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G検定(ジェネラリスト検定) 全分野の一問一答

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📖 G検定(ジェネラリスト検定)「全分野」の全750問と解説(一覧)

G検定(ジェネラリスト検定)の全分野に関する一問一答(全750問)の正解と解説の一覧です。上の一問一答で実際に解いてから、ここで復習・確認できます。

  1. 問1.人工知能(AI)という言葉は、1956年のダートマス会議で初めて公式に用いられた。

    正解:○(正しい)

    解説:ジョン・マッカーシーが主催したダートマス会議で『Artificial Intelligence』が学術用語として誕生。AI研究の起点とされる。

  2. 問2.第1次AIブーム(1950年代後半-1960年代)は推論と探索により問題を解くアプローチが中心だった。

    正解:○(正しい)

    解説:ハノイの塔や迷路など『トイプロブレム』を解くことに成功した時代。現実問題には限界があった。

  3. 問3.第2次AIブーム(1980年代)は専門家の知識を計算機に与える『エキスパートシステム』が主流であった。

    正解:○(正しい)

    解説:MYCIN(医療診断)やDENDRAL(化学)等が代表例。知識ベースに依存し汎用性に欠けた。

  4. 問4.第3次AIブーム(2010年代以降)はディープラーニング(深層学習)の発展により始まった。

    正解:○(正しい)

    解説:2012年のAlexNetがILSVRC画像認識コンペで圧勝した出来事が起点とされる。

  5. 問5.チューリングテストは、機械が人間と区別できない応答を行えるかで知能を判定するテストである。

    正解:○(正しい)

    解説:アラン・チューリングが1950年に提唱。判定者が会話相手が人間か機械か判別できなければ合格。

  6. 問6.強いAI(汎用人工知能・AGI)は人間と同等以上の知能を持ち多様な課題を解決できるとされるAIである。

    正解:○(正しい)

    解説:ジョン・サールが提唱した概念。現在のAIは特定タスクのみの『弱いAI』に分類される。

  7. 問7.シンギュラリティ(技術的特異点)は、AIが人間の知能を超え自己進化を始める仮想的な時点である。

    正解:○(正しい)

    解説:レイ・カーツワイルが2045年頃と予測。AI研究者間では実現可否について見解が分かれる。

  8. 問8.フレーム問題は、現実世界では考慮すべき事柄が無限にあり、AIが何を考慮すべきか決定できない問題である。

    正解:○(正しい)

    解説:ダニエル・デネット等が指摘。1969年マッカーシー・ヘイズが提示。AIの根本的難問の一つ。

  9. 問9.シンボルグラウンディング問題は、記号と実世界の意味を結び付けられないAIの問題である。

    正解:○(正しい)

    解説:スティーブン・ハルナドが1990年に提唱。記号操作のみのAIは現実理解に至らないという指摘。

  10. 問10.モラベックのパラドックスは、人間にとって簡単な感覚運動が機械には難しく、難しい論理推論が機械には簡単な現象である。

    正解:○(正しい)

    解説:ハンス・モラベックが指摘。歩行・物体認識等は機械に困難、チェスや数学は得意。

  11. 問11.ELIZA(イライザ)は1966年にワイゼンバウムが開発した初期の対話システムである。

    正解:○(正しい)

    解説:簡単なパターンマッチングで心理カウンセラーを模した。AIではないがユーザーが擬人化する『イライザ効果』を生んだ。

  12. 問12.エキスパートシステムは、専門家の知識をルール化し推論エンジンと組み合わせるAIシステムである。

    正解:○(正しい)

    解説:if-thenルールで知識表現し、前向き推論・後ろ向き推論で結論導出。1980年代の主役技術。

  13. 問13.MYCINは1970年代に開発された血液感染症の診断を行うエキスパートシステムである。

    正解:○(正しい)

    解説:スタンフォード大で開発。約500のルールで抗生物質処方を提案。専門医並みの正答率を示した。

  14. 問14.オントロジーは、概念や知識を体系的に記述し計算機が処理可能にする技術である。

    正解:○(正しい)

    解説:知識表現の手法。Cycプロジェクト(1984年-)等が大規模常識知識ベース構築を目指した。

  15. 問15.セマンティックWebは、Web上の情報に意味を付与し計算機が解釈可能にする構想である。

    正解:○(正しい)

    解説:ティム・バーナーズ・リーが提唱。RDFやOWLで知識を構造化。AIによる情報統合を目指す。

  16. 問16.IBMのDeep Blueは1997年に世界チェスチャンピオン(カスパロフ)に勝利した。

    正解:○(正しい)

    解説:膨大な計算力と評価関数によるα-β法探索で人間に勝利。AIの存在感を示した出来事。

  17. 問17.IBMのWatsonは2011年にクイズ番組『Jeopardy!』で人間チャンピオンに勝利した。

    正解:○(正しい)

    解説:自然言語処理と知識ベース統合により質問応答に成功。医療や金融分野での実用展開につながった。

  18. 問18.AlphaGo(DeepMind)は2016年に囲碁世界トップ棋士(イ・セドル)に勝利した。

    正解:○(正しい)

    解説:ディープラーニングとモンテカルロ木探索の組合せ。第3次AIブーム加速の象徴的事件。

  19. 問19.AlphaGo Zeroは、人間の棋譜を一切使わず自己対戦のみで強くなった囲碁AIである。

    正解:○(正しい)

    解説:2017年発表。AlphaGoを100戦100勝。自己対戦による強化学習の威力を示した。

  20. 問20.東ロボくんプロジェクトは東大入試合格を目指したが、最終的に断念された。

    正解:○(正しい)

    解説:国立情報学研究所主導。MARCHレベル合格は達成したが、東大の読解力・記述問題に限界。2016年凍結。

  21. 問21.探索木における幅優先探索は、深さ方向より幅方向を優先的に展開する手法である。

    正解:○(正しい)

    解説:全候補をレベル順に調査。最短経路保証あるがメモリ消費大。深さ優先はメモリ少ないが最短保証なし。

  22. 問22.ミニマックス法は、ゲームAIで自分は最大利得・相手は最小利得を選ぶと仮定して最善手を探索する手法である。

    正解:○(正しい)

    解説:二人零和ゲームで使用。α-β法で枝刈りすることで計算量削減。チェス・囲碁等に応用。

  23. 問23.α-β法はミニマックス法に枝刈りを加え探索効率を改善した手法である。

    正解:○(正しい)

    解説:明らかに選ばれない枝を打ち切る。最良順序で探索すれば計算量を√で削減可能。

  24. 問24.モンテカルロ木探索(MCTS)は、ランダムプレイアウトを多数行い勝率から手を選ぶ探索手法である。

    正解:○(正しい)

    解説:AlphaGoでも採用。評価関数が不要な点が特徴。選択・展開・シミュレーション・バックアップの4段階。

  25. 問25.人工無能(チャットボット)は、知識を持たないが対話風応答を返すプログラムである。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。人工無能(人工無脳)は知識ベースを持たないまま対話風の応答を返すプログラムを指す。代表例は1966年にワイゼンバウムが作ったELIZA(イライザ)で,用意した応答パターンと入力を照合して返すだけだが,利用者が本当に理解されていると錯覚する現象はイライザ効果と呼ばれる。知識表現や推論を持たないため話題の変化に対応できず,そこが人工知能との分かれ目になる。

  26. 問26.AI効果とは、AIが特定問題を解決可能になると『これはAIではない』と認識されなくなる現象である。

    正解:○(正しい)

    解説:計算機が解いた問題はAIに見えなくなる傾向。チェスAIや自動翻訳等が該当。

  27. 問27.特化型AI(弱いAI)は、特定タスクに特化したAIで現代の実用AIの多くがこれに該当する。

    正解:○(正しい)

    解説:画像認識・翻訳・将棋AI等は特化型。汎用AI(AGI)は未実現。

  28. 問28.AIという言葉は1980年代のエキスパートシステム時代に初めて用いられた。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。1956年のダートマス会議でジョン・マッカーシーが初めて公式に使用。第2次ブームではなく起点期の用語。

  29. 問29.第1次AIブームでは現実の複雑な問題も多くがAIで解決された。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。第1次ブームはトイプロブレムには成功したが、現実問題には限界があり冬の時代を迎えた。

  30. 問30.第3次AIブームの主役技術はエキスパートシステムである。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。第3次(2010年代-)はディープラーニングが主役。エキスパートシステムは第2次(1980年代)。

  31. 問31.チューリングテストはアラン・チューリングが2000年代に提唱したテストである。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。チューリングテストは1950年に提唱。現代の生成AIでは合格に近い性能を示すモデルも登場。

  32. 問32.強いAIとは現在の画像認識AIや翻訳AIのように特定タスクに優れたAIを指す。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。強いAIは人間並みの汎用知能(AGI)。画像認識等の特化型は『弱いAI』。

  33. 問33.シンギュラリティはレイ・カーツワイルが2020年代と予測した。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。カーツワイルは2045年頃と予測。学者間で予測時期は大きく異なる。

  34. 問34.フレーム問題はディープラーニングの登場により完全に解決された。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。フレーム問題はAIの根本的難問で、ディープラーニングでも完全には解決されていない。

  35. 問35.シンボルグラウンディング問題はAIブームに伴って自然消滅した問題である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。シンボルグラウンディング問題は記号と実世界の結びつきに関する根本問題で、現在も研究テーマ。

  36. 問36.モラベックのパラドックスは、論理的問題が機械に難しく感覚運動が簡単という法則である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。逆。人間に簡単な感覚運動が機械には難しく、論理推論や計算は機械が得意。

  37. 問37.ELIZAは深層学習に基づく対話型AIである。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。ELIZAは1966年のパターンマッチング型対話プログラムで、深層学習は使われていない。

  38. 問38.エキスパートシステムは大規模データから自動的に知識を学習する。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。エキスパートシステムは人手で知識ルールを記述するため、知識獲得のボトルネックがあった。

  39. 問39.MYCINは画像認識に特化したエキスパートシステムである。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。MYCINは血液感染症診断のエキスパートシステム。画像認識ではない。

  40. 問40.Cycプロジェクトは1990年代に完成し常識推論を完全に実装した。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。Cycプロジェクトは1984年開始で現在も継続中。常識知識の完全実装には至っていない。

  41. 問41.Deep Blueはディープラーニングを使ったチェスAIである。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。Deep Blueは深層学習以前の探索アルゴリズム(α-β法)と評価関数を使用。ディープラーニングは未使用。

  42. 問42.Watsonは囲碁で世界王者に勝利したAIである。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。Watsonはクイズ番組『Jeopardy!』で勝利。囲碁世界王者に勝利したのはAlphaGo(DeepMind)。

  43. 問43.AlphaGoは人間の棋譜を使わず自己対戦のみで学習した。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。AlphaGoは人間の棋譜を使用。完全自己対戦のみで学習したのは後継のAlphaGo Zero。

  44. 問44.東ロボくんは2020年に東大入試に合格した。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。東ロボくんは東大合格を断念。MARCHレベルは到達したが東大読解問題の壁を越えられず2016年凍結。

  45. 問45.幅優先探索は深さ優先探索よりメモリ消費が少ない。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。逆。幅優先はメモリ消費大(全レベル保持必要)、深さ優先はメモリ少ない。

  46. 問46.ミニマックス法は片方が最大利得を取る貪欲法である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。ミニマックスは自分が最大・相手が最小利得を選ぶ前提。両者最適行動仮定の二人零和ゲーム手法。

  47. 問47.モンテカルロ木探索は評価関数なしでは動作しない。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。MCTSの強みは評価関数不要でランダムシミュレーションのみで動作可能な点。AlphaGoは評価関数併用。

