通関士 全分野の一問一答
📖 通関士「全分野」の全375問と解説(一覧)
通関士の全分野に関する一問一答(全375問)の正解と解説の一覧です。上の一問一答で実際に解いてから、ここで復習・確認できます。
-
問1.外国為替及び外国貿易法(外為法)の目的は、対外取引が自由に行われることを基本とし、対外取引に対し必要最小限の管理又は調整を行うことにより、対外取引の正常な発展並びに国際収支の均衡及び通貨の安定を図ることである。
正解:○(正しい)
解説:外為法1条。対外取引自由の原則を基本としつつ、必要最小限の規制を許容する建付け。
根拠: 外国為替及び外国貿易法 第1条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問2.外為法に基づく輸出貿易管理令は、財務大臣が定めることとされており、輸出許可の権限も財務大臣に属する。
正解:×(誤り)
解説:誤り。正しくは輸出貿易管理令は政令であり、輸出許可の権限は経済産業大臣に属する。
-
問3.輸出貿易管理令別表第1に掲げる貨物(リスト規制対象品)を輸出しようとする者は、原則として経済産業大臣の輸出許可を受けなければならない。
正解:○(正しい)
解説:輸出貿易管理令1条1項・別表第1。武器・大量破壊兵器関連等の規制品目はリスト規制の対象。
根拠: 輸出貿易管理令 第1条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問4.キャッチオール規制とは、輸出貿易管理令別表第1の1〜15項に該当する品目のみを対象として、その用途や需要者にかかわらず一律に許可を要する制度である。
正解:×(誤り)
解説:誤り。正しくは別表第1の16項該当の汎用品について、用途・需要者要件により許可を要する制度である。
-
問5.輸入貿易管理令に基づき輸入割当(IQ)の対象とされている水産物等を輸入しようとする者は、経済産業大臣の輸入割当てを受けた上で、輸入の承認を受けなければならない。
正解:○(正しい)
解説:輸入貿易管理令3条・4条。IQ品目は経産大臣の割当てを受けてから輸入承認を申請する二段階手続。
根拠: 輸入貿易管理令 第3条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問6.外為法上、貨物の輸出は、原則として経済産業大臣の承認を受けた場合に限り許容されるものとされ、承認を要しない輸出は例外的な場合に限られる。
正解:×(誤り)
解説:誤り。貨物の輸出は、外為法の目的に合致する限り、最少限度の制限の下に許容されるのが原則である(外為法第47条「輸出の原則」)。許可や承認が必要になるのは例外で、たとえば国際的な平和及び安全の維持を妨げると認められる特定の地域を仕向地とする特定の種類の貨物の輸出には経済産業大臣の許可が、国際約束の誠実な履行などのために政令で定める輸出には経済産業大臣の承認が必要となる。本文は原則と例外を逆にしている。
根拠: 外国為替及び外国貿易法 第47条 / 外国為替及び外国貿易法 第48条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問7.外為法違反により輸出許可を受けずに貨物を輸出した者には、刑事罰のほか、最長3年以内の輸出禁止等の行政制裁が科されることがある。
正解:○(正しい)
解説:外為法53条。違反者に対する輸出禁止処分は経済産業大臣が3年以内の期間を定めて命じる。
根拠: 外国為替及び外国貿易法 第53条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問8.外為法には両罰規定が設けられているが、法人の代表者又は使用人が業務に関し違反行為をしたときは、行為者個人のみが処罰され、その法人は処罰の対象とならない。
正解:×(誤り)
解説:誤り。正しくは外為法72条の両罰規定により、行為者個人だけでなくその所属法人にも罰金刑が科される。
根拠: 外国為替及び外国貿易法 第72条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問9.輸出貿易管理令上、本邦の大使館、公使館、領事館その他これに準ずる施設に送付する公用の貨物を輸出しようとするときは、原則として、外為法第48条第1項の輸出の許可を要しない。
正解:○(正しい)
解説:正しい。在外公館に送付する公用の貨物は、外為法第48条第1項の輸出の許可の規定を適用しない特例の対象として掲げられている(輸出貿易管理令第4条第1項第2号ニ)。同じ号には、外国貿易船又は航空機が自己の用に供する船用品・航空機用品、修理を要する航空機の部分品等で無償で輸出するもの、国際約束で輸出の制限を免除された国際機関の送付貨物なども並ぶ。ただし、武器(別表第1の1の項)は、無償で輸出入する一定のものを除き特例の対象とならないため「原則として」となる。
根拠: 輸出貿易管理令 第4条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問10.保税地域から引き取られる外国貨物に係る消費税は、当該貨物を引き取る者が、引取りに係る輸入申告と併せて、その引取りに係る申告書を税関長に提出することにより納付する。
正解:○(正しい)
解説:消費税法47条・50条。輸入消費税は税関長が賦課徴収し、引取申告書で納付する仕組み。
根拠: 消費税法 第47条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問11.輸入貿易管理令上、一時的に入国する者がその携帯品を本人が携帯して輸入するときは、原則として輸入の承認等の規定の適用が除かれるが、同じ貨物を税関に申告の上別送して輸入するときは、この特例は適用されない。
正解:×(誤り)
解説:誤り。本邦へ入国する者が別表第二に掲げる貨物を輸入する場合は、本人が携帯するときだけでなく、税関に申告の上別送するときも、輸入の承認及び輸入割当ての規定は適用されない(輸入貿易管理令第14条第2号)。別表第二では、一時的に入国する者は携帯品と職業用具、永住の目的で入国する者はこれに引越荷物が加わり、船舶又は航空機の乗組員は本人の私用に供すると認められる貨物とされている。国際約束の履行のため経済産業大臣が定める場合は、特例が適用されない。
根拠: 輸入貿易管理令 第14条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問12.輸出貿易管理令上、委託加工貿易契約による加工原材料の輸出(同令第2条第1項第2号)については、その総価額にかかわらず、経済産業大臣の輸出の承認を受けなければならない。
正解:×(誤り)
解説:誤り。外国にある者に外国での加工を委託する委託加工貿易契約で、指定加工に使用される一定の加工原材料を輸出するときは、原則として経済産業大臣の輸出の承認が必要である。ただし、総価額が100万円以下の貨物の輸出には、この承認の規定は適用されない(輸出貿易管理令第4条第5項)。指定加工は、経済産業省令で、革、毛皮、皮革製品及びこれらの半製品の製造と定められている。承認を受けて輸出した原材料から加工された貨物の輸入は、一定の要件の下で輸入の承認を要しない。
根拠: 輸出貿易管理令 第2条 / 輸出貿易管理令 第4条 / 輸出貿易管理規則 第3条 / 輸入貿易管理令 第4条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問13.輸入貿易管理令上、経済産業大臣は、輸入割当てを受けるべき貨物の品目を定めて公表する場合、当該貨物についての主務大臣の同意を得ることなく、単独でこれを定めることができる。
正解:×(誤り)
解説:誤り。経済産業大臣は、輸入割当てを受けるべき貨物の品目、輸入の承認を受けるべき貨物の原産地又は船積地域その他輸入について必要な事項を定めて公表する。このうち輸入割当てを受けるべき貨物の品目を定めるには、あらかじめ、当該貨物についての主務大臣の同意を得なければならない(輸入貿易管理令第3条第2項)。輸入割当ての限度を定める場面でも、主務大臣の同意を得たうえで、割当てに当たり主務大臣に協議することとされている。
根拠: 輸入貿易管理令 第3条 / 輸入貿易管理令 第9条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問14.経済産業大臣は、外為法第53条第1項又は第2項の規定により、違反者に対し輸出又は輸入を禁止する処分をしたときは、その旨を遅滞なく税関に通知するものとされている。
正解:○(正しい)
解説:正しい。外為法第53条により、経済産業大臣は、許可を受けずに同法第48条第1項の貨物を輸出した者には3年以内、その他貨物の輸出入に関し同法等に違反した者には原則1年以内の期間を限り、輸出又は輸入を禁止できる。これらの処分をしたときは、その旨を遅滞なく税関に通知する。輸出貿易管理令にこの定めがあり、輸入貿易管理規則にも、同条第2項の処分をしたときに税関に通知する旨の規定がある。
根拠: 外国為替及び外国貿易法 第53条 / 輸出貿易管理令 第9条 / 輸入貿易管理規則 第6条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問15.輸入貿易管理令上、輸入の公表で、一定の貨物の輸入について一定の手続を行うべき旨と併せて、当該手続を行った場合には輸入の承認を要しない旨を定めたときは、当該手続を行ってする当該貨物の輸入については、輸入の承認を受けることを要しない。
正解:○(正しい)
解説:正しい。輸入について必要な事項が公表されているときは、原則として経済産業大臣の輸入の承認が必要になる。しかし、公表で、一定の手続を行うべき旨と、その手続を行えば承認を要しない旨を併せて定めたときは、その手続を行ってする輸入には承認が要らない(輸入貿易管理令第4条第2項)。承認に代えて定められた手続を経れば足りる仕組みで、通関の際には、承認を受けることを要しないことを税関が確認する。
根拠: 輸入貿易管理令 第4条 / 輸入貿易管理令 第15条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問16.輸入貿易管理令上、経済産業大臣は、輸入割当てを行うに当たり、輸入の期間、貨物の原産地、船積地域その他輸入に関する事項について条件を付することはできない。
正解:×(誤り)
解説:誤り。経済産業大臣は、外国貿易及び国民経済の健全な発展を図るために必要があると認めるときは、輸入割当てに当たり、輸入の期間、貨物の原産地、船積地域その他輸入に関する事項について条件を付することができ、条件を付された者はその条件に従わなければならない(輸入貿易管理令第11条)。輸入割当ては原則として貨物の数量により行い、割当てを受けるべきものとして公表された品目の貨物は、割当てを受けた後でなければ輸入の承認を受けることができない。
根拠: 輸入貿易管理令 第11条 / 輸入貿易管理令 第9条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問17.課税価格の総額が20万円を超える貨物について経済連携協定(EPA)に基づく税率の適用を受ける場合でも、輸入申告書にその旨を記載すれば足り、原産品であることを証明し又は申告する書類を税関に提出する必要はない。
正解:×(誤り)
解説:誤り。EPA税率の適用を受けるには、貨物が締約国原産品であることを証明した書類(締約国原産地証明書)か、原産品であることを申告する書類(締約国原産品申告書。CPTPP・日EU・EPAなどの自己申告制度)と明細書等を、原則として輸入申告の際に税関に提出する(関税法施行令61条1項2号イ・4項)。提出が要らないのは、課税価格の総額が20万円以下の貨物や、税関長が種類・形状から原産地が明らかと認めた貨物などに限られる。なお「特定原産地証明書」は、日本から輸出する物品について発給・作成される証明書の名称である。
根拠: 関税法施行令 第61条 / 関税法 第68条 / 税関「経済連携協定の通関手続について」 原産地証明書を原則として輸入申告の際に提出(20万円以下を除く)・日豪・TPP11・日EU・日米・日英・RCEPは原産品申告書(自己申告制度)も可 / 税関 カスタムスアンサー1527 輸入申告時に経済連携協定(EPA)等の自己申告制度を利用する際の提出書類について 課税価格の総額が20万円を超える場合は原産品であることを証明又は申告する書類が必要・原産品申告書と原産品申告明細書等 / 経済連携協定に基づく特定原産地証明書の発給等に関する法律 第2条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問18.CPTPP(環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定)では、原産地証明について第三者証明制度のみが認められており、輸出者の自己申告制度は採用されていない。
正解:×(誤り)
解説:誤り。正しくはCPTPPは輸入者・輸出者・生産者による自己申告制度を採用している。
-
問19.WCO(世界税関機構)が策定したHS条約に基づく関税分類は、9桁の統計細分まで全加盟国で完全に国際統一されており、各国独自の細分は認められていない。
正解:×(誤り)
解説:誤り。正しくはHS条約による国際統一は6桁までであり、7桁以降の統計細分は各加盟国が独自に設定できる。
-
問20.輸入貿易管理令上、政府機関が経済産業大臣の定める貨物の輸入を行う場合には、同令の規定は適用されない(税関の確認の規定は準用される。)が、経済産業大臣以外の政府機関は、あらかじめ経済産業大臣に協議しなければならない。
正解:○(正しい)
解説:正しい。政府機関が経済産業大臣の定める貨物を輸入する場合には、輸入の承認や輸入割当てなど輸入貿易管理令の規定は適用されない。ただし、経済産業大臣以外の政府機関は、その輸入について、あらかじめ経済産業大臣に協議しなければならない(輸入貿易管理令第19条)。また、通関に際して税関が承認を受けていること又は要しないことを確認する規定は、この場合にも準用される。輸出についても、経済産業大臣が輸出を行う場合には輸出貿易管理令の規定を適用しない旨の定めがある。
根拠: 輸入貿易管理令 第19条 / 輸出貿易管理令 第13条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問21.WTO関税評価協定では、原則として輸入貨物の課税価格は買手から売手に対して現実に支払われた又は支払われるべき価格(取引価格)を基礎として算定される。
正解:○(正しい)
解説:WTO評価協定1条。取引価格を第一の評価方法とし、それが使用できない場合に順次他の方法へ。
-
問22.輸出貿易管理令上、別表第1の1の項に掲げる貨物(武器)であっても、総価額が100万円以下であれば、少額特例により外為法第48条第1項の輸出の許可を要しない。
正解:×(誤り)
解説:誤り。武器(別表第1の1の項)には、輸出の許可の特例は、無償で輸出入する一定の貨物を除いて適用されない(輸出貿易管理令第4条第1項ただし書)。総価額による少額特例の対象は、別表第1の5から13まで又は15の項に掲げる貨物で、総価額100万円以下(一部の貨物は5万円以下)であり、別表第4に掲げる地域以外を仕向地とし、核兵器等や武器の開発等に用いられるおそれがある場合などに当たらないときに、許可を要しないとするものである。
根拠: 輸出貿易管理令 第4条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問23.輸出貿易管理令上、本邦から一時的に出国する者が、その携帯品又は職業用具を本人が携帯し、又は税関に申告の上別送して輸出しようとするときは、原則として、同令第2条の輸出の承認の規定は適用されない。
正解:○(正しい)
解説:正しい。別表第六では、一時的に出国する者は携帯品と職業用具、永住の目的で出国する者はこれに引越荷物、船舶又は航空機の乗組員は本人の私用に供すると認められる貨物が掲げられている。これらを本人が携帯し、又は税関に申告の上別送して輸出するときは、輸出の承認の規定は適用されない(輸出貿易管理令第4条第3項第4号)。ただし、別表第2の一定の項の貨物を輸出する場合などは除かれるため「原則として」となる。輸入の側にも、入国者の携帯品・別送品について同様の特例がある。
根拠: 輸出貿易管理令 第4条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問24.輸入貿易管理令上、税関長は、経済産業大臣から委任された権限に基づき、経済産業大臣の指示する範囲内において、3箇月以内に限り輸入の承認の有効期間を延長することができる。
正解:×(誤り)
解説:誤り。輸入の承認の有効期間は、原則として承認をした日から6箇月で、経済産業大臣は特に必要があると認めるときは、異なる有効期間を定め、又は延長することができる。このうち税関長に委任されるのは、経済産業大臣の指示する範囲内において、異なる有効期間を定め、又は1箇月以内において有効期間を延長する権限である(輸入貿易管理令第18条第2号)。この延長の申請は、税関長に申請書を提出して行う。
根拠: 輸入貿易管理令 第5条 / 輸入貿易管理令 第18条 / 輸入貿易管理規則 第2条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問25.輸出貿易管理令上、保税地域に搬入された貨物であって保税地域から積み戻すものに係る輸出の承認の権限は、税関長に委任されることはなく、常に経済産業大臣が行う。
正解:×(誤り)
解説:誤り。保税地域に搬入され、蔵入れされ、又は移入された貨物で保税地域から積み戻すものに係る輸出の承認の権限は、経済産業大臣の指示する範囲内で税関長に委任されている(輸出貿易管理令第12条)。同じく指示の範囲内で、価額の全部について支払手段による決済を要しない貨物に係る輸出の承認や、輸出の許可・承認の有効期間を延長する権限も委任されている。委任された貨物の承認を受けようとする者は、税関長に申請書を提出する。
根拠: 輸出貿易管理令 第12条 / 輸出貿易管理規則 第2条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問26.ワシントン条約(CITES)附属書Ⅰに掲げられる種は、商業目的の国際取引が原則として禁止されているが、附属書Ⅱの種は学術目的でなくとも輸出許可があれば取引可能である。
正解:○(正しい)
解説:CITES附属書Ⅰは商業取引原則禁止、Ⅱは輸出許可で取引可、Ⅲは原産国の許可制。
-
問27.ワシントン条約上の規制対象種を輸入する場合、外為法に基づく経済産業大臣の輸入承認は不要であり、税関への申告のみで足りる。
正解:×(誤り)
解説:誤り。ワシントン条約の規制対象種は附属書の区分ごとに手続が異なり、いずれも税関への申告だけでは輸入できない。附属書Ⅰの種は、外為法に基づく輸入貿易管理令4条1項の経済産業大臣の輸入承認が必要で、輸出国の管理当局が発行した輸出許可書等とあわせて税関に提出する。附属書Ⅱ・Ⅲの種は、原則として輸出国の管理当局が発行した輸出許可書等を税関に提出して確認を受ける(特定国を原産とするものなどは経済産業省の事前確認が必要な場合がある)。許可・承認等を受けている旨は関税法70条により申告の際に税関に証明する。
根拠: 税関 カスタムスアンサー1808 ワシントン条約該当物品の輸入規制の概要 附属書Ⅰ・Ⅱ・Ⅲごとに輸入規制が定められ、輸出国政府機関の輸出許可書や経済産業省の輸入承認証等を税関に提出して確認を受ける(関税法70条・輸入貿易管理令4条) / 東京税関「29.ワシントン条約」(外国郵便物) 附属書Ⅰ=CITES輸出許可証等と経済産業省の輸入承認証の原本を提出/附属書Ⅱ・Ⅲ=CITES輸出許可証等の原本を提出(特定国を原産とするものなどは事前確認書も必要な場合あり) / 輸入貿易管理令 第4条 / 関税法 第70条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問28.輸出貿易管理令上、航空機の部分品のうち修理を要するものであって無償で輸出するものを輸出しようとするときは、原則として、外為法第48条第1項の輸出の許可を要しない。
正解:○(正しい)
解説:正しい。修理を要する航空機の部分品や機上装備用の機械器具等で、無償で輸出するものは、輸出の許可の特例の対象である(輸出貿易管理令第4条第1項第2号ロ)。同じ号には、外国貿易船又は航空機が自己の用に供する船用品・航空機用品、国際約束で輸出の制限を免除された国際機関の送付貨物、本邦の在外公館に送付する公用の貨物なども掲げられている。ただし、武器(別表第1の1の項)は、無償で輸出入する一定のものを除き特例の対象とならないため「原則として」となる。
根拠: 輸出貿易管理令 第4条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問29.輸出貿易管理令上、仮に陸揚げした貨物を輸出しようとするときは、原則として、同令第2条の輸出の承認の規定は適用されない。
正解:○(正しい)
解説:正しい。仮に陸揚げした貨物の輸出には、輸出の承認の規定は原則として適用されない(輸出貿易管理令第4条第3項第1号)。ただし、別表第2の一定の項の貨物は除かれる。輸出の許可についても、仮に陸揚げした貨物のうち本邦以外の地域を仕向地とする船荷証券等により運送されたもの(外国向け仮陸揚げ貨物)は特例の対象となるが、別表第3以外の地域を仕向地とする場合に核兵器等の開発等に用いられるおそれがあるときなどは除かれる。輸入の側でも、仮陸揚げには輸入の承認等の規定が原則として適用されない。
根拠: 輸出貿易管理令 第4条 / 輸入貿易管理令 第14条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問30.関税法上の輸入してはならない貨物(輸入禁制品)には麻薬・大麻・覚醒剤等が含まれるが、児童ポルノは輸入禁制品には含まれない。
正解:×(誤り)
解説:誤り。正しくは関税法69条の11により児童ポルノも輸入してはならない貨物に含まれる。
根拠: 関税法 第69条の11 (出典: e-Gov法令検索)
-
問31.外為法上、経済産業大臣は、国際収支の均衡の維持のためや、我が国が締結した条約その他の国際約束を誠実に履行するためなど法律で定める目的のために必要な範囲内で、特定の種類の貨物等を輸出しようとする者に対し、政令で定めるところにより、承認を受ける義務を課することができる。
正解:○(正しい)
解説:正しい。輸出の承認は、輸出の許可とは別の仕組みで、国際収支の均衡の維持、外国貿易及び国民経済の健全な発展、国際約束の誠実な履行、国際平和のための国際的な努力への寄与、閣議決定された対応措置の実施のために必要な範囲内で課される(外為法第48条第3項)。具体的には、輸出貿易管理令で、別表第2に掲げる貨物の輸出や、委託加工貿易契約による一定の貨物の輸出などに承認が必要とされている。なお、輸入の承認の目的には、国際収支の均衡の維持は掲げられていない。
根拠: 外国為替及び外国貿易法 第48条 / 外国為替及び外国貿易法 第52条 / 輸出貿易管理令 第2条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問32.貿易取引条件であるCIF(Cost, Insurance and Freight)は、売主が運賃及び保険料を負担して仕向港まで貨物を運ぶ条件であり、関税課税価格と一致するため加算・控除は不要である場合が多い。
正解:○(正しい)
解説:インコタームズ2020。CIF価格は運賃・保険料込みであり、関税評価上の課税価格と一致する基本条件である。
-
問33.輸入貿易管理令上、輸入割当て(IQ)は原則として貨物の価額により行うこととされており、価額により行うことが困難又は適当でない場合に限り、貨物の数量により行うことができる。
正解:×(誤り)
解説:誤り。輸入貿易管理令第9条第2項は、輸入割当ては「貨物の数量により行なう」と定め、数量により行うことが困難であり又は適当でない場合には「貨物の価額により行なうことができる」としている。本文は原則と例外が逆である。なお、同条第1項により、輸入割当てを受けるべき品目として公表された貨物を輸入しようとする者は、経済産業大臣に申請して輸入割当てを受けた後でなければ、輸入の承認を受けることができない。
根拠: 輸入貿易管理令 第9条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問34.輸入貿易管理令上、貨物を仮に陸揚げしようとするときは、原則として、同令の輸入の承認(第4条)及び輸入割当て(第9条)の規定は適用されない。
正解:○(正しい)
解説:正しい。輸入貿易管理令第14条は、第4条(輸入の承認)及び第9条(輸入割当て)の規定を適用しない場合として、①別表第一に掲げる貨物を輸入しようとするとき、②別表第二上欄に掲げる者が本邦へ入国する際に同表下欄の貨物を携帯し、又は税関に申告の上別送して輸入しようとするとき、③貨物を仮に陸揚げしようとするとき、を定めている。ただし、条約その他の国際約束を誠実に履行するため必要がある場合として経済産業大臣が定める場合は除かれるので、本文は「原則として」としている。
根拠: 輸入貿易管理令 第14条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問35.外為法上、経済産業大臣は、特に緊急の必要があると認めるときは、3月以内の期限を限り、品目又は仕向地を指定して、貨物の船積を差し止めることができる。
正解:×(誤り)
解説:誤り。外為法第51条(船積の非常差止)は、経済産業大臣は、特に緊急の必要があると認めるときは、経済産業省令で定めるところにより、「一月以内」の期限を限り、品目又は仕向地を指定し、貨物の船積を差し止めることができると定めている。3月以内ではない。なお、第48条第1項の許可を受けないで同項の貨物を輸出した者に対し、輸出等を禁止できる期間は「三年以内」(第53条第1項)であり、これと混同しないようにする。
根拠: 外国為替及び外国貿易法 第51条 / 外国為替及び外国貿易法 第53条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問36.輸入貿易管理令上、輸入の承認の有効期間は、原則としてその承認をした日から6箇月であるが、経済産業大臣は、特に必要があると認めるときは、これと異なる有効期間を定め、又は有効期間を延長することができる。
正解:○(正しい)
解説:正しい。輸入貿易管理令第5条第1項は、同令第4条第1項による輸入の承認の有効期間を「その承認をした日から六箇月」と定め、同条第2項は、経済産業大臣が特に必要があると認めるときは、これと異なる有効期間を定め、又は輸入の承認の有効期間を延長することができると定めている。輸出の側でも、外為法第48条第1項の許可と輸出貿易管理令第2条第1項の承認の有効期間は、許可又は承認をした日から6月とされている(輸出貿易管理令第8条)。
根拠: 輸入貿易管理令 第5条 / 輸出貿易管理令 第8条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問37.輸入貿易管理令上、輸入割当てを受けるべき貨物の品目や、輸入の承認を受けるべき貨物の原産地又は船積地域など、貨物の輸入について必要な事項は、経済産業大臣が定めて公表する。
正解:○(正しい)
解説:正しい。輸入貿易管理令第3条第1項は、経済産業大臣が、輸入割当てを受けるべき貨物の品目、輸入の承認を受けるべき貨物の原産地又は船積地域その他貨物の輸入について必要な事項を定め、これを公表すると定めている(輸入公表)。ただし、経済産業大臣が適当でないと認める事項は公表しないことができる(同項ただし書)。輸入割当てを受けるべき品目を定めるには、あらかじめ当該貨物の主務大臣の同意を得なければならない(同条第2項)。この公表に当たる貨物の輸入には、同令第4条第1項の輸入の承認が必要になる。
根拠: 輸入貿易管理令 第3条 / 輸入貿易管理令 第4条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問38.外為法に基づく輸出許可・輸入承認等は、税関長が直接審査・付与する権限を有しており、経済産業大臣の関与なく税関段階で処理が完結する。
正解:×(誤り)
解説:誤り。外為法48条1項の輸出許可、輸出貿易管理令2条の輸出承認、輸入貿易管理令4条の輸入承認は、いずれも経済産業大臣の権限である。税関は、経済産業大臣の指示に従い、許可・承認を受けていること又は要しないことを確認し、その結果を経済産業大臣に通知する(輸出令5条・輸入令15条)。外為法54条により権限の一部は税関長に委任されるが(輸出令12条・輸入令18条)、政令・省令で定める一部の貨物や経済産業大臣の指示する範囲内のものに限られ、税関長は経済産業大臣の指揮監督を受ける。
根拠: 外国為替及び外国貿易法 第48条 / 輸出貿易管理令 第12条 / 輸入貿易管理令 第18条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問39.外為法における対外取引の規制に関する記述のうち、最も適切なものはどれか。
- ア.外為法は対外取引を原則禁止とし、政府の個別承認があった場合に限り取引を認める建付けである
- イ.外為法は財貨の輸出入のみを対象とし、役務取引や対外直接投資には適用されない
- ウ.外為法は対外取引を完全自由化しており、いかなる場合も政府の許可・承認を要しない
- エ.外為法は対外取引が自由に行われることを基本とし、必要最小限の管理・調整のみを行う建付けである
正解:エ.外為法は対外取引が自由に行われることを基本とし、必要最小限の管理・調整のみを行う建付けである
解説:外為法1条。対外取引自由の原則を基本としつつ必要最小限規制を許容する建付けである。
根拠: 外国為替及び外国貿易法 第1条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問40.輸出貿易管理令におけるリスト規制とキャッチオール規制の関係について、最も適切なものはどれか。
- ア.リスト規制は別表第1の1〜15項該当品が対象、キャッチオール規制は16項該当の汎用品が用途・需要者要件で対象となる
- イ.リスト規制は別表第1の16項のみが対象、キャッチオール規制は1〜15項が対象である
- ウ.リスト規制は武器のみ、キャッチオール規制は全ての一般貨物が対象である
- エ.リスト規制とキャッチオール規制は同一の品目を異なる観点から規制する重複制度である
正解:ア.リスト規制は別表第1の1〜15項該当品が対象、キャッチオール規制は16項該当の汎用品が用途・需要者要件で対象となる
解説:輸出貿易管理令別表第1。1〜15項はリスト規制、16項は汎用品のキャッチオール規制対象。
-
問41.輸入貿易管理令上の輸入割当(IQ)制度に関する記述のうち、最も適切なものはどれか。
- ア.輸入割当てを受けた後、輸入承認を受ける必要はなく、税関への申告のみで輸入できる
- イ.輸入割当てと輸入承認のいずれも経済産業大臣が行い、割当てを受けた後に承認を受ける二段階手続である
- ウ.輸入割当ては財務大臣、輸入承認は経済産業大臣がそれぞれ行う
- エ.IQ品目には水産物は含まれず、繊維製品のみが対象とされている
正解:イ.輸入割当てと輸入承認のいずれも経済産業大臣が行い、割当てを受けた後に承認を受ける二段階手続である
解説:輸入貿易管理令3条・4条。割当て(経産大臣)後に承認(経産大臣)を受ける二段階手続。
