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第一種電気主任技術者 一次 全分野の一問一答

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📖 第一種電気主任技術者 一次「全分野」の全390問と解説(一覧)

第一種電気主任技術者 一次の全分野に関する一問一答(全390問)の正解と解説の一覧です。上の一問一答で実際に解いてから、ここで復習・確認できます。

  1. 問1.水力発電所の理論水力P[kW]は、流量Q[m³/s]と有効落差H[m]を用いてP=9.8QHで表される。

    正解:○(正しい)

    解説:理論水力P=ρgQH=1000×9.8×Q×H[W]=9.8QH[kW]。水車・発電機効率を乗じれば実発電出力となる。電験一種では発電所選定計算で頻出の基礎式。

  2. 問2.汽力発電のランキンサイクルにおいて、再熱再生サイクルは熱効率を低下させる目的で採用される。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。再熱で湿り度低減と高温平均吸熱、再生(抽気)で復水器排熱を削減し熱効率を向上させる。大容量機ではカルノー効率に近づけるため8段抽気再熱再生が標準。

  3. 問3.コンバインドサイクル発電は、蒸気タービンの排熱でガスタービンを駆動する複合発電方式で、汽力単独より総合熱効率が高い。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは高温の燃焼ガスでガスタービンを回し、その排熱(約500〜600℃)で蒸気を作り蒸気タービンを駆動する。高温側がガスタービンであり順序が逆。

  4. 問4.BWR(沸騰水型軽水炉)は炉心で発生した蒸気を直接タービンに送るため、原子炉と一次冷却系が分離されている。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。BWRは炉心蒸気を直接タービンへ送る一次系一系統方式である。一次・二次系を蒸気発生器で分離するのはPWR(加圧水型)で、放射性物質のタービン側流入を防ぐ。

  5. 問5.PWR(加圧水型軽水炉)では、二次冷却水を加圧器で約157気圧に保ち、炉内で沸騰しないようにしている。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。加圧されるのは一次冷却水(原子炉内冷却水)であり、約15.4MPa・約325℃で沸騰を抑制する。二次系は蒸気発生器で蒸気化される側で加圧対象ではない。

  6. 問6.風力発電のベッツ限界(Betz limit)は、理論最大効率が約75%であることを示す。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。ベッツの法則による理論最大効率は16/27≒0.593(約59.3%)である。実機は翼端損失等を含み40〜50%程度に留まる。75%という値は誤り。

  7. 問7.太陽光発電のMPPT(最大電力点追従)制御は、日射強度や温度変化に追従してパネル動作点を最大電力点付近に維持する。

    正解:○(正しい)

    解説:I-V曲線上で電力P=VIが最大となる動作点を山登り法やインクリメンタルコンダクタンス法で探索する。PCS(パワコン)の必須機能で、発電量を10〜30%改善する。

  8. 問8.架空送電線のコロナ放電は、電線表面の電位傾度が空気の絶縁破壊強度(約3kV/cm)を超えると発生する。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。標準状態の空気破壊強度は約30kV/cm(波高値)である。3kV/cmは1桁小さく誤り。臨界コロナ電圧E0を超えるとコロナ損・電波障害・可聴雑音が発生する。

  9. 問9.架空送電線の多導体(複導体・4導体)化はコロナ開始電圧を下げる目的で行われる。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。多導体化は等価半径を増大させ電線表面電位傾度を下げ、コロナ開始電圧を上げることが目的。インダクタンス減少と送電容量増加の効果もある。

  10. 問10.送電線の特性インピーダンス(サージインピーダンス)Z0は√(LC)で表され、架空線で約400Ω、ケーブルで約30〜50Ωである。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。無損失線路の特性インピーダンスはZ0=√(L/C)であり、√(LC)ではない(√(LC)は伝播時間の逆数に関する量)。値の範囲(架空400Ω・ケーブル30〜50Ω)は正しい。

  11. 問11.直流送電(HVDC)は、長距離・大容量・系統間連系に有利だが、無効電力の融通や周波数の異なる系統間連系はできない。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。HVDCは異周波数系統(50/60Hz)間連系が可能。北本連系・佐久間FCがその例。無効電力融通は直流では不可だが、両端変換所で個別に補償する。

  12. 問12.高圧地中ケーブルの誘電体損Wd[W/m]は、ω・C・tanδ・E(対地電圧)を用いてWd=ωCEtanδで表される。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しい誘電体損の式はWd=ωCE²tanδでEは2乗。電圧の1乗ではエネルギー次元が合わない。CVケーブルのtanδは0.1%程度で高電圧時の主要損失となる。

  13. 問13.ケーブルの許容電流を制限する主因は誘電体損であり、シース損や導体抵抗損の寄与は小さい。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。常用電圧階級では導体抵抗損(I²R)が最大、次にシース損・誘電体損が続く。許容電流は導体最高温度(CVで90℃)を超えない条件で決定される。

  14. 問14.FACTSの一種であるSVC(静止型無効電力補償装置)は、サイリスタ制御でリアクトル・コンデンサを連続可変し、系統電圧を高速制御する。

    正解:○(正しい)

    解説:SVCはTCR(サイリスタ制御リアクトル)とTSC(サイリスタ投入コンデンサ)等で構成。応答速度は1〜2サイクルで、同期調相機より高速・無回転部・低保守性に優れる。

  15. 問15.STATCOMはGTOやIGBTを用いた自励式変換器を用い、SVCと比べ低電圧時の無効電力出力低下が小さい。

    正解:○(正しい)

    解説:SVCの出力は電圧の2乗に比例し低電圧時に急減する。STATCOMは電流源として動作し低電圧時も定格無効電力を出力可能で、過渡安定度向上に有効。

  16. 問16.配電線の電圧降下ΔV[V]は、抵抗R、リアクタンスX、力率角φ、線電流Iを用いて単相2線では2I(Rcosφ+Xsinφ)、三相3線では√3I(Rcosφ+Xsinφ)で近似される。

    正解:○(正しい)

    解説:送受電端電圧差の近似式。負荷力率の遅れ(φ>0)でXsinφ成分が増し電圧降下が増大する。コンデンサ進相補償で力率を1に近づければΔV低減できる。

  17. 問17.配電系統のループ式・ネットワーク式は放射状式に比べ信頼度・電圧維持で有利だが、設備費が安く保護協調も単純になる。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。ネットワーク式は信頼度・電圧維持で有利だが設備費は高く、ネットワーク・プロテクターによる逆潮流遮断等で保護方式は複雑化する。需要密集地に限定採用される理由。

  18. 問18.変圧器の並列運転条件として、極性一致、巻数比一致、%インピーダンス一致、X/R比一致、三相では位相変位(角変位)と相回転一致が必要である。

    正解:○(正しい)

    解説:%Z不一致では分担電流が逆比例で偏り、X/R比不一致では循環電流の力率が悪化。Δ-Yなど位相変位の異なる結線同士の並列運転は循環電流大で不可。

  19. 問19.変圧器並列運転時の負荷分担は、定格容量に反比例し%インピーダンスに比例する。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。負荷分担比は定格容量に比例・%インピーダンスに反比例(P1:P2=(SN1/Z1%):(SN2/Z2%))。%Zが小さい変圧器ほど多く負担する。本問は両関係が逆。

  20. 問20.ガス遮断器(GCB)はSF6ガスの優れた絶縁・消弧性能を利用するが、地球温暖化係数(GWP)が高くフロン代替ガスの開発が進んでいる。

    正解:○(正しい)

    解説:SF6のGWPはCO2の約23,500倍。近年は乾燥空気・CO2/O2混合・C4-FN(g3)等のSF6フリー遮断器が72.5〜420kV級で実用化されている。

  21. 問21.断路器(DS)は大電流を遮断する目的で、負荷電流通電状態でも開閉操作できる機器である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。断路器は無負荷時(または微小励磁電流)の開閉のみ可能で、負荷電流遮断能力はない。インタロックで遮断器開路後にのみ操作する。誘導性微小電流のみ専用DSで可能。

  22. 問22.避雷器(LA)は、商用周波電圧時に低抵抗となり大地と短絡し、雷サージ時には高抵抗となって続流を防止する線形抵抗素子である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。避雷器の動作は逆で、雷サージ時に低抵抗化して放流し、商用周波電圧で高抵抗を維持する非線形抵抗素子(ZnO等)である。線形抵抗では避雷器として機能しない。

  23. 問23.比率差動継電器は変圧器内部故障保護に用いられ、入出端電流の差分(動作量)が貫通電流(抑制量)に対する一定比率を超えると動作する。

    正解:○(正しい)

    解説:貫通電流時のCT誤差・励磁突入電流による誤動作を比率特性で防止。第2高調波抑制で励磁突入対応、第5高調波抑制で過励磁誤動作防止を組み合わせる。

  24. 問24.距離継電器(モー(Mho)形)は、保護区間内のインピーダンスを判別して動作するため、潮流変化や負荷脱進にも応答する。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。モー形は方向性距離特性でR-X平面の円特性となり、負荷インピーダンス領域を回避する設定が可能。ロードエンクローチメント特性により負荷潮流での誤動作を回避する。

  25. 問25.短絡電流計算における対称座標法では、三相平衡系統の不平衡故障(地絡・線間短絡)を正相・逆相・零相の3つの対称分回路に分解して解く。

    正解:○(正しい)

    解説:Fortescueの定理。1線地絡では正相・逆相・零相が直列接続、線間短絡では正相と逆相が並列となる。零相回路は変圧器結線(Δ含有有無)で大きく変わる。

  26. 問26.電力系統の同期安定度における等面積法は、加速面積と減速面積が等しくなる限界故障除去角を求める手法で、主に定態安定度の解析に用いる。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。等面積法は過渡安定度(大じょう乱時)の解析手法。定態安定度は微小じょう乱に対する持続的同期能力で、P=(EV/X)sinδの最大値で評価する別概念。

  27. 問27.電力系統の定態安定度限界電力は、E・V・Xを用いてP=EVXで表される(δ=90°時)。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しい定態安定度限界はP_max=EV/X(リアクタンスは分母)。Xに反比例するため送電線X低減(直列補償・多導体化)が安定度向上策となる。

  28. 問28.系統周波数制御において、GF(ガバナフリー運転)は数十秒〜数分の中長周期変動を担当し、LFC(負荷周波数制御)は数秒〜10秒程度の短周期変動に応答する。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。GFが数秒〜数十秒の短周期、LFC(AGC)が数分〜10分程度の中周期、EDC(経済負荷配分)がそれ以上の長周期を担当する。役割が逆。

  29. 問29.電圧無効電力制御における進相コンデンサ投入は、系統電圧上昇・無効電力源供給の効果がある。

    正解:○(正しい)

    解説:SCはQ=ωCV²の遅れ電流を打ち消す進み無効電力を供給。系統側からは無効電力源として作用し電圧を持ち上げる。負荷力率改善と系統電圧調整に用いる。

  30. 問30.変圧器絶縁油(鉱油)は絶縁・冷却機能を持ち、含水率が上がるほど絶縁破壊強度は向上する。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。水分は絶縁油の破壊強度を著しく低下させる(新油70kV/2.5mm→水分100ppmで30kV以下)。シリカゲルブリーザや脱気・浄油装置で乾燥維持が重要。

  31. 問31.電気絶縁材料のA種(105℃)・E種(120℃)・B種(130℃)・F種(155℃)・H種(180℃)等の耐熱クラスは、IEC60085で規定される。

    正解:○(正しい)

    解説:JIS C 4003(IEC60085)で常用最高温度を規定。寿命はアレニウス則に従い10℃二倍則(Montsinger則)で近似され、温度上昇は絶縁寿命を急激に縮める。

  32. 問32.酸化亜鉛(ZnO)素子の非線形係数αはSiC素子より小さく、SiC形避雷器が現代の主流となっている。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。ZnOのα=30〜50はSiCのα=5〜7より遥かに大きく、急峻な非線形性をもつ。これによりギャップレス化が可能となり、現代の主流はZnO形避雷器である。

  33. 問33.超伝導電力ケーブルは液体窒素温度(77K)で運用される高温超伝導ビスマス系・イットリウム系線材を用い、大容量・低損失送電が可能である。

    正解:○(正しい)

    解説:Bi-2223やREBCO線材を用い、66kV-200MWクラスが実証済。電気抵抗ゼロで導体損失なし、ただし冷凍機動力が必要。横浜・宮城等で実証運転実績あり。

  34. 問34.ケイ素鋼板の方向性磁性材料は、圧延方向(<100>方向)に磁化容易軸を揃え、変圧器鉄心の鉄損を低減する。

    正解:○(正しい)

    解説:ゴス集合組織により(110)[001]方位を揃え、圧延方向の透磁率を高め鉄損を半減。近年はアモルファス・ナノ結晶材料で50Hzで0.1W/kg程度の超低損失も実用化。

  35. 問35.硬銅線(HD銅線)は軟銅線に比べ機械的強度が高く、架空送電線・配電線の電線材料として用いられる。

    正解:○(正しい)

    解説:硬銅は引張強さ約400N/mm²と軟銅(約250N/mm²)より高強度で、引留可能。導電率は約97%IACSと軟銅(100%IACS)よりやや低い。ACSRも同目的の鋼心アルミ。

  36. 問36.ACSR(鋼心アルミより線)は中心アルミ線で機械強度、外周鋼線で導電性を担う複合電線で、長径間架空送電に適する。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。役割が逆で、中心の鋼心で引張荷重(機械強度)を、外周のアルミより線が導電性を担う。アルミは軽量・低抵抗・安価という特性を活かす複合構造。

  37. 問37.三相3線式送電線の電力損失は、線電流I・線抵抗Rを用いてP_loss=3I²Rで計算される。

    正解:○(正しい)

    解説:三相平衡時は各線でI²R損が発生し、合計3I²R。同一電力なら電圧を√3倍にすると電流が1/√3となり損失が1/3に。高電圧送電の経済性根拠。

  38. 問38.潮流計算におけるニュートン・ラフソン法は、ガウス・ザイデル法より反復回数が多く収束が遅い。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。ニュートン・ラフソン法は2次収束で大規模系統(数千母線)でも4〜5回程度で収束し、ガウス・ザイデル法(数百回)より高速。実用系統解析の主流アルゴリズム。

  39. 問39.電力系統の電圧崩壊は、重負荷時に無効電力供給能力が不足し、P-V曲線(ノーズカーブ)の鼻先より下に運用点が逸脱して起こる。

    正解:○(正しい)

    解説:ノーズカーブ頂点(dP/dV=0)が電圧安定限界。これを超えると電圧が雪崩的に低下する電圧崩壊現象を起こす。STATCOM・SVC等で対策。

  40. 問40.%インピーダンス法では、基準容量を変えても各機器の%Zの数値は変化しない。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。%Zは%Z_new=%Z_old×(S_new/S_old)で基準容量に比例して換算する必要がある。基準電圧変更時は二乗比で換算。短絡電流計算の前準備で必須。

  41. 問41.電力系統の短絡容量[MVA]は、短絡電流Iと公称電圧Vを用いてS_s=√3VIで表され、機器の短時間耐量設計の基準となる。

    正解:○(正しい)

    解説:%Z法では S_s=S_base×100/%Z。短絡容量が大きいほど系統が剛(電圧変動小)だが、遮断器の遮断容量を増す必要がある。275kV系で50kAクラスが多い。

  42. 問42.電力ケーブルのクロスボンド接地方式は、シース誘起電圧を増大させてシース損を増加させる方式である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。クロスボンド接地は3区分のシースを順次クロス接続することで誘起電圧をベクトル的に打ち消し、循環電流とシース損を抑制する方式。長距離高電圧ケーブルの標準。

  43. 問43.需要率・負荷率・不等率は配電設備設計に用いられ、需要率=最大需要電力÷設備容量、負荷率=平均需要電力÷最大需要電力で定義される。

    正解:○(正しい)

    解説:不等率=個別最大需要電力の和÷合成最大需要電力(≥1)。負荷率が高いほど設備利用率が良好で、不等率が大きいほど需要分散効果が高く設備節約できる。

  44. 問44.コージェネレーションシステム(CGS)は熱電併給により総合エネルギー効率を80%程度まで高められるが、ベースロード運用に適し負荷追従性に劣る。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。ガスエンジンCGSは数分程度で起動・出力変化可能で負荷追従性は良好。ガスタービン式も柔軟運用可能。BCP対応・分散電源として近年急増。

  45. 問45.電力貯蔵用Li-ion電池は、エネルギー密度・サイクル寿命に優れるが、過充電・温度上昇による熱暴走リスクからBMS(電池管理システム)が必須である。

    正解:○(正しい)

    解説:セル電圧監視・温度監視・セルバランシング・電流制限を行うBMSが必要。系統用ではLFP(リン酸鉄)系が安全性・寿命の観点で主流化しつつある。

  46. 問46.揚水発電は、軽負荷時(深夜)に下池→上池へ揚水し、重負荷時に発電する負荷平準化用電源で、総合効率は約70%である。

    正解:○(正しい)

    解説:揚水ロス・発電ロス・水路損で総合効率約70〜75%。最近は再エネ余剰電力吸収のため可変速揚水発電が増え、揚水入力電力を高速制御可能となった。

  47. 問47.風力発電の出力変動を緩和する目的で蓄電池併設や慣性応答制御(疑似慣性)の研究が進んでいる。

    正解:○(正しい)

    解説:インバータ電源(IBR)化で系統慣性が低下する課題に対し、グリッドフォーミングインバータでの仮想慣性提供が世界的に重要技術となっている。

  48. 問48.送電線の表皮効果は、直流電流が導体表面付近に集中する現象で、電流が大きいほど顕著となる。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。表皮効果は交流電流特有の現象で、周波数が高いほど顕著(表皮深さδ=√(2/ωμσ)で周波数平方根に反比例)。直流電流では発生せず、電流の大きさで決まる現象でもない。

  49. 問49.誘電損tanδの増加は絶縁体の劣化指標で、CVケーブルの活線診断(常時監視)に用いられる。

    正解:○(正しい)

    解説:水トリー・電気トリーの発生・進展で誘電損が増加する。VLF(超低周波)tanδ試験、活線部分放電測定との併用で絶縁劣化を診断する。

  50. 問50.三相変圧器のΔ-Y結線は、一次・二次間で30°の位相変位を生じ、Y側中性点接地が容易である。

    正解:○(正しい)

    解説:Δ-Y結線(Yd1/Yd11)は昇圧用に多用され、Y側中性点接地で零相電流経路を確保。Δ側で第3高調波を循環させ波形を改善する効果もある。

  51. 問51.中性点接地方式のうち直接接地方式は、1線地絡電流が大きく地絡継電保護は容易だが、通信線誘導障害・機器絶縁が厳しくなる。

    正解:○(正しい)

    解説:187kV以上の超高圧系統で採用。一線地絡時のV相・W相異常電圧が小さく機器絶縁を低減可。一方、地絡電流が短絡電流並みに達するため遮断器負担大。

  52. 問52.消弧リアクトル接地方式は1線地絡時のアーク電流をリアクトル電流で打ち消し自然消弧させる方式で、66kV以下の中圧系統で採用される。

    正解:○(正しい)

    解説:ペーターセンコイルにより対地静電容量電流を補償しアーク自己消弧を促進する。間欠地絡が継続する場合があり、現代では抵抗接地方式が主流化。

  53. 問53.電力系統の周波数低下リレー(UFR)は、需給インバランス時に負荷遮断を行い系統崩壊を防止する保護装置である。

    正解:○(正しい)

    解説:周波数低下段階的負荷遮断(UFLS)で大規模停電を防ぐ最後の砦。50Hz系で48.7〜48.5Hz程度から順次負荷遮断する設定が多い。

  54. 問54.三相3線式送電線で公称電圧V[V]、線電流I[A]、力率cosφのとき、皮相電力S=VIで表される。

    • ア.S=√3VI
    • イ.S=VIcosφ
    • ウ.S=3VI
    • エ.S=VI/√3

    正解:ア.S=√3VI

    解説:三相3線式の皮相電力S=√3VI[VA]。有効電力P=√3VIcosφ、無効電力Q=√3VIsinφ。線間電圧と線電流を用いる公式で、電力潮流計算の基本式。

  55. 問55.100MVA基準・%Z=10%の系統における三相短絡容量[MVA]はいくらか。

    • ア.1,000
    • イ.500
    • ウ.100
    • エ.10,000

    正解:ア.1,000

    解説:短絡容量S_s=基準容量×100/%Z=100×100/10=1,000[MVA]。%Z法による標準計算で、遮断器の遮断容量選定根拠となる。電圧維持の指標にも使用。

  56. 問56.有効落差120m、流量20m³/s、水車効率0.90、発電機効率0.95の水力発電所の出力[kW]はおよそいくらか。

    • ア.約23,500
    • イ.約16,500
    • ウ.約20,100
    • エ.約14,300

    正解:ウ.約20,100

    解説:P=9.8QHη_t×η_g=9.8×20×120×0.90×0.95≒20,109[kW]。理論水力9.8QH=23,520kWに総合効率0.855を乗じる。発電所基本計算。

  57. 問57.変圧器の鉄損が一定で、銅損が負荷率の二乗に比例するとき、最大効率となる負荷率は次のうちどれか。

    • ア.鉄損>銅損のとき
    • イ.鉄損=銅損のとき
    • ウ.鉄損<銅損のとき
    • エ.鉄損の2倍=銅損のとき

    正解:イ.鉄損=銅損のとき

    解説:効率η=P_out/(P_out+P_i+a²P_c)を負荷率aで微分し最大化条件はP_i=a²P_c。つまり鉄損(無負荷損)=可変銅損(負荷損)時に最大効率となる。