  48. 問48.人工無能は機械学習ベースで知識を獲得する。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。人工無能(人工無脳)は知識ベースを持たず,あらかじめ用意した応答パターンと入力を照合して返答するプログラムで,機械学習で知識を獲得するものではない。代表例は1966年のELIZA(イライザ)。近年の大規模言語モデルを使うチャットボットは知識を扱えるため,もはや人工無能には当たらない。「知識ベースを持たない」ことが人工無能を定義づける要件である。

  49. 問49.AI効果とは、AIが解決した問題こそが真のAIと評価される現象である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。逆。AI効果は『解決された問題はAIに見えなくなる』現象。

  50. 問50.第2次AIブームの終焉は計算機性能不足が唯一の原因だった。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。計算機性能不足に加え、知識獲得のボトルネック(人手でルール記述の限界)も大きな要因。

  51. 問51.特化型AIは複数タスクを汎用的に処理できる。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。特化型AIは特定タスク専用。複数タスクを汎用的に処理するのは汎用AI(AGI)で未実現。

  52. 問52.セマンティックWebはGoogle検索の現行アルゴリズムである。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。セマンティックWebは構想・規格。Google検索は別の機械学習アルゴリズム中心。

  53. 問53.AlphaFoldは将棋AIである。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。AlphaFold(DeepMind)はタンパク質立体構造予測AI。将棋AIではない。Ponanza等が将棋AI。

  54. 問54.AI(人工知能)という言葉が初めて公式に用いられた年として正しいものはどれか。

    • ア.1943年
    • イ.1980年
    • ウ.1956年
    • エ.2012年

    正解:ウ.1956年

    解説:1956年ダートマス会議でジョン・マッカーシーが命名。1943年は神経モデル(ピッツとマカロック)、2012年はAlexNet年。

  55. 問55.第1次AIブーム(1950年代後半-1960年代)の主要技術として最も適切なものはどれか。

    • ア.エキスパートシステム
    • イ.ニューラルネットワークによる画像認識
    • ウ.ディープラーニング
    • エ.推論と探索(トイプロブレム)

    正解:エ.推論と探索(トイプロブレム)

    解説:第1次は推論と探索が主役。エキスパートシステムは第2次(1980年代)、ディープラーニングは第3次(2010年代)。

  56. 問56.第2次AIブームの中心技術として正しいものはどれか。

    • ア.エキスパートシステム(知識ベース)
    • イ.強化学習
    • ウ.Transformer
    • エ.モンテカルロ木探索

    正解:ア.エキスパートシステム(知識ベース)

    解説:第2次(1980年代)はエキスパートシステム時代。専門家知識をルール化したシステムが医療・化学等で実用化された。

  57. 問57.第3次AIブームの起点となった2012年の出来事として正しいものはどれか。

    • ア.Deep Blueのチェス勝利
    • イ.AlexNetのILSVRC優勝
    • ウ.WatsonのJeopardy勝利
    • エ.ChatGPT公開

    正解:イ.AlexNetのILSVRC優勝

    解説:2012年AlexNetがILSVRC(画像認識コンペ)で圧勝→第3次ブーム起点。Deep Blueは1997年、Watsonは2011年、ChatGPTは2022年。

  58. 問58.チューリングテストの判定基準として正しいものはどれか。

    • ア.コンピュータが人間より高速に計算できる
    • イ.コンピュータが感情を持つ
    • ウ.判定者がコンピュータか人間か判別できない応答ができる
    • エ.コンピュータが意識を持つ

    正解:ウ.判定者がコンピュータか人間か判別できない応答ができる

    解説:アラン・チューリングが1950年提唱。会話による判定で機械か人間か区別できなければ知能ありと評価する基準。

  59. 問59.強いAIと弱いAIを最初に区別した哲学者として正しいのはどれか。

    • ア.アラン・チューリング
    • イ.レイ・カーツワイル
    • ウ.マービン・ミンスキー
    • エ.ジョン・サール

    正解:エ.ジョン・サール

    解説:ジョン・サールが『中国語の部屋』思考実験等で強いAI(汎用知能)と弱いAI(特化型)を区別。サールは強いAIの実現に否定的。

  60. 問60.シンギュラリティ(技術的特異点)を2045年と予測した人物として正しいのはどれか。

    • ア.レイ・カーツワイル
    • イ.アラン・チューリング
    • ウ.ニック・ボストロム
    • エ.スティーブン・ホーキング

    正解:ア.レイ・カーツワイル

    解説:レイ・カーツワイルが著書『シンギュラリティは近い』で2045年と予測。AIが人間知能を超え自己進化を始める仮想時点。

  61. 問61.フレーム問題を提示した人物として正しいのはどれか。

    • ア.アラン・チューリング
    • イ.ジョン・マッカーシーとパトリック・ヘイズ
    • ウ.マービン・ミンスキー
    • エ.スティーブン・ハルナド

    正解:イ.ジョン・マッカーシーとパトリック・ヘイズ

    解説:1969年マッカーシー・ヘイズが提示。現実世界では考慮すべき事柄が無限にあり何を考慮すべきか決定できないAIの根本問題。

  62. 問62.シンボルグラウンディング問題を提唱した人物として正しいのはどれか。

    • ア.ジョン・サール
    • イ.ハンス・モラベック
    • ウ.スティーブン・ハルナド
    • エ.アラン・チューリング

    正解:ウ.スティーブン・ハルナド

    解説:1990年スティーブン・ハルナドが提唱。AIの記号と実世界の意味を結び付けられない問題。シンボル操作だけでは現実理解に至らない。

  63. 問63.モラベックのパラドックスとして正しい説明はどれか。

    • ア.AIが人間を超えると自己進化する
    • イ.AIは記号と実世界を結び付けられない
    • ウ.計算速度は意識を生まない
    • エ.人間に難しい推論は機械に簡単、感覚運動は機械に難しい

    正解:エ.人間に難しい推論は機械に簡単、感覚運動は機械に難しい

    解説:ハンス・モラベックが指摘。論理推論や計算は機械が得意だが、歩行・物体把握等の感覚運動は機械に困難という逆説。

  64. 問64.IBMのDeep Blueが1997年に勝利した相手として正しいのはどれか。

    • ア.チェス・カスパロフ
    • イ.将棋・羽生善治
    • ウ.囲碁・イ・セドル
    • エ.クイズ・ジェニングス

    正解:ア.チェス・カスパロフ

    解説:Deep Blueは1997年チェス世界王者カスパロフに勝利。囲碁はAlphaGoがイ・セドル(2016年)、クイズはWatsonがジェニングスら(2011年)。

  65. 問65.AlphaGoが採用した主要技術の組合せとして正しいのはどれか。

    • ア.α-β法のみ
    • イ.ディープラーニング+モンテカルロ木探索
    • ウ.エキスパートシステム+ルールベース推論
    • エ.遺伝的アルゴリズムのみ

    正解:イ.ディープラーニング+モンテカルロ木探索

    解説:AlphaGoはディープラーニング(ポリシー網・バリュー網)とモンテカルロ木探索の組合せ。人間棋譜+自己対戦で学習。

  66. 問66.AlphaGo Zeroの特徴として最も正しいのはどれか。

    • ア.人間の棋譜のみで学習
    • イ.ルールベース推論のみ
    • ウ.人間棋譜を一切使わず自己対戦のみで学習
    • エ.α-β法のみ

    正解:ウ.人間棋譜を一切使わず自己対戦のみで学習

    解説:AlphaGo Zero(2017年)は完全自己対戦のみで学習し、AlphaGoを100戦100勝。人間データ不要の強化学習の威力を示した。

  67. 問67.探索木でメモリ消費が大きいが最短経路保証がある手法として正しいのはどれか。

    • ア.深さ優先探索
    • イ.α-β法
    • ウ.モンテカルロ木探索
    • エ.幅優先探索

    正解:エ.幅優先探索

    解説:幅優先探索は全ノードをレベル順に展開しメモリ大だが最短経路保証あり。深さ優先はメモリ少ないが最短保証なし。

  68. 問68.ミニマックス法に枝刈りを加えた手法として正しいのはどれか。

    • ア.α-β法
    • イ.モンテカルロ木探索
    • ウ.遺伝的アルゴリズム
    • エ.幅優先探索

    正解:ア.α-β法

    解説:α-β法はミニマックス法の枝刈り版。明らかに選ばれない枝を打ち切ることで探索効率を大幅に改善。

  69. 問69.モンテカルロ木探索の4段階として正しいものはどれか。

    • ア.入力→処理→出力→評価
    • イ.選択→展開→シミュレーション→バックアップ
    • ウ.設計→実装→テスト→運用
    • エ.観測→計画→行動→学習

    正解:イ.選択→展開→シミュレーション→バックアップ

    解説:MCTSは選択(Selection)→展開(Expansion)→シミュレーション(Simulation/Playout)→バックアップ(Backpropagation)の4段階を反復。

  70. 問70.知識を体系的に記述し計算機が処理可能にする技術として正しいのはどれか。

    • ア.ヒューリスティクス
    • イ.ニューラルネットワーク
    • ウ.オントロジー
    • エ.モンテカルロ法

    正解:ウ.オントロジー

    解説:オントロジーは概念や関係を形式的に記述する技術。Cycプロジェクト等が大規模オントロジー構築を目指した。

  71. 問71.セマンティックWebを提唱した人物として正しいのはどれか。

    • ア.スティーブ・ジョブズ
    • イ.ジョン・マッカーシー
    • ウ.ビル・ゲイツ
    • エ.ティム・バーナーズ・リー

    正解:エ.ティム・バーナーズ・リー

    解説:WWW創始者のティム・バーナーズ・リーがセマンティックWeb構想を提唱。Web情報に意味付与し計算機解釈を可能にする規格。

  72. 問72.東ロボくんプロジェクトの最終結果として正しいのはどれか。

    • ア.MARCHレベル到達後に断念
    • イ.東大合格達成
    • ウ.京大合格達成
    • エ.早慶レベル到達後に継続中

    正解:ア.MARCHレベル到達後に断念

    解説:国立情報学研究所主導の東ロボくんはMARCHレベル合格は到達したが、東大の読解・記述問題に限界。2016年に凍結。

  73. 問73.ELIZA効果として正しい説明はどれか。

    • ア.AIが人間より速く進化する現象
    • イ.ユーザーがAIに人間性を投影し擬人化する現象
    • ウ.AIが意識を持つ現象
    • エ.AIが過学習する現象

    正解:イ.ユーザーがAIに人間性を投影し擬人化する現象

    解説:ELIZA(1966年・ワイゼンバウム)にユーザーが心理カウンセラーとして話しかけた現象から命名。AIの擬人化バイアス。

  74. 問74.AI効果として正しい説明はどれか。

    • ア.AIが学習効果で性能向上
    • イ.AIが自己進化する現象
    • ウ.AIが解決した問題は『AIではない』と見なされる現象
    • エ.AIが意識を持つ現象

    正解:ウ.AIが解決した問題は『AIではない』と見なされる現象

    解説:AI効果は『機械が解決可能になるとそれはAIに見えなくなる』現象。チェス・翻訳・将棋等が該当。

  75. 問75.DeepMindが開発したタンパク質立体構造予測AIとして正しいのはどれか。

    • ア.AlphaGo
    • イ.AlphaStar
    • ウ.AlphaZero
    • エ.AlphaFold

    正解:エ.AlphaFold

    解説:AlphaFold(2018年-)はタンパク質立体構造予測AI。2020年CASP14で人類最高性能達成。生物学に革命を起こした。

  76. 問76.FAT(Fairness, Accountability, Transparency)はAI倫理の中核概念であり、公平性・説明責任・透明性の頭文字を取ったものである。

