電気系資格コンプリートマップ|電工2→電工1→電験3→電験2→電験1

電気は社会インフラの中核であり、電気主任技術者(電験)と電気工事士は業界で需要が安定し、上位資格になるほど扱える設備の範囲が広がる国家資格群です。本ページでは、入門の第二種電気工事士から電気主任技術者の最上位である第一種電気主任技術者まで、5資格のステップアップロードマップを完全解説します。

※受験料・試験日程・合格率・学習時間は改定や個人差があります。最新情報は必ず各試験実施団体の公式情報でご確認ください。

電気系国家資格マップ 全体像

電気系の国家資格は大きく次の3軸に分かれます。

本ページでは中核となる電気工事士系+電気主任技術者系の5資格を取得順に解説します。施工管理系は 2級施工管理技士4資格比較 も併せてご覧ください。

5資格 ステップアップロードマップ表

🎓 マークと資格名のリンクから、当サイトで無料の一問一答演習に挑戦できます。

資格 学習時間 合格率 難易度 受験料 試験回数 取得後の役割
🎓 第二種電気工事士 100〜150時間 約65%(筆記)/約70%(技能) 易しい 11,100円(ネット申込) 年2回 一般用電気工作物(住宅・小規模店舗等)の電気工事
🎓 第一種電気工事士 200〜300時間 約60%(筆記)/約65%(技能) 普通 13,000円(ネット申込) 年1回(筆記10月) 自家用電気工作物(最大電力500kW未満)の電気工事
🎓 電験三種(第三種電気主任技術者) 800〜1,000時間 約9〜11% 難しい 7,700円 年2回(CBT方式) 電圧5万V未満の事業用電気工作物の保安監督
🎓 電験二種(第二種電気主任技術者 一次) 1,500〜2,000時間 約24〜35%(一次)/約17〜24%(二次)
令和3〜7年度
最難関 13,800円(ネット申込) 年1回 電圧17万V未満の事業用電気工作物の保安監督
🎓 電験一種(第一種電気主任技術者 一次) 2,000〜3,000時間 約30〜33%(一次)/約8〜32%(二次)
令和3〜7年度
超最難関 13,800円(ネット申込) 年1回 全電圧の事業用電気工作物の保安監督(上限なし)

※電験二種・一種の合格率は、電気技術者試験センターの「試験結果と推移」(第二種・第一種)の令和3〜7年度の受験者数と合格者数から算出した範囲です。

5段階ロードマップ

各ステップの目標・期間・前提知識・推奨教材・次へのステップアップ条件を整理しました。

  1. 1

    Step 1:第二種電気工事士(電気の入門・実技あり)

    期間目安:3〜6か月/学習時間:100〜150時間
    • 目標:住宅・小規模店舗の屋内配線を施工できる第一歩。電気の基礎用語・複線図・工具に慣れる
    • 前提知識:中学校レベルの数学・理科で十分(オームの法則からスタート可)
    • 推奨教材:オーム社「すぃ〜っと合格」シリーズ+技能試験用候補問題対策セット
    • 次へのステップアップ条件:複線図が描ける/法令・配線図記号を一通り暗記済み
    • 第二種電気工事士の一問一答に挑戦する
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    Step 2:分岐 → 第一種電気工事士(実務系)or 電験三種(理論系)

    期間目安:6か月〜1.5年/キャリア志向で分岐
    • 実務志向:第一種電気工事士へ。自家用電気工作物500kW未満の現場で施工できる。200〜300時間
    • 保安・管理志向:電験三種へ。理論・電力・機械・法規の4科目で数学物理が本格化。800〜1,000時間
    • 推奨:両方取れば「施工+保安」両対応の希少人材に。順番は現職に直結する方を先に
    • ステップアップ条件:電工1種なら「実務経験3年以上で免状交付」/電験3種なら4科目同時合格 or 科目合格制(合格した科目は申請により最大で連続5回まで試験免除)
    • 第一種電気工事士の一問一答に挑戦する
    • 電験三種の一問一答に挑戦する
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    Step 3:電験二種 一次/二次対策

    期間目安:1.5〜3年/学習時間:1,500〜2,000時間
    • 目標:17万V未満の保安監督が可能に。大規模工場・商業ビル・特高受電設備で需要急増
    • 前提知識:電験三種合格レベル+微積分・複素数・ベクトル解析・ラプラス変換
    • 推奨教材:電気書院「これだけシリーズ」+過去問15年分。二次対策は計算過程の記述練習が必須
    • ステップアップ条件:一次4科目合格→二次(電力・管理/機械・制御)合格。一次に合格した年度の二次に不合格でも、翌年度は一次が免除され二次を受験できる(二次を受けられるのは一次合格年度と翌年度)
    • 電験二種 一次の一問一答に挑戦する
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    Step 4:電験一種 一次(学識最頂点)

