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知的財産管理技能検定 3級 全分野の一問一答

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📖 知的財産管理技能検定 3級「全分野」の全303問と解説(一覧)

知的財産管理技能検定 3級の全分野に関する一問一答(全303問)の正解と解説の一覧です。上の一問一答で実際に解いてから、ここで復習・確認できます。

  1. 問1.著作権法は著作物(思想・感情を創作的に表現したもの)を保護する法律である。

    正解:○(正しい)

    解説:著作権法1条は著作者等の権利の保護を図りつつ「文化の発展に寄与する」ことを目的とすると定める。保護対象の著作物は2条1項1号で「思想又は感情を創作的に表現したものであつて、文芸、学術、美術又は音楽の範囲に属するもの」と定義され、産業の発達を目的とする特許法と対をなす。

    根拠: 著作権法 第1条 (出典: e-Gov法令検索)

  2. 問2.著作権は創作と同時に発生し、登録手続きは不要である(無方式主義)。

    正解:○(正しい)

    解説:著作権法17条2項。著作権も著作者人格権も、創作した時点で何の手続もなく発生する(無方式主義)。ベルヌ条約が加盟国に求める原則で、登録が権利発生の要件となる特許・意匠・商標とは根本的に異なる。文化庁の登録制度はあるが、これは譲渡の対抗要件や公表日の推定などのための制度で権利の発生とは関係しない。

    根拠: 著作権法 第51条 (出典: e-Gov法令検索)

  3. 問3.著作物の例として小説・音楽・絵画・写真・映画・プログラム・データベース等がある。

    正解:○(正しい)

    解説:著作権法10条1項が小説・音楽・絵画・写真・映画・プログラムなどを例示する(データベースは12条の2)。保護されるのは「創作的な表現」であって、その背後にあるアイデア・作風・事実そのものは保護されない。同じアイデアでも表現が異なれば別個の著作物になる。

    根拠: 著作権法 第10条 (出典: e-Gov法令検索)

  4. 問4.著作権の保護期間は原則として著作者の死後70年である(2018年改正後)。

    正解:○(正しい)

    解説:著作権法51条。著作権は創作の時に始まり、著作者の死後70年を経過するまで存続する(起算は死亡した年の翌年1月1日から)。2018年のTPP11発効に伴う改正で死後50年から70年に延長された。

    根拠: 著作権法 第51条 (出典: e-Gov法令検索)

  5. 問5.法人著作(職務著作)の保護期間は公表後70年である。

    正解:○(正しい)

    解説:著作権法53条。法人その他の団体名義で公表された著作物は、自然人の死亡という起算点が使えないため、公表後70年(未公表なら創作後70年)とされる。映画の著作物も公表後70年(54条)で、こちらは2004年改正で先に70年になっていた。

    根拠: 著作権法 第53条 (出典: e-Gov法令検索)

  6. 問6.著作権は財産権で、譲渡・相続が可能である。

    正解:○(正しい)

    解説:著作権法61条。著作権は財産権なので、全部でも支分権ごとの一部でも譲渡でき、相続の対象にもなる。一方、著作者人格権は著作者の人格的利益を守る権利なので一身専属で譲渡できない(59条)。この財産権と人格権の分離が著作権の大きな特徴。

    根拠: 著作権法 第61条 (出典: e-Gov法令検索)

  7. 問7.著作者人格権には公表権・氏名表示権・同一性保持権の3つがある。

    正解:○(正しい)

    解説:公表権(18条)=未公表の著作物を公表するかどうかを決める権利、氏名表示権(19条)=実名・変名を表示するかどうかを決める権利、同一性保持権(20条)=意に反する改変を受けない権利の3つ。いずれも一身専属で譲渡も相続もできない(59条)。

  8. 問8.著作財産権には複製権・上演権・公衆送信権・翻訳権等の複数の支分権がある。

    正解:○(正しい)

    解説:著作権は単一の権利ではなく、複製権(21条)・上演権・公衆送信権(23条)・翻案権(27条)などの支分権の束として構成されている。そのため「複製だけ許諾する」「インターネット送信だけ許諾する」といった支分権ごとの利用許諾や一部譲渡ができる。

  9. 問9.複製権は著作物を有形的に再製する権利である。

    正解:○(正しい)

    解説:著作権法21条。印刷・複写・録音・録画・ダウンロードなど、著作物を有形的に再製する行為が対象。無形的な利用である上演・演奏・公衆送信とは別の支分権として整理されており、著作権侵害でもっとも問題になりやすい中心的な権利。

    根拠: 著作権法 第21条 (出典: e-Gov法令検索)

  10. 問10.公衆送信権はインターネット送信等の公衆への送信を許諾する権利である。

    正解:○(正しい)

    解説:著作権法23条。放送・有線放送に加え、サーバーにアップロードして誰でもアクセスできる状態にする「送信可能化」までが対象になる。実際に誰かが受信していなくてもアップロードした時点で送信可能化にあたるため、無断アップロードはその時点で侵害となる。

    根拠: 著作権法 第23条 (出典: e-Gov法令検索)

  11. 問11.翻案権は著作物を翻訳・改作する権利である。

    正解:○(正しい)

    解説:著作権法27条。翻訳・編曲・変形・脚色・映画化その他の翻案がこれにあたる。元の著作物の表現上の本質的な特徴を感じ取れる形で新たな創作を加えたものが二次的著作物となり、その利用には二次的著作物の著作者だけでなく原著作者の許諾も必要になる(28条)。

    根拠: 著作権法 第27条 (出典: e-Gov法令検索)

  12. 問12.私的使用のための複製は著作権制限規定により認められる。

    正解:○(正しい)

    解説:著作権法30条。個人的にまたは家庭内その他これに準ずる限られた範囲で使うための複製は許諾なしにできる。ただし店頭のダビング機器を使う場合、技術的保護手段を回避して複製する場合、違法にアップロードされたものと知りながらダウンロードする場合などは除外される。デジタル録音録画には補償金制度がある。

    根拠: 著作権法 第30条 (出典: e-Gov法令検索)

  13. 問13.引用は公表された著作物を出所明示・必要性・公正な慣行に従って利用できる規定である。

    正解:○(正しい)

    解説:著作権法32条1項。公表された著作物であること、引用部分が明瞭に区別されていること、自分の文章が主で引用が従であること、目的上正当な範囲内であること、公正な慣行に合致することが要件で、あわせて48条により出所の明示が必要。これらを満たせば著作権者の許諾なく利用できる。

    根拠: 著作権法 第32条 (出典: e-Gov法令検索)

  14. 問14.教育目的の複製は著作権制限規定により一定の条件下で認められる。

    正解:○(正しい)

    解説:著作権法35条。学校その他の営利を目的としない教育機関において、授業の過程で必要と認められる限度で複製・公衆送信ができる。ただし著作権者の利益を不当に害する場合は除かれ、公衆送信には授業目的公衆送信補償金の支払いが必要になる。

    根拠: 著作権法 第35条 (出典: e-Gov法令検索)

  15. 問15.著作権の侵害には差止請求・損害賠償請求等が可能で、刑事罰もある。

    正解:○(正しい)

    解説:著作権法112条以下・119条以下。10年以下の拘禁刑または1000万円以下の罰金。

    根拠: 著作権法 第112条 (出典: e-Gov法令検索)

  16. 問16.著作隣接権は実演家・レコード製作者・放送事業者・有線放送事業者の権利である。

    正解:○(正しい)

    解説:著作権法89条以下。実演家・レコード製作者・放送事業者・有線放送事業者に認められる権利で、著作物を創作した者ではなく「著作物を人々に伝達する者」の役割を評価して保護するもの。実演家には財産的な権利のほか、氏名表示権・同一性保持権という実演家人格権も認められる。

    根拠: 著作権法 第89条 (出典: e-Gov法令検索)

  17. 問17.著作隣接権の保護期間は実演・固定・放送から70年である(2018年改正後)。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。2018年TPP改正で実演とレコード(固定)は70年に延長されたが、放送・有線放送は50年のまま(著作権法101条)。すべて一律70年とするのは誤り。

    根拠: 著作権法 第101条 (出典: e-Gov法令検索)

  18. 問18.プログラムの著作物は著作権法上の著作物として保護される。

    正解:○(正しい)

    解説:著作権法10条1項9号。アルゴリズム自体は保護されないが、表現としてのプログラムは保護。

    根拠: 著作権法 第10条 (出典: e-Gov法令検索)

  19. 問19.データベースの著作物は情報の選択・体系的構成に創作性があるものとして保護される。

    正解:○(正しい)

    解説:著作権法12条の2。データそのものは保護されないが、情報の選択・体系的構成の創作性を保護(素材の選択・配列は12条の編集著作物)。

    根拠: 著作権法 第12条の2 (出典: e-Gov法令検索)

  20. 問20.映画の著作物の著作権は、原則として映画製作者に帰属する。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。著作権法29条により、劇場用映画等の著作物の著作権(財産権)は映画製作者に帰属します。なお著作者(著作者人格権の主体)は監督・演出等、映画の全体的形成に創作的に寄与した者です(16条)。

    根拠: 著作権法 第29条 (出典: e-Gov法令検索)

  21. 問21.共同著作物は2人以上が共同して創作し、各自の寄与を分離できないものである。

    正解:○(正しい)

    解説:著作権法2条1項12号。2人以上が共同して創作し、各人の寄与を分離して個別に利用できないものをいう。著作権は共有となって行使には共有者全員の合意が必要となり、保護期間は最後に死亡した著作者の死後70年で計算する。分担部分を分離して利用できる場合は結合著作物として別に扱う。

    根拠: 著作権法 第2条 (出典: e-Gov法令検索)

  22. 問22.二次的著作物は原著作物を翻訳・編曲・脚色等により創作的に変形したものである。

    正解:○(正しい)

    解説:二次的著作物の定義は著作権法2条1項11号(翻訳・編曲・脚色・映画化等の変形による創作)。その利用には原著作物の著作者も同一の権利を持つ(28条)ため、原著作者の許諾が必要な場合がある。

    根拠: 著作権法 第2条 (出典: e-Gov法令検索)

  23. 問23.著作物の自由利用(パブリックドメイン)は著作権保護期間経過後に成立する。

    正解:○(正しい)

    解説:保護期間が満了した著作物は誰でも自由に利用でき、この状態をパブリックドメインという。ただし同じ作品でも、翻訳や編集に新たな創作性があればその二次的著作物には別途著作権が生じているため、利用する版によっては許諾が必要になる点に注意する。

  24. 問24.クリエイティブ・コモンズ(CC)ライセンスは著作権者が利用条件を予め示すライセンス制度である。

    正解:○(正しい)

    解説:著作権を保持したまま「この条件を守るなら自由に使ってよい」と事前に意思表示する仕組み。表示(BY)・非営利(NC)・改変禁止(ND)・継承(SA)の組合せで条件を示す。権利を放棄するものではないので、条件に反した利用は著作権侵害になる。

  25. 問25.展示権は、美術の著作物又はまだ発行されていない写真の著作物を、その原作品により公に展示する権利である。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。著作権法25条による。展示権の対象は美術の著作物と未発行の写真の著作物の原作品に限られ、小説などの言語の著作物には認められない。

  26. 問26.著作権法上のフェアユース規定は日本にはなく、個別の権利制限規定で対応する。

    正解:○(正しい)

    解説:米国は「公正な利用なら侵害にならない」という包括的なフェアユース規定を持つが、日本にはこれがなく、私的使用のための複製(30条)・引用(32条)・教育目的(35条)・情報解析(30条の4)のように認められる場面を個別に列挙する方式(権利制限規定)を採る。したがって条文に当てはまらない利用は原則として許諾が必要になる。

  27. 問27.AI学習データに著作物を利用する場合、著作権法30条の4により原則認められる。

    正解:○(正しい)

    解説:2018年改正で新設された30条の4。著作物に表現された思想・感情を自ら享受し、または他人に享受させることを目的としない利用は、必要と認められる限度で許諾なくできる。AIの学習のための情報解析はこの非享受目的にあたる。ただし「著作権者の利益を不当に害することとなる場合」はただし書により除外される点に注意する。

  28. 問28.著作権は登録手続きにより発生する。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。著作権は『無方式主義』で創作と同時に自動発生。登録不要(著作権法51条)。

    根拠: 著作権法 第51条 (出典: e-Gov法令検索)

  29. 問29.著作権の保護期間は著作者の死後30年である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。保護期間は著作者の死後70年(著作権法51条)。2018年のTPP11対応の改正で50年から70年に延長された。30年という期間は著作権法には存在しない。

  30. 問30.著作者人格権は譲渡可能である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。著作者人格権は著作者の人格的利益を守る権利なので一身専属とされ、譲渡も相続もできない(著作権法59条)。譲渡できるのは著作財産権のほうで、実務では譲渡契約に著作者人格権を行使しない旨の不行使特約を入れて対応する。

    根拠: 著作権法 第59条 (出典: e-Gov法令検索)

  31. 問31.著作者人格権には複製権が含まれる。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。著作者人格権は『公表権・氏名表示権・同一性保持権』の3つ。複製権は著作財産権。

  32. 問32.私的使用のための複製も著作権者の事前許可が必要である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。個人的にまたは家庭内その他これに準ずる限られた範囲で使うための複製は、許諾なくできる(著作権法30条)。ただし違法にアップロードされたものと知りながら行うダウンロードや、技術的保護手段の回避を伴う複製は除外され、私的複製にはあたらない。

    根拠: 著作権法 第30条 (出典: e-Gov法令検索)

  33. 問33.引用には出所明示は不要である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。引用の際は出所の明示が必要(著作権法48条)。さらに32条1項の要件(公表された著作物であること、引用部分の明瞭区別、主従関係、正当な範囲、公正な慣行)も満たす必要があり、出所さえ書けば自由に使えるわけではない。

    根拠: 著作権法 第48条 (出典: e-Gov法令検索)

  34. 問34.教育目的の利用は全て許諾不要である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。著作権法35条が認めるのは、営利を目的としない教育機関で授業の過程に必要と認められる限度の複製・公衆送信に限られ、著作権者の利益を不当に害する場合は除かれる。ドリルや問題集を児童生徒の人数分コピーするような利用は認められず、公衆送信には補償金の支払いも必要。

    根拠: 著作権法 第35条 (出典: e-Gov法令検索)

  35. 問35.著作権侵害は民事のみで刑事罰はない。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。著作権侵害には『10年以下の拘禁刑または1000万円以下の罰金』の刑事罰あり。

  36. 問36.著作隣接権は著作者の権利と同じである。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。著作隣接権は『実演家・レコード製作者・放送事業者等の伝達者の権利』で著作権とは別。

  37. 問37.著作隣接権の保護期間は10年である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。著作隣接権の保護期間は、実演・レコード(固定)が70年、放送・有線放送が50年(著作権法101条)。10年ではない。

    根拠: 著作権法 第101条 (出典: e-Gov法令検索)

  38. 問38.プログラムの著作物は著作権で保護されない。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。プログラムは著作権法10条1項9号で著作物として明示的に列挙されている。ただし保護されるのは表現としてのプログラムであって、プログラム言語・規約・解法(アルゴリズム)には著作権は及ばない(10条3項)。

    根拠: 著作権法 第10条 (出典: e-Gov法令検索)

  39. 問39.データベースのデータそのものに著作権が発生する。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。データそのものではなく『選択・体系的構成の創作性』を保護(著作権法12条の2)。

    根拠: 著作権法 第12条の2 (出典: e-Gov法令検索)

  40. 問40.共同著作物は1人だけの著作者で構成される。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。共同著作物は2人以上が共同して創作し、各人の寄与を分離して個別に利用できないものをいう(著作権法2条1項12号)。1人で創作したものは単独の著作物であり、共同著作物にはあたらない。

    根拠: 著作権法 第2条 (出典: e-Gov法令検索)

  41. 問41.二次的著作物は原著作者の許諾なく自由に創作できる。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。翻訳・編曲・脚色・映画化などの翻案には原著作者の翻案権(著作権法27条)が及ぶため、原則として許諾が必要。さらに完成した二次的著作物を利用する際には、二次的著作物の著作者だけでなく原著作者も同一の権利を持つ(28条)。

