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通関士「関税定率法・関税暫定措置法・課税価格」の一問一答

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📖 通関士「関税定率法・関税暫定措置法・課税価格」の全75問と解説(一覧)

通関士の関税定率法・関税暫定措置法・課税価格に関する一問一答(全75問)の正解と解説の一覧です。上の一問一答で実際に解いてから、ここで復習・確認できます。

  1. 問1.課税価格の決定の原則(関税定率法4条1項)によれば、輸入貨物の課税価格は買手が売手に対し当該貨物につき現実に支払った又は支払うべき価格に、加算要素を加えた価格(取引価格)とすることが原則である。

    正解:○(正しい)

    解説:関税定率法4条1項は「課税価格決定の原則」を定め、現実支払価格に法定の加算要素を加算した取引価格を基礎とする。世界的なWTO関税評価協定の国内法化として位置づけられる。

    根拠:関税定率法 第4条 (出典: e-Gov法令検索)

  2. 問2.課税価格に加算すべき運送費・保険料は、輸入港到着までに要したものに限られ、輸入港到着後の国内運送費・国内保険料は加算しない。

    正解:○(正しい)

    解説:関税定率法4条1項4号により加算対象は「輸入港到着までの運送費・保険料・積込費用」。我が国の課税価格はCIF条件ベースで、輸入港到着後に発生する費用は控除要素として課税価格に含めない。

    根拠:関税定率法 第4条 (出典: e-Gov法令検索)

  3. 問3.買手が売手以外の第三者に対し売手のために支払う仲介手数料(買付手数料を除く)は、課税価格に加算する。

    正解:○(正しい)

    解説:関税定率法4条1項2号イにより、仲介手数料(売手側に立つ販売手数料)は加算要素。一方、買手のために買付業務を行う者へ支払う「買付手数料」は加算しないと明文で除外されている。

    根拠:関税定率法 第4条 (出典: e-Gov法令検索)

  4. 問4.課税価格に加算する容器の費用とは、輸入貨物と一体として取り扱われる容器の費用であり、リターナブル容器のように貨物と別個に取引される容器は含まれない。

    正解:○(正しい)

    解説:関税定率法4条1項2号ロにより、関税率表上貨物と一体扱いの容器費用が加算される。別個に取引・再使用されるリターナブル容器(パレット等)は別個取引として課税価格に含めない取扱い。

    根拠:関税定率法 第4条 (出典: e-Gov法令検索)

  5. 問5.買手が輸入貨物の生産のために売手に無償で提供した部品・材料・金型等の費用は、課税価格に加算する加算要素となる。

    正解:○(正しい)

    解説:関税定率法4条1項3号により、買手が無償又は値引きで提供した物品・役務(部品・材料・工具・金型・本邦外で行われた技術・設計等)の費用は加算要素。本邦内で行われた設計の費用は対象外。

    根拠:関税定率法 第4条 (出典: e-Gov法令検索)

  6. 問6.課税価格の控除要素のうち、輸入申告の時までに買手が現実に支払うべき関税及び内国消費税は、明らかに区分できる場合に限り課税価格に含めないとされている。

    正解:○(正しい)

    解説:関税定率法4条1項柱書ただし書及び関税定率法施行令により、本邦の関税・内国消費税は控除可能。ただし現実支払価格と「明らかに区分されている」ことが要件で、不明確な場合は控除できない。

    根拠:関税定率法 第4条 (出典: e-Gov法令検索)

  7. 問7.輸入港到着後の国内運送費・据付費・組立費・整備費・支払利息は、現実支払価格に含まれていれば、明らかに区分されている場合に限り課税価格から控除できる。

    正解:○(正しい)

    解説:関税定率法施行令1条の4により、輸入港到着後の運送関連費用・据付費・組立費・支払利息等は明確に区分された場合に控除できる。証ひょう書類による立証ができないと控除は認められない。

    根拠:関税定率法施行令 第1条の4 (出典: e-Gov法令検索)

  8. 問8.売手と買手が特殊関係にある場合、その特殊関係が取引価格に影響を与えていないと認められる場合であっても、関税定率法4条の2以下の代替的評価方法によって課税価格を決定しなければならない。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは「特殊関係が価格決定に影響していないと認められれば取引価格を課税価格として採用できる」(関税定率法4条2項4号ただし書)。代替的方法への強制移行はされない。

    根拠:関税定率法 第4条 (出典: e-Gov法令検索)

  9. 問9.課税価格の決定の原則によることができない場合(4条1項各号該当)には、関税定率法4条の2以下の代替的評価方法を法定の順序に従って適用する。

    正解:○(正しい)

    解説:代替的評価方法は4条の2(同種・類似貨物の取引価格)→4条の3(国内販売価格)→4条の3但書(製造原価)→4条の4(その他合理的方法)の順位で適用。なお製造原価と国内販売の順位は輸入者の選択も可。

  10. 問10.同種又は類似の貨物に係る取引価格による方法(4条の2)では、課税物品と取引段階・取引数量がおおむね同一の輸入貨物の取引価格を用いる。

    正解:○(正しい)

    解説:関税定率法4条の2第1項により、同種・類似貨物の取引価格を用いる場合、取引段階・取引数量・輸出時期が近いものを選択し、必要に応じて補正を行う。同種優先、なければ類似を採用する順番。

    根拠:関税定率法 第4条の2 (出典: e-Gov法令検索)

  11. 問11.国内販売価格に基づく課税価格の決定方法(4条の3第1項1号)では、課税物品又は同種・類似貨物が国内で特殊関係のない者に対し最大数量で販売された単価から、国内利潤・一般経費・国内運送費・関税等を控除する。

    正解:○(正しい)

