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一級建築士(学科)「構造(各種構造・材料)」の一問一答

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📖 一級建築士(学科)「構造(各種構造・材料)」の全75問と解説(一覧)

一級建築士(学科)の構造(各種構造・材料)に関する一問一答(全75問)の正解と解説の一覧です。上の一問一答で実際に解いてから、ここで復習・確認できます。

  1. 問1.RC造において、柱主筋の継手位置は応力の小さい中央付近に設けるのが原則であり、ガス圧接継手は同一断面に集中させず相互にずらして配置する。

    正解:○(正しい)

    解説:柱主筋の継手は曲げ・軸力が大きい柱頭・柱脚を避け、応力の小さい中央付近に設ける。ガス圧接継手は同一位置への集中を避け、隣接鉄筋と相互にずらして分散配置するのが原則である。

  2. 問2.RC造の梁主筋の付着強度は、上端筋の方が下端筋より大きく、コンクリート打設時のブリーディングによる影響を受けにくい。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。上端筋はコンクリート打設後のブリーディング(浮き水)により直下に空隙が生じやすく、付着強度が低下する。このため付着の検討では上端筋を下端筋より不利側として扱うのが原則である。

  3. 問3.RC造の耐震壁は地震時の水平力を多く負担し建物の剛性を高めるが、開口部を設けると剛性・耐力が低下するため、開口周比により低減を考慮する。

    正解:○(正しい)

    解説:耐震壁は地震時水平力を多く負担し建物剛性を高める主要部材である。開口を設けると剛性・耐力が低下するため、開口の大きさを表す開口周比により壁の剛性・終局せん断耐力を低減して評価する。

  4. 問4.RC造のかぶり厚さの設計値は、施工誤差を見込んで最小かぶり厚さより小さく設定してよい。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。設計かぶり厚さは施工誤差を見込んで最小かぶり厚さに10mm程度を加えた値とする。最小かぶり厚さより小さくすると施工時のばらつきで規定を割り込み、耐久性・耐火性を損なう恐れがある。

  5. 問5.RC造の鉄筋の定着長さは、コンクリートの設計基準強度が高いほど長くしなければならず、フックを設けても短縮できない。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。定着長は付着強度に反比例し、コンクリート強度が高いほど付着強度が増すため定着長は短くできる。また端部に標準フックを設けると機械的なかかりにより必要直線定着長を低減でき、記述は逆である。

  6. 問6.RC造の乾燥収縮ひび割れは、単位水量を多くするほど抑制できる。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。単位水量が多いほど乾燥収縮が大きくなり収縮ひび割れは増大する。乾燥収縮を抑制するには単位水量を少なくし、収縮の小さい骨材を用い、適切な収縮補強筋の配置や打継ぎ計画が有効である。

  7. 問7.RC造の帯筋やあばら筋は主にせん断力に抵抗し、間隔を密にすると柱・梁のせん断耐力と靱性が向上し、主筋の座屈を防止する効果がある。

    正解:○(正しい)

    解説:帯筋・あばら筋はせん断補強筋でせん断ひび割れの拡大を抑え、せん断耐力と靱性を高める。間隔を密にし副帯筋を併用すると主筋の座屈拘束やコンクリートの拘束効果も増し、変形性能が向上する。

  8. 問8.RC造の柱梁接合部は、地震時に大きなせん断力が作用するため帯筋を密に配置してせん断破壊を防止し、梁主筋の定着を十分に確保する必要がある。

    正解:○(正しい)

    解説:柱梁接合部は梁・柱からの応力が集中し大きなせん断力が作用する。接合部内に横補強筋を密配筋してせん断破壊を防ぎ、梁主筋を接合部内に折曲げ定着または通し配筋して定着を確保する。

  9. 問9.S造の高力ボルト摩擦接合では、ボルトの軸力により生じる接合面の摩擦力で応力を伝達し、設計上ボルト軸部のせん断耐力は期待しない。

    正解:○(正しい)

    解説:高力ボルト摩擦接合は導入軸力による母材間摩擦で応力伝達する方式で、ボルト軸部のせん断は期待しない。摩擦面はすべり係数0.45以上を確保するため、赤錆発生面やブラスト処理等の摩擦面処理を行う。

  10. 問10.S造の長柱の弾性座屈荷重(オイラー座屈)は座屈長さの2乗に比例して増大するため、座屈長さが長いほど座屈しにくくなる。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。オイラー座屈荷重は座屈長さの2乗に反比例し、座屈長さが長いほど座屈荷重は小さくなり座屈しやすい。座屈長さは支持条件で決まり、両端ピンを基準に固定端では短く片持ちでは長くなる。

  11. 問11.S造の梁では、圧縮側フランジの横座屈を防止する横補剛材を省略しても、全塑性モーメントに達するまで横座屈は生じない。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。S造梁の圧縮フランジは横方向にはらみ出す横座屈を起こすため、横補剛材を必要間隔以内に設けないと全塑性モーメントに達する前に横座屈する。横補剛を省略してよいわけではない。