  42. 問42.パブリックドメインは保護期間中の著作物も含む。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。パブリックドメインは保護期間の満了などにより著作権による制限がなくなった状態を指す。保護期間中の著作物は当然に著作権の対象であり、自由に利用することはできない。

  43. 問43.クリエイティブ・コモンズは著作権を完全に放棄する制度である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。クリエイティブ・コモンズは著作権を保持したまま利用条件をあらかじめ示す仕組みであって、権利の放棄ではない。表示・非営利・改変禁止・継承といった条件に反する利用は著作権侵害になる。

  44. 問44.日本の著作権法にもフェアユース規定がある。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。日本はフェアユース規定なし。『個別の権利制限規定』で対応(私的複製・引用・教育等)。

  45. 問45.AI学習データに著作物を利用するのは全面禁止である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。2018年改正の著作権法30条の4により『非享受目的のAI学習』は原則認められる。

    根拠: 著作権法 第30条の4 (出典: e-Gov法令検索)

  46. 問46.映画の著作物の著作権は映画監督個人に帰属する。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。職務著作の場合、映画製作者に著作権帰属(著作権法29条)。監督個人ではない。

    根拠: 著作権法 第29条 (出典: e-Gov法令検索)

  47. 問47.著作物の例にアイデア自体も含まれる。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。アイデア自体は著作物ではない。『創作的表現』が要件(アイデア・表現二分論)。

  48. 問48.公衆送信権はインターネット送信を制限する権利ではない。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。公衆送信権は『インターネット送信等の公衆送信』を許諾・制限する権利(著作権法23条)。

    根拠: 著作権法 第23条 (出典: e-Gov法令検索)

  49. 問49.翻案権は著作物の単なる複製を許諾する権利である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。翻案権は『翻訳・改作』を許諾する権利(著作権法27条)。単なる複製は複製権。

    根拠: 著作権法 第27条 (出典: e-Gov法令検索)

  50. 問50.著作権の譲渡は著作者人格権も含む。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。譲渡できるのは著作財産権だけで、著作者人格権は一身専属なので譲渡の対象にならない(著作権法59条)。契約書に「著作権をすべて譲渡する」と書いても著作者人格権は移転しないため、実務では不行使特約を併用する。

  51. 問51.著作権の保護期間は出版時から起算される。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。保護期間は著作者の死後70年で、起算点は著作者の死亡(著作権法51条)。公表を起算点とするのは、団体名義の著作物(53条)や映画の著作物(54条)のように著作者の死亡を基準にできない場合の例外にあたる。

    根拠: 著作権法 第51条 (出典: e-Gov法令検索)

  52. 問52.著作隣接権者には放送事業者は含まれない。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。著作隣接権者は『実演家・レコード製作者・放送事業者・有線放送事業者』の4者。

  53. 問53.プログラムのアルゴリズム自体に著作権が発生する。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。著作権法10条3項により、プログラム言語・規約・解法(アルゴリズム)には著作権は及ばない。保護されるのはそれを具体的に書き表した表現としてのプログラムであって、考え方そのものを独占させると技術の発展を妨げるため。アルゴリズムの保護は特許で検討することになる。

  54. 問54.著作権の発生要件として正しいのはどれか。

    • ア.登録手続き
    • イ.公表時に発生
    • ウ.創作と同時に発生
    • エ.出版時に発生

    正解:ウ.創作と同時に発生

    解説:著作者人格権と著作権の享有には、いかなる方式の履行も要しない(著作権法17条2項)。これを無方式主義といい、著作権は著作物を創作した時点で手続なしに発生する。登録・公表・出版はいずれも権利が発生するための要件ではない。設定の登録で権利が発生する特許権・意匠権・商標権との大きな違いである。

    根拠: 著作権法 第17条 (出典: e-Gov法令検索)

  55. 問55.著作権の保護期間として正しいのはどれか(2018年改正後)。

    • ア.著作者の死後30年
    • イ.著作者の死後50年
    • ウ.永久
    • エ.著作者の死後70年

    正解:エ.著作者の死後70年

    解説:著作権法51条。2018年のTPP11発効に伴う改正で死後50年から70年に延長された。起算は死亡した年の翌年1月1日から。団体名義の著作物や映画の著作物は著作者の死亡を基準にできないため、公表後70年という別の規定が置かれている。

  56. 問56.著作者人格権として該当しないものはどれか。

    • ア.複製権
    • イ.氏名表示権
    • ウ.同一性保持権
    • エ.公表権

    正解:ア.複製権

    解説:著作者人格権は公表権・氏名表示権・同一性保持権の3つ。複製権は著作物の利用をコントロールする財産的な権利(著作財産権の支分権・21条)なので人格権ではなく、譲渡もできる。人格権か財産権かで譲渡の可否が変わる点が重要。

  57. 問57.著作者が死亡した後の、著作者の人格的利益の保護に関する著作権法の定めとして正しいものはどれか。

    • ア.著作者の死亡によって、人格的利益の保護は終わる
    • イ.存命であれば著作者人格権の侵害となる行為は、原則として死後もしてはならない
    • ウ.著作者人格権は相続され、相続人がこれを行使する
    • エ.死後の侵害に対しては、遺族に限らず誰でも差止めを請求できる

    正解:イ.存命であれば著作者人格権の侵害となる行為は、原則として死後もしてはならない

    解説:著作物を公衆に提供・提示する者は、著作者が存しなくなった後も、著作者が存しているとしたならば著作者人格権の侵害となるべき行為をしてはならない(著作権法60条。行為の性質・程度や社会的事情の変動などから著作者の意を害しないと認められる場合を除く)。著作者人格権は著作者の一身に専属し(59条)、一身専属の権利は相続されない(民法896条ただし書)。死後の違反行為に差止め等を請求できるのは、配偶者・子・父母・孫・祖父母・兄弟姉妹の遺族か、遺言で指定された者である(著作権法116条)。

    根拠: 著作権法 第60条 / 民法 第896条 (出典: e-Gov法令検索)

  58. 問58.著作物の例として該当しないものはどれか。

    • ア.小説
    • イ.音楽
    • ウ.アイデア自体
    • エ.プログラム

    正解:ウ.アイデア自体

    解説:著作物は『創作的表現』が要件。アイデア自体は著作物ではない(アイデア・表現二分論)。

  59. 問59.私的使用のための複製の根拠規定として正しいのはどれか。

    • ア.著作権法21条
    • イ.著作権法100条
    • ウ.著作権法59条
    • エ.著作権法30条

    正解:エ.著作権法30条

    解説:著作権法30条が私的使用のための複製を定める。21条は複製権そのもの、59条は著作者人格権の一身専属性、100条は放送事業者の著作隣接権に関する規定であり、いずれも私的複製の根拠条文ではない。

    根拠: 著作権法 第30条 (出典: e-Gov法令検索)

  60. 問60.引用の要件として該当しないものはどれか。

    • ア.著作者の事前許可
    • イ.出所明示
    • ウ.必要性
    • エ.公表された著作物

    正解:ア.著作者の事前許可

    解説:引用要件=公表著作物・出所明示・必要性・公正な慣行(著作権法32条1項)。事前許可は不要。

    根拠: 著作権法 第32条 (出典: e-Gov法令検索)

  61. 問61.著作財産権の支分権として該当しないものはどれか。

    • ア.複製権
    • イ.選挙権
    • ウ.翻案権
    • エ.公衆送信権

    正解:イ.選挙権

    解説:著作財産権の支分権は、複製権・上演権・演奏権・公衆送信権・展示権・頒布権・譲渡権・貸与権・翻案権など、著作物の利用態様ごとに定められている(著作権法21〜28条)。選挙権は憲法上の参政権であって、著作権法とはまったく関係がない。

  62. 問62.公衆送信権の対象として正しいのはどれか。

    • ア.紙媒体配布
    • イ.個人的視聴
    • ウ.インターネット送信等の公衆送信
    • エ.学術論文発表

    正解:ウ.インターネット送信等の公衆送信

    解説:著作権法23条。放送・有線放送のほか、インターネットでの自動公衆送信と、サーバーへのアップロードなどによる送信可能化が対象になる。紙媒体の配布は譲渡権・頒布権の問題であり、個人的な視聴はそもそも公衆への送信にあたらない。

    根拠: 著作権法 第23条 (出典: e-Gov法令検索)

  63. 問63.翻案権の対象として正しいのはどれか。

    • ア.単なる複製
    • イ.氏名表示
    • ウ.公表
    • エ.翻訳・改作

    正解:エ.翻訳・改作

    解説:著作権法27条は翻訳・編曲・変形・脚色・映画化その他の翻案を対象とする。単なる複製はそのまま再製する行為なので複製権(21条)の問題であり、氏名表示や公表は著作者人格権の話で、いずれも翻案権とは別の権利。

    根拠: 著作権法 第27条 (出典: e-Gov法令検索)

  64. 問64.著作隣接権者として該当しないものはどれか。

    • ア.著作物利用者
    • イ.レコード製作者
    • ウ.放送事業者
    • エ.実演家

    正解:ア.著作物利用者

    解説:著作隣接権者=実演家・レコード製作者・放送事業者・有線放送事業者。著作物利用者は別。

  65. 問65.AI学習データの著作物利用の根拠条文として正しいのはどれか。

    • ア.著作権法21条
    • イ.著作権法30条の4
    • ウ.著作権法48条
    • エ.著作権法59条

    正解:イ.著作権法30条の4

    解説:2018年改正で新設された著作権法30条の4。著作物に表現された思想・感情を自ら享受し、または他人に享受させることを目的としない利用(情報解析など)を、必要と認められる限度で許諾なく行えるとする規定で、AI学習はこれにあたる。ただし著作権者の利益を不当に害する場合はただし書で除外される。21条は複製権、48条は出所明示、59条は人格権の一身専属性の規定。

  66. 問66.クリエイティブ・コモンズ(CC)ライセンスの特徴として正しいのはどれか。

    • ア.著作権完全放棄
    • イ.商用利用禁止のみ
    • ウ.著作権を放棄せず利用条件を明示
    • エ.政府公認の登録制度

    正解:ウ.著作権を放棄せず利用条件を明示

    解説:CCは著作権を保持しつつ利用条件を予め示す柔軟なライセンス(CC BY・CC BY-SA等)。

  67. 問67.日本の著作権法における権利制限規定の特徴として正しいのはどれか。

    • ア.包括的フェアユース
    • イ.常に著作権者の許諾必要
    • ウ.制限規定なし
    • エ.個別の権利制限規定で対応

    正解:エ.個別の権利制限規定で対応

    解説:日本は『個別規定方式』。私的複製・引用・教育目的等の個別規定で対応(米国はフェアユース)。

  68. 問68.プログラム著作物の保護として正しいのはどれか。

    • ア.表現としてのプログラムは保護されるが、その解法には保護が及ばない
    • イ.プログラム言語は保護されないが、規約は著作物として保護される
    • ウ.プログラムの著作物は、創作年月日の登録を受けなければ保護されない
    • エ.プログラムの著作物の保護期間は、公表後50年を経過するまでである

    正解:ア.表現としてのプログラムは保護されるが、その解法には保護が及ばない

    解説:プログラムは著作物として保護される(著作権法10条1項9号)が、その保護は、プログラムを作るために用いるプログラム言語・規約・解法には及ばない(10条3項)。解法とは電子計算機への指令の組合せの方法、いわゆるアルゴリズムで、保護されるのは具体的な表現である。規約も保護の対象外である。著作権は登録などの方式を要せずに生じ(17条2項)、プログラムの創作年月日の登録(76条の2)は創作日を推定させるための任意の制度である。保護期間は原則として著作者の死後70年、団体名義なら公表後70年で、50年ではない。

    根拠: 著作権法(昭和四十五年法律第四十八号) 第10条 / 著作権法(昭和四十五年法律第四十八号) 第17条 / 著作権法(昭和四十五年法律第四十八号) 第76条_2 / 著作権法(昭和四十五年法律第四十八号) 第51条 / 著作権法(昭和四十五年法律第四十八号) 第53条 (出典: e-Gov法令検索)

  69. 問69.データベースの著作物の保護対象として正しいのはどれか。

    • ア.データそのもの
    • イ.素材の選択・体系的構成の創作性
    • ウ.データ件数のみ
    • エ.データ容量

    正解:イ.素材の選択・体系的構成の創作性

    解説:著作権法12条の2。データベースは情報の選択または体系的な構成に創作性がある場合に著作物として保護される。したがって保護対象は構成の創作性であって、収録されたデータそのものや件数・容量ではない。単に網羅的に集めただけのものは創作性が認められにくい。

    根拠: 著作権法 第12条の2 (出典: e-Gov法令検索)

  70. 問70.映画の著作物の著作権が映画製作者に帰属するための要件(著作権法29条1項)として正しいものはどれか。

    • ア.著作者が映画製作者に対し、製作に参加することを約束していること
    • イ.映画製作者が法人であること
    • ウ.映画が公表されていること
    • エ.著作者全員が著作者人格権を放棄していること

    正解:ア.著作者が映画製作者に対し、製作に参加することを約束していること

    解説:著作権法29条1項により、映画の著作物の著作権は、著作者が映画製作者に対し製作への参加を約束しているときは映画製作者に帰属する。職務著作(15条)とは別の仕組みで、著作者人格権は監督等の著作者に残る。

    根拠: 著作権法 第29条 (出典: e-Gov法令検索)

  71. 問71.共同著作物の要件として正しいのはどれか。

    • ア.1人の創作
    • イ.政府の関与
    • ウ.複数人の独立創作
    • エ.2人以上の共同創作(寄与分離不能)

    正解:エ.2人以上の共同創作(寄与分離不能)

    解説:著作権法2条1項12号。2人以上が共同して創作し、各人の寄与を分離して個別に利用できないことが要件。それぞれの分担部分を分けて利用できる場合は結合著作物として扱われる。共同著作物の著作権は共有となり、行使には共有者全員の合意が必要になる。

    根拠: 著作権法 第2条 (出典: e-Gov法令検索)

  72. 問72.二次的著作物の利用について正しいのはどれか。

    • ア.原著作者の許諾が必要な場合あり
    • イ.原著作者の許諾不要
    • ウ.常に許諾不要
    • エ.禁止

    正解:ア.原著作者の許諾が必要な場合あり

    解説:二次的著作物の作成・利用には『原著作者の許諾』が必要な場合がある(著作権法28条)。

    根拠: 著作権法 第28条 (出典: e-Gov法令検索)

  73. 問73.著作権の保護期間延長(2018年)の対象として正しいのはどれか。

    • ア.特許のみ
    • イ.著作権・著作隣接権(50→70年)
    • ウ.商標のみ
    • エ.意匠のみ

    正解:イ.著作権・著作隣接権(50→70年)

    解説:2018年のTPP11発効に伴う改正で延長されたのは著作権と著作隣接権(原則50年→70年)。特許・意匠・商標は産業財産権であり、この改正とは無関係で存続期間も変わっていない。

  74. 問74.著作権侵害の刑事罰として正しいのはどれか。

    • ア.罰金100万円
    • イ.拘禁刑30年
    • ウ.10年以下の拘禁刑または1000万円以下の罰金
    • エ.刑事罰なし

    正解:ウ.10年以下の拘禁刑または1000万円以下の罰金

    解説:著作権法119条:10年以下の拘禁刑または1000万円以下の罰金(法人重課あり)。

    根拠: 著作権法 第119条 (出典: e-Gov法令検索)

  75. 問75.パブリックドメインの定義として正しいのはどれか。

    • ア.著作権保護期間中
    • イ.裁判所判決済
    • ウ.著作権者不明
    • エ.保護期間経過後で自由利用可

    正解:エ.保護期間経過後で自由利用可

    解説:保護期間の満了などにより著作権による制限を受けなくなった状態を指し、誰でも自由に利用できる。保護期間中のもの、著作権者が不明なだけのもの(この場合は文化庁長官の裁定制度を利用する)、裁判所の判決を受けたものは、いずれもパブリックドメインではない。