    解説:関税定率法4条の3第1項及び施行令1条の10により、最大数量で販売された単価を基礎とし、国内利潤・一般経費・運送費・関税等を控除して逆算する。原則は輸入の時又はその近接する時の販売価格。

    根拠:関税定率法 第4条の3 (出典: e-Gov法令検索)

  12. 問12.製造原価に基づく課税価格の決定方法(4条の3第1項2号)では、輸入貨物の製造原価に、本邦への輸出に係る通常の利潤・一般経費及び運送費等を加算する。

    正解:○(正しい)

    解説:関税定率法4条の3第1項2号により、生産者の貨物の製造原価+本邦への輸出にかかる通常の利潤・一般経費+輸入港到着までの運送費等を加算して算定。生産者の協力と帳簿提示が前提となる。

    根拠:関税定率法 第4条の3 (出典: e-Gov法令検索)

  13. 問13.関税率には国定税率(基本税率・暫定税率・特恵税率)と条約に基づく協定税率があり、いずれか低い税率を選択して適用する。

    正解:○(正しい)

    解説:国定税率と協定税率では原則として低い方を適用(協定上の譲許税率を超えない限度で国定税率を適用可能)。特恵税率は国定税率の一種だが、原産地基準・申告要件を満たした場合のみ適用される。

  14. 問14.暫定税率は関税暫定措置法に基づき、一定期間に限り基本税率に優先して適用される税率であり、毎年度の改正対象となることが多い。

    正解:○(正しい)

    解説:関税暫定措置法別表により暫定税率が定められ、国会の議決により一定期間(通常1年延長)有効。基本税率に優先して適用され、政策的に重要な品目(農産物・石油製品等)に多く設定される。

  15. 問15.特恵関税制度(GSP)は、開発途上国を原産地とする貨物について基本税率より低い特恵税率を適用する制度で、原産地証明書(フォームA等)の提出が原則として必要である。

    正解:○(正しい)

    解説:関税暫定措置法8条の2及び施行令により、特恵受益国原産品で原産地基準を満たし原産地証明書を税関長に提出した場合に特恵税率を適用。20万円以下の少額貨物は証明書省略可能な特例あり。

    根拠:関税暫定措置法 第8条の2 (出典: e-Gov法令検索)

  16. 問16.後発開発途上国(LDC)を原産地とする貨物には特別特恵関税が適用され、原則として無税となる。

    正解:○(正しい)

    解説:関税暫定措置法8条の2第3項に基づく特別特恵関税は、LDC原産品の原則無税・無枠を基本とする。指定品目について実施され、米・砂糖等の例外品目を除き広範な品目で適用される。

    根拠:関税暫定措置法 第8条の2 (出典: e-Gov法令検索)

  17. 問17.輸入貨物の課税価格が20万円以下である少額輸入貨物に対しては、関税定率法別表の品目分類によらず、簡易税率を適用することができる。

    正解:○(正しい)

    解説:関税定率法3条の2及び3条の3により、課税価格20万円以下の少額輸入貨物には簡易税率を適用可能(一定の物品を除く)。入国者の携帯品・別送品には別途の入国者用簡易税率がある。

    根拠:関税定率法 第3条の2 (出典: e-Gov法令検索)

  18. 問18.再輸出免税(関税定率法17条)は、加工・修繕等のため一定期間内に再輸出することを条件に、輸入時に関税を免除する制度である。

    正解:○(正しい)

    解説:関税定率法17条1項各号により、加工修繕・国際博覧会出品・学術研究用品・標本見本等を対象に、原則1年(延長可)以内の再輸出を条件として関税を免除する。担保提供が要件となる。

    根拠:関税定率法 第17条 (出典: e-Gov法令検索)

  19. 問19.違約品等の再輸出又は廃棄に係る関税の払戻し(戻し税)は、輸入の許可の日から原則3年以内に再輸出又は廃棄した場合に認められる。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは「輸入の許可の日から原則6月以内に再輸出又は廃棄」した場合に戻し税が認められる(関税定率法20条)。3年ではなく6月。3年は更正の請求等の一般的期間と混同しやすい。

    根拠:関税定率法 第20条 (出典: e-Gov法令検索)

  20. 問20.課税価格の決定の原則によれば、現実支払価格には、買手が売手の債務を相殺するために第三者に支払う金額や、売手のために行う直接間接の支払いはすべて含まれない。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは「相殺払いや第三者経由の支払い、売手の利益のための直接間接の支払いはいずれも現実支払価格に含まれる」(関税定率法基本通達4-2)。形式上の支払経路ではなく実質判定。

  21. 問21.輸入貨物の課税価格に加算する仲介手数料には、買手が買付業務を委託する者に支払う買付手数料が含まれる。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは「買付手数料は加算要素から除外される」(関税定率法4条1項2号イ括弧書)。買手の代理として買付業務を行う者へ支払う手数料は売手側の手数料ではないため対象外。

    根拠:関税定率法 第4条 (出典: e-Gov法令検索)

  22. 問22.輸入貨物に係る本邦内で行われた設計・開発の費用は、買手が無償提供した場合であっても課税価格に加算しなければならない。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは「本邦内で行われた設計・開発・意匠等の費用は加算しない」(関税定率法4条1項3号ニ括弧書)。本邦外で行われた技術・設計・意匠の費用のみが加算要素となる。

    根拠:関税定率法 第4条 (出典: e-Gov法令検索)

  23. 問23.現実支払価格に含まれる支払利息については、輸入貨物の代金支払いに係るものであれば、書面契約等で明らかに区分されていなくても課税価格から控除できる。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは「書面契約・利率の合理性・通常水準であること等が立証され、明らかに区分される場合に限り控除可能」(基本通達4-8)。区分立証ができない利息は控除できない。

