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第一種電気主任技術者 一次「理論」の一問一答

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📖 第一種電気主任技術者 一次「理論」の全75問と解説(一覧)

第一種電気主任技術者 一次の理論に関する一問一答(全75問)の正解と解説の一覧です。上の一問一答で実際に解いてから、ここで復習・確認できます。

  1. 問1.真空中の電界Eに対し、ガウスの法則は微分形で∇・E = ρ/ε₀ と表される。これは電束密度の発散が電荷密度に等しいというマクスウェル方程式の一つである。

    正解:○(正しい)

    解説:ガウスの法則の微分形は∇・E = ρ/ε₀(真空中)であり、電束密度D=ε₀EではD∇・D=ρとなる。これは電荷を源とする電界の発散を示し、マクスウェル4方程式の一つを構成する。

  2. 問2.ファラデーの電磁誘導法則の微分形は ∇×E = +∂B/∂t であり、磁束密度の時間変化が誘導電界の回転を生み出す関係を表す。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは ∇×E = -∂B/∂t であり、符号はマイナス。これはレンツの法則を含み、誘導電界は磁束変化を妨げる向きに生じる。符号を逆にするとエネルギー保存則に反する。

  3. 問3.アンペールの法則の積分形 ∮H・dl = I では、変位電流項を考慮しないと時間変化する電磁界では矛盾が生じるため、マクスウェルが ∂D/∂t を追加した。

    正解:○(正しい)

    解説:変位電流 ∂D/∂t を追加することで、コンデンサ充電時の電流連続性が保たれ、電磁波の存在も予言できる。これがマクスウェル方程式の完成であり、電磁波の伝播速度c=1/√(ε₀μ₀)が導かれる。

  4. 問4.ストークスの定理は、閉曲面上のベクトル場の面積分が、その境界の発散の体積積分に等しいという定理である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。ストークスの定理は閉曲線上の線積分が境界面上の回転(curl)の面積分に等しい:∮A・dl = ∫(∇×A)・dS。発散と体積積分の関係はガウスの発散定理。両者を混同しないこと。

  5. 問5.誘電率εの均質媒質中において、点電荷Qが作る電界の大きさは E = Q/(4πεr²) で表され、距離の2乗に反比例する。

    正解:○(正しい)

    解説:クーロンの法則に基づき、点電荷の電界は逆2乗則に従う。ε=ε₀εrで、比誘電率εrが大きいほど電界は弱まる。電束密度D=εEはQ/(4πr²)で媒質によらない。

  6. 問6.比透磁率μrが大きい磁性体内部では、外部から加えた磁界Hに対し磁束密度Bは B=μ₀μrH となるため、Hも比例して大きくなる。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。B=μ₀μrHでBが大きくなるが、H自体は外部起磁力で決まる。磁気回路ではHではなくBが媒質依存。磁性体内部でHは小さくなることが多い(反磁界を考慮)。

  7. 問7.ポインティングベクトル S = E × H は単位面積あたりの電磁エネルギーの流れ(W/m²)を表し、その向きは電磁波のエネルギー伝播方向を示す。

    正解:○(正しい)

    解説:ポインティングベクトルはエネルギーフラックス密度を表し、外積方向に従う。電磁波ではE、H、Sが互いに直交する右手系を構成。同軸ケーブルや導波管でも電力輸送はこのSの積分で求まる。

  8. 問8.RLC直列回路の共振角周波数は ω₀ = 1/√(LC) で与えられ、共振時の力率は0.707(=1/√2)となる。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。共振時はリアクタンスXL=XCで打ち消し、純抵抗回路となるため力率は1.0となる。0.707は半電力点(バンド幅両端)での力率。共振周波数の式 ω₀=1/√(LC) は正しい。

  9. 問9.RLC直列回路のQ値は Q = ω₀L/R = 1/(ω₀CR) で表され、Qが大きいほど共振の鋭さ(選択度)が高い。

    正解:○(正しい)

    解説:Q値は共振の鋭さを示し、バンド幅BW=ω₀/Qの関係がある。Q大→狭帯域・高選択度、Q小→広帯域。フィルタ設計で重要な指標であり、エネルギー蓄積/損失比とも解釈される。

  10. 問10.三相平衡回路のY結線において、線間電圧VLと相電圧Vpの関係は VL = √2 Vp であり、線間電圧は相電圧より60°遅れる。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは VL=√3 Vp、線間電圧は相電圧より30°位相が進む(√2や60°ではない)。Δ結線では VL=Vp、IL=√3 Ip となる。係数√3と位相30°の暗記が必須。