  12. 問12.S造の完全溶込み溶接は、開先を設けず板厚の一部のみを溶着するため、母材より小さい耐力しか期待できない。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。完全溶込み溶接は開先を設けて板厚全断面を溶着金属で接合するため、適切に施工すれば母材と同等の耐力を確保できる。板厚の一部のみ溶着するのは部分溶込み溶接で、記述は両者を取り違えている。

  13. 問13.S造の隅肉溶接の有効のど厚は脚長Sに等しいものとして応力度を計算する。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。隅肉溶接の有効のど厚は脚長の0.7倍(a=0.7S)であり、脚長Sと等しくはない。45度方向の最小のど厚で評価し、有効長さは溶接全長からサイズの2倍を減じた値とするのが原則である。

  14. 問14.S造の露出形式柱脚は、固定度が埋込み形式や根巻き形式に比べて小さく、半剛接として扱われることが多い。

    正解:○(正しい)

    解説:露出形式柱脚はベースプレートとアンカーボルトのみで定着するため回転剛性が小さく、固定度は埋込み形式・根巻き形式より低い。設計では半剛接として扱い、アンカーボルトの伸び能力を考慮する。

  15. 問15.S造の鋼材は不燃材であるため、火災時にも常温と同じ強度を保ち耐火被覆を要しない。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。鋼材は不燃材だが約500度で降伏点が常温の約半分に低下し荷重支持力を失う。このため吹付けロックウールや耐火塗料等で耐火被覆し、要求耐火時間に応じた厚さを確保する必要がある。

  16. 問16.SRC造は内蔵する鉄骨が地震時の靱性を高め、RC造に比べ大きな変形能力を持つが、施工はRC造より複雑でコストも高い。

    正解:○(正しい)

    解説:SRC造は鉄骨の靱性とRCの剛性・耐火性を兼備し、RC造より変形能力に富む。一方、鉄骨建方と配筋・型枠・打設が干渉し施工が複雑でコストが高く、近年は高強度RC造に置換される例が増えた。

  17. 問17.木造軸組構法の筋かいは圧縮力のみに抵抗し、引張力にはまったく抵抗しない。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。筋かいは圧縮だけでなく引張にも抵抗する。引張筋かいは座屈しないため細い断面でも有効である。片方向のみの筋かいは応力が偏るため、対称配置やたすき掛けが望ましい。

  18. 問18.木造の壁量計算では、地震力に対する必要壁量は床面積に係数を乗じ、風圧力に対する必要壁量は見付面積に係数を乗じて求める。

    正解:○(正しい)

    解説:施行令46条の壁量計算では、地震に対する必要壁量は各階の床面積に階・屋根の重さに応じた係数を乗じ、風に対する必要壁量は張り間・けた行方向それぞれの見付面積に係数を乗じて求め、いずれも満たす必要がある。

  19. 問19.木造軸組構法で耐力壁端部の柱の引抜きに用いる金物として、最も適切なものはどれか。

    • ア.かすがい
    • イ.ホールダウン金物
    • ウ.雇いざね
    • エ.羽子板ボルト(小梁用)

    正解:イ.ホールダウン金物

    解説:耐力壁端部の柱には地震・風で大きな引抜き力が生じるため、ホールダウン金物等で土台・基礎に緊結する。接合部仕様は告示の表またはN値計算法により、引抜き力に応じて金物種別を選定する。

  20. 問20.木材の繊維方向圧縮の許容応力度は、繊維に直角方向(めり込み)の許容応力度より小さい。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。木材は異方性で繊維方向の強度が最も大きく、繊維直角方向(めり込み)は小さい。したがって繊維方向圧縮の許容応力度はめり込みより大きく、記述は大小関係が逆である。

  21. 問21.直接基礎の許容支持力は基礎底面の根入れ深さが大きいほど増加し、地下水位が基礎底面付近まで上昇すると有効重量の低下により支持力は減少する。

    正解:○(正しい)

    解説:支持力公式上、根入れが深いほど周囲土の押さえ効果で許容支持力は増す。一方、地下水位が上昇すると土の有効単位体積重量が水中重量に低下し、支持力項・過載荷重項とも減少して支持力が下がる。

  22. 問22.杭基礎の支持杭は杭先端を硬い支持層に到達させ先端支持力で荷重を支え、摩擦杭は周面摩擦力を主体に荷重を支える。

    正解:○(正しい)

    解説:支持杭は杭先端を硬質な支持層に貫入させ先端支持力で鉛直荷重を支持する。摩擦杭は明確な支持層に達せず、杭周面と地盤間の周面摩擦力を主体に荷重を支える形式で、軟弱層が厚い場合に用いられる。

  23. 問23.液状化は、緩い飽和砂質地盤が地震動を受けて間隙水圧が上昇し有効応力が増大して地盤がせん断強度を増す現象である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。液状化は間隙水圧の上昇により有効応力が低下してせん断強度を失う現象で、有効応力は増大しない。緩く均一な飽和砂で地下水位が浅い層に生じやすく、噴砂・沈下・側方流動を招く。

  24. 問24.粘性土地盤の圧密沈下は透水性が低いため間隙水の排出に長時間を要し、砂質地盤の即時沈下とは時間特性が異なる。

    正解:○(正しい)

