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知的財産管理技能検定 3級「特許法と知財総論」の一問一答

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📖 知的財産管理技能検定 3級「特許法と知財総論」の全75問と解説(一覧)

知的財産管理技能検定 3級の特許法と知財総論に関する一問一答(全75問)の正解と解説の一覧です。上の一問一答で実際に解いてから、ここで復習・確認できます。

  1. 問1.知的財産権は特許権・実用新案権・意匠権・商標権・著作権等の総称である。

    正解:○(正しい)

    解説:産業財産権(特許・実用・意匠・商標)+著作権が代表。営業秘密・地理的表示等も含む広義の概念。

  2. 問2.産業財産権は特許権・実用新案権・意匠権・商標権の4つを指す。

    正解:○(正しい)

    解説:特許(発明)・実用新案(考案=物品の形状構造に関する小発明)・意匠(デザイン)・商標(マーク)の4つで、いずれも特許庁の所管。出願→審査→設定登録を経て初めて権利が発生する登録主義を採る点が共通する。創作と同時に手続なしで権利が発生する著作権(文化庁所管・無方式主義)とは対照的。

  3. 問3.特許法は発明を保護することで産業の発達に寄与することを目的とする。

    正解:○(正しい)

    解説:特許法1条は「発明の保護及び利用を図ることにより、発明を奨励し、もつて産業の発達に寄与する」と定める。独占権を与えて発明を奨励する一方、出願内容を公開して他者の利用・改良を促すという保護と利用のバランスが目的。文化の発展を目的とする著作権法と対比して覚える。

    根拠: 特許法 第1条 (出典: e-Gov法令検索)

  4. 問4.特許法上の発明は『自然法則を利用した技術的思想の創作のうち高度のもの』と定義される。

    正解:○(正しい)

    解説:特許法2条1項。永久機関は自然法則違反、計算方法は技術的思想でない、として特許対象外。

    根拠: 特許法 第2条 (出典: e-Gov法令検索)

  5. 問5.特許権の存続期間は出願日から原則20年である。

    正解:○(正しい)

    解説:特許法67条。起算点が登録日ではなく出願日である点が重要で、審査に時間がかかるほど実際に権利を行使できる期間は短くなる。医薬品・農薬のように行政上の承認を待つ間は実施できないものについては、その不利益を補うため最大5年の延長登録が認められる。

    根拠: 特許法 第67条 (出典: e-Gov法令検索)

  6. 問6.特許要件は新規性・進歩性・産業上利用可能性の3つである。

    正解:○(正しい)

    解説:特許法29条等。新規性・進歩性・産業上利用可能性の3つ全てが必要。1つでも欠けると拒絶される。

    根拠: 特許法 第29条 (出典: e-Gov法令検索)

  7. 問7.新規性は出願時点で公知でないこと(公開されていないこと)である。

    正解:○(正しい)

    解説:出願時点で公然と知られていない・公然実施されていない・刊行物やインターネットで公開されていないことが要件。自らの発表で新規性を失った場合の救済として、発表から1年以内に出願すれば新規性を失わなかったものとみなす例外規定(新規性喪失の例外)があるが、あくまで例外なので出願を先に済ませるのが原則。

  8. 問8.進歩性はその技術分野の通常の知識を有する者が容易に発明できないことである。

    正解:○(正しい)

    解説:特許法29条2項。その技術分野の通常の知識を有する者(当業者)の基準で判断する。

    根拠: 特許法 第29条 (出典: e-Gov法令検索)

  9. 問9.先願主義は同一発明について最も早く出願した者に権利を与える原則である。

    正解:○(正しい)

    解説:特許法39条。同じ発明について複数の出願があったときは、発明の先後ではなく出願の先後で権利者を決める。発明日の立証は困難で紛争が長期化するため、それを避けて早期出願を促す仕組み。最後まで先発明主義を採っていた米国も2013年に先願主義へ移行した。

    根拠: 特許法 第39条 (出典: e-Gov法令検索)