  76. 問76.意匠登録出願人は、意匠権の設定の登録の日から3年以内の期間を指定して、その意匠を秘密にすることを請求することができる。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。意匠法14条1項(秘密意匠)による。請求は、意匠登録出願と同時か、第1年分の登録料の納付と同時に行う(同条2項)。

  77. 問77.実用新案権の存続期間は出願日から10年である。

    正解:○(正しい)

    解説:実用新案法15条。起算点は出願日で、特許権の20年より短い。無審査で早期に登録される代わりに、ライフサイクルの短い技術を想定して期間が短く設定されている。更新はできず10年で消滅する。

    根拠: 実用新案法 第15条 (出典: e-Gov法令検索)

  78. 問78.実用新案制度は無審査主義を採用し、出願後速やかに登録される。

    正解:○(正しい)

    解説:新規性・進歩性といった実体的要件を審査せず、方式と基礎的要件だけを確認して登録する。このため出願から数か月で権利が発生する一方、無効な権利が登録されうるので、権利行使の際には技術評価書の提示が求められる。

    根拠: 実用新案法 第14条の2 (出典: e-Gov法令検索)

  79. 問79.実用新案権を行使するには技術評価書を相手方に提示する必要がある。

    正解:○(正しい)

    解説:実用新案法29条の2。無審査で登録されるため権利の有効性が保証されておらず、そのまま行使すると相手方に不当な不利益を与えかねない。そこで特許庁が新規性等を評価した技術評価書を提示して警告することが要件とされ、提示せずに権利行使して後に無効となった場合は損害賠償責任を負いうる。

    根拠: 実用新案法 第29条の2 (出典: e-Gov法令検索)

  80. 問80.実用新案権の対象は『物品の形状・構造・組合せの考案』である。

    正解:○(正しい)

    解説:実用新案法2条1項が「物品の形状、構造又は組合せに係る考案」と定めるため、形のあるものに限られる。製造方法などの方法、形状を持たない化学物質、植物は対象外で、これらは特許での保護を検討することになる。

    根拠: 実用新案法 第2条 (出典: e-Gov法令検索)

  81. 問81.意匠権は物品の形状・模様・色彩等の組合せを保護する権利である。

    正解:○(正しい)

    解説:意匠法が保護する意匠は、物品等の形状・模様・色彩またはこれらの結合であって、視覚を通じて美感を起こさせるもの。技術的な工夫ではなく見た目のデザインを保護する点で特許・実用新案と異なり、出所を示す目印を保護する商標とも目的が異なる。

  82. 問82.意匠権の存続期間は出願日から25年である(2020年改正後)。

    正解:○(正しい)

    解説:意匠法21条。2020年施行の改正で、起算点が登録日から出願日に変わると同時に20年から25年へ延長された。ロングライフのデザインを長く保護する趣旨。更新制度はないため25年で消滅する。

    根拠: 意匠法 第21条 (出典: e-Gov法令検索)

  83. 問83.意匠要件は新規性・創作非容易性・工業上利用可能性である。

    正解:○(正しい)

    解説:意匠法3条。工業上利用できること(量産できること)、出願前に知られていないこと(新規性)、当業者が容易に創作できたものでないこと(創作非容易性)の3つ。特許の「進歩性」にあたるのが創作非容易性で、用語が異なるので混同しないよう注意する。

    根拠: 意匠法 第3条 (出典: e-Gov法令検索)

  84. 問84.意匠登録には新規性が必要で、出願前の公開は新規性喪失となる。

    正解:○(正しい)

    解説:意匠も出願時点で新規であることが必要なので、出願前に商品を発売したりカタログに載せたりすると新規性を失う。ただし自らの公開については、公開から1年以内に出願すれば新規性を失わなかったものとみなす例外規定がある。あくまで例外なので、発表前に出願するのが原則。

  85. 問85.関連意匠制度は本意匠と類似する意匠を関連意匠として登録できる制度である。

    正解:○(正しい)

    解説:意匠法10条。バリエーション展開されるデザインを個別に権利化できるようにする制度で、本意匠に類似する意匠であることが要件。2019年改正により、本意匠の出願日から10年以内であれば関連意匠を出願でき、関連意匠に類似する意匠の登録も可能になった。

    根拠: 意匠法 第10条 (出典: e-Gov法令検索)

  86. 問86.部分意匠制度は物品の部分のみを意匠として登録できる制度である。

    正解:○(正しい)

    解説:物品全体ではなく、特徴のある一部分だけを意匠として登録できる制度。全体として比べると非類似と判断されて模倣を止められない場合でも、特徴部分を部分意匠として押さえておけば、その部分を取り入れた他社製品にも権利を及ぼせる。

    根拠: 意匠法 第2条 (出典: e-Gov法令検索)

  87. 問87.建築物・内装の意匠も2020年改正で意匠登録可能となった。

    正解:○(正しい)

    解説:2020年施行の改正意匠法で保護対象が拡大され、建築物の外観・内装のほか、機器の操作や機能発揮に用いられる画像(GUI)も、物品に記録・表示されていなくても意匠登録できるようになった。店舗デザインやアプリのUIのブランド化に対応したもの。

  88. 問88.商標は商品・サービスの目印(識別標識)を保護する権利である。

    正解:○(正しい)

    解説:商標法が守るのは商品・役務の出所を示す目印としての機能。同じ商標なら同じ事業者のものだと分かる出所表示機能、品質が一定だと期待できる品質保証機能、宣伝として働く広告宣伝機能があり、これらを通じて需要者の利益と事業者の業務上の信用を保護している。

  89. 問89.商標権の存続期間は登録から10年で、更新により半永久的に保護可能である。

    正解:○(正しい)

    解説:商標法19条。設定登録の日から10年だが、更新登録の申請と更新料の納付により何度でも10年ずつ延長でき、事実上半永久的に保護できる。商標が保護するのは創作ではなく蓄積された信用なので、期間を区切って消滅させる必要がないため。

    根拠: 商標法 第19条 (出典: e-Gov法令検索)

  90. 問90.商標の登録要件として自他商品識別力が必要である。

    正解:○(正しい)

    解説:商標法3条。誰の商品か区別できてこそ商標として機能するため、商品の普通名称、業界で慣用されている商標、産地・品質・原材料などを普通に表示するにすぎない記述的商標、ありふれた氏などは登録できない。ただし長年の使用で識別力を獲得した場合は登録されうる。

    根拠: 商標法 第3条 (出典: e-Gov法令検索)

  91. 問91.他人の登録商標と類似する商標は登録できない。

    正解:○(正しい)

    解説:商標法4条1項11号。先に登録された他人の商標と同一・類似で、指定商品・役務も同一・類似であれば登録できない。出所の混同を防ぐためで、商標も先に出願した者が優先される先願主義を前提としている。

    根拠: 商標法 第4条 (出典: e-Gov法令検索)

  92. 問92.地域団体商標は地域名+商品名の組合せ商標で、団体のみ出願可能である。

    正解:○(正しい)

    解説:商標法7条の2。「地域名+商品名」は本来は産地表示にすぎず識別力がないため登録できないが、地域ブランドを保護する必要から、事業協同組合・農協・商工会などの団体に限り、一定の周知性を条件に登録を認める制度。個人や一般の株式会社は出願できない。

    根拠: 商標法 第7条の2 (出典: e-Gov法令検索)

  93. 問93.商標の指定商品・指定役務は『商品及び役務の区分』(45区分)から選択する。

    正解:○(正しい)

    解説:ニース協定に基づく国際分類で、第1類〜第34類が商品、第35類〜第45類が役務の計45区分。商標権の効力は指定した商品・役務の範囲にしか及ばないため、どの区分でどの商品・役務を指定するかが権利範囲を決める。区分数に応じて出願料・登録料も増える。

  94. 問94.立体商標は立体形状の商標も登録可能である。

    正解:○(正しい)

    解説:立体的形状も商標として登録できる。ただし商品や包装として当然に採用される形状は識別力がないとして登録されにくく、長年の使用によって出所表示として認識されるに至ったものが登録される例が多い。コカ・コーラのボトルやヤクルトの容器が代表例。

    根拠: 商標法 第5条 (出典: e-Gov法令検索)

  95. 問95.音商標・動き商標・色彩商標・位置商標・ホログラム商標は2015年から登録可能となった。

    正解:○(正しい)

    解説:2015年4月から、音商標・動き商標・色彩のみからなる商標・位置商標・ホログラム商標の5タイプが登録できるようになった。従来の文字・図形・記号・立体的形状では守れなかったサウンドロゴやコーポレートカラーなどを保護するための拡張。

  96. 問96.商標権侵害には差止請求・損害賠償請求等が可能で、刑事罰もある。

    正解:○(正しい)

    解説:商標法36条以下で差止請求・損害賠償請求などの民事上の救済が用意されているほか、78条以下に刑事罰があり、侵害罪の法定刑は10年以下の拘禁刑または1000万円以下の罰金(併科もありうる)。法人に重い罰金を科す両罰規定も置かれている。

    根拠: 商標法 第36条 (出典: e-Gov法令検索)

  97. 問97.商標の不使用取消審判は3年以上不使用の登録商標について請求できる。

    正解:○(正しい)

    解説:商標法50条。継続して3年以上、日本国内で指定商品・役務について使用されていない登録商標は、何人も取消審判を請求できる。使われていない商標が後から出願する者の妨げになるのを防ぐ制度で、審判では商標権者の側が使用の事実を立証する必要がある。

    根拠: 商標法 第50条 (出典: e-Gov法令検索)

  98. 問98.商標登録は使用主義ではなく登録主義を採用している。

    正解:○(正しい)

    解説:日本は登録によって権利が発生する登録主義を採るため、実際に使用していなくても出願・登録できる。ただし使われない権利が滞留しないよう、継続して3年以上の不使用は取消審判の対象となる。使用の事実を権利発生の要件とする米国の使用主義と対比される。

  99. 問99.小売等役務商標は2007年から登録可能となった商標制度である。

    正解:○(正しい)

    解説:2007年(平成19年)施行。それまで小売業者は取り扱う商品ごとに区分を指定する必要があり負担が大きかったが、第35類の「小売等役務」としてまとめて指定できるようになり、店舗名などのブランドを保護しやすくなった。

    根拠: 商標法 第6条 (出典: e-Gov法令検索)

  100. 問100.商標の防護標章登録は著名商標を非類似商品にも拡張保護する制度である。

    正解:○(正しい)

    解説:商標法64条。著名な登録商標については、非類似の商品・役務に他人が使用しても出所の混同が生じるおそれがあるため、その範囲まで登録して保護を拡張する制度。自ら使用する必要がないので不使用取消審判の対象にならない点も通常の商標と異なる。

    根拠: 商標法 第64条 (出典: e-Gov法令検索)

  101. 問101.商標の早期審査制度は使用準備中の出願や緊急性のある出願を早く審査する制度である。

    正解:○(正しい)

    解説:出願した商標を既に使用している、使用の準備をしているなど一定の要件を満たす出願について、審査の順番を繰り上げる制度。通常1年前後かかる審査を数か月に短縮でき、早期に権利を確保したい事業に有効。審査の中身が緩くなるわけではない。

  102. 問102.商標登録異議の申立ては、商標掲載公報の発行の日から2月以内に限り、何人もすることができる。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。商標法43条の2による。特許異議の申立て(特許掲載公報の発行の日から6月以内)とは期間が異なる。

  103. 問103.実用新案権の存続期間は出願日から20年である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。実用新案権は出願日から10年(実用新案法15条)。20年は特許権の存続期間。無審査で早期に登録される代わりに保護期間が短い、という制度の性格と対応している。

    根拠: 実用新案法 第15条 (出典: e-Gov法令検索)

  104. 問104.実用新案権は審査主義で厳格な実体審査を経て登録される。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。実用新案は無審査主義で、新規性や進歩性の実体審査を行わず、方式と基礎的要件のみ確認して登録される。そのため権利の有効性が保証されておらず、行使には技術評価書の提示が必要になる。

  105. 問105.実用新案権を行使するには技術評価書は不要である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。実用新案権の行使には技術評価書を提示して警告することが必要(実用新案法29条の2)。無審査で登録される制度だからこそ、特許庁の評価を経ないまま権利を振りかざすことを防ぐ趣旨。

    根拠: 実用新案法 第29条の2 (出典: e-Gov法令検索)

  106. 問106.実用新案権の対象は方法・物質も含む。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。実用新案の対象は物品の形状・構造・組合せに係る考案に限られる(実用新案法2条1項)。製造方法などの方法、化学物質、植物は対象外で、これらは特許での保護を検討することになる。

  107. 問107.意匠権の存続期間は出願日から15年である(2020年改正後)。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。2020年施行の改正で出願日から25年になった(旧法は登録日から20年)。期間だけでなく起算点も登録日から出願日に変わっている点をあわせて押さえる。

  108. 問108.意匠要件は新規性・進歩性・産業上利用可能性である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。意匠の要件は工業上利用可能性・新規性・創作非容易性(意匠法3条)。「進歩性」「産業上利用可能性」は特許の用語で、意匠では創作非容易性・工業上利用可能性と呼び方が異なる。

  109. 問109.関連意匠は本意匠と無関係な意匠も登録できる。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。関連意匠は本意匠に類似する意匠であることが要件(意匠法10条)。デザインのバリエーションをまとめて保護するための制度なので、本意匠と無関係な意匠は対象にならない。

    根拠: 意匠法 第10条 (出典: e-Gov法令検索)

  110. 問110.部分意匠制度は2020年改正で初めて導入された。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。部分意匠は平成10年(1998年)改正で導入され、1999年1月1日から施行された。2020年改正は別の拡張(建築物・画像・内装の意匠等の保護対象化)。

  111. 問111.建築物の意匠登録は不可能である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。2020年施行の改正意匠法で、建築物の外観・内装や画像(GUI)も保護対象に加わった。店舗デザインをブランドとして守れるようにするための拡張である。

  112. 問112.商標権の存続期間は登録から5年である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。商標権の存続期間は設定登録から10年(商標法19条)で、更新登録により何度でも延長でき事実上半永久的に保護できる。商標は創作ではなく蓄積された信用を守る権利なので、期間を区切って消滅させる必要がない。

    根拠: 商標法 第19条 (出典: e-Gov法令検索)

  113. 問113.商標の登録要件として識別力は不要である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。自他商品識別力は商標登録の基本要件(商標法3条)。普通名称や産地・品質を普通に表示するだけの商標は、誰の商品か区別できないうえ、特定人に独占させるべきでもないため登録できない。

    根拠: 商標法 第3条 (出典: e-Gov法令検索)

  114. 問114.他人の登録商標と類似する商標も自由に登録できる。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。他人の先行登録商標と同一・類似で指定商品等も同一・類似の商標は登録できない(商標法4条1項11号)。ただし2024年4月施行のコンセント制度により、先行商標権者の承諾があり混同を生ずるおそれがない場合には例外的に登録が認められるようになった。

    根拠: 商標法 第4条 (出典: e-Gov法令検索)

  115. 問115.地域団体商標は個人でも出願可能である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。地域団体商標を出願できるのは事業協同組合・農協・商工会・NPO法人などの団体に限られる(商標法7条の2)。地域ブランドを地域の事業者が共同で使えるようにする制度なので、個人が独占することは想定されていない。

    根拠: 商標法 第7条の2 (出典: e-Gov法令検索)

  116. 問116.商標の指定商品・指定役務は10区分から選択する。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。ニース協定に基づく国際分類は45区分(第1〜34類が商品、第35〜45類が役務)。商標権の効力は指定した商品・役務にしか及ばないため、区分の選択が権利範囲を左右する。

  117. 問117.立体商標は商標法では認められていない。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。立体的形状も商標として登録できる。ただし商品や包装として当然に採用される形状は識別力がないとして登録されにくく、長年の使用で出所表示として認識されたものが登録される例が多い。