    正解:○(正しい)

    解説:FATはFairness(公平性)・Accountability(説明責任)・Transparency(透明性)の略であり、責任あるAI設計の柱となる概念である。近年はEthics(倫理性)を加えてFATEと呼ぶこともある。

  77. 問77.公平性指標の『均等化オッズ(Equalized Odds)』と『人口統計学的平等(Demographic Parity)』は、数学的に常に同時に満たすことができる。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。均等化オッズは属性ごとに真陽性率と偽陽性率を揃える基準、人口統計学的平等は陽性と予測する割合を揃える基準である。属性ごとの陽性の基準率が異なる場合、予測が正解ラベルと無関係な自明な分類器(真陽性率=偽陽性率となるもの)を除き、両者を同時に満たすことはできない。

  78. 問78.AIの公平性におけるバイアスには、学習データ自体の偏りに起因する『データバイアス』のほか、開発者の前提や評価設計に起因する『アルゴリズムバイアス』も含まれる。

    正解:○(正しい)

    解説:AIのバイアスはデータバイアス(標本やラベルの偏り)に加え、特徴量選択・目的関数・評価指標の設計に起因するアルゴリズムバイアスや、社会的偏見が反映される歴史的バイアスなど多層的に発生する。

  79. 問79.統計的差別(statistical discrimination)の問題は、保護属性をモデルから単純に除外すれば完全に解消される。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。保護属性を除いても、郵便番号や購買履歴など相関する代理変数(proxy variable)を通じて間接的な差別が再現されるため、属性除外だけでは公平性は担保されない。

  80. 問80.GDPRでは、データ主体が自己のデータを構造化された機械可読形式で受け取り別の管理者へ移す『データポータビリティ権』が認められている。

    正解:○(正しい)

    解説:GDPR第20条はデータポータビリティの権利を定め、データ主体は提供した個人データを機械可読形式で受領し、別の管理者へ移転させることができる。AIガバナンスや法規制の理解を問う設問で問われやすい論点であり、確実に整理しておきたい。

  81. 問81.GDPRの十分性認定(adequacy decision)は、移転先企業が個別に申請して取得する企業単位の認証制度であり、国・地域単位では行われない。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。十分性認定は欧州委員会が国・地域単位で保護水準を同等と評価する制度であり、企業単位の認証ではない。企業単位の手段としては標準契約条項(SCC)や拘束的企業準則(BCR)がある。

  82. 問82.日本の個人情報保護法では、外国にある第三者へ個人データを提供する場合、原則として本人の同意取得や移転先の体制整備など追加の対応が必要である。

    正解:○(正しい)

    解説:個人情報保護法の越境移転規制では、外国の第三者提供に際し本人同意の取得、または移転先による継続的な体制整備の確保や本人への情報提供が求められる。G検定の社会実装分野で頻出のため、定義と関連概念の違いを正確に押さえておきたい。

  83. 問83.GDPRには自動化された意思決定に関する規定は存在せず、AIによる与信判断は完全に管理者の裁量に委ねられている。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。GDPR第22条は本人に重大な影響を及ぼす自動化された意思決定のみに基づく処理に服しない権利を定めており、AIによる与信・採用判断などが規律の対象となる。

  84. 問84.個人情報保護法における『要配慮個人情報』は、原則として本人同意なく取得してよい。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。人種・信条・病歴・犯罪歴などの要配慮個人情報は、原則としてあらかじめ本人の同意を得なければ取得できず、通常の個人情報より厳格に扱われる。近年の出題傾向としてAI倫理・法規制の周辺知識まで含めて問われるため注意したい。

  85. 問85.日本の著作権法第30条の4は、情報解析(機械学習を含む)を目的とする場合、原則として著作物を著作権者の許諾なく利用できると定めている。

    正解:○(正しい)

    解説:著作権法第30条の4は、著作物に表現された思想・感情を享受しない情報解析等の利用について、必要と認められる限度で許諾なく利用できると定め、機械学習の学習データ利用の根拠となる。

  86. 問86.著作権法第30条の4による情報解析目的の利用であっても、著作権者の利益を不当に害する場合には適用が制限される。

    正解:○(正しい)

    解説:第30条の4には但し書きがあり、著作物の種類・用途や利用態様に照らし著作権者の利益を不当に害する場合は対象外となる。学習用データベースの販売市場との競合などが論点となる。

  87. 問87.不正競争防止法の「限定提供データ」とは、業として特定の者に提供する情報として電磁的方法により相当量蓄積され、管理されている技術上または営業上の情報(営業秘密を除く)をいう。

    正解:○(正しい)

    解説:不正競争防止法第2条第7項の定義である。秘密として管理されていなくても、ID・パスワードなどで管理して特定の者に提供するデータを保護するため、2018年の改正で設けられた。

  88. 問88.生成AIの出力は、たとえ既存著作物に類似していても、AIが自動生成したものである以上、著作権侵害の判断対象から一律に除外される。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。生成AIの出力でも依拠性と類似性が認められれば著作権侵害が成立しうる。AIが生成したという事実だけで侵害判断の対象から除外されるわけではない。G検定の社会実装分野で頻出のため、定義と関連概念の違いを正確に押さえておきたい。

  89. 問89.生成AIで作られたコンテンツは、いかなる場合でも著作権侵害に問われることはない。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。生成AIの出力であっても既存著作物への依拠性と類似性があれば侵害となりうるほか、利用者が侵害を意図した場合の責任も問われうる。AIガバナンスや法規制の理解を問う設問で問われやすい論点であり、確実に整理しておきたい。

  90. 問90.EU AI Actはリスクベースアプローチを採用し、AIシステムを『許容できないリスク・高リスク・限定リスク・最小リスク』の4区分に分類している。

    正解:○(正しい)

    解説:EU AI Actはリスクベースアプローチにより、許容できないリスク(禁止)、高リスク(適合性評価義務)、限定リスク(透明性義務)、最小リスクの4段階で規制を課す。

  91. 問91.EU AI Actにおいて、公共空間でのリアルタイム遠隔生体認証やソーシャルスコアリングは『許容できないリスク』として原則禁止に分類される。

    正解:○(正しい)

    解説:EU AI Actは政府によるソーシャルスコアリングや、法執行のための公共空間でのリアルタイム遠隔生体認証(限定的例外あり)などを許容できないリスクとして原則禁止している。

  92. 問92.EU AI Actは個別用途の高リスクAIのみを規律し、ChatGPTのような汎用目的AI(GPAI)モデルは規制の対象外としている。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。EU AI Actは汎用目的AI(GPAI)モデルの提供者にも技術文書・学習データ概要の公開・著作権遵守等の義務を課し、システミックリスクを持つモデルにはさらに厳格な義務を定めている。

  93. 問93.日本のAI規制は、2026年時点でEU AI Actと同様に法的拘束力のあるハードロー(罰則付き包括規制法)を中心に構築されている。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。日本は2025年にAI法(人工知能関連技術の研究開発及び活用の推進に関する法律)を制定したが、罰則のない推進法であり、具体的な規律はAI事業者ガイドライン等のソフトローが中心である。EU AI Actのような罰則付きの包括的規制法とは方向性が異なる。

  94. 問94.『AI事業者ガイドライン』は法的拘束力を持つ罰則付きの法令であり、違反した事業者には課徴金が科される。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。AI事業者ガイドラインはソフトローであり、罰則や課徴金を伴う法令ではない。開発者・提供者・利用者の主体別に遵守事項を整理した自主的取り組みの指針である。G検定の社会実装分野で頻出のため、定義と関連概念の違いを正確に押さえておきたい。

  95. 問95.匿名加工情報は特定の個人を識別できず復元もできないように加工した情報であり、一定のルール下で本人同意なく第三者提供が可能である。

    正解:○(正しい)

    解説:匿名加工情報は特定個人の識別と復元を不可能にした情報で、加工基準の遵守や公表等の義務を満たせば本人同意なく第三者提供や目的外利用ができる。AIガバナンスや法規制の理解を問う設問で問われやすい論点であり、確実に整理しておきたい。

  96. 問96.仮名加工情報は他の情報と照合しない限り個人を識別できないよう加工した情報であり、匿名加工情報と同様に本人同意なく自由に第三者提供できる。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。仮名加工情報は原則として第三者提供が禁止されており、第三者提供が比較的容易な匿名加工情報とは扱いが異なる。内部分析等での利用が想定される情報である。近年の出題傾向としてAI倫理・法規制の周辺知識まで含めて問われるため注意したい。

  97. 問97.差分プライバシー(differential privacy)は、データを暗号化して保存することのみを指し、集計結果にノイズを加える手法とは無関係である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。差分プライバシーは集計結果に制御されたノイズを加えて特定個人の有無による出力差を抑える手法であり、単なる暗号化保存とは異なる。プライバシー漏えいリスクを定量的に保証する点が特徴である。

  98. 問98.匿名加工情報と仮名加工情報は法律上同一の概念であり、加工基準も第三者提供の可否も完全に同じである。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。匿名加工情報は識別・復元不可能まで加工し第三者提供可能なのに対し、仮名加工情報は照合により識別可能で原則第三者提供禁止であり、両者は別概念である。AIガバナンスや法規制の理解を問う設問で問われやすい論点であり、確実に整理しておきたい。

  99. 問99.連合学習(Federated Learning)は生データを集約しないため、共有する勾配やモデル更新からは学習データが一切復元されず、追加のプライバシー保護策は不要である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。連合学習でも共有される勾配やモデル更新から元データが推定される勾配漏えい攻撃のリスクがあり、差分プライバシーや秘密計算の併用が検討される。生データ非集約だけでは安全とは言えない。

  100. 問100.アジャイルガバナンスは、固定的なルールを事前に定めるのではなく、環境変化に応じてゴール設定・分析・改善を反復的に行う統治の考え方である。

    正解:○(正しい)

    解説:アジャイルガバナンスは技術や社会の急速な変化に対応するため、ゴール設定・システムデザイン・運用・評価・改善のサイクルを継続的に回す柔軟な統治モデルであり、日本のAIガバナンス方針の基盤となっている。

  101. 問101.ISO/IEC 42001はAIマネジメントシステム(AIMS)に関する国際規格であり、組織がAIを責任を持って開発・運用するための要求事項を定めている。

    正解:○(正しい)

    解説:ISO/IEC 42001は2023年に発行されたAIマネジメントシステムの国際規格で、リスク管理やライフサイクルを通じた継続的改善などAIガバナンスの要求事項を規定している。

  102. 問102.AIガバナンスにおいて、リスクの特定・評価・低減を継続的に行うリスクマネジメントの考え方は重要でない。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。AIガバナンスではAIライフサイクル全体でリスクを特定・評価・低減し継続的に見直すリスクマネジメントが中核であり、NIST AI RMF等もこの考え方に基づく。

  103. 問103.敵対的事例(adversarial example)は、人間には知覚できない微小な摂動を入力に加えることでモデルの誤分類を誘発する攻撃手法である。

    正解:○(正しい)

    解説:敵対的事例は入力に人間が気づきにくい摂動を加え、画像認識などのモデルに誤った予測をさせる攻撃で、自動運転や顔認証のセキュリティ上の脅威となる。G検定の社会実装分野で頻出のため、定義と関連概念の違いを正確に押さえておきたい。

  104. 問104.データポイズニング攻撃は、学習データに悪意あるサンプルを混入させてモデルの挙動を意図的に劣化・操作する攻撃である。

    正解:○(正しい)