  24. 問24.売手と買手が親子会社の関係にある場合、その取引価格は常に課税価格として採用できず、必ず4条の2以下の代替的評価方法によらなければならない。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは「特殊関係があっても価格決定に影響していないと立証されれば取引価格を採用できる」(関税定率法4条2項4号ただし書)。テスト・バリュー比較等で立証可能。

    根拠:関税定率法 第4条 (出典: e-Gov法令検索)

  25. 問25.輸入貨物に係る運送費が通常の運送費を著しく超えている場合であっても、現実に支払った金額をそのまま課税価格に加算する。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは「通常の運送費を著しく超える部分があるときは、通常の運送費に相当する額を加算する」(関税定率法施行令1条の5)。例外的な高額運賃の全額加算は不適切。

    根拠:関税定率法施行令 第1条の5 (出典: e-Gov法令検索)

  26. 問26.課税価格の決定の原則を適用できない場合、代替的評価方法は輸入者の選択により国内販売価格法と製造原価法のいずれの順序からでも適用してよい。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは「原則として国内販売価格法が先、製造原価法が後だが、輸入者の申出により順序を逆にできる」(関税定率法4条の3第2項)。同種・類似貨物法の前段適用が崩れることはない。

    根拠:関税定率法 第4条の3 (出典: e-Gov法令検索)

  27. 問27.関税率の適用順位において、協定税率はその税率が国定税率より高い場合であっても、協定相手国を原産地とする貨物に対し常に適用される。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは「協定税率は国定税率を超えない範囲で適用される(協定税率>国定税率の場合は低い国定税率を採用)」(関税定率法5条)。譲許上限としての協定税率の性格。

    根拠:関税定率法 第5条 (出典: e-Gov法令検索)

  28. 問28.特恵関税の適用を受けるためには、原産地証明書(一般特恵原産地証明書フォームA)を税関長に提出する必要があり、課税価格20万円以下の少額貨物であっても省略は認められない。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは「課税価格20万円以下の少額貨物については原産地証明書の提出を省略可能」(関税暫定措置法施行令27条)。少額貨物例外を見落とした誤り。

    根拠:関税暫定措置法施行令 第27条 (出典: e-Gov法令検索)

  29. 問29.緊急関税(セーフガード)は、特定貨物の輸入の急増により本邦産業に重大な損害を与え又は与える虞がある場合に発動され、関税定率法に基づき従量税の形式のみで課される。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは「緊急関税は従価税・従量税・関税割当のいずれの形式でも課すことができる」(関税定率法9条)。一般セーフガードのほか、特別セーフガード(農産物)もある。

    根拠:関税定率法 第9条 (出典: e-Gov法令検索)

  30. 問30.不当廉売関税(アンチダンピング関税)は、不当廉売の事実及び本邦産業への損害の事実があれば、当該外国の輸出者に限らず、すべての輸入者に対し一律に課される。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは「不当廉売関税は不当廉売を行っている特定の供給者・原産地国を特定して課される」(関税定率法8条)。一律課税ではなく、調査により特定された輸出者に対する選択的措置。

    根拠:関税定率法 第8条 (出典: e-Gov法令検索)

  31. 問31.再輸出免税(17条)の適用を受けた貨物は、輸入許可の日から1年(延長可)以内に再輸出されなかった場合でも、当初の関税は免除されたままとなる。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは「期間内に再輸出しなかった場合は免除された関税を直ちに徴収する」(関税定率法17条4項)。担保が提供されているのは、この事後徴収を担保するため。

    根拠:関税定率法 第17条 (出典: e-Gov法令検索)

  32. 問32.輸入貨物が輸入の許可前に損傷した場合、関税定率法10条による減税の対象とはならず、損傷後の現況による課税価格で全額課税される。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは「輸入許可前の変質・損傷については関税を軽減できる」(関税定率法10条2項)。損傷による価値減少分について減税する制度が存在する。

    根拠:関税定率法 第10条 (出典: e-Gov法令検索)

  33. 問33.違約品等の戻し税(関税定率法20条)の対象は、契約の内容と相違する貨物に限られ、輸入者の事情で売買契約を解除した場合の貨物は対象とならない。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは「品質・数量等が契約と相違する違約品のほか、個人輸入で通信販売により購入し返送する貨物等もやむを得ない理由がある場合は対象となる」(関税定率法20条2項)。

    根拠:関税定率法 第20条 (出典: e-Gov法令検索)

  34. 問34.特恵関税の適用上、特恵受益国における原産品の認定基準には、完全生産品基準と実質的変更基準があるが、これらは累積原産地規則を一切認めていない。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは「特恵受益国相互間の累積原産地規則(ASEAN累積等)や本邦からの輸出材料の累積(ドナー・カントリー・コンテント)が認められている」(関税暫定措置法施行規則)。

  35. 問35.外国為替の換算レートは、輸入申告の日における対顧客電信売相場(TTS)を用いるのが原則である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは「輸入申告日の属する週の前々週における実勢外国為替相場の週間平均値(TTSとTTBの仲値TTM)を税関が公示し適用する」(関税定率法4条の7)。TTSではない。

    根拠:関税定率法 第4条の7 (出典: e-Gov法令検索)

  36. 問36.課税価格の決定の原則によって課税価格を決定する場合、現実支払価格の中に明らかに区分されている輸入港到着後の国内運送費があれば、これは加算要素として上乗せされる。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは「輸入港到着後の国内運送費は控除要素であり、明らかに区分されている場合に課税価格から控除する」(関税定率法施行令1条の4)。加算ではなく控除。

