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応用情報技術者「データベース」の一問一答

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📖 応用情報技術者「データベース」の全37問と解説(一覧)

応用情報技術者のデータベースに関する一問一答(全37問)の正解と解説の一覧です。上の一問一答で実際に解いてから、ここで復習・確認できます。

  1. 問1.リレーショナルデータベースの外部キー制約を設定しても、親表の削除時の挙動はCASCADE/SET NULL/RESTRICT等から選べる。

    正解:○(正しい)

    解説:ON DELETE句で参照整合性違反時の挙動を指定できます。

  2. 問2.推移的関数従属はA→B、B→Cが成立するときA→Cが直接成立することを言う。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。推移的関数従属は「A→C」(A→B→C経由で間接的に成立、第3正規形で排除)。

  3. 問3.SQLのウィンドウ関数(OVER句)は、集計値を元の行に残しながら計算できる機能である。

    正解:○(正しい)

    解説:ROW_NUMBER()、RANK()、SUM() OVER(PARTITION BY...)などがあります。

  4. 問4.共有ロックは他の共有ロックと両立せず、排他ロックのみと両立する。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。共有ロック同士は「両立する」(読み取り並行可)、排他ロックは「他の一切と両立しない」(記述が逆)。

  5. 問5.トランザクション分離レベルでファントムリードが発生しないのはREAD UNCOMMITTEDである。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。ファントムリードを防ぐ最高レベルは「SERIALIZABLE」(READ UNCOMMITTEDが最低、ファントム発生)。

  6. 問6.データベースのB+木インデックスは、葉ノードにデータまたはデータへのポインタを格納し、葉同士をリンクリストで連結した構造である。

    正解:○(正しい)

    解説:B+木は範囲検索に強く、多くのRDBMSのデフォルトインデックスです。

  7. 問7.NoSQLは水平スケールが困難な代わりに、SQL文との互換性が高い。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。NoSQLは「水平スケールしやすい」、SQL互換は限定的(水平スケール困難ではない)。

  8. 問8.リレーショナルデータベースの第3正規形の条件として正しいものはどれか。

    • ア.繰返し項目がない
    • イ.推移的関数従属がない
    • ウ.部分関数従属がない
    • エ.結合従属がない

    正解:イ.推移的関数従属がない

    解説:3NFは推移的関数従属の排除が条件です。繰返しなしは1NF、部分関数従属なしは2NFです。

  9. 問9.SQLのトランザクション分離レベルで、ダーティリードが発生しうる最も低い分離レベルはどれか。

    • ア.REPEATABLE READ
    • イ.READ COMMITTED
    • ウ.READ UNCOMMITTED
    • エ.SERIALIZABLE

    正解:ウ.READ UNCOMMITTED

    解説:READ UNCOMMITTEDでは未コミットデータを読めるためダーティリードが発生します。

  10. 問10.B+木インデックスが苦手とする検索パターンはどれか。

    • ア.等価検索
    • イ.範囲検索
    • ウ.前方一致検索
    • エ.後方一致(LIKE '%xxx')検索

    正解:エ.後方一致(LIKE '%xxx')検索

    解説:後方一致はインデックスの順序を活かせず全走査になりがちです。

  11. 問11.CAP定理で、ネットワーク分断時に一貫性を捨てて可用性を優先するシステム分類はどれか。

    • ア.APシステム
    • イ.CPシステム
    • ウ.CAシステム
    • エ.ACIDシステム

    正解:ア.APシステム

    解説:AP(Availability+Partition tolerance)は結果整合性で可用性優先です。

  12. 問12.完全関数従属は第2正規形で求められる条件なので、第3正規形の表では非キー属性が主キーに完全関数従属していなくてもよい。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。第3正規形は第2正規形を満たしたうえで、非キー属性が主キーに推移的に関数従属しない(非キー属性どうしの関数従属が無い)状態をいう。したがって第2正規形の条件である「非キー属性が主キーに完全関数従属すること」は、第3正規形でも当然に満たされている。

  13. 問13.SQLのトランザクションのACID特性とは、原子性・一貫性・独立性・耐久性の4つの性質である。

    正解:○(正しい)

    解説:ACID:Atomicity・Consistency・Isolation・Durability。DBMSの信頼性を支える基本特性。

  14. 問14.インデックスは、検索を高速化するためのデータ構造(B木・ハッシュ等)である。

    正解:○(正しい)