  11. 問11.対称座標法において、零相成分は a相、b相、c相の相電流が同位相で同じ大きさのとき最大となり、Y-Y接続で中性点接地時に流れる地絡電流の解析に用いられる。

    正解:○(正しい)

    解説:零相分I₀=(Ia+Ib+Ic)/3。三相同相成分を表し、中性点接地系の地絡電流計算に不可欠。Δ結線では零相電流は閉路内を循環し外部には流れない。対称座標法は不平衡故障解析の基本手法。

  12. 問12.ラプラス変換において、単位ステップ関数 u(t) の像関数は 1/s²、ランプ関数 t・u(t) の像関数は 1/s である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。逆である。u(t)→1/s、t・u(t)→1/s²、t²u(t)→2/s³。一般に t^n→n!/s^(n+1)。ラプラス変換の基本公式は制御工学・過渡現象解析で頻出。微分はs倍、積分は1/s倍に対応。

  13. 問13.RC直列回路に直流電圧Eをt=0で印加したとき、コンデンサ電圧 vC(t) は E(1-e^(-t/RC)) となり、時定数τ=RCの時刻で最終値の約63.2%に達する。

    正解:○(正しい)

    解説:時定数τ=RCで、t=τで vC=E(1-e⁻¹)≈0.632E、t=5τで約99.3%。過渡応答の基本式。微分方程式 RC dv/dt+v=E の解で、初期条件 v(0)=0 から導出される。

  14. 問14.RL直列回路に直流電圧Eをt=0で印加したとき、回路電流 i(t) は (E/R)(1+e^(-Rt/L)) となり、時定数τ=L/Rで定常値に近づく。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは i(t)=(E/R)(1-e^(-Rt/L))。+ではなく-。インダクタは電流変化を妨げるためi(0)=0から定常値E/Rへ漸近する。+e項では t=0 で i=2E/Rとなり物理的に不合理。

  15. 問15.理想変成器(理想トランス)の一次・二次巻数比 a=N1/N2 に対し、二次から見た一次側インピーダンスは Z1 = a² Z2 となる。

    正解:○(正しい)

    解説:巻数比aで電圧はa倍、電流は1/a倍となり、インピーダンスはa²倍に変換される。これがインピーダンス整合の原理。最大電力供給定理と組み合わせて電力増幅器の出力段設計に応用される。

  16. 問16.ノートンの定理では、線形回路網を等価電流源と等価インピーダンスの直列回路に置き換える。これはテブナンの定理と同じ等価回路形式を持つ。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。ノートン等価は電流源と等価アドミタンス(インピーダンス)の並列回路。テブナンは電圧源とインピーダンスの直列回路で形式が異なる。両者は双対関係 VTH=IN×ZTH で相互変換可能。

  17. 問17.ヒステリシス損は周波数fに比例し、渦電流損は周波数fの2乗に比例する。これらを合わせて鉄損と呼び、変圧器の無負荷損の主要部分を占める。

    正解:○(正しい)

    解説:ヒステリシス損 Ph∝f・Bm^x(スタインメッツ指数x≈1.6-2.0)、渦電流損 Pe∝f²Bm²t²(tは鉄板厚)。珪素鋼板の薄板積層で渦電流損を低減。鉄損は負荷に無関係で常時発生する損失。

  18. 問18.デシベル(dB)表示で、電力比10倍は10dB、電圧比10倍は10dBである。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。電力比10倍は10dB(10log₁₀10=10)、電圧比10倍は20dB(20log₁₀10=20)。電力は10log、電圧・電流は20logを使う点が重要。dBはアンプ・フィルタの利得表示で頻出。

  19. 問19.OPアンプの理想特性として、入力インピーダンスは無限大、出力インピーダンスはゼロ、開ループ電圧利得は無限大、入力オフセット電圧はゼロである。

    正解:○(正しい)

    解説:理想OPアンプはバーチャルショート(V+=V-)が成立し、入力電流ゼロ。実際には有限利得・有限帯域だが、負帰還により安定で高精度な増幅・演算が可能。反転・非反転・差動・積分回路の解析基礎。

  20. 問20.反転増幅回路の電圧利得は Av = +Rf/Rin で表され、入力と出力は同位相となる。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。反転増幅は Av=-Rf/Rin で位相は180°反転(逆相)。非反転増幅 Av=1+Rf/Rin は同相。バーチャルショートとキルヒホッフの電流則から導出。符号と位相関係に注意。