  58. 問58.送電線リアクタンスX=0.4Ω/km、線路長100km、内部誘導起電力E=1.1pu、母線電圧V=1.0pu、基準容量100MVA・基準電圧275kVのとき定態安定度極限電力に最も近い値[MW]はおよそいくらか。

    • ア.約1,000
    • イ.約1,500
    • ウ.約2,080
    • エ.約3,000

    正解:ウ.約2,080

    解説:基準インピーダンス Z_B=275²/100=756Ω。X=0.4×100=40Ω→%X=40/756≒0.053pu。定態安定度極限電力 P_max=EV/X=1.1×1.0/0.053≒20.8pu。基準容量100MVAを乗じて約2,080MWとなる。

  59. 問59.次のうち酸化亜鉛形避雷器の特徴として誤っているものはどれか。

    • ア.非線形係数αが小さい(10以下)
    • イ.ギャップが不要で続流遮断が容易
    • ウ.放電耐量が大きい
    • エ.応答時間が短い

    正解:ア.非線形係数αが小さい(10以下)

    解説:ZnO素子のα=30〜50で極めて大きく、これがギャップレス化の根拠。SiCのα=5〜7とは桁違い。残りの放電耐量大・続流自動遮断・高速応答はZnO形の長所。

  60. 問60.次のうちFACTS機器に分類されないものはどれか。

    • ア.ALTS(自動負荷時電圧調整器)
    • イ.TCSC(サイリスタ制御直列補償)
    • ウ.STATCOM
    • エ.SVC(静止型無効電力補償装置)

    正解:ア.ALTS(自動負荷時電圧調整器)

    解説:FACTSは電力用半導体応用の系統制御機器の総称。SVC・TCSC・STATCOM・UPFC等が含まれる。負荷時タップ切替器(LTC)系は機械式で含まれない。

  61. 問61.対称座標法における三相平衡負荷の零相電流I0の値として正しいものはどれか。

    • ア.相電流の3倍
    • イ.相電流に等しい
    • ウ.ゼロ
    • エ.相電流の1/3

    正解:ウ.ゼロ

    解説:I0=(Ia+Ib+Ic)/3。三相平衡時はIa+Ib+Ic=0となるためI0=0。零相電流が流れるのは中性点接地系の地絡時等の不平衡条件下のみ。

  62. 問62.次のうち火力発電プラントの熱効率向上策として最も効果が小さいものはどれか。

    • ア.再熱再生サイクル採用
    • イ.蒸気圧力・温度の高温高圧化(USC化)
    • ウ.復水器真空度の維持
    • エ.ボイラ給水温度を低下させる

    正解:エ.ボイラ給水温度を低下させる

    解説:給水温度低下は経済器・空気予熱器負担増で効率悪化。給水加熱(再生サイクル)で給水温度を高めるのが正解。他3項目はいずれも熱効率改善の常套手段。

  63. 問63.保護継電方式における転送遮断方式(トランスファトリップ)の主目的はどれか。

    • ア.外部故障時の不要動作を防ぐ
    • イ.近端側の遮断器の動作時間を遅らせる
    • ウ.対向端の遮断器に故障信号を伝送し同時遮断する
    • エ.遮断器の遮断容量を増大する

    正解:ウ.対向端の遮断器に故障信号を伝送し同時遮断する

    解説:PCM電流差動・方向比較等で故障判定後、光ファイバ等で対向端へトリップ信号を送り両端同時遮断する。基幹系統の高速主保護に必須の方式。

  64. 問64.三相3線式高圧配電線(6,600V)で線電流100A、線抵抗0.3Ω/km、線リアクタンス0.4Ω/km、力率0.8(遅れ)、亘長3kmの電圧降下[V]はおよそいくらか。

    • ア.約410
    • イ.約260
    • ウ.約330
    • エ.約185

    正解:イ.約260

    解説:R=0.9Ω, X=1.2Ω。ΔV≒√3I(Rcosφ+Xsinφ)=1.732×100×(0.9×0.8+1.2×0.6)=1.732×100×(0.72+0.72)=249.4≒260V。配電計画頻出計算。

  65. 問65.原子力発電の燃料サイクルにおけるMOX燃料の主成分はどれか。

    • ア.天然ウランのみ
    • イ.濃縮ウラン約20%とトリウム
    • ウ.プルトニウムと劣化ウランの混合酸化物
    • エ.ウランと希土類の混合酸化物

    正解:ウ.プルトニウムと劣化ウランの混合酸化物

    解説:MOX(Mixed Oxide)燃料はPuO2(4〜9%)とUO2(劣化ウラン)の混合酸化物。再処理で回収したPuを軽水炉で利用するプルサーマル発電の燃料。

  66. 問66.電力系統における慣性定数H[s]の意味として最も正しいものはどれか。

    • ア.発電機の起動所要時間
    • イ.定格容量で運転する発電機の運動エネルギーを定格容量で割った時定数
    • ウ.回転子のトルク係数
    • エ.ガバナの応答時定数

    正解:イ.定格容量で運転する発電機の運動エネルギーを定格容量で割った時定数

    解説:H=(1/2)Jω²/S_N[s]。慣性定数が大きいほど周波数変動を緩和する力が強い。再エネ大量導入で系統慣性低下が課題となり仮想慣性技術が注目される。

  67. 問67.三相変圧器Δ-Y結線(11時)の二次側位相は一次側に対してどれだけ進む(または遅れる)か。

    • ア.同相
    • イ.二次側が一次側より30°遅れる
    • ウ.二次側が一次側より30°進む
    • エ.180°位相差

    正解:ウ.二次側が一次側より30°進む

    解説:ベクトル群Yd11/Dy11では二次が一次より30°進む(または時計の11時方向)。並列運転時には同位相変位の変圧器を選定する必要がある。

  68. 問68.次のうち超高圧送電線(500kV)で電線多導体化(4導体・6導体)を採用する主目的として誤っているものはどれか。

    • ア.雷サージ電圧の低減
    • イ.送電線インダクタンス低減
    • ウ.送電容量増大
    • エ.コロナ発生防止

    正解:ア.雷サージ電圧の低減

    解説:多導体化は等価半径増大→表面電位傾度低減→コロナ防止+L減・C増→送電容量増。雷サージは波頭波尾形状で決まり多導体化との直接関係は小さい。

  69. 問69.電力系統の電圧安定性指標であるノーズカーブ(P-V曲線)頂点における dP/dVの値はどれか。

    • ア.正の最大値
    • イ.ゼロ
    • ウ.負の最大値
    • エ.無限大

    正解:イ.ゼロ

    解説:ノーズカーブ頂点が電圧安定限界でdP/dV=0(感度無限大の臨界点)。これを超えるとP増加に対しV低下が止まらず電圧崩壊に至る。

  70. 問70.配電系統の力率改善用進相コンデンサSC[kvar]を、皮相電力S=500kVA・力率0.7を0.95に改善する場合に必要な容量はおよそいくらか。

    • ア.約250kvar
    • イ.約200kvar
    • ウ.約300kvar
    • エ.約400kvar

    正解:ア.約250kvar

    解説:P=Scosφ=500×0.7=350kW。Q_c=P(tanφ_1-tanφ_2)=350×(tan45.6°-tan18.2°)=350×(1.020-0.329)=350×0.691≒242≒250kvar。

  71. 問71.電力系統の安定度向上対策として効果が低いものはどれか。

    • ア.PSS(系統安定化装置)の自動電圧調整器付加
    • イ.高速再閉路装置の採用
    • ウ.送電線リアクタンスの低減(多導体化・直列コンデンサ)
    • エ.中性点直接接地から非接地方式への変更

    正解:エ.中性点直接接地から非接地方式への変更

    解説:中性点接地方式変更は地絡電流大小の変化に関係し過渡安定度向上には寄与しない。他3項目はXの低減・故障除去高速化・系統制振の代表的安定度対策。

  72. 問72.次のうち配電用変電所の主要機器でないものはどれか。

    • ア.蒸気発生器
    • イ.高圧母線・配電用遮断器
    • ウ.ガス絶縁開閉装置(GIS)
    • エ.主変圧器(配電用変圧器)

    正解:ア.蒸気発生器

    解説:蒸気発生器は原子力発電(PWR)の機器で配電用変電所には存在しない。GISは都市部の小型化変電所で主要機器化している。

  73. 問73.電力ケーブルの絶縁劣化現象「水トリー」の説明として最も正しいものはどれか。

    • ア.放電によりカーボン化した放射状の劣化痕
    • イ.水分浸入による樹枝状・噴水状の微小ボイド連鎖
    • ウ.電気的アークによる溶融炭化
    • エ.熱暴走による絶縁体の炭化

    正解:イ.水分浸入による樹枝状・噴水状の微小ボイド連鎖

    解説:水トリーは架橋ポリエチレン中に水分と電界が共存する条件下で発生する樹枝状微小欠陥連鎖。長期で電気トリー→絶縁破壊へ進展。架橋ポリエチレン高度化で抑制された。

  74. 問74.三相変圧器の励磁突入電流(インラッシュ)は、定格電流の数十倍に達し非対称・高調波(特に第2高調波)を多く含むため、差動継電器の励磁突入抑制には第2高調波抑制が用いられる。

    正解:○(正しい)

    解説:投入位相とコア残留磁束次第で励磁突入電流は定格の8〜15倍に達する。基本波に対し第2高調波20〜40%を含むのが特徴で、第2高調波抑制リレーで内部故障電流と識別する。

  75. 問75.中性点を抵抗接地方式とする目的として最も適切なものはどれか。

    • ア.1線地絡電流を非接地方式と直接接地方式の中間に制限し、地絡保護と機器絶縁を両立する
    • イ.1線地絡電流を直接接地方式より大きくする
    • ウ.零相電流を完全に遮断する
    • エ.三相短絡電流を低減する

    正解:ア.1線地絡電流を非接地方式と直接接地方式の中間に制限し、地絡保護と機器絶縁を両立する

    解説:抵抗接地は中性点に抵抗を挿入し地絡電流を100〜400A程度に制限。直接接地より誘導障害・機器ストレスを低減し、非接地より地絡継電器の動作確保が容易になる中間方式。

  76. 問76.電気事業法上、一般送配電事業者は供給区域内における電気の安定供給確保義務(供給義務)を負う。

    正解:○(正しい)

    解説:電気事業法第17条により、一般送配電事業者は供給区域における電気の使用者に対して電気を供給する義務(最終保障供給を含む)を負います。送配電事業の中立性確保と安定供給確保が制度趣旨です。

    根拠:電気事業法 第17条 (出典: e-Gov法令検索)

  77. 問77.電気事業法における特定送配電事業とは、自営線により特定の供給地点で小売供給を行う事業をいい、託送供給は行わない。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは、特定送配電事業は自営の送配電設備により特定の供給地点に対し小売供給または託送供給を行う事業であり(電気事業法第2条第1項第8号)、託送供給も行うことができます。

    根拠:電気事業法 第2条 (出典: e-Gov法令検索)

  78. 問78.電気事業法上、発電事業とは、自らが維持・運用する発電用電気工作物を用いて小売電気事業・一般送配電事業・特定送配電事業の用に供する電気を発電する事業であって、一定規模以上のものをいう。

    正解:○(正しい)

    解説:電気事業法第2条第1項第14号で発電事業が定義され、施行規則で一定規模(合計出力1万kW超等)の発電者は届出が必要とされます。卸電力市場への供給も該当します。

    根拠:電気事業法 第2条 (出典: e-Gov法令検索)

  79. 問79.電気事業法において、出力1,000kW未満の太陽電池発電設備は事業用電気工作物に該当しない。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは、事業用電気工作物は一般用電気工作物以外の電気工作物と定義され(第38条)、自家用は出力区分に関わらず一般用の要件を外れれば事業用となります。出力規模で除外される規定はありません。

  80. 問80.自家用電気工作物の設置者は、保安規程を定め、使用の開始前に経済産業大臣に届け出なければならない。

    正解:○(正しい)

    解説:電気事業法第42条により、事業用電気工作物(自家用含む)の設置者は保安規程を定めて使用開始前に届出する義務があります。変更時も届出義務があります。

    根拠:電気事業法 第42条 (出典: e-Gov法令検索)

  81. 問81.電気主任技術者は、事業用電気工作物の工事・維持・運用に関する保安監督を行う者であり、選任は設置者が行う。

    正解:○(正しい)

    解説:電気事業法第43条により、事業用電気工作物の設置者は電気主任技術者を選任して保安監督を行わせる義務があります。第一種は電圧・出力無制限の保安監督が可能です。

    根拠:電気事業法 第43条 (出典: e-Gov法令検索)

  82. 問82.出力5,000kW以上の発電所では、第三種電気主任技術者で保安監督が可能である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは、第三種電気主任技術者は電圧5万V未満かつ出力5,000kW未満の事業用電気工作物に限られます。5,000kW以上は第二種以上、17万V以上は第一種が必要です(電気事業法施行規則第56条)。

    根拠:電気事業法施行規則 第56条 (出典: e-Gov法令検索)

  83. 問83.外部委託承認制度により、出力2,000kW未満の高圧需要設備は、電気保安法人または個人事業者への保安管理委託で主任技術者の選任を不要とできる。

    正解:○(正しい)

    解説:電気事業法施行規則第52条第2項により、出力2,000kW未満の自家用電気工作物(一定要件下)は電気管理技術者等への外部委託で選任不要とできます。一定期間の実務経験等の条件があります。

    根拠:電気事業法施行規則 第52条 (出典: e-Gov法令検索)

  84. 問84.電気工事士法における特殊電気工事には、ネオン工事と非常用予備発電装置工事が含まれる。

    正解:○(正しい)

    解説:電気工事士法施行規則第2条の2により特殊電気工事はネオン工事と非常用予備発電装置工事の2種類で、特種電気工事資格者認定証が必要です。第一種電気工事士でも従事できません。

    根拠:電気工事士法施行規則 第2条の2 (出典: e-Gov法令検索)

  85. 問85.電気用品安全法における特定電気用品は、構造・使用方法等で危険・障害発生のおそれが多いものとして政令で定められ、PSEひし形マークが表示される。

    正解:○(正しい)

    解説:電気用品安全法第10条により、特定電気用品(116品目)はひし形PSEマーク、特定以外(341品目)は丸形PSEマークの表示が義務付けられています。

    根拠:電気用品安全法 第10条 (出典: e-Gov法令検索)

  86. 問86.電気設備技術基準において、低圧とは直流750V以下、交流600V以下をいう。

    正解:○(正しい)

    解説:電気設備技術基準第2条第1項第1号により、低圧は直流750V以下・交流600V以下、高圧はこれを超え7,000V以下、特別高圧は7,000V超と定義されます。

  87. 問87.電気設備技術基準において、高圧とは直流で750Vを、交流で600Vを超え、7,000V以下のものをいう。

    正解:○(正しい)

    解説:電技第2条第1項第1号により、高圧は直流750V超〜7,000V以下、交流600V超〜7,000V以下と定義されます。低圧と特別高圧の中間区分です。

    根拠:電気設備に関する技術基準を定める省令 第2条 (出典: e-Gov法令検索)

  88. 問88.電気設備技術基準第5条の絶縁性能規定では、電路は大地から絶縁することを原則とするが、構造上やむを得ない場合や安全上必要な接地は除外される。

    正解:○(正しい)

    解説:電技第5条により電路は大地絶縁が原則ですが、混触防止のB種接地、保安上必要な接地、電気炉等の構造上絶縁困難な場合は除外されます。

    根拠:電気設備に関する技術基準を定める省令 第5条 (出典: e-Gov法令検索)

  89. 問89.電気設備技術基準解釈において、B種接地工事の接地抵抗値は、変圧器の高圧側電路の1線地絡電流のアンペア数で150を除した値(Ω)以下が原則である。

    正解:○(正しい)

    解説:電技解釈第17条により、B種接地抵抗は150/Ig(Ω)が原則。高圧側遮断時間1秒超2秒以内は300/Ig、1秒以内は600/Igまで緩和されます。混触時の低圧側電圧上昇を150V以下に抑制する目的です。

  90. 問90.電技解釈において、D種接地工事の接地抵抗値は100Ω以下が原則であるが、低圧電路で0.5秒以内に自動遮断する装置を施設すれば500Ω以下とできる。

    正解:○(正しい)

    解説:電技解釈第17条第4項により、D種接地は100Ω以下が原則、0.5秒以内の自動遮断装置(漏電遮断器等)施設で500Ωまで緩和。300V以下の低圧機器外箱接地に適用されます。

  91. 問91.電技解釈において、C種接地工事の接地抵抗値は50Ω以下が原則であるが、0.5秒以内に自動遮断する装置を施設すれば250Ω以下とできる。

    正解:×(誤り)

    解説:C種接地は10Ω以下が原則、0.5秒以内の自動遮断装置施設で500Ω以下まで緩和(電技解釈第17条第3項)。設問の数値はすべて誤りで、正しくは10Ω/500Ωです。

  92. 問92.低圧電路の絶縁抵抗値は、対地電圧150V以下で0.1MΩ以上、150V超300V以下で0.2MΩ以上、300V超で0.4MΩ以上と電技で定められている。

    正解:○(正しい)

    解説:電技第58条の絶縁性能規定です。使用電圧区分による絶縁抵抗最小値が定められ、定期点検時の重要な判定基準となります。

    根拠:電気設備に関する技術基準を定める省令 第58条 (出典: e-Gov法令検索)

  93. 問93.高圧の電路の絶縁耐力試験電圧は、最大使用電圧の1.5倍の交流電圧を連続して10分間加える方法が原則である。

    正解:○(正しい)

    解説:電技解釈第15条により、高圧電路は最大使用電圧×1.5倍の交流(または2倍の直流)を10分間印加。最大使用電圧は公称電圧×1.15/1.1で算出します。

  94. 問94.公称電圧6,600Vの高圧電路の絶縁耐力試験電圧(交流)は、約10,350Vである。

    正解:○(正しい)

    解説:最大使用電圧=6600×1.15/1.1=6900V、試験電圧=6900×1.5=10,350V。10分間連続印加して絶縁破壊しないことを確認します(電技解釈第15条)。

  95. 問95.電技解釈において、特別高圧電路(中性点直接接地式以外)の使用電圧7kV超60kV以下の絶縁耐力試験電圧は、最大使用電圧の1.25倍である。

    正解:○(正しい)

    解説:電技解釈第15条により、最大使用電圧7kV超〜60kV以下の非直接接地式は1.25倍(最低10,500V)、60kV超非直接接地式は1.25倍、中性点直接接地式60kV超は0.72倍と規定されます。

  96. 問96.電気事業法上、一般用電気工作物の調査義務は、当該需要場所の設置者自身が負う。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは、電気事業法第57条により、一般用電気工作物の調査義務は電気を供給する電気事業者(一般送配電事業者または登録調査機関)にあります。設置者ではなく供給側の義務です。

    根拠:電気事業法 第57条 (出典: e-Gov法令検索)

  97. 問97.自家用電気工作物の月次点検では、絶縁抵抗測定、接地抵抗測定、保護継電器試験、絶縁耐力試験を毎月実施する。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは、月次点検は外観点検・運転状態確認・各部温度測定等が中心。絶縁抵抗測定は月次でも実施しますが、保護継電器試験・絶縁耐力試験・接地抵抗測定は年次点検(停電点検)で実施します。

  98. 問98.自家用電気工作物の年次点検は、原則として全停電のうえ実施し、保護継電器動作試験・絶縁抵抗測定・接地抵抗測定・各機器の精密点検を行う。

    正解:○(正しい)

    解説:年次点検は1年に1回以上、全停電で実施するのが原則。OCR/DGR等の保護継電器試験、変圧器・遮断器の精密点検、絶縁・接地抵抗測定を行い、保安規程に基づき記録・保存します。

  99. 問99.高圧受電設備規程(JEAC8011)において、CB形受電方式は700kVA以下の小規模需要家に推奨される。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは、CB形は遮断器を主遮断装置とする方式で、保護協調が確実なため大容量(300kVA超〜大規模)に適します。PF・S形(限流ヒューズ+負荷開閉器)が300kVA以下の小規模需要家向けに推奨されます。

  100. 問100.PF・S形高圧受電設備は、主遮断装置として高圧限流ヒューズと高圧負荷開閉器を組み合わせた方式で、設備容量300kVA以下に推奨される。

    正解:○(正しい)

    解説:PF・S形(Power Fuse・Switch)はJEAC8011で300kVA以下の小容量受電に推奨。経済性に優れますがヒューズ動作後の交換が必要で、再閉路ができません。

  101. 問101.進相コンデンサに直列リアクトルを設置する目的は、コンデンサ投入時の突入電流抑制と高調波拡大防止である。

    正解:○(正しい)

    解説:直列リアクトル(通常コンデンサ容量の6%)は、(1)投入時突入電流の制限、(2)第5高調波等の拡大防止、(3)電圧波形歪改善の効果があります。電技解釈第32条で設置が原則化されています。

  102. 問102.高圧進相コンデンサの直列リアクトルの定格容量は、コンデンサ定格容量の3%が標準とされる。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは、標準は6%リアクトル(第5次高調波に対し誘導性とする最小値)。第3次高調波対策が必要な場合は13%リアクトルを用います。3%では第5高調波で容量性となり共振拡大の恐れがあります。

  103. 問103.力率改善用コンデンサ設備には、開閉サージ・高調波対策として直列リアクトルを設置し、放電装置として放電抵抗または放電コイルを内蔵する必要がある。

    正解:○(正しい)

    解説:電技解釈第32条により、高圧進相コンデンサには直列リアクトル設置と残留電荷放電装置(放電抵抗器または放電コイル)の内蔵が必要です。安全上、開放後の感電防止が目的です。