    解説:データポイズニングは学習段階で汚染データを注入し、モデル全体の精度低下や特定入力でのバックドア(トロイの木馬)動作を仕込む攻撃であり、データ収集経路の検証が対策となる。

  105. 問105.モデル抽出攻撃(model extraction)は、サーバへ物理的に侵入してモデルファイルを直接コピーする攻撃を指し、推論APIの入出力を収集する手法は含まない。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。モデル抽出攻撃は公開された推論APIに多数の入力を与えて入出力対を収集し、内部モデルを近似的に複製する攻撃を指す。物理侵入を必要とせず、レート制限や出力摂動が対策とされる。

  106. 問106.メンバーシップ推論攻撃(membership inference)は、ある特定のデータがモデルの学習に使われたか否かを推定する攻撃であり、プライバシー上の脅威となる。

    正解:○(正しい)

    解説:メンバーシップ推論攻撃はモデルの出力確信度などから、特定サンプルが学習データに含まれていたかを推定する攻撃で、医療データ等では個人のプライバシー漏えいにつながる。

  107. 問107.敵対的攻撃への防御として、敵対的事例を学習に含める『敵対的学習(adversarial training)』はまったく効果がない。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。敵対的学習は敵対的事例を訓練データに加えてモデルの頑健性を高める代表的防御手法であり、完全ではないものの一定の効果が確認されている。AIガバナンスや法規制の理解を問う設問で問われやすい論点であり、確実に整理しておきたい。

  108. 問108.LIME(Local Interpretable Model-agnostic Explanations)は、個々の予測の周辺を線形モデルで局所近似してモデルの判断根拠を説明する手法である。

    正解:○(正しい)

    解説:LIMEは任意のブラックボックスモデルに適用でき、対象サンプル近傍を解釈しやすい単純モデルで局所近似することで、その予測に寄与した特徴を説明するモデル非依存の手法である。

  109. 問109.SHAP(SHapley Additive exPlanations)は、モデルの予測精度そのものを向上させる学習アルゴリズムであり、特徴量の寄与を説明する手法ではない。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。SHAPはゲーム理論のシャープレイ値に基づき各特徴量の予測への寄与を公平に配分して説明する手法であり、精度を高める学習アルゴリズムではない。局所・大域双方の説明に利用できる。

  110. 問110.一般に、モデルの予測精度と解釈性(説明可能性)の間にはトレードオフが存在する傾向がある。

    正解:○(正しい)

    解説:ディープニューラルネットなど高精度なモデルほど内部が複雑で解釈が難しく、決定木など解釈しやすいモデルは精度が劣る傾向があり、精度と解釈性のトレードオフとして知られる。

  111. 問111.技術的失業(technological unemployment)は、技術革新により従来の仕事が機械やAIに代替され失業が生じる現象を指す。

    正解:○(正しい)

    解説:技術的失業は技術進歩によって人間の労働が機械化・自動化され雇用が失われる現象で、AI普及による職業構造の変化やリスキリングの必要性として論じられる。近年の出題傾向としてAI倫理・法規制の周辺知識まで含めて問われるため注意したい。

  112. 問112.著作権法上、プログラムの著作物の保護は、そのプログラムを作成するために用いるプログラム言語・規約・解法には及ばない。

    正解:○(正しい)

    解説:著作権法第10条第3項による。「解法」はプログラムにおける電子計算機への指令の組合せの方法(同項第3号)をいい、アルゴリズムそのものは著作権では保護されない。

  113. 問113.AIの普及は新たな職種を一切生み出さず、既存の雇用を一方的に減少させるだけだと経済学的に確定している。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。AIは一部の業務を代替する一方、データ分析やAI運用など新たな職種・需要も生み出すとされ、影響は職種により増減双方があり一方的減少とは確定していない。AIガバナンスや法規制の理解を問う設問で問われやすい論点であり、確実に整理しておきたい。

  114. 問114.FATEと呼ばれるAI倫理の枠組みに含まれる4要素として最も適切なものはどれか。

    • ア.公平性・説明責任・透明性・倫理性
    • イ.速度・精度・効率・拡張性
    • ウ.可用性・完全性・機密性・否認防止
    • エ.学習・推論・評価・配備

    正解:ア.公平性・説明責任・透明性・倫理性

    解説:FATEはFairness(公平性)・Accountability(説明責任)・Transparency(透明性)・Ethics(倫理性)の頭文字で、責任あるAIの設計原則を表す。CIA(機密性等)は情報セキュリティの概念。

  115. 問115.AIの公平性に関する『不可能性定理』が示す内容として最も適切なものはどれか。

    • ア.精度を上げれば公平性も必ず向上する
    • イ.複数の公平性指標を一般に同時には完全に満たせない
    • ウ.公平性は法律でのみ定義される
    • エ.バイアスはデータ量を増やせば必ず消える

    正解:イ.複数の公平性指標を一般に同時には完全に満たせない

    解説:公平性の不可能性定理は、Demographic ParityやEqualized Oddsなど複数の公平性基準を一般のケースで同時に完全に満たすことはできないことを示し、目的に応じた基準選択が必要となる。

  116. 問116.学習データに含まれる社会的偏見がモデルに反映されてしまうバイアスを何と呼ぶか、最も適切なものはどれか。

    • ア.正則化バイアス
    • イ.量子バイアス
    • ウ.歴史的バイアス(historical bias)
    • エ.勾配バイアス

    正解:ウ.歴史的バイアス(historical bias)

    解説:歴史的バイアスは過去の社会構造や差別が反映されたデータをそのまま学習することで生じるバイアスで、採用や与信のAIで公平性問題を引き起こす要因となる。AIガバナンスや法規制の理解を問う設問で問われやすい論点であり、確実に整理しておきたい。

  117. 問117.GDPRにおいて『忘れられる権利』とも呼ばれる権利として最も適切なものはどれか。

    • ア.異議申立権
    • イ.データポータビリティ権
    • ウ.アクセス権
    • エ.消去権(right to erasure)

    正解:エ.消去権(right to erasure)

    解説:消去権(right to erasure)はGDPR第17条が定める、一定要件下で自己の個人データの削除を求められる権利で、いわゆる『忘れられる権利』として知られる。

  118. 問118.日本の個人情報保護法において、特定の個人を識別できないよう加工し復元も不可能にした、第三者提供が比較的容易な情報はどれか。

    • ア.匿名加工情報
    • イ.仮名加工情報
    • ウ.要配慮個人情報
    • エ.個人関連情報

    正解:ア.匿名加工情報

    解説:匿名加工情報は特定個人の識別と復元を不可能にした情報で、加工基準・公表義務等を満たせば本人同意なく第三者提供できる。仮名加工情報は原則第三者提供禁止である点が異なる。

  119. 問119.GDPRで本人に重大な影響を及ぼす自動化された意思決定のみに基づく処理について本人を保護する条文はどれか。

    • ア.第5条(処理の原則)
    • イ.第22条(自動化された意思決定)
    • ウ.第33条(侵害通知)
    • エ.第44条(移転の一般原則)

    正解:イ.第22条(自動化された意思決定)

    解説:GDPR第22条は、本人に法的効果や同等の重大な影響を及ぼす自動化された意思決定のみに基づく処理に服しない権利を定め、AIによる与信・採用判断が論点となる。AIガバナンスや法規制の理解を問う設問で問われやすい論点であり、確実に整理しておきたい。

  120. 問120.EU域外の国・地域への個人データの移転について、欧州委員会がその国・地域のデータ保護の水準を評価して決定し、個別の許可なしに移転できるようにする仕組みを何というか。

    • ア.拘束的企業準則(BCR)
    • イ.標準契約条項(SCC)
    • ウ.十分性認定(adequacy decision)
    • エ.明示的同意(explicit consent)

    正解:ウ.十分性認定(adequacy decision)

    解説:十分性認定は、第三国やその中の地域・部門が十分なデータ保護の水準を確保していると欧州委員会が決定する仕組みで、認定された先へは個別の許可なしに個人データを移転できる。日本も2019年1月に認定を受けている。拘束的企業準則(BCR)と標準契約条項(SCC)は、十分性認定が無い移転先へ移すときに管理者や処理者が講じる「適切な保護措置」の手段である。明示的同意は、十分性認定も適切な保護措置も無い場合に限って使える例外的な移転の根拠である。

    根拠: 個人情報保護委員会「GDPR(General Data Protection Regulation:一般データ保護規則)」仮日本語訳 第45条(十分性認定に基づく移転)・第46条(適切な保護措置に従った移転:拘束的企業準則・標準データ保護条項)・第47条(拘束的企業準則)・第49条1項(a)(明示的同意による例外) / 個人情報保護委員会「日EU間・日英間のデータ越境移転について」 日EU間の越境データ移転(欧州委員会がGDPR第45条に基づく我が国の十分性認定を2019年1月23日付けで決定)

  121. 問121.日本の著作権法で機械学習等の情報解析目的の著作物利用を原則認める条文はどれか。

    • ア.第30条の3
    • イ.第32条
    • ウ.第21条
    • エ.第30条の4

    正解:エ.第30条の4

    解説:著作権法30条の4は、著作物に表現された思想又は感情を自ら享受し又は他人に享受させることを目的としない利用を、必要と認められる限度で、方法を問わず認める規定で、情報解析の用に供する場合(同条2号)が例に挙がる。ただし著作権者の利益を不当に害する場合は除かれる。30条の3は許諾等を得るための検討の過程における利用、32条は公表された著作物の引用、21条は著作者が専有する複製権の規定である。

    根拠: 著作権法 第30条の4 (出典: e-Gov法令検索)

  122. 問122.生成AIの出力が著作権侵害となるか判断する際の主要な2要素として最も適切なものはどれか。

    • ア.依拠性と類似性
    • イ.新規性と進歩性
    • ウ.公開性と独創性
    • エ.有用性と再現性

    正解:ア.依拠性と類似性

    解説:著作権侵害は既存著作物への『依拠性』と表現上の『類似性』により判断され、生成AIの出力でも両者が認められれば侵害が成立しうる。新規性・進歩性は特許の要件である。

  123. 問123.純粋にAIが自律生成し人間の創作的寄与が認められない生成物の日本における著作権の扱いとして最も適切なものはどれか。

    • ア.常にAI開発者に著作権が帰属する
    • イ.原則として著作権は発生しないと整理される
    • ウ.自動的にパブリックドメインとして登録される
    • エ.学習データ提供者全員の共有著作物となる

    正解:イ.原則として著作権は発生しないと整理される

    解説:著作物は人間の思想・感情の創作的表現であり、人間の創作的寄与がない純粋なAI自動生成物には原則として著作権が発生しないと整理される。利用者の創作的関与の程度が論点となる。

  124. 問124.EU AI Actのリスク分類で、政府によるソーシャルスコアリングが該当する区分はどれか。

    • ア.最小リスク
    • イ.限定リスク
    • ウ.許容できないリスク(禁止)
    • エ.高リスク

    正解:ウ.許容できないリスク(禁止)

    解説:EU AI Actは政府によるソーシャルスコアリングや法執行目的の公共空間リアルタイム生体認証等を許容できないリスクとして原則禁止に分類している。G検定の社会実装分野で頻出のため、定義と関連概念の違いを正確に押さえておきたい。

  125. 問125.EU AI Actで適合性評価やリスク管理、ログ保存などの義務が課される代表的な区分はどれか。

    • ア.許容できないリスク
    • イ.最小リスク
    • ウ.限定リスク
    • エ.高リスク

    正解:エ.高リスク

    解説:高リスクAI(医療機器・採用・与信・重要インフラ等)には適合性評価、リスク管理システム、データガバナンス、ログ保存、人間による監督などの義務が課される。AIガバナンスや法規制の理解を問う設問で問われやすい論点であり、確実に整理しておきたい。