  21. 問21.P型半導体ではドナー不純物(5価元素)を添加し、多数キャリアは電子となる。代表的ドナーには硼素(B)、ガリウム(Ga)がある。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。P型はアクセプタ(3価:ホウ素B、ガリウムGa)添加で多数キャリアは正孔。N型がドナー(5価:燐P、ヒ素As)添加で多数キャリアは電子。型と価数とキャリア種別を混同しないこと。

  22. 問22.MOSFETのゲート・ソース間電圧VGSがしきい値Vthより小さいとき、ドレイン電流IDが最大となり、VGS>Vthでカットオフ(遮断)状態となる。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。Nチャネル・エンハンスメント型MOSFETでは VGS<Vth でカットオフ(IDほぼゼロ)、VGS>Vthで導通。Pチャネルでは符号が逆。論理回路(CMOS)の動作理解に必須。

  23. 問23.論理代数(ブール代数)におけるド・モルガンの定理は、A・B の否定が NOT(A・B)= A‾ + B‾(ANDの否定はORの否定の和)と表される。

    正解:○(正しい)

    解説:ド・モルガン定理:(A・B)' = A' + B' および (A+B)' = A'・B'。論理回路の簡略化、NAND/NORゲートでの任意関数実現に活用。カルノー図最適化にも応用される基本定理。

  24. 問24.10進数の45を2進数に変換すると 101101 となる。

    正解:○(正しい)

    解説:45=32+8+4+1=2⁵+2³+2²+2⁰、2進で101101。16進では2D。基数変換は情報処理の基本で、コンピュータの内部表現理解に不可欠。除算法と乗算法の2手法を使い分ける。

  25. 問25.16進数 F0 を10進数に変換すると 250 である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。F0(16) = 15×16 + 0 = 240。F=15、各桁の重みを掛けて加算する。同様に FF=255、100(16)=256。16進数は2進数4桁を1桁にまとめた表現で、デジタル回路で広く使用。

  26. 問26.自動制御の安定判別法であるラウス・フルビッツの判別法は、特性方程式の係数のみから安定性を判定でき、複素平面上の極の位置を直接求める必要がない。

    正解:○(正しい)

    解説:ラウスの安定判別はラウス表の第1列の符号がすべて正なら安定。フルビッツ判別は係数行列式が全て正なら安定。極を求めずに判定できる利点があり、高次系の安定設計に活用される。

  27. 問27.ナイキスト線図において、開ループ伝達関数G(s)H(s)のベクトル軌跡が点(-1, j0)を反時計回りに囲む回数Nに等しい数だけ、閉ループ系の極が右半平面に存在する。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。ナイキストの安定判別では、(-1, j0)点を時計回りに囲む回数(または不安定極数P-反時計回りN)から閉ループ不安定極数Z=N+Pを判定する。回転方向と極数の関係を正確に把握する必要がある。

  28. 問28.ボード線図の利得余裕(ゲイン余裕)は、位相が-180°となる周波数におけるゲイン(dB)の0dB線からの余裕量を示し、正であれば安定方向である。

    正解:○(正しい)

    解説:位相交点周波数におけるゲイン余裕GMと、ゲイン交点周波数における位相余裕PMで安定度を評価。一般にGM≥6dB、PM≥30°が設計目安。PID調整の指針として実務でも頻用。

  29. 問29.PID制御における微分動作(D動作)は、定常偏差(オフセット)を完全に除去する機能を持ち、応答の高速化と零定常偏差の両立を実現する。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。定常偏差除去は積分動作(I)の役割。D動作は偏差変化速度に応じて操作量を加減し、応答改善・オーバーシュート抑制が目的。各動作の機能を混同しないこと(P:基本、I:偏差除去、D:予測動作)。

  30. 問30.正弦波交流における平均値Vavと実効値Vrmsの関係は、Vav = (π/2)・Vrms で表される。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正弦波の最大値Vmに対し Vrms=Vm/√2、Vav=2Vm/π(半周期平均)。よって Vav/Vrms=(2√2)/π≈0.900。波形率=Vrms/Vav=π/(2√2)≈1.111。波高率=Vm/Vrms=√2≈1.414。