    解説:粘性土の圧密沈下は透水性が低く間隙水の排出に長時間を要して緩慢に進行する。一方、砂質地盤は透水性が高く即時沈下や地震時の瞬間的沈下を生じやすく、両者は沈下の時間特性が大きく異なる。

  25. 問25.免震構造は積層ゴム等のアイソレータとダンパーを設けて建物の固有周期を長くし、地震入力を低減して上部構造の応答加速度を小さくする。

    正解:○(正しい)

    解説:免震構造は積層ゴムアイソレータで水平剛性を下げ建物を長周期化し、地震動の卓越周期から離して応答加速度を低減する。同時にダンパーで変形を制御し、上部構造の損傷を抑える仕組みである。

  26. 問26.制振構造は建物に組み込んだダンパー等で振動エネルギーを吸収して揺れを低減する構造で、装置がなくても主架構のみで安全性を確保できる設計が前提である。

    正解:○(正しい)

    解説:制振構造はオイルダンパー・粘弾性ダンパー・履歴系ダンパー等で振動エネルギーを吸収し応答を低減する。制振部材は付加的な機構であり、装置がなくても主架構で安全性を確保できる設計が前提となる。

  27. 問27.新耐震基準(昭和56年)は、中規模地震で軽微な損傷にとどめ、大規模地震でも倒壊・崩壊しないことを目標とする二段階設計を導入した。

    正解:○(正しい)

    解説:昭和56年施行の新耐震設計法は、一次設計(中地震で損傷を生じない許容応力度計算)と二次設計(大地震で倒壊しない保有水平耐力等の確認)の二段階設計を導入し、人命保護と財産保護のレベルを区分した。

  28. 問28.構造計算ルート2では、剛性率・偏心率の確認に加え層間変形角・塔状比等の規定を満たすことで、保有水平耐力計算を省略できる。

    正解:○(正しい)

    解説:ルート2は許容応力度計算に加え、各階の剛性率0.6以上・偏心率0.15以下・層間変形角・塔状比等の規定を確認することで、ルート3で要する保有水平耐力の詳細な計算を省略できる中間的ルートである。

  29. 問29.RC造耐震診断の第2次診断法は、柱・耐震壁のコンクリート断面と鉄筋の影響を考慮して終局耐力を評価し、構造耐震指標Isを算定する手法である。

    正解:○(正しい)

    解説:第2次診断法は柱・耐震壁のコンクリート断面と鉄筋を考慮して各部材の終局せん断・曲げ耐力と靱性指標を求め、構造耐震指標Isを算定する手法で、柱抵抗型の建物に広く適用される。

  30. 問30.コンクリートの水セメント比を小さくすると圧縮強度・耐久性は向上するが、ワーカビリティーは低下する傾向がある。

    正解:○(正しい)

    解説:水セメント比を小さくすると毛細管空隙が減り圧縮強度・水密性・耐久性が向上する。一方、単位水量が減るためコンクリートが硬くなり流動性・施工性が低下するので、減水剤等で調整する。

  31. 問31.コンクリートの中性化が鉄筋位置まで進行すると、鉄筋を覆う不動態被膜が安定して鉄筋は腐食しにくくなる。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。不動態被膜はアルカリ環境で保たれるため、中性化が鉄筋位置に達するとpH低下で被膜が破れ、酸素・水の供給で鉄筋は腐食しやすくなる。中性化はCO2とCa(OH)2の反応でアルカリ性を失う現象である。

  32. 問32.フライアッシュは初期強度を著しく高める混和材であり、水和熱の低減には寄与しない。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。フライアッシュはポゾラン反応により長期強度を増進し水和熱を低減するが、初期のポゾラン反応が緩慢なため初期強度はやや低下する。初期強度を著しく高めるわけではなく、記述は逆である。

  33. 問33.鋼材の降伏点は温度が上昇しても変化せず、約400度までは常温と同じ強度を保つ。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。鋼材の降伏点は温度上昇とともに低下し、約200〜300度で青熱脆性、約500度で常温の約半分に低下する。一定温度まで一定に保たれることはなく、火災時の耐火被覆が必要となる根拠である。

  34. 問34.鋼材のヤング係数は鋼種・強度によらずほぼ一定で約2.05×10^5 N/mm2であり、高強度鋼を用いても弾性域の変形は低減しない。

    正解:○(正しい)

    解説:鋼材のヤング係数は鋼種・強度によらずほぼ一定で約2.05×10^5 N/mm2である。よって高強度鋼を用いても弾性域の変形(たわみ等)は低減せず、たわみ制御は断面の剛性で対応する必要がある。

  35. 問35.木材の含水率が繊維飽和点(約30%)以下になると、含水率の低下に伴い乾燥収縮が進み、強度は増大する傾向がある。

    正解:○(正しい)

    解説:繊維飽和点(約30%)以上では自由水のみが増減し寸法・強度はほぼ一定だが、繊維飽和点以下では細胞壁の結合水が減り収縮が進む。同時に含水率低下に伴い圧縮・曲げ等の強度は増大する傾向を示す。