    根拠:関税定率法施行令 第1条の4 (出典: e-Gov法令検索)

  37. 問37.関税暫定措置法の特恵関税適用に関し、原産地証明書の有効期間は発給の日から1年であり、輸入申告の日に有効であることが要件となる。

    正解:○(正しい)

    解説:関税暫定措置法施行令27条の2により、原産地証明書の有効期間は発給日から1年。輸入申告の日に有効である必要があり、有効期間経過後は特恵適用不可。再交付・遅延発給の例外規定もある。

    根拠:関税暫定措置法施行令 第27条の2 (出典: e-Gov法令検索)

  38. 問38.課税価格を決定する場合、買手が輸入貨物の販売条件として売手以外の第三者の債務を弁済する形で支払う金額は、現実支払価格に含まれる。

    正解:○(正しい)

    解説:関税定率法基本通達4-2により、現実支払価格には売手の利益のために買手が直接間接に行うすべての支払いが含まれる。第三者経由・相殺・債務弁済形式でも実質的に売手のためなら含む。

  39. 問39.関税定率法4条1項に規定する課税価格の決定の原則において、加算要素となるのは次のうちどれか。

    • ア.買付手数料
    • イ.輸入港到着までの運送費及び保険料
    • ウ.本邦内で行われた設計・意匠の費用
    • エ.輸入港到着後の据付費

    正解:イ.輸入港到着までの運送費及び保険料

    解説:関税定率法4条1項4号により輸入港到着までの運送費・保険料・積込費用は加算要素。買付手数料・本邦内設計費・輸入港到着後据付費は加算しない。CIF条件ベースが我が国課税価格の原則。

    根拠:関税定率法 第4条 (出典: e-Gov法令検索)

  40. 問40.課税価格の決定の原則において、現実支払価格に加算する仲介手数料に該当するものはどれか。

    • ア.買手が買付業務を委託する者に支払う買付手数料
    • イ.輸入後の国内販売を仲介する者への手数料
    • ウ.売手のために販売活動を行う代理人に買手が支払う販売手数料
    • エ.売手が自社負担で支払う第三者への販売手数料

    正解:ウ.売手のために販売活動を行う代理人に買手が支払う販売手数料

    解説:関税定率法4条1項2号イにより、売手側に立つ販売手数料・仲介手数料が加算要素。買付手数料は除外。国内販売仲介料は輸入後の費用、売手自社負担はそもそも現実支払価格に含まれない。

    根拠:関税定率法 第4条 (出典: e-Gov法令検索)

  41. 問41.課税価格に加算する「買手による無償提供物品・役務」の費用として、加算要素に該当しないものはどれか。

    • ア.輸入貨物に組み込まれる部品
    • イ.輸入貨物の生産に使用される金型
    • ウ.本邦外で行われた当該貨物の意匠の費用
    • エ.本邦内で行われた当該貨物の設計の費用

    正解:エ.本邦内で行われた当該貨物の設計の費用

    解説:関税定率法4条1項3号ニにより、本邦内で行われた技術・設計・意匠の費用は加算要素から除外。本邦外で行われた技術・設計・意匠は加算対象。部品・金型などの有体物は本邦内製造でも加算。

    根拠:関税定率法 第4条 (出典: e-Gov法令検索)

  42. 問42.課税価格の控除要素として、現実支払価格に含まれている場合に明らかに区分されているときに限り控除できるものはどれか。

    • ア.輸入港到着後の国内運送費及び据付費
    • イ.売手の利益のために買手が第三者に支払う仲介料
    • ウ.輸入港到着までの海上運賃
    • エ.売手の生産設備に係る減価償却費

    正解:ア.輸入港到着後の国内運送費及び据付費

    解説:関税定率法施行令1条の4により、輸入港到着後の国内運送費・据付費・組立費・本邦の関税内国消費税・支払利息等が控除要素。明らかに区分されている場合に限り控除可能で、不明確な場合は不可。

    根拠:関税定率法施行令 第1条の4 (出典: e-Gov法令検索)

  43. 問43.課税価格の決定の原則によることができない場合の代替的評価方法の適用順位として正しいものはどれか。

    • ア.製造原価→国内販売価格→同種・類似貨物の取引価格→その他合理的方法
    • イ.同種・類似貨物の取引価格→国内販売価格→製造原価→その他合理的方法
    • ウ.国内販売価格→製造原価→同種・類似貨物の取引価格→その他合理的方法
    • エ.その他合理的方法→同種・類似貨物の取引価格→国内販売価格→製造原価

    正解:イ.同種・類似貨物の取引価格→国内販売価格→製造原価→その他合理的方法

    解説:関税定率法4条の2~4条の4により順位は①同種類似貨物②国内販売価格③製造原価④その他合理的方法。なお②と③は輸入者の申出により順序を入れ替え可能(4条の3第2項)。

    根拠:関税定率法 第4条の2 (出典: e-Gov法令検索)

  44. 問44.同種又は類似の貨物に係る取引価格による方法(関税定率法4条の2)の説明として正しいものはどれか。

    • ア.輸入時期は問わず、過去5年以内のものであればよい
    • イ.類似貨物の取引価格が同種貨物の取引価格より優先する
    • ウ.取引段階・取引数量がおおむね同一のものを用い、必要に応じて補正する
    • エ.国内販売価格を逆算して算定する方法である

    正解:ウ.取引段階・取引数量がおおむね同一のものを用い、必要に応じて補正する

    解説:関税定率法4条の2及び施行令1条の8により、取引段階・取引数量・輸出時期がおおむね同一の同種又は類似貨物を選択し、相違があれば補正する。同種優先・類似次順。輸出時期は近接が要件。

