消防設備士 甲種4類「基礎的電気知識」の一問一答
📖 消防設備士 甲種4類「基礎的電気知識」の全52問と解説(一覧)
消防設備士 甲種4類の基礎的電気知識に関する一問一答(全52問)の正解と解説の一覧です。上の一問一答で実際に解いてから、ここで復習・確認できます。
-
問1.オームの法則は、電圧=電流×抵抗の関係を表す。
正解:○(正しい)
解説:V=IR が基本形で、I=V/R、R=V/I と変形して使う。抵抗が一定なら電流は電圧に比例し、電圧が一定なら電流は抵抗に反比例する。感知器回路の終端抵抗や配線の断線・短絡を電流値から判断する際の土台になる考え方。
-
問2.直列接続された抵抗の合成抵抗は、各抵抗の逆数の和の逆数となる。
正解:×(誤り)
解説:誤り。直列の合成抵抗は「各抵抗の和」R=R1+R2+...。逆数の和の逆数は並列の式。
-
問3.並列接続された抵抗の合成抵抗は、各抵抗の逆数の和の逆数となる。
正解:○(正しい)
解説:並列では各抵抗に同じ電圧がかかり電流が分かれるため、1/R=1/R1+1/R2+… となる。電流の通り道が増えるぶん全体としては流れやすくなり、合成抵抗は必ず最小の抵抗より小さくなる。2本なら積÷和でも求まる。
-
問4.同じ抵抗値の抵抗を2本並列に接続すると、合成抵抗は1本分の2倍になる。
正解:×(誤り)
解説:誤り。同じ抵抗Rを2本並列にすると 1/R合成=1/R+1/R=2/R より R/2、つまり半分になる。2倍になるのは直列接続の場合で、並列と直列を取り違えないよう注意する。
-
問5.キルヒホッフの第1法則(電流則)は、回路の任意の点に流入する電流の総和は流出する電流の総和に等しい。
正解:○(正しい)
解説:節点(接続点)では『流入する電流の総和=流出する電流の総和』が成り立つキルヒホッフの第1法則(電流則・KCL)。複雑な回路の電流計算で用いる基本法則。
-
問6.キルヒホッフの第2法則(電圧則)は、閉回路を一周したときの電圧降下の総和は起電力の総和に等しい。
正解:○(正しい)
解説:閉回路では『起電力の和=電圧降下の和』が成り立つキルヒホッフの第2法則(電圧則・KVL)。閉ループ内の電圧バランスを表す基本法則。
-
問7.電力P[W]は、P=V÷I で求められる(直流)。
正解:×(誤り)
解説:誤り。電力は「P=V×I」(V/Iではない)。P=I²R=V²/Rでも算出可能。
-
問8.電力量[Wh]は、電力に時間を掛けたものである。
正解:○(正しい)
解説:電力量は電力×時間で、単位はWh(またはkWh)。1kWhは1kWの機器を1時間使ったときのエネルギー量にあたる。瞬間的な仕事の速さを表す電力[W]と、累積した仕事の量を表す電力量[Wh]を区別することが重要。
-
問9.抵抗器に流れる電流が2倍になると、消費電力は2倍になる。
正解:×(誤り)
解説:誤り。P=I²R より電力は電流の2乗に比例するので、電流が2倍になれば電力は4倍になる。この2乗の関係が、過電流時に電線が急激に発熱して焼損する理由でもある。
-
問10.導体の抵抗は、断面積に比例し、長さに反比例する。
正解:×(誤り)
解説:誤り。R=ρ×L/Aより、抵抗は断面積に「反比例」、長さに「比例」(記述が逆)。
-
問11.銅の抵抗率は、アルミニウムの抵抗率より大きい。
正解:×(誤り)
解説:誤り。銅約1.7×10⁻⁸Ω・m<アルミ約2.7×10⁻⁸Ω・m。銅の方が抵抗率「小さい」。
-
問12.導体の温度が上がると、一般に抵抗値は上がる。
正解:○(正しい)
解説:金属導体は温度が上がると内部の原子の熱振動が激しくなり、電子の移動が妨げられるため抵抗が増える(正の温度係数)。逆にサーミスタなど半導体を使った素子には温度が上がると抵抗が下がるものがあり、熱感知に応用される。
-
問13.半導体(サーミスタ等)は、一般に温度が上がると抵抗値が下がる。
正解:○(正しい)
解説:半導体は温度上昇で抵抗減少(負の温度係数)。差動式・定温式感知器のサーミスタにこの性質が利用されます。
-
問14.交流の実効値は、最大値の√2倍である(正弦波)。
正解:×(誤り)
解説:誤り。実効値は最大値の「1/√2倍」(最大値÷√2)。√2倍は最大値=実効値×√2の関係。