  36. 問36.RC造の付着割裂破壊は靱性的でゆるやかな破壊であり、特段の対策を要しない。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。付着割裂破壊は鉄筋周囲のコンクリートが割裂し付着が失われる脆性的破壊で、急激な耐力低下を招く。十分なかぶり厚さの確保や横補強筋による拘束で抑制すべきもので、対策不要ではない。

  37. 問37.S造の保有耐力接合は、接合部の最大耐力を母材の降伏耐力より小さく設計して接合部を先に降伏させる考え方である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。保有耐力接合は接合部が母材の降伏・全塑性に達するより先に破断しないよう、接合部の最大耐力を母材の降伏耐力より十分大きく確保する設計である。大小関係が逆になっている。

  38. 問38.木造の基礎形式は地盤の長期許容応力度にかかわらず自由に選定してよく、軟弱地盤でも布基礎を用いれば足りる。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。基礎形式は地盤の長期許容応力度に応じて選定する。告示により概ね20kN/m2未満では基礎ぐいまたはべた基礎、20以上30未満ではべた基礎または布基礎等と区分され、自由に選べるわけではない。

  39. 問39.RC造の主筋のあき(鉄筋間の最小間隔)の規定値として、最も適切なものはどれか。

    • ア.かぶり厚さと同じ値以上
    • イ.鉄筋径の0.5倍以上であればよい
    • ウ.粗骨材最大寸法の1.25倍・鉄筋径の1.5倍・25mmのうち最大値以上
    • エ.規定はなく任意でよい

    正解:ウ.粗骨材最大寸法の1.25倍・鉄筋径の1.5倍・25mmのうち最大値以上

    解説:鉄筋のあきは粗骨材がスムーズに通り十分に充填され付着を確保するために定められ、粗骨材最大寸法の1.25倍・呼び名径の1.5倍・25mmのうち最も大きい値以上とするのが原則である。

  40. 問40.建物の偏心率が大きい場合に地震時に生じやすい現象として、最も適切なものはどれか。

    • ア.剛性の大きい構面のみが先行して降伏する
    • イ.建物全体が一様に並進し損傷は均等になる
    • ウ.上下方向の振動が増大し基礎が浮き上がる
    • エ.ねじれ振動を生じ剛性の小さい構面に変形・損傷が集中する

    正解:エ.ねじれ振動を生じ剛性の小さい構面に変形・損傷が集中する

    解説:偏心率は重心と剛心のずれを表し、大きいほど地震時にねじれ振動が生じ、剛性の小さい構面に変形・損傷が集中する。耐震上はルート2で偏心率0.15以下が求められ、耐力壁を均等に配置するのがよい。

  41. 問41.S造のトラス構造は、節点を剛接合と仮定するため各部材に大きな曲げモーメントが生じる構造形式である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。トラスは節点をピンと仮定し荷重を節点に作用させると各部材は軸力(引張・圧縮)のみを負担し曲げが生じないと扱える。剛接合を前提に大きな曲げが生じるという記述は誤りである。

  42. 問42.高強度コンクリートの火災時の爆裂に対する対策として、最も適切なものはどれか。

    • ア.ポリプロピレン繊維等の有機繊維を混入する
    • イ.かぶり厚さを最小値まで小さくする
    • ウ.骨材最大寸法を大きくする
    • エ.単位水量を増やして緻密性を下げる

    正解:ア.ポリプロピレン繊維等の有機繊維を混入する

    解説:高強度コンクリートは緻密で水分の逃げ場が少なく火災時に爆裂を生じやすい。対策としてポリプロピレン繊維等を混入し、加熱時に繊維が溶融して水蒸気の逃げ道を作る方法が用いられる。

  43. 問43.RC造の柱のせん断補強筋比pwを大きくしたときの効果として、最も適切なものはどれか。

    • ア.曲げ耐力が増しせん断破壊が先行しやすくなる
    • イ.せん断耐力が増し曲げ降伏先行の靱性的破壊に誘導しやすい
    • ウ.軸耐力のみが増しせん断・曲げには無関係である
    • エ.せん断耐力が低下し脆性破壊しやすくなる

    正解:イ.せん断耐力が増し曲げ降伏先行の靱性的破壊に誘導しやすい

    解説:せん断補強筋比pwの増加はせん断耐力を高め、せん断破壊より曲げ降伏を先行させる。耐震設計では曲げ降伏先行の靱性的破壊形式に誘導するため、せん断余裕度を確保する設計が基本である。

  44. 問44.RC造の梁の許容曲げモーメントを大きくするために最も直接的に有効な方法はどれか。

    • ア.帯筋の間隔を狭くする
    • イ.かぶり厚さを大きくする
    • ウ.引張側主筋量と有効せいを大きくする
    • エ.コンクリートのスランプを大きくする

    正解:ウ.引張側主筋量と有効せいを大きくする

    解説:梁の曲げ耐力は引張側主筋の引張力と有効せい(圧縮縁から引張筋重心までの距離)が支配する。主筋量と有効せいを増すと内部偶力の腕とモーメントが増大する。帯筋はせん断、かぶりは耐久性に関わる。