  126. 問126.2024年に公表された日本のAIガバナンスに関する統合的な指針として最も適切なものはどれか。

    • ア.AI事業者ガイドライン
    • イ.EU AI Act
    • ウ.GDPR
    • エ.ISO 9001

    正解:ア.AI事業者ガイドライン

    解説:AI事業者ガイドラインは2024年に総務省・経済産業省が従来の複数指針を統合して公表したもので、開発者・提供者・利用者の主体別に遵守事項を整理している。近年の出題傾向としてAI倫理・法規制の周辺知識まで含めて問われるため注意したい。

  127. 問127.日本のAI規制アプローチの特徴として、2026年時点で最も適切なものはどれか。

    • ア.包括的な罰則付きハードロー中心
    • イ.ガイドライン等のソフトロー中心
    • ウ.AIの利用を全面禁止
    • エ.規制は一切存在しない

    正解:イ.ガイドライン等のソフトロー中心

    解説:日本は2025年に「人工知能関連技術の研究開発及び活用の推進に関する法律」(AI法)を制定したが、これは基本計画や人工知能戦略本部を定める推進法で罰則はない。具体的な規律はAI事業者ガイドライン等のソフトローが中心で、EU AI Actのような罰則付きの包括的規制とは方向性が異なる。

  128. 問128.AIシステム提供者に対し技術文書整備や学習データ概要の公開等を求めるEU AI Actの対象として近年加わった区分はどれか。

    • ア.強化学習エージェント
    • イ.古典的ルールベースシステム
    • ウ.汎用目的AI(GPAI)モデル
    • エ.オフライン統計ソフト

    正解:ウ.汎用目的AI(GPAI)モデル

    解説:EU AI Actは汎用目的AI(General Purpose AI)モデルの提供者に技術文書・学習データ概要公開・著作権遵守等を課し、システミックリスクを持つモデルにはより厳格な義務を定める。

  129. 問129.集計結果に制御されたノイズを加え、特定個人のデータ有無による出力差を小さくしてプライバシーを定量保証する技術はどれか。

    • ア.連合学習
    • イ.転移学習
    • ウ.敵対的学習
    • エ.差分プライバシー

    正解:エ.差分プライバシー

    解説:差分プライバシーは出力に数学的に制御されたノイズを加え、ある個人のデータが含まれるか否かによる結果差を抑えることで、プライバシー漏えいリスクを定量的に保証する技術である。

  130. 問130.生データを各端末・拠点に置いたまま、モデルの更新情報のみを集約して学習する手法はどれか。

    • ア.連合学習(Federated Learning)
    • イ.蒸留学習
    • ウ.差分プライバシー
    • エ.敵対的生成

    正解:ア.連合学習(Federated Learning)

    解説:連合学習は各端末や組織が保有する生データを中央に集めず、学習したモデル更新(勾配等)のみを集約することで、プライバシーを保ちつつ協調学習を実現する手法である。G検定の社会実装分野で頻出のため、定義と関連概念の違いを正確に押さえておきたい。

  131. 問131.仮名加工情報の特徴として最も適切なものはどれか。

    • ア.復元不可能まで加工し第三者提供が容易
    • イ.他の情報と照合しなければ個人を識別できず原則第三者提供は禁止
    • ウ.要配慮個人情報の一種である
    • エ.加工せず取得した生の個人情報である

    正解:イ.他の情報と照合しなければ個人を識別できず原則第三者提供は禁止

    解説:仮名加工情報は他の情報と照合しない限り個人を識別できないよう加工した情報で、内部分析等の利用が想定され、原則として第三者提供は禁止される点が匿名加工情報と異なる。

  132. 問132.環境変化に応じてゴール設定・運用・評価・改善のサイクルを反復するAI統治の考え方を何というか。

    • ア.ウォーターフォールガバナンス
    • イ.集中型ガバナンス
    • ウ.アジャイルガバナンス
    • エ.静的ガバナンス

    正解:ウ.アジャイルガバナンス

    解説:アジャイルガバナンスは固定的事前ルールではなく、技術・社会の変化に応じてゴール設定・システムデザイン・運用・評価・改善を反復的に回す柔軟な統治モデルである。近年の出題傾向としてAI倫理・法規制の周辺知識まで含めて問われるため注意したい。

  133. 問133.AIマネジメントシステム(AIMS)に関する国際規格として最も適切なものはどれか。

    • ア.ISO/IEC 27001
    • イ.ISO 14001
    • ウ.ISO/IEC 20000
    • エ.ISO/IEC 42001

    正解:エ.ISO/IEC 42001

    解説:ISO/IEC 42001は2023年発行のAIマネジメントシステム国際規格で、AIライフサイクル全体のリスク管理や継続的改善などの要求事項を定める。27001は情報セキュリティ規格である。

  134. 問134.米国NISTが公表した、AIのリスクを管理するためのフレームワークはどれか。

    • ア.AI RMF(AI Risk Management Framework)
    • イ.COBIT
    • ウ.PMBOK
    • エ.ITIL

    正解:ア.AI RMF(AI Risk Management Framework)

    解説:NIST AI RMFはAIシステムのリスクを統治(Govern)・特定(Map)・測定(Measure)・管理(Manage)の機能で体系的に管理する自主的フレームワークである。

  135. 問135.画像に人間が気づきにくい微小な摂動を加えてモデルを誤分類させる攻撃を何というか。

    • ア.データポイズニング
    • イ.敵対的事例(adversarial example)
    • ウ.モデル抽出
    • エ.メンバーシップ推論

    正解:イ.敵対的事例(adversarial example)

    解説:敵対的事例は入力に人間が知覚しにくい摂動を加えてモデルの誤分類を誘発する攻撃で、推論(テスト)段階での脅威となる。データポイズニングは学習段階の攻撃である。近年の出題傾向としてAI倫理・法規制の周辺知識まで含めて問われるため注意したい。

  136. 問136.モデルの学習段階で訓練用のサンプルに悪意あるものを混入させ、挙動を意図的に操作・劣化させる攻撃はどれか。

    • ア.敵対的事例
    • イ.プロンプトインジェクション
    • ウ.データポイズニング
    • エ.メンバーシップ推論攻撃

    正解:ウ.データポイズニング

    解説:データポイズニングは、学習段階で訓練データに悪意あるサンプルを混ぜ、モデルの精度を下げたり、特定の入力で攻撃者の望む動作(バックドア)をさせたりする攻撃で、データの収集経路や品質の検証が対策となる。敵対的事例は、学習済みモデルの推論時に入力へ人が気づきにくい摂動を加えて誤分類させるもの。プロンプトインジェクションは、生成AIへの入力文でシステムの指示を上書きさせるもの。メンバーシップ推論攻撃は、ある事例が学習に使われたかを推定するプライバシー攻撃である。

    根拠: NIST AI 100-2e2025 Adversarial Machine Learning: A Taxonomy and Terminology of Attacks and Mitigations(2025年3月) 2.1(evasion=テスト時の入力改変で adversarial examples を作る、backdoor poisoning)・2.3 Poisoning Attacks(adversarial attacks during the training stage)・2.4.2 Membership Inference(学習に使われたかを判定)・3.1/3.3(prompt injection がシステムプロンプトの指示を上書き)

  137. 問137.公開された推論APIへ多数問い合わせ、その入出力から内部モデルを近似複製しようとする攻撃はどれか。

    • ア.モデル反転攻撃
    • イ.メンバーシップ推論攻撃
    • ウ.敵対的事例による攻撃
    • エ.モデル抽出攻撃

    正解:エ.モデル抽出攻撃

    解説:モデル抽出攻撃(モデル窃取)は、公開された推論APIなどに問い合わせを繰り返し、得た入出力から、提供者が秘匿している学習済みモデルの構造やパラメータを割り出し、同じ働きをするモデルを作ろうとする攻撃。問い合わせ回数の制限や不審な問い合わせの検知が対策に挙げられる。モデル反転攻撃は学習データのクラスの代表像などを復元する攻撃、メンバーシップ推論攻撃は特定のデータが学習に使われたかを推定する攻撃、敵対的事例による攻撃は入力にわずかな加工をして誤った予測をさせる攻撃で、どれもモデルの複製を目的としない。

    根拠: NIST AI 100-2e2025 Adversarial Machine Learning: A Taxonomy and Terminology of Attacks and Mitigations(2025年3月) 2.4.4 Model Extraction(PDF p.44〜45:MLaaS のモデルにクエリを送りアーキテクチャとパラメータを抽出、Tramèr らの model stealing)、2.4.5 Mitigations(PDF p.46:クエリの制限・不審なクエリの検知)、2.4.2 Membership Inference(PDF p.42)、2.4.1 Data Reconstruction(PDF p.41:model inversion はクラスの代表像を再構成)、2.1.1(PDF p.19:evasion attacks は adversarial example で予測を変える)

  138. 問138.特定のデータがモデルの学習に使われたか否かを推定し、プライバシー漏えいにつながる攻撃はどれか。

    • ア.メンバーシップ推論攻撃
    • イ.蒸留攻撃
    • ウ.敵対的学習
    • エ.勾配降下攻撃

    正解:ア.メンバーシップ推論攻撃

    解説:メンバーシップ推論攻撃は出力確信度などから特定サンプルが学習データに含まれたかを推定する攻撃で、医療データ等では個人のプライバシー侵害につながる。近年の出題傾向としてAI倫理・法規制の周辺知識まで含めて問われるため注意したい。

  139. 問139.大規模言語モデルに不正な指示を紛れ込ませ、本来の制約を回避させる代表的な攻撃はどれか。

    • ア.オーバーフィッティング
    • イ.プロンプトインジェクション
    • ウ.勾配消失
    • エ.ドロップアウト

    正解:イ.プロンプトインジェクション

    解説:プロンプトインジェクションは入力や外部データに悪意ある指示を埋め込み、LLMのガードレールや指示を上書き・回避させる攻撃で、入力検証や権限分離が対策となる。G検定の社会実装分野で頻出のため、定義と関連概念の違いを正確に押さえておきたい。

  140. 問140.対象サンプルの近傍を解釈しやすい単純モデルで局所近似し、予測根拠を説明するモデル非依存手法はどれか。

    • ア.SHAP
    • イ.Grad-CAM
    • ウ.LIME
    • エ.t-SNE

    正解:ウ.LIME

    解説:LIMEは任意のブラックボックスモデルに適用でき、対象サンプル近傍を線形モデル等で局所近似してその予測に寄与した特徴を示す。Grad-CAMはCNNの可視化手法である。

  141. 問141.協力ゲーム理論のシャープレイ値を用いて各特徴量の予測寄与を公平に配分する説明手法はどれか。

    • ア.LIME
    • イ.決定木
    • ウ.k-means
    • エ.SHAP

    正解:エ.SHAP

    解説:SHAPはシャープレイ値に基づき各特徴量が予測値へ与えた貢献度を加法的に分解して算出する手法で、局所・大域双方の説明に利用できる。近年の出題傾向としてAI倫理・法規制の周辺知識まで含めて問われるため注意したい。

  142. 問142.CNNの判断において画像のどの領域が予測に寄与したかをヒートマップで可視化する代表的手法はどれか。

    • ア.Grad-CAM
    • イ.Adam
    • ウ.Dropout
    • エ.LSTM

    正解:ア.Grad-CAM

    解説:Grad-CAM(Gradient-weighted Class Activation Mapping)は畳み込み層の勾配を用い、予測に寄与した画像領域をヒートマップで可視化するXAI手法である。

