1級電気工事施工管理技士(第一次検定)「法規」出題ポイント解説
1級電気工事施工管理技士 第一次検定「法規」の出題ポイントを整理。建設業法(許可・技術者制度・施工体制台帳)、電気事業法(保安規程・主任技術者・工事計画)、電気工事士法・電気工事業法・電気用品安全法、労働基準法・労働安全衛生法、建築基準法・消防法・道路法・建設リサイクル法等の頻出条文・数値基準を体系的に解説します。条文ベースの暗記分野ですが、頻出パターンは限定的なので集中演習で得点源にできます。
※受験料・試験日程・合格基準・出題範囲は改定される場合があります。最新情報は必ず建設業振興基金の公式情報でご確認ください。
出題傾向
- 分野: 建設業法・電気事業法・電気工事士法・電気工事業法・電気用品安全法・労働基準法・労働安全衛生法・関連法規(建築基準法・消防法・道路法・リサイクル法等)
- 出題形式: 四肢択一式。条文・許可・届出・数値基準の正誤判定が中心
- 建設業法と電気事業法は配点が大きく、確実に押さえたい分野
- 令和6年度の受検資格改正にも注意(実務経験不問で19歳以上から受検可)
頻出論点1: 建設業法 - 許可・請負契約
- 建設業の許可: 一般建設業/特定建設業の2区分。発注者から直接請負った1件の工事につき下請契約の総額が4,500万円以上(建築一式工事は7,000万円以上)の場合は特定建設業の許可が必要
- 許可権者: 2以上の都道府県に営業所を設ける場合は国土交通大臣、1の都道府県のみは都道府県知事
- 軽微な建設工事: 1件の請負代金が500万円未満(建築一式は1,500万円未満または延べ150m²未満の木造住宅)の工事は許可不要
- 建設工事の請負契約: 書面で締結。請負代金・工事内容・工期・支払方法・天災時の対応・紛争解決方法等を明記
- 一括下請負の禁止: 共同住宅を新築する建設工事を除き、発注者の書面による承諾があれば可能
頻出論点2: 建設業法 - 技術者制度・施工体制台帳
- 主任技術者・監理技術者: 元請・下請を問わず建設工事の現場には主任技術者を配置。元請で下請総額4,500万円以上(建築一式は7,000万円以上)の場合は監理技術者を配置
- 専任配置: 公共性のある工事で請負金額4,000万円以上(建築一式は8,000万円以上)の場合、主任技術者・監理技術者は工事現場ごとに専任で配置(特例監理技術者は2現場兼務可)
- 1級電気工事施工管理技士の位置づけ: 電気工事業の特定建設業の専任技術者および工事現場の監理技術者となる資格を有する
- 施工体制台帳: 公共工事はすべて、民間工事は下請総額4,500万円以上(建築一式は7,000万円以上)で作成義務。下請業者の名称・施工範囲等を記載。発注者から請求があれば閲覧に供する
- 施工体系図: 施工体制台帳とセットで作成。現場の見やすい場所に掲示
頻出論点3: 電気事業法 - 区分・保安規程・主任技術者
- 電気工作物の区分: 事業用電気工作物(一般送配電事業等で使用するもの+自家用電気工作物)/一般用電気工作物(600V以下で受電し同一構内で使用する小規模設備)
- 自家用電気工作物: 600V超で受電する事業場の電気工作物。事業用電気工作物の一区分
- 保安規程: 自家用電気工作物の設置者は保安規程を作成し経済産業大臣に届出。使用開始前に届出が必要。変更時も届出
- 電気主任技術者: 自家用電気工作物の設置者は電気主任技術者を選任し届出。第1種(電圧無制限)/第2種(17万V未満)/第3種(5万V未満かつ5,000kW未満の出力設備)
- 外部委託承認制度: 7,000V以下で受電する需要設備(出力2,000kW未満等の要件)は、保安管理業務を電気保安法人等に外部委託することで主任技術者の選任に代えられる
頻出論点4: 電気事業法 - 工事計画届出・使用前自主検査
- 工事計画届出: 自家用電気工作物の特定工事は着工30日前までに経済産業大臣(産業保安監督部長)へ届出。受電電圧10,000V以上の需要設備の設置や、出力1万kW以上の太陽光発電設備の設置等
- 使用前自主検査: 工事計画届出の対象工事は、使用開始前に設置者が自主検査を実施。結果を記録・保存。検査体制(検査要員の力量・体制)も評価対象
- 定期事業者検査: 一定の発電設備は定期的に事業者検査を実施
- 事故報告: 感電死傷事故・電気火災・主要電気工作物の損壊事故等は、原則として速報24時間以内、詳報30日以内に提出