根拠: 輸入貿易管理令 第3条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問42.外為法第52条が、貨物を輸入しようとする者に輸入の承認を受ける義務を課することがある目的として定めているものはどれか。
- ア.国内の物価の安定を図り、消費者の利益を保護するため
- イ.国際収支の均衡を維持し、通貨の価値を安定させるため
- ウ.我が国が締結した条約その他の国際約束を誠実に履行するため
- エ.関税の課税標準を適正に把握し、関税収入を確保するため
正解:ウ.我が国が締結した条約その他の国際約束を誠実に履行するため
解説:輸入の承認の義務は、外国貿易及び国民経済の健全な発展、国際約束の誠実な履行、国際平和のための国際的な努力への寄与、閣議決定された対応措置の実施のために課せられることがある(外為法第52条)。国際収支の均衡の維持は、輸出の承認の目的には含まれるが、輸入の承認の目的には掲げられていない。国内の物価の安定や関税収入の確保は、輸出・輸入どちらの承認の目的にも定められていない。
根拠: 外国為替及び外国貿易法 第52条 / 外国為替及び外国貿易法 第48条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問43.輸入消費税の課税標準の計算式として、最も適切なものはどれか。
- ア.CIF価格のみ
- イ.CIF価格+関税額
- ウ.FOB価格+海上運賃+保険料+関税額
- エ.CIF価格+関税額+個別消費税額
正解:エ.CIF価格+関税額+個別消費税額
解説:消費税法28条4項。輸入消費税の課税標準はCIF価格に関税と個別消費税を加算した額。
根拠: 消費税法 第28条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問44.輸出貿易管理令第4条第1項第5号の少額特例により、別表第1の5から13まで又は15の項の中欄に掲げる貨物(別表第3の3に掲げる貨物を除く。)を輸出する場合に、外為法第48条第1項の輸出の許可を要しないこととなる総価額の基準として、正しいものはどれか。なお、仕向地その他の要件は満たしているものとする。
- ア.100万円以下
- イ.20万円以下
- ウ.300万円以下
- エ.1,000万円以下
正解:ア.100万円以下
解説:少額特例の基準は総価額100万円以下で、別表第3の3に掲げる貨物は5万円以下とされている(輸出貿易管理令第4条第1項第5号)。対象は別表第1の5から13まで又は15の項の貨物に限られ、別表第4に掲げる地域を仕向地とする場合や、核兵器等の開発等に用いられるおそれがある場合などには適用されない。20万円は、関税法令で原産地証明書の提出が不要となる課税価格の基準に出てくる金額で、別の制度の数値である。300万円・1,000万円という基準は定められていない。
根拠: 輸出貿易管理令 第4条 / 関税法施行令 第61条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問45.輸入貿易管理令第9条第3項により、経済産業大臣が輸入割当てを行う場合の手続として、正しいものはどれか。
- ア.あらかじめ財務大臣の同意を得て定める限度をこえない範囲内で行い、かつ、当該貨物についての主務大臣に協議しなければならない
- イ.あらかじめ当該貨物についての主務大臣の同意を得て定める限度をこえない範囲内で行い、かつ、当該貨物についての主務大臣に協議しなければならない
- ウ.あらかじめ当該貨物についての主務大臣の同意を得て定める限度をこえない範囲内で行えば足り、主務大臣に協議することは要しない
- エ.あらかじめ財務大臣の同意を得て定める限度をこえない範囲内で行えば足り、当該貨物についての主務大臣に協議することは要しない
正解:イ.あらかじめ当該貨物についての主務大臣の同意を得て定める限度をこえない範囲内で行い、かつ、当該貨物についての主務大臣に協議しなければならない
解説:輸入割当ては、あらかじめ当該貨物についての主務大臣の同意を得て定める限度をこえない範囲内で行い、かつ、当該貨物についての主務大臣に協議しなければならない(輸入貿易管理令第9条第3項)。同意と協議の両方が必要で、相手はいずれも財務大臣ではなく、その貨物を所管する主務大臣である。輸入割当てを受けるべき貨物の品目を定めて公表するときも、あらかじめ主務大臣の同意を得る。協議を要しないとするものや、財務大臣の同意とするものは誤り。
根拠: 輸入貿易管理令 第9条 / 輸入貿易管理令 第3条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問46.関税法第69条の11第1項に掲げる輸入してはならない貨物のうち、税関長が没収して廃棄し、又は積戻しを命ずることができる対象とされておらず、輸入しようとする者にその旨を通知しなければならないとされているものはどれか。
- ア.偽造された紙幣その他の通貨の偽造品
- イ.商標権を侵害する模倣品の衣料品
- ウ.公安又は風俗を害すべき書籍、図画、彫刻物
- エ.麻薬及び向精神薬並びに覚醒剤
正解:ウ.公安又は風俗を害すべき書籍、図画、彫刻物
解説:公安又は風俗を害すべき書籍、図画、彫刻物その他の物品と児童ポルノは、税関長が該当すると認めるのに相当の理由があるときは、輸入しようとする者にその旨を通知しなければならない(関税法第69条の11第3項)。これに対し、麻薬・向精神薬・覚醒剤、通貨の偽造品、知的財産権を侵害する物品などは、税関長が没収して廃棄し、又は積戻しを命ずることができる。輸出してはならない貨物でも、児童ポルノは没収・廃棄の対象から外れ、通知の対象とされている。
根拠: 関税法 第69条_11 / 関税法 第69条_2 (出典: e-Gov法令検索)
-
問47.輸出貿易管理令第5条に規定する税関の確認に関する記述として、正しいものはどれか。
- ア.税関は、財務大臣の指示に従い、輸出の許可又は承認を受けていること等を確認し、その結果を財務大臣に通知する
- イ.税関は、財務大臣の指示に従い、輸出の許可又は承認を受けていること等を確認し、その結果を経済産業大臣に通知する
- ウ.税関は、経済産業大臣の指示に従い、輸出の許可又は承認を受けていること等を確認し、その結果を財務大臣に通知する
- エ.税関は、経済産業大臣の指示に従い、輸出の許可又は承認を受けていること等を確認し、その結果を経済産業大臣に通知する
正解:エ.税関は、経済産業大臣の指示に従い、輸出の許可又は承認を受けていること等を確認し、その結果を経済産業大臣に通知する
解説:税関は、経済産業大臣の指示に従い、貨物を輸出しようとする者が輸出の許可や輸出の承認を受けていること、又はこれらを受けることを要しないことを確認しなければならず、確認をしたときは、経済産業省令で定めるところにより、その結果を経済産業大臣に通知する(輸出貿易管理令第5条)。通知する事項は、経済産業大臣が告示で定める貨物について、輸出者・荷受人・仕向地・品名・数量・価格などである。許可や承認は経済産業大臣の権限であり、指示も通知の相手も財務大臣ではない。
根拠: 輸出貿易管理令 第5条 / 輸出貿易管理規則 第4条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問48.経済連携協定(EPA)に基づく特恵関税の適用要件に関する記述のうち、最も適切なものはどれか。
- ア.締約国原産地証明書等は、課税価格の総額が20万円以下の貨物については提出を要しない
- イ.締約国原産地証明書は、輸入申告の日において発給の日から2年以内のものであればよい
- ウ.締約国原産地証明書等は、輸入許可前引取りの承認を受けた場合も申告の際に提出を要する
- エ.締約国原産地証明書は、原産地にある本邦の領事館が証明したものでなければならない
正解:ア.締約国原産地証明書等は、課税価格の総額が20万円以下の貨物については提出を要しない
解説:EPA税率の適用には、締約国原産品であることを証明した締約国原産地証明書か、自己申告による締約国原産品申告書等を輸入申告の際に提出するのが原則だが、課税価格の総額が20万円以下の貨物は提出を要しない(関税法施行令61条1項2号イ)。証明書等は発給・作成の日から1年以上経過したものは使えず(同条5項)、2年ではない。輸入許可前引取りの承認を受けた場合は、申告後相当と認められる期間内に提出すればよい(同条4項)。本邦の領事館等の証明は一般の原産地証明書(同条2項)の要件で、締約国原産地証明書は締約国の権限ある当局等が証明する。
根拠: 関税法施行令 第61条 / 関税法 第68条 / 税関「経済連携協定の通関手続について」 原産地証明書を原則として輸入申告の際に提出(20万円以下を除く)・日豪・TPP11・日EU・日米・日英・RCEPは原産品申告書(自己申告制度)も可 / 税関 カスタムスアンサー1527 輸入申告時に経済連携協定(EPA)等の自己申告制度を利用する際の提出書類について 課税価格の総額が20万円を超える場合は原産品であることを証明又は申告する書類が必要・原産品申告書と原産品申告明細書等 (出典: e-Gov法令検索)
-
問49.CPTPP(環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定)における原産地証明制度の特徴として、最も適切なものはどれか。
- ア.第三者機関が発行する原産地証明書のみが認められる
- イ.輸入者・輸出者・生産者による自己申告制度が採用されている
- ウ.原産地証明は不要であり、関税分類のみで判断される
- エ.原産地証明は輸出国政府機関のみが発行できる
正解:イ.輸入者・輸出者・生産者による自己申告制度が採用されている
解説:CPTPP原産地規則。自己申告制度を採用し、申告者の責任で原産性を証明する仕組み。
-
問50.HS条約(商品の名称及び分類についての統一システムに関する国際条約)に基づくHSコードの構成に関する記述のうち、最も適切なものはどれか。
- ア.全桁が国際統一されており、各国独自の細分は認められない
- イ.4桁までが国際統一、5桁以降は各国独自に設定される
- ウ.6桁までが国際統一、7桁以降は各国独自の統計細分とされる
- エ.HSコードの統一は加盟国の任意であり、桁数も国により異なる
正解:ウ.6桁までが国際統一、7桁以降は各国独自の統計細分とされる
解説:HS条約。6桁レベルまで世界共通、7桁以降の統計細分は各国独自に設定する仕組み。
-
問51.関税法上、他の法令の規定により輸入に関して許可・承認等を必要とする貨物について、当該許可・承認等を受けている旨を税関に証明しなければならない時期として、正しいものはどれか。
- ア.輸入申告の際
- イ.輸入の許可の後、貨物を引き取る際
- ウ.貨物を保税地域に搬入する際
- エ.関税を納付する際
正解:ア.輸入申告の際
解説:関税法70条1項により、他の法令により輸出又は輸入に関して許可・承認等を必要とする貨物は、輸出申告又は輸入申告の際、許可・承認等を受けている旨を税関に証明しなければならない。証明がされない貨物は輸出入を許可しない(同条3項)。
-
問52.経済連携協定に基づく特恵税率の適用を受ける締約国原産品が、締約国から非原産国を経由して本邦へ運送された場合に、関税法施行令第61条第1項第2号ロ(1)により、運送要件証明書でその該当を証明すべき貨物として、正しいものはどれか。
- ア.非原産国において、積替え及び一時蔵置(その国の税関の監督下で行われるもの)以外の取扱いがされなかったもの
- イ.非原産国において、積替え及び一時蔵置のほか、原産性を失わない程度の簡単な加工がされたもの
- ウ.非原産国において、その国の税関の監督を受けずに、積替え及び一時蔵置がされたもの
- エ.非原産国において、積替え及び一時蔵置のほか、販売のための仕分け及び再包装がされたもの
正解:ア.非原産国において、積替え及び一時蔵置(その国の税関の監督下で行われるもの)以外の取扱いがされなかったもの
解説:締約国原産品が非原産国を経由して運送された場合は、その国で、保税地域等においてその国の税関の監督下で行われる積替え及び一時蔵置以外の取扱いがされなかったことなどを、運送要件証明書で証明する(関税法施行令第61条第1項第2号ロ)。証明書には、通し船荷証券の写しや非原産国の税関等が発給した証明書などがあり、課税価格の総額が20万円以下の貨物は不要である。加工や販売のための仕分け・再包装がされたもの、税関の監督を受けずに積替え等がされたものは、この要件を満たさない。
根拠: 関税法施行令 第61条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問53.輸入貿易管理令第3条第1項の規定による経済産業大臣の公表(輸入公表)の方法として、輸入貿易管理規則に定められているものはどれか。
- ア.経済産業省のウェブサイト及び税関の官署の掲示場に掲示して行う
- イ.官報及び通商弘報に掲載して行う
- ウ.官報に掲載し、かつ、輸入者に個別に通知して行う
- エ.通商弘報及び税関の官署の掲示場に掲示して行う
正解:イ.官報及び通商弘報に掲載して行う
解説:輸入公表は、官報及び通商弘報に掲載することによって行う(輸入貿易管理規則第1条)。経済産業大臣は、輸入割当てを受けるべき貨物の品目、輸入の承認を受けるべき貨物の原産地又は船積地域その他輸入について必要な事項を定めてこれを公表し、公表された事項に当たる貨物を輸入しようとする者は、原則として経済産業大臣の輸入の承認を受けなければならない。ウェブサイトや税関の掲示、輸入者への個別の通知は、公表の方法として定められていない。
根拠: 輸入貿易管理規則 第1条 / 輸入貿易管理令 第3条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問54.ワシントン条約(CITES)附属書に掲げられる種の取引規制に関する記述のうち、最も適切なものはどれか。
- ア.附属書Ⅰは輸出許可書があれば商業取引が可能、Ⅱは商業目的の国際取引が禁止、Ⅲは輸出許可書又は原産地証明書が必要
- イ.附属書Ⅰは輸出許可書があれば商業取引が可能、Ⅱは輸出国の輸出許可書が必要、Ⅲは輸出許可書と輸入許可書の両方が必要
- ウ.附属書Ⅰは商業目的の国際取引が禁止、Ⅱは輸出国の輸出許可書が必要、Ⅲは輸出許可書又は原産地証明書が必要
- エ.附属書Ⅰは商業目的の国際取引が禁止、Ⅱは商業目的の国際取引が禁止、Ⅲは輸出許可書と輸入許可書の両方が必要
正解:ウ.附属書Ⅰは商業目的の国際取引が禁止、Ⅱは輸出国の輸出許可書が必要、Ⅲは輸出許可書又は原産地証明書が必要
解説:ワシントン条約の附属書は、規制の厳しい順にⅠ・Ⅱ・Ⅲに分かれる。附属書Ⅰは絶滅のおそれのある種で、商業目的の国際取引は禁止されている。附属書Ⅱは取引を規制しないと絶滅のおそれのある種で、商業目的の取引はできるが、輸出国政府の管理当局が発行する輸出許可書が必要である。附属書Ⅲは締約国が自国の保護のため他の締約国の協力を求める種で、輸出国政府の管理当局が発行する輸出許可書又は原産地証明書が必要となる。Ⅰを輸出許可書で取引可能、Ⅱを商業取引禁止、Ⅲを輸出許可書と輸入許可書の両方が必要とするのは、いずれも誤り。
-
問55.ワシントン条約規制対象種の輸入に必要な手続として、最も適切なものはどれか。
- ア.税関への輸入申告のみで足りる
- イ.厚生労働大臣の許可のみが必要である
- ウ.農林水産大臣の確認のみが必要である
- エ.附属書の区分に応じ、外為法(輸入貿易管理令)に基づく経済産業大臣の輸入承認や、輸出国政府の輸出許可書等の税関への提出が必要となる
正解:エ.附属書の区分に応じ、外為法(輸入貿易管理令)に基づく経済産業大臣の輸入承認や、輸出国政府の輸出許可書等の税関への提出が必要となる
解説:ワシントン条約の附属書Ⅰ掲載種等は、輸入貿易管理令4条1項に基づく経済産業大臣の輸入承認が必要。附属書Ⅱ・Ⅲ掲載種の多くは通関時確認の対象で、輸出国の管理当局が発行した輸出許可書等の原本を税関に提出する(生きた動物など一部は経済産業省の事前確認が必要)。
-
問56.輸出貿易管理令第2条第1項第2号により、委託加工貿易契約による貨物の輸出に経済産業大臣の承認が必要となる「指定加工」として、輸出貿易管理規則に定められているものはどれか。
- ア.革、毛皮、皮革製品及びこれらの半製品の製造
- イ.半導体、電子部品及びこれらの部分品の製造
- ウ.繊維、織物、衣類及びこれらの半製品の製造
- エ.鉄鋼、非鉄金属及びこれらの加工品の製造
正解:ア.革、毛皮、皮革製品及びこれらの半製品の製造
解説:委託加工貿易契約による輸出のうち承認が必要となるのは、加工の全部又は一部が経済産業大臣の定める指定加工に当たり、その指定加工に使用される一定の加工原材料を輸出する場合である。指定加工は、革、毛皮、皮革製品(毛皮製品を含む。)及びこれらの半製品の製造とされ、加工原材料は、皮革(原毛皮及び毛皮を含む。)と皮革製品の半製品である(輸出貿易管理規則第3条)。総価額が100万円以下の貨物の輸出には、この承認の規定は適用されない。
根拠: 輸出貿易管理令 第2条 / 輸出貿易管理規則 第3条 / 輸出貿易管理令 第4条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問57.輸入貿易管理令第18条第1号により、輸入の承認の権限が経済産業大臣から税関長に委任される貨物の範囲として、輸入貿易管理規則に定められているものはどれか。
- ア.有償の貨物であって、総価額が100万円以下のもの
- イ.無償の貨物であって、経済産業大臣の指示する範囲内のもの
- ウ.有償の貨物であって、経済産業大臣の指示する範囲内のもの
- エ.無償の貨物であって、総価額が100万円以下のもの
正解:イ.無償の貨物であって、経済産業大臣の指示する範囲内のもの
解説:輸入の承認の権限のうち、経済産業省令で定める範囲の貨物の輸入に係るものは税関長に委任される(輸入貿易管理令第18条第1号)。その範囲は、無償の貨物であって、経済産業大臣の指示する範囲内のものとされている。税関長にはこのほか、指示の範囲内で異なる有効期間を定め、又は1箇月以内で有効期間を延長する権限なども委任されている。金額で範囲を区切る定めや、有償の貨物を対象とする定めはない。
根拠: 輸入貿易管理令 第18条 / 輸入貿易管理規則 第5条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問58.外為法第53条第1項又は第2項により経済産業大臣が輸出又は輸入の禁止をする場合に、違反者が個人であるときに同条第3項により併せて行うことができる処分として、正しいものはどれか。
- ア.その者に対し、禁止に係る範囲の業務を営む法人の当該業務を担当する役員となることを、禁止に係る期間の2倍の期間を定めて禁止すること
- イ.その者に対し、禁止に係る範囲の業務を営む法人の使用人として当該業務に従事することを、禁止に係る期間と同一の期間を定めて禁止すること
- ウ.その者に対し、禁止に係る範囲の業務を営む法人の当該業務を担当する役員となることを、禁止に係る期間と同一の期間を定めて禁止すること
- エ.その者に対し、禁止に係る範囲の業務を営む法人の使用人として当該業務に従事することを、禁止に係る期間の2倍の期間を定めて禁止すること
正解:ウ.その者に対し、禁止に係る範囲の業務を営む法人の当該業務を担当する役員となることを、禁止に係る期間と同一の期間を定めて禁止すること
解説:違反者が個人である場合、経済産業大臣は、その者に対し、輸出入の禁止に係る期間と同一の期間を定めて、禁止に係る範囲の業務を営む法人の当該業務を担当する役員となることを禁止できる(外為法第53条第3項)。違反者が法人のときはその役員や一定の使用人、個人のときはその使用人などのうち、禁止に係る業務の遂行に主導的な役割を果たしている者に対し、同じ期間、その業務を新たに開始することも禁止できる。期間はいずれも禁止に係る期間と同一で、2倍とする定めはない。
根拠: 外国為替及び外国貿易法 第53条 / 輸出貿易管理規則 第4条_2 (出典: e-Gov法令検索)
-
問59.関税法上の輸入してはならない貨物(輸入禁制品)に関する記述のうち、最も適切なものはどれか。
- ア.麻薬・覚醒剤・大麻・けん銃のみが対象で、児童ポルノは含まれない
- イ.輸入禁制品は関税法ではなく外為法でのみ規制される
- ウ.農産物のみが輸入禁制品の対象である
- エ.麻薬・覚醒剤・大麻・けん銃・偽造通貨・児童ポルノ・知的財産権侵害物品等が含まれる
正解:エ.麻薬・覚醒剤・大麻・けん銃・偽造通貨・児童ポルノ・知的財産権侵害物品等が含まれる
解説:関税法69条の11。麻薬等のほか児童ポルノや知財侵害物品等も輸入禁制品に含まれる。
根拠: 関税法 第69条の11 (出典: e-Gov法令検索)
-
問60.輸出貿易管理令第4条第1項第2号により、原則として外為法第48条第1項の輸出の許可を要しないこととされている貨物として、正しいものはどれか。
- ア.本邦の大使館、公使館、領事館その他これに準ずる施設に送付する公用の貨物
- イ.本邦の法人が外国にある自社の支店に送付する業務用の貨物
- ウ.本邦の大学が海外の研究機関に送付する共同研究用の貨物
- エ.本邦の報道機関が海外の支局に送付する取材用の機材
正解:ア.本邦の大使館、公使館、領事館その他これに準ずる施設に送付する公用の貨物
解説:在外公館(本邦の大使館、公使館、領事館その他これに準ずる施設)に送付する公用の貨物は、外為法第48条第1項の輸出の許可の特例の対象である(輸出貿易管理令第4条第1項第2号ニ)。同じ号には、外国貿易船・航空機が自己の用に供する船用品・航空機用品、修理を要する航空機の部分品等で無償で輸出するもの、国際約束で輸出の制限を免除された国際機関の送付貨物などが並ぶ。民間の法人・大学・報道機関が外国の拠点に送付する貨物は、業務用や研究用であっても特例に当たらない。武器は一定のものを除き特例の対象外である。
根拠: 輸出貿易管理令 第4条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問61.外為法第54条に定める、貨物の輸出入に関する経済産業大臣と税関長の関係として、正しいものはどれか。
- ア.税関長は、所掌に属する貨物の輸出入に関し経済産業大臣の指揮監督を受けるが、外為法に基づく権限の委任は受けられない
- イ.経済産業大臣は、所掌に属する貨物の輸出入に関し税関長を指揮監督し、外為法に基づく権限の一部を税関長に委任できる
- ウ.経済産業大臣は、関税の賦課及び徴収に関しても税関長を指揮監督し、外為法に基づく権限の一部を税関長に委任できる
- エ.税関長は、貨物の輸出入に関し経済産業大臣の指揮監督を受けないが、外為法に基づく権限の一部は経済産業大臣から委任されうる
正解:イ.経済産業大臣は、所掌に属する貨物の輸出入に関し税関長を指揮監督し、外為法に基づく権限の一部を税関長に委任できる
解説:外為法第54条第1項は、経済産業大臣が政令で定めるところにより、その所掌に属する貨物の輸出又は輸入に関し税関長を指揮監督すると定め、第2項は同法に基づく権限の一部を税関長に委任できると定めている(輸出貿易管理令第12条などで実際に委任されている)。税関長が経済産業大臣の指揮監督を受けないとする記述は第1項に、委任を受けられないとする記述は第2項に反する。指揮監督の範囲は経済産業大臣の所掌に属する貨物の輸出入で、関税の賦課及び徴収は財務省の所掌(財務省設置法第4条第1項第25号)なので、これに関しても指揮監督するという記述も誤りである。
根拠: 外国為替及び外国貿易法 第54条 / 輸出貿易管理令 第12条 / 財務省設置法 第4条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問62.輸入貿易管理令第4条第1項により、貨物を輸入しようとする者が経済産業大臣の輸入の承認を受けなければならない場合として、正しいものはどれか。
- ア.関税定率法の関税率表で有税とされている品目の貨物を輸入しようとするとき
- イ.経済連携協定に基づく特恵税率の適用を受けて貨物を輸入しようとするとき
- ウ.品目ごとに公表された原産地を原産地とする、その品目の貨物を輸入しようとするとき
- エ.過去に輸入の実績がない者が、初めて業として貨物を輸入しようとするとき
正解:ウ.品目ごとに公表された原産地を原産地とする、その品目の貨物を輸入しようとするとき
解説:輸入貿易管理令第4条第1項は、経済産業大臣の輸入の承認を要する場合として、①輸入割当てを受けることを要するとき、②品目ごとに原産地又は船積地域が公表された場合に、その原産地の貨物を輸入し、又はその船積地域から輸入しようとするとき、③その他輸入について必要な事項が公表されているとき、を定めている(公表は同令第3条第1項の輸入公表)。関税率表で有税かどうか、経済連携協定の特恵税率を使うかどうか、輸入の実績があるかどうかは、同項が定める承認の要否の基準ではない。
根拠: 輸入貿易管理令 第4条 / 輸入貿易管理令 第3条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問63.委託加工貿易契約による加工原材料の輸出について輸出貿易管理令第2条第1項第2号の承認を受けた場合に、その加工品を輸入するときの輸入の承認の要否として、正しいものはどれか。
- ア.承認どおり輸出した原材料の加工品でも、輸入の際には改めて経済産業大臣の輸入の承認を要する
- イ.承認と異なる内容で輸出した原材料の加工品であっても、輸入令第4条第3項の特例により輸入の承認を要しない
- ウ.承認どおり輸出した原材料の加工品でも、承認の日から6か月を超えて輸入する場合は、輸入の承認を要する
- エ.承認どおり輸出した原材料の加工品を経済産業省令の要件に従って輸入するときは、輸入の承認を要しない
正解:エ.承認どおり輸出した原材料の加工品を経済産業省令の要件に従って輸入するときは、輸入の承認を要しない
解説:輸入貿易管理令第4条第3項は、委託加工貿易契約による輸出について輸出貿易管理令第2条第1項第2号の承認を受けた者が、その承認を受けたところに従って輸出した貨物を加工原材料として加工された貨物の、経済産業省令で定めるところによる輸入は、同条第1項にかかわらず輸入の承認を要しないと定める。省令(輸入貿易管理規則第3条)の要件は、輸出の承認の日から1年以内の輸入であることなどで、6か月を超えたら承認が要るわけではない。承認と異なる内容で輸出した原材料の加工品はこの特例に当たらず、要件を満たす輸入に改めて輸入の承認を求めることもない。
根拠: 輸入貿易管理令 第4条 / 輸入貿易管理規則 第3条 / 輸出貿易管理令 第2条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問64.外為法第48条第1項による輸出許可と、輸出貿易管理令第2条第1項による輸出承認の有効期間について、最も適切なものはどれか。
- ア.原則として許可又は承認をした日から6月で、経済産業大臣は異なる有効期間を定め、又は延長できる
- イ.原則として許可又は承認をした日から1年で、経済産業大臣は異なる有効期間を定め、又は延長できる
- ウ.原則として許可又は承認をした日から6月で、経済産業大臣も有効期間を延長することはできない
- エ.原則として許可又は承認をした日から1年で、経済産業大臣も有効期間を延長することはできない
正解:ア.原則として許可又は承認をした日から6月で、経済産業大臣は異なる有効期間を定め、又は延長できる
解説:輸出貿易管理令8条1項により、外為法48条1項による経済産業大臣の輸出許可と、同令2条1項による輸出承認の有効期間は、許可又は承認をした日から6月である。同条2項により、経済産業大臣は特に必要があると認めるときは、これと異なる有効期間を定め、又は有効期間を延長することができる。有効期間を1年とする選択肢は期間を、延長できないとする選択肢は同条2項を取り違えている。
根拠: 外国為替及び外国貿易法 第48条 / 輸出貿易管理令 第8条 / 通関業法 第23条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問65.外為法第53条第2項により、経済産業大臣が、貨物の輸出又は輸入に関し同法等に違反した者(同条第1項に規定する、第48条第1項の許可を受けないで同項の貨物を輸出した者を除く。)に対し、原則として輸出又は輸入を禁止することができる期間として、正しいものはどれか。
- ア.6月以内
- イ.1年以内
- ウ.3年以内
- エ.5年以内
正解:イ.1年以内
解説:外為法第53条第2項は、貨物の輸出又は輸入に関し、同法・同法に基づく命令又はこれらに基づく処分に違反した者(同条第1項に規定する者を除く)に対し、経済産業大臣が「一年」以内の期間を限り、輸出又は輸入を禁止することができると定めている。ただし、第10条第1項の対応措置(第48条第3項又は第52条に係るもの)に違反した者は3年以内となるので、本文は「原則として」としている。3年以内は、第48条第1項の許可を受けないで同項の貨物を輸出した者に対する同条第1項の期間でもある。第53条に6月以内や5年以内とする定めはない。
根拠: 外国為替及び外国貿易法 第53条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問66.輸出貿易管理令第4条第1項の特例により、原則として外為法第48条第1項の輸出の許可を要しないこととされる場合として、正しいものはどれか。
- ア.輸出しようとする貨物の総価額が、仕向地を問わず1,000万円以下であるとき
- イ.輸出者が、過去に同一の貨物について輸出の許可を受けたことがあるとき
- ウ.外国貿易船又は航空機が自己の用に供する船用品又は航空機用品を輸出しようとするとき
- エ.経済連携協定の締約国を仕向地として、その原産品である貨物を輸出しようとするとき
正解:ウ.外国貿易船又は航空機が自己の用に供する船用品又は航空機用品を輸出しようとするとき
解説:輸出貿易管理令第4条第1項は、外為法第48条第1項(輸出の許可)を適用しない場合を定め、同項第2号イに外国貿易船又は航空機が自己の用に供する船用品又は航空機用品の輸出を掲げている。ただし、別表第一の一の項の貨物は原則としてこの特例の対象外なので、本文は「原則として」としている。総価額による特例(同項第5号)は、別表第一の五から一三まで又は一五の項の貨物で総価額100万円(別表第三の三の貨物は5万円)以下のものに限られ、仕向地による除外もあるので、仕向地を問わず1,000万円以下とする記述は誤り。過去の許可の実績や経済連携協定の締約国向けであることは特例の要件ではない。
根拠: 輸出貿易管理令 第4条 / 外国為替及び外国貿易法 第48条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問67.外為法の両罰規定に関する記述のうち、最も適切なものはどれか。
- ア.違反行為者のみが処罰され、法人は処罰されない
- イ.両罰規定は外為法には設けられていない
- ウ.法人のみが処罰され、行為者個人は処罰されない
- エ.違反行為者のほか、その所属する法人にも罰金刑が科される
正解:エ.違反行為者のほか、その所属する法人にも罰金刑が科される
解説:外為法72条。違反行為者と所属法人の双方に罰金刑を科す両罰規定が定められた組織犯罪抑止の仕組みである。
根拠: 外国為替及び外国貿易法 第72条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問68.輸入貿易管理令第14条第2号及び別表第二により、船舶又は航空機の乗組員が本邦へ入国する際に本人が携帯して輸入する場合、原則として輸入の承認及び輸入割当ての規定が適用されない貨物として、正しいものはどれか。
- ア.本人の私用に供すると認められる貨物