  118. 問118.音商標は2010年から登録可能となった。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。音・動き・色彩のみ・位置・ホログラムの新タイプ商標が登録できるようになったのは2015年4月から。それ以前は文字・図形・記号・立体的形状などに限られていた。

  119. 問119.商標の不使用取消審判は1年以上不使用で請求できる。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。不使用取消審判の要件は継続して3年以上の不使用(商標法50条)。使われていない登録商標が他人の出願の妨げになるのを防ぐ制度で、審判では商標権者の側が使用の事実を立証しなければならない。

    根拠: 商標法 第50条 (出典: e-Gov法令検索)

  120. 問120.日本の商標制度は使用主義を採用している。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。日本は登録主義で、使用実績がなくても出願・登録できる。使用の事実を権利発生の要件とするのは米国などの使用主義。ただし日本でも3年以上使用しなければ取消審判の対象になる。

  121. 問121.パリ条約優先権は商標も12月以内に主張できる。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。パリ条約の優先期間は商標・意匠が6月、特許・実用新案が12月(パリ条約4条)。商標は早期の権利確定が求められ、長い遡及は第三者の取引の安全を害するため短く設定されている。

  122. 問122.商標権侵害には民事のみで刑事罰はない。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。商標権侵害には『10年以下の拘禁刑または1000万円以下の罰金』の刑事罰あり。

  123. 問123.小売等役務商標は2000年から登録可能である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。小売等役務商標が導入されたのは2007年(平成19年)。それ以前は取り扱う商品ごとに区分を指定する必要があり、小売業者の出願負担が大きかった。

    根拠: 商標法 第6条 (出典: e-Gov法令検索)

  124. 問124.防護標章登録制度は無名商標を保護する制度である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。防護標章登録は『著名商標』を非類似商品にも拡張保護する制度(商標法64条)。

    根拠: 商標法 第64条 (出典: e-Gov法令検索)

  125. 問125.意匠の新規性喪失の例外規定は存在しない。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。意匠にも新規性喪失の例外規定があり、自らの公開から1年以内に出願すれば新規性を失わなかったものとして扱われる。ただし証明書の提出など所定の手続が必要で、あくまで例外なので出願を先に済ませるのが原則。

  126. 問126.実用新案権は更新により延長可能である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。実用新案権に更新制度はなく、出願日から10年で消滅する。10年ごとに更新できるのは商標権だけで、これは商標が創作ではなく蓄積された信用を保護する権利だからである。

  127. 問127.意匠権は更新により延長可能である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。意匠権に更新制度はなく、出願日から25年で消滅する。産業財産権のうち更新によって半永久的に維持できるのは商標権のみ。

  128. 問128.商標の早期審査制度は審査期間を半年に延長する制度である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。早期審査は通常1年前後かかる審査の順番を繰り上げ、数か月に短縮する制度。既に使用しているなど一定の要件を満たす出願が対象で、審査を緩くしたり期間を延ばしたりする制度ではない。

  129. 問129.実用新案権の存続期間として正しいのはどれか。

    • ア.出願日から10年
    • イ.出願日から5年
    • ウ.出願日から20年
    • エ.出願日から25年

    正解:ア.出願日から10年

    解説:実用新案法15条により出願日から10年。無審査で早期に登録される代わりに保護期間が短く設定されている。20年は特許権、25年は意匠権(2020年改正後)の期間なので、まとめて整理して覚える。

    根拠: 実用新案法 第15条 (出典: e-Gov法令検索)

  130. 問130.実用新案権の審査制度として正しいのはどれか。

    • ア.実体審査主義
    • イ.無審査主義(形式審査のみ)
    • ウ.事後審査
    • エ.裁判所審査

    正解:イ.無審査主義(形式審査のみ)

    解説:実用新案権は無審査主義。形式審査のみで早期登録可能。権利行使には技術評価書必要。

  131. 問131.実用新案権の対象として正しいのはどれか。

    • ア.方法のみ
    • イ.物質のみ
    • ウ.物品の形状・構造・組合せの考案
    • エ.植物

    正解:ウ.物品の形状・構造・組合せの考案

    解説:実用新案法2条1項が「物品の形状、構造又は組合せに係る考案」と定めるため、形のあるものに限られる。方法の考案、形状を持たない物質、植物はいずれも対象外で、これらは特許での保護を検討することになる。

    根拠: 実用新案法 第2条 (出典: e-Gov法令検索)

  132. 問132.意匠権の存続期間として正しいのはどれか(2020年改正後)。

    • ア.10年
    • イ.15年
    • ウ.20年
    • エ.25年

    正解:エ.25年

    解説:2020年施行の改正意匠法により出願日から25年(旧法は登録日から20年)。起算点も期間も変わった点に注意する。10年は実用新案権、20年は特許権の存続期間。

  133. 問133.意匠の登録要件として該当しないものはどれか。

    • ア.進歩性
    • イ.創作非容易性
    • ウ.工業上利用可能性
    • エ.新規性

    正解:ア.進歩性

    解説:意匠要件=新規性・創作非容易性・工業上利用可能性(意匠法3条)。進歩性は特許要件。

    根拠: 意匠法 第3条 (出典: e-Gov法令検索)

  134. 問134.関連意匠制度の特徴として正しいのはどれか。

    • ア.本意匠と無関係な意匠を登録
    • イ.本意匠と類似する意匠を関連登録
    • ウ.海外関連の意匠を登録
    • エ.古典関連意匠を登録

    正解:イ.本意匠と類似する意匠を関連登録

    解説:意匠法10条。デザインのバリエーションを個別に権利化できるようにする制度で、本意匠に類似することが要件。2019年改正で本意匠の出願日から10年以内なら出願でき、関連意匠に類似する意匠も登録できるようになった。海外関連や古典とは無関係の制度。

    根拠: 意匠法 第10条 (出典: e-Gov法令検索)

  135. 問135.2020年意匠法改正で新たに保護対象となったものはどれか。

    • ア.音楽
    • イ.食品の味
    • ウ.建築物・内装・画像
    • エ.発明

    正解:ウ.建築物・内装・画像

    解説:2020年施行の改正意匠法で、建築物の外観・内装と、操作用・表示用の画像(GUI)が新たに保護対象になった。店舗デザインやアプリのUIをブランドとして守れるようにする趣旨。音楽は著作権の領域、味は意匠の保護対象ではなく、発明は特許の対象。

  136. 問136.商標権の存続期間として正しいのはどれか。

    • ア.登録から5年
    • イ.登録から25年
    • ウ.登録から20年
    • エ.登録から10年(更新可で半永久)

    正解:エ.登録から10年(更新可で半永久)

    解説:商標法19条により設定登録から10年だが、更新登録の申請によって何度でも10年ずつ延長でき、事実上半永久的に保護できる。産業財産権のうち更新できるのは商標だけで、これは商標が創作ではなく業務上の信用を保護する権利だからである。

    根拠: 商標法 第19条 (出典: e-Gov法令検索)

  137. 問137.商標の登録要件として正しいのはどれか。

    • ア.自他商品識別力
    • イ.新規性
    • ウ.進歩性
    • エ.工業上利用可能性

    正解:ア.自他商品識別力

    解説:商標法3条が求めるのは自他商品識別力=誰の商品・役務かを区別できる力。新規性・進歩性は特許、工業上利用可能性は意匠の要件であって商標では問われない。既存の言葉であっても、指定商品との関係で識別力があれば登録されうる。

    根拠: 商標法 第3条 (出典: e-Gov法令検索)

  138. 問138.地域団体商標の出願資格として正しいのはどれか。

    • ア.個人
    • イ.団体(事業協同組合等)
    • ウ.株式会社のみ
    • エ.国

    正解:イ.団体(事業協同組合等)

    解説:商標法7条の2により、事業協同組合・農協・商工会・NPO法人などの団体に限って出願できる。「地域名+商品名」は本来識別力がないが、地域ブランドを地域の事業者が共同で使えるようにするための特例なので、個人や一般の株式会社、国は出願できない。

    根拠: 商標法 第7条の2 (出典: e-Gov法令検索)

  139. 問139.商標の指定商品・指定役務の区分数として正しいのはどれか。

    • ア.10区分
    • イ.20区分
    • ウ.45区分
    • エ.100区分

    正解:ウ.45区分

    解説:ニース協定に基づく国際分類で、第1〜34類が商品、第35〜45類が役務の計45区分。商標権の効力は指定した商品・役務の範囲にしか及ばないため、区分と指定商品の選び方がそのまま権利範囲を決める。区分が増えるほど出願料・登録料も増える。

  140. 問140.新タイプ商標(音・動き・色彩・位置・ホログラム)の登録可能年として正しいのはどれか。

    • ア.2000年
    • イ.2010年
    • ウ.2020年
    • エ.2015年

    正解:エ.2015年

    解説:音・動き・色彩のみ・位置・ホログラムの5つの新タイプ商標が登録できるようになったのは2015年4月。サウンドロゴやコーポレートカラーなど、従来の文字・図形・立体的形状では保護できなかった標識に対応したもの。

  141. 問141.商標の不使用取消審判の要件として正しいのはどれか。

    • ア.3年以上不使用
    • イ.1年以上不使用
    • ウ.5年以上不使用
    • エ.10年以上不使用

    正解:ア.3年以上不使用

    解説:商標法50条。継続して3年以上、日本国内で指定商品・役務に使用されていない登録商標は、何人も取消審判を請求できる。使われていない商標が他人の出願の妨げになるのを防ぐ制度で、使用の立証責任は商標権者の側にある。

    根拠: 商標法 第50条 (出典: e-Gov法令検索)

  142. 問142.日本の商標制度の基本原則として正しいのはどれか。

    • ア.使用主義
    • イ.登録主義
    • ウ.公知主義
    • エ.先発明主義

    正解:イ.登録主義

    解説:日本は登録によって権利が発生する登録主義で、使用実績がなくても出願・登録できる。使用の事実を権利発生の要件とするのは米国などの使用主義。先発明主義は特許について語られる原則で商標には関係せず、公知主義という原則もない。

  143. 問143.パリ条約優先権の期間(商標)として正しいのはどれか。

    • ア.3月
    • イ.12月
    • ウ.6月
    • エ.24月

    正解:ウ.6月

    解説:パリ条約4条の優先期間は、商標・意匠が6月、特許・実用新案が12月。商標は早期の権利確定が求められ、長期の遡及は第三者の取引の安全を害するため短く設定されている。

  144. 問144.防護標章登録制度の特徴として正しいのはどれか。

    • ア.無名商標を保護
    • イ.古典商標を保護
    • ウ.海外商標を保護
    • エ.著名商標を非類似商品にも拡張保護

    正解:エ.著名商標を非類似商品にも拡張保護

    解説:商標法64条。著名な登録商標は、非類似の商品・役務に使われても出所の混同を招くおそれがあるため、その範囲まで登録して保護を広げる制度。自ら使用する必要がないので、不使用取消審判の対象にならない点も通常の商標と異なる。

    根拠: 商標法 第64条 (出典: e-Gov法令検索)

  145. 問145.小売等役務商標の導入年として正しいのはどれか。

    • ア.2007年
    • イ.2000年
    • ウ.1990年
    • エ.2015年

    正解:ア.2007年

    解説:小売等役務商標は2007年(平成19年)に導入された。それ以前、小売業者は取り扱う商品ごとに区分を指定しなければならず出願の負担が大きかったが、第35類の「小売等役務」としてまとめて指定できるようになった。

    根拠: 商標法 第6条 (出典: e-Gov法令検索)

  146. 問146.商標権侵害の刑事罰として正しいのはどれか。

    • ア.罰金100万円以下
    • イ.10年以下の拘禁刑または1000万円以下の罰金
    • ウ.拘禁刑30年
    • エ.刑事罰なし

    正解:イ.10年以下の拘禁刑または1000万円以下の罰金

    解説:商標法78条以下。侵害罪の法定刑は10年以下の拘禁刑または1000万円以下の罰金で、併科もありうる。法人に対してより重い罰金を科す両罰規定も置かれており、他の産業財産権と同水準の重い罰則になっている。

    根拠: 商標法 第78条 (出典: e-Gov法令検索)

  147. 問147.実用新案権の更新可能性として正しいのはどれか。

    • ア.更新可
    • イ.条件付き更新可
    • ウ.更新不可
    • エ.裁判所の判断

    正解:ウ.更新不可

    解説:実用新案権は出願日から10年で消滅し、更新はできない。産業財産権のうち更新によって半永久的に維持できるのは商標権だけで、特許20年・実用新案10年・意匠25年にはいずれも更新制度がない(特許の延長登録は医薬品等に限られた例外)。

  148. 問148.立体商標として登録可能な例として該当しないものはどれか。

    • ア.コカ・コーラのボトル
    • イ.ヤクルトの容器
    • ウ.キティちゃんの形状
    • エ.商品の単なる平面ロゴ

    正解:エ.商品の単なる平面ロゴ

    解説:立体商標は立体的形状であることが前提なので、平面のロゴは通常の図形商標として登録するものであり立体商標にはあたらない。コカ・コーラのボトル、ヤクルトの容器、キャラクターの立体形状はいずれも立体的形状として登録された例。

  149. 問149.部分意匠制度の特徴として正しいのはどれか。

    • ア.物品の部分のみ保護可
    • イ.物品全体のみ保護
    • ウ.部分は登録不可
    • エ.海外のみ適用

    正解:ア.物品の部分のみ保護可

    解説:意匠法2条1項。物品全体ではなく特徴のある一部分だけを意匠として登録できる。全体として比べると非類似と判断されて模倣を止められない場合でも、特徴部分を押さえておけばその部分を取り入れた他社製品にも権利を及ぼせる。

    根拠: 意匠法 第2条 (出典: e-Gov法令検索)

  150. 問150.商標の早期審査制度の効果として正しいのはどれか。

    • ア.審査期間延長
    • イ.審査期間短縮(約1年→2-3月)
    • ウ.審査免除
    • エ.費用免除

    正解:イ.審査期間短縮(約1年→2-3月)

    解説:早期審査制度:通常約1年の審査期間を約2-3月に短縮可能。使用準備中等の要件あり。

  151. 問151.2024年(令和6年)4月施行の改正商標法で、コンセント(同意)制度が導入された。

    正解:○(正しい)

    解説:令和5年改正商標法により2024年(令和6年)4月1日から導入された。従来は他人の先行登録商標と類似する商標は一律に登録できなかったが、先行商標権者の承諾があり、かつ混同を生ずるおそれがない場合には登録を認める仕組みが商標法4条4項として新設された。

    根拠: 商標法 第4条 (出典: e-Gov法令検索)

  152. 問152.コンセント制度を利用して商標登録を受けるには、原則として先行登録商標の権利者の承諾が必要である。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。先行登録商標権者の承諾を得ていることが要件の一つである(商標法第4条第4項)。

    根拠: 商標法 第4条 (出典: e-Gov法令検索)

  153. 問153.コンセント制度では、先行商標権者の承諾があれば、両商標間に混同を生ずるおそれがあっても必ず登録される。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。承諾があれば必ず登録されるわけではなく、あわせて両商標の間で出所の混同を生ずるおそれがないことが必要(商標法4条4項)。承諾だけで登録を認めると需要者が出所を誤認するおそれがあるため、需要者保護の観点から二重の要件になっている。

  154. 問154.パリ条約は工業所有権の国際的保護を目的とする条約である。

    正解:○(正しい)

    解説:1883年に成立した工業所有権(特許・実用新案・意匠・商標など)に関する条約で、日本は1899年に加盟。同盟国の国民を自国民と同等に扱う内国民待遇、第一国出願の日を判断の基準日にできる優先権、各国の権利は互いに独立とする各国特許独立の3つが基本原則。

  155. 問155.パリ条約の優先権は、特許・実用新案は12月、意匠・商標は6月以内に主張できる。

    正解:○(正しい)

    解説:パリ条約4条C。優先期間は特許・実用新案が12ヶ月、意匠・商標が6ヶ月。第一国出願日を基準日とする優先権制度。

  156. 問156.パリ条約の内国民待遇は同盟国国民と内国民を同等に扱う原則である。

    正解:○(正しい)