    根拠:関税定率法 第4条の2 (出典: e-Gov法令検索)

  45. 問45.国内販売価格に基づく課税価格の決定方法(関税定率法4条の3第1項1号)について正しいものはどれか。

    • ア.本邦における特殊関係者への販売価格を用いる
    • イ.最小数量で販売された単価を基礎とする
    • ウ.輸入の時から1年超経過後の販売価格を用いる
    • エ.国内利潤・一般経費・運送費・関税等を控除して算定する

    正解:エ.国内利潤・一般経費・運送費・関税等を控除して算定する

    解説:関税定率法4条の3第1項1号により、特殊関係のない者への最大数量販売単価から国内利潤・一般経費・輸入港から販売地までの運送費・関税等を控除する。輸入時又は近接時の販売価格を用いる。

    根拠:関税定率法 第4条の3 (出典: e-Gov法令検索)

  46. 問46.次のうち、関税率の体系における「国定税率」に含まれないものはどれか。

    • ア.WTO協定税率
    • イ.暫定税率
    • ウ.特恵税率
    • エ.基本税率

    正解:ア.WTO協定税率

    解説:国定税率は基本税率・暫定税率・特恵税率の3つ(特別特恵を含めて4つとする場合もある)。WTO協定税率は条約に基づく協定税率であり、国定税率ではない。我が国は両者を併存的に持つ。

  47. 問47.関税率の適用順位として正しい組合せはどれか(同一品目に複数税率が設定されている場合)。

    • ア.基本税率が常に最優先
    • イ.原則として低い税率が優先(協定税率は譲許上限を超えない範囲)
    • ウ.暫定税率より基本税率が優先する
    • エ.特恵税率は適用要件を問わず常に優先する

    正解:イ.原則として低い税率が優先(協定税率は譲許上限を超えない範囲)

    解説:関税定率法5条等により協定税率は譲許上限の範囲で適用。暫定税率は基本税率に優先(同期間内)。特恵税率は原産地基準・申告等の要件充足が前提。原則低税率が優先するのが基本構造。

    根拠:関税定率法 第5条 (出典: e-Gov法令検索)

  48. 問48.課税価格20万円以下の少額輸入貨物に対する簡易税率の説明として誤っているものはどれか。

    • ア.関税定率法3条の3に基づき設定されている
    • イ.輸入者の希望により一般税率を選択することもできる
    • ウ.課税価格に関わらず常に簡易税率が強制適用される
    • エ.酒類・たばこ等の一部品目は適用除外となる

    正解:ウ.課税価格に関わらず常に簡易税率が強制適用される

    解説:関税定率法3条の3により、課税価格20万円以下を対象とし、輸入者の申出があれば一般税率を選択可能。米・酒類・たばこ・革製衣類等は適用除外。強制適用ではなく選択制が原則。

    根拠:関税定率法 第3条の3 (出典: e-Gov法令検索)

  49. 問49.再輸出免税(関税定率法17条)の対象となる用途として規定されていないものはどれか。

    • ア.加工又は修繕のため輸入される貨物
    • イ.国際的な博覧会への出品物
    • ウ.学術研究用品・試験品の標本見本
    • エ.本邦で永続的に使用する産業用機械

    正解:エ.本邦で永続的に使用する産業用機械

    解説:関税定率法17条1項各号に列挙される再輸出免税は加工修繕用・博覧会出品物・学術研究用標本見本・国際運動競技用品等。永続使用される産業機械は再輸出を前提としないため対象外。

    根拠:関税定率法 第17条 (出典: e-Gov法令検索)

  50. 問50.違約品等の再輸出又は廃棄に係る関税の払戻し(関税定率法20条)の要件として誤っているものはどれか。

    • ア.違約品に該当しても国内で他の用途に転用された貨物にも適用されること
    • イ.輸入の許可の日から原則6月以内に再輸出又は廃棄されること
    • ウ.再輸出又は廃棄が税関長の承認の下で行われること
    • エ.品質・数量等が契約の内容と相違することその他やむを得ない理由があること

    正解:ア.違約品に該当しても国内で他の用途に転用された貨物にも適用されること

    解説:関税定率法20条により、戻し税は再輸出又は廃棄が要件で、国内で他用途に転用された貨物は対象外。契約相違・やむを得ない理由・6月以内・税関長承認が要件として規定される。

    根拠:関税定率法 第20条 (出典: e-Gov法令検索)

  51. 問51.関税暫定措置法の特恵関税制度(GSP)について正しいものはどれか。

    • ア.WTO協定上の譲許税率の一種である
    • イ.受益国は政令で指定された開発途上国に限られる
    • ウ.原産地証明書はいかなる場合も省略できない
    • エ.本邦の輸入数量に関わらず無制限に適用される

    正解:イ.受益国は政令で指定された開発途上国に限られる

    解説:関税暫定措置法8条の2及び施行令により、特恵受益国は政令指定の開発途上国に限定。協定ではなく国定税率の一種(一方的供与)。20万円以下は証明書省略可。エスケープ・クローズあり。

    根拠:関税暫定措置法 第8条の2 (出典: e-Gov法令検索)

  52. 問52.後発開発途上国(LDC)原産品に適用される特別特恵関税の説明として正しいものはどれか。

    • ア.WTO協定に基づく協定税率の一種である
    • イ.受益国は加盟国の合意で随時変更される
    • ウ.原則として無税・無枠で適用される
    • エ.適用品目は通常の特恵対象品目より限定的である

    正解:ウ.原則として無税・無枠で適用される

    解説:関税暫定措置法8条の2第3項により、LDC原産品の特別特恵は原則無税・無枠(米・砂糖等の例外を除く広範品目)。一方的供与の国定税率で、LDCはUN認定国に基づく政令指定。