頻出論点5: 電気工事士法・電気工事業法
- 電気工事士の区分: 第一種電気工事士(一般用+自家用500kW未満)/第二種電気工事士(一般用のみ)
- 特種電気工事資格者: ネオン工事資格者/非常用予備発電装置工事資格者。自家用電気工作物の特殊工事は特種資格者でなければ従事不可
- 認定電気工事従事者: 自家用電気工作物の簡易電気工事(600V以下で使用する電気工作物に係る電気工事)に従事できる
- 電気工事業法: 電気工事業を営むには登録(一般用と自家用双方を扱う場合)または通知(自家用のみ)が必要。建設業許可を受けた者は「みなし登録」
- 主任電気工事士: 一般用電気工作物等に係る電気工事業を営む登録電気工事業者は、営業所ごとに主任電気工事士(第一種電気工事士または第二種電気工事士で実務経験3年以上)を置く
頻出論点6: 電気用品安全法・労働基準法
- 電気用品安全法(PSE): 電気用品の製造・輸入・販売に係る規制。特定電気用品(菱形PSE、危険または障害の発生するおそれが多いもの)と特定電気用品以外の電気用品(円形PSE)に区分
- 労働基準法 労働時間: 1週40時間・1日8時間が法定。時間外労働は36協定の締結・届出が必要
- 休憩: 労働時間6時間超で45分以上、8時間超で60分以上の休憩を与える
- 年少者・女性の保護: 満18歳未満は深夜業(22時〜5時)・坑内労働・危険有害業務の制限。女性労働者は産前6週間(多胎14週間)・産後8週間の産前産後休業
- 賃金支払の5原則: 通貨払・直接払・全額払・毎月1回以上払・一定期日払
頻出論点7: 労働安全衛生法 - 体制と教育
- 総括安全衛生管理者: 一定規模以上の事業場(建設業100人以上等)に選任
- 安全管理者・衛生管理者・産業医: 業種・規模に応じて選任
- 統括安全衛生責任者: 元方事業者で常時50人以上(ずい道・橋梁等は30人以上)の混在作業現場に選任。元方安全衛生管理者を補佐に置く
- 安全衛生責任者: 下請事業者が選任し、統括安全衛生責任者との連絡調整にあたる
- 特別教育・技能講習・作業主任者: 低圧電気取扱業務(特別教育)/高圧・特別高圧電気取扱業務(特別教育)/酸欠危険作業主任者(技能講習)/足場の組立て等作業主任者(技能講習)/高所作業車運転(10m以上:技能講習、10m未満:特別教育)
頻出論点8: 労働安全衛生法 - 安全基準・健康診断
- 作業床: 高さ2m以上で作業床を設ける。幅40cm以上、すき間3cm以下、床材は墜落防止の措置
- 手すり等: 高さ85cm以上の手すり、中桟、幅木(高さ10cm以上)を設置
- 墜落制止用器具: 高さ2m以上で作業床のない場所はフルハーネス型が原則。高さ6.75m超では必ずフルハーネス型
- 健康診断: 雇入れ時/定期(1年以内ごとに1回)/特殊健康診断(有害業務、6か月以内ごと等)/深夜業従事者(6か月以内ごと)
- ストレスチェック: 常時50人以上の事業場で年1回以上実施
頻出論点9: その他関連法規
- 建築基準法: 建築確認申請(建築主事または指定確認検査機関)/非常用照明・避雷設備の設置基準/用途地域による制限
- 消防法: 消防用設備等(自動火災報知設備・誘導灯・非常コンセント設備・無線通信補助設備等)の着工届・設置届。消防設備士による設計・施工
- 道路法・道路交通法: 道路占用許可(道路管理者)/道路使用許可(所轄警察署長)
- 建設リサイクル法: 床面積80m²以上の解体工事等で特定建設資材(コンクリート・アスファルト・木材)の分別解体・再資源化を義務付け
- 騒音規制法・振動規制法: 特定建設作業(くい打機・ブレーカ等)は実施7日前までに市町村長へ届出
- 廃棄物処理法: 産業廃棄物の排出事業者責任。マニフェスト(産業廃棄物管理票)の交付・5年間保存
効果的な学習法
法規は条文ベースの暗記分野ですが、頻出パターンは限定的で得点源にしやすい分野です。とくに建設業法・電気事業法の数値(500万円・4,500万円・10,000V・着工30日前等)は確実に覚えましょう。2級電気工事施工管理技士と共通する内容が多いため、2級取得者は1級で追加される高度な内容(特定建設業・監理技術者・工事計画届出等)を重点的に学習してください。当サイトの一問一答で繰り返し演習し、数値・期間・主体を確実に定着させましょう。
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