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一級建築士(学科)「構造(力学・計算)」の一問一答

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📖 一級建築士(学科)「構造(力学・計算)」の全75問と解説(一覧)

一級建築士(学科)の構造(力学・計算)に関する一問一答(全75問)の正解と解説の一覧です。上の一問一答で実際に解いてから、ここで復習・確認できます。

  1. 問1.単純梁の中央に集中荷重Pが作用するとき、最大曲げモーメントはM=PL/4、最大せん断力はP/2となる(Lはスパン)。

    正解:○(正しい)

    解説:単純梁中央集中荷重Pでは両支点反力がそれぞれP/2となり、せん断力の最大値はP/2です。曲げモーメントはせん断力が0となる中央で最大M=(P/2)×(L/2)=PL/4となります。最大たわみはδ=PL³/48EIで併せて頻出します。

  2. 問2.単純梁に等分布荷重wが全長にわたって作用するとき、最大曲げモーメントはM=wL²/8で、これは梁中央に生じる。

    正解:○(正しい)

    解説:等分布荷重wの単純梁では支点反力がwL/2、せん断力は支点で最大wL/2・中央で0となります。曲げモーメントはせん断力が0となる中央で最大M=wL²/8です。最大たわみはδ=5wL⁴/384EIとなり、スパンの4乗に比例します。

  3. 問3.静定構造物は、力の釣合い条件式(ΣX=0、ΣY=0、ΣM=0)のみで全ての反力と断面力を求めることができる構造である。

    正解:○(正しい)

    解説:静定構造は反力数と釣合い条件式数(平面で3つ)が一致し、釣合い条件のみで反力・断面力を決定できます。不静定構造は釣合い条件だけでは解けず、部材の連続性などの変形の適合条件を併用する必要があり、解析がより複雑になります。

  4. 問4.トラスにおいて節点に外力が作用せず3部材が集まり、そのうち2部材が一直線上にある場合、残る1部材の軸力はゼロ(ゼロメンバー)となる。

    正解:○(正しい)

    解説:節点に外力がなく3部材が集まり2部材が同一直線上にあるとき、直線でない第3部材の軸力は0になります。これはゼロメンバー(無応力部材)の判定法で、節点法による計算前に応力0部材を見抜く有効な手法として頻出します。

  5. 問5.図心を通り互いに直交する二軸のうち一方の断面二次モーメントが最大・他方が最小となる軸を主軸といい、これらの軸に関する断面相乗モーメントはゼロである。

    正解:○(正しい)

    解説:図心を通る主軸では断面相乗モーメントIxy=0となり、一方の断面二次モーメントが最大、他方が最小値をとります。対称断面では対称軸が主軸になります。座屈は最小の断面二次モーメントを与える軸まわりで生じやすくなります。

  6. 問6.曲げを受ける梁の縁応力度はσ=M/Zで求められ、断面係数Zが大きいほど同じ曲げモーメントに対する応力度は小さくなる。

    正解:○(正しい)

    解説:曲げ応力度σ=M/Z(M=曲げモーメント、Z=断面係数)で、Zが大きいほど応力度σは小さくなります。同じ断面積でもせいの大きい断面ほどZが増大するため、曲げ材は断面のせいを大きくとるのが合理的な設計となります。

  7. 問7.中心圧縮を受ける長柱の弾性座屈荷重はPk=π²EI/lk²で表され、座屈長さlkが大きいほど座屈荷重は小さくなる。

    正解:○(正しい)

    解説:オイラー座屈荷重Pk=π²EI/lk²(E=ヤング係数、I=断面二次モーメント、lk=座屈長さ)です。lkが2倍になると座屈荷重は1/4に低下します。座屈は最小の断面二次モーメントを与える軸まわりで生じるため弱軸方向が不利です。

  8. 問8.両端ピン支持の柱の座屈長さはlk=Lであるのに対し、両端固定の柱の座屈長さはlk=0.5L、一端固定他端自由の柱はlk=2Lである(Lは材長)。

    正解:○(正しい)

    解説:座屈長さは支持条件で決まり、両端ピンlk=L、両端固定lk=0.5L、一端固定他端ピンlk≒0.7L、一端固定他端自由lk=2Lです。座屈長さが小さいほど座屈しにくく、固定端が多いほど座屈荷重は大きくなる傾向にあります。

  9. 問9.細長比λは座屈長さlkを断面二次半径iで除した値(λ=lk/i)であり、細長比が大きい部材ほど座屈しやすい。

    正解:○(正しい)

    解説:細長比λ=lk/i(i=√(I/A)、断面二次半径)です。λが大きいほど座屈しやすく、許容圧縮応力度が低下します。限界細長比Λを境に弾性座屈(オイラー)の領域と非弾性座屈の領域に分かれ、設計式が切り替わります。

  10. 問10.材のヤング係数Eは応力度σをひずみεで除した値(E=σ/ε)であり、コンクリートよりも鋼材の方がヤング係数は大きい。

    正解:○(正しい)

    解説:ヤング係数E=σ/ε(応力度÷ひずみ)で材料の剛性を表します。鋼材は約2.05×10⁵N/mm²、コンクリートは約2.1〜2.5×10⁴N/mm²で、鋼材はコンクリートの約10倍の剛性を持ち、同じ応力で変形が小さくなります。

