測量士試験の合格体験記【独学で取得】
測量士試験は合格率10〜15%(長期平均)の難関国家資格ですが、午前択一の基礎固めと午後記述式の答案練習を計画的に進めれば、働きながらの独学でも十分に合格圏に届きます。本記事では測量会社・建設コンサルタント・公共測量機関など現場で働く受験者が、500〜700時間の学習で合格に至った独学体験記を3パターン紹介します。誇張のないリアルなプロセスから、自分に合った学習計画のヒントを掴んでください。
※体験記は典型的な独学合格パターンをもとに編集部が構成したものです。受験料・試験日程・合格基準等は改定される場合があります。最新情報は必ず国土地理院の公式情報でご確認ください。
体験記1: 測量会社勤務・30代男性(測量士補→測量士へのステップアップ)
地方の測量会社に勤務して8年目。測量士補は入社2年目で取得済みで、現場では測量士の補助として基準点測量・地形測量を担当してきました。社内の責任者ポストに就くには測量士登録が必要と上司から促され、前年の8月から学習を開始しました。
学習スケジュール
- 8〜10月(基礎の総ざらい): 測量士補のテキストを使って午前択一の論点を復習。実務で接していなかった測量法規を重点的に学習。週12時間×3ヶ月=約140時間
- 11〜1月(基準点測量の深掘り): 最小二乗法・GNSS基線解析・標準偏差など基準点測量の論点を計算問題中心に固める。週14時間×3ヶ月=約170時間
- 2〜3月(地形写真測量・地図編集・応用測量): 残り3分野を一気に学習。とくに実務でなじみのあった応用測量を得意分野に育てる。週14時間×2ヶ月=約110時間
- 4月(午後記述式の答案練習): 過去問10年分の解答例を写経し、自分の答案と模範解答を比較。選択分野は基準点測量+応用測量に絞り込む。週20時間×4週=約80時間
- 5月直前期: 当サイトの測量士 一問一答で午前択一の最終チェック。週15時間×2週=30時間
- 合計学習時間: 約530時間
合格のポイント
「実務で計算式を扱う機会はあっても、答案用紙に手書きで論理立てて書く練習は別物。午後記述式は写経と模範解答との突き合わせで“答案の型”を体に染み込ませるのが効きました。選択分野は欲張らず、得意な基準点測量と応用測量の2つに絞ったのが時間効率の面で正解でした」
体験記2: 建設コンサルタント勤務・20代女性(測量士補と並行学習)
大学で土木工学を専攻し、新卒で建設コンサルタントに入社。入社時に測量士補を取得し、業務では公共事業の用地測量・路線測量に従事してきました。「測量士補と測量士は午前範囲がほぼ重なる」と先輩から聞き、測量士補合格と同時に翌年の測量士受験を決意。約10ヶ月で合格しました。
学習スケジュール
- 7〜9月(午前択一の総まとめ): 測量士補で固めた基礎を測量士レベルに引き上げる。とくに地形写真測量でUAV測量・数値写真測量を上積み。週10時間×3ヶ月=約120時間
- 10〜12月(午後記述式の基礎構築): 必須問題の頻出論点である基準点測量を中心に答案構成を学習。模範解答の写経を毎週末3時間ずつ実施。週12時間×3ヶ月=約140時間
- 1〜3月(選択2分野の絞り込み): 実務でなじみがあった応用測量と暗記中心で得点しやすい地図編集を選択分野に決定。過去問演習を反復。週15時間×3ヶ月=約180時間
- 4〜5月(直前期の総仕上げ): 過去問10年分を午前午後セットで時間を測って解く。一問一答で穴埋め。週18時間×6週=約110時間
- 合計学習時間: 約550時間
合格のポイント
「実務経験はまだ浅かったので、大学の土木工学の教科書を引っ張り出して理論面を補強したのが午後記述式で効きました。あと“答えが合っているか”より“計算過程をきちんと書けているか”を意識して練習したのが部分点稼ぎにつながったと思います」
体験記3: 公共測量機関勤務・40代男性(働きながら2年計画で合格)
地方公共団体の測量部門で技術職として勤務。測量士補は若い頃に取得済みでしたが、業務多忙で長らく測量士には未挑戦。50代を前に「責任者ポストに就くには測量士登録が必要」と一念発起し、2年計画で挑戦しました。1年目は午前を突破できたものの午後で点数が足らず不合格、2年目は午後特化の戦略で合格。
学習スケジュール(2年目を中心に)
- 1年目(午前を突破できたが午後で不合格): 約350時間。午前は500点を超えたが、午後の答案構成力不足で合計910点に届かず
- 2年目8〜10月: 午前は維持レベル。午後の必須問題(基準点測量)の答案を週末ごとに写経。週10時間×3ヶ月=約120時間
- 2年目11〜2月: 選択分野を基準点測量+応用測量に絞り、過去問10年分の選択問題を3周。模範解答の論理展開を「自分の言葉で再現」する練習を反復。週12時間×4ヶ月=約190時間
- 2年目3〜4月: 答案を実際の制限時間内で書く訓練に切り替え、時間配分を最適化。週14時間×2ヶ月=約110時間
- 2年目5月: 当サイトの測量士 一問一答で午前の最終チェック+過去問の見直し。週12時間×2週=約25時間
- 2年目合計: 約445時間/2年累計: 約795時間
合格のポイント
「1年目で“午前さえ取れれば”という認識の甘さを痛感しました。2年目は学習時間の7割を午後記述式に振り切り、模範解答の写経と自分の答案の比較を徹底。年齢的に新しい知識の吸収は遅くなりましたが、論理的に答案を組み立てる力は逆に経験で身についていたので、写経のサイクルさえ作れば形になっていきました」
3つの体験記に共通する成功要因
- 午後記述式に学習時間の半分以上を充てる: 午前は過去問で対策しやすいが、午後は答案の写経と比較で“型”を作る作業が不可欠
- 選択分野は欲張らず2分野に絞る: 4分野すべてを記述レベルで対策する余裕はなく、得意分野の深掘りで部分点を確実に稼ぐ
- 過去問10年分を最低3周: 午前午後とも類似問題が形を変えて再出題されるため、論点の引き出しを増やす最も確実な方法
- 関数電卓に習熟しておく: メモリ機能・括弧計算・三角関数キーを本番で迷わず使えると計算問題の得点が安定する
- 測量士補の基礎を最大限活用する: 午前範囲は測量士補と大きく重なる。測量士補取得済みなら午後対策に集中できる
独学合格を目指すあなたへ
測量士試験は午後記述式の壁が高い試験ですが、計画的に学習時間を配分し、過去問の答案構成を体に染み込ませれば独学合格は十分に可能です。詳しい勉強法・参考書は勉強法・参考書を、難易度の詳細は難易度・合格率を、受験申込の流れは受験案内・申込方法を参照してください。
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