宅建士「宅建業法」の出題ポイント解説
宅建士試験の宅建業法は全50問中20問と最大配点を占める合否を左右する最重要分野です。免許制度・業務規制・取引士・重要事項説明・8種制限・報酬額・監督処分など、宅建士として業務に直結する法規を問われます。18問以上の正解を目指す稼ぎ分野。
この章の重要度
宅建業法は暗記で90%取れる合否の生命線。合格者の多くが宅建業法で18〜19問正解し、権利関係の失点を補う戦略。範囲は明確で過去問繰返しが最も効果的。ここを疎かにすると合格は困難です。
頻出トピック一覧
1. 宅建業の定義と免許
宅建業=宅地・建物の売買・交換・媒介・代理を業として行うこと。自ら貸主は除外。免許:1事務所=都道府県知事、2以上都道府県に事務所=国土交通大臣。有効期間5年、更新90日〜30日前。欠格事由(5年間免許不可等)も頻出。
2. 宅地建物取引士
取引士登録:試験合格→登録(都道府県知事)→取引士証交付(5年有効、法定講習必要)。専任の取引士:事務所で業務従事者5人に1人以上。取引士の3大業務:①重要事項説明、②重要事項説明書への記名、③37条書面への記名。
3. 重要事項説明(35条書面)
契約成立前に取引士が書面交付+説明。対象:買主・借主(売主・貸主には不要)。取引士証の提示義務。内容:物件の権利関係・法令制限・設備・代金・契約条件等。電磁的方法での交付も可能(相手方承諾)。
3. 契約書面(37条書面)
契約成立後遅滞なく、取引士が記名した書面を売主・買主・貸主・借主の両当事者に交付。必須記載事項:当事者、物件、代金・賃料、支払時期・方法、引渡時期、登記手続時期等。
5. 媒介契約
一般媒介(複数業者可)、専任媒介(1社限定、2週間ごとに状況報告、7日以内REINS登録)、専属専任媒介(1社限定+自己発見も不可、1週間ごと報告、5日以内REINS登録)。媒介契約書面の交付義務、有効期間3ヶ月上限。
6. 8種制限(自ら売主制限)
宅建業者が自ら売主で非業者買主との取引に適用:①クーリングオフ(事務所等以外の申込・契約で8日以内)、②自己所有でない物件の売買制限、③手付金等の保全、④手付額の制限(20%まで)、⑤損害賠償予定額制限(20%まで)、⑥契約不適合責任特約制限(2年以上)、⑦割賦販売解除制限、⑧所有権留保等禁止。
7. 報酬額の制限
売買媒介:200万以下5%、200〜400万以下4%+2万、400万超3%+6万(消費税別)。貸借媒介:借賃の1ヶ月分以内(双方合計)。居住用建物は依頼者一方から半月分ずつが原則(承諾あれば1ヶ月分)。
8. 監督処分・罰則
指示処分・業務停止処分(1年以内)・免許取消処分の3段階。宅建業者違反・取引士違反それぞれに規定あり。営業保証金・弁済業務保証金分担金(主たる事務所1000万、従たる事務所500万等)の供託制度も頻出。
覚え方のコツ
宅建業法攻略は「制度の流れを時系列で追う」のが最適。「免許取得→事務所設置・取引士配置→媒介契約→重要事項説明→契約→37条書面交付→引渡し」という業務フローに沿って各規制を位置づけます。35条書面vs37条書面の対比表(交付時期・対象・記名者・内容)は必ず作成。媒介契約3種類の比較表(複数依頼・自己発見・報告頻度・REINS期限)も定番。8種制限は「自ら売主+非業者買主」という適用条件を最優先で押さえ、個々の制限内容(クーリングオフ8日・手付20%・損害賠償20%・契約不適合2年)をセットで暗記。報酬計算は「200・400・5%・4%+2万・3%+6万」を反復練習し、どんな取引価額でも即答できるように。
よくあるひっかけ
宅建業法のひっかけ。①自ら貸主:宅建業に該当しないので免許不要、媒介・代理は免許必要。②専任取引士:5人に1人以上、4人や6人で計算する引っ掛け。③重要事項説明の対象:買主・借主のみで、売主・貸主への説明は不要(37条書面は両方に交付)。④重要事項説明の時期:契約成立前で、成立後は違反。⑤取引士証の提示:重要事項説明時に求められなくても提示、申出時のみは誤り。⑥媒介契約の有効期間:専任・専属専任は3ヶ月上限(超過は3ヶ月に短縮)、一般は法定上限なし。⑦クーリングオフ:事務所等以外で申込・契約、8日以内の書面通知、書面到達時ではなく発信時効力発生。⑧手付の制限:宅建業者が自ら売主で20%上限、業者間取引では適用なし。⑨報酬計算:居住用建物賃貸は依頼者合意で片方1ヶ月分可、原則は双方から半月ずつ。⑩供託所:宅建業者は営業保証金を供託、保証協会加入で弁済業務保証金分担金納付に代替可能。
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