    解説:インデックス:検索高速化の代償として更新・挿入時のオーバーヘッド増。WHEREに頻出する列に作成すると効果的。

  15. 問15.NoSQLデータベースは、リレーショナルモデルではなく、キー-バリュー型・ドキュメント型・グラフ型等の柔軟なデータモデルを持つ。

    正解:○(正しい)

    解説:NoSQL:Redis(KV)・MongoDB(ドキュメント)・Neo4j(グラフ)等。スケーラビリティ高、ACIDより BASE特性。

  16. 問16.データベースの媒体障害が発生したとき、バックアップファイルを復元した後に、ログファイルの更新後情報を使って障害発生直前の状態まで回復させる処理はどれか。

    • ア.ロールバック
    • イ.ロールフォワード
    • ウ.シャドウページング
    • エ.2相コミット

    正解:イ.ロールフォワード

    解説:媒体障害ではバックアップを復元し、更新後ログでロールフォワード(フォワードリカバリ)する。ロールバックは更新前ログで未完了のトランザクションを取り消す処理、シャドウページングは更新前のページを残して取消しに備える方式、2相コミットは分散トランザクションの確定手順である。

  17. 問17.SQLのINNER JOINは、両テーブルで結合条件に一致する行のみを返す結合方法である。

    正解:○(正しい)

    解説:INNER JOIN:両テーブル該当のみ。LEFT/RIGHT OUTER JOINは片方の全件+結合相手、FULL OUTER JOINは両方の全件。

  18. 問18.LEFT OUTER JOINは、右テーブルの全行を返し、左テーブルで一致しない行はNULLとなる。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。LEFT OUTER JOINは「左テーブルの全行返し、右で一致しない行はNULL」(記述が逆)。

  19. 問19.DBの主キー(PRIMARY KEY)制約は、レコードを一意に識別するための制約である。

    正解:○(正しい)

    解説:主キー:UNIQUE+NOT NULL。各テーブル1つだけ。複数列の組合せ(複合主キー)も可。

  20. 問20.DBの外部キー(FOREIGN KEY)制約は、参照先テーブルに存在しない値を防ぎ、参照整合性を保証する。

    正解:○(正しい)

    解説:外部キー:参照整合性制約。CASCADE・SET NULL・RESTRICT等の動作指定可。RDBの関係性を保証する重要制約。

  21. 問21.次のJOINのうち、両テーブルの該当行のみ返すものはどれか。

    • ア.INNER JOIN
    • イ.LEFT OUTER JOIN
    • ウ.RIGHT OUTER JOIN
    • エ.FULL OUTER JOIN

    正解:ア.INNER JOIN

    解説:INNER JOIN:両テーブル該当のみ。OUTER JOIN系はNULLを含めて返す。

  22. 問22.BASE 特性を満たし,次の特徴をもつ NoSQL データベースシステムに関する記述のうち,適切なものはどれか。 〔NoSQL データベースシステムの特徴〕 ・ネットワーク上に分散した複数のノードから構成される。 ・一つのノードでデータを更新した後,他の全てのノードにその更新を反映する。

    • ア.クライアントからの更新要求を2相コミットによって全てのノードに反映する。
    • イ.データの更新結果は,システムに障害がなければ,いつかは全てのノードに反映される。
    • ウ.同一の主キーの値による同時の参照要求に対し,全てのノードは同じ結果を返す。
    • エ.ノード間のネットワークが分断されると,クライアントからの処理要求を受け付けなくなる。

    正解:イ.データの更新結果は,システムに障害がなければ,いつかは全てのノードに反映される。

    解説:BASE 特性は Basically Available(基本的に利用できる),Soft state(状態は変化しうる),Eventual consistency(結果整合性)の頭文字で,「今すぐ全ノードが一致していなくてよいが,最終的には一致する」という考え方である。よって答はイ。アの2相コミットは,全ノードの合意を取ってから確定する厳密な方式で,これは ACID 特性を重んじる関係データベース側の考え方であり,BASE とは反対の性質になる。ウは「同時の参照でどのノードも同じ結果を返す」=強い一貫性の説明で,更新がまだ伝わっていないノードは古い値を返すという結果整合性と矛盾する。エは,ネットワークが分断されたら要求を受け付けないという可用性を犠牲にする振る舞いで,「基本的に利用できる」に反する。CAP定理でいえば,この種の NoSQL は一貫性より可用性と分断耐性を優先する側に立つ。

