.J/m2

    正解:ウ.W/(m2·K)

    解説:U値は単位面積・単位温度差当たりに貫流する熱量を表すためW/(m2·K)である。値が小さいほど断熱性能が高い。

  414. 問414.湿り空気線図で次のうち横軸として一般的に用いられるものはどれか。

    • ア.絶対湿度
    • イ.相対湿度
    • ウ.比エンタルピー
    • エ.乾球温度

    正解:エ.乾球温度

    解説:一般的な湿り空気線図(h-x線図)では横軸が乾球温度、縦軸が絶対湿度として描かれる。空気状態を視覚的に把握できる。

  415. 問415.次のうち相対湿度100%の状態で常に成立するものはどれか。

    • ア.乾球温度=湿球温度=露点温度
    • イ.比エンタルピー=0
    • ウ.絶対湿度=0
    • エ.比容積最大

    正解:ア.乾球温度=湿球温度=露点温度

    解説:飽和状態では蒸発による湿球温度降下がなく乾球温度=湿球温度=露点温度となる。湿り空気線図の飽和線上の点である。

  416. 問416.SHF(顕熱比)の定義として正しいものはどれか。

    • ア.全熱/顕熱
    • イ.顕熱/全熱
    • ウ.潜熱/全熱
    • エ.顕熱/潜熱

    正解:イ.顕熱/全熱

    解説:SHFは顕熱負荷÷(顕熱+潜熱)であり、空調機の冷却除湿プロセスの傾きを決定する重要パラメータである。

  417. 問417.VAV方式の特徴として誤っているものはどれか。

    • ア.搬送動力の省エネ効果が大きい
    • イ.送風量を可変する
    • ウ.送風温度を可変する
    • エ.ゾーン制御が容易

    正解:ウ.送風温度を可変する

    解説:VAVは送風量可変・送風温度一定で各室の負荷に応じ風量を変える。搬送動力低減で省エネ性に優れる。送風温度を可変するのはCAV方式である。

  418. 問418.二重ダクト方式について正しい記述はどれか。

    • ア.搬送動力が最も小さい
    • イ.外気冷房ができない
    • ウ.湿度制御が困難
    • エ.冷温風を別ダクトで送り混合する

    正解:エ.冷温風を別ダクトで送り混合する

    解説:二重ダクトは冷風・温風を別ダクトで送り混合ボックスで混合するため制御性は高いが、冷温風を同時生成するためエネルギー的に不利である。

  419. 問419.ファンコイルユニット方式の特徴として誤っているものはどれか。

    • ア.外気導入はFCU単独で十分
    • イ.ダクトスペースが小さくて済む
    • ウ.冷温水を中央熱源から供給する
    • エ.個別制御が容易

    正解:ア.外気導入はFCU単独で十分

    解説:FCUは各室にコイルと送風機を持ち冷温水で空調する個別方式。外気導入は別系統が必要で、FCU単独では外気処理できない。

  420. 問420.次のうち熱駆動式冷凍機に該当するものはどれか。

    • ア.遠心冷凍機
    • イ.吸収冷凍機
    • ウ.スクリュー冷凍機
    • エ.往復動冷凍機

    正解:イ.吸収冷凍機

    解説:吸収冷凍機は蒸気・温水・直焚バーナーで再生器を加熱し冷凍サイクルを駆動する熱駆動式である。他は圧縮機を持つ電動式である。

  421. 問421.遠心冷凍機(ターボ冷凍機)について正しい記述はどれか。

    • ア.熱駆動式である
    • イ.小容量向け
    • ウ.大容量向け
    • エ.保有水量が多い

    正解:ウ.大容量向け

    解説:遠心冷凍機は羽根車で冷媒蒸気を圧縮する大容量向け機種で、地域冷暖房や大規模建築物に広く用いられる。

  422. 問422.次のうち冷却塔の方式として正しい組み合わせはどれか。

    • ア.強制式と自然式のみ
    • イ.直接式と間接式のみ
    • ウ.湿式と乾式のみ
    • エ.開放式と密閉式

    正解:エ.開放式と密閉式

    解説:冷却塔は開放式(直接接触)と密閉式(熱交換器介在)に大別される。開放式は蒸発効率が高いが水質管理が必要である。

  423. 問423.ボイラの種類のうち保有水量が少なく起動が速いものはどれか。

    • ア.貫流ボイラ
    • イ.水管ボイラ
    • ウ.炉筒煙管ボイラ
    • エ.鋳鉄製ボイラ

    正解:ア.貫流ボイラ

    解説:貫流ボイラは細管型で保有水量が少なく起動が極めて速い。中小容量用途に多く採用される。

  424. 問424.次のうち加湿器の方式として通常用いられないものはどれか。

    • ア.蒸気式
    • イ.冷却式
    • ウ.気化式
    • エ.水噴霧式

    正解:イ.冷却式

    解説:加湿方式は蒸気式(蒸気噴霧)・水噴霧式・気化式(透湿膜・滴下浸透)が代表的。冷却式という加湿方式は存在しない。

  425. 問425.送風機の特性曲線において小風量域で圧力と風量が脈動する現象を何というか。

    • ア.ウォータハンマ
    • イ.キャビテーション
    • ウ.サージング
    • エ.ベルヌーイ現象

    正解:ウ.サージング

    解説:サージングは遠心送風機の小風量域で発生する不安定現象で、振動・騒音・機器破損の原因となる。

  426. 問426.ダクト内圧力損失を構成する要素として誤っているものはどれか。

    • ア.管摩擦損失
    • イ.局部損失
    • ウ.曲がり部損失
    • エ.重力損失

    正解:エ.重力損失

    解説:ダクト圧力損失は管摩擦損失(直管部)と局部損失(曲がり・分岐・吹出口等)の和で表される。重力損失はダクト圧力損失計算には現れない。

  427. 問427.次のうち第2種換気方式の組み合わせとして正しいものはどれか。

    • ア.機械給気+自然排気
    • イ.機械給気+機械排気
    • ウ.自然給気+機械排気
    • エ.自然給気+自然排気

    正解:ア.機械給気+自然排気

    解説:第2種は機械給気+自然排気で室内を正圧に保ち、外部からの汚染空気侵入を防ぐ。クリーンルーム等に用いる。

  428. 問428.建築物環境衛生管理基準(ビル管法)でCO2濃度の管理基準値はどれか。

    • ア.500ppm以下
    • イ.1000ppm以下
    • ウ.5000ppm以下
    • エ.10000ppm以下

    正解:イ.1000ppm以下

    解説:CO2は1000ppm以下と定められる。在室人員密度に応じた換気量設計の根拠としても用いられる。

  429. 問429.建築物環境衛生管理基準で浮遊粉じん量の管理基準として正しいものはどれか。

    • ア.0.05mg/m3以下
    • イ.0.5mg/m3以下
    • ウ.0.15mg/m3以下
    • エ.1.5mg/m3以下

    正解:ウ.0.15mg/m3以下

    解説:浮遊粉じん量は0.15mg/m3以下と定められる。光散乱式相対濃度計に較正定数を乗じて評価する。

  430. 問430.ビル管法における一酸化炭素濃度の管理基準値はどれか(2022年改正後)。

    • ア.100ppm以下
    • イ.10ppm以下
    • ウ.50ppm以下
    • エ.6ppm以下

    正解:エ.6ppm以下

    解説:2022年4月施行の改正により一酸化炭素濃度は6ppm以下に強化された。それ以前は10ppm以下であった。

  431. 問431.ホルムアルデヒドの公定測定法として広く用いられるものはどれか。

    • ア.DNPH-HPLC法
    • イ.光散乱式
    • ウ.塩化メチレン抽出法
    • エ.電気化学式酸素計

    正解:ア.DNPH-HPLC法

    解説:DNPH(ジニトロフェニルヒドラジン)-HPLC法は厚生労働省の指針値評価に用いられる標準法である。

  432. 問432.PID制御における微分動作(D動作)の役割として正しいものはどれか。

    • ア.定常偏差除去
    • イ.応答速度向上・オーバーシュート抑制
    • ウ.雑音除去
    • エ.比例帯設定

    正解:イ.応答速度向上・オーバーシュート抑制

    解説:微分動作は偏差変化率に応じて操作量を加減し、応答速度を高めオーバーシュートを抑制する役割を持つ。

  433. 問433.PID制御の積分動作(I動作)の主な役割はどれか。

    • ア.雑音抑制
    • イ.応答速度向上
    • ウ.定常偏差除去
    • エ.オーバーシュート抑制

    正解:ウ.定常偏差除去

    解説:積分動作は偏差を時間積分して操作量に反映させ、定常偏差(オフセット)を除去する役割を持つ。

  434. 問434.BEMSは建築物の防犯監視を主目的としたシステムである。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくはBEMSは建築物のエネルギー使用状況を計測・分析・制御する省エネ運用支援システムであり、防犯監視は主目的ではない。

  435. 問435.次のうち室内空気質に関わるVOC(揮発性有機化合物)に該当するものはどれか。

    • ア.二酸化炭素
    • イ.一酸化炭素
    • ウ.オゾン
    • エ.トルエン

    正解:エ.トルエン

    解説:トルエンは代表的VOCで、シックハウス症候群の原因物質として厚生労働省の指針値が定められている。

  436. 問436.送風機の動力は概ね次のどの量に比例するか。

    • ア.風量×全圧に比例
    • イ.風量に反比例
    • ウ.風量の2乗に反比例
    • エ.回転数に反比例

    正解:ア.風量×全圧に比例

    解説:送風機動力P=(風量Q×全圧ΔP)/効率ηで表され、風量と全圧の積に比例する関係にある。

  437. 問437.次のうち放射冷暖房の特徴として正しいものはどれか。

    • ア.気流感が大きい
    • イ.気流感が小さく快適性が高い
    • ウ.送風動力が大きい
    • エ.湿度制御が容易

    正解:イ.気流感が小さく快適性が高い

    解説:放射冷暖房は冷温水パネル等から放射熱で空調するため気流感が少なく快適性が高い。一方で結露対策が必要となる。

  438. 問438.次のうち空気調和機(AHU)に含まれない機器はどれか。

    • ア.送風機
    • イ.冷却コイル
    • ウ.冷凍機
    • エ.エアフィルタ

    正解:ウ.冷凍機

    解説:AHUは送風機・冷却コイル・加熱コイル・加湿器・エアフィルタ等で構成される。冷凍機は熱源機器であり別置される。

  439. 問439.ダクト材料として一般的に用いられるものはどれか。

    • ア.銅板
    • イ.アルミ板
    • ウ.塩ビ板
    • エ.亜鉛鉄板

    正解:エ.亜鉛鉄板

    解説:建築設備用ダクトには亜鉛鉄板(亜鉛めっき鋼板)が広く用いられ、スパイラルダクトもその一種である。

  440. 問440.蓄熱方式の主な目的として正しいものはどれか。

    • ア.電力負荷平準化
    • イ.騒音低減
    • ウ.湿度制御
    • エ.粉じん除去

    正解:ア.電力負荷平準化

    解説:蓄熱方式は夜間の安価な電力で冷熱や温熱を蓄え、昼間のピーク負荷時に利用することで電力負荷平準化と運用コスト低減を図る。

  441. 問441.次のうち室内気流分布を評価する指標として用いられるものはどれか。

    • ア.SHF
    • イ.ADPI
    • ウ.BF
    • エ.COP

    正解:イ.ADPI

    解説:ADPI(Air Diffusion Performance Index)は気流分布性能指数で、居住域の温度・気流速の均一性を評価する指標である。

  442. 問442.次のうちダクト消音に用いられる装置はどれか。

    • ア.拡張ダクト
    • イ.ベンチュリ管
    • ウ.消音エルボ
    • エ.ダンパ

    正解:ウ.消音エルボ

    解説:消音エルボや消音チャンバ、グラスウール内張ダクト等が用いられる。送風機や混合室の騒音をダクト内で減衰させる。

  443. 問443.配管の熱伸縮対策として用いられないものはどれか。

    • ア.伸縮管継手
    • イ.ベローズ
    • ウ.ループ管
    • エ.フランジ

    正解:エ.フランジ

    解説:伸縮管継手・ベローズ・ループ管等で熱膨張収縮を吸収する。フランジは管接続用継手であり熱伸縮吸収を目的としない。

  444. 問444.次のうち風速測定に用いられる代表的な機器はどれか。

    • ア.熱線風速計
    • イ.検知管
    • ウ.光散乱式粉じん計
    • エ.湿度計

    正解:ア.熱線風速計

    解説:熱線風速計は微風速の測定にも用いられる代表的な風速計である。ピトー管も風速・風量測定に使用される。

  445. 問445.放射温度計の測定原理として正しいものはどれか。

    • ア.熱電対による接触測定
    • イ.赤外線放射量の検出
    • ウ.膨張による圧力変化
    • エ.電気抵抗変化

    正解:イ.赤外線放射量の検出

    解説:放射温度計は物体表面から放射される赤外線エネルギーを検出し、温度に換算する非接触式温度計である。

  446. 問446.次のうち必要換気量算定の主な根拠となるものはどれか。

    • ア.湿度基準
    • イ.気温基準
    • ウ.CO2濃度基準
    • エ.粉じん基準

    正解:ウ.CO2濃度基準

    解説:事務所等では在室人員あたりのCO2発生量と室内CO2基準値(1000ppm)から必要換気量を算定するのが一般的である。

  447. 問447.換気回数の単位として正しいものはどれか。

    • ア.m3/h
    • イ.ppm
    • ウ.L/s
    • エ.回/h

    正解:エ.回/h

    解説:換気回数は1時間あたりに室内空気が何回入れ替わるかを示す指標で、単位は回/h(毎時何回)である。給気量÷室容積で求める。

  448. 問448.建築物の熱負荷のうち内部発熱負荷に該当するものはどれか。

    • ア.照明・OA機器からの発熱
    • イ.外壁からの日射
    • ウ.外気導入による負荷
    • エ.隙間風による負荷

    正解:ア.照明・OA機器からの発熱

    解説:人体・照明・OA機器からの発熱は内部発熱負荷である。外壁日射・外気導入・隙間風は外皮または換気負荷に分類される。

  449. 問449.次のうち冷却除湿プロセスにおいて空気を露点温度以下まで冷却した結果生じる現象はどれか。

    • ア.絶対湿度が上昇
    • イ.絶対湿度が低下し凝縮水が生じる
    • ウ.比エンタルピーが上昇
    • エ.乾球温度が上昇

    正解:イ.絶対湿度が低下し凝縮水が生じる

    解説:露点温度以下に冷却するとコイル表面で水蒸気が凝縮し、絶対湿度が低下する。これが冷却除湿の原理である。

  450. 問450.次のうちエアフィルタの捕集効率を表す方式に含まれないものはどれか。

    • ア.重量法
    • イ.比色法
    • ウ.輻射法
    • エ.計数法

    正解:ウ.輻射法

    解説:重量法・比色法(変色度法)・計数法(DOP法等)が一般的な捕集効率の評価方式である。輻射法はフィルタ性能評価方法には含まれない。

  451. 問451.湿り空気の絶対湿度は乾き空気1kgに含まれる水蒸気の質量で表され、単位はkg/kg(DA)で示される。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。絶対湿度(重量絶対湿度)は乾き空気1kgあたりの水蒸気質量を表し、単位はkg/kg(DA)で示される。湿り空気線図の縦軸として用いられ、加湿・除湿の量計算の基礎となる重要な物理量である。

  452. 問452.湿り空気の比エンタルピーは、同じ乾球温度であれば絶対湿度が高いほど小さくなる。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。比エンタルピーは顕熱(乾球温度に対応)と潜熱(水蒸気量に対応)の和であり、乾球温度が同じでも絶対湿度が高ければ潜熱分が増えるため比エンタルピーは大きくなる。小さくなるとした本文は誤りである。

  453. 問453.飽和空気を加熱すると相対湿度は上昇し、やがて結露が始まる。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。飽和空気を加熱すると飽和水蒸気圧が増加するため相対湿度は低下する。絶対湿度が一定のまま乾球温度が上がる加熱過程では相対湿度は下がり、結露はむしろ生じにくくなる方向に変化する。

  454. 問454.湿り空気を露点温度まで冷却すると、それ以上の冷却で凝縮が始まり絶対湿度が低下する。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。露点温度は当該空気が飽和に達する温度であり、これより低温に冷却すると水蒸気が凝縮して空気から除かれ絶対湿度が低下する。冷却除湿(冷却コイル除湿)の原理であり結露現象とも共通する。

  455. 問455.湿球温度は同一状態の乾球温度より常に高いか等しい値となる。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。湿球温度は蒸発による冷却を受けるため乾球温度より低いか等しい。相対湿度100%のときのみ両者は一致し、それ以外では湿球温度<乾球温度となる。逆の関係を述べた本文は誤りである。

  456. 問456.顕熱比SHFが小さいほど、空調処理に占める潜熱(除湿・加湿)負荷の割合が大きい。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。SHFは全熱負荷に対する顕熱負荷の比であり、SHFが小さい=顕熱の割合が小さい=相対的に潜熱負荷の割合が大きいことを意味する。多湿地域や厨房など潜熱負荷が大きい空間ではSHFが小さくなる。

  457. 問457.水を噴霧して気化させる加湿(気化式加湿)では、空気の乾球温度が上昇する。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。気化式加湿では水の気化潜熱を空気から奪うため乾球温度はむしろ低下し、絶対湿度が増加しながら比エンタルピーはほぼ一定(等エンタルピー線に沿う)に保たれる。乾球温度が上昇するとした本文は誤りである。

  458. 問458.外壁を通過する熱負荷の計算で日射の影響を組み込んだ仮想的な外気温度を相当外気温度(SAT)という。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。相当外気温度(Sol-Air Temperature)は日射吸収による壁面温度上昇を外気温度に換算して加味した仮想温度で、外壁・屋根の貫流熱負荷計算に用いる。日射量と外表面の吸収率・熱伝達率から求められる。

  459. 問459.窓ガラスからの日射熱取得負荷は、時間遅れを伴って室内に現れる蓄熱負荷を考慮する必要がない。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。ガラス透過日射は床や家具などに吸収され蓄熱されてから対流で室内に放出されるため、時間遅れ(蓄熱負荷)を考慮する必要がある。瞬時取得熱がそのまま冷房負荷になるわけではない。

  460. 問460.人体からの発熱は顕熱と潜熱に分かれ、作業強度が大きいほど潜熱(発汗)の割合は減少する。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。在室者の発熱は顕熱(対流・放射)と潜熱(呼吸・発汗による水分蒸発)から成り、作業強度が高くなるほど発汗が増えて潜熱の割合は増加する。減少するとした本文は誤りである。内部発熱負荷算定の基礎データである。

  461. 問461.照明器具の発熱負荷は実際には消費電力の半分程度しか熱にならないとして概算する。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。照明の電力は最終的にほぼ全量が熱に変わるため、消費電力を発熱負荷として扱う。半分程度とした本文は誤りである。蛍光灯では安定器損失も加算し、LED化で単位面積あたりの照明発熱は大きく低減している。

  462. 問462.すきま風(漏気)による負荷は顕熱負荷のみで、潜熱負荷は含まれない。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。すきま風(漏気)負荷は外気が室内に侵入することによる負荷であり、温度差による顕熱負荷と水蒸気量差による潜熱負荷の両方を含む。換気負荷と同様に潜熱を無視できない。

  463. 問463.方位係数を用いるのは、同一の壁体でも方位により受ける日射量が異なることを補正するためである。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。方位係数は外壁・窓の方位ごとに異なる日射受熱量を補正する係数で、冷房負荷計算で用いる。例えば西面は午後の日射が強く方位係数が大きくなる傾向がある。設計用最大負荷の算定に不可欠である。