  10. 問10.特許出願から審査請求は出願日から3年以内に行う必要がある。

    正解:○(正しい)

    解説:特許法48条の3。日本は出願しただけでは審査が始まらない審査請求主義を採る。3年以内に審査請求がなければ出願は取り下げたものとみなされ、以後は権利化できない。全出願を審査する負担を避け、事業上必要なものだけを審査に乗せる仕組み。

    根拠: 特許法 第48条の3 (出典: e-Gov法令検索)

  11. 問11.特許出願は公開公報により出願日から1年6月後に公開される。

    正解:○(正しい)

    解説:特許法64条。出願から1年6月経過すると、審査の進み具合や特許になるかどうかと無関係に出願公開公報で内容が公開される。同じ技術の重複研究を防ぐことが目的。希望すればより早く公開する出願公開の請求もでき、公開後は一定の要件で補償金請求権が生じうる。

    根拠: 特許法 第64条 (出典: e-Gov法令検索)

  12. 問12.特許権の効力は業として特許発明を実施する権利を専有することである。

    正解:○(正しい)

    解説:特許法68条。「業として」とは事業としての実施を指し、個人的・家庭的な実施は含まれない。したがって家庭内で特許発明品を自作して使う行為は侵害にならない。逆に非営利であっても反復継続する事業として行えば「業として」にあたりうる。

    根拠: 特許法 第68条 (出典: e-Gov法令検索)

  13. 問13.職務発明について特許を受ける権利は、原則として発明した従業者に帰属するが、あらかじめ契約や勤務規則等で定めておけば使用者に帰属させることができる。

    正解:○(正しい)

    解説:特許法35条。職務発明とは、性質上その使用者の業務範囲に属し、かつ発明に至った行為が従業者の現在または過去の職務に属する発明をいう。特許を受ける権利は原則として発明した従業者に帰属するが、契約・勤務規則等であらかじめ定めておけば発生した時から会社に帰属させることができる(2015年改正)。その場合、従業者は相当の利益を受ける権利を持つ。

    根拠: 特許法 第35条 (出典: e-Gov法令検索)

  14. 問14.特許権侵害には差止請求・損害賠償請求・不当利得返還請求等で対応する。

    正解:○(正しい)

    解説:特許法100条以下。刑事罰もあり(10年以下の拘禁刑または1000万円以下の罰金)。

    根拠: 特許法 第100条 (出典: e-Gov法令検索)

  15. 問15.特許権侵害の損害額は逸失利益・実施料相当額・利益額等で推定される。

    正解:○(正しい)

    解説:特許法102条。侵害による損害額の立証は本来きわめて困難なため、侵害品の譲渡数量に権利者の単位数量当たりの利益を乗じた額、侵害者が得た利益の額、実施料相当額を損害額と推定する規定を置き、権利者の立証負担を軽くしている。

    根拠: 特許法 第102条 (出典: e-Gov法令検索)

  16. 問16.先使用権は他人の特許出願時に既にその発明を実施していた者が無償で実施を継続できる権利である。

    正解:○(正しい)

    解説:特許法79条。他人の出願の際に、その発明を知らないで自ら発明し、すでに事業を実施しているか事業の準備をしていた者に無償の通常実施権を認める。先願主義のもとで、出願せずに実施していた者が突然差止めを受ける不当な結果を避けるための調整規定。

    根拠: 特許法 第79条 (出典: e-Gov法令検索)

  17. 問17.特許権の専用実施権は登録により設定される独占的実施権である。

    正解:○(正しい)

    解説:特許法77条。設定した範囲内では特許権者自身も実施できなくなるほど強い独占権で、設定登録をして初めて効力が生じる。契約だけで発生し同じ範囲を複数人へ重ねて許諾できる通常実施権(78条)と対をなす。

    根拠: 特許法 第77条 (出典: e-Gov法令検索)

  18. 問18.通常実施権は特許権者の許諾により行う非独占的実施権である。

    正解:○(正しい)