    根拠:関税暫定措置法 第8条の2 (出典: e-Gov法令検索)

  53. 問53.緊急関税(一般セーフガード)に関する説明として誤っているものはどれか。

    • ア.関税定率法9条に基づき発動される
    • イ.従価税・従量税・関税割当のいずれの形式でも課することができる
    • ウ.本邦産業への重大な損害又はその虞があることが要件である
    • エ.発動には必ず相手国との二国間協議が条件となる

    正解:エ.発動には必ず相手国との二国間協議が条件となる

    解説:関税定率法9条による緊急関税は損害発生・因果関係を要件として発動するが、相手国との二国間協議は発動の絶対条件ではない(WTOセーフガード協定上の手続は別途)。形式は多様。

    根拠:関税定率法 第9条 (出典: e-Gov法令検索)

  54. 問54.不当廉売関税(アンチダンピング関税)の説明として正しいものはどれか。

    • ア.ダンピング差額を超えない範囲で特定供給者を対象に課される
    • イ.本邦のすべての輸入者に一律に課される
    • ウ.発動には本邦産業からの申請は不要である
    • エ.発動期間は永続的で見直し規定はない

    正解:ア.ダンピング差額を超えない範囲で特定供給者を対象に課される

    解説:関税定率法8条により、不当廉売関税は特定供給者・原産地国を対象に、ダンピング差額の範囲内で課される。本邦産業からの申請に基づき調査開始、原則5年(延長可)の発動期間。

    根拠:関税定率法 第8条 (出典: e-Gov法令検索)

  55. 問55.課税価格に関する外国為替の換算について、関税定率法4条の7に基づく方法はどれか。

    • ア.輸入申告日のTTSを適用する
    • イ.輸入申告日の属する週の前々週における実勢相場の週間平均値(仲値)を税関公示レートとして適用
    • ウ.輸入申告日のTTBを適用する
    • エ.決済日のTTMを適用する

    正解:イ.輸入申告日の属する週の前々週における実勢相場の週間平均値(仲値)を税関公示レートとして適用

    解説:関税定率法4条の7及び基本通達により、輸入申告日の属する週の前々週の実勢外国為替相場の週間平均値(TTSとTTBの仲値TTM)を税関が公示し、これを換算レートとして適用する。

    根拠:関税定率法 第4条の7 (出典: e-Gov法令検索)

  56. 問56.次の輸入取引について課税価格を計算しなさい。FOB価格=80,000円、輸入港までの海上運賃=10,000円、海上保険料=2,000円、買付手数料=3,000円、輸入港到着後の国内運送費=5,000円(区分明示)。

    • ア.97,000円
    • イ.95,000円
    • ウ.92,000円
    • エ.100,000円

    正解:ウ.92,000円

    解説:FOB80,000+海上運賃10,000+保険料2,000=92,000円。買付手数料は加算除外、国内運送費は輸入港到着後で控除要素(既に支払価格に含まれていなければそもそも加算不要)。

  57. 問57.売手から買手に対しFOB価格=USD 1,000で輸出され、海上運賃=USD 80、海上保険料=USD 20、買手による無償提供金型費用(本邦外製造)=USD 100、適用換算レート=1USD=140円である場合の課税価格はいくらか。

    • ア.140,000円
    • イ.154,000円
    • ウ.182,000円
    • エ.168,000円

    正解:エ.168,000円

    解説:FOB1,000+運賃80+保険20+無償提供金型100=USD1,200。1,200×140=168,000円。本邦外で製造された無償提供物品の費用は加算要素(4条1項3号イ)。

  58. 問58.輸入貨物のCIF価格=500,000円、これに含まれる輸入港到着後の国内運送費=20,000円(区分明示)、輸入後の据付費=30,000円(区分明示)、本邦の関税=25,000円(区分明示)の場合、課税価格はいくらか。

    • ア.425,000円
    • イ.445,000円
    • ウ.470,000円
    • エ.500,000円

    正解:ア.425,000円

    解説:CIF500,000−国内運送費20,000−据付費30,000−関税25,000=425,000円。輸入港到着後の費用・本邦の関税は明らかに区分されている場合に課税価格から控除する(施行令1条の4)。

  59. 問59.売手と買手が親子会社(特殊関係)にあり、輸入貨物の取引価格をそのまま課税価格として採用できる場合の要件として正しいものはどれか。

    • ア.売手側で利益が生じていないこと
    • イ.特殊関係が価格決定に影響していないと認められること
    • ウ.買手が本邦の親会社であること
    • エ.テスト・バリュー比較を必ず行うこと

    正解:イ.特殊関係が価格決定に影響していないと認められること

    解説:関税定率法4条2項4号ただし書により、特殊関係が価格決定に影響していないと認められれば取引価格を採用可能。立証手段としてテスト・バリュー比較等があるが必須ではない。

    根拠:関税定率法 第4条 (出典: e-Gov法令検索)

  60. 問60.関税暫定措置法の特恵関税適用に関し、原産地証明書の提出を省略できる場合に該当しないものはどれか。

    • ア.課税価格の総額が20万円以下の貨物
    • イ.税関長が物品の種類又は形状によりその原産地が明らかであると認めた貨物
    • ウ.輸入者の希望により提出を省略する場合
    • エ.災害救助のための寄贈品

    正解:ウ.輸入者の希望により提出を省略する場合

    解説:関税暫定措置法施行令により省略可は①20万円以下②原産地明白③災害救助寄贈品等が規定。「輸入者希望」だけで一方的に省略はできない。法定要件充足が必要。

  61. 問61.輸入貨物が輸入の許可前に変質又は損傷した場合の取扱いとして正しいものはどれか。

    • ア.輸入そのものが許可されない
    • イ.減税は認められず全額課税される
    • ウ.関税の払戻し(戻し税)の対象となる
    • エ.関税定率法10条により減税の対象となる