- イ.携帯品及び職業用具
- ウ.携帯品、職業用具及び引越荷物
- エ.本人の業務に供すると認められる貨物
正解:ア.本人の私用に供すると認められる貨物
解説:入国者の携帯品・別送品の特例で、船舶又は航空機の乗組員については、本人の私用に供すると認められる貨物が対象とされている(輸入貿易管理令別表第二)。一時的に入国する者(一時的に出国して入国する者を含む。)は携帯品と職業用具、永住の目的をもって入国する者はこれに引越荷物が加わる。乗組員の業務に供する貨物は掲げられていない。いずれも、国際約束の履行のため経済産業大臣が定める場合には、特例が適用されない。
根拠: 輸入貿易管理令 第14条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問69.輸出貿易管理令第4条第3項第2号及び別表第五により、原則として同令第2条の輸出の承認の規定が適用されない貨物として、正しいものはどれか。
- ア.総価額500万円以下の有償の商品見本又は宣伝用物品
- イ.総価額200万円以下の無償の商品見本又は宣伝用物品
- ウ.総価額200万円以下の有償の商品見本又は宣伝用物品
- エ.総価額500万円以下の無償の商品見本又は宣伝用物品
正解:イ.総価額200万円以下の無償の商品見本又は宣伝用物品
解説:別表第五に掲げる貨物の輸出には、原則として輸出の承認の規定が適用されない(輸出貿易管理令第4条第3項第2号)。商品見本・宣伝用物品は、無償で総価額200万円以下のものが掲げられている。ただし、一部の貨物・仕向地では、告示でより低い金額が定められる。別表第五にはこのほか、無償の救じゅつ品、国際郵便で送付される受取人の個人的使用に供される身回品等の小包、本邦の在外公館に送付する公用の貨物などが並ぶ。有償の見本や500万円の基準は定められていない。
根拠: 輸出貿易管理令 第4条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問70.輸入される個別消費税の徴収方法に関する記述のうち、最も適切なものはどれか。
- ア.輸入消費税・酒税・たばこ税等は所轄税務署長が徴収する
- イ.輸入消費税のみ税関長が徴収し、酒税・たばこ税等は税務署長が徴収する
- ウ.輸入消費税・酒税・たばこ税等は税関長が徴収し、引取申告書により納付する
- エ.輸入時の個別消費税はすべて免税となる
正解:ウ.輸入消費税・酒税・たばこ税等は税関長が徴収し、引取申告書により納付する
解説:消費税法・酒税法等。保税地域からの引取りに係る内国消費税は税関長が一括して徴収する仕組みである。
-
問71.輸出貿易管理令違反に対する行政制裁の内容として、最も適切なものはどれか。
- ア.違反者には罰金刑のみが科され、行政制裁はない
- イ.行政制裁は財務大臣が課す権限を有する
- ウ.違反者には終身の輸出禁止が自動的に課される
- エ.経済産業大臣は3年以内の期間を定めて輸出禁止等の行政制裁を命じることができる
正解:エ.経済産業大臣は3年以内の期間を定めて輸出禁止等の行政制裁を命じることができる
解説:外為法53条。違反者に対し経産大臣が3年以内の輸出禁止処分を命じる行政制裁制度。
根拠: 外国為替及び外国貿易法 第53条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問72.EPA特恵関税の適用が認められる原産品の判定基準として、最も適切なものはどれか。
- ア.完全生産品であるか、関税分類変更基準・付加価値基準等の実質的変更基準を満たすこと
- イ.輸出国で最終的に出荷されたものであれば全て原産品となる
- ウ.輸出国で50%以上の労働者が関与すれば原産品となる
- エ.原産地証明書の発行があれば実体要件は問わない
正解:ア.完全生産品であるか、関税分類変更基準・付加価値基準等の実質的変更基準を満たすこと
解説:EPA原産地規則。完全生産品又は十分な加工(CTC・VA・SP基準)を満たすことで原産品と判定。
-
問73.輸入消費税の納付時期に関する記述のうち、最も適切なものはどれか。
- ア.輸入後3か月以内に税務署長に申告納付する
- イ.保税地域からの引取りに係る申告と併せて、引取りまでに税関長に納付する
- ウ.確定申告期限(翌年3月末)までに税務署長に納付すれば足りる
- エ.輸入消費税には納期限はなく任意のタイミングで納付できる
正解:イ.保税地域からの引取りに係る申告と併せて、引取りまでに税関長に納付する
解説:消費税法47条・50条。輸入消費税は保税地域からの引取申告と併せて、引取りまでに税関長に納付する仕組み。
根拠: 消費税法 第47条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問74.輸出貿易管理令第2条第2項により、経済産業大臣が別表第二の30の項に掲げる貨物(しいたけ種菌)について輸出の承認をするに当たり、あらかじめ同意を得なければならない者として、正しいものはどれか。
- ア.財務大臣
- イ.環境大臣
- ウ.農林水産大臣
- エ.厚生労働大臣
正解:ウ.農林水産大臣
解説:しいたけ種菌は、輸出貿易管理令別表第二の30の項に掲げられ、全地域を仕向地とする輸出に経済産業大臣の承認が必要な貨物である。この貨物の承認をするには、経済産業大臣は、あらかじめ農林水産大臣の同意を得なければならない(輸出貿易管理令第2条第2項)。承認を行うのはあくまで経済産業大臣で、同意は承認の前提となる手続である。なお、総価額3万円以下のしいたけ種菌の輸出には、承認の規定が適用されない。
根拠: 輸出貿易管理令 第2条 / 輸出貿易管理令 第4条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問75.外為法・関係法令と関税法の関係について、最も適切なものはどれか。
- ア.関税法のみが適用され、外為法・関係法令の適用はない
- イ.輸入時は関税法、輸出時は外為法のみが適用される
- ウ.外為法のみが適用され、関税法の適用はない
- エ.輸出入については関税法のほか外為法・他法令(食品衛生法・植物防疫法・薬機法等)が重畳的に適用される
正解:エ.輸出入については関税法のほか外為法・他法令(食品衛生法・植物防疫法・薬機法等)が重畳的に適用される
解説:関税法70条。他法令確認制度により関税法と外為法・関係法令は重畳的に適用される。
根拠: 関税法 第70条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問76.関税法は、関税の確定・納付・徴収・還付および貨物の輸出入についての税関手続の適正な処理を図ることを目的としている。
正解:○(正しい)
解説:関税法1条。関税の確定・納付・徴収・還付と税関手続の適正処理が目的。関税収入確保と通関秩序維持の両輪。
根拠: 関税法 第1条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問77.関税法上「外国貨物」とは、輸出の許可を受けた貨物および外国から本邦に到着した貨物で輸入が許可された後のものをいう。
正解:×(誤り)
解説:誤り。関税法2条1項3号により外国貨物は「輸入が許可される前のもの」である。正しくは輸入許可前の到着貨物が外国貨物で、許可後は内国貨物となる。
根拠: 関税法 第2条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問78.関税法上「内国貨物」とは、本邦にある貨物で外国貨物でないもの、および本邦の船舶により公海で採捕された水産物をいう。
正解:○(正しい)
解説:関税法2条1項4号。本邦籍船舶が公海で採捕した水産物は内国貨物として扱う。漁船拿捕地ではなく船籍で判断。
根拠: 関税法 第2条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問79.関税法上「輸入」とは、外国から本邦に到着した貨物を一時的に保税地域に搬入することをいい、本邦への引取行為そのものは含まれない。
正解:×(誤り)
解説:誤り。関税法2条1項1号により輸入とは到着貨物等を「本邦に引き取ること」をいう。正しくは保税地域搬入ではなく引取行為が輸入の本質である。
根拠: 関税法 第2条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問80.関税法上「輸出」とは、内国貨物を外国に向けて送り出すことをいい、本邦船舶による公海上での水産物の採捕も輸出に該当する。
正解:×(誤り)
解説:誤り。輸出は内国貨物を外国に向け送り出すこと(関税法2条1項2号)。正しくは公海での水産物採捕は輸出に該当しない(採捕後本邦籍船舶上では内国貨物のまま)。
根拠: 関税法 第2条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問81.申告納税方式による関税の課税物件の確定の時期は、原則として輸入申告の時の現況による。
正解:○(正しい)
解説:関税法4条1項本文。申告納税方式では輸入申告時の現況で課税物件を確定する。例外は同条1項各号。
根拠: 関税法 第4条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問82.保税蔵置場に置かれている外国貨物が亡失した場合の課税物件確定の時期は、当該貨物の輸入申告の時の現況による。
正解:×(誤り)
解説:誤り。保税地域にある外国貨物が亡失・滅却された場合は、亡失又は滅却の時の現況により課税物件を確定する(関税法4条1項4号)。輸入申告の時の現況によるのは原則(同項本文)である。
根拠: 関税法 第4条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問83.関税の適用法令の日は、原則として輸入の許可の日に施行されている法令による。
正解:×(誤り)
解説:誤り。関税法5条本文により原則として輸入申告の日に施行されている法令を適用する。正しくは輸入申告の日であり、輸入の許可の日ではない。
根拠: 関税法 第5条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問84.関税の納税義務者は、原則として貨物を輸入する者であり、保税地域から外国貨物が引き取られる場合はその引取人である。
正解:○(正しい)
解説:関税法6条。輸入者または引取人が納税義務者となる。亡失・違反搬出など特則の納税義務者は別途規定。
根拠: 関税法 第6条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問85.申告納税方式の対象貨物について、納税義務者は輸入の許可後に税額等を記載した納税申告書を税関長に提出すれば足りる。
正解:×(誤り)
解説:誤り。関税法7条1項により納税申告は輸入申告と同時に行うのが原則である。正しくは輸入申告時に納税申告も同時に行い、許可後の事後納税申告ではない。
根拠: 関税法 第7条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問86.賦課課税方式は、入国者の携帯品・別送品、郵便物(一定額以下)、収容貨物の公売等、限定された貨物にのみ適用される。
正解:○(正しい)
解説:関税法6条の2第1項2号・8条。賦課課税方式は限定列挙された貨物に適用される例外的方式。
根拠: 関税法 第6条の2 (出典: e-Gov法令検索)
-
問87.関税法9条の2第1項の個別延納を受けるには、納期限の延長を受けたい旨の申請書を税関長に提出し、関税額の全部又は一部に相当する担保を提供しなければならない。
正解:○(正しい)
解説:正しい。個別延納(関税法9条の2第1項)は、納期限の延長を受けたい旨の申請書の提出と、関税額の全部又は一部に相当する担保の提供が要件で、担保の額を超えない範囲で納期限を3か月以内に限り延長できる。包括延納(同条2項)も担保が必要。これに対し、特例輸入者が期限内特例申告書を提出した場合の延長(同条3項・2か月以内)は担保の提供が要件ではなく、税関長が関税の保全に必要と認めるときに提供を命じられる。
根拠: 関税法 第9条_2 (出典: e-Gov法令検索)
-
問88.輸入許可前引取承認制度(BP承認)は、関税額に相当する担保の提供と税関長の承認を要件として認められる。
正解:○(正しい)
解説:関税法73条1項。担保提供と税関長承認が要件。課税価格・関税率に争いがある場合に活用される実務上重要な制度。
根拠: 関税法 第73条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問89.更正の請求は、納税申告に係る税額が過大であった場合に、原則として法定納期限から5年以内に行うことができる。
正解:○(正しい)
解説:関税法7条の15第1項。法定納期限から5年以内が原則。修正申告は税額不足の場合の自発的訂正で時効まで可能。
根拠: 関税法 第7条の15 (出典: e-Gov法令検索)
-
問90.税関長による更正・決定は、原則として法定納期限から3年を経過した日以後はすることができない。
正解:×(誤り)
解説:誤り。関税法14条1項により原則として法定納期限から5年を経過した日以後は更正・決定できない。正しくは5年であり、偽りその他不正の行為があれば7年。
根拠: 関税法 第14条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問91.輸入申告は、原則としてその貨物を保税地域に入れた後に行わなければならない。
正解:○(正しい)
解説:正しい。輸入申告は、原則として貨物を保税地域等に入れた後にする(関税法67条の2第3項)。本船扱い・搬入前申告の承認・特例輸入者による申告の場合は例外として搬入前に申告できる(同項各号)。
根拠: 関税法 第67条の2 (出典: e-Gov法令検索)
-
問92.事前教示制度における税関の書面回答は、回答後の事情変更があっても永久にその内容が拘束力をもって尊重される。
正解:×(誤り)
解説:誤り。関税法基本通達7-19により書面回答の尊重期間は原則3年である。正しくは3年間であり、永久ではなく法令改正等の事情変更時はその効力も失われる。
-
問93.知的財産侵害物品の輸入差止申立てを行えるのは、特許権者・実用新案権者等の権利者に限定されており、商標権者は含まれない。
正解:×(誤り)
解説:誤り。関税法69条の13により商標権者も差止申立てが可能である。正しくは特許・実用新案・意匠・商標・著作権等の幅広い権利者が対象となる。
根拠: 関税法 第69条の13 (出典: e-Gov法令検索)
-
問94.課税価格の決定の原則は、現実支払価格に加算要素(運賃・保険料・買付手数料以外の仲介料等)を加えた取引価格による。
正解:○(正しい)
解説:関税定率法4条1項。CIF価格をベースとし、買付手数料は加算しない(不算入)点が頻出論点。
根拠: 関税定率法 第4条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問95.保税地域にある外国貨物を見本として一時持ち出そうとする者は、税関長に届け出れば足り、その許可を受ける必要はない。
正解:×(誤り)
解説:誤り。関税法32条により、保税地域にある外国貨物を見本として一時持ち出そうとする者は、税関長の許可を受けなければならない。
根拠: 関税定率法 第4条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問96.輸入申告は原則として貨物を保税地域等に入れた後に行うこととされているが、輸出申告については、貨物を保税地域等に入れる前に行うことができる。
正解:○(正しい)
解説:正しい。関税法67条の2第3項は輸入申告について保税地域等への搬入後の申告を原則とするが、輸出申告にはこの規定がなく、搬入前に申告できる(申告先は貨物を入れる保税地域等の所轄税関長。同条1項)。
根拠: 関税法 第67条の2 (出典: e-Gov法令検索)
-
問97.輸出の許可を受けた貨物は内国貨物の地位を保ち続け、本邦から船積みされるまで内国貨物として扱われる。
正解:×(誤り)
解説:誤り。輸出許可を受けた貨物は外国貨物となる(関税法2条1項3号)。正しくは許可時点で外国貨物に転換し、船積前でも外国貨物として扱われる。
根拠: 関税法 第2条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問98.輸出貨物について税関長が必要と認めるときであっても、その輸出申告に係る貨物について検査を行うことはできない。
正解:×(誤り)
解説:誤り。関税法67条・68条により税関長は必要に応じて貨物検査を行うことができる。正しくは検査権限があり、実務上はリスクベース選定で検査が実施される。
根拠: 関税法 第67条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問99.指定保税地域は、財務大臣が指定する公共の埠頭・倉庫等であり、外国貨物の積卸し・運搬・一時蔵置が認められる施設である。
正解:○(正しい)
解説:正しい。指定保税地域は、財務大臣が指定する国・地方公共団体等が所有・管理する埠頭・倉庫等で、外国貨物の積卸し・運搬・一時蔵置ができる(関税法37条1項、40条)。入れた日から1月を経過した外国貨物は税関長が収容できる(80条1項1号)ため、長期の保管には保税蔵置場(2年、43条の2)を用いる。
根拠: 関税法 第37条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問100.保税蔵置場における外国貨物の蔵置期間は、原則として置くことが承認された日から2年以内とされている。
正解:○(正しい)
解説:関税法43条の2第1項。蔵入承認から2年が原則で、税関長の承認により延長が認められる。指定保税地域の1か月と区別する。
根拠: 関税法 第43条の2 (出典: e-Gov法令検索)
-
問101.保税工場は、外国貨物の単なる蔵置のみが認められる施設であり、加工・製造・改装等の保税作業を行うことはできない。
正解:×(誤り)
解説:誤り。関税法56条1項・61条により保税工場では保税作業(加工・製造・改装等)が認められる。正しくは保税作業ができる施設で、単純蔵置場の保税蔵置場とは目的が異なる。
根拠: 関税法 第56条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問102.総合保税地域は、保税蔵置場・保税工場・保税展示場の機能を併せ持つ広域施設で、税関長が許可する。
正解:○(正しい)
解説:正しい。総合保税地域は、蔵置・加工製造・展示等の機能を併せ持つ場所として税関長が許可する(関税法62条の8)。財務大臣が指定するのは指定保税地域(37条)であり、許可権者・行為(許可/指定)が異なる点に注意。
根拠: 関税法 第62条の8 (出典: e-Gov法令検索)
-
問103.外国貨物の保税運送は、税関長の承認を受けて、開港・税関空港・保税地域・税関官署相互間で行うことができる仕組みである。
正解:○(正しい)
解説:関税法63条1項。承認を受けて運送し、運送期間内に到着確認を受ける必要がある。期間徒過時は関税徴収のおそれがある。
根拠: 関税法 第63条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問104.保税運送の一括承認(関税法63条1項後段)を受けた者であっても、貨物ごとに毎回個別の保税運送承認を受ける必要がある。
正解:×(誤り)
解説:誤り。税関長は、取締り上支障がないと認めるときは、政令で定める期間の範囲内で指定する期間内に発送される外国貨物の保税運送を一括して承認できる(関税法63条1項後段)。一括承認を受ければ、貨物ごとに毎回個別の承認を受ける必要はない。
根拠: 関税法 第63条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問105.内国貨物については、関税法上の保税運送の規定は適用されず、自由に運送することができる。
正解:×(誤り)
解説:誤り。関税法66条により船舶・航空機による特定区間の内国貨物運送には届出が必要である。正しくは内国貨物運送にも一定の手続が要求される。
根拠: 関税法 第66条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問106.関税法違反のうち、無許可輸出入罪は10年以下の拘禁刑もしくは1,000万円以下の罰金、またはこれらの併科とされている。
正解:×(誤り)
解説:誤り。関税法111条の無許可輸出入罪の法定刑は「5年以下の拘禁刑もしくは1,000万円以下の罰金(又は併科)」である。10年以下の拘禁刑は関税ほ脱罪(110条)や禁制品輸入罪(109条)の刑であり、本問の記述は誤り。
根拠: 関税法 第111条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問107.関税法上の罰則には両罰規定があり、法人の代表者や使用人等が業務に関し違反行為をしたときは、行為者と法人の双方が罰せられる。
正解:○(正しい)
解説:関税法117条。法人にも罰金刑が科される両罰規定。コンプライアンス体制構築の根拠となる。
根拠: 関税法 第117条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問108.関税法上の処分に不服がある者は、再調査の請求を経ず、直接審査請求を行うこともできる。
正解:○(正しい)
解説:関税法89条・行政不服審査法。再調査の請求は任意で、直接審査請求も可能(自由選択主義)。
根拠: 関税法 第89条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問109.関税法上の処分の取消訴訟は、審査請求に対する裁決を経る必要は一切なく、いつでも自由に提起できる。
正解:×(誤り)
解説:誤り。関税法93条により審査請求前置主義が原則として採用されている。正しくは原則として裁決経由を要し、例外として3か月経過等の場合に直接提訴できる。
根拠: 関税法 第93条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問110.輸入者は、輸入の許可の日から5年間、輸入の許可に係る帳簿および取引関係書類を保存しなければならない。
正解:×(誤り)
解説:誤り。関税法94条1項・施行令83条により帳簿は7年、取引関係書類は原則5年保存である。正しくは帳簿と書類で保存期間が異なる(帳簿7年・書類5年)。
根拠: 関税法 第94条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問111.NACCSによる輸出入申告は電子情報処理組織を使用した申告として認められ、紙の申告書による申告と同等の効力を持つ。
正解:○(正しい)
解説:通関情報処理システム法。NACCS申告と紙申告は法的に同等。実務はほぼNACCS経由。
-
問112.税関職員は、関税法の規定に基づく質問検査権により、輸入者・通関業者等に質問し、帳簿書類を検査することができる。
正解:○(正しい)
解説:関税法105条1項。事後調査の根拠規定。拒否・虚偽答弁は罰則対象(114条の2)。
根拠: 関税法 第105条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問113.輸入された貨物が違約品その他特定の理由により返送される場合、輸入時に納付した関税は還付されない。
正解:×(誤り)
解説:誤り。関税定率法20条により違約品等の戻し税制度がある。輸入時の性質・形状に変更を加えないもので、輸入許可の日から6月以内に保税地域に搬入し再輸出(または廃棄)すれば関税は還付される。
根拠: 関税定率法 第20条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問114.関税法第2条第1項第1号における「輸入」の定義として最も正確なものはどれか。
- ア.外国から本邦に到着した貨物(外国の船舶により公海で採捕された水産物を含む)または輸出の許可を受けた貨物を本邦に引き取ること
- イ.外国貨物を本邦の港に陸揚げすること
- ウ.外国から本邦に到着した貨物を一時的に保税地域に搬入すること
- エ.外国貨物の所有権を本邦居住者に移転すること
正解:ア.外国から本邦に到着した貨物(外国の船舶により公海で採捕された水産物を含む)または輸出の許可を受けた貨物を本邦に引き取ること
解説:関税法2条1項1号。「本邦に引き取ること」が輸入の本質。陸揚げや搬入・所有権移転とは異なる概念であり、引取りに着目する点が重要。
根拠: 関税法 第2条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問115.申告納税方式における課税物件確定の時期の原則として正しいものはどれか。
- ア.輸入の許可の時の現況による
- イ.輸入申告の時の現況による
- ウ.保税地域への搬入の時の現況による
- エ.貨物が本邦に到着した時の現況による
正解:イ.輸入申告の時の現況による
解説:関税法4条1項本文。申告納税方式では「輸入申告の時」の現況で課税物件を確定する。許可時・搬入時・到着時ではない点が頻出論点。
根拠: 関税法 第4条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問116.関税の適用法令の日について、原則として適用される法令はどれか。
- ア.輸入の許可の日に施行されている法令
- イ.保税地域搬入の日に施行されている法令
- ウ.輸入申告の日に施行されている法令
- エ.本邦到着の日に施行されている法令
正解:ウ.輸入申告の日に施行されている法令
解説:関税法5条本文。原則は輸入申告の日の法令を適用。許可日ではない点が頻出。BP承認・蔵入承認等の例外規定もあわせて押さえる。
根拠: 関税法 第5条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問117.賦課課税方式が適用される貨物として正しいものはどれか。
- ア.営業用に輸入される機械設備
- イ.保税工場での加工後に輸入される製品
- ウ.事業者が継続的に輸入する原材料
- エ.入国者の携帯品・別送品
正解:エ.入国者の携帯品・別送品
解説:関税法6条の2第1項2号・8条。携帯品・別送品・郵便物(一定額以下)・公売貨物等が賦課課税方式の対象。事業者輸入は申告納税方式が原則。
根拠: 関税法 第6条の2 (出典: e-Gov法令検索)
-
問118.更正の請求の原則的な期間制限として正しいものはどれか。
- ア.法定納期限から5年以内
- イ.法定納期限から3年以内
- ウ.輸入の許可の日から1年以内
- エ.輸入の許可の日から3年以内
正解:ア.法定納期限から5年以内
解説:関税法7条の15第1項。法定納期限から5年以内が原則。偽りその他不正行為がある場合の更正・決定の期間制限7年とは区別する。
根拠: 関税法 第7条の15 (出典: e-Gov法令検索)
-
問119.課税価格の決定の原則において、現実支払価格に加算すべきでないもの(不算入項目)はどれか。
- ア.輸入港までの運賃
- イ.買付手数料
- ウ.輸入港までの保険料
- エ.売手のために行われた仲介料
正解:イ.買付手数料
解説:関税定率法4条1項。買付手数料(買手側エージェント手数料)は加算しない。一方、運賃・保険料・売手側仲介料は加算項目(CIF基準)。
根拠: 関税定率法 第4条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問120.保税蔵置場における外国貨物の原則的な蔵置期間として正しいものはどれか。
- ア.蔵入承認の日から1年
- イ.蔵入承認の日から3年
- ウ.蔵入承認の日から2年
- エ.蔵入承認の日から5年
正解:ウ.蔵入承認の日から2年
解説:関税法43条の2第1項。蔵入承認日から2年が原則。延長は税関長承認により可能。指定保税地域の1か月とは大きく異なる。
根拠: 関税法 第43条の2 (出典: e-Gov法令検索)
-
問121.特例輸入者が輸入の許可を受けた特例申告貨物について、期限内特例申告書を提出しなければならない期限として、正しいものはどれか。
- ア.輸入の許可の日の属する月の翌月末日
- イ.輸入の許可の日から起算して1か月以内
- ウ.輸入の許可の日の属する月の末日
- エ.輸入の許可の日の属する月の翌々月末日
正解:ア.輸入の許可の日の属する月の翌月末日
解説:関税法7条の2第2項により、特例申告書は、輸入の許可の日の属する月の翌月末日までに、当該許可をした税関長に提出しなければならない(この期限内に提出するものを期限内特例申告書という・同条3項)。
根拠: 関税法 第7条の15 (出典: e-Gov法令検索)
-
問122.総合保税地域の許可権者として正しいものはどれか。
- ア.財務大臣
- イ.税関長
- ウ.経済産業大臣
- エ.国土交通大臣
正解:イ.税関長
解説:関税法62条の8第1項により、総合保税地域は税関長が許可する。財務大臣が指定するのは指定保税地域(37条)のみで、保税蔵置場・保税工場・保税展示場と同様、総合保税地域も税関長の許可による。
根拠: 関税法 第62条の8 (出典: e-Gov法令検索)
-
問123.知的財産侵害物品の輸入差止申立てを行うことができる者として誤っているものはどれか。
- ア.特許権者
- イ.輸入者の競合事業者であり権利者でない者
- ウ.商標権者
- エ.著作権者
正解:イ.輸入者の競合事業者であり権利者でない者
解説:関税法69条の13。差止申立てができるのは権利者本人・専用実施権者等に限られる。単なる競合事業者は申立人適格を有しない。
根拠: 関税法 第69条の13 (出典: e-Gov法令検索)
-
問124.関税法上の帳簿・書類の保存義務の組合せとして正しいものはどれか。
- ア.帳簿・書類とも5年
- イ.帳簿・書類とも7年
- ウ.帳簿は7年、輸入許可書等の書類は原則5年
- エ.帳簿は5年、書類は3年
正解:ウ.帳簿は7年、輸入許可書等の書類は原則5年
解説:関税法94条1項・施行令83条。帳簿7年・書類原則5年。期間が異なる点が頻出論点で、保存方法は紙・電磁的記録のいずれも可。
根拠: 関税法 第94条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問125.輸入の許可前における貨物の引取り(BP承認)の主要な要件として正しいものはどれか。
- ア.輸入申告の前に、課税価格に相当する担保を提供して税関長の承認を受けること
- イ.輸入申告の前に、関税額に相当する担保を提供して税関長の承認を受けること
- ウ.輸入申告の後に、課税価格に相当する担保を提供して税関長の承認を受けること
- エ.輸入申告の後に、関税額に相当する担保を提供して税関長の承認を受けること
正解:エ.輸入申告の後に、関税額に相当する担保を提供して税関長の承認を受けること
解説:関税法73条1項により、外国貨物(特例申告貨物を除く)を輸入申告の後、輸入の許可前に引き取ろうとする者は、関税額に相当する担保を提供して税関長の承認を受けなければならない。手続は輸入申告の前ではなく後に行うもので、まず輸入申告をしてから承認を受ける。担保の額は課税価格ではなく関税額に相当する額である。また、輸入の許可を与えることができない場合には、税関長は承認をしてはならない(同条2項)。
根拠: 関税法(昭和二十九年法律第六十一号) 第73条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問126.関税の納税義務者として原則的な者はどれか。