    解説:特許法78条。通常実施権は非独占的なので複数人に同時に許諾可能。専用実施権と対をなす。

    根拠: 特許法 第78条 (出典: e-Gov法令検索)

  19. 問19.特許の無効審判は特許庁の審判官による特許の有効性審査である。

    正解:○(正しい)

    解説:特許法123条2項。無効審判は利害関係人に限り請求できる(平成26年改正前は何人も請求できたが、改正で制限された)。本文の『審判官による有効性審査』という趣旨は正しい。

    根拠: 特許法 第123条 (出典: e-Gov法令検索)

  20. 問20.国際出願(PCT出願)は1つの出願で複数国に特許出願できる制度である。

    正解:○(正しい)

    解説:1つの国際出願を提出すれば、指定した全締約国に同じ日に出願したのと同じ効果が得られる制度。ただし特許を与えるかどうかは各国の判断であり、所定期間内に各国へ移行する手続(翻訳文の提出等)をして個別に審査を受ける必要がある。1件で世界中の権利が取れる制度ではない。

  21. 問21.特許を受ける権利を有する者自身の行為によって公開された発明でも、公開の日から1年以内に所定の手続をとって特許出願をすれば、新規性喪失の例外の適用を受けることができる。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。特許法30条2項により、権利者の行為に起因して公開された発明(特許公報等への掲載によるものを除く)は、公開の日から1年以内に出願すれば新規性を失わなかったものとみなされる。適用を受ける旨の書面を出願と同時に提出し、証明書を出願から30日以内に提出する(同条3項)。

  22. 問22.特許審査の拒絶理由通知に対して意見書・補正書で対応できる。

    正解:○(正しい)

    解説:特許法50条。審査官はいきなり拒絶査定をせず、理由を示して出願人に反論の機会を与える。出願人は指定期間内に意見書で反論し、補正書で特許請求の範囲や明細書を補正して拒絶理由の解消を図ることができる。

    根拠: 特許法 第50条 (出典: e-Gov法令検索)

  23. 問23.特許異議申立は登録後6月以内に何人も請求できる制度である。

    正解:○(正しい)

    解説:特許法113条。特許掲載公報の発行日から6月以内であれば、利害関係がなくても何人でも申し立てできる。誤って登録された特許を早期に見直して権利を安定させる制度で、いったん廃止された後2015年に復活した。利害関係人に限られる特許無効審判とはこの点が異なる。

    根拠: 特許法 第113条 (出典: e-Gov法令検索)

  24. 問24.特許権は財産権なので譲渡・相続・質権設定が可能である。

    正解:○(正しい)

    解説:特許法98条。特許権は財産権なので譲渡・相続・質権設定ができる。ただし相続その他の一般承継の場合を除き、移転は登録しなければ効力を生じない。登録によって権利の所在を公示し、二重譲渡などの紛争を防ぐ趣旨。

    根拠: 特許法 第98条 (出典: e-Gov法令検索)

  25. 問25.分割出願は1つの出願に複数の発明を含む場合に出願を分割する制度である。

    正解:○(正しい)

    解説:特許法44条。二以上の発明を含む出願の一部を新たな出願として分けるもので、新しい出願でありながら出願日は原出願の日まで遡る。この遡及効があるため、その間に自らの出願が公開されても新規性を失わずに済む。

    根拠: 特許法 第44条 (出典: e-Gov法令検索)

  26. 問26.変更出願は出願種別を変更する制度(実用新案→特許等)である。

    正解:○(正しい)

    解説:特許法46条。出願種別を変更(実用新案→特許等)でき、原出願の出願日遡及効果がある。

    根拠: 特許法 第46条 (出典: e-Gov法令検索)

  27. 問27.拒絶査定に対して拒絶査定不服審判を請求できる。

    正解:○(正しい)

    解説:特許法121条。拒絶査定の謄本の送達から3月以内に請求する。審査官の判断を審判官の合議体が改めて審理する不服申立てで、ここでも認められなければ知的財産高等裁判所に審決取消訴訟を提起することになる。

    根拠: 特許法 第121条 (出典: e-Gov法令検索)