-
問15.日本の商用周波数は、東日本50Hz・西日本60Hzである。
正解:○(正しい)
解説:明治期に東日本がドイツ製50Hz、西日本が米国製60Hzの発電機を導入した経緯から、糸魚川-静岡構造線付近を境に周波数が分かれている。周波数が異なるとモータの回転数や機器の特性が変わるため、機器の適合周波数の確認が必要になる。
-
問16.誘導性回路では、電流の位相は電圧より進む。
正解:×(誤り)
解説:誤り。誘導性(コイル)では電流が電圧より遅れます。容量性(コンデンサ)では進みます。
-
問17.容量性回路では、電流の位相は電圧より進む。
正解:○(正しい)
解説:コンデンサは電圧をかけた瞬間にもっとも電流が流れ、充電が進むほど流れなくなるため、電流の位相が電圧より90度進む。コイルはこの逆で電流が90度遅れる。「容量性は進み、誘導性は遅れ」と対で覚える。
-
問18.力率は、有効電力に対する皮相電力の割合である。
正解:×(誤り)
解説:誤り。力率は「皮相電力に対する有効電力」の割合(=有効電力/皮相電力=cosθ)。比率が逆。
-
問19.三相交流では、3つの相電圧は120°ずつ位相が異なる。
正解:○(正しい)
解説:三相交流は同じ大きさ・同じ周波数の正弦波を120度ずつずらして組み合わせたもの。合計すると瞬時値の和が常に0になるため、平衡負荷では中性線に電流が流れず、同じ電力を少ない電線で送れるという利点がある。
-
問20.コンデンサは、直流を通さず交流を通す。
正解:○(正しい)
解説:コンデンサの容量性リアクタンス Xc=1/(2πfC) は周波数fが0(直流)で無限大、交流では有限値となります。
-
問21.コイル(インダクタンス)は、電流の変化を促進する性質がある。
正解:×(誤り)
解説:誤り。コイルはレンツの法則により、電流の変化を妨げる向きに誘導起電力を生じる(自己誘導)。そのため電流が急には変わらず、開閉の瞬間に高い誘導電圧(サージ)が発生する原因にもなる。
-
問22.ダイオードは、両方向に等しく電流を流す半導体素子である。
正解:×(誤り)
解説:誤り。ダイオードは「順方向のみ」電流を流す(PN接合の整流作用)。両方向は単なる導線。
-
問23.トランジスタは、増幅・スイッチングに使用される能動素子である。
正解:○(正しい)
解説:トランジスタはベース電流やゲート電圧といった小さな入力で、大きな出力電流を制御できる能動素子。連続的に制御すれば増幅、オン・オフだけを使えばスイッチングとして働く。受信機の回路や中継器の制御に広く使われている。
-
問24.電圧計は、測定する箇所に並列に接続する。
正解:○(正しい)
解説:電圧計は測りたい2点間の電位差を見るため並列に接続する。内部抵抗が大きく作られているので、並列に入れてもそこへ流れる電流はごくわずかで、回路の状態をほとんど乱さない。直列に入れると回路に電流が流れなくなる。
-
問25.電流計は、測定する回路に直列に接続する。
正解:○(正しい)
解説:電流計は測りたい電流をそのまま通す必要があるため直列に接続する。内部抵抗が極めて小さく作られており、回路の電流をほとんど変えない。誤って並列(特に電源に並列)に接続すると大電流が流れて計器を破損する。
-
問26.電流計の測定範囲を拡大するには、分流器を直列に接続する。
正解:×(誤り)
解説:誤り。電流計の測定範囲拡大には分流器を「並列」に接続。直列は倍率器(電圧計用)。
-
問27.電圧計の測定範囲を拡大するには、倍率器を並列に接続する。
正解:×(誤り)
解説:誤り。電圧計の測定範囲拡大には倍率器を「直列」に接続。並列は分流器(電流計用)。
-
問28.可動コイル形計器は、交流専用である。
正解:×(誤り)
解説:誤り。可動コイル形は永久磁石と可動コイルの間に働く力を利用するため、電流の向きが反転する交流ではトルクの向きも反転して指針が振れず、直流専用となる。交流の測定には可動鉄片形や整流形を用いる。
-
問29.電気抵抗の単位はオーム[Ω]、コンダクタンスの単位はジーメンス[S]である。
正解:○(正しい)
解説:コンダクタンスは抵抗の逆数で、電流の流れやすさを表す量。単位はジーメンス[S](旧単位はモー℧)。並列回路では合成コンダクタンスが単純な和になるため、並列接続の計算ではコンダクタンスで考えると見通しがよくなる。