  11. 問11.梁のたわみは曲げ剛性EIに反比例し、スパンLの集中荷重では3乗、等分布荷重では4乗に比例して大きくなる。

    正解:○(正しい)

    解説:片持ち・単純梁とも集中荷重によるたわみはL³に、等分布荷重ではL⁴に比例し、いずれも曲げ剛性EIに反比例します。たわみの抑制にはEI(特に断面二次モーメントI)を大きくするか、スパンLを短くするのが有効です。

  12. 問12.モールの定理(弾性荷重法)は、実梁の曲げモーメント図M/EIを弾性荷重として共役梁に載荷することで、たわみ角・たわみを求める方法である。

    正解:○(正しい)

    解説:モールの定理ではM/EI図を弾性荷重とした共役梁のせん断力が実梁のたわみ角、共役梁の曲げモーメントが実梁のたわみに対応します。境界条件を適切に置換した共役梁を用いることで複雑な梁のたわみを計算できます。

  13. 問13.たわみ角法では、各部材の材端モーメントを材端回転角θと部材角Rで表し、節点回りのモーメント釣合いと層方程式を連立して解く。

    正解:○(正しい)

    解説:たわみ角法は不静定ラーメンの解法で、材端モーメントを未知の節点回転角θ・部材角Rの関数で表し、節点モーメント釣合い式と水平力の層方程式を連立して未知量を決定します。剛比k=I/lを用いて計算を整理します。

  14. 問14.固定モーメント法(クロス法)では、全節点を固定して固定端モーメントを求め、各節点を順次解放しながら不釣合いモーメントを剛比に応じて分配・到達を繰り返して収束させる。

    正解:○(正しい)

    解説:固定モーメント法は反復計算で不静定ラーメンを解く手法です。各節点の不釣合いモーメントを分配率(剛比比率)に応じて分配し、その1/2を遠端へ到達させる操作を繰り返して収束させます。手計算で実用的な近似解法です。

  15. 問15.矩形断面(幅b・高さh)の全塑性モーメントMpは、降伏応力度σyを用いてMp=σy×bh²/4で求められる。

    正解:○(正しい)

    解説:矩形断面の塑性断面係数Zp=bh²/4なので、全塑性モーメントMp=σy×Zp=σy×bh²/4です。弾性の断面係数Z=bh²/6に対しZp=bh²/4で、形状係数f=Zp/Z=1.5となり、降伏後の曲げ耐力の余裕を表します。

  16. 問16.片持ち梁の自由端に集中荷重Pが作用するとき、最大曲げモーメントは自由端でM=PLとなる(Lは梁長)。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。片持ち梁の自由端集中荷重では、曲げモーメントは固定端で最大M=PLとなり、自由端では0です。せん断力は全長でPの一定値、自由端たわみはδ=PL³/3EIとなります。最大曲げモーメントの位置を取り違えやすい論点です。

  17. 問17.長方形断面(幅b・高さh)の図心軸まわりの断面二次モーメントはI=bh³/12、断面係数はZ=bh²/4である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。長方形断面の断面二次モーメントはI=bh³/12で正しいですが、断面係数は正しくはZ=I/(h/2)=bh²/6です。bh²/4ではありません。断面係数は曲げ応力度σ=M/Zの計算に用いる重要量で混同に注意が必要です。

  18. 問18.長方形断面の梁に生じる最大せん断応力度は、せん断力Qを断面積Aで除した平均せん断応力度(Q/A)に等しい。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。長方形断面の最大せん断応力度は中立軸位置で生じτmax=1.5×Q/Aとなり、平均値Q/Aの1.5倍です。正しくはτ=QS/(Ib)の式で、放物線分布する応力度の中立軸での最大値が平均の1.5倍となります。

  19. 問19.等分布荷重を受ける単純梁の最大たわみは支点直上に生じ、その値はδ=wL⁴/8EIである。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。等分布荷重を受ける単純梁の最大たわみは梁中央に生じ、正しくはδ=5wL⁴/384EIです。支点直上では支点拘束によりたわみは0となります。たわみはスパンLの4乗に比例して大きくなる点も重要です。

  20. 問20.不静定次数は、(反力数+部材数×3)-(節点数×3)で求められ、この値が負であれば不静定構造である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。式自体は正しいですが、正しくはこの値が正(n>0)のとき不静定、0のとき静定、負(n<0)のとき不安定(可動)です。値が負なら不静定ではなく不安定です。不静定次数が大きいほど剛性が高く、解析に変形の適合条件が必要となります。

  21. 問21.部材の剛比kはk=I/lで定義され、断面二次モーメントIに反比例し部材長lに比例する。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。剛比(剛度)k=I/lは断面二次モーメントIに比例し、部材長lに反比例します。記述は逆です。剛比はたわみ角法・固定モーメント法での分配率算定に用い、剛比が大きい部材ほど多くのモーメントを分担します。

  22. 問22.形状係数(塑性断面係数Zpと弾性断面係数Zの比)は、いかなる断面形状でも常に1.5で一定である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。形状係数f=Zp/Zは断面形状で異なり、矩形f=1.5・円形f≒1.7・薄肉円管f≒1.27・H形鋼強軸f≒1.1〜1.2です。常に1.5ではありません。フランジに材料が集中するH形鋼は形状係数が小さくなります。