    正解:エ.関税定率法10条により減税の対象となる

    解説:関税定率法10条2項により、輸入許可前の変質・損傷について関税を軽減できる。価値減少に応じた減税が認められ、損傷後の現況による課税価格との差額調整が行われる。

    根拠:関税定率法 第10条 (出典: e-Gov法令検索)

  62. 問62.課税価格の決定に係る次の費用のうち、加算要素にも控除要素にも該当しない(そもそも現実支払価格と無関係で加減算不要)ものはどれか。

    • ア.買付手数料(買手による)
    • イ.売手のために行う仲介手数料
    • ウ.輸入港到着までの海上運賃
    • エ.輸入港到着後の国内運送費(区分明示)

    正解:ア.買付手数料(買手による)

    解説:買付手数料は関税定率法4条1項2号イ括弧書で明文除外され、加算しない。控除要素でもなく、現実支払価格に含まれていれば加減算なしで処理(含まれていなければ加算しないだけ)。

    根拠:関税定率法 第4条 (出典: e-Gov法令検索)

  63. 問63.次のうち、関税定率法における関税の減免税制度に該当しないものはどれか。

    • ア.再輸出免税(17条)
    • イ.新規物品の試験輸入に対する一般減税
    • ウ.違約品等の再輸出減税(20条の3)
    • エ.加工又は修繕のための輸出貨物の再輸入減税(11条)

    正解:イ.新規物品の試験輸入に対する一般減税

    解説:関税定率法には新規物品試験輸入の一般減税制度は存在しない。再輸出免税・加工再輸入減税・違約品等減税・損傷減税・外交官用免税・船用品免税等が法定の減免税制度。

  64. 問64.次の代替的評価方法のうち、関税定率法4条の3第2項により輸入者の申出によって適用順位を入れ替えることができるものはどれか。

    • ア.同種・類似貨物の取引価格法と国内販売価格法
    • イ.製造原価法とその他合理的方法
    • ウ.国内販売価格法と製造原価法
    • エ.同種貨物取引価格法と類似貨物取引価格法

    正解:ウ.国内販売価格法と製造原価法

    解説:関税定率法4条の3第2項により、国内販売価格法と製造原価法の適用順位は輸入者の申出により入れ替え可能。他の組合せには順位入替制度はなく、同種優先・類似次順は固定。

    根拠:関税定率法 第4条の3 (出典: e-Gov法令検索)

  65. 問65.次の関税のうち、関税定率法ではなく関税暫定措置法に基づき設定されているものはどれか。

    • ア.緊急関税
    • イ.不当廉売関税
    • ウ.相殺関税
    • エ.特恵関税

    正解:エ.特恵関税

    解説:特恵関税(GSP)・特別特恵関税は関税暫定措置法8条の2に基づき設定される。緊急関税(9条)・不当廉売関税(8条)・相殺関税(7条)はいずれも関税定率法に規定される。

    根拠:関税暫定措置法 第8条の2 (出典: e-Gov法令検索)

  66. 問66.課税価格の計算において、買手が売手に対し支払う支払利息(延払金利)の取扱いとして正しいものはどれか。

    • ア.書面契約・通常水準・明らかに区分のすべてが満たされれば控除可能
    • イ.支払利息は関税定率法上一切控除できない
    • ウ.明示の有無に関わらず常に課税価格に含めなければならない
    • エ.輸入者が控除を希望すれば無条件で控除できる

    正解:ア.書面契約・通常水準・明らかに区分のすべてが満たされれば控除可能

    解説:基本通達4-8により、書面契約あり・利率が通常水準・現実支払価格と明らかに区分の3要件を満たせば、延払金利を控除可能。すべて立証要件で、無条件控除や全面非控除ではない。

  67. 問67.関税率の体系において、暫定税率と基本税率の関係として正しいものはどれか。

    • ア.基本税率が常に優先し、暫定税率は補完的
    • イ.暫定税率が定められている品目では、暫定税率が基本税率に優先して適用される
    • ウ.暫定税率は協定税率より優先する
    • エ.暫定税率と基本税率は併存的に同時適用される

    正解:イ.暫定税率が定められている品目では、暫定税率が基本税率に優先して適用される

    解説:関税暫定措置法2条により、暫定税率が設定されている品目については暫定税率が基本税率に優先適用される。協定税率との関係は譲許上限以内での適用となり、低い方を採用する。

    根拠:関税暫定措置法 第2条 (出典: e-Gov法令検索)

  68. 問68.関税定率法上の課税価格の決定に係る規定で、「現実支払価格」の説明として正しいものはどれか。

    • ア.輸入貨物の決済通貨建ての名目価格そのもの
    • イ.売買契約書に記載された価格に限定される
    • ウ.買手が売手に又は売手のために、当該貨物につき現実に支払った又は支払うべき価格の総額
    • エ.船積前に支払われた金額のみを指す

    正解:ウ.買手が売手に又は売手のために、当該貨物につき現実に支払った又は支払うべき価格の総額

    解説:関税定率法4条1項柱書及び基本通達4-2により、現実支払価格は買手が売手に又は売手のために、当該貨物につき現実に支払った又は支払うべき価格の総額。第三者経由・相殺・前後問わず包含。

    根拠:関税定率法 第4条 (出典: e-Gov法令検索)