-
問30.絶縁抵抗の測定には、一般的な電圧計を用いる。
正解:×(誤り)
解説:誤り。絶縁抵抗の測定にはDC500V等を印加できる「メガー(絶縁抵抗計)」を用いる。
-
問31.接地抵抗の測定には、絶縁抵抗計(メガー)を用いる。
正解:×(誤り)
解説:誤り。接地抵抗には「アーステスター(接地抵抗計)」、絶縁抵抗にはメガー。混同しないこと。
-
問32.変圧器(トランス)は、電磁誘導を利用して直流の電圧を変える機器である。
正解:×(誤り)
解説:誤り。変圧器は「交流の電圧」を変える機器(直流では誘導起電力が発生せず動作しません)。
-
問33.D種接地工事の接地抵抗値は100Ω以下が原則である。
正解:○(正しい)
解説:D種接地は100Ω以下(地絡時0.5秒以内に遮断する装置がある場合は500Ω以下)。
-
問34.電線の許容電流は、温度上昇許容値・絶縁体の種類・施設方法により決まる。
正解:○(正しい)
解説:電線に電流を流すと I²R の発熱が生じ、絶縁体が耐えられる温度を超えると劣化・焼損する。したがって許容電流は、導体の材質と断面積、絶縁体の耐熱温度、周囲温度、管内配線か気中かといった施設方法によって決まる。
-
問35.直流10V・抵抗5Ωの回路に流れる電流は何Aか。
- ア.0.5A
- イ.1A
- ウ.5A
- エ.2A
正解:エ.2A
解説:オームの法則 I=V/R=10/5=2A。電圧10V・抵抗5Ωの単純な直流回路の電流計算で、最も基本的な法則。
-
問36.抵抗6Ωと3Ωを並列接続したときの合成抵抗は何Ωか。
- ア.2Ω
- イ.1Ω
- ウ.3Ω
- エ.9Ω
正解:ア.2Ω
解説:1/R=1/6+1/3=1/6+2/6=3/6=1/2 より R=2Ω。2本の並列なら積÷和でも (6×3)÷(6+3)=18÷9=2Ω と求まる。並列の合成抵抗は必ず最小の抵抗(3Ω)より小さくなるので、3Ωや9Ωは値の大小からも誤りと判断できる。
-
問37.100V・電流5Aの抵抗負荷の消費電力はいくらか。
- ア.100W
- イ.500W
- ウ.200W
- エ.1000W
正解:イ.500W
解説:電力 P=VI=100×5=500W。電圧100V・電流5Aの負荷で消費される電力。電熱器・モータ等の消費電力計算で用いる基本式。
-
問38.正弦波交流の最大値141Vのとき、実効値は概ね何Vか。
- ア.200V
- イ.141V
- ウ.100V
- エ.50V
正解:ウ.100V
解説:正弦波の実効値=最大値÷√2 なので 141÷1.41≒100V。実効値は同じ熱量を発生する直流に換算した値で、日本の100V・200Vという表記はいずれも実効値。逆に最大値は実効値の√2倍になる。
-
問39.次のうち、電流計の使い方として正しいものはどれか。
- ア.測定対象に並列接続
- イ.電源と並列にのみ接続
- ウ.回路の任意の点に接地
- エ.測定対象に直列接続
正解:エ.測定対象に直列接続
解説:電流計は測りたい電流をそのまま通す必要があるため直列に接続する。内部抵抗が極めて小さいので、電源に並列接続すると短絡状態となり大電流が流れて計器や電源を破損する。並列に接続するのは電圧計のほう。
-
問40.次のうち、力率の式として正しいものはどれか。
- ア.有効電力÷皮相電力
- イ.皮相電力÷有効電力
- ウ.無効電力÷有効電力
- エ.有効電力÷無効電力
正解:ア.有効電力÷皮相電力
解説:力率=cosθ=有効電力P÷皮相電力S。皮相電力は電圧と電流の積で、そのうち実際に仕事をする割合を示す。1に近いほど効率がよく、低いと同じ仕事に大きな電流が必要になって電線や機器に余分な負担がかかる。
-
問41.次のうち、半導体素子はどれか。
- ア.抵抗器
- イ.ダイオード
- ウ.コンデンサ
- エ.コイル
正解:イ.ダイオード
解説:ダイオード・トランジスタ・サイリスタ等は半導体素子です。抵抗・コンデンサ・コイルは受動素子。
-
問42.電線の抵抗が最も大きくなる組合せはどれか。
- ア.短い・太い
- イ.長い・太い
- ウ.長い・細い
- エ.短い・細い