  28. 問28.産業財産権には著作権が含まれる。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。産業財産権は特許・実用新案・意匠・商標の4つ。著作権は別系統(文化庁所管)。

  29. 問29.特許権の存続期間は出願日から10年である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。特許権は出願日から20年(特許法67条)。10年は実用新案権の存続期間で、こちらも起算点は出願日。実用新案は無審査で早期に登録される代わりに保護期間が短く設定されている。

    根拠: 特許法 第67条 (出典: e-Gov法令検索)

  30. 問30.特許要件には新規性のみが必要である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。特許要件は『新規性・進歩性・産業上利用可能性』の3つすべて必要(特許法29条等)。

    根拠: 特許法 第29条 (出典: e-Gov法令検索)

  31. 問31.日本の特許制度は先発明主義を採用している。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。日本は先願主義(特許法39条)で、発明の先後ではなく出願の先後で権利者が決まる。先発明主義は発明日の立証が難しく紛争が長期化するため、最後まで採用していた米国も2013年に先願主義へ移行した。

    根拠: 特許法 第39条 (出典: e-Gov法令検索)

  32. 問32.特許出願から審査請求は出願日から5年以内である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。審査請求の期限は出願日から3年以内(特許法48条の3)。期限を過ぎると出願は取り下げたものとみなされ、以後その出願で権利を得ることはできない。

    根拠: 特許法 第48条の3 (出典: e-Gov法令検索)

  33. 問33.特許出願は公開公報により出願日から3年後に公開される。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。出願公開は出願日から1年6月後(特許法64条)。審査請求の期限である3年と混同しやすいので、「公開は1年6月・審査請求は3年」と区別して覚える。

    根拠: 特許法 第64条 (出典: e-Gov法令検索)

  34. 問34.特許権の効力は個人的・家庭的使用にも及ぶ。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。特許権は『業として』の実施に限定。個人的・家庭的使用は侵害にならない(特許法68条)。

    根拠: 特許法 第68条 (出典: e-Gov法令検索)

  35. 問35.職務発明は原則として従業者の権利である。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。特許を受ける権利はまず発明した従業者に帰属するのが原則(発明者主義)。特許法35条3項は、契約・勤務規則等で「あらかじめ定めたとき」に限りその権利を発生した時から使用者に帰属させられると定めており、定めがなければ従業者に帰属したまま。この場合でも使用者は同条1項により通常実施権を有し、使用者帰属とした場合は従業者が相当の利益を受ける権利を持つ。

    根拠: 特許法 第35条 (出典: e-Gov法令検索)

  36. 問36.先使用権は他人の特許出願後に発明を実施開始した者にも認められる。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。先使用権は、他人の出願の際に既に事業を実施しているか事業の準備をしていたことが要件(特許法79条)。出願後に実施を始めた者は保護されない。要件を満たせば無償の通常実施権として実施を続けられる。

    根拠: 特許法 第79条 (出典: e-Gov法令検索)

  37. 問37.特許権の専用実施権は許諾のみで発生する。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。専用実施権は設定登録をして初めて効力が生じる(特許法77条)。契約だけで発生するのは非独占の通常実施権のほうで、この違いは第三者に対する権利の強さの差に対応している。

    根拠: 特許法 第77条 (出典: e-Gov法令検索)

  38. 問38.特許の無効審判は特許権者以外請求できない。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。無効審判は利害関係人に限り請求できる(特許法123条2項)ため、特許権者以外でも利害関係があれば請求できる。

    根拠: 特許法 第123条 (出典: e-Gov法令検索)

  39. 問39.国際出願(PCT)は1つの出願で世界中で自動的に特許権が発生する。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。PCTは出願手続を一本化する制度にすぎず、各国へ移行して個別に審査を受けなければ権利は発生しない。特許を与えるかどうかは各国の主権に属するという属地主義が前提にあるため、いわゆる「世界特許」は存在しない。

