消防設備士乙種7類の用語集|漏電火災警報器の頻出用語を読み方付きで解説
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消防設備士乙種7類(漏電火災警報器)の頻出用語を読み方付きで解説します。変流器(ZCT)・受信機・集合型受信機・公称作動電流値・漏洩電流・警戒電路など、法令・構造機能・鑑別で問われる重要語を体系的に整理しました。試験前の知識整理や直前チェックにご活用ください。
※受験料・試験日程・合格基準・法令の数値は改定される場合があります。最新情報は必ず一般財団法人 消防試験研究センターの公式サイトでご確認ください。
漏電火災警報器の基本構成
- 漏電火災警報器(ろうでんかさいけいほうき)
- 電圧600ボルト以下の警戒電路の漏洩電流を検出し、防火対象物の関係者に報知する設備。変流器と受信機で構成される。漏電を検出して知らせるだけで電路の遮断はしない点が漏電遮断器との決定的な違い。
- 変流器(へんりゅうき)/ZCT・零相変流器(ぜろそうへんりゅうき)
- 警戒電路の漏洩電流を自動的に検出し、受信機に信号を送信する部分。電路を貫通させ、電磁誘導を利用して漏洩電流を検出する。ZCTは Zero-phase-sequence Current Transformer の略で零相変流器ともいう。構造により屋外型・屋内型に分類される。
- 受信機(じゅしんき)
- 変流器から送信された信号を受信し、漏洩電流の発生を関係者に報知する部分。音響装置を鳴動させて警報する。電源は原則、専用回路等から取る。
- 集合型受信機(しゅうごうがたじゅしんき)
- 2以上の変流器と組み合わせて使用する受信機。複数の警戒電路を1台でまとめて監視できる。
電気・作動に関する用語
- 漏洩電流(ろうえいでんりゅう)
- 絶縁不良などにより、本来の電路以外へ漏れ出す電流。漏電火災警報器はこの漏洩電流を検出して警報する。
- 警戒電路(けいかいでんろ)
- 漏電火災警報器が漏洩電流を監視する対象の電路。規格上、電圧600ボルト以下の電路が対象とされる。
- 音響装置(おんきょうそうち)
- 漏洩電流を検出した際に警報音を発する装置。受信機と組み合わせて関係者に漏電の発生を知らせる。
- 感度調整装置(かんどちょうせいそうち)
- 漏電火災警報器の作動する漏洩電流の値を調整する装置。規格上、調整範囲の最大値は1アンペア以下でなければならない。感度調整装置がある場合、公称作動電流値は調整範囲の最小値に適用される。
- 公称作動電流値(こうしょうさどうでんりゅうち)
- 製造者が表示する、作動に必要な漏洩電流の値。規格上、200ミリアンペア以下でなければならない。乙種7類で頻出の数値。
- 電磁誘導(でんじゆうどう)
- コイルを貫く磁束が変化すると起電力が生じる現象。変流器(ZCT)はこの原理で漏洩電流を検出する。正常時は往路・帰路の電流による磁束が相殺されて合成磁束はほぼ零、漏電(地絡)時に電流が不平衡となり磁束が生じて電圧が誘起される。
- 漏電遮断器(ろうでんしゃだんき)/漏電ブレーカー
- 漏電を検出して電路を遮断する装置。報知するだけで遮断しない漏電火災警報器とは役割が異なる。両者の混同は定番の引っかけ。
- 地絡(ちらく)
- 電路と大地が電気的につながり、電流が大地へ流れる状態。漏電の一形態で、変流器が不平衡電流として検出する対象となる。
設置対象・構造に関する用語
- ラスモルタル造(らすもるたるぞう)
- 金属製の網(ラス)を下地にモルタルを塗って仕上げた構造。間柱・下地等を準不燃材料以外で造った鉄網入りの壁・床・天井を有するものは、漏電が鉄網を通じて火災に至る危険があるため、施行令第22条により漏電火災警報器の設置対象となる。