- ア.貨物を輸入する者(保税地域からの引取人を含む)
- イ.貨物の運送業者
- ウ.貨物の通関業者
- エ.貨物の本邦における最終消費者
正解:ア.貨物を輸入する者(保税地域からの引取人を含む)
解説:関税法6条。輸入者・引取人が納税義務者。通関業者は申告代理人にすぎず、運送業者・消費者は原則として納税義務を負わない。
根拠: 関税法 第6条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問127.輸出の許可を受けた貨物の法的地位について正しいものはどれか。
- ア.本邦から船積された時点で外国貨物となる
- イ.輸出許可の時点で外国貨物となる
- ウ.輸出の許可を受けても本邦内では内国貨物のままである
- エ.保税地域に搬入された時点で外国貨物となる
正解:イ.輸出許可の時点で外国貨物となる
解説:関税法2条1項3号。輸出許可と同時に外国貨物となる。船積前でも外国貨物として保税運送の対象となり、関税法の規律が及ぶ。
根拠: 関税法 第2条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問128.保税工場で行うことができる作業として最も適切なものはどれか。
- ア.外国貨物の単なる積卸しのみ
- イ.外国貨物の展示および販売
- ウ.外国貨物の加工・製造・改装等の保税作業
- エ.外国貨物の小売販売
正解:ウ.外国貨物の加工・製造・改装等の保税作業
解説:関税法56条1項・61条。保税作業(加工・製造・改装等)が中心機能。展示は保税展示場、蔵置は保税蔵置場の機能と区別する。
根拠: 関税法 第56条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問129.申告納税方式における修正申告(税額が過少の場合)が認められる期間はいつまでか。
- ア.輸入の許可の日から1か月以内
- イ.法定納期限から3年以内
- ウ.輸入の許可の日から3か月以内
- エ.更正があるまでの間(時効まで)
正解:エ.更正があるまでの間(時効まで)
解説:関税法7条の14第1項。更正があるまで自発的に修正申告可能。過少税額の自発訂正であり、過少申告加算税の軽減が見込める。
根拠: 関税法 第7条の14 (出典: e-Gov法令検索)
-
問130.関税法上、指定保税地域に入れた外国貨物が税関長による収容の対象となる期間の基準として正しいものはどれか。
- ア.入れた日から1か月
- イ.3か月
- ウ.6か月
- エ.1年
正解:ア.入れた日から1か月
解説:指定保税地域にある外国貨物で、入れた日から1月を経過したものは税関長が収容できる(関税法80条1項1号)。長期の蔵置には保税蔵置場(承認の日から2年、43条の2)を用いる。
根拠: 関税法 第36条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問131.関税法109条(禁制品輸入罪等)の対象となる典型的な貨物はどれか。
- ア.中古衣料品
- イ.麻薬・覚醒剤・大麻・銃砲等
- ウ.贈答用の食品
- エ.事業用の機械部品
正解:イ.麻薬・覚醒剤・大麻・銃砲等
解説:関税法109条・69条の11。麻薬・銃器・児童ポルノ等の輸入禁制品違反は無許可輸入罪より重い罰則。社会的法益保護の観点で重罰化。
根拠: 関税法 第109条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問132.関税法上の両罰規定の意義として正しいものはどれか。
- ア.輸入者と輸出者の双方を処罰する規定
- イ.正犯と教唆犯の双方を処罰する規定
- ウ.違反行為者個人と法人の双方を処罰する規定
- エ.故意犯と過失犯の双方を処罰する規定
正解:ウ.違反行為者個人と法人の双方を処罰する規定
解説:関税法117条。行為者と業務主体である法人の双方を処罰し、企業ぐるみの違反を抑止する。罰金額は法人に対して加重される場合あり。
根拠: 関税法 第117条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問133.関税法上の不服申立てに関する制度の説明として正しいものはどれか。
- ア.必ず再調査の請求を経てからでなければ審査請求できない
- イ.審査請求はなく、再調査の請求のみ認められる
- ウ.不服申立てはできず、直接訴訟で争うことが原則である
- エ.再調査の請求と審査請求は自由選択であり、再調査を経ず直接審査請求できる
正解:エ.再調査の請求と審査請求は自由選択であり、再調査を経ず直接審査請求できる
解説:関税法89条・行政不服審査法。自由選択主義により再調査前置は不要。ただし訴訟は審査請求前置主義が原則(関税法93条)。
-
問134.事前教示制度(書面回答)の効力の原則的な尊重期間として正しいものはどれか。
- ア.3年間
- イ.1年間
- ウ.5年間
- エ.永久
正解:ア.3年間
解説:関税法基本通達7-19。書面による事前教示の回答は原則3年間尊重される。法令改正等で内容が変わった場合は除く。
-
問135.関税の延納制度における担保提供と納期限延長の関係として正しいものはどれか。
- ア.担保を提供すれば、最長6か月の延長を受けられる
- イ.税額に相当する担保を提供すれば、最長3か月の延長を受けられる
- ウ.特例委託輸入者は、担保を提供しなくても2か月の延長を受けられる
- エ.特例輸入者以外の輸入者も、担保なしで2か月の延長を受けられる
正解:イ.税額に相当する担保を提供すれば、最長3か月の延長を受けられる
解説:関税法9条の2第1項により、関税額に相当する担保を提供すれば、担保の額の範囲で納期限を3か月以内に限り延長できる(個別延納。包括延納も同条2項で同じく担保が要件)。担保を提供せずに延長できるのは、特例輸入者が期限内特例申告書を提出した場合の2か月以内の延長(同条3項)に限られ、特例輸入者以外の輸入者には認められない。特例委託輸入者の2か月以内の延長(同条4項)は担保の提供が要件である。延長の期間は最長3か月で、6か月の定めはない。
根拠: 関税法 第9条_2 (出典: e-Gov法令検索)
-
問136.関税を納付して輸入した貨物を輸出する場合の戻し税(関税の払戻し)の対象として典型的なものはどれか。
- ア.輸入後5年経過してから輸出された貨物
- イ.国内で消費後の残余物
- ウ.輸入の許可の日から6月以内に違約品等として保税地域に搬入し再輸出された貨物
- エ.国内で加工製造された純国産品
正解:ウ.輸入の許可の日から6月以内に違約品等として保税地域に搬入し再輸出された貨物
解説:関税定率法20条(違約品等の戻し税)。輸入許可の日から6月以内・保税地域搬入・再輸出(または廃棄)が要件。契約相違等の救済規定として実務上重要。
根拠: 関税定率法 第20条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問137.売手と買手の特殊関係が課税価格に影響していると認められる場合の取扱いとして正しいものはどれか。
- ア.そのまま取引価格を採用する
- イ.取引価格を一律10%増額する
- ウ.輸入者の選択により評価方法を自由に決められる
- エ.取引価格による課税価格決定の原則は適用されず、同種・類似貨物の取引価格等の代替方法による
正解:エ.取引価格による課税価格決定の原則は適用されず、同種・類似貨物の取引価格等の代替方法による
解説:関税定率法4条2項4号・4条の2以下。特殊関係の影響があれば原則不適用となり、同種・類似貨物価格、国内販売価格、製造原価等の順で評価。
根拠: 関税定率法 第4条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問138.保税運送(外国貨物の運送)の原則的な手続として正しいものはどれか。
- ア.税関長の承認を受けて運送し、運送期間内に到着確認を受ける
- イ.届出のみで足り、運送期間の制限はない
- ウ.通関業者経由でなければ運送できない
- エ.保税運送は廃止され全てNACCSのみで処理される
正解:ア.税関長の承認を受けて運送し、運送期間内に到着確認を受ける
解説:関税法63条1項。承認・運送期間内の到着確認が必須。期間徒過時は関税徴収のおそれがあり、運送終了の確認手続は実務上重要。
根拠: 関税法 第63条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問139.関税法における「内国貨物」の定義として正しいものはどれか。
- ア.本邦で製造された貨物のみ
- イ.本邦にある貨物で外国貨物でないもの、および本邦船舶により公海で採捕された水産物
- ウ.本邦の輸入許可を受けた全ての貨物
- エ.本邦居住者が所有する貨物
正解:イ.本邦にある貨物で外国貨物でないもの、および本邦船舶により公海で採捕された水産物
解説:関税法2条1項4号。船籍主義により本邦籍船舶が公海で採捕した水産物は内国貨物。製造地・所有者・許可の有無では決まらない。
根拠: 関税法 第2条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問140.税関職員の質問検査権の対象とできる者として正しいものはどれか。
- ア.輸入者本人に限定される
- イ.通関業者のみに限定される
- ウ.輸入者・輸出者・通関業者・倉庫業者等の関係者
- エ.輸入者の取引銀行には及ばない
正解:ウ.輸入者・輸出者・通関業者・倉庫業者等の関係者
解説:関税法105条1項。関係者全般に質問検査権が及ぶ。事後調査の根拠規定であり、拒否・虚偽答弁には罰則(関税法114条の2)。
根拠: 関税法 第105条 / 関税法 第114条の2 (出典: e-Gov法令検索)
-
問141.関税法上の更正・決定の期間制限について、偽りその他不正の行為があった場合の期間として正しいものはどれか。
- ア.法定納期限から5年
- イ.法定納期限から3年
- ウ.法定納期限から10年
- エ.法定納期限から7年
正解:エ.法定納期限から7年
解説:偽りその他不正の行為により関税を免れた場合等の更正・決定・賦課決定は、法定納期限等から7年を経過する日まですることができる(関税法14条4項)。原則は5年(同条1項)。
根拠: 関税法 第14条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問142.NACCS(電子情報処理組織)による輸出入申告の法的位置付けとして正しいものはどれか。
- ア.紙の申告書による申告と同等の効力を有する
- イ.紙申告より法的効力が弱い
- ウ.実験的制度で本格運用前である
- エ.輸入のみ可能で輸出には適用されない
正解:ア.紙の申告書による申告と同等の効力を有する
解説:通関情報処理システム法。NACCS入力は紙申告と同等の法的効力。現在の実務はほぼNACCS経由で、運用効率と法的安定性を両立。
-
問143.保税地域の蔵置期間制限の比較として正しい組合せはどれか。
- ア.指定保税地域2年・保税蔵置場1か月
- イ.指定保税地域1か月・保税蔵置場2年
- ウ.指定保税地域1年・保税蔵置場1年
- エ.指定保税地域・保税蔵置場とも無期限
正解:イ.指定保税地域1か月・保税蔵置場2年
解説:指定保税地域に入れた日から1月を経過した外国貨物は税関長が収容できる(関税法80条1項1号)。保税蔵置場に置くことができる期間は、最初に置くことが承認された日から2年(43条の2第1項、特別の事由があれば延長可)。
根拠: 関税法 第36条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問144.関税法上の輸入差止申立てが受理された後の流れとして正しいものはどれか。
- ア.税関長は、侵害の疑いのある貨物を発見したときは、輸入者の同意を得た場合に限り認定手続を執り、結果を権利者に通知する
- イ.税関長は、侵害の疑いのある貨物を発見したときは、申立人が金銭を供託した後でなければ認定手続を執れない
- ウ.税関長は、侵害の疑いのある貨物を発見したときは認定手続を執り、権利者と輸入者に証拠提出と意見陳述ができる旨を通知する
- エ.税関長は、侵害の疑いのある貨物を発見したときは、認定手続を経ずに没収して廃棄し、その旨を権利者と輸入者に通知する
正解:ウ.税関長は、侵害の疑いのある貨物を発見したときは認定手続を執り、権利者と輸入者に証拠提出と意見陳述ができる旨を通知する
解説:輸入差止申立てが受理されていても、税関長は侵害の疑いのある貨物があると思料するときに認定手続を執らなければならず、その際、権利者と輸入者の双方に、認定手続を執る旨と、証拠を提出し意見を述べることができる旨を通知する(関税法69条の12)。没収・廃棄などの措置は認定手続を経た後でなければとれない。認定手続を執るのに輸入者の同意は要らない。申立人への金銭の供託命令は、輸入者が被るおそれのある損害を担保するため必要と認めるときに出せるもので、認定手続を始める条件ではない。
根拠: 関税法 第69条_12 / 関税法 第69条_15 (出典: e-Gov法令検索)
-
問145.保税地域の許可・指定権者の組合せとして正しいものはどれか。
- ア.全て財務大臣
- イ.全て税関長
- ウ.指定保税地域のみ税関長、他は財務大臣
- エ.指定保税地域は財務大臣が指定、保税蔵置場・保税工場・保税展示場・総合保税地域は税関長が許可
正解:エ.指定保税地域は財務大臣が指定、保税蔵置場・保税工場・保税展示場・総合保税地域は税関長が許可
解説:関税法37条(指定保税地域=財務大臣が指定)・42条・56条・62条の2・62条の8(保税蔵置場・保税工場・保税展示場・総合保税地域=税関長が許可)。公共性の高い指定保税地域のみ財務大臣、他は税関長。
根拠: 関税法 第37条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問146.輸入申告に対する税関の許可前に、必要に応じて行われ得る手続として正しいものはどれか。
- ア.貨物検査および書類審査
- イ.課税価格の事後的更正のみ
- ウ.輸入者の信用調査のみ
- エ.申告内容の自動承認のみ
正解:ア.貨物検査および書類審査
解説:関税法67条・68条。リスクベース選定により貨物検査・書類審査が行われる。許可は審査・検査完了後に与えられる。
根拠: 関税法 第67条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問147.保税蔵置場で外国貨物が亡失した場合の納税義務者として原則正しいものはどれか。
- ア.貨物の本来の輸入予定者のみ
- イ.保税蔵置場の許可を受けた者
- ウ.通関業者
- エ.保税運送業者
正解:イ.保税蔵置場の許可を受けた者
解説:関税法45条1項。蔵置場管理責任の観点から許可を受けた者が亡失貨物の関税を納める。災害等の例外規定(同条但書)あり。
根拠: 関税法 第45条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問148.関税法上の輸出申告から船積みまでの実務上の流れとして正しいものはどれか。
- ア.船積み→輸出申告→輸出許可
- イ.輸出申告→船積み→輸出許可
- ウ.輸出申告→審査・検査→輸出許可→船積み(外国貨物として)
- エ.船積み完了後にのみ輸出申告
正解:ウ.輸出申告→審査・検査→輸出許可→船積み(外国貨物として)
解説:関税法67条・67条の2。輸出申告→許可→船積みが原則。許可時点で外国貨物となり、船積前でも保税運送等の規律対象となる。
根拠: 関税法 第67条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問149.関税法上の取消訴訟の提起と審査請求の関係として正しいものはどれか。
- ア.審査請求を経ずに常に直接訴訟提起できる
- イ.訴訟は認められず審査請求のみ可能
- ウ.再調査の請求を必ず先に行う必要がある
- エ.原則として審査請求に対する裁決を経た後でなければ取消訴訟を提起できない
正解:エ.原則として審査請求に対する裁決を経た後でなければ取消訴訟を提起できない
解説:関税法93条。審査請求前置主義が原則。裁決を経ない場合は3か月経過・著しい損害等の例外規定により提訴可能。
根拠: 関税法 第93条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問150.関税の納付方法に関する説明として正しいものはどれか。
- ア.現金納付のほか、口座振替・電子納付(NACCS・ダイレクト納付等)が利用できる
- イ.現金納付のみが認められる
- ウ.クレジットカード納付に限定される
- エ.輸入者本人による直接持参のみ可
正解:ア.現金納付のほか、口座振替・電子納付(NACCS・ダイレクト納付等)が利用できる
解説:関税法9条・国税通則法準用。電子納付の普及により利便性が向上。リアルタイム口座振替やマルチペイメント等多様化している。
根拠: 関税法 第9条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問151.課税価格の決定の原則(関税定率法4条1項)によれば、輸入貨物の課税価格は買手が売手に対し当該貨物につき現実に支払った又は支払うべき価格に、加算要素を加えた価格(取引価格)とすることが原則である。
正解:○(正しい)
解説:関税定率法4条1項は「課税価格決定の原則」を定め、現実支払価格に法定の加算要素を加算した取引価格を基礎とする。世界的なWTO関税評価協定の国内法化として位置づけられる。
根拠: 関税定率法 第4条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問152.課税価格に加算すべき運送費・保険料は、輸入港到着までに要したものに限られ、輸入港到着後の国内運送費・国内保険料は加算しない。
正解:○(正しい)
解説:正しい。関税定率法4条1項1号により、加算対象は「当該輸入貨物が輸入港に到着するまでの運送に要する運賃、保険料その他当該運送に関連する費用」である。我が国の課税価格はCIF条件ベースで、輸入港到着後に発生する国内運送費等は加算しない(4条1項4号は特許権等の使用料であり運送費ではない)。
根拠: 関税定率法 第4条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問153.買手が売手以外の第三者に対し売手のために支払う仲介手数料(買付手数料を除く)は、課税価格に加算する。
正解:○(正しい)
解説:関税定率法4条1項2号イにより、仲介手数料(売手側に立つ販売手数料)は加算要素。一方、買手のために買付業務を行う者へ支払う「買付手数料」は加算しないと明文で除外されている。
根拠: 関税定率法 第4条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問154.課税価格に加算する容器の費用とは、輸入貨物と一体として取り扱われる容器の費用であり、リターナブル容器のように貨物と別個に取引される容器は含まれない。
正解:○(正しい)
解説:関税定率法4条1項2号ロにより、関税率表上貨物と一体扱いの容器費用が加算される。別個に取引・再使用されるリターナブル容器(パレット等)は別個取引として課税価格に含めない取扱い。
根拠: 関税定率法 第4条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問155.買手が輸入貨物の生産のために売手に無償で提供した部品・材料・金型等の費用は、課税価格に加算する加算要素となる。
正解:○(正しい)
解説:関税定率法4条1項3号により、買手が無償又は値引きで提供した物品・役務(部品・材料・工具・金型・本邦外で行われた技術・設計等)の費用は加算要素。本邦内で行われた設計の費用は対象外。
根拠: 関税定率法 第4条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問156.課税価格の控除要素のうち、輸入申告の時までに買手が現実に支払うべき関税及び内国消費税は、明らかに区分できる場合に限り課税価格に含めないとされている。
正解:○(正しい)
解説:正しい。本邦において輸入貨物に課される関税その他の公課は、現実支払価格に含まないものとする(関税定率法施行令1条の4第3号)。ただし、その額を明らかにできず支払総額に含めてしか把握できない場合は、含んだ額による(同条ただし書)。
根拠: 関税定率法 第4条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問157.輸入港到着後の国内運送費・据付費・組立費・整備費・支払利息は、現実支払価格に含まれていれば、明らかに区分されている場合に限り課税価格から控除できる。
正解:○(正しい)
解説:関税定率法施行令1条の4により、輸入港到着後の運送関連費用・据付費・組立費・支払利息等は明確に区分された場合に控除できる。証ひょう書類による立証ができないと控除は認められない。
根拠: 関税定率法施行令 第1条の4 (出典: e-Gov法令検索)
-
問158.売手と買手が特殊関係にある場合、その特殊関係が取引価格に影響を与えていないと認められる場合であっても、関税定率法4条の2以下の代替的評価方法によって課税価格を決定しなければならない。
正解:×(誤り)
解説:誤り。正しくは「特殊関係が価格決定に影響していないと認められれば取引価格を課税価格として採用できる」(関税定率法4条2項4号ただし書)。代替的方法への強制移行はされない。
根拠: 関税定率法 第4条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問159.加工又は修繕のため本邦から輸出され、原則としてその輸出の許可の日から1年以内に輸入される貨物(加工のためのものは、本邦においてその加工をすることが困難と認められるものに限る)については、関税を軽減することができる。
正解:○(正しい)
解説:正しい。関税定率法11条。1年を超えることがやむを得ない理由があり税関長の承認を受けたときは、税関長が指定する期間となる。軽減は、輸出の許可の際の性質・形状で輸入されたとした場合の課税価格の割合を用いて算出した額の範囲内で行う。
-
問160.同種又は類似の貨物に係る取引価格による方法(4条の2)では、課税物品と取引段階・取引数量がおおむね同一の輸入貨物の取引価格を用いる。
正解:○(正しい)
解説:関税定率法4条の2第1項により、同種・類似貨物の取引価格を用いる場合、取引段階・取引数量・輸出時期が近いものを選択し、必要に応じて補正を行う。同種優先、なければ類似を採用する順番。
根拠: 関税定率法 第4条の2 (出典: e-Gov法令検索)
-
問161.国内販売価格に基づく課税価格の決定方法(4条の3第1項1号)では、課税物品又は同種・類似貨物が国内で特殊関係のない者に対し最大数量で販売された単価から、国内利潤・一般経費・国内運送費・関税等を控除する。
正解:○(正しい)
解説:正しい。国内販売価格による方法は、国内で特殊関係のない買手に販売された単価(異なる単価があれば販売数量が最大のもの。関税定率法施行令1条の11第2項)から、通常の手数料又は利潤及び一般経費、輸入港到着後の国内運送費等、本邦で課された関税等を控除して求める(関税定率法4条の3第1項1号)。
根拠: 関税定率法 第4条の3 (出典: e-Gov法令検索)
-
問162.製造原価に基づく課税価格の決定方法(4条の3第2項)では、輸入貨物の製造原価に、本邦への輸出に係る通常の利潤・一般経費及び運送費等を加算する。
正解:○(正しい)
解説:正しい。関税定率法4条の3第2項(製造原価に基づく方法)により、輸入貨物の製造原価に、本邦へ輸出するための通常の利潤・一般経費及び輸入港到着までの運送費等を加算して算定する(生産者の協力と帳簿等の提示が前提)。なお4条の3第1項は国内販売価格に基づく方法である。
根拠: 関税定率法 第4条の3 (出典: e-Gov法令検索)
-
問163.関税率は、国内法で定める国定税率(基本税率・暫定税率・特恵税率等)と、条約に基づく協定税率とに大別される。
正解:○(正しい)
解説:正しい。国定税率には関税定率法の基本税率、関税暫定措置法の暫定税率(2条)・特恵税率(8条の2)などがあり、WTO譲許等の条約による税率が協定税率である。適用は、暫定税率が基本税率に優先し、協定税率は国定税率より低い場合に適用される(関税法3条ただし書)など、単純に「低い方を選ぶ」ものではない。
-
問164.暫定税率は関税暫定措置法に基づき、一定期間に限り基本税率に優先して適用される税率であり、毎年度の改正対象となることが多い。
正解:○(正しい)
解説:関税暫定措置法別表により暫定税率が定められ、国会の議決により一定期間(通常1年延長)有効。基本税率に優先して適用され、政策的に重要な品目(農産物・石油製品等)に多く設定される。
-
問165.関税定率法の関税割当制度では、別表で一定の数量を限度として税率が定められた貨物のうち政令で定めるものについて、その税率は、政府の割当てを受けた者がその受けた数量の範囲内で輸入するものに適用される。
正解:○(正しい)
解説:正しい。関税定率法9条の2第1項。割当ては貨物の使用の実績・見込みその他国民経済上の必要な考慮に基づいて政府が行い、割当ての方法・手続は政令で定める(同条2項)。
根拠: 関税暫定措置法 第8条の2 (出典: e-Gov法令検索)
-
問166.後発開発途上国(LDC)を原産地とする貨物には特別特恵関税が適用され、原則として無税となる。
正解:○(正しい)
解説:関税暫定措置法8条の2第3項に基づく特別特恵関税は、LDC原産品の原則無税・無枠を基本とする。指定品目について実施され、米・砂糖等の例外品目を除き広範な品目で適用される。
根拠: 関税暫定措置法 第8条の2 (出典: e-Gov法令検索)
-
問167.輸入貨物の課税価格が20万円以下である少額輸入貨物に対しては、関税定率法別表の品目分類によらず、簡易税率を適用することができる。
正解:○(正しい)
解説:関税定率法3条の2及び3条の3により、課税価格20万円以下の少額輸入貨物には簡易税率を適用可能(一定の物品を除く)。入国者の携帯品・別送品には別途の入国者用簡易税率がある。
根拠: 関税定率法 第3条の2 (出典: e-Gov法令検索)
-
問168.再輸出免税(関税定率法17条)は、加工・修繕等のため一定期間内に再輸出することを条件に、輸入時に関税を免除する制度である。
正解:○(正しい)
解説:関税定率法17条1項各号により、加工修繕・国際博覧会出品・学術研究用品・標本見本等を対象に、原則1年(延長可)以内の再輸出を条件として関税を免除する。担保提供が要件となる。
根拠: 関税定率法 第17条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問169.違約品等の再輸出又は廃棄に係る関税の払戻し(戻し税)は、輸入の許可の日から原則3年以内に再輸出又は廃棄した場合に認められる。
正解:×(誤り)
解説:誤り。違約品等の戻し税は、輸入の時の性質及び形状に変更を加えない貨物を返送のため輸出する場合などに、輸入の許可の日から原則6月(税関長の承認で1年以内まで延長可)以内に保税地域に入れられたものに限って認められる(関税定率法20条1項)。輸出に代えて廃棄するときも、6月以内に保税地域に入れ、あらかじめ税関長の承認を受けて廃棄する(同条2項)。3年ではない。
根拠: 関税定率法 第20条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問170.課税価格の決定の原則によれば、現実支払価格には、買手が売手の債務を相殺するために第三者に支払う金額や、売手のために行う直接間接の支払いはすべて含まれない。
正解:×(誤り)
解説:誤り。正しくは「相殺払いや第三者経由の支払い、売手の利益のための直接間接の支払いはいずれも現実支払価格に含まれる」(関税定率法基本通達4-2)。形式上の支払経路ではなく実質判定。
-
問171.輸入貨物の課税価格に加算する仲介手数料には、買手が買付業務を委託する者に支払う買付手数料が含まれる。
正解:×(誤り)
解説:誤り。正しくは「買付手数料は加算要素から除外される」(関税定率法4条1項2号イ括弧書)。買手の代理として買付業務を行う者へ支払う手数料は売手側の手数料ではないため対象外。
根拠: 関税定率法 第4条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問172.輸入貨物に係る本邦内で行われた設計・開発の費用は、買手が無償提供した場合であっても課税価格に加算しなければならない。
正解:×(誤り)
解説:誤り。買手が無償等で提供した技術・設計等の役務の費用が加算されるのは、本邦以外において開発されたものに限られる(関税定率法4条1項3号ニ、同施行令1条の5第3項)。本邦内で行われた設計・開発の費用は加算しない。
根拠: 関税定率法 第4条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問173.現実支払価格に含まれる支払利息については、輸入貨物の代金支払いに係るものであれば、書面契約等で明らかに区分されていなくても課税価格から控除できる。
正解:×(誤り)
解説:誤り。正しくは「書面契約・利率の合理性・通常水準であること等が立証され、明らかに区分される場合に限り控除可能」(基本通達4-8)。区分立証ができない利息は控除できない。
-
問174.相殺関税は、補助金の交付を受けた貨物の輸入が本邦の産業に実質的な損害を与える等の場合に、別表の税率による関税のほか、当該補助金の額の2倍に相当する額以下の関税として課することができる。
正解:×(誤り)
解説:誤り。関税定率法7条1項により、相殺関税は当該補助金の額と同額以下の関税である。貨物・供給者又は供給国及び期間(5年以内)を指定して課する。
根拠: 関税定率法 第4条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問175.輸入貨物に係る運送費が通常の運送費を著しく超えている場合であっても、現実に支払った金額をそのまま課税価格に加算する。
正解:×(誤り)
解説:誤り。正しくは「通常の運送費を著しく超える部分があるときは、通常の運送費に相当する額を加算する」(関税定率法施行令1条の5)。例外的な高額運賃の全額加算は不適切。
根拠: 関税定率法施行令 第1条の5 (出典: e-Gov法令検索)
-
問176.課税価格の決定の原則を適用できない場合、代替的評価方法は輸入者の選択により国内販売価格法と製造原価法のいずれの順序からでも適用してよい。
正解:×(誤り)
解説:誤り。原則は国内販売価格による方法(関税定率法4条の3第1項)が先、製造原価による方法(同条2項)が後で、輸入者が申し出た場合に限り製造原価による方法を先に適用する(同条3項)。同種・類似貨物の取引価格による方法(4条の2)が先であることは変わらない。
根拠: 関税定率法 第4条の3 (出典: e-Gov法令検索)
-
問177.関税率の適用順位において、協定税率はその税率が国定税率より高い場合であっても、協定相手国を原産地とする貨物に対し常に適用される。
正解:×(誤り)
解説:誤り。協定税率は条約で約束した税率の上限であり(関税法3条ただし書)、国定税率(暫定税率があれば暫定税率)の方が低いときは国定税率が適用される。常に協定税率が適用されるわけではない。なお関税定率法5条は条約の便益を受けない国に便益を与える便益関税の規定。
根拠: 関税定率法 第5条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問178.特恵関税の適用を受けるためには、原産地証明書(一般特恵原産地証明書フォームA)を税関長に提出する必要があり、課税価格20万円以下の少額貨物であっても省略は認められない。