  31. 問31.電力Pは皮相電力Sと力率cosθの積 P=S・cosθ で表され、無効電力QはQ=S・sinθ。三者の関係は S²=P²+Q²(直角三角形)となる。

    正解:○(正しい)

    解説:皮相電力S[VA]、有効電力P[W]、無効電力Q[var]の関係は電力ベクトル図で直角三角形を成す。力率改善は無効電力Qの補償(コンデンサ投入等)で実現される。電気料金にも直結する重要概念。

  32. 問32.ホイートストンブリッジが平衡状態にあるとき、対辺の抵抗の積が等しい関係 R1・R4 = R2・R3 が成立し、検流計に電流が流れない。

    正解:○(正しい)

    解説:平衡条件 R1/R2=R3/R4 すなわち R1R4=R2R3。未知抵抗の精密測定に用いる。交流ブリッジ(マクスウェル、ヘイ、シェーリング等)ではインピーダンスの積で平衡条件が決まる。

  33. 問33.誤差論において、独立な複数の系統誤差の合成は、それぞれの誤差の2乗和の平方根として求められる。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。系統誤差は同符号で累積するため代数和で合成する。2乗和の平方根(√(Σεi²))で合成するのは独立な偶然誤差(ランダム誤差)。系統誤差と偶然誤差の取扱いの違いを理解することが重要。

  34. 問34.平行平板コンデンサ(極板面積S、間隔d、誘電率ε)の静電容量CはC=εS/dで与えられ、間隔dを半分にすると容量は2倍となる。

    正解:○(正しい)

    解説:C=εS/dより、Sに比例、dに反比例。誘電体挿入で比誘電率εr倍に増加。並列接続は和、直列接続は逆数和。エネルギーW=(1/2)CV²=Q²/(2C)。電力電子回路・計測で頻用される基本式。

  35. 問35.ソレノイドコイル(巻数N、長さl、断面積S)のインダクタンスLは L=μN²S/l で与えられ、巻数Nに比例する。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。L=μN²S/lはNの2乗に比例(Nに比例ではない)。これは磁束Φ=μNI/l・S、鎖交磁束NΦ=μN²SI/l=LIから導出。インダクタ設計では巻数の2乗効果を活用する。

  36. 問36.電界Eと電位Vの関係は E = -grad V(電界は電位の負の勾配)で表される。電界は等電位面に垂直で、電位の高い方から低い方へ向かう。

    正解:○(正しい)

    解説:E=-∇Vはベクトル解析の基本関係。電界は等電位面の法線方向(電位減少方向)。線積分∫E・dl=-ΔVから電位差を計算可能。エネルギー保存則と整合する重要関係式。

  37. 問37.ビオ・サバールの法則は、電流素片 I dl が距離r離れた点に作る磁界 dH の大きさが dH = (I dl sinθ)/(4πr²) で与えられることを示す。

    正解:○(正しい)

    解説:ビオ・サバールの法則は電流が作る磁界の基本式。アンペールの法則の積分形は対称性のある場合に有効だが、ビオ・サバールは任意形状の電流に適用可能。コイル設計の基礎。

  38. 問38.コイル(自己インダクタンスL、抵抗R)に蓄積される磁気エネルギーは W = LI² で表される。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは W=(1/2)LI²。コンデンサのW=(1/2)CV²と双対関係。係数1/2を忘れる典型誤り。エネルギー保存とP=dW/dt=LI(dI/dt)の関係から導出される。

  39. 問39.電束密度Dと電界Eの関係は D=εE、磁束密度Bと磁界Hの関係は B=μH(線形・等方性媒質)で与えられ、これらは構成方程式(物質方程式)と呼ばれる。

    正解:○(正しい)

    解説:構成方程式はマクスウェル方程式と組み合わせて電磁界問題を完結させる。非線形磁性体(強磁性体)ではμが磁界依存。誘電体の周波数分散もEM波伝搬解析で重要となる。

  40. 問40.n型半導体の多数キャリアは正孔、少数キャリアは電子である。アクセプタ濃度Naが真性キャリア濃度niより十分大きいとき、正孔濃度はNaにほぼ等しい。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。n型は多数キャリアが電子(n≈Nd、ドナー濃度に等しい)、少数キャリアが正孔。本文の記述はp型(正孔多数、p≈Na)の説明である。型とキャリア種を取り違えてはならない。