  464. 問464.VAVユニットは負荷変動に応じて送風量を絞るため、最小風量時の換気量確保と気流分布の悪化に注意が必要である。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。VAV(可変風量)方式は風量を絞って省エネを図るが、最小風量時には外気量(換気量)の不足や吹出気流の到達距離低下による居住域の温度ムラが生じやすく、最小風量設定や外気量確保の制御が重要となる。

  465. 問465.二重ダクト方式は冷風と温風を別ダクトで送り混合箱で混合するため省エネ性に優れる。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。二重ダクト方式は冷風・温風を同時搬送し混合箱で混ぜるため再熱・再冷に相当する混合損失が大きく、省エネ性は劣る。一方で個別の温度制御性に優れる。省エネに優れるという記述は誤りである。

  466. 問466.放射冷暖房は強い気流を伴うため、室内の上下温度差が大きくなりやすい欠点がある。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。放射(輻射)冷暖房はパネルからの放射熱で温熱環境を整えるため気流感が少なくドラフトが生じにくく、上下温度差もむしろ小さくできる。強い気流を伴い上下温度差が大きいとした本文は誤りである。冷房時は結露防止の除湿が必要となる。

  467. 問467.ファンコイルユニット方式は外気処理を各ユニットで完結できるため、別途外調機を設ける必要はない。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。ファンコイル方式は室内の温度処理が主目的で、新鮮外気の導入・除湿・粉じん除去は別途外調機(外気処理空調機)で行うのが一般的である。外調機が不要という記述は誤りである。

  468. 問468.変流量(VWV)方式は負荷にかかわらず冷温水流量を常に一定に保つことで搬送動力を削減する。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。変流量(VWV)方式は二方弁とインバータ制御により負荷に応じて冷温水流量を変化させ、ポンプ搬送動力を削減する省エネ手法である。流量を常に一定に保つとした本文は誤りである。動力は回転数の3乗に比例するため効果が大きい。

  469. 問469.低温送風空調方式は給気温度を下げるため、同一冷房能力を得るのに風量を増やす必要がある。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。低温送風方式は給気温度を低く設定することで同一冷房能力を少ない風量で実現でき、ダクトの小型化と送風機動力の削減が可能となる。風量を増やす必要があるとした本文は誤りである。氷蓄熱などの低温冷水と組み合わせる。

  470. 問470.吸収冷凍機は冷媒に水、吸収液に臭化リチウムを用い、再生器の加熱に蒸気やガスを利用する。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。吸収冷凍機は水を冷媒、臭化リチウム水溶液を吸収液とし、再生器を蒸気・温水・直焚きガスで加熱して冷凍サイクルを駆動する。圧縮機を持たず電力消費が小さい一方、冷却塔負荷は大きくなる特徴がある。

  471. 問471.ターボ冷凍機(遠心冷凍機)は大容量に適し、部分負荷ではサージングに注意が必要である。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。遠心式(ターボ)冷凍機は大容量空調に適すが、軽負荷時に流量が低下するとサージング(脈動・振動)を起こすため、入口ベーン制御やインバータ制御で防止する。サージングは羽根車を損傷させる恐れがある。

  472. 問472.冷却塔の補給水量は蒸発・飛散・ブローダウン(排水)の合計で決まる。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。開放式冷却塔の補給水は、循環水の蒸発損失・飛散(キャリオーバ)損失・濃縮防止のためのブローダウン(強制排水)の合計を補う必要がある。水の濃縮はスケールやレジオネラ繁殖の原因にもなるため水質管理が重要である。

  473. 問473.氷蓄熱方式は潜熱を利用するため、製氷時の冷凍機効率(COP)が通常運転より向上する。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。氷蓄熱は潜熱利用で蓄熱槽を小型化できる利点があるが、製氷のため蒸発温度を下げる必要があり冷凍機効率(COP)はむしろ低下する。効率が向上するとした本文は誤りである。夜間電力でデマンド平準化を図る方式である。

  474. 問474.ヒートポンプの成績係数COPは投入動力に対する得られる熱量の比で、値が小さいほど高効率である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。COP(成績係数)は得られる冷熱・温熱量を投入エネルギーで除した値で、値が大きいほど高効率である。値が小さいほど高効率という記述は逆であり誤りである。外気温度などの条件で変動する。

  475. 問475.空冷ヒートポンプは外気を熱源とするため、暖房時は外気温が低いほど能力が低下しデフロストも必要となる。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。空冷ヒートポンプは暖房時に外気から採熱するため、外気温が低いほど採熱量が減り暖房能力が低下する。また室外機熱交換器の着霜を融かすデフロスト運転が必要で、その間は暖房が一時的に中断する。

  476. 問476.送風機の特性曲線において、軸動力は風量がゼロ(締切)のとき最大となる遠心送風機が多い。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。多くの遠心送風機(後向き羽根を除く)では軸動力は風量の増加とともに増大する傾向があり、締切時に最大とは限らない。特に多翼(シロッコ)送風機は風量増で動力が急増する過負荷特性を示すため誤りである。

  477. 問477.送風機の相似則では、回転数を2倍にすると風量は2倍、静圧は4倍、軸動力は8倍になる。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。送風機の相似則(比例法則)により、風量は回転数に比例、静圧は回転数の2乗、軸動力は回転数の3乗に比例する。よって回転数2倍で風量2倍・静圧4倍・動力8倍となる。インバータ省エネ効果の根拠である。

  478. 問478.送風機を2台直列に接続すると、同一静圧における風量を2倍に増加させることができる。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。送風機の直列運転は各機の昇圧分が加算され同一風量での全圧(静圧)を高めるものである。同一静圧での風量増加は並列運転の効果であり、直列で風量2倍とした本文は誤りである。高圧力損失系統では直列が選択される。

  479. 問479.VD(ボリュームダンパ)は風量調整用、FD(防火ダンパ)は火災時の延焼防止用である。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。VD(ボリュームダンパ)はダクト内の風量を調整するためのダンパで、FD(防火ダンパ)は火災時にヒューズ等で自動閉鎖し炎の延焼を防ぐ。両者は機能が異なり、防火区画貫通部にはFDの設置が義務付けられる。

  480. 問480.アネモスタット型吹出口は誘引比が大きく、室内空気を巻き込んで温度差を緩和する。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。アネモ(アネモスタット)型吹出口は同心の複数コーンで放射状に気流を吹き出し、室内空気の誘引(巻き込み)が大きいため給気と室内空気がよく混合し、温度差や気流の到達による不快感を緩和する。

  481. 問481.HEPAフィルタは定格風量で粒径0.3μmの粒子に対し99.97%以上の捕集効率を持つ高性能フィルタである。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。HEPA(高効率粒子状空気)フィルタはJISで定格風量時に粒径0.3μmの粒子を99.97%以上捕集する性能と規定され、クリーンルーム等で使用される。さらに高性能なものにULPAフィルタがある。

  482. 問482.必要換気量は在室者のCO2発生量と許容CO2濃度から求めるザイデル式(ゾイデル式)で計算できる。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。汚染質を指標とした必要換気量は、汚染質発生量を許容濃度と外気濃度の差で除して求める。CO2を指標とする場合がザイデル式の代表例で、在室者のCO2発生量と室内許容濃度・外気濃度から必要外気量を算定する。

  483. 問483.置換換気(ディスプレイスメント換気)は低速で給気し汚染空気を上方へ押し上げて排出する方式である。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。置換換気は床付近から低速・低温の新鮮空気を供給し、人体や機器の熱で生じた上昇気流とともに汚染空気を天井付近へ押し上げて排気する方式で、居住域の空気質を良好に保てる。混合換気より換気効率が高い。

  484. 問484.シックビル症候群の主な原因物質はホルムアルデヒドのみであり、VOCや換気不足は関与しない。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。シックビル症候群はホルムアルデヒドだけでなく、各種VOC、換気不足、温湿度・照明・心理的要因など複合的な要因で生じる。原因がホルムアルデヒドのみという記述は誤りである。

  485. 問485.活性炭フィルタは微小粒子の機械的捕集を主目的とし、ガス・臭気成分は除去できない。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。活性炭フィルタは多孔質活性炭の吸着作用でガス状汚染物質や臭気成分を除去するものである。粒子の機械的捕集はHEPAやプレフィルタの役割であり、ガス・臭気を除去できないとした本文は誤りである。用途に応じ併用される。

  486. 問486.二酸化炭素濃度は在室者数や換気状態を反映する室内空気質の代表的な指標として用いられる。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。CO2は在室者の呼吸により発生し換気が不十分だと上昇するため、在室密度や換気の良否を反映する代表的指標として用いられる。建築物衛生法でも管理基準項目とされ、概ね1000ppm以下に保つことが求められる。

  487. 問487.建築物衛生法では浮遊粉じんの量を空気1m3につき0.15mg以下に保つことが求められている。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。建築物衛生法(建築物環境衛生管理基準)では浮遊粉じん量を0.15mg/m3以下と定めている。測定はグラスファイバろ紙等を用いる相対沈降径おおむね10μm以下の粒子を対象とし、定期的な測定が義務付けられている。

  488. 問488.ホルムアルデヒドの測定はDNPH捕集-高速液体クロマトグラフ法などにより行い、新築・大規模改修後に実施が求められる。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。ホルムアルデヒドはDNPH(2,4-ジニトロフェニルヒドラジン)誘導体化後にHPLCで定量する方法等で測定し、新築・増改築・大規模修繕後の最初の使用開始日以降の測定が建築物衛生法で求められる。基準は0.1mg/m3以下である。

  489. 問489.湿り空気線図から直接読み取れない物理量は次のうちどれか。

    • ア.風速
    • イ.乾球温度
    • ウ.絶対湿度
    • エ.比エンタルピー

    正解:ア.風速

    解説:湿り空気線図からは乾球温度・湿球温度・絶対湿度・相対湿度・比エンタルピー・露点温度などが読み取れるが、空気の流速(風速)は状態量ではないため線図からは読み取れない。風速は別途風速計で測定する。

  490. 問490.相当外気温度(SAT)の説明として正しいものはどれか。

    • ア.室内設定温度の別称
    • イ.日射の影響を加味した壁面熱計算用の仮想外気温度
    • ウ.湿球温度の別称
    • エ.換気で導入する外気の実測温度

    正解:イ.日射の影響を加味した壁面熱計算用の仮想外気温度

    解説:相当外気温度(Sol-Air Temperature)は壁面が受ける日射吸収熱を外気温度に換算して加えた仮想温度で、外壁・屋根の貫流熱負荷計算に用いる。室内温度や湿球温度とは異なる概念であり、日射の影響を組み込む点が要点である。

  491. 問491.送風機の相似則について正しいものはどれか。

    • ア.静圧は回転数に比例する
    • イ.風量は回転数の2乗に比例する
    • ウ.軸動力は回転数の3乗に比例する
    • エ.軸動力は回転数に比例する

    正解:ウ.軸動力は回転数の3乗に比例する

    解説:送風機の相似則では風量は回転数に比例、静圧は回転数の2乗、軸動力は回転数の3乗に比例する。したがって軸動力が回転数の3乗に比例するという記述が正しい。インバータによる風量制御で大きな省エネ効果が得られる根拠である。

  492. 問492.HEPAフィルタの捕集性能の規定として正しいものはどれか。

    • ア.臭気成分を99%吸着
    • イ.粒径10μmで90%以上
    • ウ.粒径1μmで70%以上
    • エ.粒径0.3μmで99.97%以上

    正解:エ.粒径0.3μmで99.97%以上

    解説:HEPAフィルタは定格風量時に粒径0.3μmの粒子を99.97%以上捕集する性能をもつ高性能エアフィルタである。臭気成分の吸着は活性炭フィルタの役割であり、粒径や効率の数値が異なる他選択肢は誤りである。

  493. 問493.吸収冷凍機で冷媒および吸収液として用いられる組合せはどれか。

    • ア.冷媒:水/吸収液:臭化リチウム
    • イ.冷媒:アンモニア/吸収液:水のみ
    • ウ.冷媒:フロン/吸収液:油
    • エ.冷媒:臭化リチウム/吸収液:水

    正解:ア.冷媒:水/吸収液:臭化リチウム

    解説:一般的な空調用吸収冷凍機は水を冷媒、臭化リチウム水溶液を吸収液として用いる。圧縮機を持たず再生器を加熱して駆動するため電力消費が少ない。冷媒と吸収液を逆にした選択肢などは誤りである。

  494. 問494.置換換気(ディスプレイスメント換気)の特徴として正しいものはどれか。

    • ア.天井から高速で給気し床面で排気する
    • イ.床付近から低速給気し汚染空気を上方へ排出する
    • ウ.給排気を同一口で行う
    • エ.汚染空気を撹拌して希釈する

    正解:イ.床付近から低速給気し汚染空気を上方へ排出する

    解説:置換換気は床付近から低速・低温の新鮮空気を供給し、熱による上昇気流とともに汚染空気を天井付近へ押し上げて排気する方式である。混合(撹拌)希釈とは異なり、居住域の換気効率が高いのが特徴である。

  495. 問495.低温送風空調方式の利点として正しいものはどれか。

    • ア.潜熱負荷を一切処理しなくてよい
    • イ.給気温度を高くでき再熱が不要になる
    • ウ.風量を減らせダクト・送風機動力を低減できる
    • エ.加湿が不要になる

    正解:ウ.風量を減らせダクト・送風機動力を低減できる

    解説:低温送風方式は給気温度を低く設定して同一冷房能力を少ない風量で達成し、ダクト断面と送風機動力を低減できる省エネ手法である。給気温度を高くするわけではなく、潜熱処理や加湿が不要になるわけでもない。

  496. 問496.放射冷房を行う際に特に注意すべき事項はどれか。

    • ア.気流による粉じん巻上げ
    • イ.送風による強いドラフト
    • ウ.上下温度差の増大
    • エ.パネル表面の結露防止のための除湿

    正解:エ.パネル表面の結露防止のための除湿

    解説:放射冷房は冷却パネル表面温度が室内露点を下回ると結露するため、除湿との併用で露点を下げ結露を防止する必要がある。放射方式は気流感や上下温度差が小さいのが利点であり、ドラフトや粉じん巻上げは主問題でない。

  497. 問497.変流量(VWV)方式の主目的として正しいものはどれか。

    • ア.負荷に応じ冷温水流量を変えポンプ動力を削減する
    • イ.送風温度を一定に保つ
    • ウ.外気量を増やす
    • エ.冷却塔の補給水を減らす

    正解:ア.負荷に応じ冷温水流量を変えポンプ動力を削減する

    解説:変流量(VWV)方式は二方弁とインバータ制御で負荷に応じ冷温水流量を変化させ、搬送ポンプの動力を削減する省エネ手法である。動力は流量(回転数)の3乗に比例して減るため効果が大きい。送風温度制御や外気量増加が目的ではない。

  498. 問498.建築物衛生法における浮遊粉じん量の管理基準値はどれか。

    • ア.1.0mg/m3以下
    • イ.0.15mg/m3以下
    • ウ.0.5mg/m3以下
    • エ.0.05mg/m3以下

    正解:イ.0.15mg/m3以下

    解説:建築物環境衛生管理基準では浮遊粉じん量を空気1m3につき0.15mg以下と定めている。相対沈降径おおむね10μm以下の粒子を対象とし、定期的な測定が義務付けられている。他の数値は基準値と異なるため誤りである。

  499. 問499.湿り空気の比エンタルピーに含まれる成分の組合せとして正しいものはどれか。

    • ア.風速エネルギーのみ
    • イ.水蒸気の潜熱のみ
    • ウ.乾き空気の顕熱と水蒸気の潜熱
    • エ.乾き空気の顕熱のみ

    正解:ウ.乾き空気の顕熱と水蒸気の潜熱

    解説:湿り空気の比エンタルピーは乾き空気の顕熱(乾球温度に対応)と水蒸気の潜熱(絶対湿度に対応)の和で構成される。風速など運動エネルギーは含まない。空調処理過程の熱量変化を表す基本量である。

  500. 問500.顕熱比SHFが小さいことが示す状態として正しいものはどれか。

    • ア.顕熱負荷の割合が大きい
    • イ.風量が大きい
    • ウ.負荷が全くない
    • エ.潜熱(除湿)負荷の割合が大きい

    正解:エ.潜熱(除湿)負荷の割合が大きい

    解説:SHFは全熱負荷に対する顕熱負荷の比であり、SHFが小さいほど相対的に潜熱負荷の割合が大きいことを示す。多湿地域や厨房など水蒸気発生が多い空間ではSHFが小さくなる。顕熱割合が大きいとする選択肢は逆で誤りである。

  501. 問501.窓ガラスからの透過日射熱が室内冷房負荷に現れる際の特徴はどれか。

    • ア.蓄熱による時間遅れを伴う
    • イ.瞬時にそのまま負荷になる
    • ウ.負荷にならない
    • エ.夜間のみ負荷になる

    正解:ア.蓄熱による時間遅れを伴う

    解説:ガラス透過日射は床や家具に吸収・蓄熱されてから対流で室内へ放出されるため、瞬時取得熱がそのまま冷房負荷になるのではなく時間遅れを伴って現れる。蓄熱負荷の考慮が冷房ピーク負荷算定で重要となる。

  502. 問502.ターボ冷凍機(遠心冷凍機)の軽負荷運転時に問題となる現象はどれか。

    • ア.スケール付着
    • イ.サージング(脈動・振動)
    • ウ.凍結
    • エ.スプール

    正解:イ.サージング(脈動・振動)

    解説:遠心式(ターボ)冷凍機は軽負荷で流量が低下するとサージングと呼ばれる脈動・振動を起こし、羽根車を損傷する恐れがある。入口ベーン制御やインバータ制御で防止する。スケール付着は冷却水系の問題であり別事象である。

  503. 問503.開放式冷却塔の補給水量を構成しないものはどれか。

    • ア.蒸発損失
    • イ.飛散損失
    • ウ.凍結損失
    • エ.ブローダウン(排水)

    正解:ウ.凍結損失

    解説:開放式冷却塔の補給水は蒸発損失・飛散(キャリオーバ)損失・ブローダウン(濃縮防止排水)の合計を補うものである。凍結損失は補給水量の構成要素ではないため、これが該当しないものとして正しい。

  504. 問504.二重ダクト方式の特徴として正しいものはどれか。

    • ア.最も省エネ性に優れる
    • イ.外気を導入しない
    • ウ.加湿が不要
    • エ.混合損失があり省エネ性は劣るが個別制御性に優れる

    正解:エ.混合損失があり省エネ性は劣るが個別制御性に優れる

    解説:二重ダクト方式は冷風・温風を同時に搬送し混合箱で混ぜるため混合(再熱・再冷相当)損失が大きく省エネ性は劣るが、ゾーンごとの温度制御性に優れる。最も省エネとする選択肢は誤りである。

  505. 問505.空冷ヒートポンプの暖房運転で外気温が低下したときに生じる事象はどれか。

    • ア.暖房能力が低下しデフロストが必要になる
    • イ.暖房能力が向上する
    • ウ.冷房に切り替わる
    • エ.COPが無限大になる

    正解:ア.暖房能力が低下しデフロストが必要になる

    解説:空冷ヒートポンプは暖房時に外気から採熱するため外気温が低いほど採熱量が減り暖房能力が低下する。さらに室外機熱交換器に着霜するためデフロスト運転が必要となり、その間は暖房が一時中断する。