正解:×(誤り)
解説:誤り。正しくは「課税価格20万円以下の少額貨物については原産地証明書の提出を省略可能」(関税暫定措置法施行令27条)。少額貨物例外を見落とした誤り。
根拠: 関税暫定措置法施行令 第27条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問179.緊急関税(セーフガード)は、特定貨物の輸入の急増により本邦産業に重大な損害を与え又は与える虞がある場合に発動され、関税定率法に基づき従量税の形式のみで課される。
正解:×(誤り)
解説:誤り。正しくは「緊急関税は従価税・従量税・関税割当のいずれの形式でも課すことができる」(関税定率法9条)。一般セーフガードのほか、特別セーフガード(農産物)もある。
根拠: 関税定率法 第9条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問180.不当廉売関税(アンチダンピング関税)は、不当廉売の事実及び本邦産業への損害の事実があれば、当該外国の輸出者に限らず、すべての輸入者に対し一律に課される。
正解:×(誤り)
解説:誤り。正しくは「不当廉売関税は不当廉売を行っている特定の供給者・原産地国を特定して課される」(関税定率法8条)。一律課税ではなく、調査により特定された輸出者に対する選択的措置。
根拠: 関税定率法 第8条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問181.再輸出免税(17条)の適用を受けた貨物は、輸入許可の日から1年(延長可)以内に再輸出されなかった場合でも、当初の関税は免除されたままとなる。
正解:×(誤り)
解説:誤り。正しくは「期間内に再輸出しなかった場合は免除された関税を直ちに徴収する」(関税定率法17条4項)。担保が提供されているのは、この事後徴収を担保するため。
根拠: 関税定率法 第17条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問182.輸入貨物が輸入の許可前に損傷した場合、関税定率法10条による減税の対象とはならず、損傷後の現況による課税価格で全額課税される。
正解:×(誤り)
解説:誤り。輸入貨物が輸入の許可前に変質又は損傷した場合は、価値の減少に基づく価格の低下率を基準として関税を軽減することができる(関税定率法10条1項)。許可後に保税地域等で災害等により滅失・損傷した場合の払戻しは同条2項。
根拠: 関税定率法 第10条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問183.違約品等の戻し税(関税定率法20条)の対象は、契約の内容と相違する貨物に限られ、輸入者の事情で売買契約を解除した場合の貨物は対象とならない。
正解:×(誤り)
解説:誤り。違約品等の戻し税の対象は、品質・数量等が契約と相違する貨物(関税定率法20条1項1号)のほか、通信販売等で購入した個人使用物品で品質等が予期しなかったもの(同項2号)、輸入後に法令で販売・使用が禁止された貨物(同項3号)も含む。輸出に代えて廃棄する場合は同条2項。
根拠: 関税定率法 第20条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問184.特恵関税の適用上、特恵受益国における原産品の認定基準には、完全生産品基準と実質的変更基準があるが、これらは累積原産地規則を一切認めていない。
正解:×(誤り)
解説:誤り。正しくは「特恵受益国相互間の累積原産地規則(ASEAN累積等)や本邦からの輸出材料の累積(ドナー・カントリー・コンテント)が認められている」(関税暫定措置法施行規則)。
-
問185.外国為替の換算レートは、輸入申告の日における対顧客電信売相場(TTS)を用いるのが原則である。
正解:×(誤り)
解説:誤り。正しくは「輸入申告日の属する週の前々週における実勢外国為替相場の週間平均値(TTSとTTBの仲値TTM)を税関が公示し適用する」(関税定率法4条の7)。TTSではない。
根拠: 関税定率法 第4条の7 (出典: e-Gov法令検索)
-
問186.関税定率法上、課税価格に加算する特許権等の使用に伴う対価には、輸入貨物を本邦において複製する権利の使用に伴う対価も含まれる。
正解:×(誤り)
解説:誤り。関税定率法4条1項4号は、特許権・意匠権・商標権等の使用に伴う対価で、輸入取引をするために買手が直接又は間接に支払うものを加算要素とするが、「当該輸入貨物を本邦において複製する権利」は明文で除いている。
根拠: 関税定率法施行令 第1条の4 (出典: e-Gov法令検索)
-
問187.関税暫定措置法の特恵関税適用に関し、原産地証明書の有効期間は発給の日から1年であり、輸入申告の日に有効であることが要件となる。
正解:○(正しい)
解説:正しい。原産地証明書は、輸入申告の日においてその発給の日から1年以上を経過したものであってはならない(関税暫定措置法施行令29条本文)。災害その他やむを得ない理由で期間を経過し、税関長の承認を受けた場合は例外(同条ただし書)。
根拠: 関税暫定措置法施行令 第27条の2 (出典: e-Gov法令検索)
-
問188.課税価格を決定する場合、買手が輸入貨物の販売条件として売手以外の第三者の債務を弁済する形で支払う金額は、現実支払価格に含まれる。
正解:○(正しい)
解説:関税定率法基本通達4-2により、現実支払価格には売手の利益のために買手が直接間接に行うすべての支払いが含まれる。第三者経由・相殺・債務弁済形式でも実質的に売手のためなら含む。
-
問189.関税定率法4条1項に規定する課税価格の決定の原則において、加算要素となるのは次のうちどれか。
- ア.買付手数料
- イ.輸入港到着までの運送費及び保険料
- ウ.本邦内で行われた設計・意匠の費用
- エ.輸入港到着後の据付費
正解:イ.輸入港到着までの運送費及び保険料
解説:関税定率法4条1項1号により輸入港到着までの運送費・保険料・積込費用は加算要素。買付手数料・本邦内設計費・輸入港到着後据付費は加算しない。CIF条件ベースが我が国課税価格の原則。
根拠: 関税定率法 第4条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問190.課税価格の決定の原則において、現実支払価格に加算する仲介手数料に該当するものはどれか。
- ア.買手が買付業務を委託する者に支払う買付手数料
- イ.輸入後の国内販売を仲介する者への手数料
- ウ.売手のために販売活動を行う代理人に買手が支払う販売手数料
- エ.売手が自社負担で支払う第三者への販売手数料
正解:ウ.売手のために販売活動を行う代理人に買手が支払う販売手数料
解説:関税定率法4条1項2号イにより、売手側に立つ販売手数料・仲介手数料が加算要素。買付手数料は除外。国内販売仲介料は輸入後の費用、売手自社負担はそもそも現実支払価格に含まれない。
根拠: 関税定率法 第4条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問191.課税価格に加算する「買手による無償提供物品・役務」の費用として、加算要素に該当しないものはどれか。
- ア.輸入貨物に組み込まれる部品
- イ.輸入貨物の生産に使用される金型
- ウ.本邦外で行われた当該貨物の意匠の費用
- エ.本邦内で行われた当該貨物の設計の費用
正解:エ.本邦内で行われた当該貨物の設計の費用
解説:関税定率法4条1項3号ニにより、本邦内で行われた技術・設計・意匠の費用は加算要素から除外。本邦外で行われた技術・設計・意匠は加算対象。部品・金型などの有体物は本邦内製造でも加算。
根拠: 関税定率法 第4条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問192.課税価格の控除要素として、現実支払価格に含まれている場合に明らかに区分されているときに限り控除できるものはどれか。
- ア.輸入港到着後の国内運送費及び据付費
- イ.売手の利益のために買手が第三者に支払う仲介料
- ウ.輸入港到着までの海上運賃
- エ.売手の生産設備に係る減価償却費
正解:ア.輸入港到着後の国内運送費及び据付費
解説:関税定率法施行令1条の4により、輸入港到着後の国内運送費・据付費・組立費・本邦の関税内国消費税・支払利息等が控除要素。明らかに区分されている場合に限り控除可能で、不明確な場合は不可。
根拠: 関税定率法施行令 第1条の4 (出典: e-Gov法令検索)
-
問193.課税価格の決定の原則によることができない場合の代替的評価方法の適用順位として正しいものはどれか。
- ア.製造原価→国内販売価格→同種・類似貨物の取引価格→その他合理的方法
- イ.同種・類似貨物の取引価格→国内販売価格→製造原価→その他合理的方法
- ウ.国内販売価格→製造原価→同種・類似貨物の取引価格→その他合理的方法
- エ.その他合理的方法→同種・類似貨物の取引価格→国内販売価格→製造原価
正解:イ.同種・類似貨物の取引価格→国内販売価格→製造原価→その他合理的方法
解説:関税定率法4条の2~4条の4により順位は①同種類似貨物②国内販売価格③製造原価④その他合理的方法。なお②と③は輸入者の申出により順序を入れ替え可能(4条の3第2項)。
根拠: 関税定率法 第4条の2 (出典: e-Gov法令検索)
-
問194.同種又は類似の貨物に係る取引価格による方法(関税定率法4条の2)の説明として正しいものはどれか。
- ア.輸入時期は問わず、過去5年以内のものであればよい
- イ.類似貨物の取引価格が同種貨物の取引価格より優先する
- ウ.取引段階・取引数量がおおむね同一のものを用い、必要に応じて補正する
- エ.国内販売価格を逆算して算定する方法である
正解:ウ.取引段階・取引数量がおおむね同一のものを用い、必要に応じて補正する
解説:関税定率法4条の2第1項により、輸入貨物の本邦への輸出の日又はこれに近接する日に本邦へ輸出された、同じ生産国で生産された同種又は類似の貨物の取引価格を用い、双方があるときは同種の貨物が優先する。用いるのは取引段階が同一で取引数量が実質的に同一のものの取引価格で、輸入港までの運賃等に相当の差異があれば調整する(同項後段)。そのような貨物がないときは、取引段階・取引数量の差異と運賃等の差異を調整した取引価格による(同条2項)。
根拠: 関税定率法 第4条の2 (出典: e-Gov法令検索)
-
問195.国内販売価格に基づく課税価格の決定方法(関税定率法4条の3第1項1号)について正しいものはどれか。
- ア.本邦における特殊関係者への販売価格を用いる
- イ.最小数量で販売された単価を基礎とする
- ウ.輸入の時から1年超経過後の販売価格を用いる
- エ.国内利潤・一般経費・運送費・関税等を控除して算定する
正解:エ.国内利潤・一般経費・運送費・関税等を控除して算定する
解説:関税定率法4条の3第1項1号により、特殊関係のない者への最大数量販売単価から国内利潤・一般経費・輸入港から販売地までの運送費・関税等を控除する。輸入時又は近接時の販売価格を用いる。
根拠: 関税定率法 第4条の3 (出典: e-Gov法令検索)
-
問196.次のうち、関税率の体系における「国定税率」に含まれないものはどれか。
- ア.WTO協定税率
- イ.暫定税率
- ウ.特恵税率
- エ.基本税率
正解:ア.WTO協定税率
解説:国定税率は基本税率・暫定税率・特恵税率の3つ(特別特恵を含めて4つとする場合もある)。WTO協定税率は条約に基づく協定税率であり、国定税率ではない。我が国は両者を併存的に持つ。
-
問197.関税率の適用順位として正しい組合せはどれか(同一品目に複数税率が設定されている場合)。
- ア.基本税率が常に最優先
- イ.原則として低い税率が優先(協定税率は譲許上限を超えない範囲)
- ウ.暫定税率より基本税率が優先する
- エ.特恵税率は適用要件を問わず常に優先する
正解:イ.原則として低い税率が優先(協定税率は譲許上限を超えない範囲)
解説:協定税率は条約で約束した税率の上限で(関税法3条ただし書)、国定税率が低ければ国定税率を適用する。国定税率の中では暫定税率が基本税率に優先し(関税暫定措置法2条)、特恵税率は原産地基準・原産地証明書等の要件を満たす場合に適用される。なお関税定率法5条は便益関税の規定。
根拠: 関税定率法 第5条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問198.課税価格20万円以下の少額輸入貨物に対する簡易税率の説明として誤っているものはどれか。
- ア.関税定率法3条の3に基づき設定されている
- イ.輸入者の希望により一般税率を選択することもできる
- ウ.課税価格に関わらず常に簡易税率が強制適用される
- エ.酒類・たばこ等の一部品目は適用除外となる
正解:ウ.課税価格に関わらず常に簡易税率が強制適用される
解説:関税定率法3条の3により、課税価格20万円以下を対象とし、輸入者の申出があれば一般税率を選択可能。米・酒類・たばこ・革製衣類等は適用除外。強制適用ではなく選択制が原則。
根拠: 関税定率法 第3条の3 (出典: e-Gov法令検索)
-
問199.再輸出免税(関税定率法17条)の対象となる用途として規定されていないものはどれか。
- ア.加工又は修繕のため輸入される貨物
- イ.国際的な博覧会への出品物
- ウ.学術研究用品・試験品の標本見本
- エ.本邦で永続的に使用する産業用機械
正解:エ.本邦で永続的に使用する産業用機械
解説:関税定率法17条1項各号に列挙される再輸出免税は加工修繕用・博覧会出品物・学術研究用標本見本・国際運動競技用品等。永続使用される産業機械は再輸出を前提としないため対象外。
根拠: 関税定率法 第17条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問200.加工又は修繕のため本邦から輸出された貨物の減税(関税定率法11条)に関する記述として、誤っているものはどれか。
- ア.修繕のための輸出も、国内で修繕することが困難な貨物に限り対象となる
- イ.加工又は修繕のため輸出され、原則として輸出の許可の日から1年以内に輸入される貨物が対象となる
- ウ.加工のための輸出は、国内で加工することが困難と認められる貨物に限り対象となる
- エ.関税の額に、輸出時の性質及び形状で輸入したとした場合の課税価格の割合を乗じた額の範囲内で軽減する
正解:ア.修繕のための輸出も、国内で修繕することが困難な貨物に限り対象となる
解説:関税定率法11条は、加工又は修繕のため本邦から輸出され、輸出の許可の日から1年(やむを得ない理由で税関長の承認を受けたときは、1年を超え税関長が指定する期間)以内に輸入される貨物について、関税の額に、輸出の許可の際の性質及び形状により輸入されるものとした場合の課税価格の当該輸入貨物の課税価格に対する割合を乗じた額の範囲内で、関税を軽減できるとする。本邦で行うことが困難であることが条件とされるのは加工のためのものだけで、修繕のためのものにこの限定はない。
根拠: 関税定率法 第11条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問201.関税暫定措置法の特恵関税制度(GSP)について正しいものはどれか。
- ア.WTO協定上の譲許税率の一種である
- イ.受益国は政令で指定された開発途上国に限られる
- ウ.原産地証明書はいかなる場合も省略できない
- エ.本邦の輸入数量に関わらず無制限に適用される
正解:イ.受益国は政令で指定された開発途上国に限られる
解説:関税暫定措置法8条の2及び施行令により、特恵受益国は政令指定の開発途上国に限定。協定ではなく国定税率の一種(一方的供与)。20万円以下は証明書省略可。エスケープ・クローズあり。
根拠: 関税暫定措置法 第8条の2 (出典: e-Gov法令検索)
-
問202.後発開発途上国(LDC)原産品に適用される特別特恵関税の説明として正しいものはどれか。
- ア.WTO協定に基づく協定税率の一種である
- イ.受益国は加盟国の合意で随時変更される
- ウ.原則として無税・無枠で適用される
- エ.適用品目は通常の特恵対象品目より限定的である
正解:ウ.原則として無税・無枠で適用される
解説:関税暫定措置法8条の2第3項により、LDC原産品の特別特恵は原則無税・無枠(米・砂糖等の例外を除く広範品目)。一方的供与の国定税率で、LDCはUN認定国に基づく政令指定。
根拠: 関税暫定措置法 第8条の2 (出典: e-Gov法令検索)
-
問203.緊急関税(一般セーフガード)に関する説明として誤っているものはどれか。
- ア.関税定率法9条に基づき発動される
- イ.従価税・従量税・関税割当のいずれの形式でも課することができる
- ウ.本邦産業への重大な損害又はその虞があることが要件である
- エ.発動には必ず相手国との二国間協議が条件となる
正解:エ.発動には必ず相手国との二国間協議が条件となる
解説:関税定率法9条による緊急関税は損害発生・因果関係を要件として発動するが、相手国との二国間協議は発動の絶対条件ではない(WTOセーフガード協定上の手続は別途)。形式は多様。
根拠: 関税定率法 第9条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問204.不当廉売関税(アンチダンピング関税)の説明として正しいものはどれか。
- ア.ダンピング差額を超えない範囲で特定供給者を対象に課される
- イ.本邦のすべての輸入者に一律に課される
- ウ.発動には本邦産業からの申請は不要である
- エ.発動期間は永続的で見直し規定はない
正解:ア.ダンピング差額を超えない範囲で特定供給者を対象に課される
解説:関税定率法8条により、不当廉売関税は特定供給者・原産地国を対象に、ダンピング差額の範囲内で課される。本邦産業からの申請に基づき調査開始、原則5年(延長可)の発動期間。
根拠: 関税定率法 第8条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問205.課税価格に関する外国為替の換算について、関税定率法4条の7に基づく方法はどれか。
- ア.輸入申告日のTTSを適用する
- イ.輸入申告日の属する週の前々週における実勢相場の週間平均値(仲値)を税関公示レートとして適用
- ウ.輸入申告日のTTBを適用する
- エ.決済日のTTMを適用する
正解:イ.輸入申告日の属する週の前々週における実勢相場の週間平均値(仲値)を税関公示レートとして適用
解説:関税定率法4条の7及び基本通達により、輸入申告日の属する週の前々週の実勢外国為替相場の週間平均値(TTSとTTBの仲値TTM)を税関が公示し、これを換算レートとして適用する。
根拠: 関税定率法 第4条の7 (出典: e-Gov法令検索)
-
問206.次の輸入取引について課税価格を計算しなさい。FOB価格=80,000円、輸入港までの海上運賃=10,000円、海上保険料=2,000円、買付手数料=3,000円、輸入港到着後の国内運送費=5,000円(区分明示)。
- ア.97,000円
- イ.95,000円
- ウ.92,000円
- エ.100,000円
正解:ウ.92,000円
解説:FOB80,000+海上運賃10,000+保険料2,000=92,000円。買付手数料は加算除外、国内運送費は輸入港到着後で控除要素(既に支払価格に含まれていなければそもそも加算不要)。
-
問207.売手から買手に対しFOB価格=USD 1,000で輸出され、海上運賃=USD 80、海上保険料=USD 20、買手による無償提供金型費用(本邦外製造)=USD 100、適用換算レート=1USD=140円である場合の課税価格はいくらか。
- ア.140,000円
- イ.154,000円
- ウ.182,000円
- エ.168,000円
正解:エ.168,000円
解説:FOB1,000+運賃80+保険20+無償提供金型100=USD1,200。1,200×140=168,000円。本邦外で製造された無償提供物品の費用は加算要素(4条1項3号イ)。
-
問208.輸入貨物のCIF価格=500,000円、これに含まれる輸入港到着後の国内運送費=20,000円(区分明示)、輸入後の据付費=30,000円(区分明示)、本邦の関税=25,000円(区分明示)の場合、課税価格はいくらか。
- ア.425,000円
- イ.445,000円
- ウ.470,000円
- エ.500,000円
正解:ア.425,000円
解説:CIF500,000−国内運送費20,000−据付費30,000−関税25,000=425,000円。輸入港到着後の費用・本邦の関税は明らかに区分されている場合に課税価格から控除する(施行令1条の4)。
-
問209.売手と買手が親子会社(特殊関係)にあり、輸入貨物の取引価格をそのまま課税価格として採用できる場合の要件として正しいものはどれか。
- ア.売手側で利益が生じていないこと
- イ.特殊関係が価格決定に影響していないと認められること
- ウ.買手が本邦の親会社であること
- エ.テスト・バリュー比較を必ず行うこと
正解:イ.特殊関係が価格決定に影響していないと認められること
解説:関税定率法4条2項4号ただし書により、特殊関係が価格決定に影響していないと認められれば取引価格を採用可能。立証手段としてテスト・バリュー比較等があるが必須ではない。
根拠: 関税定率法 第4条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問210.関税暫定措置法の特恵関税適用に関し、原産地証明書の提出を省略できる場合に該当しないものはどれか。
- ア.課税価格の総額が20万円以下の貨物
- イ.税関長が物品の種類又は形状によりその原産地が明らかであると認めた貨物
- ウ.災害その他やむを得ない理由により輸入申告の際に提出できない貨物
- エ.特例申告貨物(税関長が原産地証明書の提出を必要と認めるものを除く)
正解:ウ.災害その他やむを得ない理由により輸入申告の際に提出できない貨物
解説:特恵関税の適用を受けるには原則として原産地証明書を税関長に提出するが、関税暫定措置法施行令27条1項ただし書により、税関長が物品の種類又は形状により原産地が明らかであると認めた物品、課税価格の総額が20万円以下の物品、特例申告貨物(税関長が提出の必要を認めるものを除く)は提出を要しない。一方、災害その他やむを得ない理由で輸入申告の際に出せない貨物は、税関長の承認を受けて後から提出できる(同令28条ただし書)だけで、提出そのものは省略できないので、これが該当しないものである。輸入者の希望で提出を省略できる定めもない。
根拠: 関税暫定措置法施行令 第27条 / 関税暫定措置法施行令 第28条 / 税関 カスタムスアンサー 1502「特恵原産地証明書について」 災害その他やむを得ない場合等は事後提出を認める制度/20万円以下・原産地が明らかな物品は提出不要 (出典: e-Gov法令検索)
-
問211.輸入貨物が輸入の許可前に変質又は損傷した場合の取扱いとして正しいものはどれか。
- ア.輸入そのものが許可されない
- イ.減税は認められず全額課税される
- ウ.関税の払戻しの対象となる
- エ.価値の減少に基づき関税が軽減される
正解:エ.価値の減少に基づき関税が軽減される
解説:輸入の許可前に変質し又は損傷した輸入貨物は、変質・損傷による価値の減少に基づく価格の低下率などを基準に、関税を軽減できる(関税定率法10条1項)。輸入が許可されなくなるわけでも、全額課税されるわけでもない。関税の払戻し(戻し税)は、輸入の許可後も引き続き保税地域等に置かれている間に災害その他やむを得ない理由で滅失・変質・損傷した場合の扱いである(同条2項)。
根拠: 関税定率法 第10条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問212.課税価格の決定に係る次の費用のうち、加算要素にも控除要素にも該当しない(そもそも現実支払価格と無関係で加減算不要)ものはどれか。
- ア.買付手数料(買手による)
- イ.売手のために行う仲介手数料
- ウ.輸入港到着までの海上運賃
- エ.輸入港到着後の国内運送費(区分明示)
正解:ア.買付手数料(買手による)
解説:買付手数料は関税定率法4条1項2号イ括弧書で明文除外され、加算しない。控除要素でもなく、現実支払価格に含まれていれば加減算なしで処理(含まれていなければ加算しないだけ)。
根拠: 関税定率法 第4条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問213.次のうち、関税定率法における関税の減免税制度に該当しないものはどれか。
- ア.再輸出免税
- イ.新規物品の試験輸入に対する一般減税
- ウ.再輸出減税
- エ.加工又は修繕のため輸出された貨物の減税
正解:イ.新規物品の試験輸入に対する一般減税
解説:関税定率法は、加工される貨物・試験品などを輸入し原則1年以内に輸出する場合の再輸出免税(17条)、長期間使用できる貨物を一時的に使用するため輸入し原則2年以内に輸出する場合の再輸出減税(18条)、加工又は修繕のため輸出され原則1年以内に輸入される貨物の減税(11条)などを定める。「新規物品の試験輸入に対する一般減税」という制度はない(試験品は17条1項6号の再輸出免税で扱う)。
根拠: 関税定率法 第17条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問214.次の代替的評価方法のうち、関税定率法4条の3第3項により輸入者の申出によって適用順位を入れ替えることができるものはどれか。
- ア.同種・類似貨物の取引価格法と国内販売価格法
- イ.製造原価法とその他合理的方法
- ウ.国内販売価格法と製造原価法
- エ.同種貨物取引価格法と類似貨物取引価格法
正解:ウ.国内販売価格法と製造原価法
解説:関税定率法4条の3第3項により、輸入者が希望する旨を申し出たときは、国内販売価格による方法(同条1項)に先立って製造原価による方法(同条2項)を適用する。同種・類似貨物の取引価格による方法(4条の2)の優先や、同種が類似に優先する順位は入れ替えられない。
根拠: 関税定率法 第4条の3 (出典: e-Gov法令検索)
-
問215.次の関税のうち、関税定率法ではなく関税暫定措置法に基づき設定されているものはどれか。
- ア.緊急関税
- イ.不当廉売関税
- ウ.相殺関税
- エ.特恵関税
正解:エ.特恵関税
解説:特恵関税(GSP)・特別特恵関税は関税暫定措置法8条の2に基づき設定される。緊急関税(9条)・不当廉売関税(8条)・相殺関税(7条)はいずれも関税定率法に規定される。
根拠: 関税暫定措置法 第8条の2 (出典: e-Gov法令検索)
-
問216.課税価格の計算において、買手が売手に対し支払う支払利息(延払金利)の取扱いとして正しいものはどれか。
- ア.書面契約・通常水準・明らかに区分のすべてが満たされれば控除可能
- イ.支払利息は関税定率法上一切控除できない
- ウ.明示の有無に関わらず常に課税価格に含めなければならない
- エ.輸入者が控除を希望すれば無条件で控除できる
正解:ア.書面契約・通常水準・明らかに区分のすべてが満たされれば控除可能
解説:基本通達4-8により、書面契約あり・利率が通常水準・現実支払価格と明らかに区分の3要件を満たせば、延払金利を控除可能。すべて立証要件で、無条件控除や全面非控除ではない。
-
問217.関税率の体系において、暫定税率と基本税率の関係として正しいものはどれか。
- ア.基本税率が常に優先し、暫定税率は補完的
- イ.暫定税率が定められている品目では、暫定税率が基本税率に優先して適用される
- ウ.暫定税率は協定税率より優先する
- エ.暫定税率と基本税率は併存的に同時適用される
正解:イ.暫定税率が定められている品目では、暫定税率が基本税率に優先して適用される
解説:関税暫定措置法2条により、暫定税率が設定されている品目については暫定税率が基本税率に優先適用される。協定税率との関係は譲許上限以内での適用となり、低い方を採用する。
根拠: 関税暫定措置法 第2条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問218.関税定率法上の課税価格の決定に係る規定で、「現実支払価格」の説明として正しいものはどれか。
- ア.買手が売手に対し、当該貨物につき仕入書に記載された価格の総額
- イ.買手が売手に又は売手のために、当該貨物につき輸入申告の時までに現実に支払った価格の総額
- ウ.買手が売手に又は売手のために、当該貨物につき現実に支払った又は支払うべき価格の総額
- エ.買手が売手に対し、当該貨物につき本邦外で支払った又は支払うべき価格の総額
正解:ウ.買手が売手に又は売手のために、当該貨物につき現実に支払った又は支払うべき価格の総額
解説:現実支払価格は、買手が売手に対し又は売手のために、輸入貨物につき現実に支払った又は支払うべき価格の総額で、売手の債務の弁済のような間接的な支払も含む(関税定率法4条1項)。これに運賃等の加算要素を加えたものが、課税価格の原則となる取引価格である。仕入書価格は認定の基礎にはなるが、別払金や相殺値引きがあればその額を加えるので、仕入書の記載額と一致するとは限らない。支払うべき額も含むので、輸入申告の時までに支払った額に限られない。支払が行われる場所も問わず、本邦内での支払も含まれる。
根拠: 関税定率法 第4条 / 税関「関税評価用語等解説」 (2)現実支払価格 問2-7(間接的な支払を含む・仕入書価格と必ずしも一致しない)、問2-8(支払われる場所や受領する者の所在地を問わない)、問2-9(別払金・相殺値引き) (出典: e-Gov法令検索)
-
問219.輸入申告に係る次の取引のうち、「課税価格の決定の原則」(4条1項)を適用できない場合に該当するものはどれか。
- ア.売手と買手の間に特殊関係はあるが、価格決定に影響していないと認められる場合
- イ.輸入貨物が一般的な売買取引により取引されている場合
- ウ.現実支払価格が確認可能で加算要素も明確に算定できる場合
- エ.輸入貨物に係る取引価格が、貨物の処分・使用について制限を伴う場合(一定の制限を除く)
正解:エ.輸入貨物に係る取引価格が、貨物の処分・使用について制限を伴う場合(一定の制限を除く)
解説:関税定率法4条2項各号により、処分・使用に関する制限(地理的限定等の一定の例外を除く)、価格決定が条件・対価次第である場合、収益分配が売手に帰属する場合等は原則適用不可。
根拠: 関税定率法 第4条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問220.次のうち、関税暫定措置法の特恵関税制度における「エスケープ・クローズ」の説明として正しいものはどれか。
- ア.本邦産業への悪影響等を理由に特恵適用を停止できる制度
- イ.原産地証明書を省略できる金額基準のこと
- ウ.受益国の卒業に関する規定
- エ.後発開発途上国に対する優遇規定
正解:ア.本邦産業への悪影響等を理由に特恵適用を停止できる制度
解説:特恵関税の適用により輸入が増加し本邦産業に損害を与え又はそのおそれがあり、緊急に必要があるときは、政令で物品・期間等を指定して特恵関税の適用を停止できる(関税暫定措置法8条の3)。これをエスケープ・クローズという。
根拠: 関税暫定措置法 第8条の2 (出典: e-Gov法令検索)
-
問221.輸入貨物が無償貨物(贈与品・サンプル等)である場合の課税価格の決定方法として正しいものはどれか。
- ア.課税価格はゼロとして取り扱う