  40. 問40.パリ条約優先権は第一国出願から24月以内に主張できる。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。パリ条約の優先期間は特許・実用新案が12月、意匠・商標が6月(パリ条約4条)。24月という期間はない。PCT出願の各国移行期限(優先日から30月)と混同しやすいので区別する。

  41. 問41.特許異議申立は登録後3年以内に何人も請求できる。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。特許異議申立ては特許掲載公報の発行日から6月以内(特許法113条)。誤って登録された特許を早期に是正し権利を安定させる制度なので、請求できる期間は短く区切られている。

    根拠: 特許法 第113条 (出典: e-Gov法令検索)

  42. 問42.特許権の譲渡には登録は不要である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。特許権の移転は、相続その他の一般承継の場合を除き、登録しなければ効力を生じない(特許法98条)。当事者の合意だけでは移転の効力自体が生じないため、登録が必須となる。

    根拠: 特許法 第98条 (出典: e-Gov法令検索)

  43. 問43.分割出願は出願日が新たに発生する。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。分割出願は原出願の出願日まで遡る(特許法44条)。遡らないとすると、その間の自らの出願公開等によって新規性を失ってしまい、分割する意味がなくなる。

    根拠: 特許法 第44条 (出典: e-Gov法令検索)

  44. 問44.拒絶査定不服審判は拒絶査定謄本送達から1年以内に請求する。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。拒絶査定不服審判の請求期限は拒絶査定の謄本の送達から3月以内(特許法121条)。期限を過ぎると拒絶査定が確定し、その出願で権利を得ることはできなくなる。

    根拠: 特許法 第121条 (出典: e-Gov法令検索)

  45. 問45.特許権侵害は民事のみで刑事罰はない。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。特許権侵害には刑事罰あり(10年以下の拘禁刑または1000万円以下の罰金)。

  46. 問46.特許出願は実体審査が自動的に始まる。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。日本は審査請求主義を採っており、出願しただけでは実体審査は始まらない。出願日から3年以内に審査請求をしなければ出願は取り下げたものとみなされる(特許法48条の3)。事業上必要な出願だけを審査に乗せる仕組み。

  47. 問47.発明の新規性は出願後の公開も対象となる。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。新規性は出願の時点を基準に判断するため、出願後に自ら公開しても新規性は失われない。だからこそ出願を済ませてから発表するのが原則。出願前に発表してしまった場合は、1年以内に出願すれば新規性喪失の例外の適用を受けられる。

  48. 問48.特許権の存続期間延長は不可能である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。医薬品・農薬等で承認遅延した場合『最大5年延長』可能(特許法67条の2)。

    根拠: 特許法 第67条の2 (出典: e-Gov法令検索)

  49. 問49.特許法上の発明は計算方法・数学公式も含む。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。計算方法・数学公式・自然法則自体は『技術的思想ではない』として特許対象外。

  50. 問50.特許権の通常実施権は1人にしか許諾できない。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。通常実施権は非独占的な権利なので、同じ範囲について複数人へ重ねて許諾できる(特許法78条)。1人に限られ特許権者自身も実施できなくなるのは、登録により設定される専用実施権のほう。

  51. 問51.新規性喪失の例外は出願後でも適用される。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。新規性喪失の例外は『発表後1年以内に出願』した場合に適用。出願後は適用されない。

  52. 問52.変更出願は出願日が新規にカウントされる。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。変更出願(実用新案登録出願から特許出願へ、など)は、もとの出願の時にしたものとみなされ出願日が遡る(特許法46条)。遡及効がなければ、もとの出願の公開等によって新規性を失ってしまう。

    根拠: 特許法 第46条 (出典: e-Gov法令検索)

  53. 問53.特許出願の出願審査の請求は、その特許出願の出願人に限り行うことができる。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。特許法48条の3第1項により、出願審査の請求は、特許出願の日から3年以内であれば何人も行うことができる。

    根拠: 特許法 第67条 (出典: e-Gov法令検索)