  23. 問23.偏心率は重心と剛心のずれを弾力半径で除した値で、偏心率が大きいほどねじれ振動が生じにくく耐震上有利である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。偏心率Re=偏心距離/弾力半径で0.15以下が望ましく、偏心率が大きいほどねじれ振動が生じやすく耐震上不利です。重心と剛心のずれが大きいと地震時にねじれ、平面の一部に変形・損傷が集中する危険があります。

  24. 問24.剛性率Rsは各階の層間変形角等から求められる指標で、ある階だけ剛性が高い場合に0.6未満となり危険である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。剛性率Rsはある階の剛性が極端に低い(柔らかい)場合に0.6未満となり危険です。記述は剛性が高い場合としており逆です。ピロティ等の柔らかい階に変形が集中するため、Rs≧0.6の確保が求められます。

  25. 問25.層間変形角の制限は原則1/50以内であり、地震時の建築物の過大な変形を防止するために定められている。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。層間変形角(層間変位÷階高)の制限は施行令82条の2により原則1/200以内です。1/50ではありません。帳壁等に著しい損傷を生じない場合は1/120まで緩和されますが、1/50という大きな値は許容されません。

  26. 問26.1質点系の固有周期Tは質量mが大きいほど短く、ばね剛性kが大きいほど長くなり、T=2π√(k/m)で表される。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。1質点系の固有周期は正しくはT=2π√(m/k)で、質量mが大きいほど長く、剛性kが大きいほど短くなります。記述は質量・剛性の効果が逆です。重く柔らかい建物ほど固有周期は長くなり共振リスクが変化します。

  27. 問27.地震地域係数Zは全国一律で1.0と定められており、地域による地震活動度の差は考慮されない。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。地震地域係数Zは地域の地震活動度等に応じて0.7〜1.0の範囲で定められ、一律1.0ではありません。地震活動の少ない沖縄県では0.7等が適用されます。地震層せん断力係数Ci=Z・Rt・Ai・C0の一因子です。

  28. 問28.標準せん断力係数C0は、許容応力度計算(一次設計)で1.0以上、保有水平耐力計算(二次設計)で0.2以上を用いる。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。標準せん断力係数C0は正しくは一次設計(許容応力度計算)で0.2以上、二次設計(保有水平耐力計算・大地震時)で1.0以上です。記述は一次と二次の値が逆です。木造で軟弱地盤では一次でも0.3以上が必要です。

  29. 問29.高さ方向の地震力分布を表す係数Aiは最上階で1.0となり、下階ほど大きくなる。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。高さ方向分布係数Aiは最下層で1.0となり、上階ほど大きくなります。記述は上下が逆です。地震時に上階ほど大きな水平力が作用することを表す係数で、固有周期が長い建物ほど上下の差が顕著に現れ、Ci=Z・Rt・Ai・C0に乗じられます。

  30. 問30.構造特性係数Dsは建築物の靱性を表す係数で、靱性が高い架構ほど大きい値をとり必要保有水平耐力を増大させる。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。構造特性係数Dsは塑性変形能力(靱性)に応じた低減係数で、靱性の高い架構ほど小さい値をとります。記述は大小が逆です。必要保有水平耐力Qun=Ds・Fes・Qudで、Dsが小さいほどQunは小さくなります。

  31. 問31.単純梁の中央に集中荷重P=12kNが作用するとき、中央の最大曲げモーメントの値として正しいものはどれか。ただしL=6mとする。

    • ア.18kN・m
    • イ.12kN・m
    • ウ.36kN・m
    • エ.9kN・m

    正解:ア.18kN・m

    解説:単純梁中央集中荷重の最大曲げモーメントはM=PL/4で求めます。M=12×6/4=18kN・mとなります。両支点反力P/2=6kNから中央断面のモーメントは6×3=18kN・mと検算でき、せん断力の最大値はP/2=6kNです。

  32. 問32.等分布荷重w=4kN/mが全長に作用するスパンL=8mの単純梁において、最大曲げモーメントの値はいくらか。

    • ア.16kN・m
    • イ.32kN・m
    • ウ.64kN・m
    • エ.8kN・m

    正解:イ.32kN・m

    解説:等分布荷重の単純梁の最大曲げモーメントはM=wL²/8で算定します。M=4×8²/8=4×64/8=32kN・mとなります。最大せん断力は支点でwL/2=4×8/2=16kN、最大たわみは中央でδ=5wL⁴/384EIとなります。

  33. 問33.自由端に集中荷重P=10kNを受ける長さL=3mの片持ち梁の固定端における曲げモーメントの絶対値として正しいものはどれか。

    • ア.15kN・m
    • イ.10kN・m
    • ウ.30kN・m
    • エ.5kN・m

    正解:ウ.30kN・m

    解説:片持ち梁自由端集中荷重では固定端で最大曲げモーメントM=PLが生じます。M=10×3=30kN・mとなります。せん断力は全長でP=10kNの一定値で、曲げモーメント図は固定端を頂点とする三角形分布になります。

  34. 問34.等分布荷重w=3kN/mを全長に受ける長さL=4mの片持ち梁の固定端における曲げモーメントの絶対値はいくらか。

    • ア.48kN・m
    • イ.6kN・m
    • ウ.12kN・m
    • エ.24kN・m

    正解:エ.24kN・m

    解説:片持ち梁の等分布荷重では固定端で最大曲げモーメントM=wL²/2が生じます。M=3×4²/2=3×16/2=24kN・mとなります。せん断力は固定端で最大wL=3×4=12kN、自由端たわみはδ=wL⁴/8EIとなります。