    解説:パリ条約2条。同盟国国民と内国民を同等に扱う差別禁止の基本原則(内国民待遇の原則)。

  157. 問157.外国語でされたPCT国際出願を日本の国内段階に移行する場合、明細書等の日本語による翻訳文は、原則として優先日から2年6月以内に特許庁長官に提出しなければならない。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。特許法184条の4第1項により、翻訳文は優先日から2年6月(国内書面提出期間)以内に提出する。満了前2月以内に国内書面を提出した場合は、その提出日から2月の特例期間がある(同項ただし書)。

  158. 問158.ベルヌ条約は著作権の国際的保護を目的とする条約で、無方式主義が原則である。

    正解:○(正しい)

    解説:1886年に成立した著作権の国際条約。著作権は創作と同時に発生し登録などの方式を要しないという無方式主義と、他の同盟国の著作物を自国民の著作物と同等に保護する内国民待遇を柱とする。方式を要求してはならないと定める点が、登録主義の産業財産権と決定的に異なる。

  159. 問159.TRIPS協定はWTO加盟国が遵守すべき知的財産権保護の最低基準を定めた協定である。

    正解:○(正しい)

    解説:1994年のWTO設立協定の一部として成立し、WTO加盟国に知的財産保護の最低基準の遵守を義務づける。特許・商標・意匠・著作権・営業秘密など広い分野を包括的に規律し、違反はWTOの紛争解決手続の対象になる。履行確保の仕組みを持つ点が従来の知財条約と異なる。

  160. 問160.マドリッド協定議定書は商標の国際登録制度を定める条約である。

    正解:○(正しい)

    解説:1989年に採択され日本は2000年に加盟。本国での出願・登録をもとに1つの国際出願をすれば、指定した締約国それぞれに商標を登録したのと同じ効果が得られる。更新や名義変更も国際登録簿で一括して手続でき管理負担が小さい。特許はPCT、意匠はハーグ協定と対応させて覚える。

  161. 問161.ハーグ協定は意匠の国際登録制度を定める条約である。

    正解:○(正しい)

    解説:1925年に成立した意匠の国際登録制度で、日本は2015年に加盟。1つの国際出願で複数の締約国に意匠の保護を求められる。特許のPCT、商標のマドリッド議定書に対応する意匠版の枠組みにあたる。

  162. 問162.不正競争防止法は事業者間の不正競争行為を禁止する法律である。

    正解:○(正しい)

    解説:不正競争防止法は、登録された権利がなくても、他人の周知・著名な表示の冒用、商品形態の模倣、営業秘密の侵害、原産地の誤認表示、競争者の信用を害する虚偽の告知といった行為を不正競争と定めて差止め・損害賠償の対象とする。登録を前提とする産業財産権を補完する役割を担う。

  163. 問163.営業秘密の3要件は秘密管理性・有用性・非公知性である。

    正解:○(正しい)

    解説:不競法2条6項。秘密管理性・有用性・非公知性の3要件すべて必要。1つでも欠けると保護対象外。

    根拠: 不正競争防止法 第2条 (出典: e-Gov法令検索)

  164. 問164.不正競争防止法上の周知表示混同惹起行為は他人の周知表示と類似する表示を使用する行為である。

    正解:○(正しい)

    解説:不競法2条1項1号。需要者の間に広く認識されている(周知な)他人の商品等表示と同一・類似の表示を使い、他人の商品や営業と混同を生じさせる行為。商標登録がなくても周知性を立証できれば差止め・損害賠償を求められる点に意味がある。

    根拠: 不正競争防止法 第2条 (出典: e-Gov法令検索)

  165. 問165.不正競争防止法上の著名表示冒用行為は他人の著名表示を不正利用する行為である。

    正解:○(正しい)

    解説:不競法2条1項2号。著名な商品等表示を自己の表示として使う行為で、周知表示混同惹起行為(1号)と違い混同のおそれは要件にならない。著名なブランドが無関係の商品に使われると、混同がなくても表示の吸引力が薄まる(希釈化)ため、より広く保護している。

    根拠: 不正競争防止法 第2条 (出典: e-Gov法令検索)

  166. 問166.商品形態模倣行為は他人の商品形態を発売後3年以内に模倣する行為で禁止される。

    正解:○(正しい)

    解説:不競法2条1項3号。他人の商品の形態をそっくり真似た、いわゆるデッドコピーを規制する。保護期間は日本国内で最初に販売された日から3年間で、意匠登録がなくても発売直後の投資回収期間を守れる点に意味がある。同種の商品が通常備える形態は対象外。

    根拠: 不正競争防止法 第2条 (出典: e-Gov法令検索)

  167. 問167.地理的表示(GI)は特定の地域に由来する特性を持つ商品の表示を保護する制度である。

    正解:○(正しい)

    解説:特定の産地と結び付いた品質・社会的評価を持つ産品の名称を、国が登録して保護する制度。登録されると生産者団体に属する生産者だけがその名称とGIマークを使え、不正使用に対しては国が取締りを行う。個々の事業者が私権として権利を持つ商標とは仕組みが異なる。

  168. 問168.農林水産物・食品の地理的表示保護法は2014年に制定された。

    正解:○(正しい)

    解説:特定農林水産物等の名称の保護に関する法律(GI法)は2014年に制定され、翌2015年に施行された。農林水産省が所管し、EU等の地理的表示制度と相互保護の枠組みを結ぶことで海外での産品名の保護にもつなげている。

  169. 問169.半導体集積回路配置法は半導体チップの回路配置を保護する法律である。

    正解:○(正しい)

    解説:1985年制定。半導体チップ上の素子と配線の立体的な配置(回路配置)を保護する法律で、登録により回路配置利用権が発生する。回路配置は膨大な投資を要する一方で写真撮影などにより容易に模倣できるため、特許にも著作権にもなじまない対象として独自に立法された。

  170. 問170.種苗法は植物新品種を保護する法律で、育成者権を発生させる。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。種苗法は植物の新品種を保護する法律で、農林水産省が所管する。品種登録により育成者権が発生し(19条1項)、育成者権者は登録品種を業として利用する権利を専有する(20条1項)。存続期間は品種登録の日から35年、永年性植物として農林水産省令で定める種類の品種は40年である(19条2項。2026年7月24日施行の改正で25年・30年から延長)。知的財産管理技能検定は試験日の6か月前の月の1日現在の法令で出題されるため、第55回(2026年11月15日、法令基準日2026年5月1日)は改正前の25年・30年、第56回(2027年3月7日、法令基準日2026年9月1日)からは改正後の35年・40年で問われる。

    根拠: 種苗法 第19条 / 種苗法 第20条 / 種苗法の一部を改正する法律(令和8年法律第72号)附則 附則1条ただし書(19条2項の改正規定は公布の日=2026-07-24施行)・附則3条(施行日に存続期間が満了していない育成者権に適用) / 知的財産教育協会 知的財産管理技能検定 試験概要 7.法令基準日(試験日の6ヶ月前の月の1日。第55回2026-11-15は2026-05-01、第56回2027-03-07は2026-09-01) (出典: e-Gov法令検索)

  171. 問171.特許権侵害訴訟の第一審では、当事者の申立てにより、裁判所が広く一般に対して、必要な事項について意見の提出を求めることができる(第三者意見募集制度)。

    正解:○(正しい)

    解説:特許法105条の2の11により、東京地裁・大阪地裁(控訴審では東京高裁)は、特許権侵害訴訟で当事者の申立てがあれば、広く一般から意見を募ることができる。令和3年改正で新設され、令和4年4月に施行された。

  172. 問172.商標権に関する訴えは、本来の管轄裁判所のほか、その所在地域に応じて東京地方裁判所または大阪地方裁判所にも提起することができる。

    正解:○(正しい)

    解説:意匠権・商標権・著作者の権利(プログラムを除く)などの訴えは、本来の管轄裁判所に加えて東京地裁(東日本)・大阪地裁(西日本)にも提起できる(民事訴訟法6条の2)。特許権等と異なり専属管轄ではない。

  173. 問173.知的財産権の侵害訴訟では立証責任の特則がある(特許法102条等)。

    正解:○(正しい)

    解説:侵害の立証や損害額の算定は権利者にとって極めて困難なため、損害額の推定規定(特許法102条)、侵害行為の具体的態様を明らかにする義務、書類提出命令、査証制度といった特則が置かれている。通常の民事訴訟の原則をそのまま当てはめると権利保護が実効性を失うため。

  174. 問174.不正競争防止法の営業秘密侵害には差止・損害賠償・刑事罰がある。

    正解:○(正しい)

    解説:不競法21条等。10年以下の拘禁刑または2000万円以下の罰金(特許より重い)。

    根拠: 不正競争防止法 第21条 (出典: e-Gov法令検索)

  175. 問175.知的財産戦略本部は内閣に設置される知財政策の司令塔である。

    正解:○(正しい)

    解説:知的財産基本法に基づき2003年に内閣に設置された。関係府省にまたがる知財政策を統括し、毎年「知的財産推進計画」を策定して施策を推進する司令塔の役割を担う。特許庁(経産省)や文化庁(文科省)といった個別官庁を横断する組織である点が要点。

  176. 問176.AI生成物の著作権について、現行法では人間の創作的関与がない場合は著作物ではない。

    正解:○(正しい)

    解説:著作物は「思想又は感情を創作的に表現したもの」であり、創作の主体は人間であることが前提。そのため人間の創作的な関与なしにAIが自動生成しただけのものは著作物にあたらない、というのが文化審議会著作権分科会で示されている考え方で、米国著作権局も同様の立場をとっている。人間が指示や選択・修正を通じて創作的に関与していれば著作物になりうる。

  177. 問177.国境措置(水際取締)は知的財産侵害物品の輸出入を税関で阻止する制度である。

    正解:○(正しい)

    解説:関税法に基づき、税関が知的財産を侵害する物品の輸入・輸出を差し止める制度。権利者があらかじめ輸入差止申立てをしておくと、税関が該当物品を発見した際に認定手続に入る。国内に流通する前の水際で止められるため、模倣品・海賊版対策として実効性が高い。

  178. 問178.特許の譲渡には特許庁への登録が必要である。

    正解:○(正しい)

    解説:特許法98条。特許権の移転は、相続その他の一般承継の場合を除き、登録しなければ効力を生じない。合意だけでは移転の効力自体が発生しないため、二重譲渡を避ける意味でも登録が不可欠。移転登録が対抗要件にとどまる著作権とは扱いが異なる。

    根拠: 特許法 第98条 (出典: e-Gov法令検索)

  179. 問179.知的財産権のライセンス契約には実施許諾契約・使用許諾契約等がある。

    正解:○(正しい)

    解説:特許・実用新案では「実施」許諾、商標では「使用」許諾、著作権では「利用」許諾と呼び分ける。用語が異なるのは、それぞれの法律が権利の内容を実施・使用・利用という別の言葉で定義しているため。契約では独占的か非独占的か、地域・期間・対価をどう定めるかが実務上の要点になる。

  180. 問180.秘密保持契約(NDA)は営業秘密の管理に重要な契約類型である。

    正解:○(正しい)

    解説:NDA: Non-Disclosure Agreement。営業秘密の秘密管理性確保に有効。

  181. 問181.パリ条約の特許独立の原則により、ある同盟国で特許が無効とされた場合、他の同盟国で同一の発明について取得した特許も無効となる。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。パリ条約4条の2により、同盟国で出願された特許は、他の国で同一の発明について取得された特許から独立しており、無効・消滅の理由や存続期間についても互いに影響しない。

  182. 問182.不正の利益を得る目的で、他人の商号や商標と同一又は類似のドメイン名を使用する権利を取得する行為は、不正競争防止法の規制対象とならない。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。不正競争防止法2条1項19号により、不正の利益を得る目的又は他人に損害を加える目的で、他人の特定商品等表示と同一・類似のドメイン名を使用する権利を取得・保有し、又は使用する行為は不正競争に当たる。

  183. 問183.ベルヌ条約は方式主義(登録必要)を採用している。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。ベルヌ条約は無方式主義を採り、著作権の享有・行使にいかなる方式も要求してはならないと定める。したがって創作した時点で権利が発生し、登録や©表示は権利発生の要件ではない。

  184. 問184.特許権のライセンス契約には独占禁止法の規定が一切適用されないため、ライセンスの際にどのような制限を課しても同法上問題となることはない。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。独占禁止法21条が適用を除外しているのは、特許法等による「権利の行使と認められる行為」に限られる。権利の行使と認められない不当な制限を課すライセンスは、独占禁止法の対象となる。

  185. 問185.マドリッド議定書は特許の国際登録制度である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。マドリッド協定議定書は商標の国際登録制度。特許はPCT(特許協力条約)、意匠はハーグ協定が対応しているので、対象の対応関係を整理して覚える。

  186. 問186.ハーグ協定は商標の国際登録制度である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。ハーグ協定は意匠の国際登録制度。商標の国際登録を担当するのはマドリッド協定議定書のほうである。

  187. 問187.営業秘密の3要件は秘密管理性のみで足りる。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。営業秘密として保護されるには、秘密として管理されていること(秘密管理性)、事業活動に有用な技術上・営業上の情報であること(有用性)、公然と知られていないこと(非公知性)の3つをすべて満たす必要がある(不競法2条6項)。実務では秘密管理性が争点になりやすい。

  188. 問188.不正競争防止法上の商品形態模倣禁止は発売後10年以内である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。商品形態模倣行為が規制されるのは、日本国内で最初に販売された日から3年間(不競法2条1項3号)。短期間に限られるのは、発売直後の投資回収を保護すれば足り、それ以上の長期独占は意匠権によるべきだからである。

    根拠: 不正競争防止法 第2条 (出典: e-Gov法令検索)

  189. 問189.地理的表示(GI)法は2000年に制定された。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。GI法(特定農林水産物等の名称の保護に関する法律)は2014年制定・2015年施行。農林水産省が所管する比較的新しい制度で、EU等との相互保護にもつながっている。

  190. 問190.半導体集積回路配置法は適用対象がない無実態の法律である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。1985年制定の半導体集積回路の回路配置に関する法律により、登録によって回路配置利用権が発生する実効性のある制度。回路配置は投資が大きい一方で模倣が容易なため、特許にも著作権にもなじまない対象として独自に立法された。

  191. 問191.種苗法の育成者権の存続期間は10年である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。種苗法19条2項により、育成者権の存続期間は品種登録の日から35年(永年性植物として農林水産省令で定める種類の品種は40年)で、10年ではない。2026年7月24日施行の改正(令和8年法律第72号)で25年(永年性植物は30年)から延長され、その日に存続期間が満了していない育成者権にも適用される(附則3条)。知的財産管理技能検定は試験日の6か月前の月の1日現在の法令で出題されるため、第55回(2026年11月15日、法令基準日2026年5月1日)は改正前の25年・30年、第56回(2027年3月7日、法令基準日2026年9月1日)からは改正後の35年・40年で問われる。

    根拠: 種苗法 第19条 / 種苗法 第4条 / 種苗法の一部を改正する法律(令和8年法律第72号)附則 附則1条ただし書(19条2項の改正規定は公布の日=2026-07-24施行)・附則3条(施行日に存続期間が満了していない育成者権に適用) / 知的財産教育協会 知的財産管理技能検定 試験概要 7.法令基準日(試験日の6ヶ月前の月の1日。第55回2026-11-15は2026-05-01、第56回2027-03-07は2026-09-01) (出典: e-Gov法令検索)

  192. 問192.プログラムの著作物についての著作者の権利に関する訴えは、特許権と異なり、東京地方裁判所・大阪地方裁判所の専属管轄とはされていない。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。民事訴訟法6条1項により、特許権・実用新案権・回路配置利用権に加え、プログラムの著作物についての著作者の権利に関する訴えも、東京地裁または大阪地裁の専属管轄とされる。

  193. 問193.営業秘密侵害の刑事罰は特許権侵害より軽い。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。営業秘密侵害は『10年以下の拘禁刑または2000万円以下の罰金』で特許(10年/1000万円)より重い。