  506. 問506.VAV方式で最小風量時に特に注意すべき事項はどれか。

    • ア.送風機の過負荷
    • イ.換気量不足と気流分布の悪化
    • ウ.冷水の凍結
    • エ.ダクトの腐食

    正解:イ.換気量不足と気流分布の悪化

    解説:VAV方式は風量を絞って省エネを図るが、最小風量時には必要外気(換気)量の不足や吹出気流の到達距離低下による居住域の温度ムラが生じやすい。最小風量設定や外気量確保の制御が重要である。

  507. 問507.活性炭フィルタの主な機能はどれか。

    • ア.粗大粒子の捕集
    • イ.殺菌
    • ウ.ガス・臭気成分の吸着除去
    • エ.加湿

    正解:ウ.ガス・臭気成分の吸着除去

    解説:活性炭フィルタは多孔質の活性炭による吸着作用でガス状汚染物質や臭気成分を除去する。粒子の機械的捕集はHEPAやプレフィルタの役割であり、殺菌や加湿は別の機器が担う。用途に応じてフィルタを組み合わせる。

  508. 問508.飽和空気を等絶対湿度のまま加熱したときの相対湿度の変化として正しいものはどれか。

    • ア.上昇する
    • イ.変化しない
    • ウ.100%のまま
    • エ.低下する

    正解:エ.低下する

    解説:絶対湿度一定のまま加熱すると飽和水蒸気圧が増加するため、同じ水蒸気量に対する相対湿度は低下する。冬期に外気を加熱すると乾燥して相対湿度が下がり加湿が必要になるのはこのためで、上昇や不変とする選択肢は誤りである。

  509. 問509.ヒートポンプの成績係数COPの説明として正しいものはどれか。

    • ア.常に1未満
    • イ.投入動力に対する得られる熱量の比で大きいほど高効率
    • ウ.値が小さいほど高効率
    • エ.湿度の指標

    正解:ア.常に1未満

    解説:COP(成績係数)は得られる冷熱・温熱量を投入エネルギーで除した比であり、値が大きいほど高効率を意味する。ヒートポンプでは1を超える値となる。値が小さいほど高効率や常に1未満とする選択肢は誤りである。

  510. 問510.断熱加湿(気化式加湿)における空気状態の変化として正しいものはどれか。

    • ア.乾球温度が上昇する
    • イ.ほぼ等エンタルピーで温度低下し加湿される
    • ウ.比エンタルピーが大きく増加する
    • エ.絶対湿度が低下する

    正解:イ.ほぼ等エンタルピーで温度低下し加湿される

    解説:断熱加湿は水の気化潜熱を空気から奪うため乾球温度が低下しつつ絶対湿度が増加し、比エンタルピーはほぼ一定(等エンタルピー線に沿う)に保たれる。温度上昇や絶対湿度低下とする選択肢は誤りである。

  511. 問511.送風機を2台直列に接続する目的として正しいものはどれか。

    • ア.同一静圧での風量増加
    • イ.消費電力の半減
    • ウ.同一風量での全圧(静圧)の増加
    • エ.騒音低減

    正解:ウ.同一風量での全圧(静圧)の増加

    解説:送風機の直列運転は各機の昇圧分が加算され、同一風量での全圧(静圧)を高める目的で用いる。同一静圧での風量増加は並列運転の効果である。消費電力半減や騒音低減を主目的とするものではない。

  512. 問512.人体発熱のうち作業強度が大きくなると割合が増える成分はどれか。

    • ア.放射熱のみ
    • イ.伝導熱
    • ウ.ゼロになる
    • エ.潜熱(発汗)

    正解:エ.潜熱(発汗)

    解説:在室者の発熱は顕熱(対流・放射)と潜熱(呼吸・発汗)から成り、作業強度が高くなるほど発汗による潜熱の割合が増加する。内部発熱負荷の算定では作業強度に応じた顕熱・潜熱の配分を考慮する必要がある。

  513. 問513.FD(防火ダンパ)の主な役割として正しいものはどれか。

    • ア.火災時に閉鎖して延焼を防ぐ
    • イ.常時の外気量確保
    • ウ.風量の微調整
    • エ.加湿

    正解:ア.火災時に閉鎖して延焼を防ぐ

    解説:FD(防火ダンパ)は火災時にヒューズや温度感知器の作動で自動閉鎖し、ダクトを介した炎・煙の延焼を防ぐ。風量調整はVD(ボリュームダンパ)の役割であり、防火区画を貫通するダクトにはFDの設置が義務付けられる。

  514. 問514.室内空気質の指標として在室密度や換気状態の良否を反映するものはどれか。

    • ア.気圧
    • イ.二酸化炭素濃度
    • ウ.風速
    • エ.音圧レベル

    正解:イ.二酸化炭素濃度

    解説:CO2は在室者の呼吸で発生し換気が不十分だと上昇するため、在室密度や換気の良否を反映する代表的指標である。建築物衛生法でも管理項目とされ概ね1000ppm以下に保つ。気圧や音圧は空気質指標ではない。

  515. 問515.ホルムアルデヒドの測定が建築物衛生法で特に求められる時期はどれか。

    • ア.毎週
    • イ.毎日
    • ウ.新築・大規模改修後の最初の使用開始日以降
    • エ.解体時のみ

    正解:ウ.新築・大規模改修後の最初の使用開始日以降

    解説:ホルムアルデヒドは建材から放散するため、新築・増改築・大規模修繕後の最初の使用開始日以降の所定期間に測定することが建築物衛生法で求められる。基準は0.1mg/m3以下である。毎日や毎週の測定義務ではない。

  516. 問516.蓄熱方式(氷蓄熱・水蓄熱)の主な利点として正しいものはどれか。

    • ア.冷凍機効率が常に向上する
    • イ.給気温度が高くなる
    • ウ.加湿量が増える
    • エ.夜間電力利用で昼間ピーク電力を平準化できる

    正解:エ.夜間電力利用で昼間ピーク電力を平準化できる

    解説:蓄熱方式は夜間の安価な電力で冷温熱を蓄え昼間に利用することでデマンドの平準化と電力料金低減を図る。氷蓄熱は潜熱利用で蓄熱槽を小型化できるが製氷のため冷凍機効率はむしろ低下するため、効率向上とする選択肢は誤りである。

  517. 問517.湿り空気の絶対湿度を表す単位として正しいものはどれか。

    • ア.kg/kg(DA)
    • イ.%
    • ウ.Pa
    • エ.℃

    正解:ア.kg/kg(DA)

    解説:絶対湿度(重量絶対湿度)は乾き空気1kgあたりの水蒸気質量で表され単位はkg/kg(DA)である。℃は温度、%は相対湿度、Paは水蒸気圧の単位であり、絶対湿度の単位としては誤りである。湿り空気線図の縦軸に用いる。

  518. 問518.冷却除湿の原理として正しいものはどれか。

    • ア.加熱して相対湿度を上げる
    • イ.露点温度以下に冷却し水蒸気を凝縮させる
    • ウ.送風量を増やす
    • エ.空気を撹拌する

    正解:イ.露点温度以下に冷却し水蒸気を凝縮させる

    解説:冷却除湿は空気を露点温度以下に冷却してコイル表面で水蒸気を凝縮させ、空気から水分を除去する方式である。加熱では除湿できず、撹拌や送風量増加でも絶対湿度は減らない。冷却コイルによる空調除湿の基本原理である。

  519. 問519.方位係数を用いる目的として正しいものはどれか。

    • ア.室内発熱の補正
    • イ.換気量の算定
    • ウ.方位ごとの日射受熱量の差を補正する
    • エ.送風機選定

    正解:ウ.方位ごとの日射受熱量の差を補正する

    解説:方位係数は外壁・窓の方位ごとに異なる日射受熱量を補正するための係数で、冷房負荷計算に用いる。西面など午後の日射が強い方位で大きくなる。室内発熱補正や換気量算定、送風機選定とは無関係であるため他選択肢は誤りである。

  520. 問520.必要換気量を汚染質発生量と許容濃度から求める計算式の代表例はどれか。

    • ア.ベルヌーイの式
    • イ.レイノルズ数
    • ウ.ダルシー式
    • エ.ザイデル式(ゾイデル式)

    正解:エ.ザイデル式(ゾイデル式)

    解説:汚染質を指標とした必要換気量は、汚染質発生量を室内許容濃度と外気濃度の差で除して求める。CO2を指標とする代表例がザイデル式である。ベルヌーイの式やレイノルズ数は流体の別概念であり換気量算定式ではない。

  521. 問521.照明器具の発熱負荷の取扱いとして正しいものはどれか。

    • ア.消費電力のほぼ全量が熱になるとして概算する
    • イ.半分のみ熱になる
    • ウ.点灯時間に無関係
    • エ.まったく発熱しない

    正解:ア.消費電力のほぼ全量が熱になるとして概算する

    解説:照明の電力は最終的にほぼ全量が熱に変わるため、消費電力を発熱負荷として概算できる。蛍光灯では安定器損失も加算する。発熱しない・半分のみとする選択肢は誤りで、LED化により単位面積あたりの照明発熱は低減している。

  522. 問522.アネモスタット型吹出口の特徴として正しいものはどれか。

    • ア.誘引が小さく直進性が高い
    • イ.誘引比が大きく室内空気をよく混合する
    • ウ.加湿機能を持つ
    • エ.気流を遮断する

    正解:イ.誘引比が大きく室内空気をよく混合する

    解説:アネモ型吹出口は複数の同心コーンで放射状に気流を吹き出し、室内空気の誘引(巻き込み)が大きいため給気と室内空気がよく混合し温度差や気流の到達による不快感を緩和する。気流遮断や加湿機能はもたない。

  523. 問523.シックビル症候群の原因として適切でないものはどれか。

    • ア.VOC(揮発性有機化合物)
    • イ.換気不足
    • ウ.建物の構造耐力不足
    • エ.ホルムアルデヒド

    正解:ウ.建物の構造耐力不足

    解説:シックビル症候群はホルムアルデヒドや各種VOC、換気不足、温湿度・照明・心理的要因など複合要因で生じる。建物の構造耐力(耐震性)不足は空気質の問題ではなく症候群の原因ではないため、適切でないものとして正しい。

  524. 問524.建築物衛生法における二酸化炭素濃度の管理基準値はどれか。

    • ア.10ppm以下
    • イ.100ppm以下
    • ウ.5000ppm以下
    • エ.1000ppm以下

    正解:エ.1000ppm以下

    解説:建築物環境衛生管理基準では二酸化炭素濃度を1000ppm(0.1%)以下に保つことが求められている。10ppmは一酸化炭素の基準に近い値であり、他の数値も基準と異なるため誤りである。換気状態の良否を判断する指標となる。

  525. 問525.空気調和機(AHU)に通常含まれない機器はどれか。

    • ア.受変電用の高圧遮断器
    • イ.送風機
    • ウ.エアフィルタ
    • エ.冷却・加熱コイル

    正解:ア.受変電用の高圧遮断器

    解説:空気調和機(AHU)はエアフィルタ・冷却加熱コイル・加湿器・送風機などで構成され空気を処理する。受変電設備の高圧遮断器は電気設備であり空気調和機には含まれないため、含まれないものとして正しい。

  526. 問526.事務所建築における設計用給水量は、在勤者1人1日当たり概ね60〜100L程度を標準とする。

    正解:○(正しい)

    解説:事務所建築の設計給水量は在勤者1人1日当たり60〜100L程度を標準とし、これに有効面積当たりの在勤密度を乗じて1日使用水量を算定する。用途別に住宅・ホテル・学校等で原単位が異なる。

  527. 問527.受水槽の有効容量は、建物の1日使用水量の概ね4/10(約2/5)を標準とする。

    正解:○(正しい)

    解説:受水槽の有効容量は1日使用水量のおおむね4/10〜6/10(標準4/10)とする。大きすぎると滞留して水質が悪化し、小さすぎると断水時の対応が不十分となるため適正容量とする。

  528. 問528.ポンプ直送方式は、受水槽の水を直送ポンプで加圧して各所へ供給し、高置水槽を必要としない方式である。

    正解:○(正しい)

    解説:ポンプ直送方式は受水槽の水を直送ポンプ(変速・台数制御等)で加圧供給する方式で、高置水槽を設けず屋上荷重や水質滞留の問題を軽減できる。使用量に応じてポンプを制御する。

  529. 問529.給水管内の流速は、過大にすると流水音やウォーターハンマー、管の摩耗の原因となるため、一般に2.0m/s程度以下に抑える。

    正解:○(正しい)

    解説:給水管内流速が過大だと流水音・ウォーターハンマー・エロージョン(管内面の摩耗腐食)を招くため、一般に2.0m/s程度以下(おおむね0.9〜1.8m/s)に設計する。流速抑制は配管保護に重要である。

  530. 問530.揚水ポンプの全揚程は、実揚程に配管・継手・弁類の摩擦損失水頭と末端必要圧力相当の水頭を加えて求める。

    正解:○(正しい)

    解説:ポンプ全揚程は実揚程(吸込・吐出の高低差)に管摩擦損失水頭、局部損失、末端で必要な吐出圧相当の水頭を加算して算定する。これにより必要なポンプ能力(揚程・吐出量)を決定する。

  531. 問531.大便器洗浄弁(フラッシュバルブ)の最低必要給水圧力は、一般に70kPa(約0.07MPa)程度である。

    正解:○(正しい)

    解説:大便器洗浄弁の最低必要圧力は約70kPa(0.07MPa)と他の器具より高い。一般水栓は約30kPaで足りるが、洗浄弁は瞬間的に大流量を必要とするため高い給水圧を確保する必要がある。

  532. 問532.給水栓における残留塩素濃度は、平常時は遊離残留塩素0.1mg/L以上を保持しなければならない。

    正解:○(正しい)

    解説:建築物衛生法に基づき給水栓での遊離残留塩素は平常時0.1mg/L以上(結合残留塩素では0.4mg/L以上)を保持する。供給が病原生物等に汚染されるおそれがある場合は0.2mg/L以上に引き上げる。

  533. 問533.クロスコネクションとは、上水給水系統と井水・雑用水・排水等の他系統が配管で直接接続されてしまうことをいい、逆止弁を介しても認められない。

    正解:○(正しい)

    解説:クロスコネクションは飲料水系統と他系統の直接接続で、水道法で禁止される。逆止弁を介した接続も認められず、汚染水が上水へ流入する重大事故を招くため物理的に分離しなければならない。

  534. 問534.逆サイホン作用とは、給水管内に生じた負圧により、水受け容器中の汚水が吐水口を通じて給水管側へ逆流する現象である。

    正解:○(正しい)

    解説:逆サイホン作用は給水管内が負圧になったとき、いったん吐水された水や容器内の汚水が吐水口から給水管へ吸い戻される現象。吐水口空間の確保やバキュームブレーカ設置で防止する。

  535. 問535.大便器洗浄弁には、逆サイホン作用による汚水の逆流を防ぐため、大気圧式バキュームブレーカを設けることが一般的である。

    正解:○(正しい)

    解説:大便器洗浄弁は便器と直結し吐水口空間を確保できないため、大気圧式バキュームブレーカを設けて負圧時の逆サイホン作用による汚水逆流を防止する。器具に応じた逆流防止が求められる。

  536. 問536.受水槽は、水の滞留による水質悪化を防ぐため、流入口と流出口をできるだけ離して短絡(ショートサーキット)を防ぐ配置とする。

    正解:○(正しい)

    解説:受水槽は流入口と流出口を対角等に離して配置し、水が槽内を循環せず短絡して滞留する死水域の発生を防ぐ。滞留は残留塩素低下や細菌繁殖の原因となるため水の入れ替わりを確保する。

  537. 問537.受水槽の天井・底・周壁は、建築物の躯体と兼用してはならず、6面すべてから点検できる構造とする。

    正解:○(正しい)

    解説:建築物内に設ける飲料用受水槽は躯体と兼用せず独立構造とし、上部60cm以上・側面と底部60cm以上の保守スペースを確保して6面点検できるようにする。汚染防止と保守性確保のための基準である。

  538. 問538.中央式給湯方式は、機械室等に加熱装置と貯湯槽を設け、循環配管で建物各所へ湯を供給する方式で大規模建築物に適する。

    正解:○(正しい)

    解説:中央式給湯方式はボイラ・貯湯槽を集中設置し循環ポンプで配管網に湯を供給する方式。大規模建築物やホテル等に適し、各所で待たずに湯が出る利点があるが、配管熱損失やレジオネラ対策が必要となる。

  539. 問539.レジオネラ属菌対策として、中央式給湯設備の貯湯槽内は60℃以上に維持し、ピーク使用時でも給湯温度を55℃以上に保つことが望ましい。

    正解:○(正しい)

    解説:レジオネラ属菌は20〜50℃で繁殖するため、貯湯槽内は60℃以上、末端給湯温度も55℃以上を保つ。配管末端での温度低下を防ぐため循環方式とし、滞留部をなくすことが対策上重要である。

  540. 問540.給湯配管に銅管を用いる場合、流速が過大だと潰食(エロージョン・コロージョン)を生じやすいため、流速を1.5m/s程度以下に抑える。

    正解:○(正しい)

    解説:銅管は流速過大により管内面の保護皮膜が剥離し潰食(エロージョン・コロージョン)を起こしやすい。給湯循環系では流速を1.5m/s程度以下(一般に1.2m/s以下)に抑えて損傷を防ぐ。

  541. 問541.排水トラップは、封水によって排水管内の臭気や害虫、有毒ガスが室内へ侵入するのを防ぐ役割を持つ。

    正解:○(正しい)

    解説:排水トラップは封水(水のたまり)により排水管側と室内側を遮断し、下水臭気・害虫・有毒ガスの室内侵入を防ぐ。封水深さは50〜100mmを標準とし、破封しないよう管理する。

  542. 問542.排水トラップの破封原因のうち「自己サイホン作用」は、満水状態で流下した排水自身がサイホンを形成してトラップ封水を吸い出す現象である。

    正解:○(正しい)

    解説:自己サイホン作用は、洗面器等で器具排水が満流で流下する際、その排水自身がサイホンを形成し封水を吸引して破封する現象。Sトラップで起こりやすく、適切な通気で防止する。

  543. 問543.毛管現象による破封は、トラップのウェア部に毛髪や繊維くずがかかり、その毛管作用で封水が少しずつ吸い出される現象である。

    正解:○(正しい)

    解説:毛管現象による破封は、トラップあふれ部(ウェア)に毛髪・糸くず等がまたがり、毛管作用で封水が徐々に吸い上げられて失われる現象である。日常の異物除去清掃により防止する。

  544. 問544.通気管の主な目的は、トラップの封水を保護し、排水管内の圧力変動を緩和して排水を円滑にすることである。

    正解:○(正しい)

    解説:通気管は排水管内に外気を導入して圧力変動(正圧・負圧)を緩和し、トラップ封水の破封を防ぐとともに排水の流れを円滑にする。このため排水と通気は常に一体で設計する必要がある。

  545. 問545.高置水槽の有効容量は、一般に1日使用水量の1/2程度を標準として算定する。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは高置水槽の有効容量は1日使用水量のおおむね1/10程度を標準とする。受水槽が約4/10であるのに対し高置水槽は小さく、ピーク時の供給とポンプ発停回数の抑制を目的とする。

  546. 問546.圧力タンク方式は、タンク内の空気を圧縮してその圧力で給水する方式であり、給水圧力の変動が小さく一定に保ちやすい。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは圧力タンク方式はタンク内空気圧の上下限間で運転するため給水圧力の変動が比較的大きい。空気補給も必要で、近年は変速ポンプ直送方式に置き換わる傾向にある。

  547. 問547.ウォーターハンマー防止のため、水撃防止器(エアチャンバ等)は、急閉する弁から遠い位置にまとめて設置するのがよい。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは水撃防止器は急閉弁(電磁弁・洗浄弁等)のできるだけ近傍に設置する。発生源に近いほど圧力上昇を効果的に吸収でき、遠方へまとめて設置すると効果が大きく低下する。