  41. 問41.電界効果トランジスタ(FET)はバイポーラトランジスタと異なり、入力インピーダンスが極めて高く、電流駆動素子である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。FETは電圧駆動素子(バイポーラは電流駆動)。入力インピーダンスが高い点は正しい。電圧VGSでドレイン電流を制御するのが特徴で、低消費電力・高入力インピーダンス回路に最適。

  42. 問42.サイリスタ(SCR)はゲートにトリガパルスを与えてターンオンするが、ターンオフはアノード電流を保持電流以下にする必要があり、ゲートでは強制ターンオフできない。

    正解:○(正しい)

    解説:通常のサイリスタはゲートターンオン・自然消弧。GTO(ゲートターンオフサイリスタ)は逆方向ゲート電流でオフ可能。電力電子分野(インバータ・整流装置)の基本素子で、保持電流・ラッチング電流の理解必須。

  43. 問43.三相全波整流回路(純抵抗負荷)の直流出力電圧Edcは、線間電圧実効値VLに対し Edc = (3√2/π)VL ≈ 1.35 VL となる。

    正解:○(正しい)

    解説:三相全波(6パルス)整流 Edc=(3√2/π)VL≈1.35VL。リプル率約4%と低い。三相半波はEdc=(3√6/2π)Vp≈1.17Vp。電力電子・受電設備で頻出の整流回路特性。

  44. 問44.インピーダンス整合(最大電力供給定理)では、負荷インピーダンスZLが電源内部インピーダンスZsに等しい ZL=Zs のとき、負荷で消費される電力が最大となる(純抵抗以外でも常に虚部不要)。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。複素インピーダンスでは ZL=Zs* (共役複素数)が最大電力条件。虚部の符号反転で打ち消し純抵抗負荷状態を作る必要がある。純抵抗源の場合のみ ZL=Zs が成立。RF回路で重要。

  45. 問45.アンプの周波数特性で、利得が直流(中域)から3dB低下する周波数を遮断周波数(カットオフ周波数)と呼び、これは出力電力が半分になる周波数に相当する。

    正解:○(正しい)

    解説:-3dB点=電力半分点(=0.707倍電圧)。低域・高域カットオフでバンド幅BW定義。GB積(利得帯域幅積)一定の性質はOPアンプ設計指標。フィルタ・増幅回路の特性評価基本。

  46. 問46.シャント抵抗を電流計と直列に接続すると、電流計の測定範囲を拡大できる。倍率mのとき、シャント抵抗Rs=(m-1)/Ra(Raは電流計内部抵抗)となる。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。シャント抵抗は電流計と並列接続。倍率m倍のとき Rs=Ra/(m-1)。電圧計には倍率器を直列接続 Rm=(m-1)Rv。並列/直列の混同に注意。電流分流・電圧分圧の原理から導出。

  47. 問47.計器の確度(精度)は、最大目盛値に対する許容誤差の百分率で示され、JIS規格では0.2級、0.5級、1.0級、1.5級、2.5級などに分類される。

    正解:○(正しい)

    解説:0.5級なら最大目盛の±0.5%以内の誤差を保証。精密測定には0.2級以上を用いる。読み値の何%ではなく最大目盛の何%である点に注意。指示計器選定の重要指標。

  48. 問48.正規分布に従うデータの標準偏差σに対し、±2σの範囲には全データの約99.7%が含まれる。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。±2σで約95.4%、±3σで約99.7%、±1σで約68.3%。誤差論・品質管理で頻出の数値。3σ管理が品質保証の基準として使われる(シックスシグマは±6σ)。

  49. 問49.二次系制御システムの伝達関数 ω_n²/(s²+2ζω_n s+ω_n²) において、減衰係数ζ=1のとき臨界減衰、ζ<1で過減衰、ζ>1で減衰振動となる。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。逆である。ζ<1で減衰振動(不足制動)、ζ=1で臨界減衰、ζ>1で過減衰(過制動)。制御系設計でζ=0.4-0.7程度がオーバーシュート・応答速度バランス点。

  50. 問50.伝達関数G(s)のステップ応答における最終値は、ラプラス変換の最終値定理 lim_{s→0} sG(s)・(1/s) = G(0) で求められる(ただしs極が右半平面にないことが条件)。

    正解:○(正しい)

    解説:最終値定理 lim_{t→∞}f(t)=lim_{s→0}sF(s)。安定系(極が左半平面)で有効。初期値定理 lim_{t→0+}f(t)=lim_{s→∞}sF(s)。過渡解析・定常偏差計算の基本ツール。