    出典:情報処理推進機構「令和7年度秋期 応用情報技術者試験 午前問題」問26
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  23. 問23.“売上”表への次の検索処理のうち,B⁺木インデックスよりもハッシュインデックスを設定した方が適切なものはどれか。ここで,インデックスを設定する列を<>内に示す。 売上(伝票番号,売上年月日,商品名,利用者ID,店舗番号,売上金額)

    • ア.売上金額が1万円以上の売上を検索する。<売上金額>
    • イ.売上年月日が今月の売上を検索する。<売上年月日>
    • ウ.商品名が‘DB’で始まる売上を検索する。<商品名>
    • エ.利用者IDが‘1001’の売上を検索する。<利用者ID>

    正解:エ.利用者IDが‘1001’の売上を検索する。<利用者ID>

    解説:ハッシュインデックスは,値をハッシュ関数で位置に変換して1回で目的の行にたどり着く仕組みなので,「=」で1つの値をぴったり指定する等価検索に強い。逆に,ハッシュ値は元の値の大小関係も並び順も保たないため,範囲検索や前方一致には使えない。選択肢のうち等価検索は利用者IDが‘1001’のエだけなので,答はエ。アは1万円以上という範囲検索,イは今月という期間の範囲検索で,どちらも「ある値以上・以下」を並び順にそってたどる必要がある。ウは‘DB’で始まるという前方一致で,これも先頭から並んだ順序を利用する検索である。ア・イ・ウのように順序を使う検索では,キーを大小順に木構造で並べる B⁺木インデックスが適している。

    出典:情報処理推進機構「令和7年度秋期 応用情報技術者試験 午前問題」問27
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  24. 問24.関係データベースのビューに関する記述のうち,適切なものはどれか。

    • ア.ビューの列名は,基の表の列名と異なる名称で定義することができる。
    • イ.ビューは,基の表から指定した列を抜き出すように定義するものであり,行を抜き出すように定義することはできない。
    • ウ.二つ以上の表の結合によって定義されたビューは,結合の仕方によらず更新操作ができる。
    • エ.和両立な二つの表に対し,和集合演算を用いてビューを定義することはできない。

    正解:ア.ビューの列名は,基の表の列名と異なる名称で定義することができる。

    解説:ビューは SELECT 文に名前を付けて表のように扱えるようにしたものである。定義のときに列に別名を付けられるので,基の表と違う列名にできる。よって答はア。イは誤りで,ビューの定義には WHERE 句を書けるから,条件に合う行だけを抜き出すビューも当然作れる。列だけでなく行も絞り込めるのがビューの基本的な使い道の一つである。ウも誤りで,複数の表を結合したビューは,更新しようとしたときにどの基の表のどの行を直せばよいか一意に決まらないことがあり,そうした場合は更新できない。更新できるビューには条件がある。エも誤りで,和両立(列の数と対応する列のデータ型がそろっていること)ならば UNION を使ったビューを定義できる。

    出典:情報処理推進機構「令和7年度秋期 応用情報技術者試験 午前問題」問28
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  25. 問25.RDBMS において,同じデータ項目の異なる版を用意することによって,トランザクションの同時実行性を高める仕組みはどれか。

    • ア.2相ロッキングプロトコル
    • イ.MVCC
    • ウ.WAL プロトコル
    • エ.共有ロック

    正解:イ.MVCC

    解説:MVCC(Multi-Version Concurrency Control,多版同時実行制御)は,データを更新するときに古い版を残したまま新しい版を作り,参照するトランザクションには開始時点の版を見せる方式である。読み取り側は更新中のロックを待つ必要がなく,書き込みが読み取りを妨げないので同時実行性が上がる。よって答はイ。アの2相ロッキングプロトコルは,ロックを取る段階と外す段階を分けて直列化可能性を保証する方式で,版を作る仕組みではない。ウの WAL(Write Ahead Log)プロトコルは,データ本体を書く前にログを書いておくことで障害から回復できるようにする方式で,目的は同時実行性ではなく耐障害性である。エの共有ロックは複数の読み取りを同時に許すロックだが,更新のときは排他ロックを待つことになり,版を用意する仕組みではない。