  54. 問54.産業財産権に該当しないものはどれか。

    • ア.特許権
    • イ.実用新案権
    • ウ.著作権
    • エ.商標権

    正解:ウ.著作権

    解説:産業財産権は特許・実用新案・意匠・商標の4つで、いずれも特許庁に出願して登録されて初めて権利が発生する。著作権は創作した時点で手続なしに発生する(無方式主義)文化庁所管の権利なので、産業財産権には含まれない。

  55. 問55.特許権の存続期間として正しいのはどれか。

    • ア.出願日から10年
    • イ.出願日から15年
    • ウ.出願日から25年
    • エ.出願日から20年

    正解:エ.出願日から20年

    解説:特許法67条により出願日から20年。起算点が登録日ではない点が要注意で、審査が長引くほど実際に権利を行使できる期間は短くなる。医薬品・農薬のように行政上の承認を待つ間実施できない場合は最大5年の延長が認められる。10年は実用新案権の期間。

    根拠: 特許法 第67条 (出典: e-Gov法令検索)

  56. 問56.特許要件3つの組合せとして正しいのはどれか。

    • ア.新規性・進歩性・産業上利用可能性
    • イ.新規性・有用性・経済性
    • ウ.公知性・進歩性・利用可能性
    • エ.美術性・新規性・進歩性

    正解:ア.新規性・進歩性・産業上利用可能性

    解説:特許法29条が定める要件で、産業上利用できること(産業上利用可能性)、出願前に公然と知られていないこと(新規性)、当業者が容易に発明できないこと(進歩性)の3つをすべて満たす必要がある。有用性・経済性・美術性は特許の要件ではなく、公知であることはむしろ新規性を否定する事情になる。

    根拠: 特許法 第29条 (出典: e-Gov法令検索)

  57. 問57.日本の特許制度の基本原則として正しいのはどれか。

    • ア.先発明主義
    • イ.先願主義
    • ウ.先公開主義
    • エ.先実施主義

    正解:イ.先願主義

    解説:特許法39条。同じ発明について複数の出願があれば、発明の先後を問わず先に出願した者だけが特許を受けられる。発明日をめぐる立証の困難を避けるための制度で、米国も2013年に先発明主義から先願主義へ移行した。先に公開したことや先に実施したことは権利取得の基準にならない。

    根拠: 特許法 第39条 (出典: e-Gov法令検索)

  58. 問58.特許出願から審査請求の期限として正しいのはどれか。

    • ア.1年以内
    • イ.5年以内
    • ウ.3年以内
    • エ.10年以内

    正解:ウ.3年以内

    解説:特許法48条の3により出願日から3年以内。日本は審査請求主義なので、この期間内に請求しなければ出願は取り下げたものとみなされ、以後は権利化できない。出願公開の1年6月と混同しやすいので区別して覚える。

    根拠: 特許法 第48条の3 (出典: e-Gov法令検索)

  59. 問59.特許出願の公開時期として正しいのはどれか。

    • ア.出願日から6月後
    • イ.公開なし
    • ウ.出願日から3年後
    • エ.出願日から1年6月後

    正解:エ.出願日から1年6月後

    解説:特許法64条により出願日から1年6月後に出願公開公報で公開される。審査の進行や特許になるかどうかとは無関係に公開されるのが特徴で、同じ技術の重複研究を防ぐことが目的。希望すればそれより早く公開する出願公開の請求もできる。

    根拠: 特許法 第64条 (出典: e-Gov法令検索)

  60. 問60.特許権の効力範囲として正しいのはどれか。

    • ア.業としての実施のみ
    • イ.個人的・家庭的使用も対象
    • ウ.公的機関の使用のみ
    • エ.教育目的の使用のみ

    正解:ア.業としての実施のみ

    解説:特許法68条は「業として」の実施に効力を限定しているため、個人的・家庭的な実施には及ばない。一方、公的機関でも教育目的でも、事業として実施すれば効力は及ぶので、用途や主体で区切られているわけではない。

    根拠: 特許法 第68条 (出典: e-Gov法令検索)