  548. 問548.汚染のおそれが生じた場合等の措置として、給水栓における遊離残留塩素は0.05mg/L以上を保持すればよい。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは供給する水が病原生物に汚染される等のおそれがある場合は、遊離残留塩素0.2mg/L以上(結合残留塩素1.5mg/L以上)を保持する。平常時の0.1mg/Lより高い基準が課される。

  549. 問549.残留塩素はpHが高いほど(アルカリ側ほど)次亜塩素酸の割合が増し、消毒効果が高まる。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは消毒力の強い次亜塩素酸(HOCl)の割合はpHが低い(酸性側)ほど増す。pHが高くなると次亜塩素酸イオン(OCl⁻)が優勢となり消毒効果は低下する。

  550. 問550.バキュームブレーカは、給水管内に正圧が生じたときに自動的に作動して逆流を防止する器具である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくはバキュームブレーカは給水管内に負圧が生じたとき空気を吸入して負圧を破壊し、逆サイホン作用による逆流を防止する。正圧時ではなく負圧時に作動する点が重要である。

  551. 問551.貯水槽(受水槽・高置水槽)の清掃は、建築物衛生法に基づき2年以内ごとに1回、定期に行う。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは貯水槽の清掃は1年以内ごとに1回、定期に行う。清掃後は塩素消毒を行い、給水栓での残留塩素や水質検査で安全を確認する。2年ではなく1年が法定頻度である。

  552. 問552.貯水槽のオーバーフロー管および通気管の開口部には、防虫網を設けないほうが通気を確保できてよい。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくはオーバーフロー管・通気管の開口部には防虫網(防虫金網)を設け、虫やほこり、小動物の侵入を防ぐ。開口部の管理不備は水質汚染の原因となるため適切に保護する。

  553. 問553.給湯設備で使用する水は加熱により溶存気体が分離し、また配管材料の腐食が水温上昇とともに緩やかになる。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは水温上昇により溶存酸素は分離・放出されるが、一般に金属配管の腐食速度は水温が高いほど促進される。給湯系は冷水系より腐食しやすく、適切な配管材料選定が必要である。

  554. 問554.逃し管(膨張管)は、加熱による湯の膨張圧を逃がすために設け、その先端には保守用の仕切弁を設けて閉止できるようにする。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは逃し管(膨張管)には弁を設けてはならない。弁を閉じると膨張圧の逃げ場がなくなり貯湯槽破裂等の危険が生じる。逃し管は膨張水槽等へ開放し常時機能させる。

  555. 問555.蒸発による破封は、長期間使用しない器具のトラップ封水が自然に蒸発して失われる現象で、これは封水深を浅くすることで防止できる。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは封水を浅くすると蒸発による破封はかえって起こりやすくなる。長期不使用器具では封水蒸発を防ぐため定期的に注水するか、封水補給機構付きトラップを用いる。

  556. 問556.二重トラップは、1つの排水経路に2つのトラップを直列に設けるもので、排水が円滑になり推奨される。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは二重トラップは禁止される。2つのトラップ間に封じ込められた空気が排水の流下を妨げ、排水不良や逆流を生じるため、1つの排水経路に1トラップとするのが原則である。

  557. 問557.排水横管の最小勾配は、管径が大きいほど大きくとる必要がある。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは管径が大きいほど最小勾配は小さくてよい。例えば管径65mm以下は1/50、100mmは1/100程度。流速0.6〜1.5m/sを確保できる勾配とし、緩すぎても急すぎても不適である。

  558. 問558.ビルピット臭気(排水槽からの硫化水素等の悪臭)対策として、排水槽の清掃は3年以内ごとに1回行えばよい。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは排水槽の清掃は6か月以内ごとに1回行う。長期滞留は嫌気性分解により硫化水素等の悪臭・腐食ガスを発生させるため、貯水槽(1年)より頻度が高く定められている。

  559. 問559.グリース阻集器は、捕集した油脂や堆積残渣を年1回程度除去すれば性能を維持できる。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくはグリース阻集器の油脂・残渣の除去は日常的(おおむね数日〜1週間ごと、堆積物は適宜)に行う必要がある。放置すると分離性能が低下し排水管閉塞や悪臭の原因となる。

  560. 問560.雑用水(中水)として再利用する水は、用途にかかわらず飲料水と同一の水質基準を満たさなければならない。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは雑用水は用途(便所洗浄水・散水・修景等)に応じた水質基準が定められ、飲料水基準とは異なる。便所洗浄用と散水・修景用では大腸菌・濁度等の基準値が区分されている。

  561. 問561.雨水利用設備において、集水した雨水は初期降雨をそのまま貯留槽へ導くことで水質を確保する。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは降り始めの雨(初期雨水)は屋根面のほこり・汚れを多く含むため初期雨水カット(除去)を行い、その後の比較的清浄な雨水を貯留する。初期雨水の混入は水質悪化を招く。

  562. 問562.合併処理浄化槽は、し尿のみを処理し、生活雑排水は処理せずに放流する浄化槽である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは合併処理浄化槽はし尿と生活雑排水(台所・風呂等)を併せて処理する。し尿のみを処理する単独処理浄化槽は新設禁止で、現在の浄化槽法では合併処理浄化槽が原則である。

  563. 問563.BOD(生物化学的酸素要求量)は、水中の有機汚濁の指標で、値が大きいほど水質が清浄であることを示す。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくはBODは有機物分解に微生物が消費する酸素量で、値が大きいほど有機汚濁が著しく水質が悪いことを示す。放流水のBODは小さいほど処理性能が良好である。

  564. 問564.次のうち、水道直結増圧方式の説明として最も適切なものはどれか。

    • ア.受水槽の水を屋上タンクへ揚水し重力で給水する方式
    • イ.配水管に増圧ポンプを直結し受水槽を設けず直接給水する方式
    • ウ.圧力タンク内の空気圧を利用して給水する方式
    • エ.井水を浄化して飲料水として供給する方式

    正解:イ.配水管に増圧ポンプを直結し受水槽を設けず直接給水する方式

    解説:水道直結増圧方式は、配水管に増圧ポンプを直結し受水槽を介さず中層建築物まで直接給水する方式である。受水槽の水質滞留問題を回避できる。受水槽方式や高置水槽方式とは区別される。

  565. 問565.受水槽の有効容量の標準として最も適切なものはどれか。

    • ア.1日使用水量の約1/10
    • イ.1日使用水量の約8/10
    • ウ.1日使用水量の約4/10
    • エ.1日使用水量と同量

    正解:ウ.1日使用水量の約4/10

    解説:受水槽有効容量は1日使用水量のおおむね4/10(約2/5)を標準とする。大きすぎると滞留で水質悪化、小さすぎると断水対応不足となるため適正容量とする。高置水槽は約1/10と小さい。

  566. 問566.高置水槽の有効容量の標準として最も適切なものはどれか。

    • ア.1日使用水量の約6/10
    • イ.1日使用水量の約4/10
    • ウ.1日使用水量の約1倍
    • エ.1日使用水量の約1/10

    正解:エ.1日使用水量の約1/10

    解説:高置水槽の有効容量は1日使用水量のおおむね1/10程度を標準とする。ピーク時供給とポンプ発停回数抑制が目的で、受水槽(約4/10)より小さく設定するのが一般的である。

  567. 問567.給水管内の設計流速の上限として一般に推奨される値はどれか。

    • ア.2.0m/s程度以下
    • イ.10m/s程度以下
    • ウ.5.0m/s程度以下
    • エ.0.2m/s程度以下

    正解:ア.2.0m/s程度以下

    解説:給水管内流速は過大だと流水音・ウォーターハンマー・エロージョンを招くため、一般に2.0m/s程度以下に抑える。極端に小さい値では配管が過大となり、大きい値では管を傷めるため不適である。

  568. 問568.大便器洗浄弁(フラッシュバルブ)の最低必要給水圧力として最も適切なものはどれか。

    • ア.約30kPa
    • イ.約70kPa
    • ウ.約10kPa
    • エ.約300kPa

    正解:イ.約70kPa

    解説:大便器洗浄弁の最低必要圧力は約70kPa(0.07MPa)で、一般水栓の約30kPaより高い。瞬間的に大流量を要するため、ほかの器具より高めの給水圧を確保する必要がある。

  569. 問569.残留塩素の消毒力に関する記述として正しいものはどれか。

    • ア.pHが高いほど消毒力の強い次亜塩素酸が増える
    • イ.結合残留塩素は遊離残留塩素より消毒力が強い
    • ウ.pHが低いほど消毒力の強い次亜塩素酸が増える
    • エ.水温が低いほど消毒効果は高くなる

    正解:ウ.pHが低いほど消毒力の強い次亜塩素酸が増える

    解説:消毒力の強い次亜塩素酸(HOCl)の割合はpHが低い(酸性側)ほど高まる。pHが高いと次亜塩素酸イオンが優勢で消毒力は低下する。遊離残留塩素は結合残留塩素より消毒力が強い。

  570. 問570.平常時の給水栓における遊離残留塩素の保持基準値として正しいものはどれか。

    • ア.0.01mg/L以上
    • イ.1.0mg/L以上
    • ウ.5.0mg/L以上
    • エ.0.1mg/L以上

    正解:エ.0.1mg/L以上

    解説:建築物衛生法に基づき平常時の給水栓では遊離残留塩素0.1mg/L以上を保持する。汚染のおそれがある場合は0.2mg/L以上に引き上げる。0.1mg/Lが平常時の基準である。

  571. 問571.バキュームブレーカの作動原理として正しいものはどれか。

    • ア.負圧時に空気を吸入して逆サイホン作用を防ぐ
    • イ.流量過大時に流路を絞る
    • ウ.高温時に湯を逃がして圧力を下げる
    • エ.正圧時に弁を閉じて逆流を防ぐ

    正解:ア.負圧時に空気を吸入して逆サイホン作用を防ぐ

    解説:バキュームブレーカは給水管内が負圧になったとき空気を吸入して負圧を破壊し、逆サイホン作用による汚水の逆流を防止する器具である。正圧時や温度・流量で作動するものではない。

  572. 問572.貯水槽(受水槽・高置水槽)の清掃の法定頻度として正しいものはどれか。

    • ア.6か月以内ごとに1回
    • イ.1年以内ごとに1回
    • ウ.2年以内ごとに1回
    • エ.3年以内ごとに1回

    正解:イ.1年以内ごとに1回

    解説:建築物衛生法に基づき貯水槽の清掃は1年以内ごとに1回行う。排水槽は6か月以内ごとに1回であり頻度を混同しないこと。清掃後は塩素消毒と給水栓での水質確認を必ず行う。

  573. 問573.飲料用受水槽の保守スペースに関する基準として正しいものはどれか。

    • ア.上部・側面・底部とも10cm以上あればよい
    • イ.建築物の躯体を底面として兼用してよい
    • ウ.上部60cm以上、側面・底部とも60cm以上を確保する
    • エ.点検口は不要である

    正解:ウ.上部60cm以上、側面・底部とも60cm以上を確保する

    解説:飲料用受水槽は躯体と兼用せず、上部60cm以上、側面・底部とも60cm以上の保守点検スペースを確保し6面点検できる構造とする。狭すぎる離隔は保守不能となり不適である。

  574. 問574.中央式給湯設備のレジオネラ属菌対策として最も適切な温度管理はどれか。

    • ア.貯湯槽内40℃以上、末端30℃以上
    • イ.貯湯槽内50℃以上、末端45℃以上
    • ウ.貯湯槽内35℃以上、末端25℃以上
    • エ.貯湯槽内60℃以上、末端55℃以上

    正解:エ.貯湯槽内60℃以上、末端55℃以上

    解説:レジオネラ属菌は20〜50℃で繁殖するため、貯湯槽内は60℃以上、末端給湯温度も55℃以上を保つことが望ましい。温度を低く設定すると菌の繁殖リスクが高まり不適である。

  575. 問575.給湯設備の逃し管(膨張管)に関する記述として正しいものはどれか。

    • ア.弁を設けず常時開放状態とする
    • イ.逆止弁を設けて逆流を防ぐ
    • ウ.減圧弁を設けて圧力を一定に保つ
    • エ.保守用の仕切弁を設けて閉止できるようにする

    正解:ア.弁を設けず常時開放状態とする

    解説:逃し管(膨張管)には原則として弁を設けてはならない。弁を閉じると加熱による膨張圧の逃げ場がなくなり貯湯槽破裂等の危険がある。膨張水槽等へ開放し常時機能させる必要がある。

  576. 問576.排水トラップの封水深さの標準範囲として正しいものはどれか。

    • ア.10mm以上30mm以下
    • イ.50mm以上100mm以下
    • ウ.150mm以上200mm以下
    • エ.200mm以上300mm以下

    正解:イ.50mm以上100mm以下

    解説:排水トラップの封水深さは50mm以上100mm以下を標準とする。浅すぎると破封しやすく、深すぎると自浄作用が低下する。適正範囲の維持が臭気・害虫侵入防止に重要である。

  577. 問577.排水トラップの破封原因に関する組合せとして正しいものはどれか。

    • ア.蒸発 ― 満水流下による封水吸引
    • イ.自己サイホン作用 ― 長期不使用による乾燥
    • ウ.毛管現象 ― 毛髪等が封水を吸い出す
    • エ.誘導サイホン作用 ― 異物付着による吸い上げ

    正解:ウ.毛管現象 ― 毛髪等が封水を吸い出す

    解説:毛管現象は毛髪・繊維くずがトラップあふれ部にまたがり毛管作用で封水を吸い出す破封現象である。自己サイホンは満流排水による吸引、蒸発は長期不使用が原因で、それぞれ機序が異なる。

  578. 問578.封水保護性能が最も高い通気方式はどれか。

    • ア.伸頂通気方式
    • イ.ループ通気方式
    • ウ.結合通気方式
    • エ.各個通気方式

    正解:エ.各個通気方式

    解説:各個通気方式は各器具トラップごとに通気をとるため封水保護性能が最も高く、自己サイホン作用を効果的に防止する。伸頂通気方式は最も簡易だが封水保護性能は低い方式である。

  579. 問579.排水横管の勾配に関する記述として正しいものはどれか。

    • ア.管径が大きいほど最小勾配は小さくてよい
    • イ.勾配は緩いほど固形物の搬送に有利
    • ウ.勾配は急なほど排水性能が高い
    • エ.管径が大きいほど勾配を大きくとる

    正解:ア.管径が大きいほど最小勾配は小さくてよい

    解説:排水横管は管径が大きいほど最小勾配を小さくできる。流速0.6〜1.5m/sを確保する勾配とし、急すぎると固形物が取り残され、緩すぎると流速不足で堆積するため適正勾配とする。

  580. 問580.排水槽の清掃の法定頻度として正しいものはどれか。

    • ア.1か月以内ごとに1回
    • イ.6か月以内ごとに1回
    • ウ.1年以内ごとに1回
    • エ.2年以内ごとに1回

    正解:イ.6か月以内ごとに1回

    解説:排水槽の清掃は6か月以内ごとに1回行う。長期滞留は嫌気性分解により硫化水素等の悪臭・腐食ガスを発生させるため、貯水槽(1年以内ごと)より高い頻度で実施するよう定められている。

  581. 問581.排水槽の底部に設ける吸込みピットへの勾配として適切なものはどれか。

    • ア.1/100以上1/50以下
    • イ.1/50以上1/20以下
    • ウ.1/15以上1/10以下
    • エ.1/5以上1/2以下

    正解:ウ.1/15以上1/10以下

    解説:排水槽底部は吸込みピットに向かって1/15以上1/10以下の下り勾配を設け、汚泥堆積を防いでポンプで吸い込みやすくする。勾配が緩すぎても急すぎても汚泥が残り適切でない。

  582. 問582.グリース阻集器の油脂・残渣の除去頻度として最も適切なものはどれか。

    • ア.年1回程度
    • イ.2年に1回程度
    • ウ.10年に1回程度
    • エ.おおむね数日〜1週間ごとに適宜

    正解:エ.おおむね数日〜1週間ごとに適宜

    解説:グリース阻集器の油脂・残渣除去は日常的(おおむね数日〜1週間ごと、堆積物は適宜)に行う。放置すると分離性能低下や排水管閉塞・悪臭の原因となる。年1回では不十分である。

  583. 問583.便所洗浄用に用いる雑用水の水質基準として正しいものはどれか。

    • ア.遊離残留塩素0.1mg/L以上・大腸菌不検出等の基準を満たす
    • イ.水質基準は一切定められていない
    • ウ.残留塩素は不要で大腸菌のみ規定される
    • エ.飲料水と全く同一の水質基準を満たす

    正解:ア.遊離残留塩素0.1mg/L以上・大腸菌不検出等の基準を満たす

    解説:便所洗浄用雑用水は遊離残留塩素0.1mg/L以上、大腸菌不検出、pH5.8〜8.6、臭気・外観異常なし等の基準を満たす。飲料水と同一基準ではなく、用途別に区分される。

  584. 問584.雨水利用設備における初期雨水の取扱いとして正しいものはどれか。

    • ア.初期雨水をそのまま貯留槽へ導く
    • イ.初期雨水をカットし以降の雨水を貯留する
    • ウ.初期雨水のみを選択的に飲料利用する
    • エ.初期雨水を加熱殺菌してから飲用する

    正解:イ.初期雨水をカットし以降の雨水を貯留する

    解説:降り始めの雨(初期雨水)は屋根面のほこり・汚れを多く含むため初期雨水カットを行い、その後の比較的清浄な雨水を貯留する。初期雨水をそのまま貯留すると水質が悪化する。

  585. 問585.合併処理浄化槽に関する記述として正しいものはどれか。

    • ア.し尿のみを処理し雑排水は未処理放流する
    • イ.雨水のみを処理する設備である
    • ウ.し尿と生活雑排水を併せて処理する
    • エ.工場排水専用の処理設備である

    正解:ウ.し尿と生活雑排水を併せて処理する

    解説:合併処理浄化槽はし尿と生活雑排水を併せて処理する設備である。し尿のみを処理する単独処理浄化槽は現在新設が禁止されており、現行の浄化槽法では合併処理浄化槽が原則とされている。

  586. 問586.排水・浄化槽の水質指標であるBODの説明として正しいものはどれか。

    • ア.水中の浮遊固形物量を表す指標
    • イ.水素イオン濃度を表す指標
    • ウ.水温の高低を表す指標
    • エ.有機物分解に微生物が消費する酸素量を表す指標

    正解:エ.有機物分解に微生物が消費する酸素量を表す指標

    解説:BOD(生物化学的酸素要求量)は有機物分解に微生物が消費する酸素量で、値が大きいほど有機汚濁が著しい。SSは浮遊物質量、pHは水素イオン濃度であり指標が異なる。

  587. 問587.屋内消火栓設備の1号消火栓と2号消火栓の防護半径(水平距離)の組合せとして正しいものはどれか。

    • ア.1号25m以下/2号15m以下
    • イ.1号50m以下/2号30m以下
    • ウ.1号10m以下/2号20m以下
    • エ.1号15m以下/2号25m以下

    正解:ア.1号25m以下/2号15m以下

    解説:1号消火栓は水平距離25m以下、2号消火栓は15m以下である。2号は放水量が少なく1人で操作でき防護範囲も小さい。両者の数値や操作人数を取り違えないことが重要である。

  588. 問588.閉鎖型スプリンクラーヘッドの作動方式として正しいものはどれか。

    • ア.手動弁を開いて放水する
    • イ.火災熱で感熱部が作動し自動放水する
    • ウ.全ヘッドが同時に一斉放水する
    • エ.煙感知器が直接ヘッドを開放する