  104. 問104.電力需給契約における契約電力500kW以上の需要家は、原則として高圧受電または特別高圧受電となる。

    正解:○(正しい)

    解説:電力会社の供給約款により、契約電力50kW未満は低圧、50kW以上2,000kW未満は高圧、2,000kW以上は特別高圧受電が原則です。500kWは高圧6.6kVが標準です。

  105. 問105.ディマンド(最大需要電力)の検出は通常30分間の平均電力で行い、契約電力はその年最大ディマンドで決定される。

    正解:○(正しい)

    解説:30分デマンド値で測定し、当月および過去11か月の最大値が翌月の契約電力となります(実量制)。ピークカット・ピークシフトによるデマンド管理が電力コスト削減の要点です。

  106. 問106.ある工場で1,000kW・力率0.8の負荷を力率1.0に改善するために必要なコンデンサ容量は約750kvarである。

    正解:○(正しい)

    解説:有効電力P=1000kW、改善前無効電力Q1=P×tanθ1=1000×0.75=750kvar(cos⁻¹0.8でtan=0.75)、改善後Q2=0、必要コンデンサQc=Q1-Q2=750kvar。

  107. 問107.三相変圧器の%インピーダンスが5%、定格容量500kVAのとき、二次側短絡電流は定格電流の20倍となる。

    正解:○(正しい)

    解説:短絡電流I_s=I_n×100/%Z=I_n×100/5=20×I_n。短絡容量S_s=S_n/%Z×100=500/5×100=10,000kVA=10MVA。遮断器の遮断容量選定に必要な計算です。

  108. 問108.短絡容量1,000MVA、6,600V受電点の三相短絡電流は約87.5kAである。

    正解:○(正しい)

    解説:I_s=S_s/(√3×V)=1,000,000/(√3×6.6)=1,000,000/11.43≒87,500A=87.5kA。短絡容量は系統インピーダンスから定まり、遮断器の定格遮断電流選定の基礎値です。

  109. 問109.電技解釈における過電流遮断器の定格遮断電流は、設置点の三相短絡電流以上である必要がある。

    正解:○(正しい)

    解説:遮断器が安全に遮断するため、定格遮断電流≧設置点最大短絡電流。算出した短絡電流に余裕を見て1ランク上の定格を選定するのが実務です(JIS C 4603等)。

  110. 問110.変圧器の並行運転条件には、極性の一致、変圧比の一致、%インピーダンスの一致、抵抗とリアクタンスの比の一致、三相では位相の一致と相回転の一致が必要である。

    正解:○(正しい)

    解説:並行運転条件として、(1)極性一致、(2)巻数比一致、(3)%Z一致、(4)X/R比一致、(5)三相では位相変位(角変位)と相回転一致が必要。不一致は循環電流や不均等負荷分担を生じます。

  111. 問111.電気事業法における特定電気事業は、平成28年(2016年)の電力小売全面自由化により廃止された。

    正解:○(正しい)

    解説:2016年4月の電力システム改革第二段階で小売全面自由化が施行され、特定電気事業(六本木エネルギーサービス等)は廃止、特定供給または小売電気事業に移行しました。

  112. 問112.電気事業法上、小売電気事業者は経済産業大臣の許可を受けて事業を行う。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは、小売電気事業は登録制(電気事業法第2条の2)です。一般送配電事業・送電事業・特定送配電事業は許可制ですが、小売は参入規制を緩和し登録制としています。

    根拠:電気事業法 第2条の2 (出典: e-Gov法令検索)

  113. 問113.電気主任技術者の不選任承認制度は、保安管理業務を委託契約により電気保安法人または個人事業者に行わせる制度で、自家用電気工作物の容量・電圧に上限がある。

    正解:○(正しい)

    解説:外部委託(不選任)承認は7,000V以下の受電設備で出力2,000kW未満(一定要件下)に限定。委託先は経済産業大臣登録の電気保安法人または所定要件を満たす個人技術者です。

  114. 問114.発電所構内の電気主任技術者の選任義務は、出力10kW以上の太陽電池発電所すべてに課される。

    正解:×(誤り)

    解説:出力10kW未満は一般用、10kW以上50kW未満は小規模事業用(技術基準適合義務のみ)、50kW以上2,000kW未満は外部委託可、2,000kW以上が選任義務です。10kW以上で全選任義務は誤りです。

  115. 問115.保安規程に定めるべき事項には、電気工作物の工事・維持・運用に関する保安のための業務組織、保安教育、保安巡視・点検・検査、運転・操作、災害対策等が含まれる。

    正解:○(正しい)

    解説:電気事業法施行規則第50条により保安規程記載事項が9項目規定され、保安組織、保安教育、巡視点検検査、運転操作、災害対策、記録、関係法令の遵守等が含まれます。

    根拠:電気事業法施行規則 第50条 (出典: e-Gov法令検索)

  116. 問116.電気工事業法において、登録電気工事業者は主任電気工事士を営業所ごとに置く義務があり、第一種電気工事士免状取得者または第二種電気工事士免状取得後3年以上の実務経験者が対象である。

    正解:○(正しい)

    解説:電気工事業の業務の適正化に関する法律第19条により、一般用電気工作物に係る電気工事の業務を行う営業所には主任電気工事士の設置義務があります。第二種は実務3年以上が要件です。

  117. 問117.電技解釈において、地中電線路の保護方式には管路式、暗渠式、直接埋設式があり、直接埋設式の埋設深さは車両等の重量物圧力を受ける場所で1.2m以上である。

    正解:○(正しい)

    解説:電技解釈第120条により、直接埋設式の埋設深さは重量物圧力を受ける場所1.2m以上、その他0.6m以上。トラフその他堅ろうな防護物に収める必要があります。

  118. 問118.電技解釈において、高圧架空電線の地表上高さは、道路横断で5m以上、横断歩道橋上1m以上である必要がある。

    正解:×(誤り)

    解説:高圧架空電線の道路横断は6m以上、横断歩道橋上3.5m以上(電技解釈第68条)。設問の数値はそれぞれ低圧の道路横断値・誤った値で、正しくは6m/3.5mです。

  119. 問119.電技第19条により、太陽電池発電設備の支持物は風圧荷重・積雪荷重等に耐える構造とし、建築基準法の規定にも適合する必要がある。

    正解:○(正しい)

    解説:2017年改正で電技第19条第14項追加。出力50kW以上の太陽電池発電設備は構造強度規制が強化され、風速・積雪・地震荷重に対する技術基準が明確化されました。

    根拠:電気設備に関する技術基準を定める省令 第19条 (出典: e-Gov法令検索)

  120. 問120.電気使用場所の使用電圧が300V超の低圧電動機の鉄台・外箱には、C種接地工事を施さなければならない。

    正解:○(正しい)

    解説:電技解釈第29条により、300V超低圧用機器外箱はC種接地(10Ω以下、緩和500Ω)、300V以下はD種接地(100Ω以下、緩和500Ω)。感電防止が目的です。

  121. 問121.電技第10条により、電気設備の接地は混触による高電圧侵入防止、漏電による感電・火災防止、対地電位上昇防止等を目的として施す。

    正解:○(正しい)

    解説:電技第10条で接地の必要性、第11条で接地工事の種類と目的を規定。A種・B種・C種・D種の4種類があり、それぞれ目的(避雷・混触防止・感電防止)に応じて選定されます。

    根拠:電気設備に関する技術基準を定める省令 第10条 (出典: e-Gov法令検索)

  122. 問122.A種接地工事の接地抵抗値は10Ω以下が原則で、特別高圧用機器外箱、避雷器、ケーブルしゃへい層等に施す。

    正解:○(正しい)

    解説:電技解釈第17条によりA種接地は10Ω以下(緩和規定なし)。高圧・特別高圧機器の外箱、避雷器接地、計器用変成器二次側接地、高圧ケーブルのしゃへい層接地等に適用されます。

  123. 問123.電力会社との需給契約における契約電力50kW以上500kW未満は、原則として高圧受電で力率割引・割増制度が適用される。

    正解:○(正しい)

    解説:高圧需要家の力率は基準85%で、1%上回るごとに1%割引、下回るごとに1%割増(基本料金に対し)。進相コンデンサによる力率改善が経済的に重要となります。

  124. 問124.電気事業法に基づく電気関係報告規則において、感電死傷事故・電気火災事故・主要電気工作物の破損事故は経済産業大臣(産業保安監督部長)への速報(24時間以内)と詳報(30日以内)が義務付けられている。

    正解:○(正しい)

    解説:電気関係報告規則第3条により、事故発生を知った時から24時間以内に電話等で速報、30日以内に報告書による詳報が必要。再発防止の観点から重要な義務です。

    根拠:電気関係報告規則 第3条 (出典: e-Gov法令検索)

  125. 問125.高圧電路の地絡保護として、方向性地絡継電器(DGR)はZCT(零相変流器)とZPD(零相電圧検出装置)の組合せにより、需要家側地絡を選択的に検出する。

    正解:○(正しい)

    解説:DGRはZCTで零相電流(I0)、ZPDで零相電圧(V0)を検出し、両者の位相関係から自己構内地絡のみ動作。波及事故防止のため高圧需要家設置が原則化(電技解釈第36条)されています。

  126. 問126.電気事業法における広域的運営推進機関(OCCTO)は、各電気事業者間の連系を調整し全国大での需給バランスを確保するため、平成27年(2015年)に設立された。

    正解:○(正しい)

    解説:2015年4月、電力システム改革第一段階で広域機関(OCCTO)設立。全国大需給調整、系統計画、災害時連系線運用等を担い、電力小売自由化の基盤として機能しています。

  127. 問127.電気事業法における託送供給とは、一般送配電事業者がその供給区域内の電気使用者に対し電気の供給を行うことをいう。

    正解:×(誤り)

    解説:託送供給は他者の電気を一般送配電事業者の送配電網を用いて運ぶサービス(電気事業法第2条第1項第3号)。設問は最終保障供給または通常の供給義務の説明で誤りです。

    根拠:電気事業法 第2条 (出典: e-Gov法令検索)

  128. 問128.電技解釈第38条において、発電所・変電所構内のさく・へい等の高さと内側からのさく・へいまでの距離の和は、使用電圧35kV以下で5m以上必要である。

    正解:○(正しい)

    解説:電技解釈第38条により、35kV以下は5m以上、35kV超160kV以下は6m以上、160kV超は6m+10kVごとに12cm追加。立入禁止措置として重要な規定です。

  129. 問129.再生可能エネルギー特別措置法(FIT法)に基づく認定発電設備は、電気事業法上の事業用電気工作物の保安規制対象外である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは、FIT認定設備でも、容量により事業用電気工作物(出力50kW以上の太陽光等)として電気事業法の保安規制対象となります。技術基準適合・主任技術者・保安規程等の義務が課されます。

  130. 問130.電技解釈において、低圧屋内配線の合成樹脂管工事は、湿気の多い場所や水気のある場所では施工してはならない。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは、合成樹脂管工事は湿気・水気のある場所でも施工可能(電技解釈第158条)。金属管工事・ケーブル工事と並び、ほぼ全ての場所で使用可能な工事方法です。

  131. 問131.電気主任技術者第一種免状は、電圧・出力に関わらずすべての事業用電気工作物の保安監督が可能で、原子力発電所の電気工作物部分の保安監督にも従事できる。

    正解:○(正しい)

    解説:第一種電気主任技術者はすべての事業用電気工作物の保安監督が可能。なお原子炉そのものは別途「原子炉主任技術者」(原子炉等規制法)が必要ですが、電気工作物部分は第一種電気主任技術者が担当します。

  132. 問132.電気事業法における電気工作物には、船舶・車両・航空機に設置される電気的設備も含まれる。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは、電気事業法第2条第1項第18号により、船舶・車両・航空機・電気鉄道用電車線路等は電気工作物から除外(船舶安全法・道路運送車両法等で別途規制)。

    根拠:電気事業法 第2条 (出典: e-Gov法令検索)

  133. 問133.電気事業法における広域的運営推進機関(OCCTO)への加入は、電気事業者にとって任意である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは、電気事業法第28条の11により、すべての電気事業者(発電・送配電・小売)は広域機関への加入が義務付けられています。会員として需給調整・系統計画に参加します。

    根拠:電気事業法 第28条の11 (出典: e-Gov法令検索)

  134. 問134.電気事業法第39条により、事業用電気工作物の設置者は経済産業省令で定める技術基準に適合するように維持しなければならない。

    正解:○(正しい)

    解説:電気事業法第39条で技術基準適合維持義務を規定。電気設備技術基準(電技)への適合が義務であり、不適合時は経済産業大臣の修理・改造・移転・撤去・使用一時停止命令の対象となります。

    根拠:電気事業法 第39条 (出典: e-Gov法令検索)

  135. 問135.電気事業者は、災害時においても電気の安定供給を確保するため、レジリエンス強化策(電力ネットワーク強靭化・分散型電源活用等)を実施することが2020年改正電気事業法で明文化された。

    正解:○(正しい)

    解説:2020年6月の電気事業法改正で「電力レジリエンス強化」が制度化。送配電網投資の促進、災害連携計画策定、配電事業ライセンス創設等が盛り込まれました。

  136. 問136.電気事業法における電気主任技術者の選任において、設置者が自ら主任技術者となることは、必要な免状を有していても認められない。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは、設置者が個人事業主または法人代表者であって、必要な電気主任技術者免状を有する場合は自ら主任技術者として選任可能。資格要件を満たせば設置者兼任は認められます。

  137. 問137.電気事業法第27条の29により、一般送配電事業者は法的分離(発送電分離)の対象とされ、2020年4月に発電・小売部門との会計・法人分離が実施された。

    正解:○(正しい)

    解説:2020年4月、電力システム改革第三段階で送配電部門の法的分離が実施。一般送配電事業者は別法人化され、中立性確保とアンバンドリングが完成しました。

  138. 問138.電気事業法第106条により、経済産業大臣は電気事業者・自家用電気工作物の設置者に対し、保安確保のため必要な報告徴収を求めることができる。

    正解:○(正しい)

    解説:報告徴収権限(第106条)と立入検査権限(第107条)により、産業保安監督部による事業者への保安監督が担保されます。違反時は罰則・改善命令の対象となります。

  139. 問139.電技解釈において、高圧架空電線路の支持物(電柱)の根入れ深さは、全長15m以下の場合、全長の1/6以上が標準である。

    正解:○(正しい)

    解説:電技解釈第59条により、全長15m以下の支持物根入れは全長×1/6以上。15m超は2.5m以上を確保。風圧荷重・荷重に対する安全率2以上が必要です。

  140. 問140.電気事業法における事業用電気工作物の使用前自主検査は、設置者が自ら実施し、登録安全管理審査機関等の審査を受ける制度である。

    正解:○(正しい)

    解説:電気事業法第51条により、出力1万kW以上の発電設備等は使用前自主検査の対象。設置者が検査・記録を行い、登録安全管理審査機関による安全管理審査(書面・実地)を受けます。

    根拠:電気事業法 第51条 (出典: e-Gov法令検索)

  141. 問141.電気使用安全月間は毎年8月で、電気協会・経済産業省等が広報・点検活動を実施している。

    正解:○(正しい)

    解説:毎年8月は電気使用安全月間(経済産業省・電気保安協会・電気協会等主催)。家庭・事業所での感電・電気火災防止啓発、保安点検促進が行われます。

  142. 問142.電技解釈第148条において、低圧幹線の許容電流は接続される電動機等の定格電流合計の1.25倍以上(定格電流合計50A超は1.1倍以上)とする。

    正解:○(正しい)

    解説:電動機の始動電流を考慮した規定。電動機定格電流合計I_M、その他負荷I_Hとし、I_M>I_Hかつ50A以下:1.25×I_M+I_H、50A超:1.1×I_M+I_H以上の許容電流を持つ幹線とします。

  143. 問143.電技解釈第148条において、低圧分岐回路の過電流遮断器の施設位置は、幹線分岐点から原則3m以下である。

    正解:○(正しい)

    解説:原則3m以下に施設。例外として分岐回路の許容電流が幹線過電流遮断器定格の35%以上なら8m以下、55%以上なら制限なし(電技解釈第149条)。

  144. 問144.電技解釈第32条において、高圧進相コンデンサ設備の合計容量が50kvar超の場合、開閉装置として高圧交流負荷開閉器または高圧交流真空電磁接触器を施設する必要がある。

    正解:○(正しい)

    解説:JEAC8011・JIS C 4902により、高圧コンデンサ開閉用には専用の真空電磁接触器または負荷開閉器を使用。一般遮断器は突入電流・再点弧の問題があり、専用機器選定が重要です。

  145. 問145.デマンド監視装置により、目標デマンドを超過する予測時に警報・負荷遮断を行うことで契約電力低減が可能となる。

    正解:○(正しい)

    解説:30分デマンド値が目標を超過する予測時、第1警報・第2警報・遮断信号を順次発報し、不要不急負荷(空調・照明等)を遮断。実量制契約での電気料金削減の中核技術です。

  146. 問146.電力品質において、瞬時電圧低下(瞬低)は1サイクル〜2秒程度の電圧降下で、雷・地絡事故等が主因である。

    正解:○(正しい)

    解説:瞬低は10〜90%電圧低下が0.5サイクル〜数秒継続する現象。半導体製造・データセンタ等で重大被害となるため、UPS・瞬低補償装置(DVR)・自家発電設備で対策します。

  147. 問147.電気事業法における自家用電気工作物に該当しないものは次のうちどれか。

    • ア.電気事業者から100Vで受電する一般家庭の電気設備
    • イ.出力100kWの非常用ディーゼル発電設備
    • ウ.出力500kWの太陽電池発電設備
    • エ.電気事業者から高圧6,600Vで受電する工場の電気設備

    正解:ア.電気事業者から100Vで受電する一般家庭の電気設備

    解説:自家用電気工作物は事業用電気工作物のうち電気事業の用に供さないもの(電気事業法第38条)。低圧受電の一般家庭は一般用電気工作物に該当します。1・2・3は自家用に該当します。

    根拠:電気事業法 第38条 (出典: e-Gov法令検索)

  148. 問148.電気事業法における次のうち、電気主任技術者の選任が不要となるのはどれか。

    • ア.出力500kWの太陽光発電所(外部委託承認なし)
    • イ.受電電圧6,600V・契約電力1,500kWの工場(外部委託承認なし)
    • ウ.出力300kWの自家用受変電設備(外部委託承認あり)
    • エ.受電電圧6,600V・契約電力2,500kWの商業施設

    正解:ウ.出力300kWの自家用受変電設備(外部委託承認あり)

    解説:外部委託承認制度(電気事業法施行規則第52条第2項)により、7,000V以下・出力2,000kW未満の自家用電気工作物は電気保安法人等への委託で主任技術者の選任が不要となる。出力300kWの自家用受変電設備(外部委託承認)がこれに該当する。他は委託なし又は規模超過で選任必須。

    根拠:電気事業法施行規則 第52条 (出典: e-Gov法令検索)

  149. 問149.電気設備技術基準解釈において、最大使用電圧22,000Vの中性点非接地式高圧電路の絶縁耐力試験電圧として正しいものはどれか。

    • ア.27,500V
    • イ.22,000V
    • ウ.33,000V
    • エ.44,000V

    正解:ア.27,500V

    解説:電技解釈第15条により、7kV超60kV以下非直接接地式は最大使用電圧×1.25倍。22,000×1.25=27,500V。これを交流で10分間連続印加します。直流の場合は2倍の55,000Vとなります。

  150. 問150.B種接地工事において、変圧器の高圧側電路の1線地絡電流が3A、高圧側電路の遮断時間が1秒以下の場合の接地抵抗値の最大値はいくらか。

    • ア.150Ω
    • イ.100Ω
    • ウ.50Ω
    • エ.200Ω

    正解:エ.200Ω

    解説:電技解釈第17条により、高圧遮断時間1秒以下は600/Ig適用可。600/3=200Ω。1秒超2秒以内は300/Ig=100Ω、2秒超は150/Ig=50Ωとなり、遮断時間により大幅に緩和されます。

  151. 問151.三相3線式6,600V、定格容量1,000kVA、%インピーダンス6%の変圧器の二次側端子における三相短絡電流として最も近い値はどれか(一次側系統インピーダンスは無視)。

    • ア.2,920A
    • イ.1,750A
    • ウ.2,190A
    • エ.1,460A

    正解:エ.1,460A

    解説:定格電流I_n=1,000/(√3×6.6)=87.5A、短絡電流I_s=I_n×100/%Z=87.5×100/6≒1,458A≒1,460A。短絡容量S_s=1,000/0.06≒16,700kVA=16.7MVAとも計算できます。

  152. 問152.ある工場で有効電力P=600kW、力率cosθ=0.6(遅れ)の負荷を、力率0.9(遅れ)に改善するために必要な進相コンデンサ容量Qcとして最も近い値はどれか。

    • ア.290kvar
    • イ.510kvar
    • ウ.800kvar
    • エ.1,000kvar

    正解:イ.510kvar

    解説:改善前tanθ1=√(1-0.36)/0.6=1.333、Q1=600×1.333=800kvar。改善後tanθ2=√(1-0.81)/0.9=0.484、Q2=600×0.484=290kvar。Qc=Q1-Q2=800-290=510kvar。

  153. 問153.電気主任技術者第一種免状の保安監督範囲として正しいものはどれか。

    • ア.電圧17万V未満
    • イ.電圧5万V未満かつ出力5,000kW未満
    • ウ.電圧25万V未満かつ出力25万kW未満
    • エ.電圧・出力ともに制限なし(すべての事業用電気工作物)

    正解:エ.電圧・出力ともに制限なし(すべての事業用電気工作物)

    解説:電気事業法施行規則第56条により、第一種:すべての事業用電気工作物、第二種:17万V未満、第三種:5万V未満かつ出力5,000kW未満。第一種は原子力発電所の電気部分も含むすべてが対象です。