    期間目安:2〜3年/学習時間:1,500〜2,000時間(一次のみ)
    • 目標:全電圧の保安監督が可能になる最上位資格の一次関門突破
    • 前提知識:電験二種合格レベル+大学電気系学部卒相当の専門知識(過渡現象・電力系統解析・自動制御)
    • 推奨教材:オーム社「電験一種一次試験 完全解答」+大学レベルの専門書
    • ステップアップ条件:4科目一括合格 or 科目合格制を活用。難易度は二種一次の1.5〜2倍
    • 電験一種 一次の一問一答に挑戦する
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    Step 5:電験一種 二次(記述・最後の壁)

    期間目安:2〜3年/学習時間:1,000〜1,500時間
    • 目標:電気主任技術者の最高峰。発電所・送変電・大規模製鉄/化学プラントの保安監督に届く
    • 試験内容:電力・管理/機械・制御の2科目。すべて記述式(計算過程・論述)。合格率は令和3〜7年度で約8〜32%と年度による変動が大きい(受験者に対する合格者の割合。電気技術者試験センターの試験結果から算出)
    • 推奨対策:過去問20年分の徹底記述演習+通信講座(不動弘幸・新電気スクール等)の答案添削
    • 当サイトの対応範囲:記述式のため二次は非対応。一次までは 電験一種 一次 で対策可能

並行戦略・関連資格

電気系資格は他の保安・施工系資格と組み合わせると、現場での価値が大きく跳ね上がります。

取得期間モデル 3パターン

モデル 想定背景 推奨ルート 合計期間
高卒・工業系新卒 工業高校電気科卒・新卒で電気工事会社入社 電工2(在学中)→電工1(入社1〜2年)→電験3(4〜5年)→電験2(10年目) 10〜12年
理系大卒 大学電気系学部卒・メーカー/インフラ入社 電験3(入社1〜2年)→電験2(4〜5年)→電験1 一次(8〜10年)→電験1 二次 10〜15年
社会人転職組 異業種30代からビルメン業界へ転職 電工2(6か月)→ビルメン4点セット(1.5年)→電工1(2.5年)→電験3(4〜5年) 5〜7年

年収・キャリア比較

資格 国の統計で見る年収(職種全体) 転職市場価値 主な活躍領域
第二種電気工事士 約628万円(電気工事従事者) ★★☆☆☆(業界入口) 住宅・小規模店舗の電気工事
第一種電気工事士 約628万円(電気工事従事者) ★★★☆☆(即戦力) 自家用電気工作物・大規模商業施設
電験三種 約704万円(電気・電子・電気通信技術者(通信ネットワーク技術者を除く)) ★★★★☆(希少) ビル管理・工場主任技術者・再エネ発電所
電験二種 約704万円(電気・電子・電気通信技術者(通信ネットワーク技術者を除く)) ★★★★★(超希少) 大規模工場・特高受電設備・電力会社
電験一種 約704万円(電気・電子・電気通信技術者(通信ネットワーク技術者を除く)) ★★★★★(最高峰) 発電所・送変電・大規模プラント保安監督

※年収は、厚生労働省「賃金構造基本統計調査」令和7年の職種別・産業別の値から、毎月の給与×12+年間賞与で当サイトが計算した推定値です。資格を持っていない人も含む職種(または業種)全体の値で、資格ごとの年収ではありません。「—」は対応する公的な統計が無いものです。

※年収は経験年数・勤務先・地域により大きく変動します。あくまで業界目安としてご参照ください。

よくある質問

Q. 電気工事士と電気主任技術者(電験)の違いは何ですか?

電気工事士は電気工事の作業に従事するための資格で、配線や施工を行います。電気主任技術者(電験)は事業用電気工作物の工事・維持・運用に関する保安の監督を行う資格です。両方を持つと、施工と保安の両方の立場から設備に関われます。

Q. 電験は文系出身でも合格できますか?

文系出身で電験三種に合格する方もいます。三角関数・複素数などの高校数学と、電磁気などの物理の基礎が必要になるため、数学の復習から始めて計画的に進めるのがおすすめです。

Q. 電験三種と第一種電気工事士、どちらを先に取るべきですか?

配線や施工の仕事をしたい方は第一種電気工事士、保安の監督を担う仕事を目指す方は電験三種を先にするのがおすすめです。今の仕事や目指す職場で先に必要な方から取りましょう。

Q. 電験二種・一種の二次試験(記述式)はどのくらい難しいですか?

電験二種・一種の二次試験は「電力・管理」「機械・制御」の2科目で、計算の過程や考え方を記述して答える試験です。一次試験に合格した年度の二次試験で不合格だった場合も、翌年度は一次試験が免除され、二次試験を受けられます。当サイトの対応は一次試験までです。

Q. 実務経験は必要?免状交付の条件は?

第二種電気工事士は、試験に合格すれば免状の交付を受けられます。第一種電気工事士は試験合格に加えて3年以上の実務経験が必要で、試験だけ先に合格しておくこともできます。電験は試験に合格すれば、実務経験がなくても免状の交付を受けられます。

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