  45. 問45.RC造の耐震壁に開口を設ける場合、剛性・耐力の低減に用いる指標として最も適切なものはどれか。

    • ア.細長比
    • イ.塔状比
    • ウ.断面二次半径
    • エ.開口周比

    正解:エ.開口周比

    解説:耐震壁の開口による剛性・終局せん断耐力の低減は、開口の大きさを表す開口周比に基づく低減率により評価する。細長比・断面二次半径は座屈、塔状比は転倒に関する指標で耐震壁開口の評価には用いない。

  46. 問46.RC造柱の靱性を高める配筋上の工夫として、最も適切でないものはどれか。

    • ア.主筋を太径1本に集約し本数を減らす
    • イ.副帯筋(中子筋)を設ける
    • ウ.帯筋の末端に135度フックを設ける
    • エ.帯筋の間隔を密にする

    正解:ア.主筋を太径1本に集約し本数を減らす

    解説:主筋を太径1本に集約し本数を減らすと拘束点が減り座屈・コンクリート拘束が弱まり靱性が低下する。帯筋の密配・副帯筋・135度フックはいずれもコンクリートと主筋の拘束を高め靱性向上に有効である。

  47. 問47.RC造の鉄筋のガス圧接継手に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

    • ア.同一断面に集中させず相互にずらして配置する
    • イ.径や材質が大きく異なる鉄筋同士でも自由に接合してよい
    • ウ.圧接部のふくらみ径は母材径以上を確保する
    • エ.継手は一般に応力の小さい位置に設ける

    正解:イ.径や材質が大きく異なる鉄筋同士でも自由に接合してよい

    解説:ガス圧接は呼び名の差が一定範囲を超える鉄筋や材質が著しく異なる鉄筋同士の接合は原則認められない。同一断面集中の回避・ふくらみ径・応力の小さい位置への配置はいずれも適当である。

  48. 問48.S造の高力ボルト摩擦接合のすべり係数を確保するための摩擦面処理として、最も適切なものはどれか。

    • ア.防錆油を塗布したままとする
    • イ.鏡面状に研磨し平滑にする
    • ウ.ブラスト処理または自然発錆(赤錆)面とする
    • エ.厚膜塗装を施す

    正解:ウ.ブラスト処理または自然発錆(赤錆)面とする

    解説:摩擦接合面はすべり係数0.45以上を確保するため、ショット・グリットブラスト処理または自然発錆(赤錆)面とする。防錆油・厚膜塗装・鏡面研磨は摩擦係数を著しく低下させるため不適である。

  49. 問49.S造の溶接欠陥のうち、溶接金属内部に巻き込まれたガスが気泡となって残るものはどれか。

    • ア.アンダーカット
    • イ.オーバーラップ
    • ウ.ラメラテア
    • エ.ブローホール

    正解:エ.ブローホール

    解説:ブローホールは溶融金属に巻き込まれたガスが気泡として残る内部欠陥である。アンダーカットは止端の溝、オーバーラップは余盛のはみ出し、ラメラテアは板厚方向引張による母材の層状割れで原因が異なる。

  50. 問50.S造梁の横座屈を防止する方法として、最も直接的に有効なものはどれか。

    • ア.圧縮フランジに横補剛材を設け補剛間隔を小さくする
    • イ.梁せいを小さくする
    • ウ.ボルト本数を増やす
    • エ.ウェブの板厚を増す

    正解:ア.圧縮フランジに横補剛材を設け補剛間隔を小さくする

    解説:横座屈は圧縮フランジが横にはらみ出す現象で、圧縮フランジを支える横補剛材を設け補剛間隔を小さくすることが最も直接的に有効である。ウェブ板厚やボルト本数の増加は横座屈防止には直結しない。

  51. 問51.S造柱脚のうち、固定度(回転剛性)が一般に最も大きい形式はどれか。

    • ア.露出形式柱脚
    • イ.埋込み形式柱脚
    • ウ.根巻き形式柱脚
    • エ.ピン形式柱脚

    正解:イ.埋込み形式柱脚

    解説:埋込み形式柱脚は鉄骨柱を基礎コンクリート内に十分な深さで埋め込むため固定度が最も大きく、ほぼ固定とみなせる。根巻き形式が中間、露出形式は小さく半剛接として扱われる。

  52. 問52.SRC造に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

    • ア.鉄骨の靱性とRCの剛性・耐火性を兼備する
    • イ.RC造に比べ大きな変形能力(靱性)を持つ
    • ウ.施工が単純でRC造よりコストが安い
    • エ.コンクリートで鉄骨を被覆するため耐火性に優れる

    正解:ウ.施工が単純でRC造よりコストが安い

    解説:SRC造は鉄骨建方と配筋・型枠・打設が干渉し施工が複雑でコストも高い。鉄骨の靱性とRCの剛性・耐火性の兼備、変形能力に富む点、鉄骨被覆による耐火性に優れる点はいずれも正しい。