    根拠:電気事業法施行規則 第56条 (出典: e-Gov法令検索)

  154. 問154.電気設備技術基準における「特別高圧」の定義として正しいものはどれか。

    • ア.22,000V超
    • イ.7,000V超
    • ウ.直流750V超、交流600V超〜7,000V以下
    • エ.100,000V超

    正解:イ.7,000V超

    解説:電技第2条第1項第1号により、特別高圧は直流・交流ともに7,000V超と定義。低圧(直流750V以下・交流600V以下)、高圧(直流750V超・交流600V超〜7,000V以下)、特別高圧(7,000V超)の3区分です。

    根拠:電気設備に関する技術基準を定める省令 第2条 (出典: e-Gov法令検索)

  155. 問155.電気事業法における保安規程の届出義務者はどれか。

    • ア.経済産業大臣指定機関
    • イ.電気保安法人
    • ウ.事業用電気工作物の設置者
    • エ.電気主任技術者

    正解:ウ.事業用電気工作物の設置者

    解説:電気事業法第42条により、事業用電気工作物(自家用含む)の設置者が保安規程を定め、使用開始前に経済産業大臣(産業保安監督部長)に届出する義務があります。主任技術者ではなく設置者の義務です。

    根拠:電気事業法 第42条 (出典: e-Gov法令検索)

  156. 問156.電気事業法の電気事業区分(2016年改正後の主要区分)として正しい組合せはどれか。

    • ア.一般電気事業・卸電気事業・特定電気事業・特定規模電気事業
    • イ.小売電気事業・一般送配電事業・送電事業・特定送配電事業・発電事業
    • ウ.発電事業・送電事業・配電事業・小売事業
    • エ.電力事業・ガス事業・熱供給事業

    正解:イ.小売電気事業・一般送配電事業・送電事業・特定送配電事業・発電事業

    解説:2016年4月電力小売全面自由化後の電気事業区分:小売電気事業(登録制)、一般送配電事業(許可制)、送電事業(許可制)、特定送配電事業(届出制)、発電事業(届出制)。2020年配電事業(許可制)が追加されました。

  157. 問157.次のうち、電気工事士法における自家用電気工作物(最大電力500kW未満の需要設備)の電気工事に必要な資格として誤っているものはどれか。

    • ア.認定電気工事従事者(簡易電気工事のみ)
    • イ.第一種電気工事士
    • ウ.特種電気工事資格者(ネオン工事・非常用予備発電装置工事のみ)
    • エ.第二種電気工事士(単独で全工事可)

    正解:エ.第二種電気工事士(単独で全工事可)

    解説:自家用電気工作物(最大電力500kW未満)の電気工事は第一種電気工事士が原則。第二種は一般用のみで自家用は不可。認定電気工事従事者は600V以下部分の簡易電気工事、特種は特殊電気工事のみが可能です。

  158. 問158.電技解釈における高圧架空電線の道路横断時の地表上最低高さはどれか。

    • ア.6.5m
    • イ.6m
    • ウ.5m
    • エ.7m

    正解:イ.6m

    解説:電技解釈第68条により、高圧架空電線の道路横断は6m以上、横断歩道橋上3.5m以上、鉄道・軌道横断レール面上5.5m以上、その他5m以上。低圧は道路横断5m以上です。

  159. 問159.進相コンデンサ設備の直列リアクトル容量の標準値(コンデンサ容量に対する%)として最も一般的な値はどれか。

    • ア.13%
    • イ.6%
    • ウ.10%
    • エ.3%

    正解:イ.6%

    解説:標準値は6%(第5高調波に対し誘導性、突入電流抑制)。第3高調波対策が必要な特殊環境では13%リアクトルを用います。3%では第5次高調波で容量性となり共振拡大の恐れがあり不適切です。

  160. 問160.電気事業法における事故報告(電気関係報告規則)について、感電死傷事故が発生した場合の速報期限はどれか。

    • ア.事故発生後24時間以内
    • イ.事故発生後48時間以内
    • ウ.事故発生後7日以内
    • エ.事故発生後30日以内

    正解:ア.事故発生後24時間以内

    解説:電気関係報告規則第3条により、事故を知った時から24時間以内に電話・FAX・電子メール等で速報(速報事項あり)、30日以内に詳報(報告書)提出が義務付けられています。

    根拠:電気関係報告規則 第3条 (出典: e-Gov法令検索)

  161. 問161.短絡容量500MVAの系統に接続された6,600V受電点での三相短絡電流として最も近い値はどれか。

    • ア.21.9kA
    • イ.13.1kA
    • ウ.43.7kA
    • エ.87.5kA

    正解:ウ.43.7kA

    解説:I_s=S_s/(√3×V)=500,000/(√3×6.6)=500,000/11.43≒43,737A≒43.7kA。短絡容量に対し公称電圧で除して短絡電流を算定する基本式です。

  162. 問162.電気主任技術者の不選任承認(外部委託)が認められる自家用電気工作物の上限規模(受電設備)はどれか。

    • ア.受電電圧22,000V以下かつ出力2,000kW未満
    • イ.受電電圧7,000V以下かつ出力5,000kW未満
    • ウ.受電電圧7,000V以下かつ出力2,000kW未満
    • エ.受電電圧22,000V以下かつ出力5,000kW未満

    正解:ウ.受電電圧7,000V以下かつ出力2,000kW未満

    解説:電気事業法施行規則第52条第2項により、7,000V以下・出力2,000kW未満(発電設備は1,000kW未満・特定設備は別途規定)の自家用電気工作物が外部委託承認対象。電気保安法人または個人事業者へ委託します。

    根拠:電気事業法施行規則 第52条 (出典: e-Gov法令検索)

  163. 問163.電気設備の力率改善において、有効電力P=800kW、力率0.7(遅れ)から力率0.95(遅れ)に改善する場合に必要なコンデンサ容量Qcとして最も近い値はどれか。

    • ア.720kvar
    • イ.440kvar
    • ウ.560kvar
    • エ.350kvar

    正解:ウ.560kvar

    解説:改善前tanθ1=√(1-0.49)/0.7≒1.020、Q1=800×1.020≒816kvar。改善後tanθ2=√(1-0.9025)/0.95≒0.329、Q2=800×0.329≒263kvar。Qc=Q1-Q2≒553kvar≒560kvar。

  164. 問164.電技解釈における過電流遮断器の定格遮断電流の選定基準として正しいものはどれか。

    • ア.設置点の定格電流以上
    • イ.設置点の三相短絡電流以上
    • ウ.設置点の地絡電流以上
    • エ.設置点の負荷電流の1.25倍以上

    正解:イ.設置点の三相短絡電流以上

    解説:遮断器は短絡故障時に安全に遮断する必要があり、設置点の三相短絡電流以上の定格遮断電流が必要。実務では算定値に余裕を見て1ランク上を選定し、IEC・JIS規格に従い適用範囲を確認します。

  165. 問165.電技解釈第36条において、高圧需要家に設置する地絡継電装置(DGR)の標準整定値の組合せはどれか。

    • ア.感度電流100mA・動作時限0.1秒
    • イ.感度電流50mA・動作時限0.05秒
    • ウ.感度電流200mA・動作時限0.2秒
    • エ.感度電流500mA・動作時限0.5秒

    正解:ウ.感度電流200mA・動作時限0.2秒

    解説:DGR標準整定値:感度電流200mA、動作時限0.2秒。電力会社系統の保護リレーとの保護協調を取り、構内地絡を波及前に遮断する基準値です。整定値の選定が波及事故防止の鍵となります。

  166. 問166.電気事業法における広域的運営推進機関(OCCTO)の主な業務として誤っているものはどれか。

    • ア.電力会社の経営指導・料金規制
    • イ.電力系統の整備計画策定・送電線増強検討
    • ウ.全国大での需給バランス調整・需給見通し作成
    • エ.災害時の連系線運用・電力融通指示

    正解:ア.電力会社の経営指導・料金規制

    解説:OCCTOの業務は需給調整・系統計画・災害連携が中心(電気事業法第28条の40)。電力会社の経営指導・料金規制は経済産業省・電力・ガス取引監視等委員会の所管で、OCCTOの業務範囲外です。

    根拠:電気事業法 第28条の40 (出典: e-Gov法令検索)

  167. 問167.直流分巻電動機の回転速度は、電機子電圧を一定とすれば界磁磁束に反比例して変化する。

    正解:○(正しい)

    解説:直流機の回転速度nは n=(V-Ia*Ra)/(k*φ) で表され、界磁磁束φに反比例する。界磁弱め制御で定格以上の高速回転が可能となる基本原理である。

  168. 問168.直流直巻電動機は、無負荷運転時にトルクが大きくなりすぎて巻線が焼損するため、無負荷運転は避ける必要がある。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは、直巻電動機は無負荷でトルクが減少するのではなく、磁束φが小さくなり回転速度が無限大に発散して飛散する危険があるため無負荷運転は禁止される。焼損ではなく機械的破壊が問題。

  169. 問169.直流電動機の電機子反作用は、ブラシ位置を回転方向と逆方向に若干移動させること(不整流帯への移動)で軽減できる。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。電機子反作用で幾何学的中性軸が移動するため、新しい中性軸に合わせてブラシを移動させる。発電機ではブラシを回転方向(前方)へ、電動機では回転方向と逆(後方)へ移すのが基本であり、本文は電動機の正しい記述である。

  170. 問170.直流発電機の電圧変動率は、無負荷電圧から定格電圧を引き、定格電圧で除した値で定義される。

    正解:○(正しい)

    解説:電圧変動率ε=(V0-Vn)/Vn×100[%]で、V0は無負荷端子電圧、Vnは定格電圧。分巻発電機で5〜10%程度、複巻発電機で平複巻ならほぼ0%となる。

  171. 問171.直流電動機の始動時には始動抵抗を挿入して始動電流を制限するが、これは始動時に逆起電力が定格値と等しいため過大電流が流れるためである。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは、始動時はn=0で逆起電力E=k*φ*n=0となり、Ia=V/Raとなって定格の10〜20倍の電流が流れる。逆起電力は定格値ではなく零であることが過大電流の原因。

  172. 問172.三相かご形誘導電動機の二次入力P2、機械的出力Pm、二次銅損Pc2、すべりsの間にはP2:Pc2:Pm=1:s:(1-s)の関係が成立する。

    正解:○(正しい)

    解説:二次入力P2を1とすると、すべりsの定義からPc2=s*P2、Pm=(1-s)*P2となる。これは誘導機の基本電力収支関係で、効率計算やトルク解析の出発点となる。

  173. 問173.誘導電動機のトルクは電源電圧に比例し、電源電圧が10%低下するとトルクは約10%低下する。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは、誘導機トルクはT∝V^2の関係。V'=0.9V のとき T'=0.81T となり低下率は19%。電圧の一乗に比例ではなく二乗に比例である。

  174. 問174.三相誘導電動機の比例推移とは、巻線形誘導機において二次抵抗を変化させてもトルク特性曲線そのものの形状(最大トルク値)は変化せず、ピーク位置(すべり)だけが移動する性質である。

    正解:○(正しい)

    解説:最大トルクTmax=(V1^2)/(2*ω1*(R1+sqrt(R1^2+X^2))) は二次抵抗R2'に無関係。一方、最大トルク時のすべりsm=R2'/sqrt(R1^2+X^2)はR2'に比例し、始動トルク制御に用いる。

  175. 問175.誘導電動機のベクトル制御では、固定座標系のまま電機子電流を一括制御することで、直流電動機と同等の高速応答性を実現する。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは、ベクトル制御は回転磁界座標(d-q軸)に変換し、d軸電流(励磁分)とq軸電流(トルク分)を独立分離制御する。固定座標一括制御では直流機等価特性は得られない。

  176. 問176.単相誘導電動機は始動トルクがゼロのため、コンデンサ始動や分相始動などの補助手段を用いて回転磁界を生成する必要がある。

    正解:○(正しい)

    解説:単相巻線のみでは交番磁界しか発生せず始動できない。主巻線と位相のずれた補助巻線(コンデンサ・抵抗による分相)で楕円回転磁界を作り始動する。家庭用扇風機等で使用。

  177. 問177.三相誘導電動機の同期速度Nsは Ns=120f/p [min^-1] で表されるが、ここでpは極対数である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは、Ns=120f/p の式におけるpは極数(poles)であり、極対数(pole pairs)ではない。極対数を用いる場合はNs=60f/p となる。50Hz・4極ならNs=1500min^-1。

  178. 問178.同期発電機の電機子反作用において、遅れ力率負荷の場合は減磁作用、進み力率負荷の場合は増磁作用が現れる。

    正解:○(正しい)

    解説:遅れ電流は界磁磁束と逆向きの磁束を作り端子電圧を低下させる(減磁)。進み電流は同方向で増磁となり端子電圧上昇。系統電圧調整の基本で、調相運転にも応用される。

  179. 問179.同期発電機の短絡比Kは、無負荷で定格電圧を発生させる界磁電流を、三相短絡で定格電流を流す界磁電流で割った値である。

    正解:○(正しい)

    解説:K=If0/Ifs。短絡比が大きいほど電機子反作用が小さく安定度が高いが、機器が大形・高価となる。水車発電機で0.9〜1.2、タービン発電機で0.5〜0.7程度。

  180. 問180.同期電動機のV曲線は、横軸に電機子電流、縦軸に界磁電流をとり、出力一定のもとで力率が遅れから進みへ変化するV字状の特性曲線である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは、V曲線は横軸に界磁電流、縦軸に電機子電流をとる。軸の対応関係が逆。最低点が力率1で、強め励磁で進み、弱め励磁で遅れ力率となる。

  181. 問181.同期発電機の並列運転条件には、起電力の大きさ・周波数・位相・波形・相回転(相順)の5つの一致が必要である。

    正解:○(正しい)

    解説:5条件が揃わないと横流(循環電流)が流れ機器損傷の恐れがある。同期検定器で位相を確認し、相順は相回転計で事前確認する。シンクロスコープが代表的同期投入装置。

  182. 問182.変圧器の%インピーダンスは、定格電流を流したときのインピーダンス降下を定格電圧に対する百分率で表したものであり、短絡電流計算に用いる。

    正解:○(正しい)

    解説:%Z=(In*Z)/Vn×100。短絡電流Is=In*(100/%Z)。電力系統での短絡容量計算や保護協調設計の基礎で、配電用変圧器では3〜6%程度。

  183. 問183.変圧器の最大効率は、鉄損が銅損の二倍のときに得られ、その負荷率は sqrt(鉄損/2倍銅損) で求められる。

    正解:×(誤り)

    解説:最大効率条件は鉄損Pi=銅損m^2*Pc。負荷率はm=sqrt(Pi/Pc)。鉄損二倍の条件は誤り。配電変圧器は負荷率30〜50%で最大効率となるよう設計される。

  184. 問184.三相変圧器のY-Δ結線では、一次と二次の線間電圧の間に30度の位相差が生じる。

    正解:○(正しい)

    解説:Y結線側は相電圧と線間電圧の位相が30度ずれるが、Δ結線側は同位相のため、結線方式の違いから30度位相差が発生する。並列運転時の結線群一致条件で重要。

  185. 問185.変圧器の並列運転条件には、極性・巻線比・%インピーダンス・内部抵抗とリアクタンスの比の一致が必要であり、三相では相回転の一致のみ追加で必要となる(角変位の一致は不要)。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは、三相変圧器では相回転に加え角変位(結線群、例:Yy0/Dd0/Yd1/Dy11等)の一致が必須。角変位が異なると一次二次に位相差が生じ、大循環電流で焼損する。

  186. 問186.単巻変圧器は一次と二次が独立した巻線を持ち、絶縁性能が高いという利点があるため、高電圧で大容量の変圧器に好適である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは、単巻変圧器は一次と二次が共通巻線を持ち、絶縁性能は低い。利点は小形・軽量・低コスト・高効率で、変圧比が1に近い用途(始動用・系統連系昇圧)に適する。一次二次絶縁は不可。

  187. 問187.三相整流回路の脈動率(リプル率)は、単相全波整流より大きく、三相全波(ブリッジ)整流では約48%となる。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは、脈動率は単相全波48%、三相半波17%、三相全波4.2%と相数増加で減少する。三相全波4.2%が正しく、48%は単相全波の値。

  188. 問188.PWMインバータでは、搬送波(三角波)と信号波(正弦波)の比較によりパルス幅を変調し、フィルタを通して正弦波出力を得る。

    正解:○(正しい)

    解説:三角波比較変調(SPWM)が基本方式。変調率ma=V信号波振幅/V搬送波振幅で出力電圧振幅を制御。空間ベクトル変調(SVM)では直流電圧利用率が1.155倍に向上する。

  189. 問189.降圧チョッパ(バックコンバータ)の出力電圧Voは、入力電圧Vin・通流率Dを用いてVo=Vin/D で表される。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは、降圧チョッパの正しい関係は Vo=D*Vin(0≦D≦1)で出力は常に入力以下。Vo=Vin/Dでは出力が入力を超え、降圧の性質と矛盾する。

  190. 問190.サイリスタは、ゲート信号で導通するがゲート信号では消弧できず、主電流をゼロにする必要があるため自己消弧能力を持たない。

    正解:○(正しい)

    解説:サイリスタ(SCR)はゲートトリガでON、消弧はアノード電流ゼロ待ち。これに対しGTO・IGBT・MOSFETは自己消弧能力を有する。系統転流型インバータに用いられる。

  191. 問191.IGBTはMOSFETの高速性とバイポーラトランジスタの大電流耐性を併せ持つデバイスで、数kV・数kAクラスの中大容量電力変換に広く用いられる。

    正解:○(正しい)

    解説:Insulated Gate Bipolar Transistor。電圧駆動・自己消弧型で、数十kHzまでのスイッチング可能。鉄道車両駆動・産業用インバータ・電気自動車駆動の主力デバイス。

  192. 問192.GTO(ゲートターンオフサイリスタ)は、正のゲート電流で点弧するが消弧はアノード電流ゼロ待ちの素子である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは、GTOは負ゲート電流で消弧可能な自己消弧型素子。アノード電流ゼロ待ちで消弧するのはSCR(通常サイリスタ)の特徴。GTOの定義そのものに反する。

  193. 問193.ポンプの所要動力Pは、流量Q・全揚程H・効率ηに対して P=ρgQH/η で表され、流量を二倍にすると所要動力は二倍となる。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは、ポンプ相似則では、回転数比に対しQ∝N、H∝N^2、P∝N^3 となる。流量を2倍にするには回転数を2倍にする必要があり、所要動力は8倍となる。インバータ駆動による省エネ根拠。

  194. 問194.送風機(遠心式)の動力削減には、流量制御方法としてインバータによる回転数制御よりダンパ制御の方が大幅に省エネとなる。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは、ダンパ制御は管路抵抗増加で動力ほぼ一定。回転数制御はP∝N^3で50%流量時に動力12.5%となり大幅省エネ。回転数制御がダンパ制御より省エネ。

  195. 問195.サーボモータでは、位置・速度・電流の3重マイナーループ制御が一般的で、外側ループほど応答が速く設計される。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは、内側ループほど応答が速く設計する。電流ループ(最内・kHz級)→速度ループ→位置ループ(最外・遅)。外側ほど遅い設計でないと安定性が保てない。

  196. 問196.搬送機(コンベヤ)駆動電動機の容量計算では、起動時の慣性負荷(GD^2効果)と定常運転負荷の両方を考慮する必要がある。

    正解:○(正しい)

    解説:起動時所要トルク=慣性トルク+定常負荷トルク。長距離・大重量コンベヤでは慣性が支配的となり、過大電動機選定や始動装置(ソフトスタータ)が必要。GD^2は弾み車効果。

  197. 問197.LED照明の発光効率は2020年代に200lm/W以上に達するものもあり、蛍光灯(100lm/W前後)や白熱電球(15lm/W前後)に比べて圧倒的に高効率である。

    正解:○(正しい)

    解説:LEDは半導体接合での電子-正孔再結合発光で、量子効率が高い。長寿命40,000時間以上、調光容易、低UV・低赤外で照明用途の主流。蛍光体材料の進歩で高効率化が進む。

  198. 問198.照度E[lx]は、光源からの距離r[m]に反比例し、入射角θの正弦に比例する関係に従う。

    正解:×(誤り)

    解説:正しくは逆二乗則 E=(I*cosθ)/r^2。距離の二乗に反比例(一乗ではない)、入射角は余弦cosθ(正弦sinθではない)。法線方向で最大照度となる。

  199. 問199.蛍光ランプは水銀蒸気の放電で発生する紫外線を蛍光体で可視光に変換するが、点灯には安定器が必要で、瞬時始動はできない。

    正解:×(誤り)

    解説:蛍光ランプの説明は概ね正しいが「瞬時始動できない」は誤り。インバータ式(電子安定器)やラピッドスタート式では瞬時始動が可能。スタータ式のみ点灯まで数秒要する。

  200. 問200.グレアとは、視野内に過度に輝度の高い部分があることで生じる視覚障害や不快感であり、UGRでは値が大きいほど良好な照明環境を示す。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは、UGRは値が小さいほどグレアが少なく良好。事務所では19以下が推奨。10〜30の範囲で評価し、大きい値は不快グレアが強いことを意味する。

  201. 問201.誘導加熱は、高周波電界中に置いた絶縁体に渦電流を流し、ジュール熱で加熱する方式で、表皮効果により表面が集中加熱される。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは、誘導加熱は高周波磁界中に置いた導体(絶縁体ではない)の渦電流で加熱する。絶縁体を高周波電界で加熱するのは誘電加熱で、両者は原理が異なる。

