1級電気通信工事施工管理技士(第一次検定)「電気通信設備」出題ポイント解説
1級電気通信工事施工管理技士 第一次検定「電気通信設備」の出題ポイントを整理。有線通信設備(UTP Cat6A/Cat7・光ファイバSMF/MMF・OTDR・PoE/PoE++・10G/100Gイーサ)、構内通信(Wi-Fi 6E/7・WPA3・IP-PBX/SIP/RTP)、無線通信設備(5G NR・ローカル5G)、放送設備(地デジOFDM・BS/CS 12GHz・CATV HFC)、監視防犯(IPカメラ・NVR)、防災(自動火災報知)、電源(UPS・接地・SPD)の頻出論点を体系的に解説します。
※受験料・試験日程・合格基準・出題範囲は改定される場合があります。最新情報は必ず全国建設研修センターの公式情報でご確認ください。
出題傾向
- 分野: 有線通信・構内通信・無線通信・放送・監視防犯・防災・電源設備
- 出題形式: 四肢択一マークシート。応用能力5問中2問以上の正答が合格必須
- 機器の特徴・規格・施工上の注意点を体系的に押さえる
- 5G/Wi-Fi 6E/PoE++など最新規格の知識も問われる
頻出論点1: 有線通信設備(UTP・光ファイバ・PoE)
- UTPカテゴリ: Cat5e(1Gbps/100MHz)・Cat6(1Gbps/250MHz)・Cat6A(10Gbps/500MHz)・Cat7(10Gbps/600MHz・STP/シールドあり)
- 光ファイバ: SMF(コア径約9μm・長距離大容量・1.31/1.55μm帯)/MMF OM3/OM4/OM5(コア径50μm・短距離・LED/VCSEL光源)
- OTDR: 光パルス反射時間で損失・断線位置を測定。フレネル反射ピーク・後方散乱で接続損失・全長を把握
- PoE規格: IEEE 802.3af(PoE・15.4W)/802.3at(PoE+・30W)/802.3bt Type3 PoE++(60W)/Type4(90W)
- イーサネット: 1000BASE-T(Cat5e/Cat6)・10GBASE-T(Cat6A以上)・100GBASE-SR4(MMF)・100GBASE-LR4(SMF・WDM)
- 融着・コネクタ: SC・LC・MPO(多心)コネクタ。融着接続は損失0.1dB以下、メカニカル接続は0.3dB程度
頻出論点2: 構内通信(Wi-Fi 6E/7・無線LAN・IP-PBX)
- Wi-Fi 6(IEEE 802.11ax): 2.4/5GHz帯・OFDMA・MU-MIMO・1024QAM・最大9.6Gbps
- Wi-Fi 6E: 6GHz帯を追加開放(日本では2022年に5.925-6.425GHz利用可)。チャネル干渉軽減
- Wi-Fi 7(IEEE 802.11be): 320MHz帯域幅・4096QAM・MLO(マルチリンク動作)・最大46Gbps
- 暗号化: WEP→WPA→WPA2(AES)→WPA3(SAE・Forward Secrecy・OWE)
- IP-PBX/VoIP: SIP(呼制御・ポート5060/5061)・RTP(音声RTP伝送・UDPベース)・RTCP(品質監視)
- VoIP品質: コーデック(G.711a/μ・G.729・Opus)・遅延(150ms以下推奨)・ジッタ・パケットロス
- UTM/ファイアウォール: ステートフルインスペクション・IPS/IDS・URLフィルタ・サンドボックス
頻出論点3: 無線通信設備(5G NR・ローカル5G)
- 5G NR周波数: Sub6(3.7/4.5GHz帯)・ミリ波(28GHz帯)。ミリ波は超高速だが直進性強く減衰大
- 5Gの3大特徴: eMBB(高速大容量)・URLLC(超低遅延1ms)・mMTC(100万台/km²の同時接続)
- ローカル5G: 自営無線として企業/自治体が免許取得可能。4.6-4.9GHz/28.2-29.1GHz帯。工場・農業・スマートシティで活用
- NSA/SA: ノンスタンドアロン(4Gコア+5G無線)/スタンドアロン(フル5G構成)
- キャリアアグリゲーション・MIMO: 複数キャリア束ねて広帯域化、Massive MIMOで空間多重
- マイクロ波回線: 固定マイクロ波・SDH/PDH。フレネルゾーンクリアランス・降雨減衰(特にKa帯以上)