正解:ウ.長い・細い
解説:R=ρL/A より抵抗は長さLに比例し断面積Aに反比例するので、長くて細いものが最も大きくなる。逆に短くて太いほど抵抗は小さい。感知器回路の電圧降下を抑えるには、こう長を短くし電線を太くするという対策につながる。
-
問43.同じ仕様の抵抗3本を直列接続したときの合成抵抗は1本のとき比何倍か。
- ア.1/3倍
- イ.1倍
- ウ.9倍
- エ.3倍
正解:エ.3倍
解説:直列合成抵抗は各抵抗の和なので、同じ抵抗3本なら3R=3倍になる。電流の通り道が長くなるだけなので必ず増える。同じ3本を並列にすればR/3=1/3倍になり、直列と並列で正反対の結果になる。
-
問44.可動コイル形電圧計はどのような電気を測定できるか。
- ア.直流のみ
- イ.交流のみ
- ウ.交流・直流両方
- エ.高周波のみ
正解:ア.直流のみ
解説:可動コイル形電流計は直流専用で測定精度が高い。永久磁石とコイルの磁界相互作用で指針を動かす方式で、交流測定には別の方式(可動鉄片形等)が必要。
-
問45.日本の商用電源の周波数の組合せとして正しいものはどれか。
- ア.東日本60Hz・西日本50Hz
- イ.東日本50Hz・西日本60Hz
- ウ.全国50Hz
- エ.全国60Hz
正解:イ.東日本50Hz・西日本60Hz
解説:明治期に東日本がドイツ製50Hz、西日本が米国製60Hzの発電機を導入した経緯から、糸魚川-静岡構造線付近を境に東日本50Hz・西日本60Hzに分かれている。周波数が異なるとモータの回転数などが変わるため、機器の適合を確認する必要がある。
-
問46.次のうち、絶縁抵抗測定に用いる計器はどれか。
- ア.電圧計
- イ.電流計
- ウ.メガー
- エ.クランプメーター
正解:ウ.メガー
解説:メガー(絶縁抵抗計)は直流500Vなどの高い電圧を加えて、電路と大地間や電線相互間の絶縁抵抗をMΩ単位で測定する。電圧計・電流計は通常の測定用、クランプメーターは通電状態での電流測定用で、絶縁の良否は判定できない。
-
問47.次のうち、容量性リアクタンスXcの式として正しいものはどれか。
- ア.Xc=2πfC
- イ.Xc=1/(2πfL)
- ウ.Xc=2πfL
- エ.Xc=1/(2πfC)
正解:エ.Xc=1/(2πfC)
解説:Xc=1/(2πfC)。fが大きい・Cが大きいほどXcは小さくなり、コンデンサは交流を通しやすい。
-
問48.電力量1kWh は何Wsに相当するか。
- ア.3,600,000Ws
- イ.60,000Ws
- ウ.1,000Ws
- エ.60,000,000Ws
正解:ア.3,600,000Ws
解説:1kWh=1,000W×3,600s=3,600,000Ws(=3.6MJ)。1時間=3,600秒であることを使って単位をそろえるだけの計算だが、時間の単位換算を忘れやすいので注意する。
-
問49.コンデンサの直流に対する性質として正しいものはどれか。
- ア.通す
- イ.通さない
- ウ.半分通す
- エ.電圧で変わる
正解:イ.通さない
解説:コンデンサは絶縁体を挟んだ構造なので、直流では充電が完了すると電流が流れなくなる。一方、交流では絶えず充放電が繰り返されるため電流が流れ続ける。この性質から、直流分を遮断して交流分だけを通す用途に使われる。
-
問50.コイル(インダクタ)に流れる電流が変化すると、その変化を妨げる向きに起電力が発生する。
正解:○(正しい)
解説:レンツの法則により、コイルは電流(磁束)の変化を妨げる向きに自己誘導起電力を生じる。そのため電流は急に変えられず、回路を遮断した瞬間には高いサージ電圧が発生する。接点の保護にダイオードなどを入れるのはこのため。
-
問51.PN接合ダイオードは、順方向・逆方向どちらでも電流が流れる素子である。
正解:×(誤り)
解説:誤り。PNダイオードは「順方向のみ」電流が流れる(整流作用)。両方向は単なる導線。
-
問52.クランプメーターは、何を測定する計器か。
- ア.電圧
- イ.抵抗
- ウ.電流(回路を切らずに)
- エ.周波数
正解:ウ.電流(回路を切らずに)
解説:クランプメーターは電線をクランプ(挟む)して回路を切らずに電流を測定できる計器です。