  61. 問61.職務発明の原則的帰属について正しいのはどれか(2015年改正後)。

    • ア.常に従業者
    • イ.就業規則等で企業に変更可
    • ウ.常に企業
    • エ.裁判所決定

    正解:イ.就業規則等で企業に変更可

    解説:2015年改正で職務発明の原始帰属を就業規則等で企業に変更可能に(特許法35条)。

    根拠: 特許法 第35条 (出典: e-Gov法令検索)

  62. 問62.先使用権の要件として正しいのはどれか。

    • ア.出願後に実施開始
    • イ.登録後に実施
    • ウ.出願時に既に実施している
    • エ.審査中に実施

    正解:ウ.出願時に既に実施している

    解説:特許法79条。他人の出願の際に、その発明の内容を知らないで自ら発明し、すでに事業を実施しているか事業の準備をしていたことが要件。出願後や登録後に実施を始めた者、審査中に実施を始めた者は要件を満たさない。認められれば無償の通常実施権として実施を継続できる。

    根拠: 特許法 第79条 (出典: e-Gov法令検索)

  63. 問63.パリ条約優先権の期間として正しいのはどれか。

    • ア.6月
    • イ.24月
    • ウ.18月
    • エ.12月

    正解:エ.12月

    解説:パリ条約4条:12月以内。第一国出願から12月以内に他国出願すれば優先日を主張可。

  64. 問64.特許権の存続期間延長制度の最大期間として正しいのはどれか。

    • ア.5年
    • イ.3年
    • ウ.1年
    • エ.10年

    正解:ア.5年

    解説:医薬品や農薬は製造販売の承認を得るまで特許発明を実施できず、その間は独占の利益を受けられない。この不利益を補うため、実施できなかった期間について最大5年の延長登録が認められる(特許法67条の2)。すべての特許に認められる制度ではない点に注意。

    根拠: 特許法 第67条の2 (出典: e-Gov法令検索)

  65. 問65.特許異議申立の請求期間として正しいのはどれか。

    • ア.登録後3月以内
    • イ.登録後6月以内
    • ウ.登録後1年以内
    • エ.登録後3年以内

    正解:イ.登録後6月以内

    解説:特許法113条により特許掲載公報の発行日から6月以内。利害関係がなくても何人でも申し立てできる点が、利害関係人に限られる特許無効審判との違い。誤って登録された特許を早期に是正して権利を安定させる制度で、2015年に復活した。

    根拠: 特許法 第113条 (出典: e-Gov法令検索)

  66. 問66.特許権の移転の効力要件として正しいのはどれか。

    • ア.合意のみ
    • イ.公正証書
    • ウ.登録
    • エ.裁判所許可

    正解:ウ.登録

    解説:特許法98条。特許権の移転は、相続その他の一般承継の場合を除き、登録しなければ効力を生じない。合意だけでは移転の効力自体が生じず、公正証書の作成や裁判所の許可も要件ではない。登録により権利の所在を公示して二重譲渡等の紛争を防ぐ趣旨。

    根拠: 特許法 第98条 (出典: e-Gov法令検索)

  67. 問67.特許権侵害への対応として該当しないものはどれか。

    • ア.差止請求
    • イ.損害賠償請求
    • ウ.不当利得返還請求
    • エ.懲罰的賠償請求

    正解:エ.懲罰的賠償請求

    解説:差止請求(特許法100条)、損害賠償請求(民法709条・特許法102条の推定規定)、不当利得返還請求はいずれも可能。一方、懲罰的賠償は実際に生じた損害の填補を超える制裁的な賠償であり、日本の民事法では原則として認められていない。

  68. 問68.特許権の専用実施権の特徴として正しいのはどれか。

    • ア.登録で発生・独占的実施権
    • イ.登録不要
    • ウ.必ず無償
    • エ.複数人に許諾可

    正解:ア.登録で発生・独占的実施権

    解説:特許法77条。設定登録によって効力が生じ、設定した範囲では特許権者自身も実施できなくなるほど強い独占権になる。有償か無償かは当事者の取り決め次第であり、同じ範囲を複数人へ重ねて許諾できるのは非独占の通常実施権のほう。