  194. 問194.AI生成物は単独で著作物として認められる。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。現行法では『人間の創作的関与なしの単独AI生成物は著作物ではない』(日米共通)。

  195. 問195.国境措置(水際取締)は意匠権の侵害品のみ対象である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。関税法に基づく国境措置の対象は、特許権・実用新案権・意匠権・商標権・著作権・著作隣接権・育成者権のほか、不正競争防止法上の一定の行為に係る物品にも及ぶ。模倣品・海賊版を水際で広く止めるための制度である。

  196. 問196.著作権の譲渡は、文化庁に登録しなければ、当事者間においても効力を生じない。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。著作権法77条1号により、著作権の移転の登録は第三者に対抗するための要件であり、譲渡は当事者間の契約で効力を生じる。登録が効力発生要件となる特許権の移転(特許法98条)とは異なる。

    根拠: 特許法 第98条 (出典: e-Gov法令検索)

  197. 問197.パリ条約の優先権は同一国内出願のみに認められる。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。パリ条約の優先権は、ある同盟国にした第一国出願を基礎として他の同盟国へ出願する場合に主張できる国際的な制度。国内の先の出願を基礎に同じ国へ出願する国内優先権(特許法41条)とは別の制度なので混同しない。

  198. 問198.著作権分野の国際条約はベルヌ条約のみである。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。著作権分野の国際条約には、ベルヌ条約のほかWIPO著作権条約(WCT)、実演・レコードに関する条約、万国著作権条約、TRIPS協定などがある。デジタル環境に対応するため新しい条約が追加されてきた経緯がある。

  199. 問199.不正競争防止法は事業者と消費者間の紛争にも適用される。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。不正競争防止法が規律するのは事業者間の競争秩序であり、目的も事業者間の公正な競争の確保にある。事業者と消費者の間の紛争は、消費者契約法・特定商取引法・景品表示法などが対応する。

  200. 問200.知的財産戦略本部は最高裁判所に設置される。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。知的財産戦略本部は知的財産基本法に基づき2003年に内閣に設置された。行政の各府省にまたがる知財政策を統括する司令塔であり、司法機関である裁判所に置かれる組織ではない。

  201. 問201.秘密保持契約(NDA)は営業秘密の保護に無関係である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。営業秘密として保護されるには秘密管理性が必要で、秘密保持契約(NDA)を結んで開示範囲と取扱いを明確にしておくことは、その秘密管理性を裏づける有力な手段になる。契約違反として直接責任を追及できる点でも実務上重要。

  202. 問202.特許権に質権を設定した場合、質権者は、契約で別段の定めをしなくても、その特許発明を実施することができる。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。特許法95条により、特許権を目的として質権を設定したときは、質権者は、契約で別段の定めをした場合を除き、その特許発明を実施することができない。

  203. 問203.パリ条約の内国民待遇は同盟国国民を差別する原則である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。内国民待遇は、他の同盟国の国民に自国民と同等の保護を与えるという差別禁止の原則(パリ条約2条)。外国人だからといって不利に扱ってはならないとするもので、ベルヌ条約にも同様の原則が置かれている。

  204. 問204.地理的表示と地域団体商標は同じ制度である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。GIは農林水産省が所管し国が名称を登録して取り締まる制度、地域団体商標は特許庁が所管し団体が商標権という私権を取得する制度で、根拠法も所管も権利の性質も異なる。同じ産品について両方を取得することもできる。

  205. 問205.TRIPS協定は知的財産権の最高基準を定める。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。TRIPS協定が定めるのは最低基準であり、加盟国はこれを上回る手厚い保護を国内法で定めることができる。最低限をそろえて国際的な保護水準を底上げする趣旨の協定である。

  206. 問206.PCT出願ではマドリッド議定書の規定が適用される。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。PCT(特許)とマドリッド議定書(商標)は『別の条約』。同時適用関係ではない。

  207. 問207.ライセンス契約などの契約が民法上成立する時期として、最も適切なものはどれか。

    • ア.承諾の意思表示が申込者に到達した時
    • イ.契約書に双方が署名押印を終えた時
    • ウ.申込みの意思表示を相手方に発した時
    • エ.代金の支払いや物の引渡しを終えた時

    正解:ア.承諾の意思表示が申込者に到達した時

    解説:民法522条1項により、契約は申込みに対して相手方が承諾をしたときに成立し、意思表示はその通知が相手方に到達した時から効力を生ずる(97条1項)。契約の成立には、法令に特別の定めがある場合を除き、書面の作成は要しない(522条2項)。

  208. 問208.マドリッド議定書による国際登録制度の対象となる産業財産権はどれか。

    • ア.特許
    • イ.商標
    • ウ.意匠
    • エ.著作権

    正解:イ.商標

    解説:マドリッド議定書は商標の国際登録制度(1989年制定・日本2000年加盟)。特許はPCT、意匠はハーグ協定で別制度。

  209. 問209.特許法上の通常実施権の対抗力に関する記述として、最も適切なものはどれか。

    • ア.特許庁に登録しなければ、特許権の譲受人に対抗できない
    • イ.特許権の譲受人の承諾がなければ、譲受人に対抗できない
    • ウ.登録がなくても、その後の特許権の譲受人に対抗できる
    • エ.公正証書で許諾を受けなければ、譲受人に対抗できない

    正解:ウ.登録がなくても、その後の特許権の譲受人に対抗できる

    解説:特許法99条により、通常実施権は、その発生後に特許権や専用実施権を取得した者に対しても効力を有する(当然対抗制度)。登録・承諾・公正証書などの手続は要しない。

  210. 問210.ベルヌ条約の原則として正しいのはどれか。

    • ア.方式主義
    • イ.公証主義
    • ウ.登録主義
    • エ.無方式主義

    正解:エ.無方式主義

    解説:ベルヌ条約は無方式主義を原則とし、著作権の享有・行使に登録などの方式を要求してはならないと定める。したがって創作と同時に権利が発生する。登録主義・方式主義は産業財産権の考え方であって、著作権には当てはまらない。

  211. 問211.TRIPS協定の位置付けとして正しいのはどれか。

    • ア.WTO加盟国の最低基準遵守義務
    • イ.WTO加盟国の任意遵守
    • ウ.民間ガイドライン
    • エ.各国の上限基準

    正解:ア.WTO加盟国の最低基準遵守義務

    解説:1994年のWTO設立協定の一部として、加盟国に知的財産保護の最低基準の遵守を義務づける。違反はWTOの紛争解決手続の対象になるため実効性が高い。任意の指針でも民間ガイドラインでもなく、また上限ではなく下限を定めるものである点が重要。

  212. 問212.知的財産権に関する国際機関であるWIPO(世界知的所有権機関)についての記述として正しいのはどれか。

    • ア.世界貿易機関(WTO)の下部組織である
    • イ.国際連合の専門機関であり、知的財産権の国際的保護を促進する
    • ウ.日本国内の特許審査を直接行う
    • エ.著作権のみを扱い産業財産権は扱わない

    正解:イ.国際連合の専門機関であり、知的財産権の国際的保護を促進する

    解説:WIPO(世界知的所有権機関)は国際連合の専門機関の一つで、パリ条約・ベルヌ条約・PCT・マドリッド協定議定書など多数の知的財産条約を管理し、国際的保護を促進する。WTOとは別組織で、各国の特許審査は各国の特許庁が行う。

  213. 問213.ハーグ協定の対象として正しいのはどれか。

    • ア.特許
    • イ.商標
    • ウ.意匠
    • エ.著作権

    正解:ウ.意匠

    解説:ハーグ協定は意匠の国際登録制度(1925年成立・日本は2015年加盟)。1つの国際出願で複数の締約国に意匠の保護を求められる。特許はPCT、商標はマドリッド議定書が対応し、著作権は無方式主義なのでそもそも登録制度を必要としない。

  214. 問214.営業秘密の3要件として正しい組合せはどれか。

    • ア.公知性・有用性・新規性
    • イ.新規性・進歩性・産業利用可能性
    • ウ.識別力・登録性・有用性
    • エ.秘密管理性・有用性・非公知性

    正解:エ.秘密管理性・有用性・非公知性

    解説:不競法2条6項。秘密として管理されていること(秘密管理性)、事業活動に有用な技術上・営業上の情報であること(有用性)、公然と知られていないこと(非公知性)の3つをすべて満たして初めて営業秘密として保護される。新規性・進歩性は特許、識別力は商標の要件であって、営業秘密には求められない。

    根拠: 不正競争防止法 第2条 (出典: e-Gov法令検索)

  215. 問215.不正競争防止法上の商品形態模倣禁止期間として正しいのはどれか。

    • ア.発売後3年
    • イ.発売後1年
    • ウ.発売後10年
    • エ.期限なし

    正解:ア.発売後3年

    解説:不競法2条1項3号。日本国内で最初に販売された日から3年間に限って、他人の商品形態のデッドコピーが規制される。発売直後の投資回収期間を守れば足りるという考え方によるもので、それ以上長く独占したい場合は意匠登録による必要がある。

    根拠: 不正競争防止法 第2条 (出典: e-Gov法令検索)

  216. 問216.地理的表示(GI)法の制定年として正しいのはどれか。

    • ア.2000年
    • イ.2014年
    • ウ.2007年
    • エ.2020年

    正解:イ.2014年

    解説:GI法(特定農林水産物等の名称の保護に関する法律)は2014年に制定され、2015年に施行された。農林水産省が所管し、EU等との相互保護によって海外での産品名の保護にもつながっている。

  217. 問217.種苗法の育成者権の存続期間として正しいのはどれか(一般植物)。

    • ア.10年
    • イ.15年
    • ウ.25年
    • エ.50年

    正解:ウ.25年

    解説:種苗法により品種登録から25年、樹木などの永年性植物は30年。品種の育成には長い年月と費用がかかるため、産業財産権と比べても長い保護期間が設定されている。

  218. 問218.半導体集積回路配置法の対象として正しいのはどれか。

    • ア.半導体材料
    • イ.データベース
    • ウ.ソフトウェア
    • エ.半導体チップの回路配置

    正解:エ.半導体チップの回路配置

    解説:保護対象は半導体チップ上の素子と配線の立体的な配置、すなわち回路配置。半導体材料そのものやソフトウェア、データベースは対象ではない。回路配置は投資が大きい割に写真撮影などで容易に模倣できるため、独自の登録制度が設けられた。

  219. 問219.特許権に関する訴えの第一審の管轄として正しいのはどれか。

    • ア.東京地裁・大阪地裁の知財専門部
    • イ.全地方裁判所
    • ウ.知財高裁
    • エ.最高裁判所

    正解:ア.東京地裁・大阪地裁の知財専門部

    解説:特許権に関する訴えは、東日本は東京地裁、西日本は大阪地裁の専属管轄(民事訴訟法6条1項)で、知的財産権専門部が扱う。知的財産高等裁判所は控訴審である。

  220. 問220.知的財産戦略本部の設置場所として正しいのはどれか。

    • ア.最高裁判所
    • イ.内閣
    • ウ.特許庁
    • エ.文化庁

    正解:イ.内閣

    解説:知的財産戦略本部は知的財産基本法に基づき2003年に内閣に設置された。特許庁(経産省)や文化庁(文科省)といった個別官庁を横断して知財政策をまとめる司令塔なので、行政の中枢である内閣に置かれている。

  221. 問221.不正競争防止法21条1項が定める営業秘密侵害罪の法定刑として、正しいものはどれか。

    • ア.5年以下の拘禁刑若しくは500万円以下の罰金、又はこれらの併科
    • イ.10年以下の拘禁刑若しくは1000万円以下の罰金、又はこれらの併科
    • ウ.10年以下の拘禁刑若しくは2000万円以下の罰金、又はこれらの併科
    • エ.5年以下の拘禁刑若しくは1000万円以下の罰金、又はこれらの併科

    正解:ウ.10年以下の拘禁刑若しくは2000万円以下の罰金、又はこれらの併科

    解説:不正競争防止法21条1項は、不正の利益を得る目的などで営業秘密を不正に取得・使用・開示した者を、10年以下の拘禁刑若しくは2000万円以下の罰金に処し、又はこれを併科すると定める。日本国外で使用する目的の取得などは同条4項で罰金の上限が3000万円になる。10年以下・1000万円以下は特許権侵害の罪の法定刑で、営業秘密侵害罪より罰金が軽い。5年以下・500万円以下は同条3項の混同惹起などの不正競争の罪の法定刑で、5年以下・1000万円以下という組合せは同条にない。

    根拠: 不正競争防止法 第21条 / 特許法 第196条 (出典: e-Gov法令検索)

  222. 問222.AI生成物の著作権について現行法の判断として正しいのはどれか。

    • ア.AI単独でも著作物
    • イ.政府が判断
    • ウ.完全に著作権なし
    • エ.人間の創作的関与なしでは著作物ではない

    正解:エ.人間の創作的関与なしでは著作物ではない

    解説:著作物は「思想又は感情を創作的に表現したもの」とされ、創作の主体は人間であることが前提。そのため人間の創作的関与なしにAIが自動生成しただけのものは著作物にあたらない、というのが文化審議会著作権分科会で示された考え方で、米国著作権局も同様の立場をとる。逆に人間が指示や選択・修正を通じて創作的に関与していれば著作物になりうるため、「完全に著作権なし」とも言い切れない。

  223. 問223.国境措置(水際取締)の対象として正しいのはどれか。

    • ア.特許・商標・著作権等の全知財
    • イ.商標のみ
    • ウ.特許のみ
    • エ.意匠のみ

    正解:ア.特許・商標・著作権等の全知財

    解説:関税法に基づく国境措置は、特許権・実用新案権・意匠権・商標権・著作権・著作隣接権・育成者権のほか、不正競争防止法上の一定の行為に係る物品まで幅広く対象とする。特定の権利に限られないからこそ、模倣品・海賊版対策の中心的な手段になっている。

  224. 問224.パリ条約の内国民待遇の意味として正しいのはどれか。

    • ア.同盟国国民を差別する
    • イ.同盟国国民と内国民を同等に扱う
    • ウ.内国民を優遇する
    • エ.政府が判断する

    正解:イ.同盟国国民と内国民を同等に扱う

    解説:パリ条約2条。同盟国の国民に対して自国民と同等の保護を与えなければならないという差別禁止の原則で、国籍によって知的財産の保護に差を設けないことを意味する。ベルヌ条約にも同じ原則が置かれている。

  225. 問225.特許権が共有に係る場合に、各共有者が他の共有者の同意を得ずに行うことができるもの(契約で別段の定めがない場合)として、最も適切なものはどれか。

    • ア.自己の持分を第三者に譲渡すること
    • イ.その特許発明を自ら実施すること
    • ウ.第三者に専用実施権を設定すること
    • エ.第三者に通常実施権を許諾すること

    正解:イ.その特許発明を自ら実施すること

    解説:特許法73条2項により、各共有者は契約で別段の定めをした場合を除き、他の共有者の同意なく特許発明を実施できる。持分の譲渡(同条1項)、専用実施権の設定・通常実施権の許諾(同条3項)には他の共有者の同意が必要である。

    根拠: 特許法 第98条 (出典: e-Gov法令検索)

  226. 問226.知的財産権の侵害訴訟の立証負担軽減規定として該当しないものはどれか。

    • ア.損害額の推定
    • イ.書類提出命令
    • ウ.具体的態様の明示義務
    • エ.懲罰的賠償

    正解:エ.懲罰的賠償

    解説:立証軽減規定=損害額推定・書類提出命令・具体的態様明示等。懲罰的賠償は日本法に原則なし。

  227. 問227.地理的表示と地域団体商標の関係として正しいのはどれか。

    • ア.別の制度で、GIは農林水産大臣、地域団体商標は特許庁が登録する
    • イ.同じ制度で、GIは地域団体商標の一種として特許庁が登録する
    • ウ.別の制度だが、GIの登録には地域団体商標の登録が前提となる
    • エ.同じ制度で、地域団体商標はGIの一種として農林水産大臣が登録する