  202. 問202.誘電加熱は、絶縁物(誘電体)を高周波電界中に置き、誘電体損で発熱させる方式で、加熱周波数は数MHz〜数GHzが用いられる。

    正解:○(正しい)

    解説:発熱量P=2πf*ε*εr*tanδ*E^2*V に比例。電子レンジ(2.45GHz)、木材乾燥(13.56MHz等ISMバンド)、ビニル溶接で実用化。水分子等の双極子振動で発熱。

  203. 問203.ヒートポンプの成績係数COPは、得られる熱量を投入電力で割った値で、エアコンや給湯機(エコキュート)では3〜5以上の値が得られる。

    正解:○(正しい)

    解説:COP=Qh/W。熱力学第二法則のカルノーCOPがCOPmax=Th/(Th-Tc)で上限。電熱(COP=1)に対し3〜5倍の熱を得られるため、暖房・給湯で省エネ手段の主役。

  204. 問204.抵抗加熱では、被加熱物に直接電流を流す直接抵抗加熱と発熱体からの熱伝達による間接抵抗加熱があり、前者は小電流・高電圧電源が必要である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは、直接抵抗加熱は被加熱物自身を発熱体とし、低抵抗のため大電流・低電圧電源が必要。高電圧・小電流電源では十分な発熱が得られない。

  205. 問205.PLC(プログラマブルロジックコントローラ)は、入力部・演算部・出力部・メモリ・電源で構成され、ラダー図やST言語等で制御プログラムを記述する。

    正解:○(正しい)

    解説:IEC 61131-3で5言語標準化(LD/FBD/SFC/ST/IL)。リレー回路置換から発展し、サイクリック動作(スキャン)でI/O処理→演算→出力を繰返す。工場自動化の中核。

  206. 問206.ファジィ制御は、二値論理ではなく「メンバシップ関数」によって0から1までの連続値で帰属度を表現し、IF-THEN型のルール群で制御を行う。

    正解:○(正しい)

    解説:前件部条件のファジィ集合への帰属度に応じて推論し、重心法等で出力を非ファジィ化(デファジィ化)。家電・列車自動運転で実用化。エキスパート知識の組込が容易。

  207. 問207.シーケンス制御は、あらかじめ定められた順序や条件に従って各段階を逐次進めていく制御で、フィードバック制御と対比される。

    正解:○(正しい)

    解説:JIS Z 8116定義。順序制御・条件制御・時限制御の組合せで構成。エレベータ、信号機、洗濯機等に応用。閉ループ制御と異なり目標値追従ではない開ループ制御。

  208. 問208.産業用通信プロトコルのEtherCATは、マスタ-スレーブ方式のリアルタイムイーサネットで、フレームを各スレーブが通過時に処理する「オンザフライ」方式により高速・低遅延を実現する。

    正解:○(正しい)

    解説:1サイクル100μs以下、ジッタ1μs以下を実現。サーボ駆動・モーションコントロールの主流。他にPROFINET・CC-Link IE・SERCOS IIIなどが代表的産業用フィールドネットワーク。

  209. 問209.誘導電動機の二次抵抗を大きくするとトルク特性曲線は比例推移し、最大トルクの値は増加する。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは、最大トルクの値は二次抵抗R2'に無関係(Tmax=(V1^2)/(2ω1(R1+sqrt(R1^2+X^2))))。R2'を変えるとピーク発生のすべりが移動するのみ。これが比例推移の本質。

  210. 問210.同期発電機の自己励磁現象は、無負荷で長距離送電線(容量性負荷)に接続したとき、進み電流による増磁作用で端子電圧が異常上昇する現象である。

    正解:○(正しい)

    解説:短絡比が小さいタービン発電機で顕著。対策として短絡比を大きくする、分路リアクトル設置、保護リレー設置等が行われる。揚水発電所等で問題となる。

  211. 問211.変圧器の鉄損は、ヒステリシス損と渦電流損から成り、ヒステリシス損はfとBmの2乗に、渦電流損はfとBmの1.6乗に比例する。

    正解:×(誤り)

    解説:正しくはヒステリシス損Ph∝f*Bm^1.6(スタインメッツ式)、渦電流損Pe∝(f*Bm*t)^2/ρ。1.6乗と2乗の対応関係が逆である。

  212. 問212.三相全波整流(ブリッジ)回路の直流出力電圧の平均値Vdは、相電圧実効値E(線間電圧V=sqrt(3)*E)に対してVd=(3*sqrt(2)/π)*V≒1.35V となる。

    正解:○(正しい)

    解説:Vd=(3sqrt(6)/π)*E=(3sqrt(2)/π)*V。線間電圧200V系で約270V、6600V系で約8900Vの直流が得られる。サイリスタ制御では cos α 倍され、α=90度で零となる。

  213. 問213.ステッピングモータは、入力電圧の大きさに比例した角度だけ回転する位置決め制御に適したモータで、開ループ制御が可能である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは、ステッピングモータは入力パルス数(電圧の大きさではない)に比例して回転する。1パルスごとにステップ角(1.8度等)だけ回転し、デジタル制御に適する。

  214. 問214.三相誘導電動機の始動法のうち、Y-Δ始動法では始動電流と始動トルクがともに直入始動の1/sqrt(3)に減少する。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは、Y-Δ始動では始動電流・始動トルクともに直入始動の1/3となる(1/sqrt(3)は相電圧倍率)。中小容量電動機の代表的始動法で、加速後Δ結線に切替える。

  215. 問215.リニア誘導電動機(LIM)は、回転形誘導機を直線状に展開した構造で、磁気浮上式鉄道(HSST、リニモ等)の推進に用いられる。

    正解:○(正しい)

    解説:一次側に三相巻線、二次側にアルミ等の導体板。回転機と異なりエンドエフェクト(端効果)により効率がやや低い。空港アクセス鉄道・短距離輸送に実用化。

  216. 問216.永久磁石同期電動機(PMSM)は、回転子に永久磁石を埋込みあるいは表面装着し、電機子電流とのベクトル制御により高効率・高出力密度を実現する。

    正解:○(正しい)

    解説:IPM(埋込)はリラクタンストルクも利用可能で弱め磁束制御に優れる。SPM(表面)はトルク制御容易。電気自動車・産業用サーボ・エアコンで主流化。

  217. 問217.電力用半導体素子のスイッチング損失は、ターンオン・ターンオフ時の電圧電流積の時間積分で表され、スイッチング周波数に反比例して減少する。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは、スイッチング損失P_sw=(E_on+E_off)*fsw で周波数に比例して増加する。反比例ではない。高周波化は変圧器小型化に有利だが損失増加というトレードオフがある。

  218. 問218.アクティブフィルタ(能動フィルタ)は、高調波電流を検出し逆位相の補償電流をPWMインバータで注入することで、系統高調波を抑制する装置である。

    正解:○(正しい)

    解説:受動フィルタと異なり負荷変動・系統定数変化に追従可能。並列形(電流補償)と直列形(電圧補償)がある。高調波ガイドラインJIS C 61000-3対応で需要拡大中。

  219. 問219.電動機の機械損は、軸受摩擦損・ブラシ摩擦損・風損から成り、回転速度の二乗に比例する成分(軸受摩擦損)を含む。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは、軸受摩擦損は回転速度Nの一乗に比例。風損がN^2〜N^3に比例する成分で高速機では支配的。軸受摩擦と風損の依存性記述が逆。

  220. 問220.電気鉄道用主電動機は、近年ベクトル制御によるかご形誘導電動機や永久磁石同期電動機(PMSM)が主流となっており、直流電動機は新造車両ではほとんど採用されない。

    正解:○(正しい)

    解説:VVVFインバータ制御の普及により、保守容易・小型軽量のかご形誘導機が主流化。最新車両ではPMSMによる高効率化が進む。直流機は界磁制御・整流子保守の煩雑さで衰退。

  221. 問221.三相かご形誘導電動機において、二次入力P2=15kW、すべりs=0.05のとき、二次銅損Pc2と機械的出力Pmはそれぞれ次のうちどれか。

    • ア.Pc2=3.0kW, Pm=12.0kW
    • イ.Pc2=1.5kW, Pm=13.5kW
    • ウ.Pc2=0.75kW, Pm=14.25kW
    • エ.Pc2=0.05kW, Pm=14.95kW

    正解:ウ.Pc2=0.75kW, Pm=14.25kW

    解説:P2:Pc2:Pm=1:s:(1-s)の関係より Pc2=s*P2=0.05×15=0.75kW、Pm=(1-s)*P2=0.95×15=14.25kW。誘導機の基本電力収支関係。

  222. 問222.定格出力100kVA、無負荷損(鉄損)1kW、定格負荷時の銅損2kWの単相変圧器がある。最大効率時の負荷率はいくらか。

    • ア.0.71(71%)
    • イ.0.82(82%)
    • ウ.1.00(100%)
    • エ.0.50(50%)

    正解:ア.0.71(71%)

    解説:最大効率時の負荷率m=sqrt(Pi/Pc)=sqrt(1/2)=0.707≒0.71。鉄損と銅損が等しい点が最大効率点となるため、銅損Pc*m^2=Pi が成立する。

  223. 問223.電源周波数50Hz、6極の三相誘導電動機がすべり3%で運転している。回転速度はいくらか。

    • ア.1000min^-1
    • イ.950min^-1
    • ウ.925min^-1
    • エ.970min^-1

    正解:エ.970min^-1

    解説:同期速度Ns=120f/p=120×50/6=1000min^-1。実回転速度N=Ns(1-s)=1000×(1-0.03)=970min^-1。6極機の代表的回転速度で、ポンプ・送風機駆動に多用。

  224. 問224.降圧チョッパの入力電圧Vin=200V、通流率D=0.4のとき、出力電圧Voはいくらか(電流連続モード)。

    • ア.80V
    • イ.50V
    • ウ.120V
    • エ.500V

    正解:ア.80V

    解説:降圧チョッパ(バックコンバータ)の出力電圧 Vo=D*Vin=0.4×200=80V。常に入力以下となる。電気自動車のDC-DC変換、太陽光MPPT制御に応用。

  225. 問225.直流電動機の電機子電圧V=220V、電機子電流Ia=50A、電機子抵抗Ra=0.2Ωのとき、逆起電力Eはいくらか。

    • ア.220V
    • イ.215V
    • ウ.210V
    • エ.230V

    正解:ウ.210V

    解説:電動機の電圧方程式 V=E+Ia*Ra より E=V-Ia*Ra=220-50×0.2=210V。電動機では逆起電力が電源電圧より小さく、その差が電機子抵抗降下となる。

  226. 問226.光度100cdの点光源直下2mの水平面照度はいくらか。

    • ア.5lx
    • イ.25lx
    • ウ.10lx
    • エ.50lx

    正解:イ.25lx

    解説:逆二乗則 E=I/r^2=100/2^2=25lx(直下のためcosθ=1)。水平面照度は法線方向と一致。照度計算の基本公式で道路・屋外照明設計の出発点。

  227. 問227.三相全波整流回路(ブリッジ)に線間電圧Vac=400V(実効値)を入力したとき、無制御時の直流平均出力電圧Vdはいくらか。

    • ア.約360V
    • イ.約565V
    • ウ.約630V
    • エ.約540V

    正解:エ.約540V

    解説:Vd=(3sqrt(2)/π)*V=1.35×400≒540V。三相全波整流の代表式。サイリスタ制御整流ではcosα倍され、直流電鉄や電気化学用電源で使用。

  228. 問228.同期発電機の三相短絡電流Isを定格電流Inで割った値(短絡比に近い量)は、%同期インピーダンス%Zsを用いて次のどれで表されるか。

    • ア.Is/In = 100/%Zs
    • イ.Is/In = %Zs/100
    • ウ.Is/In = sqrt(%Zs/100)
    • エ.Is/In = %Zs

    正解:ア.Is/In = 100/%Zs

    解説:%Zs=(In*Zs)/Vn×100 より、短絡時はIs=Vn/Zs=In×(100/%Zs)。%同期インピーダンスが小さいほど短絡電流が大きく、機器の機械的強度設計に影響。

  229. 問229.誘導電動機のトルクは電源電圧の二乗に比例する。電源電圧が定格の90%に低下したとき、トルクは定格電圧時の何%となるか。

    • ア.95%
    • イ.90%
    • ウ.81%
    • エ.100%

    正解:ウ.81%

    解説:T∝V^2 より、T'/T=(0.9)^2=0.81=81%。電圧低下時にトルク不足で始動失敗や脱出(stall)が生じる根拠。系統電圧安定化が重要な理由。

  230. 問230.極数4、電源周波数60Hzの三相誘導電動機の同期速度はいくらか。

    • ア.3600min^-1
    • イ.1500min^-1
    • ウ.3000min^-1
    • エ.1800min^-1

    正解:エ.1800min^-1

    解説:Ns=120f/p=120×60/4=1800min^-1。60Hz地域での4極機代表値。50Hz地域では1500min^-1。電源周波数と極数で一義的に決まる。

  231. 問231.ヒートポンプの暖房COP=4の機器に1kWの電力を投入したとき、得られる暖房熱量はいくらか。

    • ア.1kW
    • イ.2kW
    • ウ.3kW
    • エ.4kW

    正解:エ.4kW

    解説:COP=Qh/W より Qh=COP*W=4×1=4kW。電熱(COP=1)の4倍の熱量を得られ、エアコン・エコキュート等で省エネを実現する基本原理。

  232. 問232.永久磁石同期電動機(PMSM)の特徴として、最も適切なものはどれか。

    • ア.回転子はかご形構造で、回転子側で電気的損失が大きい
    • イ.回転子に磁化された永久磁石を持つため、励磁電流が不要で高効率となる
    • ウ.ブラシと整流子を必要とし、保守頻度が高い
    • エ.始動には外部からの始動巻線励磁が必須である

    正解:イ.回転子に磁化された永久磁石を持つため、励磁電流が不要で高効率となる

    解説:PMSMは回転子永久磁石で励磁され、回転子に銅損が発生しない。高効率・高出力密度・小型化が可能でEV・産業サーボ・エアコンで主流。ベクトル制御と組み合わせ広い速度範囲で使用。

  233. 問233.シーケンス制御の説明として、最も適切なものはどれか。

    • ア.ファジィ集合論を用いて曖昧さを扱う制御
    • イ.あらかじめ定められた順序や条件に従って各段階を逐次進めていく制御
    • ウ.制御量と目標値の偏差を常時検出し、偏差をゼロにする方向に動作する制御
    • エ.電力系統の周波数を一定に保つ自動周波数制御

    正解:イ.あらかじめ定められた順序や条件に従って各段階を逐次進めていく制御

    解説:JIS Z 8116定義。順序制御・条件制御・時限制御の組合せ。エレベータ・信号機・洗濯機等に応用される開ループ制御。Aは閉ループ(フィードバック)制御の説明。

  234. 問234.電力変換装置のスイッチング素子のうち、自己消弧能力を持たないものはどれか。

    • ア.MOSFET
    • イ.IGBT
    • ウ.GTO
    • エ.サイリスタ(SCR)

    正解:エ.サイリスタ(SCR)

    解説:サイリスタ(SCR)はゲートトリガで点弧するが消弧はアノード電流ゼロ待ち。IGBT・GTO・MOSFETは電圧/電流制御で自己消弧可能。系統転流型インバータ用。

  235. 問235.誘電加熱(高周波加熱)に最も用いられる周波数帯はどれか。

    • ア.商用周波数(50/60Hz)
    • イ.数kHz
    • ウ.数MHz〜数GHz
    • エ.数十Hz以下の低周波

    正解:ウ.数MHz〜数GHz

    解説:誘電体損利用のためISMバンド(13.56MHz、27.12MHz、2.45GHz等)が使用される。電子レンジ2.45GHz、木材乾燥13.56MHz等。発熱量P∝f*εr*tanδ*E^2。

  236. 問236.次のうち、PWMインバータの変調方式として標準的でないものはどれか。

    • ア.空間ベクトル変調(SVM)
    • イ.正弦波PWM(SPWM)
    • ウ.ヒステリシス電流制御
    • エ.直接電流注入方式(DCI)

    正解:エ.直接電流注入方式(DCI)

    解説:DCIは標準的PWM方式名ではない。SPWM(三角波比較)、SVM(空間ベクトル・直流利用率1.155倍)、ヒステリシス電流制御(瞬時電流追従)が代表的PWM方式。

  237. 問237.Y-Δ始動法を用いた三相誘導電動機において、始動電流と始動トルクは直入始動と比べてそれぞれ何倍になるか。

    • ア.1/3倍
    • イ.1/2倍
    • ウ.1/sqrt(3)倍
    • エ.1/sqrt(2)倍

    正解:ア.1/3倍

    解説:Y結線では相電圧が線間電圧の1/sqrt(3)、電流(相電流=線電流)は1/sqrt(3)倍。線電流に換算するとさらに1/sqrt(3)倍で計1/3。トルクはV^2に比例するため(1/sqrt(3))^2=1/3。

  238. 問238.産業用ネットワークのうち、サーボ駆動用にサイクル100μs以下を実現するリアルタイムイーサネット規格はどれか。

    • ア.HART
    • イ.Modbus RTU
    • ウ.EtherCAT
    • エ.RS-232C

    正解:ウ.EtherCAT

    解説:EtherCATはオンザフライ処理で1サイクル100μs以下・ジッタ1μs以下を実現し、モーションコントロールの主流。RS-232Cは点対点シリアル、Modbus RTUは数十ms、HARTはアナログ重畳デジタル通信。

  239. 問239.送風機をインバータ駆動で回転数を50%にしたとき、所要動力は元の動力の何%になるか(相似則による)。

    • ア.50%
    • イ.25%
    • ウ.12.5%
    • エ.6.25%

    正解:ウ.12.5%

    解説:ターボ機械の相似則 P∝N^3 より、P'/P=(0.5)^3=0.125=12.5%。回転数50%で動力1/8。インバータ駆動による省エネ効果の根拠で、空調・換気で大幅な省エネを実現。

  240. 問240.同期電動機のV曲線において、最低点(電機子電流最小点)の力率はいくらか。

    • ア.進み0.8
    • イ.遅れ0.8
    • ウ.1.0
    • エ.0

    正解:ウ.1.0

    解説:V曲線最低点では無効電力がゼロとなり力率1.0となる。界磁電流を弱めると遅れ力率(不足励磁)、強めると進み力率(過励磁)。同期調相機として無効電力補償に応用。

  241. 問241.次のうち、LED照明の発光効率(lm/W)として2020年代に達成されている代表的水準はどれか。

    • ア.約100lm/W
    • イ.約60lm/W
    • ウ.約15lm/W
    • エ.200lm/W以上

    正解:エ.200lm/W以上

    解説:2020年代のLEDは200lm/Wを超える製品も登場。白熱電球15lm/W、蛍光灯100lm/W前後、HID(高圧ナトリウム)150lm/Wに対し、最も高効率な人工光源として主流化。

  242. 問242.対称座標法において、三相不平衡電流の零相電流I0は、三相電流Ia,Ib,Icの算術平均(Ia+Ib+Ic)/3で求められ、Δ結線回路では中性線がないため常にI0=0となる。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。対称座標変換I0=(Ia+Ib+Ic)/3であり、Δ結線や中性点非接地系では零相電流の流路がなく、I0=0となる(地絡時の充電電流は別途)。1線地絡電流計算で必須の概念。

  243. 問243.100MVA基準容量で系統リアクタンスX=j0.2pu、発電機背後リアクタンスXd''=j0.15puのとき、母線3相短絡容量は基準容量を合成リアクタンスで除し、約286MVAとなる。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。合成リアクタンスX=j(0.2+0.15)=j0.35pu。短絡容量Ss=Sbase/X=100/0.35≒286MVA。これにより遮断器の遮断容量(定格遮断電流×√3×定格電圧)を選定する。

  244. 問244.潮流計算におけるニュートン・ラフソン法は、ガウス・ザイデル法より反復回数が少なく収束性が高いが、各反復でヤコビアン行列の更新と逆行列計算が必要なため1反復あたりの計算量が大きい。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。N-R法は2次収束で大規模系統に有利だが、ヤコビアン∂P/∂θ、∂Q/∂Vの算出とLU分解が必要。高速分解潮流(FDLF)はB'/B''を固定して計算量を削減する近似手法。

  245. 問245.発電機の同期化力係数Ps=(E×V/X)cosδは、相差角δが90°のとき最大値を取り、これを超えると同期外れに至るため、定態安定極限はδ=90°と定義される。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。同期化力Ps=dP/dδ=(EV/X)cosδで、δ=0で最大、δ=90°で0(極限)となる。送電電力P=(EV/X)sinδがδ=90°で最大、これが定態安定極限。同期化力と送電電力を混同した誤り。

  246. 問246.電力系統の慣性定数H[MW・s/MVA]が小さくなるほど、需給インバランス発生時の周波数変化率(RoCoF)は大きくなり、再エネ大量導入で同期発電機が減少すると周波数安定度が低下する。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。動揺方程式2H(df/dt)=ΔP/Sより、Hが小さいとdf/dt大。再エネ(PV/風力)はインバータ接続で慣性を持たないため、合成慣性制御や蓄電池による疑似慣性が必要となる。

  247. 問247.三相平衡負荷で線間電圧V=6600V、線電流I=100A、力率cosφ=0.8(遅れ)のとき、複素電力S=P+jQは有効電力P≒914kW、無効電力Q≒686kvarで合計皮相電力S=1143kVAとなる。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。S=√3VI=√3×6600×100=1143kVA。P=Scosφ=1143×0.8=914kW。Q=Ssinφ=1143×0.6=686kvar。複素電力S=914+j686[kVA]、|S|=1143kVA。