  35. 問35.幅b=100mm・高さh=300mmの長方形断面の図心軸(強軸)まわりの断面二次モーメントIの値として正しいものはどれか。

    • ア.2.25×10⁸mm⁴
    • イ.7.5×10⁷mm⁴
    • ウ.2.25×10⁷mm⁴
    • エ.9.0×10⁸mm⁴

    正解:ア.2.25×10⁸mm⁴

    解説:長方形断面の断面二次モーメントはI=bh³/12で算定します。I=100×300³/12=100×27,000,000/12=2.25×10⁸mm⁴となります。せいhの3乗に比例するため、曲げ剛性確保にはせいを大きくとるのが効果的です。

  36. 問36.幅b=120mm・高さh=240mmの長方形断面の図心軸(強軸)まわりの断面係数Zの値はいくらか。

    • ア.5.76×10⁵mm³
    • イ.1.152×10⁶mm³
    • ウ.2.304×10⁶mm³
    • エ.1.152×10⁵mm³

    正解:イ.1.152×10⁶mm³

    解説:長方形断面の断面係数はZ=bh²/6で算定します。Z=120×240²/6=120×57,600/6=1,152,000mm³=1.152×10⁶mm³となります。断面係数は曲げ応力度σ=M/Zの計算に直接用いる量で、せいの2乗に比例します。

  37. 問37.曲げモーメントM=30kN・mを受ける断面係数Z=3.0×10⁵mm³の梁に生じる最大曲げ応力度σの値として正しいものはどれか。

    • ア.50N/mm²
    • イ.10N/mm²
    • ウ.100N/mm²
    • エ.1000N/mm²

    正解:ウ.100N/mm²

    解説:曲げ応力度σ=M/Zで算定します。単位を揃え、M=30kN・m=30×10⁶N・mm、Z=3.0×10⁵mm³。σ=30×10⁶/(3.0×10⁵)=100N/mm²となります。断面係数が大きいほど発生する応力度は小さくなります。

  38. 問38.長方形断面の梁にせん断力Q=60kN、断面積A=20,000mm²が作用するとき、中立軸に生じる最大せん断応力度τmaxの値はいくらか。

    • ア.6.0N/mm²
    • イ.1.5N/mm²
    • ウ.3.0N/mm²
    • エ.4.5N/mm²

    正解:エ.4.5N/mm²

    解説:長方形断面の最大せん断応力度は中立軸で生じτmax=1.5×Q/Aです。τmax=1.5×(60×10³)/20,000=1.5×3.0=4.5N/mm²となります。平均せん断応力度Q/A=3.0N/mm²の1.5倍が最大値となる点が重要です。

  39. 問39.両端ピン支持で材長L=4m、ヤング係数E、断面二次モーメントIの柱の弾性座屈荷重(オイラー座屈荷重)の式として正しいものはどれか。

    • ア.Pk=π²EI/16
    • イ.Pk=π²EI/4
    • ウ.Pk=π²EI/64
    • エ.Pk=π²EI/8

    正解:ア.Pk=π²EI/16

    解説:両端ピン支持の座屈長さはlk=L=4mなので、オイラー座屈荷重Pk=π²EI/lk²=π²EI/(4)²=π²EI/16となります。座屈長さは支持条件で決まり両端ピンが基準で、座屈荷重は座屈長さの2乗に反比例します。

  40. 問40.材長Lの同一断面の柱について、座屈荷重が最も大きくなる支持条件はどれか。

    • ア.両端ピン
    • イ.両端固定
    • ウ.一端固定・他端ピン
    • エ.一端固定・他端自由

    正解:イ.両端固定

    解説:座屈荷重Pk=π²EI/lk²はlkが小さいほど大きくなります。座屈長さは両端固定lk=0.5L<一端固定他端ピンlk≒0.7L<両端ピンlk=L<一端固定他端自由lk=2Lの順です。よって両端固定が最も座屈しにくく座屈荷重が最大です。

  41. 問41.断面積A=2,000mm²、最小断面二次モーメントImin=1.8×10⁶mm⁴、座屈長さlk=3,000mmの柱の細長比λに最も近い値はどれか。

    • ア.300
    • イ.33
    • ウ.100
    • エ.60

    正解:ウ.100

    解説:細長比λ=lk/iで、断面二次半径i=√(I/A)=√(1.8×10⁶/2,000)=√900=30mmです。よってλ=3,000/30=100となります。細長比が大きいほど座屈しやすく、許容圧縮応力度が低下する関係にあります。

  42. 問42.降伏応力度σy=235N/mm²の鋼材を用いた幅b=100mm・高さh=200mmの矩形断面の全塑性モーメントMpの値として最も近いものはどれか。

    • ア.157kN・m
    • イ.117kN・m
    • ウ.470kN・m
    • エ.235kN・m

    正解:エ.235kN・m

    解説:矩形断面の塑性断面係数Zp=bh²/4=100×200²/4=100×40,000/4=1.0×10⁶mm³。全塑性モーメントMp=σy×Zp=235×1.0×10⁶=2.35×10⁸N・mm=235kN・mとなります。弾性のZ=bh²/6に対しZpは1.5倍です。