    出典:情報処理推進機構「令和7年度秋期 応用情報技術者試験 午前問題」問29
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  26. 問26.“部品”表及び“在庫”表に対し,SQL 文を実行して結果を得た。SQL 文の a に入れる字句はどれか。 〔部品〕部品 ID/発注点 P01/100 P02/150 P03/100 〔在庫〕部品 ID/倉庫 ID/在庫数 P01/W01/90 P01/W02/90 P02/W01/150 〔結果〕部品 ID/発注要否 P01/不要 P02/不要 P03/必要 〔SQL 文〕 SELECT 部品.部品ID AS 部品ID, CASE WHEN 部品.発注点 > [ a ] THEN N'必要' ELSE N'不要' END AS 発注要否 FROM 部品 LEFT OUTER JOIN 在庫 ON 部品.部品ID = 在庫.部品ID GROUP BY 部品.部品ID, 部品.発注点

    • ア.COALESCE(MIN(在庫.在庫数), 0)
    • イ.COALESCE(MIN(在庫.在庫数), NULL)
    • ウ.COALESCE(SUM(在庫.在庫数), 0)
    • エ.COALESCE(SUM(在庫.在庫数), NULL)

    正解:ウ.COALESCE(SUM(在庫.在庫数), 0)

    解説:求められているのは,部品ごとの在庫の合計が発注点を下回るときに“必要”と判定することである。まず集約関数を選ぶ。P01 は W01 と W02 に90ずつあり合計180で,発注点100に対して結果は“不要”になっている。MIN を使うと90なので 100>90 が成り立ち“必要”になってしまうため,正しいのは SUM である。次に空値の扱いを見る。P03 は在庫表に行がなく,外結合の結果として在庫数が空値になるので SUM も空値になる。空値との比較は真でも偽でもない不明となり,CASE の ELSE 側に落ちて“不要”になってしまう。結果は“必要”なので,空値を0に置き換える必要があり,COALESCE の第2引数は0でなければならない。したがって SUM と0を組み合わせたウが答え。検算すると,P01 は 100>180 が偽で不要,P02 は 150>150 が偽で不要,P03 は 100>0 が真で必要となり結果の表と一致する。エは第2引数が NULL なので置換の働きをせず P03 が不要になる。アとイは MIN を使っている点で P01 の判定を誤る。

    出典:情報処理推進機構「令和6年度春期 応用情報技術者試験 午前問題」問26
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  27. 問27.トランザクション T はチェックポイント後にコミットしたが,その後にシステム障害が発生した。トランザクション T の更新内容をその終了直後の状態にするために用いられる復旧技法はどれか。ここで,トランザクションは WAL プロトコルに従い,チェックポイントの他に,トランザクションログを利用する。

    • ア.2相ロック
    • イ.シャドウページ
    • ウ.ロールバック
    • エ.ロールフォワード

    正解:エ.ロールフォワード

    解説:WAL(Write Ahead Log)プロトコルでは,データベースの更新をディスクに書く前にログを先に書き出す。そのためコミット済みのトランザクションの更新内容は,データベース本体にまだ反映されていなくてもログには必ず残っている。障害から復旧するときは,チェックポイント以降のログを読み,コミット済みのトランザクションについては更新後の値を再適用して終了直後の状態に戻す。この操作をロールフォワード(前進復帰)といい,答はエ。一方,コミットしていないトランザクションについては更新前の値に戻す必要があり,こちらはロールバック(後退復帰)と呼ばれる。ウはその名称で,未完了のトランザクションを取り消す場合に用いるものなので,コミット済みの T には当てはまらない。アの2相ロックは,トランザクションが必要なロックをすべて獲得してから解放を始めるという規則で,直列化可能性を保つための同時実行制御の技法であり,障害復旧の技法ではない。イのシャドウページは,更新を別ページに書いてから対応表を切り替える方式で,ログを使わずに一貫性を保つ手法だが,設問はログを利用すると明記しているので該当しない。

    出典:情報処理推進機構「令和6年度春期 応用情報技術者試験 午前問題」問27
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  28. 問28.データウェアハウスのテーブル構成をスタースキーマとする場合,分析対象のトランザクションデータを格納するテーブルはどれか。