    正解:ア.別の制度で、GIは農林水産大臣、地域団体商標は特許庁が登録する

    解説:地理的表示(GI)保護制度は地理的表示法に基づき、生産者団体の申請によって産品の名称を農林水産大臣が登録する制度である。地域団体商標は商標法に基づき、組合などの団体が「地域名+商品名」などの商標を特許庁で登録し、商標権という権利を得る制度である。根拠法も登録する機関も権利の性質も違う別の制度で、一方が他方の一種ということはない。GIの登録を受ける要件に地域団体商標の登録は含まれておらず、同じ産品について両方を得ることもできる。

    根拠: 特定農林水産物等の名称の保護に関する法律(地理的表示法) 第6条 / 特定農林水産物等の名称の保護に関する法律(地理的表示法) 第3条 / 商標法 第7条の2 (出典: e-Gov法令検索)

  228. 問228.知的財産権のライセンス契約として該当しないものはどれか。

    • ア.特許の実施許諾
    • イ.税務申告契約
    • ウ.著作物の利用許諾
    • エ.商標の使用許諾

    正解:イ.税務申告契約

    解説:知財ライセンス=実施許諾(特許)・使用許諾(商標)・利用許諾(著作物)等。税務申告は別。

  229. 問229.知的財産権は特許権・実用新案権・意匠権・商標権・著作権等の総称である。

    正解:○(正しい)

    解説:産業財産権(特許・実用・意匠・商標)+著作権が代表。営業秘密・地理的表示等も含む広義の概念。

  230. 問230.産業財産権は特許権・実用新案権・意匠権・商標権の4つを指す。

    正解:○(正しい)

    解説:特許(発明)・実用新案(考案=物品の形状構造に関する小発明)・意匠(デザイン)・商標(マーク)の4つで、いずれも特許庁の所管。出願→審査→設定登録を経て初めて権利が発生する登録主義を採る点が共通する。創作と同時に手続なしで権利が発生する著作権(文化庁所管・無方式主義)とは対照的。

  231. 問231.特許法は発明を保護することで産業の発達に寄与することを目的とする。

    正解:○(正しい)

    解説:特許法1条は「発明の保護及び利用を図ることにより、発明を奨励し、もつて産業の発達に寄与する」と定める。独占権を与えて発明を奨励する一方、出願内容を公開して他者の利用・改良を促すという保護と利用のバランスが目的。文化の発展を目的とする著作権法と対比して覚える。

    根拠: 特許法 第1条 (出典: e-Gov法令検索)

  232. 問232.特許法上の発明は『自然法則を利用した技術的思想の創作のうち高度のもの』と定義される。

    正解:○(正しい)

    解説:特許法2条1項。永久機関は自然法則違反、計算方法は技術的思想でない、として特許対象外。

    根拠: 特許法 第2条 (出典: e-Gov法令検索)

  233. 問233.特許権の存続期間は出願日から原則20年である。

    正解:○(正しい)

    解説:特許法67条。起算点が登録日ではなく出願日である点が重要で、審査に時間がかかるほど実際に権利を行使できる期間は短くなる。医薬品・農薬のように行政上の承認を待つ間は実施できないものについては、その不利益を補うため最大5年の延長登録が認められる。

    根拠: 特許法 第67条 (出典: e-Gov法令検索)

  234. 問234.特許要件は新規性・進歩性・産業上利用可能性の3つである。

    正解:○(正しい)

    解説:特許法29条等。新規性・進歩性・産業上利用可能性の3つ全てが必要。1つでも欠けると拒絶される。

    根拠: 特許法 第29条 (出典: e-Gov法令検索)

  235. 問235.新規性は出願時点で公知でないこと(公開されていないこと)である。

    正解:○(正しい)

    解説:出願時点で公然と知られていない・公然実施されていない・刊行物やインターネットで公開されていないことが要件。自らの発表で新規性を失った場合の救済として、発表から1年以内に出願すれば新規性を失わなかったものとみなす例外規定(新規性喪失の例外)があるが、あくまで例外なので出願を先に済ませるのが原則。

  236. 問236.進歩性はその技術分野の通常の知識を有する者が容易に発明できないことである。

    正解:○(正しい)

    解説:特許法29条2項。その技術分野の通常の知識を有する者(当業者)の基準で判断する。

    根拠: 特許法 第29条 (出典: e-Gov法令検索)

  237. 問237.先願主義は同一発明について最も早く出願した者に権利を与える原則である。

    正解:○(正しい)

    解説:特許法39条。同じ発明について複数の出願があったときは、発明の先後ではなく出願の先後で権利者を決める。発明日の立証は困難で紛争が長期化するため、それを避けて早期出願を促す仕組み。最後まで先発明主義を採っていた米国も2013年に先願主義へ移行した。

    根拠: 特許法 第39条 (出典: e-Gov法令検索)

  238. 問238.特許出願から審査請求は出願日から3年以内に行う必要がある。

    正解:○(正しい)

    解説:特許法48条の3。日本は出願しただけでは審査が始まらない審査請求主義を採る。3年以内に審査請求がなければ出願は取り下げたものとみなされ、以後は権利化できない。全出願を審査する負担を避け、事業上必要なものだけを審査に乗せる仕組み。

    根拠: 特許法 第48条の3 (出典: e-Gov法令検索)

  239. 問239.特許出願は公開公報により出願日から1年6月後に公開される。

    正解:○(正しい)

    解説:特許法64条。出願から1年6月経過すると、審査の進み具合や特許になるかどうかと無関係に出願公開公報で内容が公開される。同じ技術の重複研究を防ぐことが目的。希望すればより早く公開する出願公開の請求もでき、公開後は一定の要件で補償金請求権が生じうる。

    根拠: 特許法 第64条 (出典: e-Gov法令検索)

  240. 問240.特許権の効力は業として特許発明を実施する権利を専有することである。

    正解:○(正しい)

    解説:特許法68条。「業として」とは事業としての実施を指し、個人的・家庭的な実施は含まれない。したがって家庭内で特許発明品を自作して使う行為は侵害にならない。逆に非営利であっても反復継続する事業として行えば「業として」にあたりうる。

    根拠: 特許法 第68条 (出典: e-Gov法令検索)

  241. 問241.職務発明について特許を受ける権利は、原則として発明した従業者に帰属するが、あらかじめ契約や勤務規則等で定めておけば使用者に帰属させることができる。

    正解:○(正しい)

    解説:特許法35条。職務発明とは、性質上その使用者の業務範囲に属し、かつ発明に至った行為が従業者の現在または過去の職務に属する発明をいう。特許を受ける権利は原則として発明した従業者に帰属するが、契約・勤務規則等であらかじめ定めておけば発生した時から会社に帰属させることができる(2015年改正)。その場合、従業者は相当の利益を受ける権利を持つ。

    根拠: 特許法 第35条 (出典: e-Gov法令検索)

  242. 問242.特許権侵害には差止請求・損害賠償請求・不当利得返還請求等で対応する。

    正解:○(正しい)

    解説:特許法100条以下。刑事罰もあり(10年以下の拘禁刑または1000万円以下の罰金)。

    根拠: 特許法 第100条 (出典: e-Gov法令検索)

  243. 問243.特許権侵害の損害額は逸失利益・実施料相当額・利益額等で推定される。

    正解:○(正しい)

    解説:特許法102条。侵害による損害額の立証は本来きわめて困難なため、侵害品の譲渡数量に権利者の単位数量当たりの利益を乗じた額、侵害者が得た利益の額、実施料相当額を損害額と推定する規定を置き、権利者の立証負担を軽くしている。

    根拠: 特許法 第102条 (出典: e-Gov法令検索)

  244. 問244.先使用権は他人の特許出願時に既にその発明を実施していた者が無償で実施を継続できる権利である。

    正解:○(正しい)

    解説:特許法79条。他人の出願の際に、その発明を知らないで自ら発明し、すでに事業を実施しているか事業の準備をしていた者に無償の通常実施権を認める。先願主義のもとで、出願せずに実施していた者が突然差止めを受ける不当な結果を避けるための調整規定。

    根拠: 特許法 第79条 (出典: e-Gov法令検索)

  245. 問245.特許権の専用実施権は登録により設定される独占的実施権である。

    正解:○(正しい)

    解説:特許法77条。設定した範囲内では特許権者自身も実施できなくなるほど強い独占権で、設定登録をして初めて効力が生じる。契約だけで発生し同じ範囲を複数人へ重ねて許諾できる通常実施権(78条)と対をなす。

    根拠: 特許法 第77条 (出典: e-Gov法令検索)

  246. 問246.通常実施権は特許権者の許諾により行う非独占的実施権である。

    正解:○(正しい)

    解説:特許法78条。通常実施権は非独占的なので複数人に同時に許諾可能。専用実施権と対をなす。

    根拠: 特許法 第78条 (出典: e-Gov法令検索)

  247. 問247.特許の無効審判は特許庁の審判官による特許の有効性審査である。

    正解:○(正しい)

    解説:特許法123条2項。無効審判は利害関係人に限り請求できる(平成26年改正前は何人も請求できたが、改正で制限された)。本文の『審判官による有効性審査』という趣旨は正しい。

    根拠: 特許法 第123条 (出典: e-Gov法令検索)

  248. 問248.国際出願(PCT出願)は1つの出願で複数国に特許出願できる制度である。

    正解:○(正しい)

    解説:1つの国際出願を提出すれば、指定した全締約国に同じ日に出願したのと同じ効果が得られる制度。ただし特許を与えるかどうかは各国の判断であり、所定期間内に各国へ移行する手続(翻訳文の提出等)をして個別に審査を受ける必要がある。1件で世界中の権利が取れる制度ではない。

  249. 問249.特許を受ける権利を有する者自身の行為によって公開された発明でも、公開の日から1年以内に所定の手続をとって特許出願をすれば、新規性喪失の例外の適用を受けることができる。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。特許法30条2項により、権利者の行為に起因して公開された発明(特許公報等への掲載によるものを除く)は、公開の日から1年以内に出願すれば新規性を失わなかったものとみなされる。適用を受ける旨の書面を出願と同時に提出し、証明書を出願から30日以内に提出する(同条3項)。

  250. 問250.特許審査の拒絶理由通知に対して意見書・補正書で対応できる。

    正解:○(正しい)

    解説:特許法50条。審査官はいきなり拒絶査定をせず、理由を示して出願人に反論の機会を与える。出願人は指定期間内に意見書で反論し、補正書で特許請求の範囲や明細書を補正して拒絶理由の解消を図ることができる。

    根拠: 特許法 第50条 (出典: e-Gov法令検索)

  251. 問251.特許異議申立は登録後6月以内に何人も請求できる制度である。

    正解:○(正しい)

    解説:特許法113条。特許掲載公報の発行日から6月以内であれば、利害関係がなくても何人でも申し立てできる。誤って登録された特許を早期に見直して権利を安定させる制度で、いったん廃止された後2015年に復活した。利害関係人に限られる特許無効審判とはこの点が異なる。

    根拠: 特許法 第113条 (出典: e-Gov法令検索)

  252. 問252.特許権は財産権なので譲渡・相続・質権設定が可能である。

    正解:○(正しい)

    解説:特許法98条。特許権は財産権なので譲渡・相続・質権設定ができる。ただし相続その他の一般承継の場合を除き、移転は登録しなければ効力を生じない。登録によって権利の所在を公示し、二重譲渡などの紛争を防ぐ趣旨。

    根拠: 特許法 第98条 (出典: e-Gov法令検索)

  253. 問253.分割出願は1つの出願に複数の発明を含む場合に出願を分割する制度である。

    正解:○(正しい)

    解説:特許法44条。二以上の発明を含む出願の一部を新たな出願として分けるもので、新しい出願でありながら出願日は原出願の日まで遡る。この遡及効があるため、その間に自らの出願が公開されても新規性を失わずに済む。

    根拠: 特許法 第44条 (出典: e-Gov法令検索)

  254. 問254.変更出願は出願種別を変更する制度(実用新案→特許等)である。

    正解:○(正しい)

    解説:特許法46条。出願種別を変更(実用新案→特許等)でき、原出願の出願日遡及効果がある。

    根拠: 特許法 第46条 (出典: e-Gov法令検索)

  255. 問255.拒絶査定に対して拒絶査定不服審判を請求できる。

    正解:○(正しい)

    解説:特許法121条。拒絶査定の謄本の送達から3月以内に請求する。審査官の判断を審判官の合議体が改めて審理する不服申立てで、ここでも認められなければ知的財産高等裁判所に審決取消訴訟を提起することになる。

    根拠: 特許法 第121条 (出典: e-Gov法令検索)

  256. 問256.産業財産権には著作権が含まれる。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。産業財産権は特許・実用新案・意匠・商標の4つ。著作権は別系統(文化庁所管)。

  257. 問257.特許権の存続期間は出願日から10年である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。特許権は出願日から20年(特許法67条)。10年は実用新案権の存続期間で、こちらも起算点は出願日。実用新案は無審査で早期に登録される代わりに保護期間が短く設定されている。

    根拠: 特許法 第67条 (出典: e-Gov法令検索)

  258. 問258.特許要件には新規性のみが必要である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。特許要件は『新規性・進歩性・産業上利用可能性』の3つすべて必要(特許法29条等)。

    根拠: 特許法 第29条 (出典: e-Gov法令検索)

  259. 問259.日本の特許制度は先発明主義を採用している。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。日本は先願主義(特許法39条)で、発明の先後ではなく出願の先後で権利者が決まる。先発明主義は発明日の立証が難しく紛争が長期化するため、最後まで採用していた米国も2013年に先願主義へ移行した。

    根拠: 特許法 第39条 (出典: e-Gov法令検索)

  260. 問260.特許出願から審査請求は出願日から5年以内である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。審査請求の期限は出願日から3年以内(特許法48条の3)。期限を過ぎると出願は取り下げたものとみなされ、以後その出願で権利を得ることはできない。

    根拠: 特許法 第48条の3 (出典: e-Gov法令検索)

  261. 問261.特許出願は公開公報により出願日から3年後に公開される。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。出願公開は出願日から1年6月後(特許法64条)。審査請求の期限である3年と混同しやすいので、「公開は1年6月・審査請求は3年」と区別して覚える。

    根拠: 特許法 第64条 (出典: e-Gov法令検索)

  262. 問262.特許権の効力は個人的・家庭的使用にも及ぶ。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。特許権は『業として』の実施に限定。個人的・家庭的使用は侵害にならない(特許法68条)。

    根拠: 特許法 第68条 (出典: e-Gov法令検索)

  263. 問263.職務発明は原則として従業者の権利である。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。特許を受ける権利はまず発明した従業者に帰属するのが原則(発明者主義)。特許法35条3項は、契約・勤務規則等で「あらかじめ定めたとき」に限りその権利を発生した時から使用者に帰属させられると定めており、定めがなければ従業者に帰属したまま。この場合でも使用者は同条1項により通常実施権を有し、使用者帰属とした場合は従業者が相当の利益を受ける権利を持つ。

    根拠: 特許法 第35条 (出典: e-Gov法令検索)

  264. 問264.先使用権は他人の特許出願後に発明を実施開始した者にも認められる。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。先使用権は、他人の出願の際に既に事業を実施しているか事業の準備をしていたことが要件(特許法79条)。出願後に実施を始めた者は保護されない。要件を満たせば無償の通常実施権として実施を続けられる。

    根拠: 特許法 第79条 (出典: e-Gov法令検索)

  265. 問265.特許権の専用実施権は許諾のみで発生する。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。専用実施権は設定登録をして初めて効力が生じる(特許法77条)。契約だけで発生するのは非独占の通常実施権のほうで、この違いは第三者に対する権利の強さの差に対応している。

    根拠: 特許法 第77条 (出典: e-Gov法令検索)

  266. 問266.特許の無効審判は特許権者以外請求できない。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。無効審判は利害関係人に限り請求できる(特許法123条2項)ため、特許権者以外でも利害関係があれば請求できる。

    根拠: 特許法 第123条 (出典: e-Gov法令検索)