  51. 問51.三相3線式の平衡負荷に二電力計法を用いた場合、力率にかかわらず2台の電力計はいずれも正値を示し、有効電力Pは常に P=W1+W2 で求めることができる。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。力率角>60°(cosθ<0.5)では一方の電力計が負値(逆振れ)となるため、電圧コイル端子を入替え目盛を読み、最終的に減算して合計を求める必要がある。

  52. 問52.RLC直列回路の共振時には電流が最小値となり、コイル両端電圧とコンデンサ両端電圧は逆向きに加算され、それぞれ電源電圧と等しい大きさになる。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。共振時は|XL|=|XC|でリアクタンスが打ち消され回路は純抵抗化、電流は最大(I=V/R)となる(最小ではない)。VLとVCはQ倍に拡大することがある(電圧拡大現象)。

  53. 問53.電磁波の真空中の伝搬速度c = 1/√(ε₀μ₀) ≈ 3×10⁸ m/s であり、これは波長λと周波数fの積 c=fλ と等しい。

    正解:○(正しい)

    解説:ε₀≈8.854×10⁻¹², μ₀=4π×10⁻⁷ より c≈2.998×10⁸ m/s。光速度として知られ、相対論の基本定数。媒質中ではc/n(n屈折率)に低下。電磁波の存在はマクスウェル方程式の重要帰結。

  54. 問54.理想インダクタの電圧 vL と電流 iL の関係を複素数(フェーザ)で表すと VL = jωL・IL となり、電圧は電流より位相が90°進む。

    正解:○(正しい)

    解説:L: V=jωLI(電圧90°進み)、C: V=I/(jωC)=-jI/(ωC)(電圧90°遅れ)、R: V=RI(同相)。フェーザ解析の基本3要素。リアクタンスXL=ωL、XC=1/(ωC)で抵抗成分のように扱える。

  55. 問55.真空中の電界の大きさ E=10⁴ V/m における電束密度 D の値として最も近いものはどれか。(真空誘電率 ε₀=8.85×10⁻¹² F/m)

    • ア.8.85×10⁻⁸ C/m²
    • イ.1.13×10⁻⁷ C/m²
    • ウ.8.85×10⁻⁷ C/m²
    • エ.1.13×10⁻⁶ C/m²

    正解:ア.8.85×10⁻⁸ C/m²

    解説:D=ε₀E=8.85×10⁻¹²×10⁴=8.85×10⁻⁸ C/m²。真空中の構成方程式 D=ε₀E に直接代入する基本問題。媒質中ではD=εE=ε₀εrE。

  56. 問56.RLC直列回路 R=10Ω、L=10mH、C=10μF の共振周波数 f₀ として最も近い値はどれか。

    • ア.約503 Hz
    • イ.約160 Hz
    • ウ.約1.0 kHz
    • エ.約5.03 kHz

    正解:ア.約503 Hz

    解説:f₀=1/(2π√(LC))=1/(2π√(10⁻²×10⁻⁵))=1/(2π√10⁻⁷)=1/(2π×3.16×10⁻⁴)≈503Hz。LCの積から角周波数を算出して2πで除す典型問題。

  57. 問57.三相平衡Y結線で相電圧Vp=200V、線電流IL=10A、力率0.8(遅れ)のとき、三相有効電力Pはいくらか。

    • ア.3200 W
    • イ.2400 W
    • ウ.1600 W
    • エ.4800 W

    正解:エ.4800 W

    解説:VL=√3×200≈346V、P=√3×VL×IL×cosθ=√3×346×10×0.8≈4800W。または P=3×Vp×Ip×cosθ=3×200×10×0.8=4800W。Y結線では Ip=IL であることに注意。

  58. 問58.OPアンプ反転増幅回路で Rin=10kΩ、Rf=100kΩ、入力電圧 vin=+0.2V のとき出力電圧 vout はいくらか。

    • ア.-0.02 V
    • イ.-2.0 V
    • ウ.+0.02 V
    • エ.+2.0 V

    正解:イ.-2.0 V

    解説:Av=-Rf/Rin=-10、vout=-10×0.2=-2.0V。反転増幅は位相反転(負号)。バーチャルショート(V-≈0)とKCLから i=vin/Rin=vout/(-Rf) より導出。