  53. 問53.木造軸組構法の耐力壁の壁倍率に関する記述として、最も適当なものはどれか。

    • ア.壁倍率に上限はなく仕様分すべて加算できる
    • イ.筋かいより構造用合板の方が常に低倍率である
    • ウ.壁倍率は壁の高さに比例して増減する
    • エ.複数の耐力壁仕様を併用しても合算上限は5.0倍である

    正解:エ.複数の耐力壁仕様を併用しても合算上限は5.0倍である

    解説:施行令46条・告示により、面材と筋かい等を併用しても壁倍率の合算上限は5.0倍で頭打ちとなる。上限なく加算はできず、合板と筋かいの大小は仕様で変わり、壁倍率は壁高さに単純比例する量ではない。

  54. 問54.木造の耐力壁の配置における四分割法の目的として、最も適切なものはどれか。

    • ア.耐力壁のバランス(偏心)を確認する
    • イ.床面積から必要壁量を求める
    • ウ.接合金物の種類を選定する
    • エ.壁量の総量だけを確認する

    正解:ア.耐力壁のバランス(偏心)を確認する

    解説:四分割法は各方向の両端1/4部分の壁量充足率(壁率比)を確認し、耐力壁配置の偏り(偏心)を簡易に検討する手法である。必要壁量の総量算定や金物選定(N値計算)とは目的が異なる。

  55. 問55.基礎構造に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

    • ア.支持杭は先端を硬い支持層に到達させ先端支持力で支える
    • イ.同一建物で杭基礎と直接基礎を併用するのが不同沈下を防ぐ標準的手法である
    • ウ.摩擦杭は周面摩擦力を主体に荷重を支える
    • エ.直接基礎は良好な支持地盤が浅い場合に用いる

    正解:イ.同一建物で杭基礎と直接基礎を併用するのが不同沈下を防ぐ標準的手法である

    解説:同一建物で杭基礎と直接基礎を併用すると支持機構の違いから不同沈下を生じやすく原則避ける。支持杭・摩擦杭の支持機構、良好地盤が浅い場合の直接基礎採用はいずれも適当である。

  56. 問56.地盤の液状化が生じやすい条件として、最も適切なものはどれか。

    • ア.硬質な岩盤で地下水位が深い
    • イ.よく締固められた礫質地盤
    • ウ.緩く均一な飽和砂質地盤で地下水位が浅い
    • エ.粘着力の大きい硬い粘土地盤

    正解:ウ.緩く均一な飽和砂質地盤で地下水位が浅い

    解説:液状化は緩く粒径のそろった飽和砂質地盤で地下水位が浅く地表近くにある場合に生じやすい。締固められた礫・硬質岩盤・粘着力の大きい粘土は間隙水圧上昇による有効応力低下を起こしにくく液状化しにくい。

  57. 問57.原位置でN値を求める地盤調査試験はどれか。

    • ア.一軸圧縮試験
    • イ.圧密試験
    • ウ.三軸圧縮試験
    • エ.標準貫入試験

    正解:エ.標準貫入試験

    解説:標準貫入試験はボーリング孔底でサンプラーを76cm自由落下させた63.5kgハンマーで打撃し、30cm貫入の打撃回数N値を求める原位置試験である。一軸・圧密・三軸試験はいずれも室内試験で目的が異なる。

  58. 問58.免震構造に用いる積層ゴムアイソレータの主な役割として、最も適切なものはどれか。

    • ア.鉛直荷重を支えつつ水平剛性を下げ周期を長くする
    • イ.地震入力エネルギーをすべて吸収する
    • ウ.建物の自重を増やして安定させる
    • エ.建物の固有周期を短くして剛性を高める

    正解:ア.鉛直荷重を支えつつ水平剛性を下げ周期を長くする

    解説:積層ゴムアイソレータは鉛直荷重を支持しつつ水平剛性を小さくし、建物の固有周期を長周期化して地震動の卓越周期から離し応答加速度を低減する。エネルギー吸収は主にダンパーが担う。

  59. 問59.制振部材に分類されるものとして、最も適切なものはどれか。

    • ア.積層ゴムアイソレータ
    • イ.オイルダンパー・履歴系ダンパー
    • ウ.ホールダウン金物
    • エ.高力ボルト

    正解:イ.オイルダンパー・履歴系ダンパー

    解説:制振部材はオイルダンパー・粘弾性ダンパー・履歴系(鋼材・摩擦)ダンパー等で、振動エネルギーを吸収して応答を低減する。積層ゴムは免震、ホールダウン金物・高力ボルトは接合部材で役割が異なる。

  60. 問60.構造計算ルートに関する記述として、最も不適当なものはどれか。

    • ア.ルート1は小規模・整形建物向けの簡易ルートである
    • イ.ルート2は剛性率・偏心率等を確認し保有水平耐力計算を省略する
    • ウ.ルート3はルート1より簡易で計算量が少ない
    • エ.ルート3は保有水平耐力計算により大地震時の安全を確認する

    正解:ウ.ルート3はルート1より簡易で計算量が少ない

    解説:ルート3は保有水平耐力計算を含む最も詳細な塑性域設計で、許容応力度計算のみのルート1より計算量は多い。ルート1の簡易性、ルート2の剛性率・偏心率確認、ルート3の保有耐力確認はいずれも正しい。