    根拠: 特許法 第77条 (出典: e-Gov法令検索)

  69. 問69.通常実施権の特徴として正しいのはどれか。

    • ア.登録必須
    • イ.複数人に同時許諾可
    • ウ.独占的
    • エ.譲渡不可

    正解:イ.複数人に同時許諾可

    解説:特許法78条。許諾によって発生する非独占的な実施権で、同じ範囲について複数人へ同時に許諾できる。登録は効力要件ではない。独占的で登録が必要なのは専用実施権であり、両者は独占性と登録の要否で整理できる。

    根拠: 特許法 第78条 (出典: e-Gov法令検索)

  70. 問70.特許無効審判の請求人について正しいのはどれか。

    • ア.利害関係人のみ
    • イ.特許権者のみ
    • ウ.何人も請求可
    • エ.特許庁長官のみ

    正解:ア.利害関係人のみ

    解説:特許法123条2項:利害関係人に限り請求できる(平成26年改正で『何人も』から制限された)。

    根拠: 特許法 第123条 (出典: e-Gov法令検索)

  71. 問71.国際出願(PCT)の効果として正しいのはどれか。

    • ア.世界中で自動特許
    • イ.審査も統一
    • ウ.パリ条約と同じ
    • エ.出願手続きの統一化(各国審査は個別)

    正解:エ.出願手続きの統一化(各国審査は個別)

    解説:1つの国際出願で全指定国に同日出願したのと同じ効果が得られるが、特許を与えるかどうかは各国が判断する。所定期間内に各国へ移行し、それぞれの国内法で審査を受ける必要がある。パリ条約の優先権が「他国へ出願する期限の猶予」であるのに対し、PCTは「出願手続そのものの一本化」である点が異なる。

  72. 問72.分割出願の出願日として正しいのはどれか。

    • ア.原出願の出願日
    • イ.分割時の新日
    • ウ.審査終了日
    • エ.登録日

    正解:ア.原出願の出願日

    解説:特許法44条により原出願の出願日まで遡る。遡及効がなければ、その間に自らの出願が公開されることで新規性を失い、分割する意味がなくなってしまう。この遡及効は変更出願(46条)にも共通する。

    根拠: 特許法 第44条 (出典: e-Gov法令検索)

  73. 問73.特許法上の発明として該当しないものはどれか。

    • ア.新しい化学物質
    • イ.計算方法・数学公式
    • ウ.新しい製造方法
    • エ.新しい機械

    正解:イ.計算方法・数学公式

    解説:特許法2条1項は発明を「自然法則を利用した技術的思想の創作のうち高度のもの」と定義する。計算方法や数学公式は自然法則そのもの、あるいは人為的な取決めであって自然法則を「利用」していないため発明にあたらない。新しい化学物質・製造方法・機械はいずれも自然法則を利用した創作なので該当する。

    根拠: 特許法 第2条 (出典: e-Gov法令検索)

  74. 問74.拒絶査定不服審判の請求期限として正しいのはどれか。

    • ア.拒絶査定送達から30日以内
    • イ.拒絶査定送達から1年以内
    • ウ.拒絶査定送達から3月以内
    • エ.常時請求可

    正解:ウ.拒絶査定送達から3月以内

    解説:特許法121条により拒絶査定の謄本の送達から3月以内。期限内に請求しなければ拒絶査定が確定し、その出願で権利を得ることはできなくなる。いつでも請求できる制度ではない。

    根拠: 特許法 第121条 (出典: e-Gov法令検索)

  75. 問75.特許権侵害の刑事罰として正しいのはどれか。

    • ア.なし
    • イ.1年以下の拘禁刑
    • ウ.死刑
    • エ.10年以下の拘禁刑または1000万円以下の罰金

    正解:エ.10年以下の拘禁刑または1000万円以下の罰金

    解説:特許法196条:10年以下の拘禁刑または1000万円以下の罰金(法人重課あり)。

    根拠: 特許法 第196条 (出典: e-Gov法令検索)