  59. 問59.ある二次系制御系の特性方程式 s²+4s+25=0 における減衰係数 ζ と固有角周波数 ωn の組合せとして正しいものはどれか。

    • ア.ζ=0.2、ωn=5
    • イ.ζ=0.4、ωn=5
    • ウ.ζ=0.4、ωn=25
    • エ.ζ=2.0、ωn=5

    正解:イ.ζ=0.4、ωn=5

    解説:標準形 s²+2ζωn s+ωn²=0 と比較。ωn²=25 より ωn=5、2ζωn=4 より ζ=4/(2×5)=0.4。0<ζ<1なので減衰振動。極 s=-2±j√21。

  60. 問60.ホイートストンブリッジで R1=100Ω、R2=200Ω、R3=300Ωのとき、平衡となる R4 の値はいくらか。

    • ア.400 Ω
    • イ.150 Ω
    • ウ.600 Ω
    • エ.900 Ω

    正解:ウ.600 Ω

    解説:平衡条件 R1・R4=R2・R3 より R4=R2R3/R1=200×300/100=600Ω。対辺の積が等しい関係から未知抵抗を精密測定する古典的回路。

  61. 問61.10進数 200 を2進数で表すとどれか。

    • ア.11010100
    • イ.11001000
    • ウ.11000100
    • エ.10110100

    正解:イ.11001000

    解説:200=128+64+8=2⁷+2⁶+2³=11001000。除算法:200÷2=100余0、100÷2=50余0、50÷2=25余0、25÷2=12余1、12÷2=6余0、6÷2=3余0、3÷2=1余1、1÷2=0余1。下位から並べ11001000。

  62. 問62.平行平板コンデンサ(極板面積 S=0.01 m²、極板間隔 d=1 mm、比誘電率εr=4)の静電容量 C はいくらか。(ε₀=8.85×10⁻¹² F/m)

    • ア.3540 pF
    • イ.354 pF
    • ウ.885 pF
    • エ.88.5 pF

    正解:イ.354 pF

    解説:C=ε₀εrS/d=8.85×10⁻¹²×4×0.01/10⁻³=8.85×10⁻¹²×40=354×10⁻¹²F=354pF。極板面積に比例、間隔に反比例、誘電体挿入で比誘電率倍。

  63. 問63.RC直列回路 R=1kΩ、C=1μF に直流10Vを印加した。時定数τはいくらか。

    • ア.0.1 ms
    • イ.1 ms
    • ウ.10 ms
    • エ.100 ms

    正解:イ.1 ms

    解説:τ=RC=10³×10⁻⁶=10⁻³秒=1ms。t=τで最終値の63.2%、t=5τで99.3%に充電される。過渡現象の基本パラメータ。

  64. 問64.ラプラス変換 L[e^(-at)]はどれか(a>0)。

    • ア.1/(s-a)
    • イ.1/(s+a)
    • ウ.a/(s+a)
    • エ.a/(s²+a²)

    正解:イ.1/(s+a)

    解説:L[e^(-at)]=1/(s+a)。指数関数のラプラス変換は最重要公式の一つ。L[sin(at)]=a/(s²+a²)、L[cos(at)]=s/(s²+a²)、L[1]=1/s、L[t]=1/s²。

  65. 問65.正弦波電圧 v(t)=141 sin(100πt) [V] の実効値と周波数の組合せとして正しいものはどれか。

    • ア.141V, 50Hz
    • イ.100V, 60Hz
    • ウ.100V, 50Hz
    • エ.141V, 100Hz

    正解:ウ.100V, 50Hz

    解説:Vrms=Vm/√2=141/1.414≈100V、ω=100π より f=ω/(2π)=50Hz。Vm=√2×Vrms、商用周波数50Hzの代表波形。最大値・実効値・平均値・波高率の関係を把握すること。

  66. 問66.あるアンプの電力利得が 30 dB のとき、入力電力に対する出力電力の比は何倍か。

    • ア.1000倍
    • イ.30倍
    • ウ.100倍
    • エ.10倍

    正解:ア.1000倍

    解説:30dB=10log₁₀(Po/Pi) より Po/Pi=10³=1000倍。10dB=10倍、20dB=100倍、30dB=1000倍。電圧利得30dBなら31.6倍(電圧は20log)。

  67. 問67.三相平衡Δ結線負荷の各相インピーダンスZ=10∠30°Ω、線間電圧VL=200Vのとき、線電流ILはいくらか。

    • ア.11.5 A
    • イ.20 A
    • ウ.34.6 A
    • エ.57.7 A

    正解:ウ.34.6 A

    解説:Δ結線では相電流 Ip=VL/|Z|=200/10=20A、線電流 IL=√3×Ip=√3×20≈34.6A。線間電圧=相電圧、線電流=√3×相電流の関係に注意。