  143. 問143.技術革新により従来の仕事がAIや機械に代替され失業が生じる現象を何というか。

    • ア.フリクション失業
    • イ.技術的失業(technological unemployment)
    • ウ.自発的失業
    • エ.季節的失業

    正解:イ.技術的失業(technological unemployment)

    解説:技術的失業は技術進歩によって人間労働が自動化・代替され雇用が失われる現象で、AI普及による職業構造変化やリスキリングの必要性として論じられる。AIガバナンスや法規制の理解を問う設問で問われやすい論点であり、確実に整理しておきたい。

  144. 問144.個人情報保護法で、生存する個人に関する情報であって、個人情報・仮名加工情報・匿名加工情報のいずれにも該当しないもの(Cookieに紐づく閲覧履歴など)を何というか。

    • ア.要配慮個人情報
    • イ.個人識別符号
    • ウ.個人関連情報
    • エ.保有個人データ

    正解:ウ.個人関連情報

    解説:個人情報保護法第2条第7項の「個人関連情報」である。提供先で個人データとして取得されることが想定される場合、提供元は本人の同意が得られていることなどを確認しなければならない(第31条)。

  145. 問145.SNSや検索サービスで、アルゴリズムが利用者の閲覧履歴や関心に合わせて表示する情報を選別した結果、利用者が自分の見たい情報ばかりに囲まれ、異なる意見に触れにくくなる状態を何というか。

    • ア.エコーチェンバー
    • イ.ディープフェイク
    • ウ.アルゴリズムバイアス
    • エ.フィルターバブル

    正解:エ.フィルターバブル

    解説:アルゴリズムによる個人向けの選別で情報の泡に包まれる状態をフィルターバブルと呼ぶ(Pariser, 2011)。エコーチェンバーは、似た意見の人どうしが閉じた空間でやり取りを重ね、特定の意見が増幅される現象を指す。どちらもシラバス「14. 民主主義」で民主主義への影響として扱われる。

  146. 問146.従業者等がした職務発明について、特許法の定めとして正しいものはどれか。

    • ア.勤務規則であらかじめ定めれば、特許を受ける権利は発生した時から使用者等に帰属する
    • イ.勤務規則であらかじめ定めれば、職務発明以外の発明についても使用者等に権利を取得させられる
    • ウ.勤務規則で使用者等に権利を取得させたときは、従業者等は相当の利益を受ける権利を失う
    • エ.勤務規則に定めがなくても、使用者等は従業者等が特許を受けた職務発明について専用実施権を有する

    正解:ア.勤務規則であらかじめ定めれば、特許を受ける権利は発生した時から使用者等に帰属する

    解説:契約や勤務規則であらかじめ使用者等に取得させると定めれば、職務発明の特許を受ける権利は発生した時から使用者等に帰属する(特許法35条3項)。職務発明以外の発明についてあらかじめ権利を取得させる定めは無効(同条2項)、権利を取得させた従業者等は相当の利益を受ける権利を有し(同条4項)、定めがない場合に使用者等が持つのは専用実施権ではなく通常実施権である(同条1項)。

  147. 問147.製造業でセンサーやAIを活用し設備の故障を事前に予測する保全手法を何というか。

    • ア.事後保全
    • イ.予知保全(predictive maintenance)
    • ウ.無保全
    • エ.時間基準保全

    正解:イ.予知保全(predictive maintenance)

    解説:予知保全はセンサーデータをAIで分析し設備の異常兆候を検知して故障前に対処する手法で、スマートファクトリーにおける代表的なAI応用である。近年の出題傾向としてAI倫理・法規制の周辺知識まで含めて問われるため注意したい。

  148. 問148.医療AIの社会実装における重要な留意点として最も適切でないものはどれか。

    • ア.診断根拠の説明可能性の確保
    • イ.学習データの偏りによる診断格差への配慮
    • ウ.精度向上のため患者同意は不要とすること
    • エ.薬機法等の規制適合と承認

    正解:ウ.精度向上のため患者同意は不要とすること

    解説:医療AIでも患者の同意やプライバシー保護は必須であり、同意を不要とするのは不適切。説明可能性・データの偏りへの配慮・規制適合は重要な留意点である。G検定の社会実装分野で頻出のため、定義と関連概念の違いを正確に押さえておきたい。

  149. 問149.科学技術の倫理的・法的・社会的課題を総合的に検討する枠組みを表す略語はどれか。

    • ア.SDGs
    • イ.ESG
    • ウ.KPI
    • エ.ELSI

    正解:エ.ELSI

    解説:ELSI(Ethical, Legal and Social Issues/Implications)は新技術がもたらす倫理的・法的・社会的課題を一体的に検討する枠組みで、AIや遺伝子技術等で重視される。

  150. 問150.日本政府が掲げる『人間中心のAI社会原則』に含まれる原則として最も適切なものはどれか。

    • ア.プライバシー確保の原則
    • イ.完全自動化の原則
    • ウ.規制撤廃の原則
    • エ.利益最大化原則

    正解:ア.プライバシー確保の原則

    解説:人間中心のAI社会原則は、人間中心・教育リテラシー・プライバシー確保・セキュリティ確保・公正競争・公平性と説明責任と透明性・イノベーションの7原則からなる。近年の出題傾向としてAI倫理・法規制の周辺知識まで含めて問われるため注意したい。

  151. 問151.畳み込みニューラルネットワーク(CNN)は、畳み込み層とプーリング層を組み合わせて画像の局所的特徴を抽出する構造を持つ。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。CNNは畳み込み層でフィルタを用いて画像の局所的な特徴を抽出し、プーリング層で位置不変性と次元削減を実現する、画像認識で標準的に使われる代表的なモデル構造である。

  152. 問152.プーリング層には学習可能なパラメータが多数存在し、誤差逆伝播で重みが更新される。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。最大プーリングや平均プーリングは固定の集約演算であって学習可能な重みを基本的に持たない。学習対象の重みを持つ畳み込み層や全結合層とはこの点が大きく異なる。

  153. 問153.ストライドが大きいほど、畳み込み演算で出力される特徴マップのサイズは小さくなる傾向がある。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。ストライドはフィルタを滑らせる際の移動量を表し、これを大きくするとフィルタを適用する回数が減るため、結果として出力される特徴マップの空間サイズは小さくなる。

  154. 問154.プーリングを行うと特徴マップの空間サイズが大きくなり、後続の計算量とパラメータ数が増加する。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくはプーリングは特徴マップの空間サイズを縮小するダウンサンプリング処理であり、後続層の計算量を削減し、位置の微小なずれに対する頑健性をもたらす役割を持つ。

  155. 問155.AlexNetは2012年のILSVRCで圧倒的な精度を示し、ReLUやドロップアウト、GPU活用などで深層学習の有効性を世に示した。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。AlexNetはReLU活性化関数やドロップアウト、複数GPUでの学習などを採用し、従来手法を大きく上回る精度を達成して深層学習ブームを引き起こした記念碑的なモデルである。

  156. 問156.pix2pixは、対応関係のない2つの画像集合だけから画像変換を学習する手法であり、入力画像と出力画像のペアは必要としない。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。pix2pixは条件付きGANで、線画と写真のように対応する入力・出力画像のペアを使って画像変換を学習する。ペアなしで学習できるのは、サイクル一貫性損失を使うCycleGANである。

  157. 問157.VGGは、3×3の小さな畳み込みフィルタを多数積み重ねることで深いネットワークを構築したモデルである。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。VGGは3×3畳み込みの繰り返しによって層を深くする規則的でシンプルな構造を持ち、その高い特徴抽出能力ゆえに転移学習の特徴抽出器としても広く利用されている。

  158. 問158.EfficientNetは深さ・幅・解像度を無関係にばらばらに調整するだけのモデルであり、複合スケーリングという考え方は採用していない。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくはEfficientNetはネットワークの深さ・幅・入力解像度をバランスよく同時に拡大する複合スケーリング(compound scaling)を提案した点が核心であり、無関係に調整するという説明は誤りである。

  159. 問159.GoogLeNet(Inception)は、異なるサイズの畳み込みを並列に行うInceptionモジュールを採用している。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。Inceptionモジュールは1×1・3×3・5×5の畳み込みやプーリングを並列に適用し、1×1畳み込みで計算量を抑えながら多様なスケールの特徴を同時に捉える工夫を備えている。

  160. 問160.ImageNetは数十枚程度の小規模な画像しか含まないデータセットであり、大規模な学習には不向きである。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくはImageNetは数百万枚規模・1000クラス以上を含む大規模な画像データセットであり、その豊富なデータが深層学習の発展を支えた代表的な存在として知られている。

  161. 問161.OpenPoseは、1枚の画像に写る複数の人物について、関節などの特徴点の位置を検出して人物ごとに結びつけ、骨格として推定する姿勢推定の手法である。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。OpenPose は画像全体から関節などの特徴点を検出し、それらを人物ごとに結びつけて骨格を求める(ボトムアップ型)ため、写っている人数が増えても処理時間が増えにくい。

  162. 問162.R-CNNは画像全体を一度の順伝播で処理するため、Faster R-CNNよりも推論が高速な検出手法である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくはR-CNNは多数の領域候補ごとにCNNを繰り返し適用するため低速であり、後続のFast R-CNNやFaster R-CNNがこの計算を共有・効率化することで大幅に高速化した。

  163. 問163.DenseNetは、各層を後続のすべての層と密に結合し、特徴の再利用を促進するアーキテクチャである。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。DenseNetは前方の全層の特徴マップを連結して各層へ渡す密な結合を採用し、これにより勾配の伝播が改善され、少ないパラメータで効率よく学習できる利点を持つ。

  164. 問164.mAP(mean Average Precision)は物体検出モデルの性能を表す指標であり、値が小さいほど検出性能が高いことを示す。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくはmAPは値が大きいほど検出性能が高いことを示す指標であり、各クラスの平均適合率(AP)を求めて全クラスで平均したものとして物体検出の評価に広く用いられる。

  165. 問165.ILSVRCは、ImageNetデータセットを用いて画像分類などの精度を競う大規模な画像認識コンペティションである。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。ILSVRCはImageNetの大量の画像を用いて分類や検出の精度を競う大会であり、AlexNetやResNetをはじめ数々の重要なモデルが登場する舞台となってきた。

  166. 問166.SegNetは物体検出専用のモデルであり、セマンティックセグメンテーションには利用できない。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくはSegNetはエンコーダ・デコーダ構造を持つセマンティックセグメンテーション向けのモデルであり、物体検出専用という説明は誤りである。プーリング位置を用いた効率的な復元が特徴である。

  167. 問167.Faster R-CNNは、領域候補の生成をネットワーク内のRegion Proposal Network(RPN)で行うことで高速化した二段階検出手法である。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。Faster R-CNNはRPNによって候補領域を生成し検出処理と統合することで、外部の領域提案アルゴリズムに依存していた従来手法よりも高速かつ一体的な学習を実現した。

  168. 問168.インスタンスセグメンテーションは、同じクラスの個々の物体を区別せず一括して同一ラベルとして扱う点でセマンティックセグメンテーションと同一である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくはインスタンスセグメンテーションは同一クラスでも個々の物体(インスタンス)を区別して扱う点が、個体を区別しないセマンティックセグメンテーションとの本質的な違いである。

  169. 問169.YOLOは画像をグリッドに分割し、領域候補の生成と分類を一体化して一度の推論で検出を行う一段階型の手法である。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。YOLO(You Only Look Once)は分類と位置推定を単一のネットワークで同時に行うため、候補生成と分類を分ける二段階法に比べて高速であり、リアルタイム検出に適している。