- 契約電流容量(けいやくでんりゅうようりょう)
- 電力会社との契約上の電流の容量。施行令第22条第1項第7号では、一定の建築物で契約電流容量が50アンペアを超えるものを設置対象とする。「超える」であって「以上」ではない点が頻出の引っかけ。契約種別が異なる場合は最大の契約電流容量で判定する。
- 屋内電気配線(おくないでんきはいせん)
- 建築物内部の電気配線。施行令第22条第2項は、漏電火災警報器を屋内電気配線に係る火災を有効に感知できるように設置すべきことを定めている。
- 屋外型・屋内型(おくがいがた・おくないがた)
- 変流器の設置場所に応じた種別。規格上、変流器は構造に応じて屋外型と屋内型に分類され、変流器の表示にもこの別が記載される。
点検・整備に関する用語
- 絶縁抵抗計/メガー(ぜつえんていこうけい)
- 電路や機器の絶縁抵抗を測定する計器。俗にメガーと呼ぶ。漏電火災警報器の点検・整備で絶縁状態の確認に用いる。
- クランプメータ
- 電路を挟み込んで電流を測定する計器。電路を切らずに測定でき、漏洩電流の確認などに用いられる。
- 接地(せっち)/B種接地(びーしゅせっち)
- 電気機器や電路を大地に接続すること。B種接地工事は変圧器の高圧側と低圧側が混触した際の危険を防ぐために低圧側の中性点等に施す接地で、漏電・地絡の理解に関わる基礎用語。
- 検定(けんてい)/型式承認・型式適合検定(かたしきしょうにん・かたしきてきごうけんてい)
- 消防用機械器具等が規格に適合していることを確認する制度。型式に係る形状等を判定する型式承認(総務大臣)と、個々の製品が承認型式に適合するかを判定する型式適合検定の2段階からなる。漏電火災警報器は検定対象で、合格の表示がないものは販売・工事使用ができない。
法令・制度に関する用語
- 消防用設備等(しょうぼうようせつびとう)
- 消防の用に供する設備・消防用水・消火活動上必要な施設の3つに大別される設備の総称(消防法17条)。漏電火災警報器は「消防の用に供する設備」のうち警報設備に含まれる。
- 警報設備(けいほうせつび)
- 消防の用に供する設備のうち、火災等の発生を知らせる設備の区分。漏電火災警報器は自動火災報知設備やガス漏れ火災警報設備などとともに警報設備に位置づけられる(消防法施行令7条)。消火設備・避難設備とする出題は誤り。
- 防火対象物(ぼうかたいしょうぶつ)
- 火災予防の規制対象となる建築物等。用途は施行令別表第一の項別で区分され、漏電火災警報器の設置要否も項別と延べ面積の組合せで判断する。
- 消防対象物(しょうぼうたいしょうぶつ)
- 山林・舟車・繋留船舶・建築物その他の工作物又は物件を含む概念(消防法2条3項)。防火対象物より広い概念である点が問われる。
- 関係者(かんけいしゃ)
- 防火対象物又は消防対象物の所有者・管理者・占有者をいう(消防法2条4項)。消防用設備等の設置維持義務や点検結果の報告義務を負う。設計者・施工者は含まれない。
- 特定防火対象物(とくていぼうかたいしょうぶつ)
- 劇場・百貨店・飲食店・病院など、不特定多数の者が出入りする用途を主とする防火対象物。火災時の危険性が高く、規制が厳しくなる傾向がある。
- 別表第一(べっぴょうだいいち)
- 消防法施行令で防火対象物の用途を項別に区分した表。漏電火災警報器の面積閾値は(5)(9)項が延べ150㎡以上、(1)〜(4)(6)項等が300㎡以上、(7)(8)(10)(11)項が500㎡以上、(14)(15)項が1,000㎡以上で、(17)項(重要文化財等)は面積要件がない。
- 準不燃材料(じゅんふねんざいりょう)