  43. 問43.両端固定の梁(スパンL)の中央に集中荷重Pが作用するとき、固定端(材端)に生じる曲げモーメントの絶対値として正しいものはどれか。

    • ア.PL/8
    • イ.PL/4
    • ウ.PL/12
    • エ.PL/2

    正解:ア.PL/8

    解説:両端固定梁の中央集中荷重では材端モーメントM=PL/8、中央モーメントもPL/8(符号逆)となります。単純梁のPL/4に対して固定端拘束により分散され最大モーメントが半減します。中央たわみはδ=PL³/192EIです。

  44. 問44.両端固定の梁(スパンL)に等分布荷重wが全長に作用するとき、固定端に生じる曲げモーメントの絶対値として正しいものはどれか。

    • ア.wL²/8
    • イ.wL²/12
    • ウ.wL²/24
    • エ.wL²/16

    正解:イ.wL²/12

    解説:両端固定梁の等分布荷重では固定端モーメントM=wL²/12、中央モーメントM=wL²/24となります。単純梁のwL²/8に比べ固定端拘束によりモーメントが分散し最大値が低減します。中央たわみはδ=wL⁴/384EIです。

  45. 問45.1質点系の建築物について、質量を4倍に、ばね剛性を一定に保ったとき、固有周期Tはおよそ何倍になるか。

    • ア.4倍
    • イ.16倍
    • ウ.2倍
    • エ.1/2倍

    正解:ウ.2倍

    解説:固有周期T=2π√(m/k)で質量mの平方根に比例します。質量が4倍になるとT∝√4=2倍となります。剛性一定で重くなると固有周期は長くなり、地震動の長周期成分との共振リスクが高まる点に注意が必要です。

  46. 問46.1質点系の建築物について、ばね剛性を4倍に、質量を一定に保ったとき、固有周期Tはおよそ何倍になるか。

    • ア.2倍
    • イ.4倍
    • ウ.1/4倍
    • エ.1/2倍

    正解:エ.1/2倍

    解説:固有周期T=2π√(m/k)で剛性kの平方根に反比例します。剛性が4倍になるとT∝1/√4=1/2倍に短くなります。耐震壁の増設等で建物を硬くすると固有周期は短くなり、応答変位が小さくなる傾向があります。

  47. 問47.ある階の地震用重量Wi、その階の地震層せん断力係数Ciを用いた地震層せん断力Qiを表す式として正しいものはどれか。

    • ア.Qi=Ci×Wi
    • イ.Qi=Ci/Wi
    • ウ.Qi=Ci²×Wi
    • エ.Qi=Wi/Ci

    正解:ア.Qi=Ci×Wi

    解説:ある階の地震層せん断力Qi=Ci×Wi(Ci=その階の層せん断力係数、Wi=その階が支える上部全重量)で算定します。最下層ではAi=1なのでC1=Z・Rt・C0です。層せん断力は上階の地震力の累積に相当します。

  48. 問48.地震地域係数Zに関する記述として最も適切なものはどれか。

    • ア.全国一律で1.0と定められている
    • イ.地域の地震活動度等により0.7〜1.0の範囲で定められる
    • ウ.高さ方向の地震力分布を表す係数である
    • エ.固有周期と地盤種別から定まる係数である

    正解:イ.地域の地震活動度等により0.7〜1.0の範囲で定められる

    解説:地震地域係数Zは、その地域の過去の地震活動度等を考慮した低減係数で、一般地域で1.0、地震活動の少ない地域で0.9〜0.7(沖縄県0.7等)の範囲で定められます。地震層せん断力係数Ci=Z・Rt・Ai・C0の一因子です。

  49. 問49.標準せん断力係数C0について、許容応力度計算(一次設計)と保有水平耐力計算(二次設計)で用いる値の組合せとして正しいものはどれか。

    • ア.一次0.1・二次0.5
    • イ.一次0.3・二次1.5
    • ウ.一次0.2・二次1.0
    • エ.一次1.0・二次0.2

    正解:ウ.一次0.2・二次1.0

    解説:標準せん断力係数C0は一次設計(許容応力度計算)で0.2以上、二次設計(保有水平耐力計算・大地震時)で1.0以上を用います。木造で地盤が著しく軟弱な区域では一次設計でも0.3以上が必要となる点も押さえます。

  50. 問50.振動特性係数Rtに関する記述として最も適切なものはどれか。

    • ア.地域の地震活動度に応じて定まる
    • イ.重量と剛性の比のみで定まる
    • ウ.高さ方向の地震力分布を表す
    • エ.固有周期と地盤種別に応じて定まり最大1.0である

    正解:エ.固有周期と地盤種別に応じて定まり最大1.0である

    解説:振動特性係数Rtは建築物の設計用1次固有周期Tと地盤種別に応じて定まる係数で最大1.0です。固有周期が長いほど、また硬い地盤ほどRtは小さくなる傾向で、地震層せん断力係数Ci=Z・Rt・Ai・C0を低減します。

  51. 問51.高さ方向の地震力分布を表す係数Aiに関する記述として最も適切なものはどれか。

    • ア.最下層で1.0、上階ほど大きくなる
    • イ.最上階で1.0、下階ほど大きくなる
    • ウ.全階一律で1.0である
    • エ.固有周期に無関係で一定である