    • ア.サマリテーブル
    • イ.ディメンジョンテーブル
    • ウ.ファクトテーブル
    • エ.ルックアップテーブル

    正解:ウ.ファクトテーブル

    解説:スタースキーマは,分析の中心となる1つの大きな表を真ん中に置き,その周りに分析の切り口となる表を放射状に配置した構成で,星のように見えることからこの名前が付いた。中心に置かれるのがファクトテーブルで,売上や受注のように件数が多く時間とともに積み上がるトランザクションデータと,その数値(売上額,数量などのメジャー)を格納する。したがって答はウ。周りに置かれるのがイのディメンジョンテーブルで,商品,顧客,店舗,日付といった分析の軸となる属性を持ち,件数は比較的少ない。ファクトテーブルは各ディメンジョンテーブルへの外部キーを持ち,これによって「どの商品をどの店舗でいつ売ったか」を多面的に集計できる。アのサマリテーブルは,あらかじめ集計した結果を保持しておいて問合せを速くするための表で,分析対象そのものを格納する表ではない。エのルックアップテーブルは,コードと名称の対応など参照用の値を引くための表を指す一般的な呼び方である。なお,ディメンジョンテーブルを正規化して階層に分けた構成はスノーフレークスキーマと呼ばれる。

    出典:情報処理推進機構「令和6年度春期 応用情報技術者試験 午前問題」問28
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  29. 問29.ビッグデータの基盤技術として利用される NoSQL に分類されるデータベースはどれか。

    • ア.関係データモデルをオブジェクト指向データモデルに拡張し,操作の定義や型の継承関係の定義を可能としたデータベース
    • イ.経営者の意思決定を支援するために,ある主題に基づくデータを現在の情報とともに過去の情報も蓄積したデータベース
    • ウ.様々な形式のデータを一つのキーに対応付けて管理するキーバリュー型データベース
    • エ.データ項目の名称,形式など,データそのものの特性を表すメタ情報を管理するデータベース

    正解:ウ.様々な形式のデータを一つのキーに対応付けて管理するキーバリュー型データベース

    解説:NoSQL は,関係データベースの表とスキーマという枠組みにとらわれない各種のデータベースの総称で,大量・多様なデータを分散環境で扱うビッグデータの基盤技術として使われる。代表的な分類は,キーと値の組で管理するキーバリュー型,JSON などの入れ子構造の文書を格納するドキュメント型,行ごとに異なる列を持てるワイドカラム型(列指向),節と関係でつながりを表すグラフ型の4つである。ウはこのうちのキーバリュー型に当たるので答はウ。単純な構造ゆえに読み書きが速く,台数を増やして性能を伸ばしやすいのが特徴で,セッション管理やキャッシュに広く使われる。アは,関係データモデルにオブジェクト指向の考え方を取り入れたオブジェクト関係データベースの説明で,SQL を使う関係データベースの延長にある。イはデータウェアハウスの説明で,過去のデータを主題ごとに時系列で蓄積して意思決定に使うものであり,実装は関係データベースが多い。エはデータディクショナリ(データ辞書)やメタデータリポジトリの説明で,データそのものではなくデータの定義を管理する仕組みである。

    出典:情報処理推進機構「令和6年度春期 応用情報技術者試験 午前問題」問29
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  30. 問30.800×600ピクセル,24ビットカラーで30フレーム/秒の動画像の配信に最小限必要な帯域幅はおよそ幾らか。ここで,通信時にデータ圧縮は行わないものとする。

    • ア.350kビット/秒
    • イ.3.5Mビット/秒
    • ウ.35Mビット/秒
    • エ.350Mビット/秒

    正解:エ.350Mビット/秒

    解説:圧縮しないので,1秒間に送るビット数をそのまま積み上げればよい。1フレームの画素数は 800×600=480,000 で,1画素が24ビットなので 480,000×24=11,520,000 ビット=約11.5Mビットである。これを毎秒30枚送るので 11,520,000×30=345,600,000 ビット/秒となり,およそ350Mビット/秒。したがって答はエ。ウの35Mビット/秒は正しい値の10分の1,イの3.5Mビット/秒は100分の1,アの350kビット/秒は1000分の1に当たり,いずれも桁の取り違えである。とくにフレーム数30を掛け忘れると 11.5Mビット/秒となってウに近い値が出るので注意したい。この計算は,非圧縮の動画がいかに大きいかを示している。一般的な家庭の回線では到底流しきれないため,実際の配信では H.264 や H.265 といった圧縮方式で数Mビット/秒程度まで落とす。連続するフレームの差分だけを送る,人の目に分かりにくい情報を省くといった工夫で,100分の1程度に縮められる。

