色彩検定2級「光と色・色の表示(マンセル表色系)」の出題ポイント解説
実際の色味の見分けは図版を伴うため、本ページでは用語・理論を中心に解説します。色の識別は公式テキスト併用を推奨します。色彩検定2級では3級の三属性・PCCSに加えて、光源と色の見え方(色温度・演色性・条件等色)、そしてマンセル表色系を中心とした表色系の体系を正確に理解することが求められます。記号の読み方と数値の意味を確実に押さえましょう。
※出題範囲・内容は改定される場合があります。最新情報は必ず色彩検定協会(AFT) 公式情報でご確認ください。
光源と色の見え方
同じ物体でも、照らす光(光源)によって色の見え方は変わります。2級では光源の性質を表す用語が頻出です。
| 用語 | 意味 |
|---|---|
| 色温度(しきおんど) | 光源の色みを温度(ケルビン K)で表したもの。低いほど赤みがかり、高いほど青みがかる |
| 演色性(えんしょくせい) | 光源が物体の色をどれだけ自然に見せるかの性質 |
| 演色評価数(Ra) | 演色性を数値化した指標。基準光に近いほど数値が高く、最大は100 |
| 分光反射率 | 物体が波長ごとにどれだけの割合の光を反射するかを表したもの。物体色を決める要因 |
光の波長ごとの分布を分光分布といい、物体の分光反射率と光源の分光分布の組み合わせで、私たちが見る物体色が決まります。
条件等色(メタメリズム)
条件等色(メタメリズム)とは、分光反射率の異なる2つの色が、ある特定の光源の下では同じ色に見える現象です。光源が変わると同じには見えなくなるため、色合わせでは注意が必要です。
マンセル表色系
2級で最重要となる表色系がマンセル表色系です。色を色相(Hue)・明度(Value)・彩度(Chroma)の3軸で表し、知覚的な等間隔性を重視して作られています。
| 属性 | 記号 | 内容 |
|---|---|---|
| 色相 | H(Hue) | R・YR・Y・GY・G・BG・B・PB・P・RP の10色相を基本とし、各色相を10分割(計100)して表す |
| 明度 | V(Value) | 0(黒)〜10(白)の段階で表す |
| 彩度 | C(Chroma) | 無彩色軸からの距離。0から始まり、上限は色相により異なる |
表記は「H V/C」の形式で書きます。たとえば5R 4/14は「色相5R・明度4・彩度14」を意味します。無彩色は彩度を持たないため、明度の前にN(Neutral)を付け、N5(明度5の灰色)のように表します。
マンセルの基本10色相は、5主要色相(赤R・黄Y・緑G・青B・紫P)と、その中間の5色相(黄赤YR・黄緑GY・青緑BG・青紫PB・赤紫RP)で構成されます。
顕色系と混色系
表色系は成り立ちによって大きく2つに分けられます。
- 顕色系:実際の色票(色見本)を知覚的なものさしで体系的に並べた表色系。マンセル表色系・PCCS・オストワルト表色系などが含まれます。
- 混色系:光の混色(測色値)にもとづいて色を数値で定義する表色系。XYZ表色系(CIE表色系)が代表です。
PCCSとの対応・その他の表色系
3級で学んだPCCS(日本色研配色体系)は、色相を24に分け、明度と彩度をまとめたトーンで色をとらえる顕色系です。マンセルが「H V/C」で1色ずつ精密に表すのに対し、PCCSは配色のしやすさを重視している点が違いです。
| 表色系 | 特徴 |
|---|---|
| マンセル表色系 | 顕色系。H V/C で表す。知覚的な等歩度を重視 |
| PCCS | 顕色系。24色相+トーンで配色に向く |
| オストワルト表色系 | 顕色系。色を「純色量・白色量・黒色量」の合計を一定として表す |
| XYZ表色系(CIE) | 混色系。三刺激値X・Y・Zで色を数値化し、xy色度図で色を平面上に表す |
XYZ表色系では、色の鮮やかさや色みは色度図(xy色度図)上の位置で表され、図の周囲(スペクトル軌跡)に近いほど鮮やかな色になります。
この章を覚えるコツ
- マンセル記号の読み順:「色相 明度/彩度(H V/C)」と必ず順番をそろえ、5R 4/14=5R・明度4・彩度14、と分解して覚えましょう。
- 無彩色はN:彩度がない灰色はN+明度(N5など)で表す、と例外を押さえます。
- 顕色系か混色系か:マンセル・PCCS・オストワルト=顕色系、XYZ=混色系、と分類で整理すると色彩調和の章のオストワルト調和論にもつながります。
用語があいまいなときは用語集で確認し、学習全体の進め方は勉強法ガイドも参考にしてください。次は色彩心理とユニバーサルデザインの章に進みましょう。
→ この章の一問一答75問に挑戦