  170. 問170.FPN(Feature Pyramid Network)は、CNNの最も深い層の特徴マップだけを使って物体を検出するため、小さな物体の検出が苦手になりやすい構造である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。FPN は深い層の意味的に強い特徴をトップダウンに拡大し、浅い層の解像度の高い特徴と横方向の接続で足し合わせて、複数の解像度の特徴マップ(ピラミッド)を作る。これにより大きさの異なる物体、特に小さな物体の検出が改善する。

  171. 問171.SSD(Single Shot MultiBox Detector)は、複数スケールの特徴マップを用いて一度の推論で多様な大きさの物体を検出する手法である。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。SSDは異なる解像度の特徴マップから検出を行うことで、小さな物体から大きな物体まで一段階で効率よく検出でき、高速性と精度のバランスに優れた手法として知られる。

  172. 問172.CycleGANは、対応する画像ペアの教師データを必須とし、ペアが無ければスタイル変換を学習できない。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくはCycleGANは対になっていない画像集合からドメイン間の変換を学習できる点が特徴であり、サイクル一貫性損失を用いることでペアの教師データなしに変換を実現する。

  173. 問173.IoU(Intersection over Union)は、予測ボックスと正解ボックスの共通部分の面積を和集合の面積で割って求める指標である。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。IoUは重なり部分の面積を和集合の面積で割った値で、1に近いほど予測位置が正解と一致していることを表し、検出の正誤判定や非最大抑制の閾値などに用いられる。

  174. 問174.Vision Transformer(ViT)は、画像を畳み込み層のみで処理し、Transformerの自己注意機構を一切使わないモデルである。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくはViTは画像をパッチに分割して系列として扱い、Transformerの自己注意機構で各パッチ間の関係を捉えるモデルであり、自己注意機構が処理の中核となっている。

  175. 問175.セマンティックセグメンテーションは、画像中の各画素にクラスラベルを割り当てる画素単位の分類タスクである。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。セマンティックセグメンテーションは画素ごとに「道路」「人」などのラベルを付与する密な予測タスクであり、同一クラスに属する個々の物体は区別しない点が特徴である。

  176. 問176.Grad-CAMは内部のパラメータや勾配を一切参照せず、出力ラベルの文字列だけから注目領域を計算する手法である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくはGrad-CAMは出力クラスに対する特徴マップの勾配を用いて重要度を計算する手法であり、モデル内部の勾配情報を参照する。ラベル文字列だけから計算するという説明は誤りである。

  177. 問177.FCN(Fully Convolutional Network)は、全結合層を畳み込み層に置き換えて任意サイズの入力に対し画素単位の予測を可能にした。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。FCNは全結合層を排して畳み込みのみで構成することで、入力サイズに依存せず画素ごとのクラスマップを出力できるようにした、セグメンテーションの先駆的な手法である。

  178. 問178.AlexNetはシグモイド関数のみを活性化関数として用い、ReLUは一切使用していない。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくはAlexNetはReLUを活性化関数として採用しており、これによって勾配消失を緩和し学習を高速化した点が、このモデルの大きな貢献の一つとして知られている。

  179. 問179.U-Netは、ダウンサンプリングのエンコーダとアップサンプリングのデコーダをスキップ接続で結ぶ対称的な構造を持つセグメンテーションモデルである。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。U-Netはエンコーダとデコーダの間のスキップ接続によって高解像度の位置情報を保持し、医療画像など少量のデータでも高精度なセグメンテーションを実現できる点で広く使われる。

  180. 問180.拡散モデルやGANは、いずれも教師あり分類専用のモデルであり、新規の画像を生成する能力は持たない。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくはGANも拡散モデルもデータを生成する生成モデルであり、本物に近い新規の画像を生成できる。教師あり分類専用で生成能力を持たないという説明は誤りである。

  181. 問181.パノプティックセグメンテーションは、背景の画素分類と個々の物体の識別を一つの枠組みで同時に扱うタスクである。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。パノプティックセグメンテーションはセマンティックセグメンテーションとインスタンスセグメンテーションを統合し、数えられない背景領域の分類と数えられる物体の個体識別を統合的に出力する。

  182. 問182.VGGは層の構造が複雑で不規則なため、転移学習や特徴抽出器としての再利用には適さない。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくはVGGは3×3畳み込みを積み重ねる規則的で単純な構造ゆえに理解や再利用がしやすく、転移学習の特徴抽出器として広く使われており、再利用に適さないという説明は誤りである。

  183. 問183.データ拡張(オーグメンテーション)は、回転や反転、拡大縮小などで学習データを水増しし、過学習を抑え汎化性能を高める手法である。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。データ拡張は既存の画像に様々な変換を加えてデータの多様性を増やすことで、学習データ不足を補い、モデルの過学習を緩和して汎化性能の向上に寄与する有効な手法である。

  184. 問184.セマンティックセグメンテーションは画像全体に一つのラベルだけを付与するため、画像分類と完全に同じタスクである。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくはセマンティックセグメンテーションは画素ごとにラベルを付ける密な予測であり、画像全体に一つのラベルを付与する画像分類とは出力の粒度が異なる別のタスクである。

  185. 問185.転移学習は、大規模データで学習済みのモデルの知識を別の関連タスクに応用する手法であり、少ないデータでも高精度を得やすい。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。転移学習はImageNetなどで獲得した汎用的な特徴を再利用するため、対象タスクのデータが少ない場合でも効率よく学習でき、高い精度を達成しやすいという利点を持つ。

  186. 問186.GoogLeNetのInceptionモジュールは、単一サイズの畳み込みのみを直列に並べた構造であり、複数サイズの畳み込みを並列に行う仕組みは持たない。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくはInceptionモジュールは1×1・3×3・5×5などの畳み込みやプーリングを並列に適用し、多様なスケールの特徴を同時に捉える構造であり、単一サイズの直列構造ではない。

  187. 問187.SENet(Squeeze-and-Excitation Networks)は、チャネルごとの重要度を学習して特徴マップを重み付けする仕組みを導入し、ILSVRC 2017の画像分類で優勝した。

    正解:○(正しい)

    解説:SENetは、特徴マップを空間方向に平均して圧縮(Squeeze)し、全結合層でチャネルごとの重みを求めて掛け合わせる(Excitation)。この仕組みでILSVRC 2017の画像分類部門で1位となった。

  188. 問188.U-Netはエンコーダとデコーダを持つが、両者をつなぐスキップ接続を一切持たない構造であるため、細部の位置情報は復元できない。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくはU-Netはエンコーダとデコーダをスキップ接続で結ぶことで高解像度の位置情報を保持し、輪郭などの細部を精密に復元できる点が大きな特徴であり、接続を持たないという説明は誤りである。

  189. 問189.複数の視点から撮影した画像をもとに、シーンをニューラルネットワークで連続的な関数として表し、新しい視点から見た画像を合成する手法はどれか。

    • ア.StyleGAN
    • イ.NeRF
    • ウ.DCGAN
    • エ.Mask R-CNN

    正解:イ.NeRF

    解説:NeRF(Neural Radiance Fields)は、3次元の位置と視線方向を入力として色と密度を出力するネットワークでシーンを表し、ボリュームレンダリングで任意の視点の画像を合成する。

  190. 問190.異なるサイズの畳み込みを並列に適用するInceptionモジュールを採用したモデルはどれか。

    • ア.VGG
    • イ.U-Net
    • ウ.GoogLeNet
    • エ.YOLO

    正解:ウ.GoogLeNet

    解説:正解はGoogLeNet。Inceptionモジュールによって多スケールの特徴を並列に抽出し、1×1畳み込みで計算量を抑える工夫を取り入れたモデルとして知られている。

  191. 問191.深さ・幅・入力解像度を複合スケーリングでバランスよく拡大することを提案したモデルはどれか。

    • ア.AlexNet
    • イ.LeNet
    • ウ.DenseNet
    • エ.EfficientNet

    正解:エ.EfficientNet

    解説:正解はEfficientNet。深さ・幅・解像度の3要素を最適なバランスで同時に拡大する複合スケーリングにより、少ない計算資源で効率よく高い精度を達成したモデルである。

  192. 問192.領域候補の生成をネットワーク内部のRPNで行い高速化した、二段階型の物体検出手法はどれか。

    • ア.Faster R-CNN
    • イ.YOLO
    • ウ.SSD
    • エ.U-Net

    正解:ア.Faster R-CNN

    解説:正解はFaster R-CNN。Region Proposal Networkで候補領域を生成し検出処理と統合することで、外部の領域提案に依存していたR-CNN系を大きく高速化した二段階型の手法である。

  193. 問193.予測ボックスと正解ボックスの重なり度合いを、共通部分の面積を和集合の面積で割って表す指標はどれか。

    • ア.mAP
    • イ.IoU
    • ウ.F値
    • エ.AUC

    正解:イ.IoU

    解説:正解はIoU。Intersection over Unionは重なり部分の面積を和集合の面積で割った値で、検出の正誤判定や非最大抑制の閾値設定などに用いられる重要な指標である。

  194. 問194.物体検出モデルの総合的な性能評価に広く用いられ、各クラスの平均適合率を平均した指標はどれか。

    • ア.IoU
    • イ.BLEU
    • ウ.mAP
    • エ.再現率

    正解:ウ.mAP

    解説:正解はmAP。mean Average Precisionは各クラスの平均適合率(AP)を求めて全クラスで平均した値で、値が大きいほど検出性能が高いことを示す代表的な評価指標である。

  195. 問195.全結合層を畳み込み層に置き換え、任意サイズの入力に対し画素単位の予測を可能にしたセグメンテーション手法はどれか。

    • ア.YOLO
    • イ.VGG
    • ウ.ViT
    • エ.FCN

    正解:エ.FCN

    解説:正解はFCN。Fully Convolutional Networkは全結合層を排して畳み込みのみで構成し、入力サイズに依存せず画素ごとのクラスマップを出力できるようにした先駆的な手法である。

  196. 問196.エンコーダとデコーダをスキップ接続で結ぶ対称的な構造を持ち、医療画像で広く使われるセグメンテーションモデルはどれか。

    • ア.U-Net
    • イ.AlexNet
    • ウ.GoogLeNet
    • エ.DCGAN

    正解:ア.U-Net

    解説:正解はU-Net。スキップ接続によって高解像度の位置情報を保持し、少量のデータでも高精度なセグメンテーションを実現できるため、医療画像分野などで広く使われている。

  197. 問197.Faster R-CNNを拡張し、各物体のセグメンテーションマスクも同時に出力するインスタンスセグメンテーション手法はどれか。

    • ア.SegNet
    • イ.Mask R-CNN
    • ウ.SSD
    • エ.FCN

    正解:イ.Mask R-CNN

    解説:正解はMask R-CNN。検出ブランチに加えてマスク予測ブランチを持ち、物体ごとの矩形・クラス・画素単位のマスクを同時に出力する代表的なインスタンスセグメンテーション手法である。

  198. 問198.Atrous Convolution(Dilated Convolution)を用いて、パラメータ数を増やさずに受容野を広げ、セマンティックセグメンテーションの精度を高めたモデルとして知られるものはどれか。

    • ア.U-Net
    • イ.FCN
    • ウ.DeepLab
    • エ.SegNet

    正解:ウ.DeepLab

    解説:DeepLab(Chen et al.)は、フィルタの要素の間隔を空けて畳み込むAtrous Convolutionで、解像度とパラメータ数を保ったまま広い範囲の文脈を取り込むセグメンテーションモデルである。U-Netはエンコーダとデコーダをスキップ接続で結ぶ構造、SegNetはプーリング位置を使ってアップサンプリングする構造、FCNは全結合層を畳み込み層に置き換えた構造が特徴である。