    出典:情報処理推進機構「令和6年度秋期 応用情報技術者試験 午前問題」問26
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  31. 問31.2相コミットで分散トランザクションの原子性を保証する場合,ネットワーク障害の発生によって参加者のトランザクションが,コミットすべきか又はロールバックすべきかを判断できなくなることがある。このような状況を発生させるネットワーク障害に関する説明として,適切なものはどれか。

    • ア.調停者のトランザクションが,コミット又はロールバック可否の問合せを参加者に送る直前に障害になった。
    • イ.調停者のトランザクションが,コミット又はロールバックの決定を参加者に送る直前に障害になった。
    • ウ.調停者のトランザクションに,コミット又はロールバック可否の応答を参加者が返す直前に障害になった。
    • エ.調停者のトランザクションに,コミット又はロールバックの完了を参加者が返す直前に障害になった。

    正解:イ.調停者のトランザクションが,コミット又はロールバックの決定を参加者に送る直前に障害になった。

    解説:2相コミットは,第1相で調停者が各参加者に「コミットできるか」を問い合わせて可否の応答を集め,第2相でその結果をもとにコミットまたはロールバックの決定を全参加者に通知する方式である。問題になるのは,参加者が「コミット可」と応答した後,決定の通知を受け取る前に連絡が途絶えた場合である。参加者は自分の判断だけではコミットしてよいのか取り消すべきのか決められず,資源をロックしたまま待ち続ける(ブロッキング)状態に陥る。この状況を生むのはイで,これが答え。ほかの場合は参加者が自分で決められる。アは問合せがまだ届いていないので,参加者は何も約束しておらず,そのままロールバックすればよい。ウは参加者が応答を返す前なので,自分がまだ可否を答えていないと分かっており,やはりロールバックできる。エは決定の通知を受け取って処理を終えた後の報告が届かなかっただけなので,参加者側は迷わない(調停者が再度問い合わせれば済む)。この弱点を解消するために,参加者同士で状態を確認し合う3相コミットが考案されている。

    出典:情報処理推進機構「令和6年度秋期 応用情報技術者試験 午前問題」問27
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  32. 問32.化粧品の製造を行っている A 社では,販売代理店を通じて商品販売を行っている。今後の販売戦略に活用するために,次の三つの表を設計した。これらの表を用いるだけでは得ることのできない情報はどれか。 〔表〕 顧客(顧客 ID,氏名,性別,生年月日) 販売代理店別日別販売(販売代理店 ID,日付,商品 ID,販売数量) 商品購入(顧客 ID,販売代理店 ID,商品 ID,購入数量)

    • ア.商品ごとの販売数量の日別差異
    • イ.性別ごとの売れ筋商品
    • ウ.販売代理店ごとの購入者数の日別差異
    • エ.販売代理店ごとの売れ筋商品

    正解:ウ.販売代理店ごとの購入者数の日別差異

    解説:三つの表がどの項目をもっているかを確かめれば分かる。日付をもっているのは「販売代理店別日別販売」だけで,この表には顧客 ID が無い。逆に顧客 ID をもつのは「商品購入」だが,この表には日付が無い。したがって「どの日に何人の顧客が買ったか」は結び付けられず,販売代理店ごとの購入者数を日別に見ることはできない。答はウ。アは,販売代理店別日別販売に日付・商品 ID・販売数量がそろっているので,商品ごとの販売数量を日ごとに集計して比べられる。イは,商品購入(顧客 ID・商品 ID・購入数量)と顧客(顧客 ID・性別)を顧客 ID で結べば,性別ごとにどの商品がよく売れているかを集計できる。エは,販売代理店別日別販売を販売代理店 ID と商品 ID で集計すれば,代理店ごとの売れ筋商品が分かる(商品購入からでも同じことが言える)。この設問は,必要な情報を得るには「結び付けるためのキー」と「集計の軸になる項目」の両方が同じ経路上にそろっていなければならない,という設計上の要点を問うている。商品購入に日付を加えれば,ウも得られるようになる。

