日本語検定4級「表記」の出題ポイント【送り仮名・かなづかいの基本】
日本語検定4級の「表記」では、送り仮名のつけ方、現代仮名遣い(じ/ぢ・ず/づ・長音・助詞のは/へ/を)、漢字とかなの使い分けの基本、そして誤字の訂正が問われます。これらは内閣告示で決められたルールにそって出題されるため、きまりを知っていれば確実に得点できる分野です。この記事では、4級でおさえておきたいルールを、やさしい例とともに整理します。
※出題範囲は変わる場合があります。最新情報は必ず日本語検定委員会 公式情報でご確認ください。
「表記」領域の全体像
「表記」は、言葉を正しく文字で書き表せるかを問う領域です。送り仮名やかなづかいには、内閣告示「送り仮名の付け方」「現代仮名遣い」という国のきまりがあり、それにそって正しい書き方が決まっています。意味や読みとちがって覚えればそのまま点になるので、ルールを整理しておくとよいでしょう。出題のタイプは大きく次の4つに分けられます。
| 出題タイプ | 問われる力 |
|---|---|
| 送り仮名 | 漢字に続くひらがなを正しくつける |
| 現代仮名遣い | じ/ぢ・ず/づ・長音などを正しく書く |
| 漢字とかなの使い分け | 漢字で書く・かなで書くの基本を判断する |
| 誤字の訂正 | まちがった字を見つけて正す |
1. 送り仮名のつけ方
送り仮名は、内閣告示「送り仮名の付け方」にそってつけます。基本となる考え方は、言葉が活用する(形が変わる)部分から送るということです。たとえば「動く」は「動か(ない)・動き(ます)・動く・動け(ば)」と「く」のところで変わるので、「動」のあとに「く」を送ります。
| 正しい送り仮名 | 注意点 |
|---|---|
| 動く・働く | 活用する部分「く」を送る |
| 新しい・楽しい | 形容詞は「しい」を送る(×新い) |
| 短い・少ない | 「い」を送る(読みのまちがいに注意) |
| 幸せ・幸い | 同じ「幸」でも送り仮名で読みが変わる |
| 必ず・少し | 副詞は最後の音を送る(×必らず) |
特に「必ず」を「必らず」、「新しい」を「新い」と書くまちがいは定番です。言葉を活用させてみて、形が変わるところから送ると覚えると、迷ったときに判断できます。
2. 現代仮名遣い
かなづかいは内閣告示「現代仮名遣い」のきまりにそって書きます。話すときの音と、書くときの文字がちがう場合があるので注意が必要です。4級でよく出るポイントを整理します。
じ/ぢ・ず/づ
原則として「じ・ず」を使います。ただし、次の場合は「ぢ・づ」を使います。
- 同じ音が続く(連呼):ちぢむ(縮む)、つづく(続く)、つづみ(鼓)。
- 二つの言葉が合わさってにごる(連濁):はな+ち→はなぢ(鼻血)、み+かづき→みかづき(三日月)、こ+つつみ→こづつみ(小包)。
これにあてはまらないものは「じ・ず」です。たとえば「地面(じめん)」「図画(ずが)」は、もとの言葉のにごりではないので「じ・ず」と書きます。
長音(のばす音)
| のばす音 | 書き方の原則 |
|---|---|
| ア列+あ | 「おかあさん」 |
| イ列+い | 「にいさん」 |
| ウ列+う | 「ふうせん」 |
| エ列+え/い | 「おねえさん」(例外的にい:「とけい」) |
| オ列+う/お | 原則「う」:「おとうさん」。例外「お」:「とおく」「こおり」「おおきい」 |
オ列の長音は「う」と書くのが原則ですが、「とおく(遠く)・こおり(氷)・おおきい(大きい)・とおる(通る)」などは「お」と書く、決まった例外です。数が限られているので、まとめて覚えてしまいましょう。
助詞の「は・へ・を」
文をつなぐ助詞は、音は「わ・え・お」でも、「は・へ・を」と書くのがきまりです。
- 「わたしは学校へ行く」(音は「わ」「え」でも「は」「へ」)
- 「本を読む」(音は「お」でも「を」)
- 「こんにちは」「こんばんは」も、もとは助詞なので「は」と書く。
3. 漢字とかなの使い分け
言葉には、漢字で書くのがふつうのものと、ひらがなで書くのがふつうのものがあります。4級では基本的な使い分けが問われます。
| かなで書くのが基本 | 例 |
|---|---|
| あいさつ・補助的な言葉 | 「〜してください」「〜という」「〜のとき」など |
| 形式的な名詞 | 「こと」「もの」「とき」(軽い意味のとき) |
| 接続詞・副詞の一部 | 「また(接続)」「ただ」「など」 |
たとえば「読んでいただく」のような補助的な言い方はひらがなで書くのが一般的です。一方、「本を読む」の「読む」のように、はっきりした動作や意味を持つ言葉は漢字で書きます。言葉に実際の意味があるかどうかが、使い分けの目安になります。
4. 誤字の訂正
文の中からまちがった字(誤字)を見つけて直す問題も出ます。形の似た漢字のとりちがえや、送り仮名・かなづかいのまちがいが中心です。
例題:誤字の訂正
「みんなで力お合わせて、問題を解決した」――まちがいはどこ?
正解は「力お合わせて」→「力を合わせて」です。「〜を」という助詞は、音が「お」でも「を」と書くのがきまりです。助詞のは・へ・をは、誤字訂正でねらわれやすいので、文の中で見つけたら必ず確認しましょう。
得点を伸ばす学習のコツ
- 送り仮名は活用で判断:言葉を変化させて、形が変わるところから送る。
- 例外を一覧で覚える:「とおく・こおり・おおきい」などオ列長音の例外は数が少ない。
- ぢ・づは理由で覚える:連呼(つづく)か連濁(はなぢ)かを考える。
- は・へ・をは書きで確認:助詞は音と文字がちがうことを意識して書く。
漢字の読み書きは漢字の章、言葉のおおまかな意味は言葉の意味の章で補強できます。全体の進め方は勉強法ガイドを参照してください。
日本語検定4級 「表記」の一問一答 →