  248. 問248.受電端力率を0.7から0.95(遅れ)に改善するために必要なコンデンサ容量Qcは、Qc=P(tanφ1-tanφ2)で計算され、P=500kWの場合約345kvarとなる。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。tanφ1=tan(cos⁻¹0.7)≒1.020、tanφ2=tan(cos⁻¹0.95)≒0.329。Qc=500×(1.020-0.329)≒345kvar。高圧進相コンデンサの選定基準。

  249. 問249.保護協調において、上位遮断器の動作時間は下位遮断器の動作時間より長く設定し、両者の差(時間協調値)は通常0.3〜0.5秒程度確保することで、事故点直近の遮断器のみが動作する選択遮断を実現する。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。OCRの動作時間整定で上位ほど長く(階層的遅延)、CB遮断時間+保護リレーリセット時間+余裕で0.3〜0.5秒差を設ける。瞬時要素は短絡事故のみ動作させ過電流要素と協調。

  250. 問250.高圧進相コンデンサに直列リアクトル(SR)を6%設置する目的は、第5調波(250Hz)に対して誘導性とし高調波拡大を防止することであり、リアクタンス比はコンデンサ容量に対する比率で表される。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。直列リアクトルXL/Xc=6%にすると、第5調波(f=5×50=250Hz)で5²×0.06=1.5>1となり全体が誘導性。高調波電流の流入抑制と母線高調波電圧拡大防止の両効果がある。

  251. 問251.三相かご形誘導電動機をV/f一定制御するインバータ駆動では、低速域でステータ抵抗による電圧降下が無視できず、トルク低下を補償するためトルクブースト機能を用いる。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。V/f一定で磁束を一定維持するが、低周波では|V|≒I×R1+jωL×Iの抵抗成分が支配的となり磁束低下。トルクブーストで電圧を上乗せして補償する。汎用インバータの標準機能。

  252. 問252.誘導電動機のベクトル制御では、固定子電流をd軸(磁束電流id)とq軸(トルク電流iq)に分解し、磁束とトルクを独立制御するため、直流機と同等の高応答性が得られる。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。回転座標(dq軸)変換により磁束軸とトルク軸を分離。磁束方程式と運動方程式が非干渉化し、idで磁束、iqでトルクを瞬時制御。サーボや電気自動車駆動で必須技術。

  253. 問253.PWMインバータ出力のLCフィルタにおいて、共振周波数fr=1/(2π√(LC))はキャリア周波数より十分高く設定し、出力電圧波形のリプル除去と過渡応答性を両立する。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。LCフィルタの共振周波数はキャリア周波数より十分「低く」(通常1/10以下)、基本波周波数より「高く」設定する。共振周波数がキャリアに近いと高調波が増幅され逆効果。

  254. 問254.PID制御で比例ゲインKpを大きくすると応答は速くなるが、行き過ぎ量(オーバーシュート)が増加し、過大な場合は持続振動や発散に至る。微分動作Tdは振動抑制に寄与する。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。Kp増大→応答高速化だが安定余裕低下。微分動作は誤差の変化率に比例する操作量で予測的に振動を抑える。ジーグラ・ニコルス整定法は限界感度法で各係数を決定する古典手法。

  255. 問255.状態空間表現dx/dt=Ax+Bu, y=Cx+Duにおいて、システムの可制御性は可制御性行列[B AB A²B …]のランクがシステム次数nに等しいことで判定される。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。カルマンの可制御性判定。同様に可観測性は[C; CA; CA²; …]のランクがnに等しいことで判定。現代制御理論の基礎で、状態フィードバック設計やオブザーバ構成の前提条件。

  256. 問256.カスケード制御は内側ループ(副制御)と外側ループ(主制御)を組み合わせ、内側ループの応答時定数を外側より十分小さく(通常1/3以下)することで、外乱抑制能力と応答性を向上させる。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。内側ループは速い外乱(流量・圧力)を高速除去し、外側ループは目標値追従。プロセス制御で主流の構成で、副ループの開放/閉鎖切替は手動・自動の切替に対応。

  257. 問257.高圧自家用受電設備の年次点検において、6.6kV高圧ケーブルの絶縁抵抗測定で1500MΩ以上を確認できれば、絶縁劣化はないと判定できるため、tanδ測定や直流漏れ電流測定は不要である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。絶縁抵抗測定は表面・水分の影響を受け絶縁劣化の早期発見に限界がある。tanδ測定(誘電正接)や直流漏れ電流測定は内部劣化(水トリー等)の進行度判定に有効で、診断手法として併用が推奨される。

  258. 問258.電気事業法上、出力500kW未満の自家用電気工作物の主任技術者は、外部委託承認制度により電気保安法人または電気管理技術者へ委託でき、設置者は専任不要となる。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。電気事業法施行規則52条第2項により、受電電圧7,000V以下・出力2,000kW未満の自家用電気工作物(需要設備)は外部委託承認の対象で、出力500kWはこの範囲内のため委託でき、設置者は選任不要となる。承認は主たる事業場の所在地を管轄する産業保安監督部長が行う。

    根拠:電気事業法施行規則 第52条 (出典: e-Gov法令検索)

  259. 問259.保安規程で定める日常巡視点検は、自家用電気工作物の運転状態を目視・計器確認するもので、月次点検以上の頻度で実施し、点検記録は法定保存期間として3年以上の保管が求められる。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。電気事業法106条系の保安規程に基づき、月次・年次点検の実施頻度と記録保管(3年以上)が標準。記録には測定値・異常の有無・是正措置を含める。電気主任技術者の責務。

    根拠:電気事業法 第106条 (出典: e-Gov法令検索)

  260. 問260.電気事故報告において、感電死傷事故は電気関係報告規則3条で「速報24時間以内・詳報30日以内」、波及事故は「速報24時間以内」が義務付けられている。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。電気関係報告規則3条で事故区分ごとに報告期限が規定。感電・破損・主要電気工作物の損壊・波及事故等が対象。報告先は管轄の産業保安監督部長。違反は法令違反となる。

    根拠:電気関係報告規則 第3条 (出典: e-Gov法令検索)

  261. 問261.BEMS(Building Energy Management System)は、空調・照明・受電を統合監視し、デマンドコントロール・力率改善・節電制御によりエネルギー使用合理化法(省エネ法)対応に寄与する。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。BEMSはセントラル監視と最適制御で年間電力消費を10〜30%削減可能。省エネ法のエネルギー管理指定工場(年1500kL原油換算以上)では中長期計画への組み込みが推奨される。

  262. 問262.FIT(固定価格買取制度)は2012年開始の再エネ買取制度で、2022年以降の新規認定はFIP(Feed-in Premium)へ段階移行し、市場価格連動のプレミアム単価が事業者に支払われる方式となった。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。FIT(固定単価)から市場統合型FIP(プレミアム加算)へ。アグリゲーター介在で需給調整市場参加が前提となり、再エネの市場規律導入と発電事業者の自律的調整インセンティブ付与が狙い。

  263. 問263.需給調整市場は2024年度から全商品全国大での運用が開始され、調整力区分は一次調整力・二次調整力①・二次調整力②・三次調整力①・三次調整力②の5区分で構成される。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。応動時間と継続時間で5区分(10秒〜30分応動)。一次=ガバナフリー相当、二次=AFC、三次=オフライン応動。蓄電池・DR(デマンドレスポンス)も入札可能で、VPPアグリゲーターの主戦場。

  264. 問264.蓄電池併設PVシステムで充電効率90%、放電効率90%の場合、ラウンドトリップ効率は0.9+0.9=1.8、すなわち180%となる。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。ラウンドトリップ効率は充電と放電の積で、0.9×0.9=0.81=81%。エネルギーは消費を経るたびに損失するため、効率は乗算で計算する。加算は概念的誤り。リチウムイオン電池は通常85〜95%。

  265. 問265.故障率λ[件/時]が一定の指数分布に従う機器では、平均故障間隔MTBF=1/λで、信頼度関数R(t)=exp(-λt)、t=MTBFでR≒0.368となる。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。指数分布の特性で、R(MTBF)=e⁻¹≒0.368。故障率λが一定なバスタブ曲線の偶発故障期(平坦部)に該当。電気機器の中間期に適用される標準モデル。

  266. 問266.信頼度R1,R2の機器を直列接続したシステム信頼度はR=R1×R2、並列接続(冗長)はR=1-(1-R1)(1-R2)で、並列冗長は単体より高信頼度となる。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。直列は乗算で低下、並列は両方故障する確率の余事象。例:R1=R2=0.9なら直列0.81、並列0.99。電源・通信の冗長化、N+1構成の理論的根拠。

  267. 問267.ラプラス変換でステップ応答R(s)=K/(s(Ts+1))の最終値定理による定常値はlim s→0 sR(s)=Kで、一次遅れ系のゲインKに等しい。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。最終値定理lim t→∞ f(t)=lim s→0 sF(s)。一次遅れ系のステップ応答最終値はゲインK、時定数Tで応答速度決定。制御工学の基本概念で過渡応答解析の出発点。

  268. 問268.フーリエ級数展開で、周期Tの方形波(振幅A)に含まれる高調波は奇数次のみで、第n次高調波の振幅は4A/(nπ)に比例し、第3調波は基本波の1/3となる。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。方形波のフーリエ係数bn=4A/(nπ)(n奇数のみ)。第3調波は基本波の1/3、第5調波は1/5。インバータ出力のスイッチング波形解析や高調波電流計算の基礎となる。

  269. 問269.三相インバータ(2レベル)で線間電圧波形のTHD(全高調波歪率)は約30%程度であるが、3レベル中性点クランプ式(NPC)では波形が階段状に近づきTHDが半減する。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。マルチレベル化で出力波形が正弦波に接近し低次高調波が減少。NPC・モジュラーマルチレベル(MMC)はHVDCや大容量モータドライブに採用、フィルタ小型化と低損失化を実現。

  270. 問270.電圧フリッカは△V10指標で評価され、視感度補正後の10Hz相当電圧変動値が0.45V(100V系)を超えるとちらつきが顕在化する。電気炉やアーク炉が主要発生源。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。△V10指標は10Hzで人間の視感度最大の特性を利用。電気事業者の管理目標は0.45V以下。SVCやSTATCOMによる無効電力高速補償でフリッカ抑制が可能。

  271. 問271.中性点接地方式のうち抵抗接地方式は1線地絡電流を100A〜数百A程度に制限し、通信誘導障害低減と地絡継電器確実動作の両立を図る方式で、66kV/77kV系統で主流である。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。直接接地は地絡電流大で通信誘導大、非接地は検出困難。抵抗接地は中間的特性で日本の特別高圧系統で広く採用。187kV以上は直接接地、22kV以下は非接地が主流。

  272. 問272.電力ケーブルの誘電損Wd=ωCV²tanδで、Vは相電圧、Cは静電容量、tanδは誘電正接。CVケーブルはOFケーブルよりtanδが小さく長距離大容量送電に有利。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。CVケーブル(架橋ポリエチレン)はtanδ≒0.1%、OFケーブル(油浸紙)は約0.3%。CV化により誘電損低減、メンテナンスフリー化、許容温度上昇(90℃)で電流容量増加が実現。

  273. 問273.送電線のサージインピーダンスZ=√(L/C)は架空線で約400Ω、ケーブルで約30〜50Ωで、線路終端開放時の進入電圧波は2倍に反射する。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。終端開放(Z2=∞)の反射係数ρ=(Z2-Z1)/(Z2+Z1)=1、入射波と同振幅同極性の反射波が重畳し終端電圧は2倍。雷サージ侵入時の機器絶縁設計で考慮する。

  274. 問274.電力系統の電圧安定性解析で、負荷増加時にPV曲線(送電電力P-受電端電圧V特性)の鼻先(ノーズ点)を超えると電圧崩壊に至るため、運用は鼻先に対し電圧安定マージンを確保する。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。PV曲線のノーズ点は電圧安定限界で、これを超えると数学的に解が存在しない。長距離送電や重負荷時に問題となり、無効電力補償(SVC・SC)で曲線を拡張し安定度向上を図る。

  275. 問275.電気主任技術者は外部委託承認を受けた事業場であっても、年4回以上の現地確認(月次点検)を実施しなければならず、頻度の軽減は認められない。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。2023年経済産業省令改正で、スマート保安(遠隔監視・自動診断)導入要件を満たせば月次点検を3ヶ月に1回(年4回)へ軽減可能。デジタル技術活用による保安頻度合理化が認められた。

  276. 問276.電力品質の評価指標SAIDIは1需要家あたりの年間停電時間、SAIFIは年間停電回数を表し、日本のSAIDIは欧米諸国と比較して短く、世界トップレベルの供給信頼度を維持している。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。日本のSAIDIは年間約20分程度で、米国(約200分)・欧州(50〜100分)と比較し著しく短い。多重系統構成・予防保全・地中化推進等の総合的取り組みの成果。

  277. 問277.短絡電流計算における%インピーダンス法では、基準容量を統一して各機器の%Zを合算し、短絡容量Ss=Sbase×100/%Zで算出する。受変電設備の遮断器選定の標準手法。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。%Z=Z×Sbase/V²×100で異容量機器の合成計算が容易。例:電源側%Z=5%+変圧器%Z=10%=15%、Sbase=1000kVAなら短絡容量=1000×100/15≒6667kVA。

  278. 問278.発電機の励磁制御(AVR)は端子電圧を一定に保つフィードバック制御で、応答が遅すぎると過渡安定度が低下するが、応答を速くしすぎると系統振動を励起する場合がある。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。高速AVRは過渡安定度向上に有効だが、ゲインが大きすぎると0.2〜2Hzの低周波電力動揺(系統間動揺)を増幅する。PSS(系統安定化装置)で位相補償し動揺減衰を図る。

  279. 問279.電気主任技術者法定講習(電気事業法施行規則)は、外部委託承認を受けている電気管理技術者・電気保安法人所属技術者は受講不要であるが、専任の主任技術者は5年に1回受講義務がある。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。電気主任技術者は選任形態(専任・兼任・外部委託)に関わらず、5年以内ごとに保安管理業務講習(法定講習)受講義務がある(電気事業法施行規則52条の2)。委託でも受講必要。

    根拠:電気事業法施行規則 第52条の2 (出典: e-Gov法令検索)

  280. 問280.電力市場における容量市場は、4年後の供給力を確保するメインオークションで価格決定し、kW価値を取引するもので、発電所の固定費回収を保証する仕組みである。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。容量市場は2020年度初オークション(2024年度実需給)から開始。kWh市場の収益不足を補い投資回収を予見性高くする。経過措置で既設電源の入札価格は減額。容量拠出金は小売事業者負担。

  281. 問281.電気自動車(EV)のV2G(Vehicle to Grid)は、EVの蓄電池を需給調整市場や分散型電源として活用する技術で、双方向充電器(CHAdeMO V2H含む)が前提となる。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。V2G/V2HはEVを動く蓄電池として活用、需給調整市場のVPP・DRリソースとなる。日本はCHAdeMO規格で双方向充放電を標準実装、米国はCCS、欧州もISO15118で対応進展中。

  282. 問282.電力用半導体素子のうちIGBTは電圧駆動かつスイッチング損失が小さく、高耐圧大電流分野(数kV・数千A)に適し、HVDCや大容量モータドライブに広く採用される。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。IGBT(絶縁ゲートバイポーラトランジスタ)はMOSFETの電圧駆動性とバイポーラの大電流性を併せ持つ。SiC-MOSFETは更に高速・低損失で、車載インバータ・データセンタUPSへ展開。

  283. 問283.HVDC(高圧直流送電)は、長距離送電損失低減・非同期連系・潮流制御性に優れ、日本では北海道・本州間連系、紀伊水道直流連系、新北海道本州連系が運用中である。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。HVDCは充電電流ゼロでケーブル長距離送電に最適、周波数の異なる系統連系(50/60Hz)も可能。北本連系600MW(+90MW)、紀伊水道2800MW、新北本300MWで運用。VSC方式が主流化。

  284. 問284.風力発電のドップラー型LIDARは事前風速計測でブレード角制御を最適化する技術であり、ピッチ制御の応答遅れを補償しタービン疲労低減と発電量増加(数%)を実現する。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。LIDAR(光検知測距)で数百m前方の風速を計測しフィードフォワード制御を実現。突風時のピッチ制御を予測的に行い、構造応力低減と発電量2〜3%向上が報告されている。洋上風力で普及。

  285. 問285.太陽光発電のMPPT制御(最大電力点追従)は、I-V特性の最大電力点をリアルタイムで追従する制御で、山登り法(P&O法)・インクリメンタルコンダクタンス法等が用いられる。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。MPPTはdP/dV=0となる動作点を探索。山登り法は実装簡単だが部分陰影下で局所最大に陥る欠点。グローバルMPPT(GA・PSO応用)で解決。パワコン効率の主要要素。

  286. 問286.電力用変圧器の効率最大は鉄損(無負荷損)=銅損(負荷損)となる負荷率で、通常50〜70%負荷で最大効率となるよう設計される。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。η=出力/(出力+鉄損+α²×全負荷銅損)を最大化する負荷率α=√(鉄損/全負荷銅損)。常時負荷率を考慮し設計し、配電用変圧器は40〜70%で最高効率となるよう銅損調整。

  287. 問287.対称座標法による1線地絡電流計算で、a相地絡時の地絡電流Ig=3E/(Z1+Z2+Z0+3Zf)で、Zfは地絡抵抗、Z1,Z2,Z0は正相・逆相・零相インピーダンス。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。境界条件Ib=Ic=0、Va=Ifg×Zfから対称分回路を直列接続。直接接地系では1線地絡電流が3相短絡電流を超える場合あり、零相インピーダンス管理が重要。

  288. 問288.受変電設備の力率改善コンデンサ群投入時の突入電流は定格の数十倍に達するため、限流リアクトル付き直列リアクトル(6%SR)で突入電流を定格の数倍以下に抑制する。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。コンデンサ単体投入では数十倍の高周波突入電流が発生。直列リアクトル併設で電流上昇率di/dt抑制と高調波対策を兼ね、コンデンサ・遮断器の寿命延伸に寄与する。

  289. 問289.電気事業法上の波及事故(他者波及事故)が発生した場合、原因究明と再発防止策を含む詳報を事故発生から原則として「24時間以内」に経済産業大臣に提出しなければならない。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。波及事故の速報は24時間以内だが、詳報は「事故発生日から起算して30日以内」に提出。電気関係報告規則3条で速報と詳報の期限は明確に区別されている。

    根拠:電気関係報告規則 第3条 (出典: e-Gov法令検索)

  290. 問290.電力系統の同期安定度解析における等面積法は、過渡安定極限を加速面積=減速面積の条件で判定する図的解析法で、第一動揺の安定判別に有効である。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。動揺方程式の積分形から得られる解析手法で、加速エネルギー≤減速可能エネルギーが安定条件。詳細解析は時間領域シミュレーション(EMTP等)で実施するが、等面積法は概略判定に有用。

  291. 問291.原子力発電所の非常用ディーゼル発電機は2台以上設置し、シビアアクシデント対策として可搬型電源車・空冷ガスタービン発電機も配備する多重多様性が求められる。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。福島事故後の新規制基準で外部電源喪失(SBO)対策強化。電源多重化(独立電源)・多様化(駆動源異なる)・分散配置(共通要因故障防止)が義務化。電源確保は重要安全機能の要。

  292. 問292.電気主任技術者が選任を行う事業場で、ある月の点検記録に異常を発見しながら是正措置を怠り波及事故に至った場合、電気主任技術者個人が刑事責任(罰金等)を問われる可能性がある。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。電気事業法第43条(主任技術者の義務)違反として保安監督義務違反、業務上過失致死傷罪(刑法211条)、業務上失火罪等の構成要件該当性がある。記録改ざんは虚偽記載で別罪。

    根拠:刑法 第211条電気事業法 第43条 (出典: e-Gov法令検索)

  293. 問293.FMEA(故障モード影響解析)は機器の各部品の故障モードを列挙し、影響度・発生頻度・検出度の3指標を1〜10で評点しRPN(Risk Priority Number)=積で優先順位を決定する手法。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。FMEAはボトムアップ的信頼性解析で、RPNが大きい項目から対策実施。設計FMEA(DFMEA)とプロセスFMEA(PFMEA)があり、ISO 9001/IATF 16949等で品質管理に組み込まれる。

  294. 問294.BCP(事業継続計画)における電源確保策として、UPS(蓄電池+インバータ)は瞬時切替で短時間負荷、発電機は長時間負荷を担う組み合わせで、両者の起動時間ギャップを埋める設計が標準。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。UPSは瞬時(<10ms)対応で5〜30分継続、ディーゼル発電機は10〜30秒起動で長時間継続。両者の連携でデータセンタ・病院等のミッションクリティカル負荷の連続供給を実現する。

  295. 問295.発電機回転速度N=120f/Pで、4極機の50Hz運転時の同期速度は1800rpm、60Hz運転時は2160rpmとなる。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。N=120f/Pで4極(P=4)・50Hzなら1500rpm、60Hzなら1800rpm。問題文は2極機の値と混同。同期速度公式は基本中の基本で、計算間違いは致命的。

  296. 問296.基準容量100MVA、系統側%Z=20%、変圧器%Z=15%、合計%Z=35%(基準容量換算)のとき、母線における三相短絡容量はおよそ何MVAか。

    • ア.286MVA
    • イ.143MVA
    • ウ.200MVA
    • エ.100MVA

    正解:ア.286MVA

    解説:Ss=Sbase×100/%Z=100×100/35≒285.7≒286MVA。%Z法による短絡容量計算の基本式。遮断器の遮断容量はこれより大きく選定(JIS C 4607では125%安全率)。

  297. 問297.有効電力P=500kW、力率cosφ=0.7(遅れ)の負荷を、力率0.95(遅れ)まで改善するのに必要な進相コンデンサ容量Qcはおよそいくらか。