    出典:情報処理推進機構「令和6年度秋期 応用情報技術者試験 午前問題」問28
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  33. 問33.次のオブジェクト図(インスタンスを表す図)に対応する概念データモデルはどれか。ここで,オブジェクト図及び概念データモデルの表記には UML を用いる。問33の図

    • ア.地域 1―1 仕入先 1―* 仕入 *―1 部品
    • イ.地域 1―* 仕入先 1―* 仕入 *―1 部品
    • ウ.地域 1―* 仕入先 *―1 仕入 1―* 部品
    • エ.地域 *―* 仕入先 *―1 仕入 1―* 部品

    正解:イ.地域 1―* 仕入先 1―* 仕入 *―1 部品

    解説:オブジェクト図に現れているインスタンスの結び付きを数えれば,各クラス間の多重度が決まる。地域と仕入先では,大阪に「25:仕入先」と「37:仕入先」の2つがつながっており,逆にどの仕入先も1つの地域にしか属していないので 地域1対仕入先多である。仕入先と仕入では,「11:仕入先」に #01・#02・#03 の3つの仕入がつながり,どの仕入も1つの仕入先にひも付くので 仕入先1対仕入多。仕入と部品では,どの仕入も部品1つを指しており,逆に「205:部品」には複数の仕入が集まっているので 仕入多対部品1である。この3つをつなぐと 地域1―*仕入先1―*仕入*―1部品 となり,答はイ。アは地域と仕入先を1対1にしており,大阪に2つの仕入先がある事実に反する。ウとエは仕入先と仕入を*対1,仕入と部品を1対*としていて,向きがどちらも逆である。仕入先1つに仕入が複数ある一方,仕入1つに部品は1つしか結び付いていないという読み取りが要点になる。エはさらに地域と仕入先を*対*としており,1つの仕入先が複数の地域に属することになってしまう。

    出典:情報処理推進機構「令和6年度秋期 応用情報技術者試験 午前問題」問29
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  34. 問34.関係を第2正規形から第3正規形に変換する手順はどれか。

    • ア.候補キー以外の属性から,候補キーの一部の属性に対して関数従属性がある場合,その関係を分解する。
    • イ.候補キー以外の属性間に関数従属性がある場合,その関係を分解する。
    • ウ.候補キーの一部の属性から,候補キー以外の属性への関数従属性がある場合,その関係を分解する。
    • エ.一つの属性に複数の値が入っている場合,単一の値になるように分解する。

    正解:イ.候補キー以外の属性間に関数従属性がある場合,その関係を分解する。

    解説:第3正規形は「非キー属性が候補キーに推移的に関数従属していないこと」を求める。推移的関数従属とは,候補キー→属性X→属性Y のように,非キー属性どうしの間に関数従属があるために生じる従属で,これを取り除くには従属している側の属性の組を別の関係に切り出せばよい。たとえば(社員番号,部署コード,部署名)で部署コード→部署名が成り立つ場合,(社員番号,部署コード)と(部署コード,部署名)に分解する。したがって答はイ。エは,一つの属性に複数の値が入った繰返し項目をなくして単一の値にする操作で,これは非正規形から第1正規形への変換である。ウは,候補キーの一部(真部分集合)から非キー属性への関数従属,すなわち部分関数従属を取り除く操作で,これが第1正規形から第2正規形への変換に当たる。アは,候補キー以外の属性から候補キーの一部への関数従属を扱っており,これは第3正規形をさらに厳しくしたボイス・コッド正規形で問題にされる形である。第1→第2が部分関数従属の除去,第2→第3が推移的関数従属の除去,と押さえておくと選び分けられる。

    出典:情報処理推進機構「令和7年度春期 応用情報技術者試験 午前問題」問26
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  35. 問35.SQL 文に示す参照制約が存在する“商品”表と“受注”表とがある。“商品”表の行を削除したとき,削除した行の商品コードと同じ値の商品コードをもつ“受注”表の行を自動的に削除する SQL 文として,a に入れる字句はどれか。 〔SQL 文〕 CREATE TABLE 商品 ( 商品コード CHAR(4) PRIMARY KEY , 商品名 VARCHAR(64) ) CREATE TABLE 受注 ( 受注番号 INTEGER PRIMARY KEY , 商品コード CHAR(4) , 受注個数 INTEGER , 納品日 CHAR(8) , FOREIGN KEY (商品コード) REFERENCES 商品(商品コード) ON DELETE [ a ] )