- 施行令22条の構造要件に関わる材料区分。間柱・下地等を準不燃材料「以外」の材料で造った鉄網入りの壁・床・天井を有する建築物が設置対象で、下地等が準不燃材料で造られていれば構造上の要件に該当しない。
- 消防同意(しょうぼうどうい)
- 建築主事等が建築確認等を行う際、あらかじめ消防長又は消防署長の同意を得なければならないことがある制度(消防法7条)。防火の観点からの事前チェックの仕組みである。
- 防火管理者(ぼうかかんりしゃ)
- 政令で定める防火対象物で、管理について権原を有する者が選任する防火管理の責任者(消防法8条)。消防計画の作成、消火・通報・避難訓練の実施、火気の使用・取扱いの監督等を行う。
- 消防設備士免状(しょうぼうせつびしめんじょう)
- 都道府県知事が交付する免状で、効力は交付を受けた都道府県に限らず全国に及ぶ。業務に従事するときは携帯義務がある(消防法17条の7・17条の13)。
- 乙種消防設備士(おつしゅしょうぼうせつびし)
- 免状に指定された類の整備・点検のみを行える資格で、工事はできない。漏電火災警報器を扱えるのは乙種第7類のみで、甲種第7類は存在しない(消防法17条の5・17条の6)。
- 工事整備対象設備等(こうじせいびたいしょうせつびとう)
- 工事又は整備を消防設備士でなければ行えない消防用設備等(消防法17条の5)。漏電火災警報器も含まれるが、表示灯の交換など政令で定める軽微な整備は消防設備士でなくても行える。
- 着工届(ちゃっこうとどけ)
- 工事整備対象設備等の工事をしようとする甲種消防設備士が、着手しようとする日の10日前までに消防長又は消防署長へ行う届出(消防法17条の14)。乙種は工事を行えないため、届出の主体とならない。
- 設置届(せっちとどけ)
- 一定の防火対象物に消防用設備等を設置したとき、防火対象物の関係者が消防長又は消防署長に届け出て検査を受ける手続(消防法17条の3の2)。届出義務者は関係者であり、工事を担当した消防設備士ではない。
- 免状の書換え・再交付(かきかえ・さいこうふ)
- 免状の記載事項に変更が生じたときは遅滞なく書換えを、亡失・滅失・汚損・破損したときは再交付を申請できる(消防法施行令36条の5)。亡失により再交付を受けた後に旧免状を発見したときは、10日以内に再交付を受けた都道府県知事へ提出する。
- 消防設備士講習(しょうぼうせつびしこうしゅう)
- 都道府県知事等が行う工事整備対象設備等の工事又は整備に関する講習。消防設備士は定められた期間ごとに受講義務があり、業務に従事しているか否かを問わない点が頻出(消防法17条の10)。
- 既存不遡及(きぞんふそきゅう)
- 技術上の基準に関する政令が改正されても、既存の防火対象物には原則として従前の基準が適用されるという原則(消防法17条の2の5)。政令で定める一定の設備や増改築等の事由があるときは、改正後の基準への適合が求められる。
- 消防設備点検資格者(しょうぼうせつびてんけんしかくしゃ)
- 消防用設備等の点検を行うことができる資格者。総務省令で定める防火対象物では、点検を消防設備士又は消防設備点検資格者に行わせなければならない(消防法17条の3の3)。
- 機器点検・総合点検(ききてんけん・そうごうてんけん)
- 消防用設備等の定期点検の区分。点検の周期や点検票の様式は総務省令で定められ、結果は点検票により消防長又は消防署長へ報告する。機器点検は目視のみで完了するものではなく、試験用装置等による作動確認も行う。
電気の基礎知識に関する用語
- オームの法則(おーむのほうそく)
- 電流I=電圧V÷抵抗Rで表される、電圧・電流・抵抗の関係。乙種7類の電気に関する基礎的知識で計算問題の基本となる。