    正解:ア.最下層で1.0、上階ほど大きくなる

    解説:高さ方向分布係数Aiは、地震時に上階ほど大きな水平力が作用することを表す係数で、最下層で1.0、上階ほど大きくなります。固有周期が長い建物ほど上下の差が顕著になります。Ci=Z・Rt・Ai・C0に乗じられます。

  52. 問52.層間変形角の制限に関する記述として最も適切なものはどれか。

    • ア.原則1/50以内、損傷防止で1/30まで緩和
    • イ.原則1/200以内、損傷防止で1/120まで緩和
    • ウ.原則1/500以内で緩和規定はない
    • エ.制限値は定められていない

    正解:イ.原則1/200以内、損傷防止で1/120まで緩和

    解説:層間変形角は層間変位÷階高で、施行令82条の2により原則1/200以内とします。地震時に帳壁・内外装等に著しい損傷が生じない場合は1/120まで緩和されます。建物の剛性確保と非構造部材の保護を目的とします。

  53. 問53.剛性率Rsの規定値に関する記述として最も適切なものはどれか。

    • ア.0.15以下とする
    • イ.1.5以上とする
    • ウ.0.6以上とする
    • エ.規定値はない

    正解:ウ.0.6以上とする

    解説:剛性率Rsは各階の剛性が全階平均に対しどの程度かを示す指標で0.6以上が必要です。Rs<0.6の階(ピロティ等の柔らかい階)には変形が集中するため、ルート2では割増(Fes)対象となりルート1の適用外となります。

  54. 問54.偏心率Reの規定値に関する記述として最も適切なものはどれか。

    • ア.0.6以上とする
    • イ.1.0以上とする
    • ウ.0.3以上とする
    • エ.0.15以下とする

    正解:エ.0.15以下とする

    解説:偏心率Reは重心と剛心のずれ(偏心距離)を弾力半径で除した値で0.15以下とすることが求められます。Re>0.15だとねじれ振動が生じやすく、ルート2では割増(Fes)対象、ルート1の適用外となります。

  55. 問55.構造特性係数Dsに関する記述として最も適切なものはどれか。

    • ア.靱性が高い架構ほど小さい値をとる低減係数である
    • イ.重量に比例する係数である
    • ウ.靱性が高い架構ほど大きい値をとる
    • エ.地域の地震活動度を表す

    正解:ア.靱性が高い架構ほど小さい値をとる低減係数である

    解説:構造特性係数Dsは建築物の塑性変形能力(靱性)に応じた地震エネルギー吸収を考慮する低減係数で、靱性の高い架構ほど小さい値(例:0.25〜0.55程度)をとります。必要保有水平耐力Qun=Ds・Fes・Qudに用います。

  56. 問56.形状特性係数Fesに関する記述として最も適切なものはどれか。

    • ア.靱性を表し1.0以下となる
    • イ.剛性率・偏心率の不良に応じた割増係数で1.0以上となる
    • ウ.地域係数と同じく0.7〜1.0をとる
    • エ.固有周期から定まる低減係数である

    正解:イ.剛性率・偏心率の不良に応じた割増係数で1.0以上となる

    解説:形状特性係数Fesは剛性率Rsと偏心率Reの不良に応じた割増係数Fs・Feの積(Fes=Fs×Fe)で、剛性率・偏心率が規定を満たすと1.0、不良だと1.0を超えます。必要保有水平耐力Qun=Ds・Fes・Qudの割増要因です。

  57. 問57.断面二次半径iと断面二次モーメントI・断面積Aの関係式として正しいものはどれか。

    • ア.i=I/A
    • イ.i=A/I
    • ウ.i=√(I/A)
    • エ.i=√(A/I)

    正解:ウ.i=√(I/A)

    解説:断面二次半径i=√(I/A)で定義され、断面の曲げにくさ・座屈しにくさを長さの次元で表します。細長比λ=lk/iの算定に用い、iが大きいほど(断面が外側に広がっているほど)座屈しにくくなる関係にあります。

  58. 問58.単純梁全体に等分布荷重wが作用するとき、せん断力が0となり曲げモーメントが最大となる位置はどこか。

    • ア.支点位置
    • イ.支点から1/4の位置
    • ウ.支点から1/3の位置
    • エ.梁中央

    正解:エ.梁中央

    解説:せん断力図はせん断力が0となる点で曲げモーメントが極値(最大)をとります。等分布荷重の単純梁では対称性からせん断力が0となるのは梁中央で、ここで最大曲げモーメントwL²/8が生じます。両者は微分関係にあります。

  59. 問59.幅b=200mm・高さh=400mmの長方形断面の全塑性軸力(降伏軸力)を、降伏応力度σy=235N/mm²として求めた値として最も近いものはどれか。

    • ア.1.88×10⁴kN
    • イ.3.76×10⁴kN
    • ウ.9.4×10³kN
    • エ.4.7×10³kN

    正解:ア.1.88×10⁴kN

    解説:全塑性軸力(降伏軸力)Np=σy×A=235×(200×400)=235×80,000=1.88×10⁷N=18,800kN≒1.88×10⁴kNとなります。全断面が降伏応力度に達した状態の軸耐力で、軸力と曲げの相互作用(N-M相関)の基準量です。