  61. 問61.RC造耐震診断の構造耐震指標Isに関する記述として、最も適切なものはどれか。

    • ア.Isは建物の重量のみで決まる
    • イ.Isが小さいほど耐震性能が高い
    • ウ.Isは地盤の支持力指標である
    • エ.Isは強度指標・靱性指標に形状指標・経年指標を考慮して算定する

    正解:エ.Isは強度指標・靱性指標に形状指標・経年指標を考慮して算定する

    解説:構造耐震指標Isは保有性能基本指標(強度・靱性)に形状指標SDと経年指標Tを乗じて各階・各方向で算定する。Isが大きいほど耐震性が高く、判定基準値(一般にIs=0.6)と比較して耐震性を評価する。

  62. 問62.コンクリートの調合・性質に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

    • ア.スランプを大きくするほど材料分離が起こりにくくなる
    • イ.単位水量を多くすると乾燥収縮ひび割れが増える
    • ウ.AE剤は微細な気泡を連行し凍結融解抵抗性を高める
    • エ.水セメント比を小さくすると圧縮強度・耐久性が向上する

    正解:ア.スランプを大きくするほど材料分離が起こりにくくなる

    解説:スランプを大きく(流動性を高く)しすぎると骨材とモルタルの材料分離やブリーディングが起こりやすくなる。水セメント比低減による強度・耐久性向上、単位水量増による収縮増大、AE剤の効果は正しい。

  63. 問63.コンクリート用混和材のうち、ポゾラン反応・潜在水硬性により長期強度を増進し水和熱を低減するものはどれか。

    • ア.AE剤
    • イ.フライアッシュ・高炉スラグ微粉末
    • ウ.減水剤
    • エ.硬化促進剤

    正解:イ.フライアッシュ・高炉スラグ微粉末

    解説:フライアッシュや高炉スラグ微粉末はポゾラン・潜在水硬性反応で長期強度を増進し、置換により水和熱を低減してマスコンクリートの温度ひび割れ抑制に有効である。AE剤・減水剤・促進剤は化学混和剤で役割が異なる。

  64. 問64.コンクリートの劣化現象とその主因の組合せとして、最も不適当なものはどれか。

    • ア.中性化 — 二酸化炭素
    • イ.塩害 — 塩化物イオン
    • ウ.凍害 — 二酸化炭素
    • エ.アルカリ骨材反応 — 反応性骨材とアルカリ

    正解:ウ.凍害 — 二酸化炭素

    解説:誤った組合せは凍害である。凍害は内部水分の凍結膨張の繰返しによる劣化で主因は水分と凍結融解であり二酸化炭素ではない。中性化はCO2、塩害は塩化物イオン、アルカリ骨材反応は反応性骨材とアルカリの組合せが正しい。

  65. 問65.鋼材の機械的性質に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

    • ア.ヤング係数は鋼種によらずほぼ一定である
    • イ.降伏比が小さいほど塑性変形能力(余裕)が大きい
    • ウ.炭素量が多いほど一般に強度は増すが靱性・溶接性は低下する
    • エ.降伏点は温度が上がっても変化しない

    正解:エ.降伏点は温度が上がっても変化しない

    解説:鋼材の降伏点は温度上昇とともに低下し約500度で常温の約半分となる。ヤング係数がほぼ一定、降伏比が小さいほど塑性余裕が大きい、炭素量増で強度増・靱性低下はいずれも正しい。

  66. 問66.建築構造用圧延鋼材SN材のうち、溶接性・塑性変形能力を重視し主要構造部の溶接接合部に用いられる区分はどれか。

    • ア.B種・C種
    • イ.SS材のみ
    • ウ.区分による性能差はない
    • エ.A種

    正解:ア.B種・C種

    解説:SN材のB種・C種は降伏点の上限・下限と降伏比、シャルピー吸収エネルギー、炭素当量等を規定し、溶接性・塑性変形能力に優れ主要構造の溶接部に用いる。A種は溶接を前提としない部位向けで性能差がある。

  67. 問67.木材・木質材料に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

    • ア.繊維方向の強度は繊維直角方向より大きい
    • イ.木材の許容応力度は荷重の継続時間が長いほど大きくしてよい
    • ウ.含水率が繊維飽和点以下で低下すると収縮し強度が増す
    • エ.集成材は乾燥したひき板を積層接着し品質のばらつきを低減した材である

    正解:イ.木材の許容応力度は荷重の継続時間が長いほど大きくしてよい

    解説:木材は荷重継続時間が長いほどクリープ・強度低下が進むため、長期荷重に対する許容応力度は短期より小さくする。繊維方向強度の優位、含水率低下による収縮・強度増、集成材の特徴はいずれも正しい。

  68. 問68.地震力の算定に用いる地震層せん断力係数Ciの高さ方向の傾向として、最も適切なものはどれか。

    • ア.下階ほど大きくなる
    • イ.全階で一定である
    • ウ.上階ほど大きくなる
    • エ.建物重量に反比例する

    正解:ウ.上階ほど大きくなる

    解説:地震層せん断力係数Ci=Z・Rt・Ai・C0で、高さ方向分布係数Aiは上階ほど大きくなるためCiも上階ほど大きい。一方、各階の層せん断力(Ci×支える重量)の絶対値は下階ほど大きくなる点と混同しないこと。