    正解:イ.火災熱で感熱部が作動し自動放水する

    解説:閉鎖型スプリンクラーヘッドは火災熱で感熱部(ヒュージブルリンクやグラスバルブ)が破壊・溶融して開放し、火点付近のヘッドのみ自動放水する。手動操作や全ヘッド一斉放水ではない。

  589. 問589.電気室・通信機械室等の水損を嫌う場所に適した消火設備はどれか。

    • ア.屋内消火栓設備
    • イ.閉鎖型スプリンクラー設備
    • ウ.二酸化炭素消火設備(ガス系)
    • エ.連結散水設備

    正解:ウ.二酸化炭素消火設備(ガス系)

    解説:電気室・通信機械室等の水損を嫌う場所には二酸化炭素消火設備や不活性ガス・ハロゲン化物消火設備等のガス系消火設備を用いる。屋内消火栓やスプリンクラー等の水系は水損被害が大きく不適である。

  590. 問590.間接排水とする目的として最も適切なものはどれか。

    • ア.排水を高速で流して管を洗浄するため
    • イ.排水温度を下げるため
    • ウ.排水音を大きくして異常を知らせるため
    • エ.排水管からの逆流による汚染を防ぐため

    正解:エ.排水管からの逆流による汚染を防ぐため

    解説:間接排水は排水口空間を設けて排水管へ直結せず大気に開放することで、排水管側からの逆流による汚染を防ぐ方式である。冷蔵庫・製氷機・医療機器等の衛生確保に用いられる。

  591. 問591.異種金属接触腐食(ガルバニック腐食)に関する記述として正しいものはどれか。

    • ア.卑な金属側が陽極となり腐食が促進される
    • イ.乾燥状態でも電解質なしに進行する
    • ウ.同種金属同士でのみ発生する
    • エ.貴な金属側が陽極となり激しく腐食する

    正解:ア.卑な金属側が陽極となり腐食が促進される

    解説:異種金属接触腐食は電位差のある異種金属が水を介し接触したとき、卑な(電位の低い)金属が陽極となって腐食が促進される現象である。絶縁継手で直接接触を避けることで防止する。

  592. 問592.ポンプ全揚程の算定に含めるべき要素の組合せとして正しいものはどれか。

    • ア.実揚程のみ
    • イ.実揚程+摩擦損失水頭+末端必要圧相当水頭
    • ウ.末端必要圧相当水頭のみ
    • エ.管径と流速のみ

    正解:イ.実揚程+摩擦損失水頭+末端必要圧相当水頭

    解説:ポンプ全揚程は実揚程(高低差)に管摩擦損失水頭・局部損失と末端必要圧相当の水頭を加算して求める。実揚程のみや末端圧力を無視した算定では、必要な給水能力を満たせない。

  593. 問593.二重トラップが禁止される理由として最も適切なものはどれか。

    • ア.封水深が深くなりすぎて蒸発しやすいため
    • イ.通気管が不要になり臭気が漏れるため
    • ウ.トラップ間の封じ込め空気が排水流下を妨げるため
    • エ.施工コストが高くなるため

    正解:ウ.トラップ間の封じ込め空気が排水流下を妨げるため

    解説:二重トラップは2つのトラップ間に封じ込められた空気が排水の流下を妨げ、排水不良や逆流を生じるため禁止される。このため1つの排水経路には1トラップとするのが原則とされている。

  594. 問594.給水装置の定義に関する記述として正しいものはどれか。

    • ア.受水槽以降の揚水ポンプも給水装置に含まれる
    • イ.下水道に接続する排水管も含まれる
    • ウ.建物内の全配管が無条件に給水装置となる
    • エ.配水管から分岐した給水管とこれに直結する給水用具をいう

    正解:エ.配水管から分岐した給水管とこれに直結する給水用具をいう

    解説:給水装置は配水管から分岐した給水管およびこれに直結する給水用具をいう。受水槽以降の設備は給水装置に含まれず設置者が管理する。受水槽方式では受水槽の給水口までが給水装置となる。

  595. 問595.貯水槽の水質を保つための滞留防止対策として最も適切なものはどれか。

    • ア.流入口と流出口を離して短絡を防ぐ配置とする
    • イ.通気口・防虫網をなくして開放する
    • ウ.容量を可能な限り大きくする
    • エ.流入口と流出口を近接させて設ける

    正解:ア.流入口と流出口を離して短絡を防ぐ配置とする

    解説:受水槽は流入口と流出口を離して配置し、水が短絡せず槽内全体が入れ替わるようにして死水域(滞留)の発生を防ぐ。流入口と流出口を近接させると水が短絡し滞留や水質悪化を招く。

  596. 問596.通気管末端の大気開口部の設置位置として最も適切なものはどれか。

    • ア.窓や換気口より下方に設ける
    • イ.窓や換気口から離隔をとり上方に設ける
    • ウ.窓や換気口のすぐ近くに設ける
    • エ.室内の天井裏で開放する

    正解:イ.窓や換気口から離隔をとり上方に設ける

    解説:通気管末端の開口部は窓・換気口・出入口等から所定の離隔をとり、原則それらより上方に設けて排水臭気の室内侵入を防ぐ。開口部の直近や下方に設けると臭気が室内へ流入する。

  597. 問597.ステンレス鋼板製貯水槽で特に注意すべき腐食とその発生部位の組合せとして正しいものはどれか。

    • ア.全面腐食 ― 水中部
    • イ.応力腐食 ― 底部の溶接なし部
    • ウ.孔食(ピッチング)― 気相部
    • エ.土壌腐食 ― 槽外面の塗装部

    正解:ウ.孔食(ピッチング)― 気相部

    解説:ステンレス鋼板製貯水槽は塩素ガスが滞留しやすい気相部(水面より上)で孔食(ピッチング)を生じやすい。気相部の換気や耐食材料選定で防止する。水中部より気相部に注意を要する。

  598. 問598.排水中のSS(浮遊物質量)が表すものとして正しいものはどれか。

    • ア.水中に溶解した有機物量
    • イ.水素イオン濃度
    • ウ.溶存酸素量
    • エ.水中に懸濁する不溶解性固形物量

    正解:エ.水中に懸濁する不溶解性固形物量

    解説:SS(浮遊物質量)は水中に懸濁する不溶解性の固形物量を表す。溶解性有機物の指標はBOD・CODであり、pHは水素イオン濃度を示す。SSは濁りや汚泥量の目安となる。

  599. 問599.節水型大便器(洗浄水量6L以下等)の導入にあたり配慮すべき点として最も適切なものはどれか。

    • ア.排水量減少による固形物搬送性能に配慮する
    • イ.通気管を撤去して施工を簡素化する
    • ウ.封水深を浅くして破封しやすくする
    • エ.給水圧をできる限り下げる

    正解:ア.排水量減少による固形物搬送性能に配慮する

    解説:節水型大便器は洗浄水量が少なく排水量が減るため、固形物の搬送性能が課題となる。排水管の勾配・管径設計に配慮して搬送不良や閉塞を防ぐ必要がある。給水圧を下げる対応は不適である。

  600. 問600.好気性生物処理(活性汚泥法等)における曝気の目的として正しいものはどれか。

    • ア.汚泥を速やかに沈降させるため
    • イ.好気性微生物に酸素を供給するため
    • ウ.処理水を塩素消毒するため
    • エ.処理槽の水温を下げるため

    正解:イ.好気性微生物に酸素を供給するため

    解説:曝気は好気性微生物に酸素(空気)を供給して有機物分解を促進するために行う。溶存酸素の維持が処理性能に直結する。汚泥の沈降や処理水の消毒、水温調整が主目的ではない。

  601. 問601.建築物環境衛生管理基準では、大掃除を1年以内ごとに1回、定期かつ統一的に実施しなければならない。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。建築物衛生法施行規則により、大掃除は1年以内ごとに1回、定期かつ統一的に実施することが規定されている。

  602. 問602.建築物環境衛生管理基準において、清掃の状態の点検は6か月以内ごとに1回、定期に行うこととされている。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。清掃の状態の点検は6か月以内ごとに1回行い、必要に応じて適切な措置を講ずるよう定められている。

  603. 問603.ほこりは10μm以下の粒子になると沈降速度が小さく、室内空気中に長時間浮遊しやすい。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。10μm以下の微粒子は重力沈降が遅く、室内空気中に長時間浮遊して呼吸器系に影響を及ぼしやすい。

  604. 問604.ほこりの付着力は粒径が小さくなるほど質量に対して相対的に大きくなり、微粒子ほど除去が難しくなる。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。粒径が小さいほどファンデルワールス力等の付着力が質量に対して相対的に大きく、除去が困難となる。

  605. 問605.親水性のしみは一般に水や中性洗剤で除去し、油性のしみは有機溶剤を用いて除去するのが基本である。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。しみの除去はその性質に応じて水溶性は水・中性洗剤、油性は有機溶剤と使い分けるのが基本原則である。

  606. 問606.HEPAフィルター付き真空掃除機は0.3μm粒子を99.97%以上捕集でき、微粒子の再飛散を抑制できる。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。HEPAフィルターは0.3μm粒子を99.97%以上捕集する高性能フィルターで、排気からの再飛散を防止する。

  607. 問607.ポリッシャーは円形パッドやブラシを回転させて床洗浄・剥離・研磨に使う代表的清掃機械である。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。ポリッシャーは回転式パッドにより洗浄・剥離・バフ掛け等多用途で用いられる基本的な清掃機械である。

  608. 問608.カーペットエクストラクターは洗剤液をカーペットに噴射し、即座にバキュームで吸引するウェット式機械である。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。エクストラクターは噴射と吸引を同時に行い、繊維深部の汚れを除去する代表的なカーペットウェット洗浄機。

  609. 問609.自動床洗浄機は洗剤散布・ブラッシング・汚水回収を連続して行うスクラバー方式の機械である。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。自動床洗浄機は洗浄から汚水回収までを連続処理するスクラバー機で、広い硬性床の清掃で生産性が高い。

  610. 問610.中性洗剤はpH6〜8で床材や皮膚への影響が比較的小さく、日常清掃の汎用洗剤として広く使われる。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。中性洗剤は刺激が比較的少なく床材への影響も小さいため、日常清掃用の汎用洗剤として最も多用される。

  611. 問611.酸性洗剤は水垢・尿石・サビ等の無機系汚れの除去に有効で、衛生器具清掃で多く使用される。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。酸性洗剤はカルシウム・尿石・サビ等の無機汚れを溶解しやすく、トイレや浴室の衛生器具清掃で多用される。

  612. 問612.陰イオン界面活性剤は洗浄力が高く、汎用洗剤の主成分として広く用いられる。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。LAS等の陰イオン界面活性剤は洗浄力が高くコスト面でも優れ、多くの汎用洗剤の主成分として使用される。

  613. 問613.水性ワックスはアクリル樹脂エマルジョン等を主体とし、現在の床維持剤の主流となっている。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。水性ワックスはアクリル樹脂エマルジョンを主体とし、光沢性・耐久性に優れ、塩ビ床等で広く使われる。

  614. 問614.塩ビタイル床は弾性床材に分類され、表面に床維持剤を塗布して保護光沢を維持するのが一般的である。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。塩ビ床は耐水性・耐薬品性に優れる弾性床で、樹脂ワックスの塗布で保護管理するのが一般的である。

  615. 問615.カーペットのドライ法は水分使用量が少なく乾燥時間が短いため、日常的な部分清掃に適する。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。ドライフォーム法等は水分使用が少なく、繊維への負担・乾燥時間が短く日常的部分清掃に向いている。

  616. 問616.木質床は吸水により反り・膨潤を起こすため、清掃ではから拭き・固く絞った拭き取りを基本とする。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。木質床は吸水による反り・膨潤を起こしやすいため水分使用は最小限とし、専用ワックスで保護管理する。

  617. 問617.事業活動に伴って排出された廃プラスチック類は、業種を問わずすべて産業廃棄物に分類される。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。廃プラスチック類は業種限定のない産業廃棄物で、あらゆる事業活動からの排出が産業廃棄物として扱われる。

  618. 問618.産業廃棄物管理票(マニフェスト)の写しは、排出事業者が5年間保存する義務がある。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。マニフェスト各票の写しは交付者・処理業者ともに5年間保存することが廃棄物処理法施行規則で義務付けられる。

  619. 問619.特別管理産業廃棄物には、廃石綿等・PCB廃棄物・感染性産業廃棄物等が含まれる。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。爆発性・毒性・感染性等で健康や生活環境に被害を生じるおそれがあるものが特別管理産業廃棄物に該当する。

  620. 問620.建築物環境衛生管理基準では、大掃除を6か月以内ごとに1回、定期に行わなければならない。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは大掃除は1年以内ごとに1回、定期かつ統一的に実施することと建築物衛生法施行規則で定められている。

  621. 問621.アルカリ性洗剤はリノリウム床の日常清掃に広く用いることができ、床材への影響は生じない。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくはリノリウムは亜麻仁油主体でアルカリに弱く、アルカリ性洗剤で変色・脆化を生じるため使用を避ける。

  622. 問622.陽イオン界面活性剤は洗浄力に優れ、床洗浄用洗剤の主成分として広く使用されている。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは陽イオン界面活性剤は殺菌・柔軟効果が主で洗浄力は弱く、消毒剤や繊維柔軟剤として用いられる。

  623. 問623.大理石は耐酸性に優れ、酸性洗剤で日常清掃しても艶引けや変色は生じない。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは大理石は炭酸カルシウム主体で酸に弱く、酸性洗剤で艶引け・侵食を起こすため中性洗剤を用いる。

  624. 問624.3Rの優先順位は、リサイクル・リユース・リデュースの順とされている。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは3Rの優先順位はリデュース>リユース>リサイクルの順で、発生抑制が最優先となる。

  625. 問625.ハツカネズミは小型だが体長があるため、防鼠工事だけで侵入を完全に防ぐことができる。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくはハツカネズミは1cm程度の隙間も通過するため、防鼠工事だけでは限界があり捕殺・薬剤の併用が必要。

  626. 問626.クマネズミは泳ぎが得意で下水を主な生息域とし、ビル内では最下層の湿潤部に集中する。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは下水・湿潤部を主生息域とするのはドブネズミ。クマネズミは登攀能力が高く天井裏等の高所を好む。

  627. 問627.IPM(総合的有害生物管理)は薬剤散布を最優先とし、環境改善や物理的防除は補助的に行う。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくはIPMは薬剤に偏らず環境改善・物理的・生物的・化学的防除を統合し、薬剤使用は必要最小限とする。

  628. 問628.IPMにおける許容水準とは、健康被害が現実に発生している密度であり、直ちに防除を行う水準を意味する。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは許容水準は良好な状態を意味し放置可能。直ちに防除すべきは措置水準であり両者は明確に異なる。

  629. 問629.有機リン剤はピレスロイド剤と比較して人への急性毒性が一般に低く、安全性が高い殺虫剤である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは有機リン剤はピレスロイド剤より人への急性毒性が高い傾向にあり、安全性面ではピレスロイドが優位。

  630. 問630.ULV処理は超大容量で低濃度の薬液を散布する施工法で、室内害虫の駆除に広く用いられる。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくはULVは超低容量散布で、原液または高濃度薬液を微粒子化し少量で広範囲に空間散布する手法。

  631. 問631.LD50の値が大きいほど、その薬剤の毒性が強いことを示している。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくはLD50は値が小さいほど少量で半数致死するため毒性が強い。値が大きいほど毒性は弱い指標である。

  632. 問632.抗凝血性殺鼠剤は1回の喫食で確実に致死させる即効性の殺鼠剤として広く使用される。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは抗凝血性殺鼠剤は連日喫食で効果を発現する遅効性が特徴。1回致死は急性殺鼠剤の特性である。

  633. 問633.PRTR法は化学物質の排出・移動量を把握する制度ではなく、廃棄物の収集運搬を規制する法律である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくはPRTR法は化学物質排出移動量届出制度で、廃棄物の収集運搬は別法(廃棄物処理法)の規制対象。

  634. 問634.塩素系洗剤と酸性洗剤を混合して使用すると洗浄力が向上し、トイレ清掃で推奨されている。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは塩素系と酸性洗剤の混合は有毒な塩素ガスを発生させ極めて危険であり、混合使用は厳禁である。

  635. 問635.防除作業中の飲食・喫煙は、薬剤付着部位であっても通常の現場では問題なく行える。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは作業中の飲食・喫煙は薬剤の経口摂取・誤吸入のおそれがあるため厳禁。手洗い・更衣後に行う。

  636. 問636.蚊の防除は成虫対策のみで十分とされており、発生源である水たまりの管理は重視されていない。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは蚊の防除は発生源(幼虫の生息する水たまり)の対策が最重要で、成虫対策のみでは持続効果が乏しい。

  637. 問637.トコジラミは植物の樹液を吸って生活する植食性の昆虫で、ヒトに被害は与えない。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくはトコジラミ(ナンキンムシ)はヒト等を吸血する寄生性昆虫で、就寝中の人を加害し被害を与える。

  638. 問638.建築物廃棄物はすべて一般廃棄物として処理することが法律で定められている。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは建築物廃棄物には事業活動に伴う産業廃棄物も含まれ、一般廃棄物と産業廃棄物を区分管理する。

  639. 問639.建築物環境衛生管理基準における清掃の規定として、誤っているものはどれか。

    • ア.大掃除は3か月以内ごとに1回、定期かつ統一的に実施
    • イ.清掃の状態の点検は6か月以内ごとに1回実施
    • ウ.日常清掃のほかに大掃除を実施
    • エ.大掃除は1年以内ごとに1回、定期かつ統一的に実施

    正解:ア.大掃除は3か月以内ごとに1回、定期かつ統一的に実施

    解説:大掃除は1年以内ごとに1回が正しく、3か月以内ごとという基準は規定されていない。点検は6か月以内ごとに1回。

  640. 問640.ほこりの性質に関する記述として、誤っているものはどれか。

    • ア.10μm以下の粒子は長時間浮遊しやすい
    • イ.100μm以上の粒子も室内空気中に長時間浮遊する
    • ウ.ほこりは無機系と有機系の混合物として存在する
    • エ.粒径が小さいほど付着力が相対的に大きい

    正解:イ.100μm以上の粒子も室内空気中に長時間浮遊する

    解説:100μm以上の粗大粒子は重力沈降が速く長時間浮遊しない。長時間浮遊するのは10μm以下の微粒子が中心である。

  641. 問641.清掃用機械器具に関する記述として、誤っているものはどれか。

    • ア.真空掃除機はHEPAフィルターで微粒子再飛散を抑制
    • イ.ポリッシャーは回転ブラシで床洗浄・研磨に使用
    • ウ.カーペットエクストラクターはドライフォーム方式の代表機
    • エ.自動床洗浄機は洗浄・吸引を連続で行うスクラバー方式

    正解:ウ.カーペットエクストラクターはドライフォーム方式の代表機

    解説:エクストラクターは洗剤を噴射しバキュームで吸引するウェット式機械。ドライフォーム法は別のドライ式機械の代表例。

  642. 問642.床材と清掃方法の組合せとして、誤っているものはどれか。

    • ア.大理石は中性洗剤を使用する
    • イ.リノリウムにはアルカリ性洗剤を避ける
    • ウ.塩ビ床には水性ワックスを塗布する
    • エ.テラゾ床は強酸性洗剤で日常清掃する

    正解:エ.テラゾ床は強酸性洗剤で日常清掃する

    解説:テラゾ床は大理石片を含むため酸に弱く、強酸性洗剤は不可。中性洗剤で日常清掃するのが原則となる。

  643. 問643.界面活性剤の分類と用途に関する記述として、誤っているものはどれか。

    • ア.非イオン界面活性剤は強い殺菌作用が主用途
    • イ.陽イオン界面活性剤は殺菌・柔軟剤に多用
    • ウ.両性界面活性剤は皮膚刺激が比較的少ない
    • エ.陰イオン界面活性剤は洗浄主成分に多用