- 合成抵抗(ごうせいていこう)
- 複数の抵抗をまとめて1つとみなした抵抗値。直列接続では各抵抗の和、並列接続(2本)では「積÷和」で求められ、並列では1本のときより小さくなる。
- ジュール熱(じゅーるねつ)
- 抵抗に電流を流すと発生する熱。Q=I²Rtで表され、電流の2乗に比例する。漏電による発熱・出火の理解にも関わる基礎事項である。
- 静電容量(せいでんようりょう)
- コンデンサが電荷を蓄える能力を表す量。合成容量は並列接続では各容量の和、直列接続では積÷和となり、抵抗の合成と逆の関係になる。
- 実効値(じっこうち)
- 正弦波交流の大きさを表す値で、最大値÷√2(最大値の約0.707倍)。実効値100Vの正弦波交流の最大値は約141Vとなる。
- 力率(りきりつ)
- 皮相電力に対する有効電力の割合(cosθ)。「有効電力に対する皮相電力の割合」とする逆の記述が定番の引っかけである。
- 皮相電力・有効電力(ひそうでんりょく・ゆうこうでんりょく)
- 皮相電力は電圧×電流(単位VA)で、力率に関係なく定まる。有効電力はP=VIcosθ(単位W)で表され、実際に消費される電力を示す。
- レンツの法則(れんつのほうそく)
- 電磁誘導で生じる誘導起電力は、磁束の変化を妨げる向きに生じるという法則。
- フレミングの左手・右手の法則(ふれみんぐのほうそく)
- 左手の法則は磁界中の電流が受ける力(電磁力)の向きを、右手の法則は磁界中を導体が動くときに生じる誘導起電力の向きを求める。左右の取り違えを問う出題が頻出。
- 倍率器(ばいりつき)
- 電圧計の測定範囲を広げるために、電圧計に直列に接続する抵抗。
構造・点検の追加用語
- 貫通式・分割式(かんつうしき・ぶんかつしき)
- 変流器の構造による分類。貫通式は電線をあらかじめ通しておくもの、分割式(クランプ式)は鉄心を分割でき、既設の電線に後から取り付けられるもの。
- 定格電流(ていかくでんりゅう)
- 変流器の表示事項の一つ。変流器は警戒電路の負荷電流に耐える必要があるため、その定格電流は警戒電路の定格電流以上のものを選定する。
- 引込線(ひきこみせん)
- 建築物へ電気を引き込む電線。変流器は警戒電路全体の漏洩電流を検出するため、原則として建築物への引込線側に設ける。B種接地線に設ける方式もある。
- 導通試験(どうつうしけん)
- 変流器と受信機の間の配線が確実につながっているかを確かめる試験。受信機には変流器との導通試験や作動試験を行うための試験装置を備える。
- 作動試験(さどうしけん)/試験用装置(しけんようそうち)
- 試験用装置(作動試験器)で漏洩電流を模擬的に流し、公称作動電流値付近で受信機が作動・警報するかを確認する点検項目。目視のみでは完了しない。
- 回路計(かいろけい)/テスタ
- 探針(テストリード)を当てて電圧・抵抗・導通などを測る汎用測定器。絶縁抵抗の測定は絶縁抵抗計(メガー)で行い、回路計の抵抗レンジでは代用できない。
- 科目免除(かもくめんじょ)
- 電気工事士の資格を持つ受験者は、乙種7類で電気に関する科目と実技(鑑別)が免除され、筆記16問・試験時間60分で受験できる。乙種7類の合格率の高さの一因とされる。
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- 漏電火災警報器の仕組み — 変流器ZCTの作動原理と漏電遮断器との違い
- 過去問の傾向と対策 — 用語が問題でどう問われるか確認
- 合格体験記 — 用語がどう使われたか学習の実例で確認
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