  267. 問267.国際出願(PCT)は1つの出願で世界中で自動的に特許権が発生する。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。PCTは出願手続を一本化する制度にすぎず、各国へ移行して個別に審査を受けなければ権利は発生しない。特許を与えるかどうかは各国の主権に属するという属地主義が前提にあるため、いわゆる「世界特許」は存在しない。

  268. 問268.パリ条約優先権は第一国出願から24月以内に主張できる。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。パリ条約の優先期間は特許・実用新案が12月、意匠・商標が6月(パリ条約4条)。24月という期間はない。PCT出願の各国移行期限(優先日から30月)と混同しやすいので区別する。

  269. 問269.特許異議申立は登録後3年以内に何人も請求できる。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。特許異議申立ては特許掲載公報の発行日から6月以内(特許法113条)。誤って登録された特許を早期に是正し権利を安定させる制度なので、請求できる期間は短く区切られている。

    根拠: 特許法 第113条 (出典: e-Gov法令検索)

  270. 問270.特許権の譲渡には登録は不要である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。特許権の移転は、相続その他の一般承継の場合を除き、登録しなければ効力を生じない(特許法98条)。当事者の合意だけでは移転の効力自体が生じないため、登録が必須となる。

    根拠: 特許法 第98条 (出典: e-Gov法令検索)

  271. 問271.分割出願は出願日が新たに発生する。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。分割出願は原出願の出願日まで遡る(特許法44条)。遡らないとすると、その間の自らの出願公開等によって新規性を失ってしまい、分割する意味がなくなる。

    根拠: 特許法 第44条 (出典: e-Gov法令検索)

  272. 問272.拒絶査定不服審判は拒絶査定謄本送達から1年以内に請求する。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。拒絶査定不服審判の請求期限は拒絶査定の謄本の送達から3月以内(特許法121条)。期限を過ぎると拒絶査定が確定し、その出願で権利を得ることはできなくなる。

    根拠: 特許法 第121条 (出典: e-Gov法令検索)

  273. 問273.特許権侵害は民事のみで刑事罰はない。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。特許権侵害には刑事罰あり(10年以下の拘禁刑または1000万円以下の罰金)。

  274. 問274.特許出願は実体審査が自動的に始まる。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。日本は審査請求主義を採っており、出願しただけでは実体審査は始まらない。出願日から3年以内に審査請求をしなければ出願は取り下げたものとみなされる(特許法48条の3)。事業上必要な出願だけを審査に乗せる仕組み。

  275. 問275.発明の新規性は出願後の公開も対象となる。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。新規性は出願の時点を基準に判断するため、出願後に自ら公開しても新規性は失われない。だからこそ出願を済ませてから発表するのが原則。出願前に発表してしまった場合は、1年以内に出願すれば新規性喪失の例外の適用を受けられる。

  276. 問276.特許権の存続期間延長は不可能である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。医薬品・農薬等で承認遅延した場合『最大5年延長』可能(特許法67条の2)。

    根拠: 特許法 第67条の2 (出典: e-Gov法令検索)

  277. 問277.特許法上の発明は計算方法・数学公式も含む。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。計算方法・数学公式・自然法則自体は『技術的思想ではない』として特許対象外。

  278. 問278.特許権の通常実施権は1人にしか許諾できない。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。通常実施権は非独占的な権利なので、同じ範囲について複数人へ重ねて許諾できる(特許法78条)。1人に限られ特許権者自身も実施できなくなるのは、登録により設定される専用実施権のほう。

  279. 問279.新規性喪失の例外は出願後でも適用される。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。新規性喪失の例外は『発表後1年以内に出願』した場合に適用。出願後は適用されない。

  280. 問280.変更出願は出願日が新規にカウントされる。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。変更出願(実用新案登録出願から特許出願へ、など)は、もとの出願の時にしたものとみなされ出願日が遡る(特許法46条)。遡及効がなければ、もとの出願の公開等によって新規性を失ってしまう。

    根拠: 特許法 第46条 (出典: e-Gov法令検索)

  281. 問281.特許出願の出願審査の請求は、その特許出願の出願人に限り行うことができる。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。特許法48条の3第1項により、出願審査の請求は、特許出願の日から3年以内であれば何人も行うことができる。

    根拠: 特許法 第67条 (出典: e-Gov法令検索)

  282. 問282.産業財産権に該当しないものはどれか。

    • ア.特許権
    • イ.実用新案権
    • ウ.著作権
    • エ.商標権

    正解:ウ.著作権

    解説:産業財産権は特許・実用新案・意匠・商標の4つで、いずれも特許庁に出願して登録されて初めて権利が発生する。著作権は創作した時点で手続なしに発生する(無方式主義)文化庁所管の権利なので、産業財産権には含まれない。

  283. 問283.特許権の存続期間として正しいのはどれか。

    • ア.出願日から10年
    • イ.出願日から15年
    • ウ.出願日から25年
    • エ.出願日から20年

    正解:エ.出願日から20年

    解説:特許法67条により出願日から20年。起算点が登録日ではない点が要注意で、審査が長引くほど実際に権利を行使できる期間は短くなる。医薬品・農薬のように行政上の承認を待つ間実施できない場合は最大5年の延長が認められる。10年は実用新案権の期間。

    根拠: 特許法 第67条 (出典: e-Gov法令検索)

  284. 問284.特許要件3つの組合せとして正しいのはどれか。

    • ア.新規性・進歩性・産業上利用可能性
    • イ.新規性・有用性・経済性
    • ウ.公知性・進歩性・利用可能性
    • エ.美術性・新規性・進歩性

    正解:ア.新規性・進歩性・産業上利用可能性

    解説:特許法29条が定める要件で、産業上利用できること(産業上利用可能性)、出願前に公然と知られていないこと(新規性)、当業者が容易に発明できないこと(進歩性)の3つをすべて満たす必要がある。有用性・経済性・美術性は特許の要件ではなく、公知であることはむしろ新規性を否定する事情になる。

    根拠: 特許法 第29条 (出典: e-Gov法令検索)

  285. 問285.日本の特許制度の基本原則として正しいのはどれか。

    • ア.先発明主義
    • イ.先願主義
    • ウ.先公開主義
    • エ.先実施主義

    正解:イ.先願主義

    解説:特許法39条。同じ発明について複数の出願があれば、発明の先後を問わず先に出願した者だけが特許を受けられる。発明日をめぐる立証の困難を避けるための制度で、米国も2013年に先発明主義から先願主義へ移行した。先に公開したことや先に実施したことは権利取得の基準にならない。

    根拠: 特許法 第39条 (出典: e-Gov法令検索)

  286. 問286.特許出願から審査請求の期限として正しいのはどれか。

    • ア.1年以内
    • イ.5年以内
    • ウ.3年以内
    • エ.10年以内

    正解:ウ.3年以内

    解説:特許法48条の3により出願日から3年以内。日本は審査請求主義なので、この期間内に請求しなければ出願は取り下げたものとみなされ、以後は権利化できない。出願公開の1年6月と混同しやすいので区別して覚える。

    根拠: 特許法 第48条の3 (出典: e-Gov法令検索)

  287. 問287.特許出願の公開時期として正しいのはどれか。

    • ア.出願日から6月後
    • イ.公開なし
    • ウ.出願日から3年後
    • エ.出願日から1年6月後

    正解:エ.出願日から1年6月後

    解説:特許法64条により出願日から1年6月後に出願公開公報で公開される。審査の進行や特許になるかどうかとは無関係に公開されるのが特徴で、同じ技術の重複研究を防ぐことが目的。希望すればそれより早く公開する出願公開の請求もできる。

    根拠: 特許法 第64条 (出典: e-Gov法令検索)

  288. 問288.特許権の効力範囲として正しいのはどれか。

    • ア.業としての実施のみ
    • イ.個人的・家庭的使用も対象
    • ウ.公的機関の使用のみ
    • エ.教育目的の使用のみ

    正解:ア.業としての実施のみ

    解説:特許法68条は「業として」の実施に効力を限定しているため、個人的・家庭的な実施には及ばない。一方、公的機関でも教育目的でも、事業として実施すれば効力は及ぶので、用途や主体で区切られているわけではない。

    根拠: 特許法 第68条 (出典: e-Gov法令検索)

  289. 問289.職務発明の原則的帰属について正しいのはどれか(2015年改正後)。

    • ア.常に従業者
    • イ.就業規則等で企業に変更可
    • ウ.常に企業
    • エ.裁判所決定

    正解:イ.就業規則等で企業に変更可

    解説:2015年改正で職務発明の原始帰属を就業規則等で企業に変更可能に(特許法35条)。

    根拠: 特許法 第35条 (出典: e-Gov法令検索)

  290. 問290.先使用権の要件として正しいのはどれか。

    • ア.出願後に実施開始
    • イ.登録後に実施
    • ウ.出願時に既に実施している
    • エ.審査中に実施

    正解:ウ.出願時に既に実施している

    解説:特許法79条。他人の出願の際に、その発明の内容を知らないで自ら発明し、すでに事業を実施しているか事業の準備をしていたことが要件。出願後や登録後に実施を始めた者、審査中に実施を始めた者は要件を満たさない。認められれば無償の通常実施権として実施を継続できる。

    根拠: 特許法 第79条 (出典: e-Gov法令検索)

  291. 問291.パリ条約優先権の期間として正しいのはどれか。

    • ア.6月
    • イ.24月
    • ウ.18月
    • エ.12月

    正解:エ.12月

    解説:パリ条約4条:12月以内。第一国出願から12月以内に他国出願すれば優先日を主張可。

  292. 問292.特許権の存続期間延長制度の最大期間として正しいのはどれか。

    • ア.5年
    • イ.3年
    • ウ.1年
    • エ.10年

    正解:ア.5年

    解説:医薬品や農薬は製造販売の承認を得るまで特許発明を実施できず、その間は独占の利益を受けられない。この不利益を補うため、実施できなかった期間について最大5年の延長登録が認められる(特許法67条の2)。すべての特許に認められる制度ではない点に注意。

    根拠: 特許法 第67条の2 (出典: e-Gov法令検索)

  293. 問293.特許異議申立の請求期間として正しいのはどれか。

    • ア.登録後3月以内
    • イ.登録後6月以内
    • ウ.登録後1年以内
    • エ.登録後3年以内

    正解:イ.登録後6月以内

    解説:特許法113条により特許掲載公報の発行日から6月以内。利害関係がなくても何人でも申し立てできる点が、利害関係人に限られる特許無効審判との違い。誤って登録された特許を早期に是正して権利を安定させる制度で、2015年に復活した。

    根拠: 特許法 第113条 (出典: e-Gov法令検索)

  294. 問294.特許権の移転の効力要件として正しいのはどれか。

    • ア.合意のみ
    • イ.公正証書
    • ウ.登録
    • エ.裁判所許可

    正解:ウ.登録

    解説:特許法98条。特許権の移転は、相続その他の一般承継の場合を除き、登録しなければ効力を生じない。合意だけでは移転の効力自体が生じず、公正証書の作成や裁判所の許可も要件ではない。登録により権利の所在を公示して二重譲渡等の紛争を防ぐ趣旨。

    根拠: 特許法 第98条 (出典: e-Gov法令検索)

  295. 問295.特許権侵害への対応として該当しないものはどれか。

    • ア.差止請求
    • イ.損害賠償請求
    • ウ.不当利得返還請求
    • エ.懲罰的賠償請求

    正解:エ.懲罰的賠償請求

    解説:差止請求(特許法100条)、損害賠償請求(民法709条・特許法102条の推定規定)、不当利得返還請求はいずれも可能。一方、懲罰的賠償は実際に生じた損害の填補を超える制裁的な賠償であり、日本の民事法では原則として認められていない。

  296. 問296.特許権の専用実施権の特徴として正しいのはどれか。

    • ア.登録で発生・独占的実施権
    • イ.登録不要
    • ウ.必ず無償
    • エ.複数人に許諾可

    正解:ア.登録で発生・独占的実施権

    解説:特許法77条。設定登録によって効力が生じ、設定した範囲では特許権者自身も実施できなくなるほど強い独占権になる。有償か無償かは当事者の取り決め次第であり、同じ範囲を複数人へ重ねて許諾できるのは非独占の通常実施権のほう。

    根拠: 特許法 第77条 (出典: e-Gov法令検索)

  297. 問297.通常実施権の特徴として正しいのはどれか。

    • ア.登録必須
    • イ.複数人に同時許諾可
    • ウ.独占的
    • エ.譲渡不可

    正解:イ.複数人に同時許諾可

    解説:特許法78条。許諾によって発生する非独占的な実施権で、同じ範囲について複数人へ同時に許諾できる。登録は効力要件ではない。独占的で登録が必要なのは専用実施権であり、両者は独占性と登録の要否で整理できる。

    根拠: 特許法 第78条 (出典: e-Gov法令検索)

  298. 問298.特許無効審判の請求人について正しいのはどれか。

    • ア.利害関係人のみ
    • イ.特許権者のみ
    • ウ.何人も請求可
    • エ.特許庁長官のみ

    正解:ア.利害関係人のみ

    解説:特許法123条2項:利害関係人に限り請求できる(平成26年改正で『何人も』から制限された)。

    根拠: 特許法 第123条 (出典: e-Gov法令検索)

  299. 問299.国際出願(PCT)の効果として正しいのはどれか。

    • ア.世界中で自動特許
    • イ.審査も統一
    • ウ.パリ条約と同じ
    • エ.出願手続きの統一化(各国審査は個別)

    正解:エ.出願手続きの統一化(各国審査は個別)

    解説:1つの国際出願で全指定国に同日出願したのと同じ効果が得られるが、特許を与えるかどうかは各国が判断する。所定期間内に各国へ移行し、それぞれの国内法で審査を受ける必要がある。パリ条約の優先権が「他国へ出願する期限の猶予」であるのに対し、PCTは「出願手続そのものの一本化」である点が異なる。

  300. 問300.分割出願の出願日として正しいのはどれか。

    • ア.原出願の出願日
    • イ.分割時の新日
    • ウ.審査終了日
    • エ.登録日

    正解:ア.原出願の出願日

    解説:特許法44条により原出願の出願日まで遡る。遡及効がなければ、その間に自らの出願が公開されることで新規性を失い、分割する意味がなくなってしまう。この遡及効は変更出願(46条)にも共通する。

    根拠: 特許法 第44条 (出典: e-Gov法令検索)

  301. 問301.特許法上の発明として該当しないものはどれか。

    • ア.新しい化学物質
    • イ.計算方法・数学公式
    • ウ.新しい製造方法
    • エ.新しい機械

    正解:イ.計算方法・数学公式

    解説:特許法2条1項は発明を「自然法則を利用した技術的思想の創作のうち高度のもの」と定義する。計算方法や数学公式は自然法則そのもの、あるいは人為的な取決めであって自然法則を「利用」していないため発明にあたらない。新しい化学物質・製造方法・機械はいずれも自然法則を利用した創作なので該当する。

    根拠: 特許法 第2条 (出典: e-Gov法令検索)

  302. 問302.拒絶査定不服審判の請求期限として正しいのはどれか。

    • ア.拒絶査定送達から30日以内
    • イ.拒絶査定送達から1年以内
    • ウ.拒絶査定送達から3月以内
    • エ.常時請求可

    正解:ウ.拒絶査定送達から3月以内

    解説:特許法121条により拒絶査定の謄本の送達から3月以内。期限内に請求しなければ拒絶査定が確定し、その出願で権利を得ることはできなくなる。いつでも請求できる制度ではない。

    根拠: 特許法 第121条 (出典: e-Gov法令検索)

  303. 問303.特許権侵害の刑事罰として正しいのはどれか。

    • ア.なし
    • イ.1年以下の拘禁刑
    • ウ.死刑
    • エ.10年以下の拘禁刑または1000万円以下の罰金

    正解:エ.10年以下の拘禁刑または1000万円以下の罰金

    解説:特許法196条:10年以下の拘禁刑または1000万円以下の罰金(法人重課あり)。

    根拠: 特許法 第196条 (出典: e-Gov法令検索)