  69. 問69.輸入申告に係る次の取引のうち、「課税価格の決定の原則」(4条1項)を適用できない場合に該当するものはどれか。

    • ア.売手と買手の間に特殊関係はあるが、価格決定に影響していないと認められる場合
    • イ.輸入貨物が一般的な売買取引により取引されている場合
    • ウ.現実支払価格が確認可能で加算要素も明確に算定できる場合
    • エ.輸入貨物に係る取引価格が、貨物の処分・使用について制限を伴う場合(一定の制限を除く)

    正解:エ.輸入貨物に係る取引価格が、貨物の処分・使用について制限を伴う場合(一定の制限を除く)

    解説:関税定率法4条2項各号により、処分・使用に関する制限(地理的限定等の一定の例外を除く)、価格決定が条件・対価次第である場合、収益分配が売手に帰属する場合等は原則適用不可。

    根拠:関税定率法 第4条 (出典: e-Gov法令検索)

  70. 問70.次のうち、関税暫定措置法の特恵関税制度における「エスケープ・クローズ」の説明として正しいものはどれか。

    • ア.本邦産業への悪影響等を理由に特恵適用を停止できる制度
    • イ.原産地証明書を省略できる金額基準のこと
    • ウ.受益国の卒業に関する規定
    • エ.後発開発途上国に対する優遇規定

    正解:ア.本邦産業への悪影響等を理由に特恵適用を停止できる制度

    解説:関税暫定措置法8条の2第4項に基づくエスケープ・クローズは、特恵適用により本邦産業に重大な損害等の事実があると認められる場合、政令により当該品目の特恵適用を停止できる制度。

    根拠:関税暫定措置法 第8条の2 (出典: e-Gov法令検索)

  71. 問71.輸入貨物が無償貨物(贈与品・サンプル等)である場合の課税価格の決定方法として正しいものはどれか。

    • ア.課税価格はゼロとして取り扱う
    • イ.売買取引がないため4条1項の原則を適用できず、代替的評価方法(4条の2以下)による
    • ウ.輸入者が任意に評価した金額をそのまま採用する
    • エ.売手の生産国における国内卸売価格をそのまま採用する

    正解:イ.売買取引がないため4条1項の原則を適用できず、代替的評価方法(4条の2以下)による

    解説:無償貨物は売買取引がないため4条1項の現実支払価格が存在せず、4条の2以下の代替的評価方法を順位に従って適用する。同種類似貨物の取引価格等を基礎に算定する。

  72. 問72.関税定率法における「同種の貨物」と「類似の貨物」の関係について正しいものはどれか。

    • ア.「同種の貨物」と「類似の貨物」は同一の概念である
    • イ.「類似の貨物」が「同種の貨物」より優先して用いられる
    • ウ.「同種の貨物」とは性状・品質・社会的評価等が同一である貨物、「類似の貨物」とは性状・構成材料等は異なるが同一の機能を有し商業上同一である貨物をいう
    • エ.両者の区別は通関手続上意味を持たない

    正解:ウ.「同種の貨物」とは性状・品質・社会的評価等が同一である貨物、「類似の貨物」とは性状・構成材料等は異なるが同一の機能を有し商業上同一である貨物をいう

    解説:関税定率法施行令1条の7により、同種貨物は性状・品質・社会的評価が同一、類似貨物は同一機能を有し商業上交換可能。同種が類似に優先する適用順位がある。

    根拠:関税定率法施行令 第1条の7 (出典: e-Gov法令検索)

  73. 問73.輸入貨物のFOB価格=USD 2,000、海上運賃=USD 150、海上保険料=USD 50、買手が売手に支払う仕様書作成費(本邦外で実施)=USD 200、適用為替レート=1USD=130円とした場合の課税価格はいくらか。

    • ア.260,000円
    • イ.286,000円
    • ウ.312,000円
    • エ.299,000円

    正解:ウ.312,000円

    解説:FOB2,000+運賃150+保険50+本邦外仕様書作成費200=USD2,400。2,400×130=312,000円。本邦外で行われた技術・設計・意匠等の費用は課税価格への加算要素(関税定率法4条1項3号ニ)。

    根拠:関税定率法 第4条 (出典: e-Gov法令検索)

  74. 問74.関税の払戻し(戻し税)と関税の還付の説明として正しいものはどれか。

    • ア.違約品等の戻し税(関税定率法20条)は輸入許可日から6月以内の再輸出又は廃棄が要件
    • イ.戻し税は関税納付前にのみ請求できる
    • ウ.戻し税は輸入許可日から3年以内であれば常に請求可能
    • エ.戻し税の対象は関税のみで、内国消費税は含まれない

    正解:ア.違約品等の戻し税(関税定率法20条)は輸入許可日から6月以内の再輸出又は廃棄が要件

    解説:関税定率法20条により、違約品等の戻し税は輸入許可日から原則6月以内の再輸出又は廃棄を要件として、納付済関税を払い戻す制度。内国消費税についても別途関連法令で還付規定あり。

    根拠:関税定率法 第20条 (出典: e-Gov法令検索)

  75. 問75.課税価格決定の原則を適用できない場合の一つに「取引価格に処分・使用の制限が伴う場合」があるが、適用可能な一定の制限に該当するものはどれか。

    • ア.売手の指定する地域でのみ販売できる制限
    • イ.本邦の法令により課される制限
    • ウ.売手の関連会社にのみ転売できる制限
    • エ.売手の事前承諾なしに加工できない制限

    正解:イ.本邦の法令により課される制限

    解説:関税定率法4条2項1号及び施行令により、①法令で課される制限②地理的範囲を限定する制限③価格に実質的影響を与えない制限の3類型は適用可能な「一定の制限」として除外され、原則適用可。

    根拠:関税定率法 第4条 (出典: e-Gov法令検索)