  60. 問60.片持ち梁の自由端に集中荷重Pが作用するときの自由端のたわみδの式として正しいものはどれか。ただし材長L、曲げ剛性EIとする。

    • ア.δ=PL³/48EI
    • イ.δ=PL³/3EI
    • ウ.δ=5PL³/384EI
    • エ.δ=PL³/8EI

    正解:イ.δ=PL³/3EI

    解説:片持ち梁の自由端集中荷重による自由端たわみはδ=PL³/3EIです。集中荷重ではL³に比例し曲げ剛性EIに反比例します。なお自由端のたわみ角はθ=PL²/2EIで、たわみ抑制には断面二次モーメントIを大きくします。

  61. 問61.単純梁の中央に集中荷重Pが作用するときの中央のたわみδの式として正しいものはどれか。ただしスパンL、曲げ剛性EIとする。

    • ア.δ=PL³/3EI
    • イ.δ=5PL⁴/384EI
    • ウ.δ=PL³/48EI
    • エ.δ=PL³/24EI

    正解:ウ.δ=PL³/48EI

    解説:単純梁中央集中荷重による中央たわみはδ=PL³/48EIです。同じ荷重・長さの片持ち梁(PL³/3EI)に比べ16分の1で、両端支持により変形が小さく抑えられます。集中荷重のためスパンLの3乗に比例します。

  62. 問62.単純梁に等分布荷重wが全長に作用するときの中央の最大たわみδの式として正しいものはどれか。ただしスパンL、曲げ剛性EIとする。

    • ア.δ=wL⁴/8EI
    • イ.δ=wL⁴/384EI
    • ウ.δ=wL³/48EI
    • エ.δ=5wL⁴/384EI

    正解:エ.δ=5wL⁴/384EI

    解説:単純梁の等分布荷重による中央最大たわみはδ=5wL⁴/384EIです。等分布荷重のためスパンLの4乗に比例し、曲げ剛性EIに反比例します。集中荷重(L³比例)に比べ長さの影響がより大きく現れる点が重要です。

  63. 問63.全塑性モーメントMpと降伏モーメントMy(断面縁が降伏応力度に達するモーメント)の比(Mp/My)を何と呼ぶか。

    • ア.形状係数
    • イ.剛比
    • ウ.細長比
    • エ.減衰定数

    正解:ア.形状係数

    解説:Mp/My=Zp/Z=形状係数fと呼びます。矩形断面でf=1.5、円形でf≒1.7、H形鋼強軸でf≒1.1〜1.2です。降伏開始から全塑性化までの曲げ耐力の余裕を表し、断面形状にのみ依存する無次元量です。

  64. 問64.ヤング係数E=2.0×10⁵N/mm²、断面積A=1,500mm²の鋼材軸部材に引張力N=150kNが作用するとき、生じる引張応力度σの値として正しいものはどれか。

    • ア.10N/mm²
    • イ.100N/mm²
    • ウ.1000N/mm²
    • エ.225N/mm²

    正解:イ.100N/mm²

    解説:引張応力度σ=N/Aで算定します。σ=(150×10³)/1,500=100N/mm²となります。さらにひずみε=σ/E=100/(2.0×10⁵)=5.0×10⁻⁴、伸びはΔL=εLで求められます。応力度は断面積に反比例します。

  65. 問65.材長L=2,000mm、断面積A=1,000mm²、ヤング係数E=2.0×10⁵N/mm²の鋼材に引張力N=100kNが作用するときの伸びΔLの値として正しいものはどれか。

    • ア.0.5mm
    • イ.2.0mm
    • ウ.1.0mm
    • エ.5.0mm

    正解:ウ.1.0mm

    解説:伸びΔL=NL/AEで算定します。ΔL=(100×10³×2,000)/(1,000×2.0×10⁵)=(2.0×10⁸)/(2.0×10⁸)=1.0mmとなります。応力度σ=N/A=100N/mm²、ひずみε=σ/E=5.0×10⁻⁴からもΔL=εL=1.0mmと検算できます。

  66. 問66.トラスの部材応力を求める方法に関する記述として最も適切なものはどれか。

    • ア.曲げモーメント図を描いて求める
    • イ.たわみ角法でのみ求める
    • ウ.層方程式を用いて求める
    • エ.節点法または切断法(断面法)で軸力を求める

    正解:エ.節点法または切断法(断面法)で軸力を求める

    解説:トラスは各節点で部材軸力と外力が釣り合うとして節点法(節点ごとにΣX=0・ΣY=0)で解くか、任意断面で切断し釣合いをとる切断法(断面法)で求めます。トラスは軸力のみを負担し曲げ・せん断は生じない理想化が前提です。

  67. 問67.片持ち梁の自由端に集中荷重Pが作用するとき、せん断力に関する記述として最も適切なものはどれか。

    • ア.せん断力は全長にわたってPで一定である
    • イ.せん断力は自由端で最大、固定端で0となる
    • ウ.せん断力は全長で0である
    • エ.せん断力は固定端で最大、自由端で0となる

    正解:ア.せん断力は全長にわたってPで一定である

    解説:片持ち梁の自由端集中荷重では、せん断力は全長にわたってP一定で位置によらず一定値となります。曲げモーメントは固定端でPL最大・自由端で0と直線変化します。せん断力は曲げモーメント図の勾配(傾き)に等しい微分関係にあります。