    正解:ア.非イオン界面活性剤は強い殺菌作用が主用途

    解説:非イオン界面活性剤は乳化・可溶化や洗浄補助が主用途で、強い殺菌作用はない。殺菌は陽イオン系が主である。

  644. 問644.ワックス・床維持剤に関する記述として、誤っているものはどれか。

    • ア.水性ワックスは樹脂エマルジョン主体
    • イ.水性ワックスは硬性床・弾性床ともに使用不可
    • ウ.溶剤性ワックスは引火性に注意
    • エ.ワックスは床を保護し光沢を維持する

    正解:イ.水性ワックスは硬性床・弾性床ともに使用不可

    解説:水性ワックスは塩ビ等の弾性床、テラゾ等の硬性床ともに広く使用される。使用不可とする記述は誤りである。

  645. 問645.廃棄物の区分に関する記述として、誤っているものはどれか。

    • ア.事業活動に伴う廃プラスチック類は産業廃棄物
    • イ.事業系生ごみは事業系一般廃棄物
    • ウ.家庭から出る紙くずは産業廃棄物
    • エ.PCB廃棄物は特別管理産業廃棄物

    正解:ウ.家庭から出る紙くずは産業廃棄物

    解説:家庭からの廃棄物はすべて一般廃棄物。紙くずが産業廃棄物となるのは特定業種からの事業系のみに限られる。

  646. 問646.産業廃棄物管理票(マニフェスト)に関する記述として、誤っているものはどれか。

    • ア.マニフェストはA〜E票で構成
    • イ.排出事業者は写しを5年間保存
    • ウ.マニフェストは収集運搬・処分完了の確認に使用
    • エ.マニフェスト交付義務は処理業者側にある

    正解:エ.マニフェスト交付義務は処理業者側にある

    解説:マニフェスト交付義務は排出事業者にある。処理業者は受領後に各票を返送する義務を負う関係となっている。

  647. 問647.3Rに関する記述として、誤っているものはどれか。

    • ア.3Rの優先順位はリサイクル>リユース>リデュース
    • イ.リユースは製品の再使用
    • ウ.リサイクルは再生資源化
    • エ.リデュースは発生抑制で最優先

    正解:ア.3Rの優先順位はリサイクル>リユース>リデュース

    解説:3Rの優先順位はリデュース>リユース>リサイクル。発生抑制が最も重要でリサイクルは最後の選択である。

  648. 問648.特別管理産業廃棄物に関する記述として、誤っているものはどれか。

    • ア.特管産廃には廃石綿等が含まれる
    • イ.特管産廃は通常の産廃と同一基準で処理可能
    • ウ.特管産廃には感染性産業廃棄物が含まれる
    • エ.特管産廃にはPCB廃棄物が含まれる

    正解:イ.特管産廃は通常の産廃と同一基準で処理可能

    解説:特管産廃は通常の産廃より厳格な管理基準が課され、特別管理産業廃棄物管理責任者の選任等が必要となる。

  649. 問649.ねずみの種類と特徴の組合せとして、誤っているものはどれか。

    • ア.ドブネズミは大型で湿潤環境を好む
    • イ.クマネズミは登攀能力が高く天井裏に多い
    • ウ.クマネズミは泳ぎが得意で下水を主生息域とする
    • エ.ハツカネズミは小型で隙間侵入性が高い

    正解:ウ.クマネズミは泳ぎが得意で下水を主生息域とする

    解説:泳ぎが得意で下水を主生息域とするのはドブネズミ。クマネズミは乾燥した高所を好み、登攀性が特徴である。

  650. 問650.媒介生物と感染症の組合せとして、誤っているものはどれか。

    • ア.アカイエカは日本脳炎を媒介
    • イ.ヒトスジシマカはデング熱を媒介
    • ウ.クマネズミはレプトスピラ症等を媒介
    • エ.チャバネゴキブリはマラリアを媒介

    正解:エ.チャバネゴキブリはマラリアを媒介

    解説:マラリアを媒介するのはハマダラカ。ゴキブリは食中毒原因菌の機械的伝播が問題で、マラリア媒介の役割はない。

  651. 問651.ゴキブリ類に関する記述として、誤っているものはどれか。

    • ア.チャバネゴキブリは屋外性で日中活動する
    • イ.クロゴキブリはチャバネより大型
    • ウ.ゴキブリは食中毒菌を機械的に伝播
    • エ.チャバネゴキブリは熱帯起源で寒さに弱い

    正解:ア.チャバネゴキブリは屋外性で日中活動する

    解説:チャバネゴキブリは屋内性・夜行性が基本。日中は厨房機器等の暗所に潜み、夜間に活動するのが特徴である。

  652. 問652.IPMにおける生息密度水準に関する記述として、誤っているものはどれか。

    • ア.許容水準は良好な状態を意味する
    • イ.措置水準は防除不要の安全水準である
    • ウ.警戒水準は措置水準と許容水準の中間
    • エ.措置水準は直ちに防除を要する密度

    正解:イ.措置水準は防除不要の安全水準である

    解説:措置水準は健康被害等のおそれがあり直ちに防除すべき密度。安全水準とするのは誤りで、許容水準が安全側となる。

  653. 問653.IPM(総合的有害生物管理)の考え方として、誤っているものはどれか。

    • ア.IPMは環境改善を重視
    • イ.薬剤散布は必要最小限にする
    • ウ.IPMは薬剤防除のみで構成される
    • エ.物理的・生物的・化学的防除を統合

    正解:ウ.IPMは薬剤防除のみで構成される

    解説:IPMは複数の防除手法を組合せ、薬剤に偏らず最適化する。薬剤のみで構成するという記述は本質に反する。

  654. 問654.殺虫剤の作用機構に関する記述として、誤っているものはどれか。

    • ア.有機リン剤は神経伝達阻害で殺虫
    • イ.ピレスロイド剤はノックダウン効果が高い
    • ウ.カーバメート剤も神経伝達阻害剤
    • エ.IGRは即殺成虫剤として速効性が高い

    正解:エ.IGRは即殺成虫剤として速効性が高い

    解説:IGRは成長制御で脱皮・変態を阻害する遅効性薬剤。即殺・速効性とは正反対の特性を持つのが特徴である。

  655. 問655.LD50(半数致死量)に関する記述として、誤っているものはどれか。

    • ア.LD50値が大きいほど毒性が強い
    • イ.LD50値が小さいほど毒性が強い
    • ウ.LD50は半数致死量を示す指標
    • エ.LD50は通常mg/kgで表現される

    正解:ア.LD50値が大きいほど毒性が強い

    解説:LD50は値が小さいほど少量で半数が致死する=毒性が強い指標。大きいほど毒性が強いという記述は逆で誤り。

  656. 問656.殺鼠剤に関する記述として、誤っているものはどれか。

    • ア.ワルファリンは抗凝血性殺鼠剤
    • イ.抗凝血性殺鼠剤は1回喫食で確実に致死させる
    • ウ.急性殺鼠剤は即効性が高い
    • エ.抗凝血性殺鼠剤は遅効性で連日喫食を要する

    正解:イ.抗凝血性殺鼠剤は1回喫食で確実に致死させる

    解説:抗凝血性殺鼠剤は連日喫食で効果を発現する遅効性が特徴。1回致死は急性殺鼠剤の性質であり混同に注意する。

  657. 問657.清掃用機械の特徴に関する記述として、誤っているものはどれか。

    • ア.真空掃除機の排気微粒子はHEPAで捕集
    • イ.ポリッシャーは床維持剤塗布にも使用
    • ウ.自動床洗浄機は洗剤液を使わずブラシのみで洗浄する
    • エ.スイーパーは粉じんの掃き取り集積機械

    正解:ウ.自動床洗浄機は洗剤液を使わずブラシのみで洗浄する

    解説:自動床洗浄機は洗剤液をブラシ部に供給しつつ洗浄するスクラバー機。液剤を使わないドライ方式ではない。

  658. 問658.各所清掃に関する記述として、誤っているものはどれか。

    • ア.ガラス清掃ではスクイジーで水切り
    • イ.外壁清掃はゴンドラ等で施工
    • ウ.トイレ清掃は酸性洗剤で尿石除去可能
    • エ.ガラス清掃で塩素系と酸性洗剤を混合して使用する

    正解:エ.ガラス清掃で塩素系と酸性洗剤を混合して使用する

    解説:塩素系と酸性洗剤の混合は有毒な塩素ガスを発生し極めて危険。混合使用は厳禁とされるべき重要事項である。

  659. 問659.空調機の清掃に関する記述として、誤っているものはどれか。

    • ア.空調機内部の清掃は1年に1回のみと法令で定められている
    • イ.外気フィルターは定期点検・交換
    • ウ.ドレンパンの清掃で水質劣化を防ぐ
    • エ.空調機の冷却コイル清掃でカビ・粉じんを除去

    正解:ア.空調機内部の清掃は1年に1回のみと法令で定められている

    解説:管理基準では冷却塔・冷温水コイル等の点検・清掃を定めるが、内部清掃を年1回限定とする厳密な規定は存在しない。

  660. 問660.清掃の作業管理に関する記述として、誤っているものはどれか。

    • ア.清掃計画は作業仕様書に基づき作成
    • イ.清掃品質評価は管理者の主観のみで行えば足りる
    • ウ.品質評価は組織的・継続的に実施
    • エ.日常・定期・臨時清掃を区分管理

    正解:イ.清掃品質評価は管理者の主観のみで行えば足りる

    解説:清掃品質評価は組織的・客観的指標(点検表・評価基準)に基づき行う必要があり、主観のみでの評価は不適切。

  661. 問661.ゴキブリ各種の生態として、誤っているものはどれか。

    • ア.クロゴキブリは家庭・ビルの両方で生息
    • イ.ワモンゴキブリは大型で熱帯起源
    • ウ.クロゴキブリは寒冷地・屋外でも一年中活動する
    • エ.チャバネゴキブリは小型で繁殖力が高い

    正解:ウ.クロゴキブリは寒冷地・屋外でも一年中活動する

    解説:クロゴキブリも寒さに弱く、寒冷期は屋内や物陰に潜伏する。寒冷地屋外で一年中活動するという記述は誤り。

  662. 問662.防除対象生物に関する記述として、誤っているものはどれか。

    • ア.トコジラミは吸血性で就寝中の人を加害
    • イ.シロアリは木造建築物に被害
    • ウ.ダニ類はアレルゲンの主要供給源
    • エ.トコジラミは植物の樹液を吸う植食性昆虫である

    正解:エ.トコジラミは植物の樹液を吸う植食性昆虫である

    解説:トコジラミ(ナンキンムシ)はヒトを主体に吸血する寄生性昆虫。植食性ではなく吸血性であることが基本特徴。

  663. 問663.蚊の防除に関する記述として、誤っているものはどれか。

    • ア.蚊の防除は成虫対策のみで十分とされる
    • イ.ボウフラ対策は発生源である水たまりの排除が基本
    • ウ.ヒトスジシマカは小型容器の水でも発生
    • エ.蚊の幼虫はボウフラと呼ばれる水生生物

    正解:ア.蚊の防除は成虫対策のみで十分とされる

    解説:蚊防除は発生源対策(幼虫対策)が最重要。成虫対策のみで十分という記述は誤りで、源泉断ちが基本となる。

  664. 問664.防除方法の分類として、誤っているものはどれか。

    • ア.生物的防除は天敵等を利用
    • イ.生物的防除は化学的防除より即効性が高い
    • ウ.化学的防除は薬剤を用いる
    • エ.物理的防除には防鼠工事や粘着シートが含まれる

    正解:イ.生物的防除は化学的防除より即効性が高い

    解説:生物的防除は天敵・寄生蜂等を用いるため一般に効果発現が遅く、即効性は化学的防除より低いのが普通である。

  665. 問665.殺虫剤の剤型に関する記述として、誤っているものはどれか。

    • ア.くん煙剤は加熱で薬剤を気化させ拡散
    • イ.粉剤は粉末状で隙間に施用
    • ウ.乳剤は油性のまま希釈せず直接散布する
    • エ.粒剤は粒状で土壌等に施用

    正解:ウ.乳剤は油性のまま希釈せず直接散布する

    解説:乳剤は油性原液に乳化剤を加えたもので使用時に水で希釈し乳濁液として散布する。原液直接散布は用法ではない。

  666. 問666.建築物廃棄物の管理に関する記述として、誤っているものはどれか。

    • ア.特管産廃管理責任者の選任が必要
    • イ.感染性廃棄物は専用容器で密閉保管
    • ウ.事業者は廃棄物の処理責任を負う
    • エ.建築物廃棄物はすべて一般廃棄物として処理する

    正解:エ.建築物廃棄物はすべて一般廃棄物として処理する

    解説:建築物廃棄物には事業活動に伴う産業廃棄物も含まれ、一般廃棄物として一括処理する記述は誤り。区分管理が原則。

  667. 問667.カーペット清掃方法に関する記述として、誤っているものはどれか。

    • ア.カーペットの汚れはドライ法のみで完全除去できる
    • イ.シャンプー法はウェット法の一種
    • ウ.バフ掛けはポリッシャーで実施
    • エ.カーペットのドライフォーム法はウェット法より乾燥が速い

    正解:ア.カーペットの汚れはドライ法のみで完全除去できる

    解説:深部汚れ・しみ等はウェット法(エクストラクション等)が必要であり、ドライ法のみで完全除去とする記述は誤り。

  668. 問668.床材と洗剤の組合せとして、誤っているものはどれか。

    • ア.大理石は中性洗剤で清掃
    • イ.リノリウムにアルカリ性洗剤を使用しても劣化は生じない
    • ウ.塩ビ床は水性ワックスで保護
    • エ.陶器タイルは酸性洗剤も使用可

    正解:イ.リノリウムにアルカリ性洗剤を使用しても劣化は生じない

    解説:リノリウムは亜麻仁油主体で耐アルカリ性が低く、アルカリ性洗剤で変色・脆化が生じるため中性洗剤を用いる。

  669. 問669.次の殺虫剤の作用機構に関する記述として、誤っているものはどれか。

    • ア.カーバメート剤はコリンエステラーゼ阻害
    • イ.ネオニコチノイド剤はニコチン受容体作用
    • ウ.ピレスロイド剤は神経系には作用せず呼吸器系のみに作用する
    • エ.IGRはキチン合成阻害等で成長制御

    正解:ウ.ピレスロイド剤は神経系には作用せず呼吸器系のみに作用する

    解説:ピレスロイド剤はナトリウムチャネル等に作用する神経毒。呼吸器系限定で神経系非作用とする記述は誤りである。

  670. 問670.防鼠工事に関する記述として、誤っているものはどれか。

    • ア.防鼠工事はねずみ侵入経路の遮断
    • イ.1cm以上の隙間はクマネズミも通過
    • ウ.金属プレートで隙間を閉塞
    • エ.クマネズミはわずか1mmの隙間も通過できる

    正解:エ.クマネズミはわずか1mmの隙間も通過できる

    解説:クマネズミの通過限界は概ね1cm以上。1mmの隙間は通過できないため、最後の選択肢は明らかな誤りである。

  671. 問671.防除作業の安全管理に関する記述として、誤っているものはどれか。

    • ア.防除作業中の食事や喫煙は薬剤付着部位で問題なく行える
    • イ.薬剤はSDSを確認し使用
    • ウ.散布後は十分な換気を行う
    • エ.防除作業者は防護具を着用

    正解:ア.防除作業中の食事や喫煙は薬剤付着部位で問題なく行える

    解説:作業中の飲食・喫煙は薬剤の経口摂取・誤吸入のおそれがあり厳禁。手洗い・更衣後にきれいな場所で行うべき。

  672. 問672.次の殺虫剤のうち、即効性のノックダウン効果が最も高く家庭用エアゾールに多用されるものはどれか。

    • ア.有機リン剤
    • イ.ピレスロイド剤
    • ウ.カーバメート剤
    • エ.昆虫成長制御剤(IGR)

    正解:イ.ピレスロイド剤

    解説:ピレスロイド剤は神経軸索に作用し速やかなノックダウンを示し、人への毒性が比較的低く家庭用に最も多用される。

  673. 問673.次の蚊のうち、日本国内で日本脳炎ウイルスの主要な媒介種とされているものはどれか。

    • ア.ハマダラカ
    • イ.ヒトスジシマカ
    • ウ.アカイエカ
    • エ.ユスリカ

    正解:ウ.アカイエカ

    解説:アカイエカは日本国内における日本脳炎ウイルスの主要媒介種。ヒトスジシマカはデング熱媒介、ハマダラカはマラリア媒介。

  674. 問674.次のねずみのうち、ビルの天井裏や高所への登攀能力が最も高いものはどれか。

    • ア.ドブネズミ
    • イ.ヌートリア
    • ウ.ハツカネズミ
    • エ.クマネズミ

    正解:エ.クマネズミ

    解説:クマネズミは登攀能力が極めて高く配管や壁を伝って高所に達する。ドブネズミは地下・湿潤部を好み登攀性は低い。

  675. 問675.次の清掃用具のうち、ガラス清掃で水切りに用いるゴム製のヘラ状器具はどれか。

    • ア.スクイジー
    • イ.真空掃除機
    • ウ.ポリッシャー
    • エ.エクストラクター

    正解:ア.スクイジー

    解説:スクイジーはゴム製ヘラで水膜をかき取り水切りに用いるガラス清掃の代表器具。他は機械であり用途も異なる。

  676. 問676.建築物環境衛生管理基準において、清掃用機械器具の整備状況は6か月以内ごとに1回、定期に点検することとされている。

    正解:○(正しい)

    解説:清掃の品質管理では、日常清掃のほか6か月以内ごとに1回、清掃の状態を点検・評価し、機械器具や資材の維持管理状況も併せて確認することが求められる。点検結果は記録として帳簿に整理し、改善につなげる。

  677. 問677.清掃の品質評価では、利用者の満足度などのアウトカム評価よりも、作業手順の遵守を確認するプロセス評価と、清浄度を測る検査評価を組み合わせる方法が用いられる。

    正解:○(正しい)

    解説:清掃品質管理は組織管理・作業管理・資材管理を含み、評価はプロセス(作業の実施過程)と検査(清浄度の測定)を組み合わせて行うのが基本で、これにより客観的かつ再現性のある品質保証が可能となる。

  678. 問678.弾性床材であるリノリウムは、亜麻仁油やコルク粉などを主原料とし、耐アルカリ性に乏しいため強アルカリ洗剤での洗浄を避ける必要がある。

    正解:○(正しい)

    解説:リノリウムは亜麻仁油・松脂・コルク粉等の天然素材を主原料とする弾性床材で、アルカリに侵されやすい。強アルカリ性の剥離剤や洗剤を用いると変色・劣化を生じるため、中性〜弱アルカリ性洗剤を選ぶ必要がある。

  679. 問679.剥離剤の多くは強アルカリ性で、樹脂ワックスの皮膜を溶解・膨潤させて除去するため、作業後はすすぎを十分に行い床面のアルカリ分を中和・除去する必要がある。

    正解:○(正しい)

    解説:剥離剤はアミン類や水酸化物を含む強アルカリ性が一般的で、残留すると新たなワックスの密着不良や床材劣化を招く。すすぎや中和を確実に行い、アルカリ分を残さないことが品質確保上きわめて重要である。

  680. 問680.自動床洗浄機(オートスクラバー)は、洗剤散布・床面のブラッシング・汚水回収を連続して行うため、広い平滑な床面の定期清掃で作業効率が高い。

    正解:○(正しい)