頻出論点4: 放送設備(地デジ・BS/CS・CATV)
- 地上デジタル放送: ISDB-T方式・OFDM・UHF帯(470-710MHz)・誤り訂正(リードソロモン+畳み込み)
- BS/CS: BSは右旋(11.7-12.2GHz)と左旋4K8K(11.2-12.2GHz)。CSは110度CS(12.2-12.75GHz)。LNBで第1中間周波数1-2GHzに変換
- 受信レベル: アンテナ→分配器→TV端子。分配損失(2分配で約4dB)・分岐損失。BERとMER(変調誤差比)で品質判定
- CATV: HFC(光・同軸ハイブリッド)方式。ヘッドエンドから幹線光ファイバ→ノードで同軸化。RF帯域770MHz/1GHz
- 共聴設備: 直列ユニット(中継・端末)・ブースタ(前置増幅)・分配器・混合器。流合雑音対策で帰り回線シールド強化
頻出論点5: 監視・防犯設備(IPカメラ・NVR)
- IPカメラ: H.264/H.265(HEVC)圧縮・ONVIF規格対応。PoE給電(802.3af/at/bt)で電源とLAN共用
- 解像度・WDR: フルHD(1920×1080)・4K(3840×2160)。WDR(ワイドダイナミックレンジ)で逆光対応・暗部明部両立
- NVR: ネットワークビデオレコーダ。録画容量=ビットレート×時間×台数。RAID5/6で冗長化
- 赤外線/暗視: IR LEDで夜間撮影。スターライトカメラは低照度(0.001lux以下)でカラー撮影
- 入退室管理: ICカード(FeliCa/MIFARE)・生体認証(指紋・静脈・顔)・電気錠(通電施錠/開錠型)
頻出論点6: 防災設備(自動火災報知・非常放送)
- 感知器: 差動式(温度上昇速度)・定温式(一定温度)・煙感知器(光電式・イオン化式)・炎感知器(紫外線・赤外線)
- 感知器の選定: 厨房など温度変化大→定温式、一般居室→差動式スポット型、地下街/階段→煙感知器
- 受信機: P型(区域表示)・R型(個別アドレス)・GP/GR型(ガス漏れ複合)。1級は感知器回線数制限なし
- 非常放送設備: 一定規模以上のビルで設置義務。階別出力・60秒以内起動・耐熱配線(MIケーブル等)
- 非常用電源: 蓄電池10分以上(自火報)・30分以上(非常放送・誘導灯)。直交変換装置を介してDC/AC供給
頻出論点7: 電源設備(UPS・接地・SPD)
- UPS方式: 常時商用給電(オフライン・安価)/ラインインタラクティブ/常時インバータ(オンライン・無瞬断)
- 蓄電池: 鉛蓄電池(安価・大容量)・リチウムイオン(小型軽量・長寿命)。容量Ah=負荷電流×時間
- 接地工事: A種(高圧10Ω以下)・B種(変圧器中性点)・C種(300V超低圧10Ω以下)・D種(300V以下低圧100Ω以下)
- 通信設備接地: 等電位ボンディング(メッシュ接地)でサージ電位差抑制。通信機器は1点接地が原則
- SPD(避雷器): 雷サージ電圧をクランプ。クラスI(直撃雷・引込口)・クラスII(誘導雷・分電盤)・クラスIII(機器直前)の多段保護
- EMC対策: シールド・フェライトコア・フィルタ。エミッション(放出)とイミュニティ(耐性)両面で対策
頻出論点8: 配線・施工と試験測定
- 配線方式: フリーアクセスフロア(OAフロア)・配線ラック・ケーブルラック・金属管・PF管・CD管
- UTP施工: 結束は緩く(電気的特性劣化防止)、曲げ半径はケーブル外径の4倍以上、引張張力11kgf以下
- 光配線試験: OTDR(損失・断線位置)・光パワーメータ(受信レベル)・光損失試験器(区間損失)
- LAN試験: 配線長・NEXT(近端漏話)・FEXT(遠端漏話)・リターンロス・伝搬遅延差。フルークなどの認証試験器を使用
- 絶縁/接地抵抗: 絶縁抵抗計(メガー)で測定、接地抵抗は3極法または2極法(クランプ式)
効果的な学習法
電気通信設備は機器・規格・施工を横断的に問われます。当サイトの一問一答で機器の特徴と規格値を反復学習し、施工管理法の出題ポイントに進むと現場との接続が見えやすくなります。
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