  68. 問68.断面の図心位置を求める方法に関する記述として最も適切なものはどれか。

    • ア.断面二次モーメントを断面積で除して求める
    • イ.断面一次モーメントを断面積で除して求める
    • ウ.常に断面の幾何学的中心と一致する
    • エ.断面係数を断面積で除して求める

    正解:イ.断面一次モーメントを断面積で除して求める

    解説:図心位置は、ある基準軸に関する断面一次モーメント(S=ΣAi×yi)を全断面積で除して求めます(y0=S/A)。図心を通る軸に関する断面一次モーメントは0となります。複雑断面は分割して各部の一次モーメントを合算します。

  69. 問69.建築物の制振(制震)構造に関する記述として最も適切なものはどれか。

    • ア.基礎に積層ゴムを設け固有周期を長くする
    • イ.建物を完全な剛体とみなして地震力を無視する
    • ウ.ダンパー等で振動エネルギーを吸収し応答を低減する
    • エ.減衰をゼロにして共振を促す

    正解:ウ.ダンパー等で振動エネルギーを吸収し応答を低減する

    解説:制振構造はダンパー等の制振装置で地震・風による振動エネルギーを吸収(減衰を付加)し応答を低減する構造です。免震構造(基礎部にアイソレータを設け固有周期を長くし地震入力自体を低減)とは原理が異なる点に注意します。

  70. 問70.不静定構造物の解法に用いられる「変形の適合条件(連続条件)」が必要となる理由として最も適切なものはどれか。

    • ア.静定構造でも変形条件が必須であるため
    • イ.曲げモーメントが生じないようにするため
    • ウ.材料を弾性体とみなせないため
    • エ.釣合い条件だけでは未知数を決定できないため

    正解:エ.釣合い条件だけでは未知数を決定できないため

    解説:不静定構造は反力・断面力の未知数が釣合い条件式数より多いため、力の釣合いのみでは解けません。そこで変形の適合条件(部材の連続性・支点の変位条件)を補って未知数を決定します。静定構造は釣合い条件のみで解けます。

  71. 問71.免震構造の特徴に関する記述として最も適切なものはどれか。

    • ア.固有周期を長くして地震入力を低減する
    • イ.減衰をなくして変形を許容する
    • ウ.上部構造の重量を増やして安定させる
    • エ.建物を硬くして固有周期を短くする

    正解:ア.固有周期を長くして地震入力を低減する

    解説:免震構造は基礎部に積層ゴム等のアイソレータを設けて建物の固有周期を長くし、地震動の卓越周期から外すことで上部構造への地震入力(加速度)を大幅に低減します。これにより上部構造の損傷や家具転倒を抑制できます。

  72. 問72.ラーメン構造の柱・梁接合部(剛節点)に関する記述として最も適切なものはどれか。

    • ア.節点でモーメントを伝達せず自由に回転する
    • イ.集まる部材の材端回転角が等しく曲げを伝達する
    • ウ.節点で必ず塑性ヒンジが生じる
    • エ.軸力のみを伝達しせん断力は伝達しない

    正解:イ.集まる部材の材端回転角が等しく曲げを伝達する

    解説:ラーメンの剛節点は部材どうしが剛に接合され、節点での材端回転角が部材間で等しく保たれます(節点で折れ曲がらない)。これにより曲げモーメントを伝達し、節点まわりのモーメント釣合いΣM=0が成立します。ピン節点はモーメントを伝達しません。

  73. 問73.曲げモーメントMとせん断力Q、分布荷重wの間に成立する微分関係として正しいものはどれか。

    • ア.dM/dx=w かつ dQ/dx=M
    • イ.dM/dx=−Q かつ dQ/dx=w²
    • ウ.dM/dx=Q かつ dQ/dx=−w
    • エ.M=Q かつ Q=w

    正解:ウ.dM/dx=Q かつ dQ/dx=−w

    解説:梁の微小要素の釣合いから、せん断力は曲げモーメントの勾配(dM/dx=Q)、分布荷重はせん断力の勾配の符号反転(dQ/dx=−w)の関係が成立します。曲げモーメントが極値をとる位置はせん断力が0となる点です。

  74. 問74.崩壊機構(メカニズム)が形成されるために必要な塑性ヒンジの数に関する記述として最も適切なものはどれか。

    • ア.不静定次数と同じ数
    • イ.常に1個
    • ウ.節点の数と同じ数
    • エ.(不静定次数+1)個

    正解:エ.(不静定次数+1)個

    解説:構造物が崩壊機構を形成するには原則として(不静定次数+1)個の塑性ヒンジが必要です。これにより構造が静定から不安定(機構)へ移行します。仮想仕事の原理で各崩壊機構に対応する崩壊荷重を比較し、その最小値が真の崩壊荷重となります。

  75. 問75.幅b=150mm・高さh=300mmの長方形断面において、強軸まわりと弱軸まわりの断面二次モーメントの比(Ix/Iy)として正しいものはどれか。

    • ア.4
    • イ.8
    • ウ.16
    • エ.2

    正解:ア.4

    解説:強軸Ix=bh³/12、弱軸Iy=hb³/12。比Ix/Iy=(bh³)/(hb³)=(h/b)²=(300/150)²=2²=4となります。せいと幅の比の2乗に等しく、座屈や曲げは弱軸(断面二次モーメントの小さい軸)まわりが不利になります。