    解説:オートスクラバーは洗剤の供給、回転ブラシによる洗浄、スキージとバキュームによる汚水回収を一台で連続実施できる。広く障害物の少ない平滑床で効率が高く、定期清掃で多用される清掃機械である。

  681. 問681.真空掃除機の集じん性能を維持するには、紙パックやフィルターの目詰まりを点検し、排気からの微粒子再飛散を防ぐことが重要である。

    正解:○(正しい)

    解説:紙パックやフィルターが目詰まりすると吸引力低下と排気からの粉じん再飛散を招く。HEPA等の高性能フィルター採用機でも、定期的な点検・交換を行わなければ集じん性能を維持できず室内空気を汚染しかねない。

  682. 問682.産業廃棄物管理票(マニフェスト)制度では、排出事業者は処理終了後に返送されたE票等により最終処分の終了を確認する責任を負う。

    正解:○(正しい)

    解説:マニフェスト制度は排出事業者が委託した産業廃棄物の流れを管理票で追跡する仕組みで、収集運搬・中間処理・最終処分の各段階の終了を返送票で確認する。排出事業者は処理終了確認の責任を負う点が重要である。

  683. 問683.電子マニフェストを利用する場合、排出事業者は紙の管理票の交付・保存を要しないが、情報処理センターへの登録・報告が必要となる。

    正解:○(正しい)

    解説:電子マニフェストでは情報処理センターを介して登録・報告が行われ、紙の管理票交付や保存は不要となる。一方で運用ルールに従った登録・確認は必要で、事務の効率化とともに確認の確実性が図られる仕組みである。

  684. 問684.3R(リデュース・リユース・リサイクル)の優先順位は、廃棄物の発生抑制(リデュース)を最優先とし、次いで再使用(リユース)、再生利用(リサイクル)の順とされる。

    正解:○(正しい)

    解説:循環型社会形成推進基本法の優先順位は、発生抑制(リデュース)>再使用(リユース)>再生利用(リサイクル)>熱回収>適正処分の順である。発生そのものを減らすリデュースが最優先される点を押さえる。

  685. 問685.ねずみの防除では、餌・水・隠れ場所を断つ環境的対策と、侵入口を金網等でふさぐ防鼠工事が、薬剤防除よりも基本的かつ恒久的な対策とされる。

    正解:○(正しい)

    解説:IPMの考え方では、ねずみの生息を支える餌・水・営巣場所の除去と侵入経路の遮断が基本となる。殺鼠剤等の薬剤防除は補助的手段であり、環境対策・物理的対策を恒久的な柱と位置づけるのが適切である。

  686. 問686.クマネズミは警戒心が強く、毒餌に対する忌避が生じやすいため、抗凝血性殺鼠剤による防除では喫食状況の観察と配置の工夫が重要となる。

    正解:○(正しい)

    解説:クマネズミは新しい物への警戒(新規物嫌悪)が強く、毒餌の喫食が進みにくい。連続的に喫食させて効果を発揮する抗凝血性殺鼠剤では、設置場所や餌の選定、喫食状況の観察が防除成功の鍵となる。

  687. 問687.チャバネゴキブリは集合フェロモンにより物陰に集合する習性があり、毒餌(ベイト剤)による防除が有効である。

    正解:○(正しい)

    解説:チャバネゴキブリは厨房等の温暖な物陰に集合フェロモンで集まる。喫食させた個体やその糞を介して効果が広がるベイト剤(毒餌)は、薬剤抵抗性や飛散の問題を抑えつつ高い防除効果を示す有効な手段である。

  688. 問688.ピレスロイド系殺虫剤は昆虫の神経のナトリウムチャネルに作用し、速効的なノックダウン効果を示す。

    正解:○(正しい)

    解説:ピレスロイド系は神経軸索の電位依存性ナトリウムチャネルに作用して興奮を持続させ、速やかなノックダウン(致酔・転倒)効果を示す。家庭用エアゾール等に広く用いられ、比較的速効性が高い薬剤である。

  689. 問689.昆虫成長制御剤(IGR)は幼虫の脱皮・変態を阻害して個体群密度を抑える薬剤で、即効的な致死効果は期待しにくい。

    正解:○(正しい)

    解説:IGRは脱皮ホルモン様作用や幼若ホルモン様作用、キチン合成阻害により正常な発育・羽化を妨げる。成虫を直ちに殺す速効性はないが、次世代の発生抑制に有効で薬剤抵抗性対策にもなる点が特長である。

  690. 問690.殺鼠剤の抗凝血性成分(ワルファリン等)に抵抗性を示すねずみに対しては、ジフェチアロール等の第2世代抗凝血性殺鼠剤が用いられることがある。

    正解:○(正しい)

    解説:第1世代抗凝血性殺鼠剤への抵抗性個体に対し、より少ない喫食回数で効果を示す第2世代(ジフェチアロール等)が用いられる。抵抗性管理の観点から薬剤の選定や使用方法には十分な注意を要する。

  691. 問691.建築物衛生法に基づき、特定建築物の所有者等は維持管理に関する帳簿書類を備え、原則5年間保存しなければならない。

    正解:○(正しい)

    解説:建築物衛生法では空気環境測定結果や清掃・防除・給水管理等の記録を帳簿書類として備え、5年間保存することが義務付けられている。立入検査時の確認や維持管理状況の証明に用いられる重要な書類である。

  692. 問692.建築物環境衛生管理技術者は、維持管理が環境衛生上適正に行われるよう監督し、必要に応じて所有者等に意見を述べることができる。

    正解:○(正しい)

    解説:管理技術者の職務は維持管理の監督であり、基準に適合しない事項があれば改善のため所有者等に意見を述べることができる。所有者等はその意見を尊重しなければならないと建築物衛生法に規定されている。

  693. 問693.建築物における維持管理を業として行う事業者の登録制度では、清掃業・空気環境測定業・ねずみ昆虫等防除業など複数の業種が都道府県知事の登録対象とされている。

    正解:○(正しい)

    解説:建築物衛生法の事業登録制度は、清掃業・空気環境測定業・空気調和用ダクト清掃業・飲料水貯水槽清掃業・排水管清掃業・ねずみ昆虫等防除業など複数業種を対象とし、人的・物的基準を満たす者を都道府県知事が登録する。

  694. 問694.廃棄物処理法では、事業活動に伴って生じた廃棄物のうち燃え殻・汚泥・廃油・廃酸・廃アルカリ等は産業廃棄物に分類される。

    正解:○(正しい)

    解説:廃棄物処理法は事業活動に伴い生じる廃棄物のうち、燃え殻・汚泥・廃油・廃酸・廃アルカリ・廃プラスチック類など政令で定める20種類を産業廃棄物とする。それ以外で事業系のものは事業系一般廃棄物となる。

  695. 問695.清掃の品質管理では、点検結果が良好であっても作業計画は固定化し、見直しを行わないことが望ましい。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは、点検・評価の結果を踏まえて作業計画を継続的に見直すPDCAサイクルが品質管理の基本である。計画を固定化せず、汚れの実態や利用状況に応じて改善を図る必要があるため不適切である。

  696. 問696.日常清掃と定期清掃の区分では、ガラスの全面洗浄や床のワックス全面塗布などは日常清掃として毎日行うのが一般的である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは、ガラス全面洗浄や床ワックスの全面塗布は手間と時間を要するため定期清掃に区分される。日常清掃は除じんやごみ収集など毎日繰り返す軽作業を中心に計画するのが一般的である。

  697. 問697.硬性床材である大理石(テラゾを含む天然石)は耐酸性に優れるため、尿石除去などに酸性洗剤を日常的に用いても変質しない。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは、大理石などの石材は炭酸カルシウムを主成分とし酸に弱いため、酸性洗剤を用いると艶引けや溶解・変色を起こす。中性洗剤での清掃が基本であり、酸性洗剤の日常使用は避けなければならない。

  698. 問698.床維持剤(フロアフィニッシュ)の樹脂ワックスは、塗布回数を重ねるほど密着性と光沢が無限に向上するため、剥離作業は不要である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは、ワックスは塗り重ねるほど黒ずみや汚れの蓄積、光沢ムラを生じる。一定期間ごとに剥離剤で古い皮膜を除去し、再塗布する剥離作業が床維持管理に不可欠であり、無限向上という記述は誤りである。

  699. 問699.ポリッシャーは高速回転ほど用途が広く、150〜300回転程度の高速機が床の洗浄・剥離作業に最も適している。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは、洗浄・剥離には毎分150〜300回転程度の低速ポリッシャーが用いられる。高速バフ機(毎分1000回転以上)は光沢出し(バフィング)に用いるもので、150〜300回転を高速機とするのは誤りである。

  700. 問700.洗剤のpHは洗浄対象に関係なく、強アルカリ性のものを用いるほどあらゆる汚れに対して安全かつ効果的である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは、洗剤は汚れと床材に応じてpHを選ぶ。油汚れにはアルカリ性、水垢・尿石などの無機汚れには酸性が有効だが、床材を傷めるため強い洗剤の汎用使用は不適切で、中性洗剤が基本となる。

  701. 問701.塩素系漂白剤(次亜塩素酸ナトリウム)と酸性洗剤を併用すると洗浄力が高まるため、トイレ清掃では両者を混ぜて使うことが推奨される。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは、塩素系と酸性の洗剤を混ぜると有毒な塩素ガスが発生し極めて危険である。「まぜるな危険」表示のとおり併用は禁止で、清掃作業者の安全管理上、絶対に行ってはならない行為である。

  702. 問702.事業活動に伴って排出された廃棄物は、その種類にかかわらずすべて一般廃棄物として市町村が処理責任を負う。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは、事業系廃棄物のうち政令で定める燃え殻・汚泥・廃プラスチック類等は産業廃棄物であり、排出事業者が自らの責任で適正に処理する。市町村が処理責任を負うのは一般廃棄物に限られる。

  703. 問703.特別管理産業廃棄物には感染性産業廃棄物が含まれるが、廃石綿等やPCB廃棄物は含まれない。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは、特別管理産業廃棄物には感染性産業廃棄物のほか、廃石綿等・PCB廃棄物・廃酸(強酸)・廃アルカリ(強アルカリ)など爆発性・毒性・感染性等を有するものが含まれる。除外する記述は誤りである。

  704. 問704.マニフェスト(産業廃棄物管理票)の交付・回付に関する記録の保存期間は1年間と定められている。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは、マニフェストの写し(B2票・D票・E票等)の保存期間は5年間である。排出事業者は処理の各段階の終了を確認し、その記録を5年間保存しなければならず、1年間とするのは誤りである。

  705. 問705.IPM(総合的有害生物管理)では、薬剤の定期的な空間散布を最優先の対策とし、環境対策は補助的に位置づける。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは、IPMは生息調査に基づき発生源対策・侵入防止などの環境対策・物理的対策を基本とし、薬剤は必要最小限・効果的な使用にとどめる。定期的な薬剤散布を最優先とする位置づけは誤りである。

  706. 問706.IPMにおける措置水準とは、放置しても問題がない最も低い生息密度のことで、防除を行う必要がない水準を指す。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは、措置水準は直ちに防除作業が必要となる生息密度の水準を指す。放置してよい低密度は許容水準であり、両者を混同してはならない。措置水準を超えたら速やかに防除を行う必要がある。

  707. 問707.ドブネズミ(褐色ねずみ)は運動能力に優れ垂直の壁や配管を伝って高所へ登る能力が最も高く、ビルの天井裏に多く生息する。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは、高所への登攀能力が最も高く天井裏に多いのはクマネズミである。ドブネズミは大型で泳ぎが得意だが登攀は不得手で、下水・厨房・地下など低層の湿潤部に多く生息する点で誤りである。

  708. 問708.トコジラミ(ナンキンムシ)は植物の汁を吸う植食性昆虫で、ヒトを吸血することはない。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは、トコジラミはヒトや動物の血液を吸う吸血性の昆虫で、夜間に就寝中のヒトを刺してかゆみを起こす。近年宿泊施設等での被害が問題となっており、防除対象の衛生害虫であるため記述は誤りである。

  709. 問709.LD50(半数致死量)は値が大きいほど毒性が強いことを示す指標であり、数値の大きい薬剤ほど少量で致死する。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは、LD50は実験動物の半数を死亡させる用量で、値が小さいほど少量で致死し毒性が強い。値が大きいほど多量を要するため毒性は弱く、大小と毒性の関係が逆に記述されているため誤りである。

  710. 問710.有機リン系殺虫剤は神経伝達物質アセチルコリンを分解する酵素(コリンエステラーゼ)を活性化させることで殺虫効果を示す。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは、有機リン系・カーバメート系はコリンエステラーゼを阻害(活性化ではなく抑制)し、アセチルコリンの蓄積により神経を持続興奮させて殺虫する。作用が逆に記述されているため誤りである。

  711. 問711.蚊の防除は成虫の駆除のみで足り、幼虫(ボウフラ)の発生源である水たまりの管理は防除上重要でない。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは、蚊の防除は発生源対策が基本で、雨水ますや滞水などボウフラの発生源を除去・管理することが最も効果的である。成虫駆除のみでは継続的な発生を抑えられず、発生源管理の軽視は誤りである。

  712. 問712.防除作業中は薬剤が手に付着していても、作業者の判断で飲食や喫煙を行ってよい。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは、防除作業中の飲食・喫煙は薬剤の経口・経皮ばく露につながるため禁止される。保護具の着用、作業後の手洗い・うがいなど作業者の安全衛生管理を徹底しなければならず、自己判断での飲食は誤りである。

  713. 問713.建築物衛生法における特定建築物の届出は、使用開始後1年以内に厚生労働大臣へ行えばよい。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは、特定建築物に該当することとなった日から1か月以内に、都道府県知事(保健所設置市・特別区はその長)へ届け出る。届出先が大臣ではなく、期限も1か月以内である点で記述は誤りである。

  714. 問714.清掃の品質管理に関する記述として、最も適切なものはどれか。

    • ア.点検・評価結果を作業計画の改善に反映させるPDCAを継続的に回す
    • イ.一度定めた作業計画は変更せず固定的に運用する
    • ウ.評価は利用者の主観のみで行い客観的検査は不要である
    • エ.日常清掃の記録は保存する必要がない

    正解:ア.点検・評価結果を作業計画の改善に反映させるPDCAを継続的に回す

    解説:清掃の品質管理は組織管理・作業管理・資材管理から成り、点検・評価結果を作業計画の改善に反映させるPDCAサイクルを回すことが基本である。計画固定化や記録省略は不適切で、評価は客観的検査を併用する。

  715. 問715.日常清掃と定期清掃の区分に関する記述として、誤っているものはどれか。

    • ア.ごみ収集や除じんは日常清掃に区分される
    • イ.エレベーターホールの毎日の除じんは定期清掃に区分される
    • ウ.ガラスの全面洗浄は定期清掃に区分される
    • エ.床のワックス全面塗布は定期清掃に区分される

    正解:イ.エレベーターホールの毎日の除じんは定期清掃に区分される

    解説:誤り。エレベーターホール等の毎日の除じんは日常清掃に区分される。床ワックス全面塗布やガラス全面洗浄など手間・時間を要する作業が定期清掃で、頻度の高い軽作業が日常清掃であるため2が誤りである。

  716. 問716.床材と清掃・洗剤の組合せとして、誤っているものはどれか。

    • ア.木質床 ― から拭きや固く絞った拭き取りを基本とする
    • イ.塩化ビニル系タイル ― 中性洗剤で洗浄しワックスを塗布する
    • ウ.大理石 ― 酸性洗剤で日常清掃する
    • エ.リノリウム ― 強アルカリ洗剤を避ける

    正解:ウ.大理石 ― 酸性洗剤で日常清掃する

    解説:誤り。大理石は炭酸カルシウムを主成分とし酸に弱いため、酸性洗剤を用いると変色・艶引けを起こす。中性洗剤での清掃が適切であり、他の3つの組合せは正しいため3が誤りで酸性洗剤の使用は避ける。

  717. 問717.剥離剤に関する記述として、最も適切なものはどれか。

    • ア.主に強酸性で金属床の研磨に用いる
    • イ.中性で皮膚への影響がないため保護具は不要である
    • ウ.剥離後のすすぎは省略してよい
    • エ.主に強アルカリ性で樹脂ワックス皮膜の除去に用いる

    正解:エ.主に強アルカリ性で樹脂ワックス皮膜の除去に用いる

    解説:剥離剤は多くが強アルカリ性で、樹脂ワックスの皮膜を膨潤・溶解して除去する。皮膚刺激性があり保護具が必要で、残留アルカリは床劣化や密着不良の原因となるため作業後のすすぎ・中和が不可欠である。

  718. 問718.清掃用機械に関する記述として、誤っているものはどれか。

    • ア.真空掃除機はフィルター目詰まりでも集じん性能は低下しない
    • イ.自動床洗浄機は洗剤散布・洗浄・汚水回収を連続して行う
    • ウ.低速ポリッシャーは床の洗浄・剥離に用いられる
    • エ.カーペットエクストラクターは洗剤噴射と吸引を行うウェット式機械である

    正解:ア.真空掃除機はフィルター目詰まりでも集じん性能は低下しない

    解説:誤り。真空掃除機はフィルターや紙パックが目詰まりすると吸引力が低下し、排気からの粉じん再飛散も生じる。定期点検・交換が必要で、他の3つの記述は正しいため1が誤りである点を押さえる。

  719. 問719.界面活性剤に関する記述として、最も適切なものはどれか。

    • ア.陽イオン界面活性剤は洗浄力が最も高く汎用洗剤の主成分である
    • イ.陰イオン界面活性剤は洗浄力が高く一般洗剤の主成分として広く用いられる
    • ウ.非イオン界面活性剤は必ず強い殺菌力を持つ
    • エ.界面活性剤は表面張力を上げて汚れを付着させる

    正解:イ.陰イオン界面活性剤は洗浄力が高く一般洗剤の主成分として広く用いられる

    解説:陰イオン界面活性剤は洗浄力が高く一般洗剤の主成分として広く用いられる。陽イオン系は殺菌・帯電防止用途が中心で、界面活性剤は表面張力を下げて汚れを離脱させる働きを持つため2が適切である。

  720. 問720.建築物清掃の品質評価における作業の点検・評価方法に関する記述として、最も不適切なものはどれか。

    • ア.きれいさの評価は利用者の満足度にも配慮して行う
    • イ.評価方法には、測定機器を用いる検査法と目視等による官能検査法がある
    • ウ.組織的な評価は、点検範囲を限定せず建物全体を一律に同頻度で評価する
    • エ.評価結果は是正措置に反映し、作業計画の改善につなげる

    正解:ウ.組織的な評価は、点検範囲を限定せず建物全体を一律に同頻度で評価する

    解説:組織的な品質評価は、汚れやすい場所や利用頻度の高い箇所を重点的に評価するなど、点検範囲や頻度にメリハリをつけて効率的に行うのが適切である。建物全体を一律同頻度で評価するのは非効率で不適切。検査法と官能検査法の併用、利用者満足度への配慮、是正措置への反映は正しい。

  721. 問721.床維持剤(フロアフィニッシュ)に関する記述として、最も不適切なものはどれか。

    • ア.フロアポリッシュは床の保護と美観向上を目的とする
    • イ.フロアシーラは目止め剤として下地処理に用いる
    • ウ.フロアオイルは木質系床材の保護に用いられる
    • エ.樹脂系フロアポリッシュは弾性床材の剥離剤としても兼用できる