  69. 問69.建物の地震応答(固有周期・減衰)に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

    • ア.固有周期が長い建物は長周期地震動の影響を受けやすい
    • イ.減衰が大きいほど応答は小さくなる
    • ウ.剛性が高い建物ほど固有周期は短い
    • エ.質量が大きいほど固有周期は短い

    正解:エ.質量が大きいほど固有周期は短い

    解説:固有周期T=2π√(M/K)で質量Mが大きいほど固有周期は長くなり短くならない。固有周期と長周期地震動の関係、減衰増による応答低減、剛性Kが高いほど周期が短い点はいずれも正しい。

  70. 問70.RC造のスラブのたわみ・ひび割れを抑制する方法として、最も適切でないものはどれか。

    • ア.単位水量を増やしてコンクリートを軟らかくする
    • イ.短辺方向に十分な配筋を行う
    • ウ.適切な打継ぎ・養生で乾燥収縮を抑える
    • エ.スラブ厚を増す

    正解:ア.単位水量を増やしてコンクリートを軟らかくする

    解説:単位水量を増やすと乾燥収縮が大きくなりひび割れを助長し、たわみ抑制にも寄与しない。スラブ厚の増加、短辺方向(主筋方向)の十分な配筋、適切な養生による収縮抑制はいずれも有効な対策である。

  71. 問71.S造の継手・仕口に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

    • ア.梁継手は応力の小さい位置に設けるのが望ましい
    • イ.高力ボルトの孔径はボルト径と同径とし遊間を設けない
    • ウ.高力ボルト継手では添え板を介して応力を伝える
    • エ.完全溶込み溶接は母材と同等の耐力を期待できる

    正解:イ.高力ボルトの孔径はボルト径と同径とし遊間を設けない

    解説:高力ボルトの孔径はボルト公称径より一定のクリアランスを設け施工性を確保する。同径で遊間ゼロにはしない。継手位置・添え板・完全溶込み溶接の耐力に関する記述は正しい。

  72. 問72.杭の支持力・施工に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

    • ア.群杭の支持力は単杭の支持力の単純合計より小さくなることがある
    • イ.負の摩擦力は軟弱地盤の圧密沈下で杭に下向きに作用する
    • ウ.既製杭の打込み工法は振動・騒音が小さく市街地に最適である
    • エ.場所打ちコンクリート杭は現場で掘削し鉄筋かごを建て込みコンクリートを打設する

    正解:ウ.既製杭の打込み工法は振動・騒音が小さく市街地に最適である

    解説:既製杭の打込み工法は打撃により振動・騒音が大きく、市街地では埋込み工法(中掘り・プレボーリング)が選ばれる。群杭効果、負の摩擦力、場所打ち杭の施工手順に関する記述はいずれも正しい。

  73. 問73.RC造の耐震改修・補強のうち、建物の靱性(変形能力)を高める手法に該当するものはどれか。

    • ア.耐震壁の増設
    • イ.鉄骨ブレースの増設
    • ウ.基礎の杭増設
    • エ.柱への鋼板巻き・連続繊維巻き補強

    正解:エ.柱への鋼板巻き・連続繊維巻き補強

    解説:柱への鋼板巻き・連続繊維(炭素繊維等)巻きは柱を拘束しせん断破壊を防いで変形能力(靱性)を高める手法である。耐震壁・ブレース増設は主に強度向上、基礎杭増設は支持・転倒対策で目的が異なる。

  74. 問74.メンブレン防水(被膜防水)に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

    • ア.貫通部や立上りの納まりは漏水と無関係なので考慮しなくてよい
    • イ.シート防水は単層で施工性に優れる
    • ウ.塗膜防水は複雑な形状にも追従しやすい
    • エ.アスファルト防水は複数層を積層し信頼性が高い

    正解:ア.貫通部や立上りの納まりは漏水と無関係なので考慮しなくてよい

    解説:メンブレン防水こそ貫通部・立上り・出隅入隅の納まりが漏水の弱点となり入念な処理を要する。アスファルト防水の積層、シート防水の単層施工性、塗膜防水の追従性に関する記述は正しい。

  75. 問75.RC造とS造の構造特性の比較に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

    • ア.S造は単位重量当たりの強度が高く長スパン・高層に適する
    • イ.RC造はS造より一般に軽量で基礎への負担が小さい
    • ウ.RC造は剛性が高く振動・たわみが小さい傾向がある
    • エ.S造は耐火被覆を要するがRC造は一般に耐火性に優れる

    正解:イ.RC造はS造より一般に軽量で基礎への負担が小さい

    解説:RC造はコンクリートを多用するためS造より一般に重く基礎への負担も大きい。S造の高強度・長スパン適性、RC造の高剛性、S造の耐火被覆要否とRC造の耐火性に関する記述はいずれも正しい。