- イ.売買取引がないため4条1項の原則を適用できず、代替的評価方法(4条の2以下)による
- ウ.輸入者が任意に評価した金額をそのまま採用する
- エ.売手の生産国における国内卸売価格をそのまま採用する
正解:イ.売買取引がないため4条1項の原則を適用できず、代替的評価方法(4条の2以下)による
解説:無償貨物は売買取引がないため4条1項の現実支払価格が存在せず、4条の2以下の代替的評価方法を順位に従って適用する。同種類似貨物の取引価格等を基礎に算定する。
-
問222.関税定率法における「同種の貨物」と「類似の貨物」の関係について正しいものはどれか。
- ア.「同種の貨物」と「類似の貨物」は同一の概念である
- イ.「類似の貨物」が「同種の貨物」より優先して用いられる
- ウ.「同種の貨物」とは物理的特性・品質・社会的評価を含むすべての点で同一の貨物、「類似の貨物」とはすべての点で同一ではないが同様の特性・構成材料を有し、同一の機能を果たし商業上交換可能な貨物をいう
- エ.両者の区別は通関手続上意味を持たない
正解:ウ.「同種の貨物」とは物理的特性・品質・社会的評価を含むすべての点で同一の貨物、「類似の貨物」とはすべての点で同一ではないが同様の特性・構成材料を有し、同一の機能を果たし商業上交換可能な貨物をいう
解説:関税評価協定15条2により、同種の貨物は物理的特性・品質・社会的評価を含むすべての点で同一の貨物、類似の貨物はすべての点で同一ではないが同様の特性・構成材料を有し同一の機能を果たし商業上交換可能な貨物をいう。双方の取引価格があるときは同種の貨物が優先する(関税定率法4条の2第1項)。
根拠: 関税定率法施行令 第1条の7 (出典: e-Gov法令検索)
-
問223.輸入貨物のFOB価格=USD 2,000、海上運賃=USD 150、海上保険料=USD 50、買手が売手に支払う仕様書作成費(本邦外で実施)=USD 200、適用為替レート=1USD=130円とした場合の課税価格はいくらか。
- ア.260,000円
- イ.286,000円
- ウ.312,000円
- エ.299,000円
正解:ウ.312,000円
解説:FOB2,000+運賃150+保険50+本邦外仕様書作成費200=USD2,400。2,400×130=312,000円。本邦外で行われた技術・設計・意匠等の費用は課税価格への加算要素(関税定率法4条1項3号ニ)。
根拠: 関税定率法 第4条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問224.関税定率法20条の違約品等の戻し税に関する記述として、正しいものはどれか。
- ア.原則として輸入の許可の日から6月以内に保税地域に入れられた貨物であることが要件である
- イ.輸入の時の性質及び形状に変更を加えた貨物も、返送のため輸出すれば対象となる
- ウ.輸出に代えて廃棄する場合は、税関長の承認を受けずに廃棄しても払戻しを受けられる
- エ.輸入の許可の日から3年以内であれば、保税地域に入れなくても払戻しを受けられる
正解:ア.原則として輸入の許可の日から6月以内に保税地域に入れられた貨物であることが要件である
解説:関税を納付して輸入された貨物のうち、品質又は数量等が契約の内容と相違するもの等で、輸入の時の性質及び形状に変更を加えないものを返送のため輸出するときは、輸入の許可の日から6月(やむを得ない理由で税関長の承認を受けたときは1年以内で指定する期間)以内に保税地域に入れられたものに限り、関税を払い戻せる(関税定率法20条1項)。輸出に代えて廃棄するときも、6月以内に保税地域に入れ、あらかじめ税関長の承認を受けて廃棄する(同条2項)。
根拠: 関税定率法 第20条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問225.買手による輸入貨物の処分・使用について次の制限があり、いずれも取引価格に実質的な影響を与えているものとする。このとき、制限があっても課税価格決定の原則(関税定率法4条1項)を適用できるものとして政令で定める制限はどれか。
- ア.売手の指示で展示用としてのみ使用させる制限
- イ.国の法令により課される使用方法等の制限
- ウ.特殊関係にある者にのみ再販売させる制限
- エ.売手の事前承諾なしに加工できない制限
正解:イ.国の法令により課される使用方法等の制限
解説:買手による処分・使用の制限があると、取引価格による原則(関税定率法4条1項)は使えないが、関税定率法施行令1条の7が定める制限は除かれる。①販売が認められる地域についての制限、②法令により又は国・地方公共団体により課される制限、③取引価格に実質的な影響を与えていない制限の3つである。本問の制限はいずれも取引価格に影響を与えているので③には当たらない。法令による使用方法等の制限は②に当たり、原則を適用できる。展示用のみの使用、特殊関係者のみへの再販売、加工の事前承諾は①・②のどちらでもない。
根拠: 関税定率法(明治四十三年法律第五十四号) 第4条 / 関税定率法施行令(昭和二十九年政令第百五十五号) 第1条の7 / 財務省関税局「関税定率法基本通達の一部改正」新旧対照表(平成27年 別紙2) 4-16(処分又は使用についての制限の例:売手の指示により展示用・慈善用としてのみ使用させる、特殊関係にある者のみに再販売させる。ただし書(2) 法令による使用方法等の制限は4条1項の適用を排除しない)。平成27年改正時点の文言 (出典: e-Gov法令検索)
-
問226.輸入申告書には、品目・数量・課税価格・関税額のほか、貨物を積載した船舶名または航空機名を記載しなければならない。
正解:○(正しい)
解説:輸入申告書(C-5020)には申告者・輸入者・品目・数量・課税価格・税額のほか、積載船舶名(航空機名)・積込港・卸地等の運送関連情報を記載する義務があります。
-
問227.輸出申告書には、輸出者の氏名・住所、品目、数量、価格、仕向地、積載船舶名などを記載する。
正解:○(正しい)
解説:輸出申告書(C-5010)には輸出者情報・品目・数量・FOB価格・仕向地・船積港・船舶名等を記載します。輸入申告書と異なり関税額欄は通常不要です。
-
問228.インボイス(仕送状)には、販売条件(インコタームズ)、取引価格、支払条件、原産国などが記載される。
正解:○(正しい)
解説:インボイスは売買契約の内容を示す書類で、品名・数量・単価・総額・販売条件(FOB/CIF等)・支払条件・原産国等が記載され、課税価格決定の基礎資料となります。
-
問229.パッキングリスト(包装明細書)には、梱包ごとの内訳・正味重量・総重量・容積などが記載される。
正解:○(正しい)
解説:パッキングリストは梱包の内訳を示す書類で、ケース番号・梱包数・正味重量・総重量・容積等を記載し、税関検査時の梱包特定や数量確認に用いられます。
-
問230.船荷証券(B/L)には、記名式・指図式・無記名式の3種類があり、指図式は裏書により流通する有価証券である。
正解:○(正しい)
解説:B/Lは荷渡しの権利を表す有価証券で、記名式(特定人指定)・指図式(to order・裏書流通)・無記名式(持参人払)に分類されます。実務では指図式が一般的です。
-
問231.特定原産地証明書は、日本から経済連携協定(EPA)の締約国へ輸出される物品が、協定に基づく関税率の適用を受けられる原産品であることを、輸入国の当局に対して証明する書類である。
正解:○(正しい)
解説:正しい。特定原産地証明書は、日本から輸出する物品のための書類で、経済産業大臣が指定した日本商工会議所が発給する第一種と、経済産業大臣の認定を受けた輸出者が自ら作成する第二種がある(特定原産地証明書発給法2条)。輸出先の国の税関でEPA税率の適用を受けるために使われる。反対に、締約国から日本へ輸入する貨物にEPA税率を適用するときは、相手国の権限ある当局等が証明した締約国原産地証明書か、自己申告による締約国原産品申告書等を日本の税関に提出する。
根拠: 経済連携協定に基づく特定原産地証明書の発給等に関する法律 第2条 / 日本商工会議所「EPAに基づく特定原産地証明書発給事業」EPA・特恵証明とは 特定原産地証明書とは(日本から輸出される産品の原産資格を証明し、相手国税関でEPA税率の適用を受ける書類)・日本では経済産業大臣が指定した発給機関である日本商工会議所が発給・相談窓口としてジェトロ / 関税法施行令 第61条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問232.FORM Aは、開発途上国からの輸入貨物に一般特恵関税(GSP)税率を適用する際に提出する原産地証明書である。
正解:○(正しい)
解説:正しい。一般特恵関税(GSP)は、開発途上国(特恵受益国等)を原産地とする物品に一般より低い税率を適用する制度で、適用を受けるには原則として「一般特恵制度原産地証明書様式A」(FORM A)を輸入申告の際に税関長に提出する。FORM Aは、物品の輸出の際に原産地の税関や権限を有する商工会議所等が輸出者の申告に基づいて発給する。EPA税率の適用を受けるときに出す締約国原産地証明書や原産品申告書とは別の書類である。
根拠: 税関 カスタムスアンサー1501 特恵関税制度の概要 開発途上国又は地域を原産地とする輸入品に低い税率・適用には原則として一般特恵制度原産地証明書(様式A(Form A))が必要 / 税関 カスタムスアンサー1502 特恵原産地証明書について 原則として輸入申告の際に提出・一般特恵制度原産地証明書様式A(GSP Form A)・原産地の税関又は権限を有する商工会議所等が輸出の際に発給・有効期限は発給の日から1年 / 関税暫定措置法施行令 第27条 / 関税暫定措置法施行規則 第10条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問233.HS分類の通則1は、部・類の表題は参照上の便宜のためであり、分類は項の規定及び関係する部・類の注の規定に従うと定めている。
正解:○(正しい)
解説:通則1は分類の基本原則で、部・類の表題はあくまで参照の便宜にすぎず、実際の分類は項(4桁見出し)の規定及び部・類の注の規定に従って法的に決定されます。
-
問234.HS分類の通則3(b)では、混合物・複合品は、その重要な特性を与えている材料・構成要素から成るものとして分類する。
正解:○(正しい)
解説:通則3(b)は本質的特性(essential character)基準と呼ばれ、混合物・複合品・小売用セットは、それに本質的特性を与えている材料・構成要素により分類されます。
-
問235.HSコードは6桁までが国際的に統一されており、それ以下の細分は各国独自に設定できる。
正解:○(正しい)
解説:HS条約により上位6桁(類2桁+項4桁+号6桁)は加盟国間で統一されています。日本では7〜9桁目を統計細分として独自に設定し、9桁の統計品目番号で運用しています。
-
問236.関税分類事前教示制度は、輸入者が貨物の関税分類について事前に税関に照会し、文書による回答を得る制度である。
正解:○(正しい)
解説:事前教示制度は輸入予定貨物のHS分類・関税率・原産地等について税関に文書照会し回答を得る制度で、回答は原則3年間尊重され、申告内容の予測可能性を高めます。
-
問237.関税率表の解釈に関する通則6により、項のうちいずれの号に物品が属するかを決定する場合には、同一の水準にある号のみを比較することができる。
正解:○(正しい)
解説:正しい。通則6は、号の所属は号の規定及びこれに関係する号の注の規定に従い、かつ通則1〜5を準用して決定するものとし、この場合において同一の水準にある号のみを比較することができると定める。
-
問238.輸入貨物に課される消費税の課税標準は、課税価格に関税額及び個別消費税額を加えた金額である。
正解:○(正しい)
解説:輸入消費税の課税標準は「課税価格+関税額+個別消費税(酒税・たばこ税等)」で、これに消費税率(標準10%)を乗じて算出します。国内取引の課税標準とは計算式が異なります。
-
問239.NACCS(輸出入・港湾関連情報処理システム)は、税関手続を電子的に処理するための情報処理システムである。
正解:○(正しい)
解説:NACCSはNippon Automated Cargo and Port Consolidated Systemの略で、輸出入申告・税関手続・港湾関連業務を電子的に処理する官民共同利用のオンラインシステムです。
-
問240.知的財産権侵害物品の輸入差止申立ては、権利者が税関長に対して行い、認定手続を経て輸入が差し止められる。
正解:○(正しい)
解説:商標権・著作権・特許権等の権利者は税関長に輸入差止申立てを行い、税関が侵害疑義貨物を発見した場合、認定手続を経て侵害物品と認定されれば没収・廃棄されます。
-
問241.麻薬・向精神薬・拳銃・偽造紙幣・児童ポルノは、関税法第69条の11に定める輸入してはならない貨物(輸入禁制品)である。
正解:○(正しい)
解説:関税法69条の11は輸入禁制品を列挙し、麻薬・向精神薬・拳銃等の銃砲・爆発物・偽造通貨・公安風俗害物品・児童ポルノ・知的財産権侵害物品等が含まれます。
根拠: 関税法 第69条の11 (出典: e-Gov法令検索)
-
問242.AEO制度における特例輸入者は、貨物の保税地域搬入前に輸入申告ができ、納期限延長等の優遇措置を受けられる。
正解:○(正しい)
解説:AEO(Authorized Economic Operator)特例輸入者は、コンプライアンス体制を税関長が認定した輸入者で、引取申告と納税申告の分離・搬入前申告・納期限延長等の特例を受けます。
-
問243.第XVI部(機械及び電気機器)には第84類(機械)と第85類(電気機器)が含まれる。
正解:○(正しい)
解説:第XVI部は第84類(原子炉・ボイラー・機械類)と第85類(電気機械器具・電子部品)の2類で構成され、貿易額が最大の重要部門です。HSコードの分類実務で頻出します。
-
問244.AWB(航空運送状)は、国際航空運送協会(IATA)の標準書式に従って発行されるのが一般的である。
正解:○(正しい)
解説:AWBはIATA標準書式(House AWB・Master AWB)に従って発行され、国際航空運送の運送契約・貨物受取証・運送状の機能を持ちますが、B/Lと異なり有価証券性はありません。
-
問245.航空運送状(AWB)は、船荷証券(B/L)と同様に有価証券としての流通性を有する。
正解:×(誤り)
解説:誤り。正しくはAWB(Air Waybill)は有価証券性・流通性を有しない単なる運送証憑です。記名式で発行され、裏書による譲渡はできず、貨物の引取は荷受人本人に限られます。
-
問246.HS品目番号の上位2桁は「項」を、上位4桁は「類」を表す。
正解:×(誤り)
解説:誤り。正しくは上位2桁が「類(Chapter)」、上位4桁が「項(Heading)」、上位6桁が「号(Subheading)」です。日本独自の統計細分は7〜9桁目に付されます。
-
問247.輸入貨物の為替換算には、申告日の対顧客電信買相場(TTB)を用いる。
正解:×(誤り)
解説:誤り。正しくは輸入申告日の属する週の前々週における各週間の実勢外国為替相場の週間平均値(公示レート)を用います。TTBではなく税関長が公示するレートです。
-
問248.複合税(混合税)は、従価税と従量税のうち、より少ない方の税額が適用される課税方式である。
正解:×(誤り)
解説:誤り。正しくは複合税には「選択税(高い方を適用)」「併用税(両方加算)」があり、貨物により異なります。少ない方を適用する方式は原則として存在しません。
-
問249.輸入申告は、原則として貨物を保税地域に搬入する前に行わなければならない。
正解:×(誤り)
解説:誤り。正しくは輸入申告は原則として貨物を保税地域等に搬入した後に行います(関税法67条の2)。ただしAEO輸入者の特例輸入申告等は搬入前申告が可能です。
根拠: 関税法 第67条の2 (出典: e-Gov法令検索)
-
問250.原産地証明書(FORM A)の有効期間は、原則として発給日から3年間である。
正解:×(誤り)
解説:誤り。FORM A(一般特恵制度原産地証明書様式A)は、輸入申告の日において発給の日から1年以上を経過したものであってはならず、有効期間は発給の日から1年である(関税暫定措置法施行令29条)。3年ではない。災害その他やむを得ない理由で期間を過ぎ、税関長の承認を受けたときは例外となる。なお、EPA税率の適用を受けるときに輸入者が出す締約国原産地証明書や締約国原産品申告書も、発給・作成の日から1年以上を経過したものは使えない。
根拠: 関税暫定措置法施行令 第29条 / 税関 カスタムスアンサー1502 特恵原産地証明書について 原則として輸入申告の際に提出・一般特恵制度原産地証明書様式A(GSP Form A)・原産地の税関又は権限を有する商工会議所等が輸出の際に発給・有効期限は発給の日から1年 / 関税法施行令 第61条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問251.保税蔵置場に貨物を搬入する際、輸入者は「保税運送承認」を受けて運送しなければならない。
正解:×(誤り)
解説:誤り。正しくは外国貨物を開港・税関空港から保税地域、または保税地域相互間で運送する場合に「保税運送承認」が必要です(関税法63条)。輸入者ではなく運送者が手続します。
根拠: 関税法 第63条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問252.課税価格が1,000円未満の輸入貨物については、原則として関税が課されない(少額免税)。
正解:×(誤り)
解説:誤り。少額免税は課税価格の合計額が「1万円以下」の輸入貨物について関税(及び消費税)が免除される制度で(関税定率法14条18号=無条件免税)、本文の「1,000円未満」は誤り。ただし革製品・ニット製衣類等の一部物品は除外される。
根拠: 関税定率法 第14条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問253.輸出申告において貨物を税関長の輸出許可前に船積みすることは、関税法上認められている。
正解:×(誤り)
解説:誤り。正しくは輸出許可を受けないで貨物を船積みする行為は関税法111条の無許可輸出罪に該当し、5年以下の拘禁刑・1,000万円以下の罰金等に処されます。
根拠: 関税法 第111条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問254.EPA特定原産地証明書(第三者証明制度)の日本における発給機関は、日本貿易振興機構(JETRO)である。
正解:×(誤り)
解説:誤り。正しくは日本における第三者証明制度のEPA特定原産地証明書の発給機関は日本商工会議所です。JETROは貿易支援機関ですが原産地証明書は発給しません。
-
問255.輸出申告書に記載する貨物の価格は、仕向港までの運賃及び保険料を含めた価格(CIF価格)とされている。
正解:×(誤り)
解説:誤り。関税法施行令59条の2第2項により、輸出申告書に記載する価格は、本邦の輸出港における本船甲板渡し価格(FOB価格。航空機で輸出する貨物はこれに準ずる条件による価格)とされる。
-
問256.通関士試験における計算問題では、外国為替相場として日本銀行が公表する基準外国為替相場(円換算レート)を用いる。
正解:×(誤り)
解説:誤り。正しくは通関実務で用いる為替レートは税関長が公示する公示レート(申告日の属する週の前々週の実勢外国為替相場の週間平均値)で、日銀の基準相場ではありません。
-
問257.輸入申告書に記載される輸入者の住所・氏名(法人名)は、現実の輸入者ではなく輸入代行業者の名義でも構わない。
正解:×(誤り)
解説:誤り。正しくは輸入申告書には現実に貨物を輸入する者(輸入者)の住所・氏名を記載する必要があり、代行業者の名義は認められません。実質的な輸入者を記載します。
-
問258.輸入消費税の標準税率は8%(地方消費税を含む)と定められている。
正解:×(誤り)
解説:誤り。正しくは輸入消費税の標準税率は10%(国税7.8%+地方消費税2.2%)です。8%は軽減税率(食品等)の税率で、標準税率ではありません。
-
問259.通関業者が他人の依頼に応じて行う通関業務には、輸入貨物の販売代理業務が含まれる。
正解:×(誤り)
解説:誤り。正しくは通関業務は輸出入申告・関税納付・不服申立て・関税払戻請求等の税関手続代理・代行に限られ、輸入貨物の販売代理は通関業務に含まれません。
-
問260.輸入申告書に記載する貨物の数量は、包装を含めた総数量(グロスの数量)による。
正解:×(誤り)
解説:誤り。関税法施行令59条の2第1項により、輸入申告書(輸出申告書も同じ)に記載する数量は、財務大臣が貨物の種類ごとに定める単位による当該貨物の正味の数量とする。
-
問261.関税ほ脱罪(関税法110条)の法定刑は、3年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金とされている。
正解:×(誤り)
解説:誤り。関税ほ脱罪(関税法110条)の法定刑は「10年以下の拘禁刑又は1,000万円以下の罰金」(併科あり)で、本文の「3年以下・100万円以下」は誤り。さらにほ脱した関税額の10倍が1,000万円を超えるときは、罰金を当該10倍相当額まで引き上げることができる(110条4項)。
根拠: 関税法 第110条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問262.輸入申告のNACCS区分のうち、「区分3」は書類審査が省略され即時許可される簡易扱いを意味する。
正解:×(誤り)
解説:誤り。正しくは区分3は書類審査+現物検査ありの最も厳しい審査区分です。簡易扱い(即時許可)は区分1で、リスク評価により自動判定されます。
-
問263.関税率表の解釈に関する通則1から3までの原則により所属を決定することができない物品は、その価格が最も近い物品が属する項に属する。
正解:×(誤り)
解説:誤り。通則4により、前記の原則により所属を決定することができない物品は、当該物品に最も類似する物品が属する項に属する。価格の近さで決めるのではない。
-
問264.次のうち、HS分類において「項(Heading)」を表す桁数として正しいものはどれか。
- ア.上位6桁
- イ.上位2桁
- ウ.上位4桁
- エ.上位9桁
正解:ウ.上位4桁
解説:HSコードは類(Chapter)2桁+項(Heading)4桁+号(Subheading)6桁の構造で、項は上位4桁を指します。日本の統計品目番号は9桁です。
-
問265.輸入申告における関税額の計算で、課税価格1,000円未満の端数処理として正しいものはどれか。
- ア.10,000円未満を切り捨てる
- イ.100円未満を切り捨てる
- ウ.1円未満を切り捨てる
- エ.1,000円未満を切り捨てる
正解:エ.1,000円未満を切り捨てる
解説:課税価格の端数処理は国税通則法118条により1,000円未満切捨てです。例:課税価格1,234,567円→1,234,000円に切捨ててから関税率を乗じます。
根拠: 国税通則法 第118条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問266.関税率表の解釈に関する通則のうち、未完成の物品であっても、提示の際に完成した物品としての重要な特性を有するものは、その完成した物品に含まれるとする規定はどれか。
- ア.通則1
- イ.通則2(a)
- ウ.通則3(b)
- エ.通則4
正解:イ.通則2(a)
解説:関税率表の解釈に関する通則2(a)は、各項の物品には、未完成の物品で完成した物品としての重要な特性を提示の際に有するもの(及び組み立てていない・分解してある物品)を含むと定める。通則3(b)は混合物等を重要な特性を与える材料・構成要素で分類する規定、通則4は最も類似する物品により分類する規定。
-
問267.次のうち、B/L(船荷証券)の種類として存在しないものはどれか。
- ア.記名式
- イ.電子式
- ウ.指図式
- エ.無記名式
正解:イ.電子式
解説:B/Lには記名式(特定人指定)・指図式(to order・裏書流通)・無記名式(持参人払)の3種類があります。「電子式」は別概念(Sea Waybill・電子B/L)であり伝統的B/L分類ではありません。
-
問268.HS分類において、複数の項に該当しうる物品の分類順位として通則3で定められている順序として正しいものはどれか。
- ア.(a)番号順最後→(b)本質的特性→(c)最特殊記載
- イ.(a)本質的特性→(b)最特殊記載→(c)番号順最後
- ウ.(a)最特殊記載→(b)本質的特性→(c)番号順最後
- エ.(a)最特殊記載→(b)番号順最後→(c)本質的特性
正解:ウ.(a)最特殊記載→(b)本質的特性→(c)番号順最後
解説:通則3は(a)最も特殊な記載をした項を優先→(b)本質的特性で分類→(c)それでも決定できない場合は番号順で最後の項に分類、という順序を定めています。
-
問269.輸入申告のNACCS区分のうち、「書類審査あり・現物検査なし」となる区分はどれか。
- ア.区分4
- イ.区分1
- ウ.区分3
- エ.区分2
正解:エ.区分2
解説:NACCS審査区分は区分1(簡易扱・即時許可)、区分2(書類審査あり)、区分3(書類審査+現物検査あり)の3段階で、リスク評価に基づき自動判定されます。
-
問270.次のうち、関税法第69条の11が定める「輸入してはならない貨物」に該当しないものはどれか。
- ア.ワシントン条約規制動植物
- イ.麻薬・向精神薬
- ウ.拳銃・銃砲類
- エ.偽造紙幣・通貨
正解:ア.ワシントン条約規制動植物
解説:ワシントン条約(CITES)規制動植物は外為法・種の保存法等で規制されますが、関税法69条の11の輸入禁制品(麻薬・拳銃・偽造通貨・児童ポルノ等)には直接列挙されていません。
根拠: 関税法 第69条の11 (出典: e-Gov法令検索)
-
問271.次のHSコード「8703.23-100」のうち、「類」を示す部分はどれか。
- ア.8703
- イ.87
- ウ.8703.23
- エ.100
正解:イ.87
解説:HSコード「8703.23-100」では、87が類(第87類:自動車)、8703が項(乗用車)、8703.23が号(排気量別)、末尾100が日本の統計細分です。
-
問272.課税価格1,234,567円、関税率5%の場合、関税額はいくらか(端数処理含む)。
- ア.61,200円
- イ.61,728円
- ウ.61,700円
- エ.62,000円
正解:ウ.61,700円
解説:まず課税価格1,234,567円を1,000円未満切捨て→1,234,000円。これに5%を乗じて1,234,000×0.05=61,700円。100円未満端数なしのため61,700円が関税額です。
-
問273.日本において、経済連携協定(EPA)の第三者証明制度による特定原産地証明書を、経済産業大臣の指定を受けて発給している機関はどれか。
- ア.経済産業省
- イ.税関
- ウ.日本貿易振興機構(JETRO)
- エ.日本商工会議所
正解:エ.日本商工会議所
解説:日本で第三者証明制度による特定原産地証明書を発給しているのは、経済産業大臣が指定した指定発給機関である日本商工会議所である(特定原産地証明書発給法2条・8条)。経済産業省(経済産業大臣)は指定をする側で、指定発給機関に発給事務を行わせるときは、特に必要がある場合を除き自らは発給しない。税関は、日本へ輸入する貨物について相手国で発給された締約国原産地証明書などを受け取る側である。ジェトロ(JETRO)はEPAの相談窓口を設けている機関で、指定発給機関ではない。
根拠: 経済連携協定に基づく特定原産地証明書の発給等に関する法律 第2条 / 日本商工会議所「EPAに基づく特定原産地証明書発給事業」EPA・特恵証明とは 特定原産地証明書とは(日本から輸出される産品の原産資格を証明し、相手国税関でEPA税率の適用を受ける書類)・日本では経済産業大臣が指定した発給機関である日本商工会議所が発給・相談窓口としてジェトロ / 関税法施行令 第61条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問274.関税率表の解釈に関する通則5(b)により、物品とともに提示され、その物品の包装に通常使用するものであっても、その物品に含めずに所属を決定する包装容器はどれか。
- ア.反復使用に適することが明らかな包装容器
- イ.小売用に印刷を施した紙製の包装容器
- ウ.輸送の間だけ使う使い捨ての包装容器
- エ.物品より価格の低い簡易な包装容器
正解:ア.反復使用に適することが明らかな包装容器
解説:通則5(b)は、物品とともに提示し、かつ、その物品の包装に通常使用する包装材料及び包装容器は当該物品に含まれるとし、ただし書で、反復使用に適することが明らかな包装材料及び包装容器には適用しないと定める。印刷の有無・使い捨てか・価格の高低で分けるのではない。
-
問275.次の貿易条件のうち、インボイス価格に運賃・保険料が含まれているものはどれか。
- ア.FOB
- イ.CIF
- ウ.EXW
- エ.FCA
正解:イ.CIF
解説:CIF(Cost Insurance Freight)は仕向港までの運賃・保険料を売主負担とする条件で、価格に含まれます。FOBは本船渡し、EXWは工場渡し、FCAは運送人渡しで運賃保険料は買主負担です。
-
問276.次のうち、NACCSで処理できる業務として誤っているものはどれか。
- ア.輸入申告
- イ.関税納付
- ウ.法人税の確定申告
- エ.保税運送承認申請
正解:ウ.法人税の確定申告
解説:法人税の確定申告は国税の手続で、国税庁のe-Taxや税務署で行うものでありNACCSの対象外です。NACCSは輸出入申告・関税納付・保税運送などの輸出入・港湾関連の業務を処理し、通関士試験の受験願書の提出にも使えます(第60回通関士試験受験案内)。
-
問277.次のうち、HSコードの上位6桁が国際的に統一されている根拠となる条約はどれか。
- ア.WTO協定
- イ.ワシントン条約
- ウ.京都規約
- エ.HS条約
正解:エ.HS条約
解説:HS条約(商品の名称及び分類についての統一システムに関する国際条約)は1988年発効で、加盟国に上位6桁の統一を義務付けます。日本は1987年に加盟しました。
-
問278.課税価格200万円・関税率10%の貨物の消費税課税標準額として正しいものはどれか(個別消費税なし・標準税率10%)。
- ア.2,200,000円
- イ.2,000,000円
- ウ.2,400,000円
- エ.1,800,000円
正解:ア.2,200,000円
解説:関税額=2,000,000×10%=200,000円。消費税課税標準=課税価格+関税額=2,000,000+200,000=2,200,000円。これに消費税率を乗じます。
-
問279.次のうち、関税分類事前教示制度の説明として最も適切なものはどれか。
- ア.貨物の輸入後に分類変更を申請する制度
- イ.輸入予定貨物の分類等を税関に事前照会し文書回答を得る制度
- ウ.通関業者に分類判断を委ねる制度
- エ.輸入者の自主判断を税関が事後追認する制度
正解:イ.輸入予定貨物の分類等を税関に事前照会し文書回答を得る制度
解説:事前教示は輸入者等が貨物の関税分類・原産地・関税率について事前に税関に照会し、文書回答を得る制度で、原則3年間税関を拘束します。申告内容の予測可能性を高めます。
-
問280.為替換算において、輸入申告日が令和8年5月20日(水)の場合、適用される公示レートの根拠週として正しいものはどれか。
- ア.前週(5月10日〜5月16日)