  68. 問68.コンデンサ C=10μF に 200V充電したとき蓄えられるエネルギー W はいくらか。

    • ア.0.2 J
    • イ.0.1 J
    • ウ.0.4 J
    • エ.2.0 J

    正解:ア.0.2 J

    解説:W=(1/2)CV²=0.5×10×10⁻⁶×200²=0.5×10⁻⁵×40000=0.2J。係数1/2を忘れないこと。インダクタはW=(1/2)LI²で同様の形式。

  69. 問69.内部抵抗 Ra=0.1Ω・最大目盛1Aの電流計の測定範囲を10A用に拡張したい。電流計に並列接続するシャント抵抗 Rs はおよそいくらか。

    • ア.0.9 Ω
    • イ.0.0111 Ω
    • ウ.0.011 Ω
    • エ.1.0 Ω

    正解:イ.0.0111 Ω

    解説:倍率m=10、Rs=Ra/(m-1)=0.1/9≈0.0111Ω。シャント抵抗は電流計と並列接続。電圧計倍率器とは公式が異なる点に注意(直列接続のため Rm=(m-1)Rv)。

  70. 問70.標準偏差 σ=2 の正規分布データにおいて、±4 の範囲(±2σ)に含まれるデータの割合はおよそ何%か。

    • ア.99.99%
    • イ.95.4%
    • ウ.99.7%
    • エ.68.3%

    正解:イ.95.4%

    解説:正規分布で±1σ=68.3%、±2σ=95.4%、±3σ=99.7%。本問は±4=±2σなので95.4%。品質管理・誤差論で頻出の確率値。3σ管理は不良率約0.3%相当。

  71. 問71.10進数 255 を16進数で表すとどれか。

    • ア.F0
    • イ.FE
    • ウ.FF
    • エ.100

    正解:ウ.FF

    解説:255=15×16+15=FF(16)。255=2⁸-1で1バイトの最大値。0xFF=11111111(2)。100(16)=256(10)。基数変換の基本知識として頻出。

  72. 問72.コイル L=0.1H、抵抗 R=10Ω のRL直列回路にt=0で 10Vの直流を加えた。十分時間経過後の電流定常値はいくらか。

    • ア.1.0 A
    • イ.0.1 A
    • ウ.10 A
    • エ.100 A

    正解:ア.1.0 A

    解説:定常状態ではコイルは短絡(dI/dt=0、VL=0)、よって I=V/R=10/10=1.0A。時定数τ=L/R=0.1/10=0.01秒(10ms)。過渡現象の基本パターン。

  73. 問73.ナイキスト線図において、開ループ伝達関数の右半平面極数P=1の系が、(-1, j0)点を反時計回りに1回囲んでいる。閉ループ系右半平面極数Zと安定性の組合せとして正しいものはどれか。

    • ア.Z=2、不安定
    • イ.Z=1、不安定
    • ウ.Z=0、安定
    • エ.判定不能

    正解:ウ.Z=0、安定

    解説:Z=P-N(Nを反時計回り正と定義)。P=1、N=1 → Z=0、閉ループは安定。開ループ不安定を含む系でも、適切な負帰還で安定化できる代表例。回転方向とP値の組合せ理解が要。

  74. 問74.電磁波の波長 λ=3 m の電波の周波数はいくらか。(光速 c=3×10⁸ m/s)

    • ア.1 GHz
    • イ.100 MHz
    • ウ.300 MHz
    • エ.10 MHz

    正解:イ.100 MHz

    解説:f=c/λ=3×10⁸/3=10⁸Hz=100MHz。FM放送帯(76-95MHz)相当。c=fλの基本式で電波の波長・周波数換算が可能。1GHz=30cm、3GHz=10cm。

  75. 問75.三相全波整流回路において、線間電圧の実効値 VL=200V のとき、直流出力電圧 Edc はおよそいくらか(純抵抗負荷)。

    • ア.約180 V
    • イ.約220 V
    • ウ.約270 V
    • エ.約340 V

    正解:ウ.約270 V

    解説:Edc=(3√2/π)×VL=1.35×200=270V。三相全波(6パルス)整流の基本特性。三相半波は Edc≈1.17×Vp。リプル率約4%。電力電子・受電設備で必須知識。