    • ア.345kvar
    • イ.412kvar
    • ウ.500kvar
    • エ.691kvar

    正解:ア.345kvar

    解説:Qc=P(tanφ1-tanφ2)。tan(cos⁻¹0.7)≒1.020、tan(cos⁻¹0.95)≒0.329。Qc=500×(1.020-0.329)≒345kvar。電気管理技術者の標準計算で実務頻出。

  298. 問298.電力用変圧器の鉄損(無負荷損)Pi=100W、全負荷時銅損(負荷損)Pc=200Wの場合、効率が最大となる負荷率はおよそ何%か。

    • ア.70%
    • イ.50%
    • ウ.100%
    • エ.141%

    正解:ア.70%

    解説:最大効率条件Pi=α²×Pc。α=√(Pi/Pc)=√(100/200)=√0.5≒0.707=70.7%。配電用変圧器は常用負荷率を考慮し60〜70%で最高効率となるよう設計される。

  299. 問299.周波数50Hz、極数2(P=2)の同期発電機の同期速度はいくらか。

    • ア.3000rpm
    • イ.1800rpm
    • ウ.1500rpm
    • エ.3600rpm

    正解:ア.3000rpm

    解説:N=120f/P=120×50/2=3000rpm。タービン発電機は高速回転で2極機が標準、水車発電機は低速で多極機が一般的。極数と速度の関係は基本中の基本。

  300. 問300.一次遅れ系のステップ応答y(t)=K(1-exp(-t/T))において、t=Tのときの応答値はゲインKの何倍か。

    • ア.1.0
    • イ.0.5
    • ウ.0.632
    • エ.0.368

    正解:ウ.0.632

    解説:t=Tでy(T)=K(1-e⁻¹)≒K×0.632。時定数Tは応答が定常値の63.2%に達する時間として定義される。制御工学の基本特性で、応答速度評価の指標。

  301. 問301.有効電力P=5kW、無効電力Q=3kvarの三相負荷の皮相電力Sはいくらか。

    • ア.3kVA
    • イ.5kVA
    • ウ.5.83kVA
    • エ.7kVA

    正解:ウ.5.83kVA

    解説:S=√(P²+Q²)=√(25+9)=√34≒5.83kVA。複素電力S=P+jQの絶対値。力率cosφ=P/S=5/5.83≒0.857となる。

  302. 問302.三相3線式線間電圧6600V、定格容量1000kVAの変圧器二次側定格電流はおよそ何Aか(力率1とする)。

    • ア.100A
    • イ.10A
    • ウ.1000A
    • エ.10000A

    正解:ア.100A

    解説:I=S/(√3×V)=1000×10³/(√3×6600)≒87.5A、ほぼ100A。三相電力公式の基本適用。受電設備の電流値感覚として重要。

  303. 問303.電圧フリッカの管理指標として日本で標準的に用いられているものはどれか。

    • ア.△V10で0.45V以下
    • イ.5%THDのみ管理
    • ウ.6回繰返し平均1%
    • エ.RMS変動率3%以下

    正解:ア.△V10で0.45V以下

    解説:△V10は10Hzでの人間視感度最大の特性を利用した指標で、視感度補正後の電圧変動値0.45V(100V系)以下が管理目標。電気炉・アーク炉等の負荷で重要。

  304. 問304.電力系統において、6%直列リアクトル付き高圧進相コンデンサが主に抑制する高調波周波数はどれか(基本波50Hz)。

    • ア.350Hz
    • イ.150Hz
    • ウ.250Hz
    • エ.50Hz

    正解:ウ.250Hz

    解説:第5調波(5×50=250Hz)。6%SRでL/C比から5²×0.06=1.5>1となり全体が誘導性となり第5調波電流が流入しなくなる。三相整流回路の主要発生高調波。

  305. 問305.線形時不変システムdx/dt=Ax+Buの可制御性判定条件として正しいものはどれか。

    • ア.可制御性行列のランク=システム次数
    • イ.システム行列Aの行列式≠0
    • ウ.状態方程式の解が一意
    • エ.全固有値の実部が負

    正解:ア.可制御性行列のランク=システム次数

    解説:可制御性行列Uc=[B AB A²B …Aⁿ⁻¹B]のランクがシステム次数nに等しければ可制御。カルマンの判定法で、状態フィードバック設計の前提条件となる現代制御理論の基本。

  306. 問306.理想方形波(振幅A・周期T)のフーリエ級数展開において、含まれる高調波成分はどれか。

    • ア.全偶数次
    • イ.第1調波のみ
    • ウ.奇数次のみ
    • エ.全次数同振幅

    正解:ウ.奇数次のみ

    解説:方形波は奇関数で対称性から偶数次が消え、奇数次のみ(1,3,5,7…)。第n次振幅=4A/(nπ)。インバータPWM波形・矩形波スイッチング電源の高調波解析の基礎。

  307. 問307.電気関係報告規則において、波及事故(他者へ波及した停電事故)の速報期限はどれか。

    • ア.7日以内
    • イ.48時間以内
    • ウ.24時間以内
    • エ.30日以内

    正解:ウ.24時間以内

    解説:速報は事故発生時から24時間以内に電話・FAX等で経済産業大臣(産業保安監督部長)に報告。詳報は30日以内に文書提出。電気主任技術者の重要法定義務。

  308. 問308.電気主任技術者が受講義務を負う保安管理業務講習(法定講習)の受講周期はどれか。

    • ア.10年以内
    • イ.5年以内
    • ウ.7年以内
    • エ.3年以内

    正解:イ.5年以内

    解説:電気事業法施行規則52条の2により5年以内ごとに講習受講義務。専任・外部委託問わず全員対象。技術動向や法令改正をフォローし保安水準維持を図る制度。

    根拠:電気事業法施行規則 第52条の2 (出典: e-Gov法令検索)

  309. 問309.需給調整市場の5商品区分のうち、最も応動時間が短く(10秒以内)、ガバナフリー相当の周波数調整に用いられる商品はどれか。

    • ア.一次調整力
    • イ.二次調整力①
    • ウ.三次調整力①
    • エ.三次調整力②

    正解:ア.一次調整力

    解説:一次調整力は10秒以内応動・5分継続、周波数の高速変動を抑制。二次①は5分以内・30分継続(LFC/AFC)、三次は15分以内応動(オフライン投入可能)で経済負荷配分相当。

  310. 問310.蓄電池システムで充電効率90%、放電効率90%の場合、ラウンドトリップ効率はおよそ何%か。

    • ア.90%
    • イ.81%
    • ウ.95%
    • エ.180%

    正解:イ.81%

    解説:RTE=ηchg×ηdis=0.9×0.9=0.81=81%。エネルギー損失は積算されるため乗算で計算。リチウムイオン電池は85〜95%、レドックスフロー65〜75%が標準的指標。

  311. 問311.データセンタの電源BCP対策として、瞬時停電から長時間停電まで連続供給を実現する標準的構成はどれか。

    • ア.UPS+発電機の組合せ
    • イ.発電機のみ
    • ウ.瞬時切替UPSのみ
    • エ.コンセント増設

    正解:ア.UPS+発電機の組合せ

    解説:UPS(蓄電池+インバータ)が瞬時(<10ms)切替で短時間負荷を担い、ディーゼル発電機(10〜30秒起動)が長時間負荷を引き継ぐ多重構成。両者の起動時間ギャップを蓄電池容量で埋める。

  312. 問312.FMEA(故障モード影響解析)におけるリスク優先度RPNの算定式はどれか。

    • ア.MTBF最大化
    • イ.RPN=影響度×発生度×検出度
    • ウ.コスト最小化
    • エ.共通要因故障の確認

    正解:イ.RPN=影響度×発生度×検出度

    解説:RPN=影響度(Severity)×発生頻度(Occurrence)×検出度(Detection)で1〜1000の値となる。各指標1〜10点評価。RPN大の項目から対策実施し設計品質向上を図る。

  313. 問313.太陽光発電のMPPT(最大電力点追従)制御で最も広く採用されている手法はどれか。

    • ア.山登り法(P&O)
    • イ.PI制御
    • ウ.ロバスト制御
    • エ.デッドビート制御

    正解:ア.山登り法(P&O)

    解説:山登り法(P&O:Perturb & Observe法)は動作電圧を微小変化させ電力増減を観測しMPPを探索。実装簡単で広く採用。部分陰影下では局所最大停滞があり、グローバルMPPT手法も併用される。

  314. 問314.三相全波整流回路(6パルス)で発生する低次高調波のうち、振幅が最大となる主要次数はどれか。

    • ア.第3調波
    • イ.第1調波
    • ウ.第5調波
    • エ.第7調波

    正解:ウ.第5調波

    解説:6パルス整流の理論高調波次数はn=6k±1(k=1,2,…)で第5・7・11・13調波が発生。最低次は第5調波で振幅1/5(基本波比)。12パルス化すると第5・7が打消され第11・13が主成分。

  315. 問315.電気設備技術基準解釈で定める、高圧電路の絶縁耐力試験における試験電圧の標準値として、6600V電路に対する試験電圧はおよそ何Vか(交流の場合)。

    • ア.約10350V
    • イ.約6600V
    • ウ.約3450V
    • エ.約13800V

    正解:ア.約10350V

    解説:高圧電路の絶縁耐力試験は最大使用電圧の1.5倍の電圧を10分間連続して加えます。6600V系の最大使用電圧は約6900V(6600×1.15/1.1)で、試験電圧は6900×1.5≒10350Vです。

  316. 問316.真空中の電界Eに対し、ガウスの法則は微分形で∇・E = ρ/ε₀ と表される。これは電束密度の発散が電荷密度に等しいというマクスウェル方程式の一つである。

    正解:○(正しい)

    解説:ガウスの法則の微分形は∇・E = ρ/ε₀(真空中)であり、電束密度D=ε₀EではD∇・D=ρとなる。これは電荷を源とする電界の発散を示し、マクスウェル4方程式の一つを構成する。

  317. 問317.ファラデーの電磁誘導法則の微分形は ∇×E = +∂B/∂t であり、磁束密度の時間変化が誘導電界の回転を生み出す関係を表す。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは ∇×E = -∂B/∂t であり、符号はマイナス。これはレンツの法則を含み、誘導電界は磁束変化を妨げる向きに生じる。符号を逆にするとエネルギー保存則に反する。

  318. 問318.アンペールの法則の積分形 ∮H・dl = I では、変位電流項を考慮しないと時間変化する電磁界では矛盾が生じるため、マクスウェルが ∂D/∂t を追加した。

    正解:○(正しい)

    解説:変位電流 ∂D/∂t を追加することで、コンデンサ充電時の電流連続性が保たれ、電磁波の存在も予言できる。これがマクスウェル方程式の完成であり、電磁波の伝播速度c=1/√(ε₀μ₀)が導かれる。

  319. 問319.ストークスの定理は、閉曲面上のベクトル場の面積分が、その境界の発散の体積積分に等しいという定理である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。ストークスの定理は閉曲線上の線積分が境界面上の回転(curl)の面積分に等しい:∮A・dl = ∫(∇×A)・dS。発散と体積積分の関係はガウスの発散定理。両者を混同しないこと。

  320. 問320.誘電率εの均質媒質中において、点電荷Qが作る電界の大きさは E = Q/(4πεr²) で表され、距離の2乗に反比例する。

    正解:○(正しい)

    解説:クーロンの法則に基づき、点電荷の電界は逆2乗則に従う。ε=ε₀εrで、比誘電率εrが大きいほど電界は弱まる。電束密度D=εEはQ/(4πr²)で媒質によらない。

  321. 問321.比透磁率μrが大きい磁性体内部では、外部から加えた磁界Hに対し磁束密度Bは B=μ₀μrH となるため、Hも比例して大きくなる。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。B=μ₀μrHでBが大きくなるが、H自体は外部起磁力で決まる。磁気回路ではHではなくBが媒質依存。磁性体内部でHは小さくなることが多い(反磁界を考慮)。

  322. 問322.ポインティングベクトル S = E × H は単位面積あたりの電磁エネルギーの流れ(W/m²)を表し、その向きは電磁波のエネルギー伝播方向を示す。

    正解:○(正しい)

    解説:ポインティングベクトルはエネルギーフラックス密度を表し、外積方向に従う。電磁波ではE、H、Sが互いに直交する右手系を構成。同軸ケーブルや導波管でも電力輸送はこのSの積分で求まる。

  323. 問323.RLC直列回路の共振角周波数は ω₀ = 1/√(LC) で与えられ、共振時の力率は0.707(=1/√2)となる。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。共振時はリアクタンスXL=XCで打ち消し、純抵抗回路となるため力率は1.0となる。0.707は半電力点(バンド幅両端)での力率。共振周波数の式 ω₀=1/√(LC) は正しい。

  324. 問324.RLC直列回路のQ値は Q = ω₀L/R = 1/(ω₀CR) で表され、Qが大きいほど共振の鋭さ(選択度)が高い。

    正解:○(正しい)

    解説:Q値は共振の鋭さを示し、バンド幅BW=ω₀/Qの関係がある。Q大→狭帯域・高選択度、Q小→広帯域。フィルタ設計で重要な指標であり、エネルギー蓄積/損失比とも解釈される。

  325. 問325.三相平衡回路のY結線において、線間電圧VLと相電圧Vpの関係は VL = √2 Vp であり、線間電圧は相電圧より60°遅れる。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは VL=√3 Vp、線間電圧は相電圧より30°位相が進む(√2や60°ではない)。Δ結線では VL=Vp、IL=√3 Ip となる。係数√3と位相30°の暗記が必須。

  326. 問326.対称座標法において、零相成分は a相、b相、c相の相電流が同位相で同じ大きさのとき最大となり、Y-Y接続で中性点接地時に流れる地絡電流の解析に用いられる。

    正解:○(正しい)

    解説:零相分I₀=(Ia+Ib+Ic)/3。三相同相成分を表し、中性点接地系の地絡電流計算に不可欠。Δ結線では零相電流は閉路内を循環し外部には流れない。対称座標法は不平衡故障解析の基本手法。

  327. 問327.ラプラス変換において、単位ステップ関数 u(t) の像関数は 1/s²、ランプ関数 t・u(t) の像関数は 1/s である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。逆である。u(t)→1/s、t・u(t)→1/s²、t²u(t)→2/s³。一般に t^n→n!/s^(n+1)。ラプラス変換の基本公式は制御工学・過渡現象解析で頻出。微分はs倍、積分は1/s倍に対応。

  328. 問328.RC直列回路に直流電圧Eをt=0で印加したとき、コンデンサ電圧 vC(t) は E(1-e^(-t/RC)) となり、時定数τ=RCの時刻で最終値の約63.2%に達する。

    正解:○(正しい)

    解説:時定数τ=RCで、t=τで vC=E(1-e⁻¹)≈0.632E、t=5τで約99.3%。過渡応答の基本式。微分方程式 RC dv/dt+v=E の解で、初期条件 v(0)=0 から導出される。

  329. 問329.RL直列回路に直流電圧Eをt=0で印加したとき、回路電流 i(t) は (E/R)(1+e^(-Rt/L)) となり、時定数τ=L/Rで定常値に近づく。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは i(t)=(E/R)(1-e^(-Rt/L))。+ではなく-。インダクタは電流変化を妨げるためi(0)=0から定常値E/Rへ漸近する。+e項では t=0 で i=2E/Rとなり物理的に不合理。

  330. 問330.理想変成器(理想トランス)の一次・二次巻数比 a=N1/N2 に対し、二次から見た一次側インピーダンスは Z1 = a² Z2 となる。

    正解:○(正しい)

    解説:巻数比aで電圧はa倍、電流は1/a倍となり、インピーダンスはa²倍に変換される。これがインピーダンス整合の原理。最大電力供給定理と組み合わせて電力増幅器の出力段設計に応用される。

  331. 問331.ノートンの定理では、線形回路網を等価電流源と等価インピーダンスの直列回路に置き換える。これはテブナンの定理と同じ等価回路形式を持つ。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。ノートン等価は電流源と等価アドミタンス(インピーダンス)の並列回路。テブナンは電圧源とインピーダンスの直列回路で形式が異なる。両者は双対関係 VTH=IN×ZTH で相互変換可能。

  332. 問332.ヒステリシス損は周波数fに比例し、渦電流損は周波数fの2乗に比例する。これらを合わせて鉄損と呼び、変圧器の無負荷損の主要部分を占める。

    正解:○(正しい)

    解説:ヒステリシス損 Ph∝f・Bm^x(スタインメッツ指数x≈1.6-2.0)、渦電流損 Pe∝f²Bm²t²(tは鉄板厚)。珪素鋼板の薄板積層で渦電流損を低減。鉄損は負荷に無関係で常時発生する損失。

  333. 問333.デシベル(dB)表示で、電力比10倍は10dB、電圧比10倍は10dBである。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。電力比10倍は10dB(10log₁₀10=10)、電圧比10倍は20dB(20log₁₀10=20)。電力は10log、電圧・電流は20logを使う点が重要。dBはアンプ・フィルタの利得表示で頻出。

  334. 問334.OPアンプの理想特性として、入力インピーダンスは無限大、出力インピーダンスはゼロ、開ループ電圧利得は無限大、入力オフセット電圧はゼロである。

    正解:○(正しい)

    解説:理想OPアンプはバーチャルショート(V+=V-)が成立し、入力電流ゼロ。実際には有限利得・有限帯域だが、負帰還により安定で高精度な増幅・演算が可能。反転・非反転・差動・積分回路の解析基礎。

  335. 問335.反転増幅回路の電圧利得は Av = +Rf/Rin で表され、入力と出力は同位相となる。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。反転増幅は Av=-Rf/Rin で位相は180°反転(逆相)。非反転増幅 Av=1+Rf/Rin は同相。バーチャルショートとキルヒホッフの電流則から導出。符号と位相関係に注意。

  336. 問336.P型半導体ではドナー不純物(5価元素)を添加し、多数キャリアは電子となる。代表的ドナーには硼素(B)、ガリウム(Ga)がある。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。P型はアクセプタ(3価:ホウ素B、ガリウムGa)添加で多数キャリアは正孔。N型がドナー(5価:燐P、ヒ素As)添加で多数キャリアは電子。型と価数とキャリア種別を混同しないこと。

  337. 問337.MOSFETのゲート・ソース間電圧VGSがしきい値Vthより小さいとき、ドレイン電流IDが最大となり、VGS>Vthでカットオフ(遮断)状態となる。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。Nチャネル・エンハンスメント型MOSFETでは VGS<Vth でカットオフ(IDほぼゼロ)、VGS>Vthで導通。Pチャネルでは符号が逆。論理回路(CMOS)の動作理解に必須。

  338. 問338.論理代数(ブール代数)におけるド・モルガンの定理は、A・B の否定が NOT(A・B)= A‾ + B‾(ANDの否定はORの否定の和)と表される。

    正解:○(正しい)

    解説:ド・モルガン定理:(A・B)' = A' + B' および (A+B)' = A'・B'。論理回路の簡略化、NAND/NORゲートでの任意関数実現に活用。カルノー図最適化にも応用される基本定理。

  339. 問339.10進数の45を2進数に変換すると 101101 となる。

    正解:○(正しい)

    解説:45=32+8+4+1=2⁵+2³+2²+2⁰、2進で101101。16進では2D。基数変換は情報処理の基本で、コンピュータの内部表現理解に不可欠。除算法と乗算法の2手法を使い分ける。

  340. 問340.16進数 F0 を10進数に変換すると 250 である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。F0(16) = 15×16 + 0 = 240。F=15、各桁の重みを掛けて加算する。同様に FF=255、100(16)=256。16進数は2進数4桁を1桁にまとめた表現で、デジタル回路で広く使用。

  341. 問341.自動制御の安定判別法であるラウス・フルビッツの判別法は、特性方程式の係数のみから安定性を判定でき、複素平面上の極の位置を直接求める必要がない。

    正解:○(正しい)

    解説:ラウスの安定判別はラウス表の第1列の符号がすべて正なら安定。フルビッツ判別は係数行列式が全て正なら安定。極を求めずに判定できる利点があり、高次系の安定設計に活用される。

  342. 問342.ナイキスト線図において、開ループ伝達関数G(s)H(s)のベクトル軌跡が点(-1, j0)を反時計回りに囲む回数Nに等しい数だけ、閉ループ系の極が右半平面に存在する。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。ナイキストの安定判別では、(-1, j0)点を時計回りに囲む回数(または不安定極数P-反時計回りN)から閉ループ不安定極数Z=N+Pを判定する。回転方向と極数の関係を正確に把握する必要がある。

  343. 問343.ボード線図の利得余裕(ゲイン余裕)は、位相が-180°となる周波数におけるゲイン(dB)の0dB線からの余裕量を示し、正であれば安定方向である。

    正解:○(正しい)

    解説:位相交点周波数におけるゲイン余裕GMと、ゲイン交点周波数における位相余裕PMで安定度を評価。一般にGM≥6dB、PM≥30°が設計目安。PID調整の指針として実務でも頻用。

  344. 問344.PID制御における微分動作(D動作)は、定常偏差(オフセット)を完全に除去する機能を持ち、応答の高速化と零定常偏差の両立を実現する。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。定常偏差除去は積分動作(I)の役割。D動作は偏差変化速度に応じて操作量を加減し、応答改善・オーバーシュート抑制が目的。各動作の機能を混同しないこと(P:基本、I:偏差除去、D:予測動作)。

  345. 問345.正弦波交流における平均値Vavと実効値Vrmsの関係は、Vav = (π/2)・Vrms で表される。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正弦波の最大値Vmに対し Vrms=Vm/√2、Vav=2Vm/π(半周期平均)。よって Vav/Vrms=(2√2)/π≈0.900。波形率=Vrms/Vav=π/(2√2)≈1.111。波高率=Vm/Vrms=√2≈1.414。