- イ.当週(5月17日〜5月23日)
- ウ.前々週(5月3日〜5月9日)
- エ.申告日当日
正解:ウ.前々週(5月3日〜5月9日)
解説:課税価格の換算に用いる外国為替相場は、輸入申告の日の属する週の前々週における実勢相場の週間平均値に基づき税関長が公示する(関税定率法4条の7、同施行規則1条)。週は日曜日から土曜日までで、5月20日(水)の属する週は5月17日〜23日、前々週は5月3日〜9日となる。
-
問281.次のうち、輸出申告書の必須記載事項に含まれないものはどれか。
- ア.輸出者の氏名
- イ.仕向地
- ウ.品目・数量
- エ.関税額
正解:エ.関税額
解説:輸出申告書には輸出者氏名・品目・数量・FOB価格・仕向地等を記載しますが、関税額は通常輸出関税が課されないため記載不要です。輸入申告書には必須記載事項です。
-
問282.次の書類のうち、有価証券性・流通性を有するものはどれか。
- ア.指図式B/L
- イ.AWB(航空運送状)
- ウ.Sea Waybill
- エ.パッキングリスト
正解:ア.指図式B/L
解説:船荷証券(B/L)の指図式は裏書により流通する有価証券です。AWB・Sea Waybill・パッキングリストは単なる証憑書類で有価証券性・流通性を有しません。
-
問283.関税法の納期限の延長(延納)に関する記述として正しいものはどれか。
- ア.包括延納は、担保を提供しなくても特定月分の関税の納期限を3か月以内に限り延長できる
- イ.個別延納は、輸入申告ごとに担保を提供すれば、その納期限を3か月以内に限り延長できる
- ウ.特例輸入者は、担保を提供すれば期限内特例申告に係る納期限を3か月以内に限り延長できる
- エ.特例委託輸入者は、担保を提供すれば期限内特例申告に係る納期限を3か月以内に限り延長できる
正解:イ.個別延納は、輸入申告ごとに担保を提供すれば、その納期限を3か月以内に限り延長できる
解説:個別延納は、輸入申告ごとに申請書を提出して関税額に相当する担保を提供すれば、担保の額の範囲で納期限を3か月以内に限り延長できる(関税法9条の2第1項)。包括延納(同条2項)も担保の提供が要件で、特例申告貨物は対象外。特例輸入者が期限内特例申告書を提出した場合の延長は2か月以内で、担保は税関長が必要と認めるときに提供を命じられる(同条3項)。特例委託輸入者は担保の提供を要件に2か月以内(同条4項)。どちらも3か月ではない。
根拠: 関税法 第9条_2 (出典: e-Gov法令検索)
-
問284.「修正申告」と「更正の請求」の説明として正しい組み合わせはどれか。
- ア.修正申告=過大税額の減額/更正の請求=過少税額の増額
- イ.修正申告=品目変更/更正の請求=数量変更
- ウ.修正申告=過少税額の増額/更正の請求=過大税額の減額
- エ.修正申告=税関主導/更正の請求=納税者主導
正解:ウ.修正申告=過少税額の増額/更正の請求=過大税額の減額
解説:修正申告は申告税額が過少だった場合に納税者が自主的に増額する申告(関税法7条の14)。更正の請求は申告税額が過大だった場合に減額を求める請求(同7条の15)です。
根拠: 関税法 第7条の14 (出典: e-Gov法令検索)
-
問285.輸入申告において少額免税(関税定率法14条18号)の対象となる課税価格の上限として正しいものはどれか。
- ア.5,000円以下
- イ.1,000円以下
- ウ.10万円以下
- エ.1万円以下
正解:エ.1万円以下
解説:少額免税は課税価格の合計額1万円以下の輸入貨物について関税・消費税を免除する制度です。ただし革製品・ニット衣類等の一部物品は除外されます。
-
問286.AEO制度における「特例輸入者」が受けられる優遇措置として誤っているものはどれか。
- ア.特例申告に係る関税の納期限を、担保の提供を条件に3か月以内に限り延長できる
- イ.輸入申告と納税申告を分け、輸入許可の日の属する月の翌月末日までに特例申告できる
- ウ.貨物を保税地域等に入れる前に輸入申告をすることができる
- エ.特例申告書の提出期限までに納付すればよく、輸入許可の時点で関税を納める必要はない
正解:ア.特例申告に係る関税の納期限を、担保の提供を条件に3か月以内に限り延長できる
解説:特例輸入者が期限内特例申告書を提出した場合の納期限の延長は2か月以内で、担保の提供は延長の条件ではない(税関長が関税の保全に必要と認めるときに命じられる・関税法9条の2第3項)ので、「担保の提供を条件に3か月以内」は誤り。特例輸入者は、輸入申告と納税申告を分け、輸入許可の日の属する月の翌月末日までに特例申告書を提出して納税できる(7条の2)ため、輸入許可の時点で関税を納める必要はない。また貨物を保税地域等に入れる前に輸入申告できる(67条の2第3項3号)。
根拠: 関税法 第7条_2 / 関税法 第67条_2 / 関税法 第9条_2 (出典: e-Gov法令検索)
-
問287.次のうち、関税法上の犯罪(関税ほ脱罪・関税法110条)の法定刑として正しいものはどれか。
- ア.5年以下の拘禁刑または500万円以下の罰金
- イ.10年以下の拘禁刑または1,000万円以下の罰金
- ウ.3年以下の拘禁刑または300万円以下の罰金
- エ.1年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金
正解:イ.10年以下の拘禁刑または1,000万円以下の罰金
解説:関税ほ脱罪(偽りその他不正の行為により関税を免れた場合)は10年以下の拘禁刑または1,000万円以下の罰金、もしくはこれらの併科で、ほ脱税額の5倍が1,000万円超なら5倍まで。
-
問288.次のうち、関税の課税方式の分類として誤っているものはどれか。
- ア.従価税
- イ.従量税
- ウ.累進税
- エ.複合税
正解:ウ.累進税
解説:誤り。「累進税」は所得税等の課税方式で関税には用いられません。関税の課税方式は従価税(価格基準)・従量税(数量基準)・複合税(選択税・併用税)の3種類です。
-
問289.次のうち、HS分類の通則のうち容器の分類に関するルールはどれか。
- ア.通則1
- イ.通則3
- ウ.通則6
- エ.通則5
正解:エ.通則5
解説:通則5は容器の分類を定め、5(a)は専用ケース(楽器ケース等)を中身と一緒に分類、5(b)は包装容器を中身と一緒に分類すると規定します。通則6は号レベルの分類規則です。
-
問290.次のうち、原産地証明書(FORM A)の有効期間として正しいものはどれか。
- ア.発給日から1年間
- イ.発給日から2年間
- ウ.発給日から6か月間
- エ.発給日から3年間
正解:ア.発給日から1年間
解説:FORM A(一般特恵制度原産地証明書様式A)は、輸入申告の日において発給の日から1年以上を経過したものであってはならない(関税暫定措置法施行令29条)ので、有効期間は発給日から1年間である。6か月・2年・3年はいずれもこの期間と異なる。災害その他やむを得ない理由で期間を過ぎ、税関長の承認を受けたときは例外となる。EPA税率の適用を受けるときに輸入者が出す締約国原産地証明書や締約国原産品申告書も、発給・作成の日から1年以上を経過したものは使えない。
根拠: 関税暫定措置法施行令 第29条 / 税関 カスタムスアンサー1502 特恵原産地証明書について 原則として輸入申告の際に提出・一般特恵制度原産地証明書様式A(GSP Form A)・原産地の税関又は権限を有する商工会議所等が輸出の際に発給・有効期限は発給の日から1年 / 関税法施行令 第61条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問291.課税価格1,500,000円、関税率3.2%の場合、関税額として正しいものはどれか。
- ア.4,800円
- イ.48,000円
- ウ.4,500円
- エ.45,000円
正解:イ.48,000円
解説:従価税の関税額は、課税価格に関税率を掛けて求める。1,500,000円×3.2%(0.032)=48,000円である。課税価格は1,000円未満、関税額は100円未満の端数を切り捨てるが、この例ではどちらも端数が出ない。4,800円は税率を0.32%と桁を取り違えた値、45,000円は税率の小数点以下を落として3%で計算した値、4,500円はその3%をさらに0.3%と桁を取り違えた値である。税率に小数があるときも、そのまま掛けて計算する。
根拠: 税関 カスタムスアンサー 1111「関税、消費税等の税額計算方法」(印刷用PDF) 具体的な計算方法(例):課税価格534,795円→534,000円、×14%=74,760円→74,700円(端数処理後) / ジェトロ 貿易・投資相談Q&A「輸入関税の計算方法:日本」 Ⅰ 課税標準(課税価格は1,000円未満を切り捨てて計算し、算出した関税の額については100円未満を切り捨て)
-
問292.次のうち、ATAカルネの用途として最も適切なものはどれか。
- ア.商業販売貨物の常時輸入
- イ.保税地域への搬入
- ウ.見本・展示品の一時輸出入
- エ.国内転売目的の輸入
正解:ウ.見本・展示品の一時輸出入
解説:ATAカルネは見本・展示品・職業用具等の一時輸出入時に関税・消費税の納付や担保提供を不要にする国際通関手帳です。商業販売目的の通常輸出入には使用しません。
-
問293.次のうち、知的財産権侵害物品の輸入差止申立てができる権利者として誤っているものはどれか。
- ア.商標権者
- イ.著作権者
- ウ.特許権者
- エ.一般消費者
正解:エ.一般消費者
解説:誤り。一般消費者には差止申立権はありません。商標権者・著作権者・特許権者・意匠権者・育成者権者等の権利者本人または専用実施権者・専用使用権者が申立人となれます。
-
問294.次のうち、第XV部(卑金属及びその製品)に該当する品目はどれか。
- ア.アルミニウム
- イ.医薬品
- ウ.繊維製品
- エ.プラスチック
正解:ア.アルミニウム
解説:第XV部(第72〜83類)は卑金属及びその製品で、鉄鋼(第72類)・銅(第74類)・アルミニウム(第76類)・鉛(第78類)・亜鉛(第79類)等を含みます。
-
問295.次のうち、輸入禁制品(関税法69条の11)に該当しないものはどれか。
- ア.麻薬
- イ.生鮮野菜
- ウ.偽造紙幣
- エ.拳銃
正解:イ.生鮮野菜
解説:生鮮野菜は通常の輸入貨物で、植物防疫法上の検疫対象ではあっても関税法上の輸入禁制品ではありません。麻薬・拳銃・偽造紙幣・児童ポルノは禁制品です。
-
問296.次のうち、輸入者・輸出者・生産者が自ら作成した原産品申告書を税関に提出する自己申告制度が採用されているEPA・貿易協定として正しいものはどれか。
- ア.日メキシコ・EPA
- イ.日チリ・EPA
- ウ.日EU・EPA
- エ.日タイ・EPA
正解:ウ.日EU・EPA
解説:日EU・EPAは、輸入者・輸出者・生産者が自ら作成した原産品申告書を輸入者が輸入国の税関に提出する自己申告制度を採用している(日豪EPA・TPP11も同じ。日米貿易協定は輸入者による自己申告のみ)。日メキシコ・EPAは自己申告制度ではなく、輸出国の発給当局等が証明する第三者証明制度と、権限のある当局の認定を受けた輸出者が商業上の文書に原産地を申告する認定輸出者自己証明制度を採用している(日スイス・日ペルーも同じ)。日チリ・EPAと日タイ・EPAは第三者証明制度による。
根拠: 税関 EPA・原産地規則ポータル「原産地規則のいろは」 2.原産地手続 証明制度(自己申告制度=日豪・TPP11・日EU、日米は輸入者自己申告のみ/第三者証明制度=TPP11・日EU・日米以外の協定/認定輸出者自己証明制度=日メキシコ・日スイス・日ペルー) / 税関「経済連携協定の通関手続について」 日豪EPA・TPP11・日EU・EPA・日米貿易協定・日英EPA・RCEPは原産品申告書(自己申告制度)も可、日スイス・日ペルー・日メキシコ・RCEPは認定輸出者による原産地申告も可
-
問297.次のうち、課税価格の決定における第4法(国内販売価格に基づく方法)の説明として正しいものはどれか。
- ア.輸入貨物の取引価格を用いる
- イ.同種貨物の取引価格を用いる
- ウ.製造原価から算出する
- エ.国内販売価格から逆算する
正解:エ.国内販売価格から逆算する
解説:第4法は国内販売価格から逆算する方式で、輸入貨物又は同種・類似貨物の国内販売価格から通常の利潤・経費・関税等を控除して算出します(関税定率法4条の3)。
根拠: 関税定率法 第4条の3 (出典: e-Gov法令検索)
-
問298.次のうち、輸入申告書C-5020の記載事項として誤っているものはどれか。
- ア.輸入者の銀行口座番号
- イ.品目・数量
- ウ.課税価格・関税額
- エ.輸入者氏名・住所
正解:ア.輸入者の銀行口座番号
解説:誤り。輸入者の銀行口座番号は申告書の記載事項ではありません。輸入者・申告者・品目・数量・課税価格・関税額・船舶名等が必須記載事項です。
-
問299.次のうち、関税法第69条の2に基づく輸出してはならない貨物として正しいものはどれか。
- ア.中古衣類
- イ.麻薬・向精神薬
- ウ.事務用品
- エ.一般食品
正解:イ.麻薬・向精神薬
解説:関税法69条の2は輸出禁制品を定め、麻薬・向精神薬・児童ポルノ・知的財産権侵害物品・特定有害廃棄物等が列挙されます。「中古衣類」「食品」等は輸出禁制品ではありません。
根拠: 関税法 第69条の2 (出典: e-Gov法令検索)
-
問300.次のうち、関税定率法における特殊関税制度として誤っているものはどれか。
- ア.不当廉売関税
- イ.相殺関税
- ウ.特恵関税
- エ.緊急関税
正解:ウ.特恵関税
解説:誤り。「特恵関税」は開発途上国向けの優遇制度で特殊関税ではありません。特殊関税には不当廉売関税(アンチダンピング)・相殺関税・緊急関税・報復関税・対抗関税があります。
-
問301.通関業法は、通関業を営む者についてその業務の規制、通関士の資格及び義務等を定めることにより、その業務の適正な運営を図り、関税の申告納税制度の適正な運営に資することを目的とする。
正解:○(正しい)
解説:通関業法1条は、通関業の業務の規制、通関士の資格・義務等を定めることで、業務の適正運営を図り、関税の申告納税制度の適正運営に資することを目的としています。
根拠: 通関業法 第1条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問302.通関業務とは、他人の依頼によって、税関官署に対してする関税法等の規定に基づく申告又は申請等の代理・代行、これらに関する税関官署の調査・処分に対する主張・陳述の代理・代行等をいう。
正解:○(正しい)
解説:通関業務は通関業法2条1号で定義され、他人の依頼により税関官署に対する申告・申請等の代理代行、調査・処分に対する主張陳述の代理代行、これらに関する書類の作成を含みます。
根拠: 通関業法 第2条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問303.通関業務には、他人の依頼により通関業者が業として行う、関税法の規定に基づく不服申立てに係る主張・陳述の代理・代行は含まれない。
正解:×(誤り)
解説:誤り。正しくは、通関業務には関税法等の規定に基づく不服申立てに係る主張・陳述の代理・代行も含まれます(通関業法2条1号ハ)。
根拠: 通関業法 第2条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問304.関連業務とは、通関業者が通関業務のほか、その関連業務として行う、輸出入関連の通関手続に付随する業務(例:船積・荷揚げに係る手続、外国貨物の運送に係る業務等)をいう。
正解:○(正しい)
解説:関連業務は通関業務に先行・付随・後続して行う、輸出入貨物の運送・保管・通関手続等に関連する業務を指し、通関業の許可を受けた者が業として行います(通関業法7条)。
根拠: 通関業法 第7条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問305.通関業を営もうとする者は、財務大臣の許可を受けなければならない。
正解:○(正しい)
解説:通関業を営もうとする者は、財務大臣の許可を受けなければなりません(通関業法3条1項)。実際には地方の税関長等に権限委任されている部分がありますが、法定上は財務大臣の許可です。
根拠: 通関業法 第3条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問306.通関業の許可は、申請があれば財務大臣は必ず許可しなければならず、不許可とすることはできない。
正解:×(誤り)
解説:誤り。正しくは、通関業の許可は許可基準(経済的基礎・人的構成等)を満たすか審査の上で付与され、基準を満たさなければ不許可とされます(通関業法5条)。
根拠: 通関業法 第5条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問307.通関業の許可を受けた者は、通関業務を行う営業所ごとに通関士を置く義務は一切なく、本店に1名置けば全営業所に対応できる。
正解:×(誤り)
解説:誤り。正しくは、通関業者は通関業務を行う営業所ごとに通関士を置かなければなりません(通関業法13条)。本店1名で済む規定はありません。
根拠: 通関業法 第13条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問308.通関業の許可申請者が通関業務を営むのに必要な経済的基礎を有することは、許可基準の一つとして通関業法に明定されている。
正解:○(正しい)
解説:通関業法5条1号により、許可申請者が通関業務を営むのに必要な経済的基礎を有することは許可基準の一つとして明定されています。資力・信用が問われます。
根拠: 通関業法 第5条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問309.拘禁刑以上の刑に処せられた者は、その執行を終わり又はその執行を受けることがなくなった日から2年を経過しない場合は、通関業の許可を受けることができない。
正解:×(誤り)
解説:誤り。拘禁刑以上の刑に処せられた者は、その執行を終わり又は執行を受けることがなくなった日から「3年」を経過しないと通関業の許可を受けられない(通関業法6条)。許可を取り消された者の欠格期間「2年」と混同しないこと。
根拠: 通関業法 第6条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問310.通関業の許可を受けた法人がその役員のうちに欠格事由に該当する者を有することとなった場合でも、当該役員を交替させない限り通関業の許可は取り消されない。
正解:×(誤り)
解説:誤り。正しくは、許可を受けた法人の役員のうちに欠格事由に該当する者がある場合、財務大臣は許可を取り消すことができます(通関業法11条1項2号)。役員交替で取消を免れる規定はありません。
根拠: 通関業法 第11条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問311.通関業者は、通関業の許可を受けた事項のうち、営業所の名称及び所在地を変更しようとするときは、あらかじめ財務大臣の許可を受けなければならない。
正解:×(誤り)
解説:誤り。正しくは、営業所の新設は許可制ですが(通関業法8条)、既存営業所の名称・所在地の変更は届出事項です(通関業法12条)。新設と変更を混同しないこと。
-
問312.通関業者が新たに営業所を設けようとするときは、財務大臣の許可を受けなければならない。
正解:○(正しい)
解説:通関業者が新たに営業所を設けようとする場合は、財務大臣の許可を受けなければなりません(通関業法8条1項)。これは営業所の新設許可といい、本店許可とは別の手続です。
根拠: 通関業法 第8条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問313.通関業者は、その通関業務に関する料金の額をその営業所において依頼者の見やすい場所に掲示しなければならない。
正解:○(正しい)
解説:通関業者は、通関業務の料金の額を営業所において依頼者の見やすい場所に掲示しなければなりません(通関業法18条)。料金の透明性を確保する義務です。
根拠: 通関業法 第18条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問314.通関業者は、通関業務の料金について、財務大臣が定める標準料金を遵守しなければならない。
正解:×(誤り)
解説:誤り。正しくは、平成12年改正により料金は通関業者が自主的に定めるものとされ、財務大臣が標準料金を定める制度は廃止されました。料金は掲示義務があるのみです(通関業法18条)。
根拠: 通関業法 第18条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問315.通関業者は、その営業所ごとに、通関業務に関する帳簿を備え、通関業務に関し収受した料金及び通関業務に関する事項を記載しなければならない。
正解:○(正しい)
解説:通関業者は営業所ごとに帳簿を備え、収受料金及び通関業務に関する事項を記載しなければなりません(通関業法22条1項)。
根拠: 通関業法 第22条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問316.通関業者が備える帳簿及び通関業務に関し作成した書類は、その作成の日から一律3年間保存しなければならない。
正解:×(誤り)
解説:誤り。帳簿はその閉鎖の日後3年間、通関業務に関する書類はその作成の日後3年間保存する(通関業法22条1項、施行令8条3項)。期間は同じ3年だが起算点が異なるので、「作成の日から一律」とはいえない。
根拠: 通関業法 第22条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問317.通関業者である個人が死亡した場合、その相続人が通関業を承継しようとするときは、相続の開始後60日以内に財務大臣に承認の申請をしなければならない。
正解:○(正しい)
解説:通関業者が死亡したときは相続人が許可に基づく地位を承継し、被相続人の死亡後60日以内に、その承継について財務大臣に承認の申請をすることができる(通関業法11条の2第2項)。条文の書き方は「することができる」だが、この期間内に申請がされなかったとき(または承認しない旨の処分があったとき)は許可が消滅する(同法10条1項2号)ため、承継するには60日以内の申請が必要になる。単なる届出ではなく承認申請である。
根拠: 通関業法 第10条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問318.通関業者である法人について合併又は分割があった場合、合併後存続する法人等が通関業を承継するためには、財務大臣の認可を受けなければならない。
正解:×(誤り)
解説:誤り。通関業者である法人の合併・分割による通関業の承継は、あらかじめ財務大臣の「承認」を受けなければならない(通関業法11条の2)。「認可」ではない(相続による承継も財務大臣の承認による)。
根拠: 通関業法 第11条の2 (出典: e-Gov法令検索)
-
問319.通関士は、通関業者の通関業務を行う営業所において、政令で定める通関書類について審査及び記名を行うことを職務とする。
正解:○(正しい)
解説:通関業法第14条は、通関業者は政令で定める通関書類について「通関士にその内容を審査させ、かつ、これに記名させなければならない」と定めています。押印は求められていません(押印を要するという記述は誤りです)。対象書類は通関業法施行令第6条で定められています。
根拠: 通関業法 第14条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問320.通関士でなければ、通関業者の通関業務を行う営業所において、通関士の名称を使用してはならない。
正解:○(正しい)
解説:正しい。通関士でない者は通関士という名称を使用してはならず(通関業法40条2項)、違反者は30万円以下の罰金(44条3号)。17条は通関業者の名義貸しの禁止で、別の規定である。
根拠: 通関業法 第17条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問321.通関士試験に合格した者は、合格と同時に通関士となり、通関業者の営業所において通関業務に従事することができる。
正解:×(誤り)
解説:誤り。正しくは、通関士試験合格者が通関士となるためには、通関業者を通じて財務大臣の確認を受ける必要があります(通関業法31条)。合格=即通関士ではありません。
根拠: 通関業法 第31条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問322.通関士の業務独占規定により、通関業者は通関士でない者に通関書類の審査及び記名を行わせてはならない。
正解:○(正しい)
解説:通関業者は、政令で定める通関書類の審査と記名を通関士以外の者に行わせてはなりません(通関業法第14条)。これが通関士の業務独占です。なお現行法で求められるのは記名であり、押印ではありません。
根拠: 通関業法 第14条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問323.通関士は、通関士でなくなった後は、通関業務に関して知り得た秘密を漏らしても通関業法上の責任を問われない。
正解:×(誤り)
解説:誤り。正しくは、通関業務に関して知り得た秘密を漏らし又は盗用してはならない義務は、通関士・通関業者でなくなった後も継続します(通関業法19条)。
根拠: 通関業法 第19条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問324.通関士は、その名義を他人に通関業務のため使用させてはならない。
正解:○(正しい)
解説:正しい。通関士の名義貸しは禁止されており(通関業法33条)、違反者は30万円以下の罰金に処せられる(44条2号)。通関業者自身の名義貸しの禁止は17条に別に定められている。
根拠: 通関業法 第21条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問325.財務大臣は、通関業者が関税法等に違反したときは、1年以内の期間を定めて通関業務の全部若しくは一部の停止を命じ、又は許可の取消しをすることができる。
正解:○(正しい)
解説:正しい。通関業者に対する監督処分は、1年以内の期間を定めた通関業務の全部又は一部の停止と、許可の取消しの2つ(通関業法34条1項)。戒告は通関士に対する懲戒処分(35条1項)にはあるが、通関業者の監督処分にはない。
根拠: 通関業法 第34条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問326.財務大臣は、通関士がその業務に関し関税法等に違反したときは、戒告又は2年以内の通関士業務の停止を命ずることができるが、確認の取消しはできない。
正解:×(誤り)
解説:誤り。通関士に対する懲戒処分は、戒告、1年以内の期間を定めた通関業務への従事の停止、2年間の通関業務への従事の禁止の3つ(通関業法35条1項)。「2年以内の停止」という処分はない。なお確認の取消しは懲戒処分に含まれない。
根拠: 通関業法 第35条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問327.通関業者は、その業務を廃止しようとするときは、あらかじめ財務大臣の許可を受けなければならない。
正解:×(誤り)
解説:誤り。通関業を廃止したときは許可が消滅し(通関業法10条1項1号)、遅滞なくその旨を財務大臣に届け出なければならない(12条3号)。廃止に財務大臣の許可は要らない。
根拠: 通関業法 第10条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問328.通関業の許可は、当該許可を受けた個人が死亡した場合にも、当然にその効力を維持する。
正解:×(誤り)
解説:誤り。個人の通関業者が死亡した場合、相続人が死亡後60日以内に財務大臣の承認を申請しなかったとき、又は承認しない旨の処分があったときに許可は消滅する(通関業法10条1項2号、11条の2第2項)。当然に効力が維持されるわけではない。
根拠: 通関業法 第10条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問329.通関業の許可を取り消された者は、その取消しの日から2年を経過しない間は通関業の許可を受けることができない。
正解:○(正しい)
解説:正しい。通関業法11条1項1号又は34条1項により許可を取り消された者は、取消しの日から2年を経過しない間は欠格事由に該当する(通関業法6条8号)。
根拠: 通関業法 第6条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問330.通関業者が偽りその他不正の手段により通関業の許可を受けたことが判明したときは、財務大臣はその許可を取り消すことができる。
正解:○(正しい)
解説:正しい。偽りその他不正の手段により通関業の許可を受けたことが判明したときは、財務大臣は許可を取り消すことができる(通関業法11条1項1号)。取消しの際は審査委員の意見を聴く(同条2項)。
根拠: 通関業法 第11条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問331.通関業者が許可を受けてから引き続き3年以上通関業務を行わなかった場合に限り、財務大臣はその許可を取り消すことができる。
正解:×(誤り)
解説:誤り。通関業法11条の許可の取消事由は、①偽りその他不正の手段により許可を受けたことが判明したとき、②欠格事由(6条各号)に該当することとなったとき、の2つのみで、「引き続き一定期間通関業務を行わないこと」を理由とする取消し規定は存在しない。よって「3年以上」も誤りである。
根拠: 通関業法 第11条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問332.通関業者の従業者が通関業務に関して関税法等に違反した場合、通関業者自身は監督処分の対象とならない。
正解:×(誤り)
解説:誤り。通関業者の役員その他通関業務の従業者に関税法等の違反行為があった場合で、その通関業者の責めに帰すべき理由があるときは、通関業者自身が通関業務の停止や許可の取消しの対象となる(通関業法34条1項2号)。
根拠: 通関業法 第34条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問333.財務大臣は、通関業の適正な遂行のために必要があると認めるときは、通関業者に対し、その業務の運営の改善に必要な措置をとるべきことを命ずることができる。
正解:○(正しい)
解説:正しい。財務大臣は、通関業の適正な遂行のために必要な限度で、通関業者に業務改善命令を出すことができる(通関業法33条の2)。通関業務の停止・許可の取消しといった監督処分(34条)より前の段階の措置である。
根拠: 通関業法 第25条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問334.税関長は、通関業者の行う通関手続に関し税関職員に関税法67条の検査をさせるときであっても、その旨を当該通関業者に通知する必要はない。
正解:×(誤り)
解説:誤り。通関業法16条により、税関長は、通関業者の行う通関手続に関し関税法67条の検査等をさせるときは、当該通関業者又はその従業者の立会いを求めるため、その旨を当該通関業者に通知しなければならない。