    正解:エ.樹脂系フロアポリッシュは弾性床材の剥離剤としても兼用できる

    解説:樹脂系フロアポリッシュは床面に皮膜を形成する床維持剤であり、皮膜を除去する剥離剤とは目的・成分が全く異なる。兼用はできず不適切。フロアポリッシュの保護・美観目的、フロアシーラの目止め、フロアオイルの木質床保護はいずれも正しい記述である。

  722. 問722.3R(循環型社会形成)の優先順位として、正しいものはどれか。

    • ア.リデュース>リユース>リサイクル
    • イ.リユース>リサイクル>リデュース
    • ウ.リサイクル>リユース>リデュース
    • エ.リサイクル>リデュース>リユース

    正解:ア.リデュース>リユース>リサイクル

    解説:循環型社会形成推進基本法の優先順位は、発生抑制(リデュース)>再使用(リユース)>再生利用(リサイクル)>熱回収>適正処分の順である。発生抑制が最優先であるため1が正しい順序となる。

  723. 問723.特別管理産業廃棄物に含まれないものはどれか。

    • ア.感染性産業廃棄物
    • イ.事業所から出た一般的な紙くず
    • ウ.PCB廃棄物
    • エ.廃石綿等

    正解:イ.事業所から出た一般的な紙くず

    解説:特別管理産業廃棄物は爆発性・毒性・感染性等を有するもので、感染性産業廃棄物・廃石綿等・PCB廃棄物・強酸・強アルカリ等が該当する。一般的な紙くずはこれに当たらないため2が正解である。

  724. 問724.特別管理産業廃棄物に関する記述として、最も不適切なものはどれか。

    • ア.感染性産業廃棄物は特別管理産業廃棄物に含まれる
    • イ.特別管理産業廃棄物管理責任者を事業場ごとに置く必要がある
    • ウ.特別管理産業廃棄物は通常の産業廃棄物より保管基準が緩やかである
    • エ.廃PCB等は特別管理産業廃棄物に該当する

    正解:ウ.特別管理産業廃棄物は通常の産業廃棄物より保管基準が緩やかである

    解説:特別管理産業廃棄物は爆発性・毒性・感染性等の有害特性をもつため、通常の産業廃棄物より厳格な保管・処理基準が課される。基準が緩やかというのは不適切。感染性産業廃棄物・廃PCBの該当、管理責任者の設置義務は正しい記述である。

  725. 問725.ねずみの防除に関する記述として、最も適切なものはどれか。

    • ア.殺鼠剤の散布のみで恒久的な防除ができる
    • イ.クマネズミは毒餌への警戒が弱く喫食が早い
    • ウ.防鼠工事は不要で薬剤防除が最優先である
    • エ.餌・水・隠れ場所の除去と侵入口の遮断を基本とする

    正解:エ.餌・水・隠れ場所の除去と侵入口の遮断を基本とする

    解説:ねずみ防除は環境対策(餌・水・営巣場所の除去)と防鼠工事(侵入口遮断)が基本である。クマネズミは警戒心が強く毒餌喫食が進みにくいため、環境対策と防鼠工事を基本とする4が適切である。

  726. 問726.ゴキブリ類に関する記述として、最も適切なものはどれか。

    • ア.集合フェロモンにより物陰に集合する
    • イ.昼行性で明るい場所を好む
    • ウ.完全変態で蛹の時期がある
    • エ.成虫は単独行動し集合しない

    正解:ア.集合フェロモンにより物陰に集合する

    解説:ゴキブリは夜行性で物陰を好み、集合フェロモンにより集合する。卵・幼虫・成虫の不完全変態で蛹の時期はなく、集合性を利用したベイト剤が有効であるため、集合性を述べた1が適切である。

  727. 問727.ねずみ・衛生害虫の発生予防のための環境的対策に関する記述として、最も不適切なものはどれか。

    • ア.餌となる食品残渣の管理を徹底し、発生源を断つ
    • イ.環境的対策よりも殺虫剤・殺鼠剤による化学的防除を最優先する
    • ウ.ねずみの侵入経路となる隙間を金属板等で閉塞する
    • エ.水分や湿気を除去し、生息に適さない環境をつくる

    正解:イ.環境的対策よりも殺虫剤・殺鼠剤による化学的防除を最優先する

    解説:IPM(総合的有害生物管理)では、発生源・侵入経路・生息環境を断つ環境的対策を基本とし、化学的防除は補助的に位置づける。化学的防除を最優先とするのは不適切。食品残渣管理・隙間閉塞・湿気除去はいずれも有効な環境的対策である。

  728. 問728.IPM(総合的有害生物管理)の考え方として、最も適切なものはどれか。

    • ア.許容水準を超えなくても直ちに薬剤散布する
    • イ.定期的な空間散布を最優先する
    • ウ.生息調査に基づき環境対策を基本に薬剤は必要最小限とする
    • エ.評価指標を設けず経験のみで判断する

    正解:ウ.生息調査に基づき環境対策を基本に薬剤は必要最小限とする

    解説:IPMは生息調査・モニタリングに基づき、発生源対策や侵入防止などの環境対策を基本とし、薬剤は効果的に必要最小限用いる。措置水準を超えたら防除するため、環境対策を基本とする3が適切である。

  729. 問729.IPMにおける生息密度水準に関する記述として、最も適切なものはどれか。

    • ア.許容水準は直ちに防除が必要な高密度を指す
    • イ.措置水準は放置してよい低密度を指す
    • ウ.水準の設定は不要である
    • エ.措置水準を超えたら速やかに防除を行う

    正解:エ.措置水準を超えたら速やかに防除を行う

    解説:措置水準は直ちに防除が必要な密度、警戒水準は対策の準備を要する密度、許容水準は当面問題のない低密度である。措置水準超過時は速やかに防除するため、その対応を述べた4が適切である。

  730. 問730.防除に用いる薬剤の製剤・剤形に関する記述として、最も不適切なものはどれか。

    • ア.マイクロカプセル剤は有効成分を即効的に放出するため残効性が極めて低い
    • イ.粉剤は有効成分を粉体に吸着させたもので、そのまま散布する
    • ウ.ULV処理は高濃度の薬剤を微量・微粒子で空間散布する方法である
    • エ.乳剤は有効成分を有機溶剤に溶かし乳化剤を加えたもので、水で希釈して使用する

    正解:ア.マイクロカプセル剤は有効成分を即効的に放出するため残効性が極めて低い

    解説:マイクロカプセル剤は有効成分を樹脂膜で包み徐放させる製剤で、残効性が高いのが特徴である。即効的に放出し残効性が低いというのは不適切。乳剤の希釈使用、粉剤の散布、ULVの微量微粒子空間散布はいずれも正しい記述である。

  731. 問731.昆虫成長制御剤(IGR)に関する記述として、最も適切なものはどれか。

    • ア.成虫を直ちに殺す速効性が最大の特長である
    • イ.脱皮・変態を阻害して個体群密度を抑える
    • ウ.哺乳類への急性毒性が極めて高い
    • エ.空間散布によるノックダウン効果を主目的とする

    正解:イ.脱皮・変態を阻害して個体群密度を抑える

    解説:IGRは幼若ホルモン様作用やキチン合成阻害により脱皮・変態・羽化を妨げ、次世代の発生を抑える。即効的な致死効果は乏しいが抵抗性対策に有効であるため、発育阻害を述べた2が適切である。

  732. 問732.LD50(半数致死量)に関する記述として、最も適切なものはどれか。

    • ア.値が大きいほど毒性が強い
    • イ.値と毒性は無関係である
    • ウ.値が小さいほど毒性が強い
    • エ.単位は%で表される

    正解:ウ.値が小さいほど毒性が強い

    解説:LD50は実験動物の半数を死亡させる体重当たりの用量(mg/kg等)で、値が小さいほど少量で致死し毒性が強い。値の大小と毒性の関係に注意が必要で、小さいほど強いと述べた3が適切である。

  733. 問733.建築物環境衛生管理技術者免状に関する記述として、最も不適切なものはどれか。

    • ア.免状は厚生労働大臣が交付する
    • イ.免状を破損・汚損した場合は再交付を申請できる
    • ウ.免状の返納を命じられることがある
    • エ.免状は都道府県知事が交付し、有効期間は5年である

    正解:エ.免状は都道府県知事が交付し、有効期間は5年である

    解説:建築物環境衛生管理技術者免状は厚生労働大臣が交付するもので、有効期間の定めはない。都道府県知事交付・有効期間5年というのは不適切。大臣交付、破損汚損時の再交付申請、返納命令の規定はいずれも正しい記述である。

  734. 問734.特定建築物の維持管理に関する帳簿書類に関する記述として、最も不適切なものはどれか。

    • ア.帳簿書類は作成後ただちに廃棄してよい
    • イ.設備の点検整備の状況を記載した帳簿書類を備える
    • ウ.平面図・断面図等の建築物の構造を明らかにする書類は永久保存する
    • エ.空気環境の測定結果を記載した帳簿書類は5年間保存する

    正解:ア.帳簿書類は作成後ただちに廃棄してよい

    解説:特定建築物の維持管理に関する帳簿書類は5年間の保存義務があり、ただちに廃棄してはならない。作成後ただちに廃棄してよいというのは不適切。測定結果の5年保存、点検整備状況の記載、構造書類の永久保存はいずれも正しい記述である。

  735. 問735.清掃作業における洗剤の混合に関する記述として、最も適切なものはどれか。

    • ア.塩素系漂白剤と酸性洗剤を混ぜると洗浄力が高まり推奨される
    • イ.塩素系と酸性洗剤の併用は有毒ガスが発生し危険である
    • ウ.塩素系と酸性洗剤を混ぜると無害な水になる
    • エ.混合してもガスは一切発生しない

    正解:イ.塩素系と酸性洗剤の併用は有毒ガスが発生し危険である

    解説:塩素系漂白剤(次亜塩素酸ナトリウム)と酸性洗剤を混ぜると有毒な塩素ガスが発生し極めて危険である。「まぜるな危険」として併用は禁止されており、危険性を述べた2が適切な記述である。

  736. 問736.建築物衛生法における特定建築物の届出に関する記述として、正しいものはどれか。

    • ア.届出は任意であり義務ではない
    • イ.使用開始後1年以内に厚生労働大臣へ届け出る
    • ウ.該当した日から1か月以内に都道府県知事等へ届け出る
    • エ.届出先は市町村の環境部局である

    正解:ウ.該当した日から1か月以内に都道府県知事等へ届け出る

    解説:特定建築物に該当することとなった日から1か月以内に、都道府県知事(保健所設置市・特別区はその長)へ届け出る義務がある。届出先・期限の点から、1か月以内・知事等とする3が正しい。

  737. 問737.建築物衛生法に基づく帳簿書類に関する記述として、正しいものはどれか。

    • ア.保存義務はなく作成のみでよい
    • イ.空気環境測定の記録は対象外である
    • ウ.保存期間は3か月で足りる
    • エ.原則5年間保存しなければならない

    正解:エ.原則5年間保存しなければならない

    解説:空気環境測定結果や清掃・防除・給水管理等の記録は帳簿書類として備え、原則5年間保存しなければならない。立入検査時の確認等に用いられるため、5年間保存を述べた4が正しい記述である。

  738. 問738.建築物環境衛生管理技術者の職務として、最も適切なものはどれか。

    • ア.維持管理が適正に行われるよう監督し所有者等に意見を述べる
    • イ.清掃作業を自ら毎日実施する義務がある
    • ウ.届出書の受理と立入検査を行う
    • エ.建築確認の審査を行う

    正解:ア.維持管理が適正に行われるよう監督し所有者等に意見を述べる

    解説:管理技術者は維持管理の監督が職務であり、基準不適合があれば所有者等に意見を述べることができ、所有者等はこれを尊重する。届出受理・立入検査は行政の役割であるため監督を述べた1が適切である。

  739. 問739.建築物衛生法に基づく事業の登録制度に関する記述として、最も適切なものはどれか。

    • ア.登録は厚生労働大臣が行う
    • イ.清掃業やねずみ昆虫等防除業などが都道府県知事の登録対象である
    • ウ.登録には人的・物的基準は不要である
    • エ.登録業種は空気環境測定業の1業種のみである

    正解:イ.清掃業やねずみ昆虫等防除業などが都道府県知事の登録対象である

    解説:建築物衛生法の事業登録制度は、清掃業・空気環境測定業・飲料水貯水槽清掃業・ねずみ昆虫等防除業など複数業種を対象に、人的・物的基準を満たす者を都道府県知事が登録するため、知事登録を述べた2が適切である。

  740. 問740.環境衛生監視員による立入検査に関する記述として、最も適切なものはどれか。

    • ア.立入検査は事前通告なしには一切できない
    • イ.検査結果に基づく改善命令は出せない
    • ウ.必要に応じ特定建築物に立ち入り帳簿等を検査できる
    • エ.立入検査は管理技術者が実施する

    正解:ウ.必要に応じ特定建築物に立ち入り帳簿等を検査できる

    解説:環境衛生監視員等は必要に応じ特定建築物へ立ち入り、維持管理状況や帳簿書類を検査できる。基準不適合があれば改善命令の対象となり得るため、立入検査の権限を述べた3が適切な記述である。

  741. 問741.廃棄物処理法における廃棄物の処理責任に関する記述として、正しいものはどれか。

    • ア.事業系廃棄物に処理責任の規定はない
    • イ.産業廃棄物は市町村が処理責任を負う
    • ウ.一般廃棄物は排出事業者が最終処分まで自ら行う
    • エ.産業廃棄物は排出事業者が自ら適正処理する責任を負う

    正解:エ.産業廃棄物は排出事業者が自ら適正処理する責任を負う

    解説:産業廃棄物は排出事業者責任の原則により、排出事業者が自ら又は許可業者へ委託して適正に処理する責任を負う。一般廃棄物の処理責任は市町村にあるため、排出事業者責任を述べた4が正しい。

  742. 問742.水道法に関する記述として、最も適切なものはどれか。

    • ア.給水栓における遊離残留塩素は0.1mg/L以上を保持する
    • イ.水質基準に一般細菌・大腸菌の項目は含まれない
    • ウ.残留塩素の保持義務はない
    • エ.水道法は下水の排除のみを規定する

    正解:ア.給水栓における遊離残留塩素は0.1mg/L以上を保持する

    解説:水道法に基づき給水栓の水の遊離残留塩素は0.1mg/L以上(結合残留塩素は0.4mg/L以上)保持する。水質基準には一般細菌・大腸菌が含まれるため、残留塩素基準を述べた1が適切である。

  743. 問743.下水道法に関する記述として、最も適切なものはどれか。

    • ア.飲料水の水質基準を定める法律である
    • イ.下水道の整備による都市の健全な発達と公衆衛生の向上等を目的とする
    • ウ.大気汚染物質の排出を規制する法律である
    • エ.産業廃棄物の最終処分場を規制する法律である

    正解:イ.下水道の整備による都市の健全な発達と公衆衛生の向上等を目的とする

    解説:下水道法は、下水道の整備を図り、都市の健全な発達と公衆衛生の向上、公共用水域の水質保全に資することを目的とする。飲料水水質は水道法、大気は大気汚染防止法が扱うため2が適切である。

  744. 問744.労働安全衛生法(事務所衛生基準規則)に関する記述として、最も適切なものはどれか。

    • ア.飲料水の塩素消毒のみを規定する
    • イ.建築物の確認申請を規定する法律である
    • ウ.事務室の二酸化炭素濃度の管理基準が定められている
    • エ.特定建築物の届出を規定する法律である

    正解:ウ.事務室の二酸化炭素濃度の管理基準が定められている

    解説:労働安全衛生法に基づく事務所衛生基準規則では、事務室の二酸化炭素濃度等の管理基準が定められている。確認申請は建築基準法、特定建築物の届出は建築物衛生法であるため、CO2基準を述べた3が適切である。

  745. 問745.感染症法に関する記述として、最も適切なものはどれか。

    • ア.水道水の水質基準を定める法律である
    • イ.建築物の清掃頻度を直接定める法律である
    • ウ.産業廃棄物のマニフェストを規定する法律である
    • エ.感染症の予防と患者に対する医療等を体系的に定める法律である

    正解:エ.感染症の予防と患者に対する医療等を体系的に定める法律である

    解説:感染症法は感染症の発生予防・まん延防止と患者の医療等を総合的に定める法律で、感染症を危険性に応じ類型化している。清掃頻度や水質基準は他法令の所管であるため、予防と医療を述べた4が適切である。

  746. 問746.カーペット清掃に関する記述として、最も適切なものはどれか。

    • ア.ドライ法は水分使用量が少なく乾燥が速いため日常の部分清掃に適する
    • イ.パイル奥のほこりは真空掃除機では除去できない
    • ウ.エクストラクション法は全く水を使わない
    • エ.ドライ法は大量の水を散布する湿式法である

    正解:ア.ドライ法は水分使用量が少なく乾燥が速いため日常の部分清掃に適する

    解説:カーペットのドライ法(粉末・発泡等)は水分使用が少なく乾燥が速いため、日常的な部分清掃に適する。エクストラクション法は洗剤液を噴射・吸引する湿式であるため、ドライ法の特性を述べた1が適切である。

  747. 問747.ほこり(粉じん)の性質に関する記述として、誤っているものはどれか。

    • ア.微小な粒子ほど沈降速度が小さく長く浮遊する
    • イ.大粒子ほど浮遊時間が長く除去が困難である
    • ウ.HEPAフィルターは微粒子の捕集に有効である
    • エ.粒径が小さいほど付着力が相対的に大きく除去しにくい

    正解:イ.大粒子ほど浮遊時間が長く除去が困難である

    解説:誤り。大粒子は沈降が速く浮遊時間が短い。長く浮遊し除去が難しいのは微小粒子である。微粒子ほど付着力が相対的に大きく、HEPAは微粒子捕集に有効であるため、大粒子を述べた2が誤りである。

  748. 問748.防鼠工事(侵入防止)に関する記述として、最も適切なものはどれか。

    • ア.2cm程度のすき間は塞がなくてよい
    • イ.侵入口の遮断より殺鼠剤散布を優先する
    • ウ.配管貫通部やすき間を金網・パテ等でふさぐ
    • エ.防鼠工事は環境対策と無関係である

    正解:ウ.配管貫通部やすき間を金網・パテ等でふさぐ

    解説:防鼠工事は配管貫通部・扉下・通気口等のすき間を金網・金属板・パテ等でふさぎ、侵入を物理的に遮断するもので、環境対策とともにIPMの基本である。よって侵入口を塞ぐと述べた3が適切である。

  749. 問749.次の衛生害虫と被害の組合せとして、誤っているものはどれか。

    • ア.トコジラミ ― 吸血によるかゆみ
    • イ.ヒョウヒダニ ― アレルゲンとなる
    • ウ.ユスリカ ― アレルゲンとなり大量発生で不快
    • エ.トコジラミ ― 植物の樹液を吸う植食性で人に無害

    正解:エ.トコジラミ ― 植物の樹液を吸う植食性で人に無害

    解説:誤り。トコジラミはヒトを吸血する害虫であり、植食性で無害というのは誤りである。ヒョウヒダニやユスリカはアレルゲン源となるため、トコジラミを無害とする4が誤りである点を押さえる。

  750. 問750.床材の分類に関する記述として、誤っているものはどれか。

    • ア.コンクリートは弾性床材に分類される
    • イ.大理石は硬性(石質)床材に分類される
    • ウ.塩化ビニル系タイルは弾性床材に分類される
    • エ.リノリウムは弾性床材に分類される

    正解:ア.コンクリートは弾性床材に分類される

    解説:誤り。コンクリートは硬性床材に分類される。塩化ビニル系タイルやリノリウムは弾性床材、大理石は硬性(石質)床材であるため、コンクリートを弾性とする1が誤りで床材分類に応じ清掃法を選ぶ。