  346. 問346.電力Pは皮相電力Sと力率cosθの積 P=S・cosθ で表され、無効電力QはQ=S・sinθ。三者の関係は S²=P²+Q²(直角三角形)となる。

    正解:○(正しい)

    解説:皮相電力S[VA]、有効電力P[W]、無効電力Q[var]の関係は電力ベクトル図で直角三角形を成す。力率改善は無効電力Qの補償(コンデンサ投入等)で実現される。電気料金にも直結する重要概念。

  347. 問347.ホイートストンブリッジが平衡状態にあるとき、対辺の抵抗の積が等しい関係 R1・R4 = R2・R3 が成立し、検流計に電流が流れない。

    正解:○(正しい)

    解説:平衡条件 R1/R2=R3/R4 すなわち R1R4=R2R3。未知抵抗の精密測定に用いる。交流ブリッジ(マクスウェル、ヘイ、シェーリング等)ではインピーダンスの積で平衡条件が決まる。

  348. 問348.誤差論において、独立な複数の系統誤差の合成は、それぞれの誤差の2乗和の平方根として求められる。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。系統誤差は同符号で累積するため代数和で合成する。2乗和の平方根(√(Σεi²))で合成するのは独立な偶然誤差(ランダム誤差)。系統誤差と偶然誤差の取扱いの違いを理解することが重要。

  349. 問349.平行平板コンデンサ(極板面積S、間隔d、誘電率ε)の静電容量CはC=εS/dで与えられ、間隔dを半分にすると容量は2倍となる。

    正解:○(正しい)

    解説:C=εS/dより、Sに比例、dに反比例。誘電体挿入で比誘電率εr倍に増加。並列接続は和、直列接続は逆数和。エネルギーW=(1/2)CV²=Q²/(2C)。電力電子回路・計測で頻用される基本式。

  350. 問350.ソレノイドコイル(巻数N、長さl、断面積S)のインダクタンスLは L=μN²S/l で与えられ、巻数Nに比例する。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。L=μN²S/lはNの2乗に比例(Nに比例ではない)。これは磁束Φ=μNI/l・S、鎖交磁束NΦ=μN²SI/l=LIから導出。インダクタ設計では巻数の2乗効果を活用する。

  351. 問351.電界Eと電位Vの関係は E = -grad V(電界は電位の負の勾配)で表される。電界は等電位面に垂直で、電位の高い方から低い方へ向かう。

    正解:○(正しい)

    解説:E=-∇Vはベクトル解析の基本関係。電界は等電位面の法線方向(電位減少方向)。線積分∫E・dl=-ΔVから電位差を計算可能。エネルギー保存則と整合する重要関係式。

  352. 問352.ビオ・サバールの法則は、電流素片 I dl が距離r離れた点に作る磁界 dH の大きさが dH = (I dl sinθ)/(4πr²) で与えられることを示す。

    正解:○(正しい)

    解説:ビオ・サバールの法則は電流が作る磁界の基本式。アンペールの法則の積分形は対称性のある場合に有効だが、ビオ・サバールは任意形状の電流に適用可能。コイル設計の基礎。

  353. 問353.コイル(自己インダクタンスL、抵抗R)に蓄積される磁気エネルギーは W = LI² で表される。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは W=(1/2)LI²。コンデンサのW=(1/2)CV²と双対関係。係数1/2を忘れる典型誤り。エネルギー保存とP=dW/dt=LI(dI/dt)の関係から導出される。

  354. 問354.電束密度Dと電界Eの関係は D=εE、磁束密度Bと磁界Hの関係は B=μH(線形・等方性媒質)で与えられ、これらは構成方程式(物質方程式)と呼ばれる。

    正解:○(正しい)

    解説:構成方程式はマクスウェル方程式と組み合わせて電磁界問題を完結させる。非線形磁性体(強磁性体)ではμが磁界依存。誘電体の周波数分散もEM波伝搬解析で重要となる。

  355. 問355.n型半導体の多数キャリアは正孔、少数キャリアは電子である。アクセプタ濃度Naが真性キャリア濃度niより十分大きいとき、正孔濃度はNaにほぼ等しい。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。n型は多数キャリアが電子(n≈Nd、ドナー濃度に等しい)、少数キャリアが正孔。本文の記述はp型(正孔多数、p≈Na)の説明である。型とキャリア種を取り違えてはならない。

  356. 問356.電界効果トランジスタ(FET)はバイポーラトランジスタと異なり、入力インピーダンスが極めて高く、電流駆動素子である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。FETは電圧駆動素子(バイポーラは電流駆動)。入力インピーダンスが高い点は正しい。電圧VGSでドレイン電流を制御するのが特徴で、低消費電力・高入力インピーダンス回路に最適。

  357. 問357.サイリスタ(SCR)はゲートにトリガパルスを与えてターンオンするが、ターンオフはアノード電流を保持電流以下にする必要があり、ゲートでは強制ターンオフできない。

    正解:○(正しい)

    解説:通常のサイリスタはゲートターンオン・自然消弧。GTO(ゲートターンオフサイリスタ)は逆方向ゲート電流でオフ可能。電力電子分野(インバータ・整流装置)の基本素子で、保持電流・ラッチング電流の理解必須。

  358. 問358.三相全波整流回路(純抵抗負荷)の直流出力電圧Edcは、線間電圧実効値VLに対し Edc = (3√2/π)VL ≈ 1.35 VL となる。

    正解:○(正しい)

    解説:三相全波(6パルス)整流 Edc=(3√2/π)VL≈1.35VL。リプル率約4%と低い。三相半波はEdc=(3√6/2π)Vp≈1.17Vp。電力電子・受電設備で頻出の整流回路特性。

  359. 問359.インピーダンス整合(最大電力供給定理)では、負荷インピーダンスZLが電源内部インピーダンスZsに等しい ZL=Zs のとき、負荷で消費される電力が最大となる(純抵抗以外でも常に虚部不要)。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。複素インピーダンスでは ZL=Zs* (共役複素数)が最大電力条件。虚部の符号反転で打ち消し純抵抗負荷状態を作る必要がある。純抵抗源の場合のみ ZL=Zs が成立。RF回路で重要。

  360. 問360.アンプの周波数特性で、利得が直流(中域)から3dB低下する周波数を遮断周波数(カットオフ周波数)と呼び、これは出力電力が半分になる周波数に相当する。

    正解:○(正しい)

    解説:-3dB点=電力半分点(=0.707倍電圧)。低域・高域カットオフでバンド幅BW定義。GB積(利得帯域幅積)一定の性質はOPアンプ設計指標。フィルタ・増幅回路の特性評価基本。

  361. 問361.シャント抵抗を電流計と直列に接続すると、電流計の測定範囲を拡大できる。倍率mのとき、シャント抵抗Rs=(m-1)/Ra(Raは電流計内部抵抗)となる。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。シャント抵抗は電流計と並列接続。倍率m倍のとき Rs=Ra/(m-1)。電圧計には倍率器を直列接続 Rm=(m-1)Rv。並列/直列の混同に注意。電流分流・電圧分圧の原理から導出。

  362. 問362.計器の確度(精度)は、最大目盛値に対する許容誤差の百分率で示され、JIS規格では0.2級、0.5級、1.0級、1.5級、2.5級などに分類される。

    正解:○(正しい)

    解説:0.5級なら最大目盛の±0.5%以内の誤差を保証。精密測定には0.2級以上を用いる。読み値の何%ではなく最大目盛の何%である点に注意。指示計器選定の重要指標。

  363. 問363.正規分布に従うデータの標準偏差σに対し、±2σの範囲には全データの約99.7%が含まれる。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。±2σで約95.4%、±3σで約99.7%、±1σで約68.3%。誤差論・品質管理で頻出の数値。3σ管理が品質保証の基準として使われる(シックスシグマは±6σ)。

  364. 問364.二次系制御システムの伝達関数 ω_n²/(s²+2ζω_n s+ω_n²) において、減衰係数ζ=1のとき臨界減衰、ζ<1で過減衰、ζ>1で減衰振動となる。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。逆である。ζ<1で減衰振動(不足制動)、ζ=1で臨界減衰、ζ>1で過減衰(過制動)。制御系設計でζ=0.4-0.7程度がオーバーシュート・応答速度バランス点。

  365. 問365.伝達関数G(s)のステップ応答における最終値は、ラプラス変換の最終値定理 lim_{s→0} sG(s)・(1/s) = G(0) で求められる(ただしs極が右半平面にないことが条件)。

    正解:○(正しい)

    解説:最終値定理 lim_{t→∞}f(t)=lim_{s→0}sF(s)。安定系(極が左半平面)で有効。初期値定理 lim_{t→0+}f(t)=lim_{s→∞}sF(s)。過渡解析・定常偏差計算の基本ツール。

  366. 問366.三相3線式の平衡負荷に二電力計法を用いた場合、力率にかかわらず2台の電力計はいずれも正値を示し、有効電力Pは常に P=W1+W2 で求めることができる。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。力率角>60°(cosθ<0.5)では一方の電力計が負値(逆振れ)となるため、電圧コイル端子を入替え目盛を読み、最終的に減算して合計を求める必要がある。

  367. 問367.RLC直列回路の共振時には電流が最小値となり、コイル両端電圧とコンデンサ両端電圧は逆向きに加算され、それぞれ電源電圧と等しい大きさになる。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。共振時は|XL|=|XC|でリアクタンスが打ち消され回路は純抵抗化、電流は最大(I=V/R)となる(最小ではない)。VLとVCはQ倍に拡大することがある(電圧拡大現象)。

  368. 問368.電磁波の真空中の伝搬速度c = 1/√(ε₀μ₀) ≈ 3×10⁸ m/s であり、これは波長λと周波数fの積 c=fλ と等しい。

    正解:○(正しい)

    解説:ε₀≈8.854×10⁻¹², μ₀=4π×10⁻⁷ より c≈2.998×10⁸ m/s。光速度として知られ、相対論の基本定数。媒質中ではc/n(n屈折率)に低下。電磁波の存在はマクスウェル方程式の重要帰結。

  369. 問369.理想インダクタの電圧 vL と電流 iL の関係を複素数(フェーザ)で表すと VL = jωL・IL となり、電圧は電流より位相が90°進む。

    正解:○(正しい)

    解説:L: V=jωLI(電圧90°進み)、C: V=I/(jωC)=-jI/(ωC)(電圧90°遅れ)、R: V=RI(同相)。フェーザ解析の基本3要素。リアクタンスXL=ωL、XC=1/(ωC)で抵抗成分のように扱える。

  370. 問370.真空中の電界の大きさ E=10⁴ V/m における電束密度 D の値として最も近いものはどれか。(真空誘電率 ε₀=8.85×10⁻¹² F/m)

    • ア.8.85×10⁻⁸ C/m²
    • イ.1.13×10⁻⁷ C/m²
    • ウ.8.85×10⁻⁷ C/m²
    • エ.1.13×10⁻⁶ C/m²

    正解:ア.8.85×10⁻⁸ C/m²

    解説:D=ε₀E=8.85×10⁻¹²×10⁴=8.85×10⁻⁸ C/m²。真空中の構成方程式 D=ε₀E に直接代入する基本問題。媒質中ではD=εE=ε₀εrE。

  371. 問371.RLC直列回路 R=10Ω、L=10mH、C=10μF の共振周波数 f₀ として最も近い値はどれか。

    • ア.約503 Hz
    • イ.約160 Hz
    • ウ.約1.0 kHz
    • エ.約5.03 kHz

    正解:ア.約503 Hz

    解説:f₀=1/(2π√(LC))=1/(2π√(10⁻²×10⁻⁵))=1/(2π√10⁻⁷)=1/(2π×3.16×10⁻⁴)≈503Hz。LCの積から角周波数を算出して2πで除す典型問題。

  372. 問372.三相平衡Y結線で相電圧Vp=200V、線電流IL=10A、力率0.8(遅れ)のとき、三相有効電力Pはいくらか。

    • ア.3200 W
    • イ.2400 W
    • ウ.1600 W
    • エ.4800 W

    正解:エ.4800 W

    解説:VL=√3×200≈346V、P=√3×VL×IL×cosθ=√3×346×10×0.8≈4800W。または P=3×Vp×Ip×cosθ=3×200×10×0.8=4800W。Y結線では Ip=IL であることに注意。

  373. 問373.OPアンプ反転増幅回路で Rin=10kΩ、Rf=100kΩ、入力電圧 vin=+0.2V のとき出力電圧 vout はいくらか。

    • ア.-0.02 V
    • イ.-2.0 V
    • ウ.+0.02 V
    • エ.+2.0 V

    正解:イ.-2.0 V

    解説:Av=-Rf/Rin=-10、vout=-10×0.2=-2.0V。反転増幅は位相反転(負号)。バーチャルショート(V-≈0)とKCLから i=vin/Rin=vout/(-Rf) より導出。

  374. 問374.ある二次系制御系の特性方程式 s²+4s+25=0 における減衰係数 ζ と固有角周波数 ωn の組合せとして正しいものはどれか。

    • ア.ζ=0.2、ωn=5
    • イ.ζ=0.4、ωn=5
    • ウ.ζ=0.4、ωn=25
    • エ.ζ=2.0、ωn=5

    正解:イ.ζ=0.4、ωn=5

    解説:標準形 s²+2ζωn s+ωn²=0 と比較。ωn²=25 より ωn=5、2ζωn=4 より ζ=4/(2×5)=0.4。0<ζ<1なので減衰振動。極 s=-2±j√21。

  375. 問375.ホイートストンブリッジで R1=100Ω、R2=200Ω、R3=300Ωのとき、平衡となる R4 の値はいくらか。

    • ア.400 Ω
    • イ.150 Ω
    • ウ.600 Ω
    • エ.900 Ω

    正解:ウ.600 Ω

    解説:平衡条件 R1・R4=R2・R3 より R4=R2R3/R1=200×300/100=600Ω。対辺の積が等しい関係から未知抵抗を精密測定する古典的回路。

  376. 問376.10進数 200 を2進数で表すとどれか。

    • ア.11010100
    • イ.11001000
    • ウ.11000100
    • エ.10110100

    正解:イ.11001000

    解説:200=128+64+8=2⁷+2⁶+2³=11001000。除算法:200÷2=100余0、100÷2=50余0、50÷2=25余0、25÷2=12余1、12÷2=6余0、6÷2=3余0、3÷2=1余1、1÷2=0余1。下位から並べ11001000。

  377. 問377.平行平板コンデンサ(極板面積 S=0.01 m²、極板間隔 d=1 mm、比誘電率εr=4)の静電容量 C はいくらか。(ε₀=8.85×10⁻¹² F/m)

    • ア.3540 pF
    • イ.354 pF
    • ウ.885 pF
    • エ.88.5 pF

    正解:イ.354 pF

    解説:C=ε₀εrS/d=8.85×10⁻¹²×4×0.01/10⁻³=8.85×10⁻¹²×40=354×10⁻¹²F=354pF。極板面積に比例、間隔に反比例、誘電体挿入で比誘電率倍。

  378. 問378.RC直列回路 R=1kΩ、C=1μF に直流10Vを印加した。時定数τはいくらか。

    • ア.0.1 ms
    • イ.1 ms
    • ウ.10 ms
    • エ.100 ms

    正解:イ.1 ms

    解説:τ=RC=10³×10⁻⁶=10⁻³秒=1ms。t=τで最終値の63.2%、t=5τで99.3%に充電される。過渡現象の基本パラメータ。

  379. 問379.ラプラス変換 L[e^(-at)]はどれか(a>0)。

    • ア.1/(s-a)
    • イ.1/(s+a)
    • ウ.a/(s+a)
    • エ.a/(s²+a²)

    正解:イ.1/(s+a)

    解説:L[e^(-at)]=1/(s+a)。指数関数のラプラス変換は最重要公式の一つ。L[sin(at)]=a/(s²+a²)、L[cos(at)]=s/(s²+a²)、L[1]=1/s、L[t]=1/s²。

  380. 問380.正弦波電圧 v(t)=141 sin(100πt) [V] の実効値と周波数の組合せとして正しいものはどれか。

    • ア.141V, 50Hz
    • イ.100V, 60Hz
    • ウ.100V, 50Hz
    • エ.141V, 100Hz

    正解:ウ.100V, 50Hz

    解説:Vrms=Vm/√2=141/1.414≈100V、ω=100π より f=ω/(2π)=50Hz。Vm=√2×Vrms、商用周波数50Hzの代表波形。最大値・実効値・平均値・波高率の関係を把握すること。

  381. 問381.あるアンプの電力利得が 30 dB のとき、入力電力に対する出力電力の比は何倍か。

    • ア.1000倍
    • イ.30倍
    • ウ.100倍
    • エ.10倍

    正解:ア.1000倍

    解説:30dB=10log₁₀(Po/Pi) より Po/Pi=10³=1000倍。10dB=10倍、20dB=100倍、30dB=1000倍。電圧利得30dBなら31.6倍(電圧は20log)。

  382. 問382.三相平衡Δ結線負荷の各相インピーダンスZ=10∠30°Ω、線間電圧VL=200Vのとき、線電流ILはいくらか。

    • ア.11.5 A
    • イ.20 A
    • ウ.34.6 A
    • エ.57.7 A

    正解:ウ.34.6 A

    解説:Δ結線では相電流 Ip=VL/|Z|=200/10=20A、線電流 IL=√3×Ip=√3×20≈34.6A。線間電圧=相電圧、線電流=√3×相電流の関係に注意。

  383. 問383.コンデンサ C=10μF に 200V充電したとき蓄えられるエネルギー W はいくらか。

    • ア.0.2 J
    • イ.0.1 J
    • ウ.0.4 J
    • エ.2.0 J

    正解:ア.0.2 J

    解説:W=(1/2)CV²=0.5×10×10⁻⁶×200²=0.5×10⁻⁵×40000=0.2J。係数1/2を忘れないこと。インダクタはW=(1/2)LI²で同様の形式。

  384. 問384.内部抵抗 Ra=0.1Ω・最大目盛1Aの電流計の測定範囲を10A用に拡張したい。電流計に並列接続するシャント抵抗 Rs はおよそいくらか。

    • ア.0.9 Ω
    • イ.0.0111 Ω
    • ウ.0.011 Ω
    • エ.1.0 Ω

    正解:イ.0.0111 Ω

    解説:倍率m=10、Rs=Ra/(m-1)=0.1/9≈0.0111Ω。シャント抵抗は電流計と並列接続。電圧計倍率器とは公式が異なる点に注意(直列接続のため Rm=(m-1)Rv)。

  385. 問385.標準偏差 σ=2 の正規分布データにおいて、±4 の範囲(±2σ)に含まれるデータの割合はおよそ何%か。

    • ア.99.99%
    • イ.95.4%
    • ウ.99.7%
    • エ.68.3%

    正解:イ.95.4%

    解説:正規分布で±1σ=68.3%、±2σ=95.4%、±3σ=99.7%。本問は±4=±2σなので95.4%。品質管理・誤差論で頻出の確率値。3σ管理は不良率約0.3%相当。

  386. 問386.10進数 255 を16進数で表すとどれか。

    • ア.F0
    • イ.FE
    • ウ.FF
    • エ.100

    正解:ウ.FF

    解説:255=15×16+15=FF(16)。255=2⁸-1で1バイトの最大値。0xFF=11111111(2)。100(16)=256(10)。基数変換の基本知識として頻出。

  387. 問387.コイル L=0.1H、抵抗 R=10Ω のRL直列回路にt=0で 10Vの直流を加えた。十分時間経過後の電流定常値はいくらか。

    • ア.1.0 A
    • イ.0.1 A
    • ウ.10 A
    • エ.100 A

    正解:ア.1.0 A

    解説:定常状態ではコイルは短絡(dI/dt=0、VL=0)、よって I=V/R=10/10=1.0A。時定数τ=L/R=0.1/10=0.01秒(10ms)。過渡現象の基本パターン。

  388. 問388.ナイキスト線図において、開ループ伝達関数の右半平面極数P=1の系が、(-1, j0)点を反時計回りに1回囲んでいる。閉ループ系右半平面極数Zと安定性の組合せとして正しいものはどれか。

    • ア.Z=2、不安定
    • イ.Z=1、不安定
    • ウ.Z=0、安定
    • エ.判定不能

    正解:ウ.Z=0、安定

    解説:Z=P-N(Nを反時計回り正と定義)。P=1、N=1 → Z=0、閉ループは安定。開ループ不安定を含む系でも、適切な負帰還で安定化できる代表例。回転方向とP値の組合せ理解が要。

  389. 問389.電磁波の波長 λ=3 m の電波の周波数はいくらか。(光速 c=3×10⁸ m/s)

    • ア.1 GHz
    • イ.100 MHz
    • ウ.300 MHz
    • エ.10 MHz

    正解:イ.100 MHz

    解説:f=c/λ=3×10⁸/3=10⁸Hz=100MHz。FM放送帯(76-95MHz)相当。c=fλの基本式で電波の波長・周波数換算が可能。1GHz=30cm、3GHz=10cm。

  390. 問390.三相全波整流回路において、線間電圧の実効値 VL=200V のとき、直流出力電圧 Edc はおよそいくらか(純抵抗負荷)。

    • ア.約180 V
    • イ.約220 V
    • ウ.約270 V
    • エ.約340 V

    正解:ウ.約270 V

    解説:Edc=(3√2/π)×VL=1.35×200=270V。三相全波(6パルス)整流の基本特性。三相半波は Edc≈1.17×Vp。リプル率約4%。電力電子・受電設備で必須知識。