    • ア.CASCADE
    • イ.RESTRICT
    • ウ.SET DEFAULT
    • エ.SET NULL

    正解:ア.CASCADE

    解説:外部キー制約の ON DELETE 句は,参照されている側(親表)の行が削除されたときに,参照する側(子表)の行をどう扱うかを指定する。CASCADE を指定すると,親表の行の削除が子表の該当行の削除として連鎖するので,設問の「商品表の行を削除したとき,同じ商品コードをもつ受注表の行を自動的に削除する」という動作になる。したがって答はア。イの RESTRICT は,子表に参照している行が残っている限り親表の行の削除を禁止する指定で,削除しようとするとエラーになる。何も指定しなかった場合の既定の動作もこれに相当し,データの取り違えを防ぐ安全側の設定である。ウの SET DEFAULT は,子表の該当行を削除せず,外部キーの列を列定義の既定値に置き換える指定である。エの SET NULL も行は残し,外部キーの列を空値にする指定で,「受注の記録は残したいが,どの商品だったかは分からなくなる」という結果になる。行そのものを消すのは CASCADE だけである。

    出典:情報処理推進機構「令和7年度春期 応用情報技術者試験 午前問題」問27
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  36. 問36.和両立である関係 R と S がある。R∩S と等しいものはどれか。ここで,-は差演算,∩は共通演算を表す。

    • ア.(R-S)-(S-R)
    • イ.R-(R-S)
    • ウ.R-(S-R)
    • エ.S-(R-S)

    正解:イ.R-(R-S)

    解説:差演算 R-S は「R に属し S に属さない要素の集まり」である。したがって R から R-S を取り除くと,R のうち「S に属さない要素」が除かれ,残るのは「R に属し,かつ S にも属する要素」,すなわち R∩S になる。よって答はイ。集合の記号で書くと R-(R-S)=R∩(R∩S̄)̄=R∩(R̄∪S)=(R∩R̄)∪(R∩S)=R∩S となり,式の上でも確かめられる。具体例で見ると,R={1,2,3},S={2,3,4} のとき R-S={1} なので R-(R-S)={2,3}=R∩S である。同じ例でアは (R-S)-(S-R)={1}-{4}={1} となり共通部分ではない。ウは S-R={4} なので R-(S-R)={1,2,3}=R そのものになる。もともと S-R は R と重なりがないため,R から引いても何も減らない。エは S-(R-S)={2,3,4}-{1}={2,3,4}=S となり,やはり S そのものである。なお「和両立」とは,両者の属性の数と定義域がそろっていて集合演算ができる状態を指す。

    出典:情報処理推進機構「令和7年度春期 応用情報技術者試験 午前問題」問28
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  37. 問37.無線 LAN のアクセスポイントや IP 電話機などに,LAN ケーブルを利用して給電も行う仕組みはどれか。

    • ア.PLC
    • イ.PoE
    • ウ.UPS
    • エ.USB

    正解:イ.PoE

    解説:PoE(Power over Ethernet)は,イーサネットの LAN ケーブルでデータ通信と給電を同時に行う仕組みで,IEEE 802.3af / 802.3at / 802.3bt として標準化されている。無線 LAN のアクセスポイント,IP 電話機,ネットワークカメラのように,天井や壁など電源コンセントを取りにくい場所に置く機器へ電源を供給できるため,設置の自由度が高くなり,配線も1本で済む。したがって答はイ。アの PLC(Power Line Communication)は逆に,電力線を通信路として使ってデータを送る技術で,通信線で給電するものではない(同じ略語で産業用の Programmable Logic Controller もあるが,どちらも該当しない)。ウの UPS(Uninterruptible Power Supply)は無停電電源装置で,停電時にバッテリーから電力を供給して機器を安全に停止させるまでの時間を稼ぐもので,LAN ケーブルによる給電とは無関係である。エの USB は周辺機器を接続するためのインタフェース規格で,こちらもデータと電力を1本のケーブルで扱えるが,用途はパソコンと周辺機器の接続であり,LAN ケーブルを使うものではない。

    出典:情報処理推進機構「令和7年度春期 応用情報技術者試験 午前問題」問29
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。