根拠: 通関業法 第31条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問335.通関業の許可申請に対する処分は、財務大臣の完全な自由裁量に委ねられており、法定の許可基準は存在しない。
正解:×(誤り)
解説:誤り。正しくは、通関業法5条が許可基準(経済的基礎・人的構成・営業所の適格性・欠格事由非該当)を明定しており、財務大臣の自由裁量ではなく羈束裁量です。
根拠: 通関業法 第5条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問336.通関業者団体(日本通関業連合会・通関業協会等)は、通関業法上、通関業者の強制加入団体として設立されている。
正解:×(誤り)
解説:誤り。正しくは、日本通関業連合会・通関業協会等の通関業者団体は通関業者の任意加入の団体であり、通関業法に基づく強制加入の特殊法人ではありません。
-
問337.通関業の許可申請書には、通関業務を行おうとする営業所ごとの責任者の氏名を記載する必要はなく、本店の責任者1名の氏名を記載すれば足りる。
正解:×(誤り)
解説:誤り。許可申請書には、通関業務を行おうとする営業所の名称・所在地とともに、営業所ごとの責任者の氏名及び置こうとする通関士の数を記載する(通関業法4条1項2号・3号)。
根拠: 通関業法 第25条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問338.通関業者が通関業務に関し収受した料金は、帳簿に記載することなく口頭の確認のみで足りる。
正解:×(誤り)
解説:誤り。正しくは、通関業者は収受した料金及び通関業務に関する事項を帳簿に記載する義務があります(通関業法22条1項)。口頭確認では帳簿備付け義務に違反します。
根拠: 通関業法 第22条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問339.通関業法上の「通関業務」に該当するものとして、最も適切なものはどれか。
- ア.輸入された貨物の国内市場における販売業務
- イ.輸入貨物の保税地域における倉庫保管業務
- ウ.外国から到着した貨物の国内における運送業務
- エ.他人の依頼により業として行う輸入申告書の作成及び税関への提出代理
正解:エ.他人の依頼により業として行う輸入申告書の作成及び税関への提出代理
解説:通関業務は他人の依頼により業として行う、税関官署に対する関税法等に基づく申告・申請・主張・陳述の代理代行及び書類作成です(通関業法2条1号)。輸入貨物の倉庫保管や運送、市場販売は関連業務又は通関業務外です。
根拠: 通関業法 第2条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問340.通関業の許可に関する記述として、誤っているものはどれか。
- ア.通関業の許可を受ければ全国どこにおいても無制限に通関業務を営むことができる
- イ.通関業の許可は必要があると認められるときは取扱貨物の種類等の条件を付すことができる
- ウ.通関業者が新たに営業所を設けるには財務大臣の許可を受けなければならない
- エ.通関業を営もうとする者は財務大臣の許可を受けなければならない
正解:ア.通関業の許可を受ければ全国どこにおいても無制限に通関業務を営むことができる
解説:通関業の許可は財務大臣の許可によって与えられ、許可申請者の経済的基礎・人的構成等が審査されます。営業所の新設も別途許可が必要です。許可を受ければ全国どこでも無制限に営業できるわけではなく、限定許可があり得ます。
-
問341.通関業者の営業所の新設に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- ア.通関業者は新たに営業所を設けたときは事後30日以内に届け出ればよい
- イ.通関業者は新たに営業所を設けようとするときは財務大臣の許可を受けなければならない
- ウ.通関業者は本店の許可を受けていれば全国どこにでも自由に営業所を設置できる
- エ.営業所の新設は財務大臣の認可制であり許可制ではない
正解:イ.通関業者は新たに営業所を設けようとするときは財務大臣の許可を受けなければならない
解説:通関業者が新たに営業所を設けようとするときは、財務大臣の許可(営業所新設許可)を受けなければなりません(通関業法8条)。届出制ではなく許可制であり、新設許可の基準は本店の許可基準と同様、経済的基礎・人的構成等が審査されます。
根拠: 通関業法 第8条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問342.通関業者の義務に関する記述として、誤っているものはどれか。
- ア.通関業務の料金の額を営業所で依頼者の見やすいように掲示する義務
- イ.通関業務に関して帳簿を設け、その収入に関する事項を記載する義務
- ウ.通関業務の料金の額について、財務大臣の認可を受ける義務
- エ.通関業務に関して知り得た秘密を他に漏らさない義務
正解:ウ.通関業務の料金の額について、財務大臣の認可を受ける義務
解説:通関業者は、通関業務の料金の額を営業所で依頼者の見やすいように掲示しなければならない(通関業法18条)。ほかに、通関業務に関して知り得た秘密を漏らし又は盗用してはならない義務、通関業務に関して帳簿を設けて収入に関する事項を記載し書類を保存する義務、信用失墜行為の禁止などがある。一方、料金の額について財務大臣の認可を受ける義務は、現行法に定めがない。受けた料金の額は毎年1回財務大臣に提出する報告書に記載するが、これは事後の報告であって認可ではない。
根拠: 通関業法 第18条 / 通関業法 第19条 / 通関業法 第20条 / 通関業法 第22条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問343.通関士に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- ア.通関士試験に合格した者は合格と同時に通関士となる
- イ.通関士の業務は他の者でも自由に行うことができ業務独占はない
- ウ.通関士でなくとも通関士の名称を使用することができる
- エ.通関士試験合格者は通関業者の通関業務に従事することにつき財務大臣の確認を受けて通関士となる
正解:エ.通関士試験合格者は通関業者の通関業務に従事することにつき財務大臣の確認を受けて通関士となる
解説:通関士となるには、通関士試験に合格した後、通関業者が財務大臣に届け出てその者の確認を受ける必要がある(通関業法31条1項)。通関士でない者は通関士という名称を使用できず(40条2項)、政令で定める通関書類の審査・記名は通関士に行わせなければならない(14条)。
-
問344.通関業者が通関業務を行う営業所ごとに置かなければならない者は次のうちどれか。
- ア.通関士
- イ.税理士
- ウ.公認会計士
- エ.行政書士
正解:ア.通関士
解説:通関業者は通関業務を行う営業所ごとに通関士を置かなければならない(通関業法13条)。ただし、許可の条件により取扱貨物が一定の種類に限られる営業所では置かなくてよい(同条ただし書)。
-
問345.通関業者の帳簿・書類の保存に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- ア.帳簿・書類とも作成の日から3年間保存すればよい
- イ.帳簿は閉鎖の日から、書類は作成の日から、それぞれ所定の期間保存する
- ウ.帳簿・書類は通関業務終了後に直ちに廃棄してよい
- エ.帳簿・書類は本店のみに備え付け営業所には不要である
正解:イ.帳簿は閉鎖の日から、書類は作成の日から、それぞれ所定の期間保存する
解説:通関業者は通関業務に関する帳簿を備え、その閉鎖の日後3年間保存します。通関業務関係書類は作成の日後3年間保存します(通関業法22条、同法施行令8条3項)。
根拠: 通関業法 第22条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問346.通関業者の地位の承継に関する記述として、誤っているものはどれか。
- ア.通関業者である個人の死亡により相続人が承継する場合は60日以内に承認申請が必要である
- イ.通関業者である法人の合併により承継させる場合は財務大臣の承認が必要である
- ウ.通関業者の地位はいかなる場合も届出のみで自動的に承継される
- エ.通関業者である法人の分割により承継させる場合は財務大臣の承認が必要である
正解:ウ.通関業者の地位はいかなる場合も届出のみで自動的に承継される
解説:通関業者の地位は相続・合併・分割により承継されますが、いずれも財務大臣の承認が必要です(相続は死亡後60日以内に承認申請。通関業法11条の2)。単なる届出のみで自動承継される制度はありません。
根拠: 通関業法 第11条の2 (出典: e-Gov法令検索)
-
問347.通関業者に対する監督処分として、通関業法上認められていないものはどれか。
- ア.1年以内の期間を定めた通関業務の全部の停止
- イ.1年以内の期間を定めた通関業務の一部の停止
- ウ.通関業の許可の取消し
- エ.戒告
正解:エ.戒告
解説:通関業者に対する監督処分は、1年以内の期間を定めた通関業務の全部又は一部の停止と、許可の取消しに限られる(通関業法34条1項)。戒告は通関士に対する懲戒処分(35条1項)で、通関業者の監督処分にはない。
-
問348.通関士に対する懲戒処分として、通関業法上認められているものの組合せとして正しいものはどれか。
- ア.戒告・1年以内の期間を定めた通関業務への従事の停止・2年間の通関業務への従事の禁止
- イ.戒告・1年以内の通関業務の停止・通関士免許の剥奪
- ウ.戒告・5年以内の通関士業務の停止・通関士の確認の取消し
- エ.罰金・通関士業務の永久停止・通関士の確認の取消し
正解:ア.戒告・1年以内の期間を定めた通関業務への従事の停止・2年間の通関業務への従事の禁止
解説:財務大臣は、通関士が通関業法又は関税法等に違反したときは、戒告し、1年以内の期間を定めて通関業務への従事を停止し、又は2年間通関業務への従事を禁止することができる(通関業法35条1項)。「確認の取消し」は懲戒処分に含まれない。
-
問349.通関業の許可の取消事由に該当しないものはどれか。
- ア.通関業者が関税法の規定に違反して罰金の刑に処せられたとき
- イ.通関業者の営業所が1か所のみであるとき
- ウ.通関業者が偽りその他不正の手段により許可を受けたとき
- エ.通関業者の役員のうちに欠格事由に該当する者が生じたとき
正解:イ.通関業者の営業所が1か所のみであるとき
解説:通関業法11条の取消事由は、6条の欠格事由に該当するに至ったとき(関税法違反による罰金刑・役員の欠格等)及び偽りその他不正の手段により許可を受けたときです。引き続き1年以上通関業務を行わないことや、営業所が1か所のみであることは取消事由ではありません。
根拠: 通関業法 第11条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問350.通関業者が他人の依頼に応じてした納税の申告について、課税価格の相違など関税に関する法令の適用上の解釈の相違に基因して関税額を増加させる更正をすべき場合に、税関長が当該通関業者に対して行わなければならないこととして、正しいものはどれか。
- ア.更正の前に、意見を述べる機会を与えること
- イ.更正の前に、修正申告書の提出を命ずること
- ウ.更正の後に、財務大臣へ監督処分を求めること
- エ.更正の後に、依頼者への説明を義務付けること
正解:ア.更正の前に、意見を述べる機会を与えること
解説:通関業法15条により、解釈の相違に基因して納付すべき関税額を増加させる更正をすべき場合は、税関長は当該通関業者に対し、当該相違に関し意見を述べる機会を与えなければならない。計算・転記の誤りなど客観的に明らかな誤りに基因する場合は除かれる(同条ただし書)。
-
問351.通関業法上、通関士が通関士でなくなる事由に該当しないものはどれか。
- ア.確認を受けた通関業者の通関業務に従事しないこととなったとき
- イ.破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者に該当するに至ったとき
- ウ.通関士試験の合格の決定が取り消されたとき
- エ.通関士が住所を変更したとき
正解:エ.通関士が住所を変更したとき
解説:通関士は、確認を受けた通関業者の通関業務に従事しなくなったとき、6条1号〜9号の欠格事由(破産者で復権を得ない者等)に該当するに至ったとき、試験の合格の決定を取り消されたとき、偽りその他不正の手段で確認を受けたことが判明したときに通関士でなくなる(通関業法32条)。住所の変更は該当しない。
-
問352.通関業者の料金掲示義務に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- ア.通関業者は料金を営業所の依頼者の見やすい場所に掲示する義務がある
- イ.通関業者は料金につき財務大臣の認可を受ける必要がある
- ウ.通関業者は料金を変更するごとに財務大臣に届け出る必要がある
- エ.通関業者の料金は財務大臣が定める標準料金に従わなければならない
正解:ア.通関業者は料金を営業所の依頼者の見やすい場所に掲示する義務がある
解説:通関業者は通関業務の料金の額を営業所において依頼者の見やすい場所に掲示する義務を負います(18条)。料金そのものは通関業者が自主的に定め、財務大臣の認可や届出は不要です(平成12年自由化)。
-
問353.通関業者及び通関士の秘密保持義務に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- ア.秘密保持義務は在職中のみで退職後は適用されない
- イ.通関業務に関して知り得た秘密は退職後も漏らしてはならない
- ウ.依頼者の承諾があれば秘密を自由に開示してよい
- エ.秘密保持義務違反には罰則は設けられていない
正解:イ.通関業務に関して知り得た秘密は退職後も漏らしてはならない
解説:通関業法19条により、通関業者・通関士は通関業務に関して知り得た秘密を漏らし又は盗用してはならず、これは通関業者・通関士でなくなった後も同様です。退職後も継続する点が重要です。
根拠: 通関業法 第19条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問354.通関業者の許可申請者の役員に関する欠格事由として、最も適切でないものはどれか。
- ア.関税法違反により罰金刑に処せられ執行終了から3年を経過しない者
- イ.拘禁刑以上の刑に処せられ執行終了から3年を経過しない者
- ウ.年齢が70歳以上である者
- エ.破産手続開始の決定を受け復権を得ない者
正解:ウ.年齢が70歳以上である者
解説:法人の役員が欠格事由に該当すると許可されない(通関業法6条10号)。欠格事由には、破産者で復権を得ない者(2号)、拘禁刑以上の刑の執行終了等から3年を経過しない者(3号)、関税法違反等で罰金刑の執行終了等から3年を経過しない者(4号)などがある。年齢は欠格事由ではない。
-
問355.通関業の許可申請書の記載事項に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- ア.通関業務を行おうとする営業所の名称及び所在地は記載事項ではない
- イ.法人の役員の氏名及び住所は記載事項ではない
- ウ.通関業以外の事業を営んでいても、その事業の種類は記載しなくてよい
- エ.通関業務を行おうとする営業所ごとの責任者の氏名及び置こうとする通関士の数を記載する
正解:エ.通関業務を行おうとする営業所ごとの責任者の氏名及び置こうとする通関士の数を記載する
解説:許可申請書には、氏名又は名称及び住所(法人は役員の氏名・住所)、営業所の名称・所在地、営業所ごとの責任者の氏名及び置こうとする通関士の数、取扱貨物が限られる場合はその種類、通関業以外の事業の種類を記載する(通関業法4条1項)。
-
問356.通関業者が財務大臣に届け出なければならない事項として、最も適切でないものはどれか。
- ア.新たな営業所を設置すること
- イ.通関業者の氏名又は名称及び住所の変更
- ウ.通関業者の役員の変更
- エ.通関業務を廃止したこと
正解:ア.新たな営業所を設置すること
解説:通関業者は、氏名・名称・住所や役員、営業所の名称・所在地、責任者等の変更(通関業法12条1号)、許可の消滅(同条3号。廃止を含む)を届け出る。通関士その他の従業者の異動は22条2項の届出。営業所の新設は届出ではなく許可制(8条1項)である。
-
問357.通関業の許可を受けた法人が解散した場合の効果に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- ア.通関業者である法人が解散しても許可は当然に存続する
- イ.通関業者である法人が解散したときは通関業の許可は効力を失う
- ウ.通関業者である法人が解散した場合は届出のみで許可を承継できる
- エ.通関業者である法人が解散した場合でも清算結了まで許可は効力を有する
正解:イ.通関業者である法人が解散したときは通関業の許可は効力を失う
解説:通関業の許可は、許可を受けた法人が解散したときに消滅する(通関業法10条1項3号)。消滅したときは財務大臣が公告し(同条2項)、現に進行中の通関手続については引き続き許可を受けているものとみなされる(同条3項)。
-
問358.通関業務の関連業務に該当するものはどれか。
- ア.輸入貨物のマーケティング
- イ.輸入貨物の国内販売
- ウ.関税の納付の代行
- エ.輸入金融の融資業務
正解:ウ.関税の納付の代行
解説:関連業務とは通関業務に関連する業務(船積・荷揚げに係る手続、外国貨物の運送に係る業務、通関手続に付随する関税納付の代行等)です(7条)。関税納付の代行は関連業務の代表例で、通関業の許可を受けた者が業として行えます。
-
問359.通関業者の許可申請に係る審査基準に関する記述として、誤っているものはどれか。
- ア.申請者が欠格事由に該当しないこと
- イ.通関業務を営むのに必要な経済的基礎を有すること
- ウ.通関業務を適正に遂行する人的構成を有すること
- エ.申請者の資本金が1億円以上であること
正解:エ.申請者の資本金が1億円以上であること
解説:許可基準は経済的基礎、人的構成(通関業務の遂行能力)、欠格事由非該当、営業所の適格性等です(5条)。資本金が一定額以上であることを明示する数値基準は通関業法に明定されていません。
-
問360.通関士の名称使用に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- ア.通関士でない者が通関士の名称を使用することは禁止されている
- イ.通関士試験合格者は確認を受けていなくても通関士の名称を使用できる
- ウ.通関士の名称使用は自由であり制限はない
- エ.通関士の名称使用に違反しても罰則は設けられていない
正解:ア.通関士でない者が通関士の名称を使用することは禁止されている
解説:通関士でない者は通関士という名称を使用してはならず(通関業法40条2項)、違反者は30万円以下の罰金(44条3号)。試験に合格しただけで確認(31条)を受けていない者も通関士ではないので、名称は使えない。
-
問361.通関業法上の「通関業務」に該当しないものはどれか。
- ア.他人の依頼による輸出申告の代理
- イ.他人の依頼による外国為替の取引仲介
- ウ.他人の依頼による関税の不服申立てに係る陳述の代行
- エ.他人の依頼による課税価格に関する税関の処分に対する主張の代理
正解:イ.他人の依頼による外国為替の取引仲介
解説:通関業務は税関官署に対する申告・申請・主張・陳述・書類作成(代理代行)です(2条1号)。外国為替の取引仲介は外国為替及び外国貿易法の規制対象であり、通関業務には該当しません。
-
問362.通関業者の通関士設置義務が免除される場合として、最も適切なものはどれか。
- ア.その営業所で取り扱う通関業務の件数が、一定の件数以下にとどまっている場合
- イ.その営業所が、通関士を置いている他の営業所と同じ税関の管轄区域内にある場合
- ウ.その営業所で取り扱う通関業務に係る貨物が一定の種類のものに限られている場合
- エ.その営業所の通関業務の責任者が、通関業務に長年従事した経験を有する場合
正解:ウ.その営業所で取り扱う通関業務に係る貨物が一定の種類のものに限られている場合
解説:通関業者は、通関業務を行う営業所ごとに通関士を置かなければならない。ただし、その営業所で取り扱う通関業務に係る貨物が、許可に付された条件によって一定の種類の貨物のみに限られている場合は、置かなくてよい(通関業法13条ただし書)。設置が不要となる条件は取り扱う貨物の種類であり、取扱件数が少ないこと、同じ管轄区域に通関士のいる営業所があること、責任者の実務経験が長いことは、通関士を置かなくてよい理由にならない。
根拠: 通関業法(昭和四十二年法律第百二十二号) 第13条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問363.通関業に関する不服申立てに関する記述として、最も適切なものはどれか。
- ア.財務大臣の処分への不服申立ては通関業法独自の制度として規定されている
- イ.財務大臣の処分に対しては不服申立てを行うことはできない
- ウ.財務大臣の処分への不服申立ては最高裁判所に直接行う
- エ.財務大臣の処分に対しては行政不服審査法に基づく審査請求が可能である
正解:エ.財務大臣の処分に対しては行政不服審査法に基づく審査請求が可能である
解説:通関業の許可・営業所新設許可・監督処分等の財務大臣の処分に対しては、行政不服審査法に基づく審査請求が可能です。通関業法独自の不服申立て制度は設けられていません。
-
問364.通関業者の信用失墜行為の禁止に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- ア.通関業者・通関士は信用又は品位を害する行為をしてはならず違反は監督処分の対象となる
- イ.信用失墜行為禁止規定は通関士のみに適用され通関業者には適用されない
- ウ.信用失墜行為に該当しても監督処分の対象とはならない
- エ.通関業者は私生活上の行為であれば信用失墜行為禁止の対象外である
正解:ア.通関業者・通関士は信用又は品位を害する行為をしてはならず違反は監督処分の対象となる
解説:通関業法20条は通関業者・通関士に対し、その信用又は品位を害するような行為をしてはならない義務を課しています。違反は監督処分の対象となり、戒告・業務停止・許可取消し等が科される可能性があります。
根拠: 通関業法 第20条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問365.通関業の許可申請に対する財務大臣の処分について、最も適切なものはどれか。
- ア.通関業の許可は申請があれば自動的に付与される
- イ.財務大臣は許可申請に対し許可基準を審査の上許可・不許可の処分を行う
- ウ.通関業の許可申請に対する処分は財務大臣の自由裁量に委ねられている
- エ.通関業の許可は届出制であり許可・不許可の処分はなされない
正解:イ.財務大臣は許可申請に対し許可基準を審査の上許可・不許可の処分を行う
解説:財務大臣は許可申請に対し、許可基準を満たすかを審査の上、許可又は不許可の処分を行います。許可には条件を付すこともでき、不許可の場合は理由を示して通知します。許可の付与は財務大臣の裁量を含む処分です。
-
問366.通関業者の業務に関する記帳義務に関する記述として、誤っているものはどれか。
- ア.通関業者は営業所ごとに帳簿を備える義務がある
- イ.帳簿には収受した料金及び通関業務に関する事項を記載する
- ウ.通関業者の記帳義務は本店のみで足り営業所では不要である
- エ.帳簿は所定の期間保存しなければならない
正解:ウ.通関業者の記帳義務は本店のみで足り営業所では不要である
解説:通関業者は営業所ごとに帳簿を備え、収受料金・通関業務内容を記載し、所定期間保存します(22条)。記帳は営業所単位で行い本店一括ではなく、また電子的記録による方法も認められています(関連政令の改正により)。
-
問367.通関業者が財務大臣に氏名及びその異動を届け出なければならない者として、最も適切なものはどれか。
- ア.通関業者の家族
- イ.通関業者の取引先
- ウ.本店の代表者のみ
- エ.通関士その他通関業務の従業者
正解:エ.通関士その他通関業務の従業者
解説:通関業者は、通関士その他の通関業務の従業者(法人の場合は通関業務を担当する役員を含む)の氏名及びその異動を財務大臣に届け出なければならない(通関業法22条2項)。家族や取引先は対象ではなく、代表者に限られるものでもない。
根拠: 通関業法 第25条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問368.通関士の確認申請に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- ア.通関業者を通じて財務大臣の確認を申請する
- イ.確認を受けずに通関業務に従事してもよい
- ウ.通関士試験合格者が直接単独で財務大臣に確認を申請する
- エ.通関士の確認は税関長が行い財務大臣ではない
正解:ア.通関業者を通じて財務大臣の確認を申請する
解説:通関士となろうとする者は、通関士試験合格後、勤務する通関業者を通じて財務大臣の確認を申請します(31条)。確認を受けて初めて正式に通関士となり、業務に従事できます。確認なしには通関士業務はできません。
-
問369.通関業法において、財務大臣の許可を受けずに通関業を営んだ者に科される罰則として、正しいものはどれか。
- ア.6月以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金
- イ.1年以下の拘禁刑又は100万円以下の罰金
- ウ.3年以下の拘禁刑又は300万円以下の罰金
- エ.30万円以下の罰金
正解:イ.1年以下の拘禁刑又は100万円以下の罰金
解説:許可を受けずに通関業を営んだ者は、1年以下の拘禁刑又は100万円以下の罰金に処せられる(通関業法41条)。通関業法の罰則の中で最も重い区分で、偽りの手段で許可を受けた者や、通関業務に関して知り得た秘密を漏らした者なども同じ区分である。6月以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金は、偽りの手段で通関士の確認を受けた者などの区分。30万円以下の罰金は、名義を他人に使用させた者や、通関業者・通関士でないのにその名称を使った者の区分。3年以下の拘禁刑又は300万円以下の罰金という区分は通関業法にはない。
根拠: 通関業法 第41条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問370.通関業者団体に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- ア.全国の通関業者は法律により通関業協会への加入が義務付けられている
- イ.通関業者団体は財務大臣が設立する公的機関である
- ウ.日本通関業連合会・地方の通関業協会等が通関業者の任意団体として組織されている
- エ.通関業者団体は通関業法に基づく強制加入の特殊法人である
正解:ウ.日本通関業連合会・地方の通関業協会等が通関業者の任意団体として組織されている
解説:通関業者団体としては全国組織の日本通関業連合会、地域単位の通関業協会(東京・横浜・大阪等)があります。これらは通関業者の地位向上・業務改善・研修等を目的として組織された任意団体です。法令上の強制加入団体ではありません。
-
問371.通関業者の通関業務に従事した期間が通算して15年以上になる者が、申請により免除を受けられる通関士試験の科目の組合せとして、正しいものはどれか。
- ア.関税法等の科目と通関実務の科目
- イ.通関業法の科目と通関実務の科目
- ウ.通関業法の科目と関税法等の科目
- エ.通関業法・関税法等・通関実務の3科目
正解:ア.関税法等の科目と通関実務の科目
解説:通関業法24条1号により、通関業務等に通算15年以上従事した者は、23条2項1号(関税法、関税定率法その他関税に関する法律及び外為法第6章)と2号(通関書類の作成要領その他通関手続の実務)の科目が免除され、通関業法の科目は免除されない。通算5年以上の者は通関実務の科目のみが免除される(24条2号)。
-
問372.通関業者が許可申請時に提出する書類として、最も適切でないものはどれか。
- ア.申請者の家族全員の住民票
- イ.申請者の役員及び通関業務責任者の履歴書
- ウ.営業所の所在地・概要を示す書類
- エ.申請者の貸借対照表等の財務諸表
正解:ア.申請者の家族全員の住民票
解説:通関業の許可申請には、貸借対照表等の財務諸表、役員・通関業務責任者の履歴書、営業所の所在地・概要を示す書類等が必要です。申請者の家族全員の住民票は要求されません(通関業法施行規則)。
-
問373.通関業の許可の欠格事由に該当しない者はどれか。
- ア.拘禁刑に処せられその執行を終わってから1年6か月を経過した者
- イ.拘禁刑の執行猶予期間が満了し刑の言渡しが効力を失ってから6か月を経過した者
- ウ.通関業の許可を取り消されその日から1年を経過した者
- エ.関税法違反により罰金刑に処せられその執行を終わってから1年を経過した者
正解:イ.拘禁刑の執行猶予期間が満了し刑の言渡しが効力を失ってから6か月を経過した者
解説:欠格事由は、拘禁刑以上の刑の執行を終わる等してから3年を経過しない者(通関業法6条3号)、関税法違反等による罰金刑の執行を終わる等してから3年を経過しない者(4号)、許可を取り消されてから2年を経過しない者(8号)など。執行猶予期間の満了で刑の言渡しが効力を失った者は「刑に処せられた者」に当たらず欠格事由に該当しない。
根拠: 通関業法 第6条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問374.通関業者の許可申請に係る人的構成要件に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- ア.申請者の本社所在地が東京都内に限定されていること
- イ.申請者の従業員が全員大卒以上の学歴を有すること
- ウ.申請者が通関業務を適正に遂行できる人的構成を有していること
- エ.申請者が他の通関業者と業務提携契約を締結していること
正解:ウ.申請者が通関業務を適正に遂行できる人的構成を有していること
解説:通関業法5条2号は許可基準として、通関業務を適正に遂行する人的構成(通関士その他従業者の専門的知識・経験を有する者の確保)を要求します。役員・通関業務責任者・通関士の体制が審査対象です。
根拠: 通関業法 第5条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問375.通関業者が通関業務を行う営業所において通関士が処理しなければならない書類として、最も適切なものはどれか。
- ア.通関業者の社内経理書類
- イ.通関業者の労務関係書類
- ウ.通関業者の顧客名簿
- エ.輸出入申告書等の政令で定める通関書類
正解:エ.輸出入申告書等の政令で定める通関書類
解説:通関士の審査・記名を要する通関書類は政令(通関業法施行令第6条)で定められており、輸出申告書・輸入申告書、修正申告書、更正請求書、不服申立書等が代表例です(通関業法第14条)。経理書類は通関士の専管事項ではありません。
根拠: 通関業法 第14条 (出典: e-Gov法令検索)