  199. 問199.画像をパッチに分割して系列として扱い、Transformerの自己注意機構で画像認識を行うモデルはどれか。

    • ア.FCN
    • イ.DenseNet
    • ウ.SSD
    • エ.ViT

    正解:エ.ViT

    解説:正解はViT。Vision Transformerは画像をパッチに分割して系列入力とし、Transformerの自己注意機構でパッチ間の関係を捉える点で従来のCNNと大きく異なるモデルである。

  200. 問200.物体検出で重なり合う冗長なバウンディングボックスを統合・除去する後処理はどれか。

    • ア.非最大抑制(NMS)
    • イ.パディング
    • ウ.ドロップアウト
    • エ.プーリング

    正解:ア.非最大抑制(NMS)

    解説:正解は非最大抑制(NMS)。IoUの高い重複したボックス群からスコアが最大のものだけを残して他を抑制することで、一つの物体に複数の検出枠が付くのを防ぐ後処理である。

  201. 問201.特徴マップ全体を空間方向に平均してチャネルごとの1値に圧縮し、全結合層の代替として過学習を抑える手法はどれか。

    • ア.最大プーリング
    • イ.グローバルアベレージプーリング
    • ウ.ストライド
    • エ.転置畳み込み

    正解:イ.グローバルアベレージプーリング

    解説:正解はグローバルアベレージプーリング。各チャネルの特徴マップを平均して1値にまとめることで、パラメータの多い全結合層を不要にし、過学習の抑制と軽量化に寄与する。

  202. 問202.MobileNetが計算量とパラメータ数を削減するために採用した畳み込みの方式はどれか。

    • ア.転置畳み込み
    • イ.膨張畳み込み
    • ウ.深さ方向分離可能畳み込み
    • エ.3次元畳み込み

    正解:ウ.深さ方向分離可能畳み込み

    解説:MobileNetは、通常の畳み込みをチャネルごとの空間方向の畳み込み(depthwise)と1×1畳み込み(pointwise)に分ける深さ方向分離可能畳み込みを用いて、計算量とパラメータ数を大きく削減した。

  203. 問203.チャネル方向の次元削減や特徴の線形結合に用いられ、空間方向の受容野が1画素のままとなる畳み込みはどれか。

    • ア.3×3畳み込み
    • イ.転置畳み込み
    • ウ.5×5畳み込み
    • エ.1×1畳み込み

    正解:エ.1×1畳み込み

    解説:正解は1×1畳み込み。空間サイズを変えずにチャネル数を調整・統合できる演算で、Inceptionモジュールなどで計算量削減やチャネル間の特徴統合のために使われる。

  204. 問204.ImageNetを用いて画像分類などの精度を競った大規模な画像認識コンペティションはどれか。

    • ア.ILSVRC
    • イ.COCO
    • ウ.ImageNet
    • エ.MNIST

    正解:ア.ILSVRC

    解説:正解はILSVRC。ImageNetの大量の画像を用いて分類や検出の精度を競う大会であり、AlexNetやResNetなど数々の重要なモデルが登場する舞台となってきた。

  205. 問205.0〜9の手書き数字の28×28画素のグレースケール画像からなり、訓練用6万枚・テスト用1万枚で構成される代表的なデータセットはどれか。

    • ア.CIFAR-10
    • イ.ImageNet
    • ウ.MS COCO
    • エ.MNIST

    正解:エ.MNIST

    解説:MNISTは手書き数字の28×28画素のグレースケール画像を訓練用60,000枚・テスト用10,000枚収録したデータセットである。CIFAR-10は32×32画素のカラー画像10クラス、MS COCOは物体検出・セグメンテーション・キャプション用のデータセットである。

  206. 問206.物体検出で事前に用意した様々な縦横比・大きさの基準矩形を表す用語はどれか。

    • ア.特徴マップ
    • イ.受容野
    • ウ.アンカーボックス
    • エ.カーネル

    正解:ウ.アンカーボックス

    解説:正解はアンカーボックス。複数のスケールやアスペクト比を持つ基準枠であり、Faster R-CNNやSSDはこれを起点に物体の位置とサイズを回帰することで効率的に検出する。

  207. 問207.セマンティックセグメンテーションとインスタンスセグメンテーションを統合し、背景分類と個体識別を同時に扱うタスクはどれか。

    • ア.画像分類
    • イ.物体検出
    • ウ.顕著性検出
    • エ.パノプティックセグメンテーション

    正解:エ.パノプティックセグメンテーション

    解説:正解はパノプティックセグメンテーション。数えられない背景領域の画素分類と、数えられる物体の個体識別を一つの枠組みで統合的に出力するセグメンテーションのタスクである。

  208. 問208.学習済みモデルの重みを初期値として対象タスクのデータで再学習し、ドメインに適合させる手法はどれか。

    • ア.ファインチューニング
    • イ.アンサンブル
    • ウ.プルーニング
    • エ.量子化

    正解:ア.ファインチューニング

    解説:正解はファインチューニング。事前学習済みの重みを起点に追加で学習を行い、対象ドメインに適合させることで、高い精度を効率的に得られる転移学習の代表的な手法である。

  209. 問209.畳み込みニューラルネットワーク(LeNet)の研究などで深層学習の発展に大きく貢献した研究者はどれか。

    • ア.マーヴィン・ミンスキー
    • イ.ヤン・ルカン
    • ウ.アラン・チューリング
    • エ.クロード・シャノン

    正解:イ.ヤン・ルカン

    解説:正解はヤン・ルカン。初期のCNNであるLeNetの研究で知られ、畳み込みネットワークの考案と発展を通じて深層学習の進歩に大きく貢献した研究者として広く認識されている。

  210. 問210.2枚の画像とそれぞれのラベルを一定の比率で線形に混ぜ合わせ、新しい学習データを作るデータ拡張の手法はどれか。

    • ア.Cutout
    • イ.CutMix
    • ウ.Mixup
    • エ.Random Erasing

    正解:ウ.Mixup

    解説:Mixupは2つのサンプルの画像とラベルを同じ比率λで線形に足し合わせる。CutMixは一方の画像の一部の領域を他方に貼り付け、Cutout・Random Erasingは画像の一部の領域を隠す手法である。

  211. 問211.AlexNetで採用され、勾配消失を緩和して学習を高速化した活性化関数はどれか。

    • ア.シグモイド関数
    • イ.tanh
    • ウ.ソフトマックス
    • エ.ReLU

    正解:エ.ReLU

    解説:正解はReLU。正の入力をそのまま通すReLUは勾配消失を緩和し計算も軽量であるため、AlexNet以降の深層学習で標準的に用いられるようになった活性化関数である。

  212. 問212.プーリング層が主に担う役割として最も適切なものはどれか。

    • ア.特徴マップの空間サイズの縮小
    • イ.チャネル数の増加
    • ウ.活性化関数の適用
    • エ.損失関数の計算

    正解:ア.特徴マップの空間サイズの縮小

    解説:正解は特徴マップの空間サイズの縮小。プーリングは領域内を最大値や平均値で集約することで次元削減と位置の微小なずれへの頑健性をもたらし、後続層の計算量を抑える役割を担う。

  213. 問213.残差接続(スキップ接続)が主に解決しようとした問題はどれか。

    • ア.深い層での勾配消失や劣化問題
    • イ.訓練データに過剰に適合し、未知のデータで誤差が大きくなる問題
    • ウ.正解ラベル付きの訓練データが少なく、教師あり学習を十分に行えない問題
    • エ.入力画像の中で物体の位置がずれると、認識結果が変わってしまう問題

    正解:ア.深い層での勾配消失や劣化問題

    解説:残差接続は、層の入力をそのまま出力に足す近道を設け、層には入力との差分(残差)を学習させる仕組みです。ResNetの論文では、層を深くすると精度が頭打ちになった後に悪化し、訓練誤差まで大きくなる劣化問題が示され、これは過学習によるものではないとされました。残差接続は、この深いネットワークを学習させにくい問題を解決するためのもので、過学習の抑制、ラベル付きデータの不足への対処、物体の位置ずれに強くすることを主な目的としたものではありません。

    根拠: He, Zhang, Ren, Sun「Deep Residual Learning for Image Recognition」(arXiv:1512.03385, 2015) Abstract(residual learning framework to ease the training of networks that are substantially deeper)、1. Introduction(degradation problem: accuracy gets saturated and then degrades rapidly; not caused by overfitting, higher training error)

  214. 問214.バウンディングボックスという言葉が指すものとして最も適切なものはどれか。

    • ア.畳み込みフィルタの重み
    • イ.画素ごとのクラスラベル
    • ウ.物体を囲む矩形の枠
    • エ.学習率のスケジュール

    正解:ウ.物体を囲む矩形の枠

    解説:正解は物体を囲む矩形の枠。物体検出ではバウンディングボックスと呼ばれる矩形で対象の位置を表し、その座標とサイズを予測することで画像中の物体がどこにあるかを特定する。

  215. 問215.画像分類タスクの説明として最も適切なものはどれか。

    • ア.各画素にラベルを付与する
    • イ.物体の位置を矩形で特定する
    • ウ.新規画像を生成する
    • エ.画像全体に対し一つのクラスラベルを予測する

    正解:エ.画像全体に対し一つのクラスラベルを予測する

    解説:正解は画像全体に対し一つのクラスラベルを予測すること。画像分類は画像全体が何であるかを判定するタスクで、物体の位置を特定する物体検出や画素ごとに分類するセグメンテーションとは区別される。

  216. 問216.セマンティックセグメンテーションの出力として最も適切なものはどれか。

    • ア.一つのクラスラベル
    • イ.物体ごとのバウンディングボックス
    • ウ.クラスごとの確率の一覧のみ
    • エ.各画素にクラスラベルを割り当てたマップ

    正解:エ.各画素にクラスラベルを割り当てたマップ

    解説:正解は各画素にクラスラベルを割り当てたマップ。セマンティックセグメンテーションは画素単位でクラスを予測する密な予測タスクであり、その出力は画像と同じ大きさのクラスラベルマップとなる。

  217. 問217.転移学習が特に有効に働く状況として最も適切なものはどれか。

    • ア.対象タスクの学習データが少ない場合
    • イ.学習データが極めて大量にある場合
    • ウ.ラベルが全く存在しない場合
    • エ.計算資源が無限にある場合

    正解:ア.対象タスクの学習データが少ない場合

    解説:正解は対象タスクの学習データが少ない場合。転移学習は大規模データで得た汎用特徴を再利用するため、対象タスクのデータが少なくても効率よく学習でき、高い精度を得やすい点で有効である。

  218. 問218.データ拡張の例として最も適切でないものはどれか。

    • ア.画像をランダムな倍率で拡大・縮小する
    • イ.画像をランダムな角度で回転させる
    • ウ.2枚の画像とそのラベルを同じ比率で混ぜ合わせる
    • エ.画像の正解ラベルを無作為に別のクラスへ書き換える

    正解:エ.画像の正解ラベルを無作為に別のクラスへ書き換える

    解説:正解は「画像の正解ラベルを無作為に別のクラスへ書き換える」である。データ拡張は、手元の学習データに変換を加えて新しいデータを作り、過学習を抑える手法で、変換の前後でラベルが正しく保たれることが前提になる。拡大・縮小や回転は代表的な幾何変換で、2枚の画像とそのラベルを同じ比率で混ぜ合わせる手法は Mixup と呼ばれる。ラベルを無作為に書き換えると、画像とラベルの対応が壊れた誤ったデータになるだけで、データ拡張にはならない。

    根拠: Nanni L. et al. "Comparison of Different Image Data Augmentation Approaches", Journal of Imaging 7(12):254, 2021 1. Introduction(augmentation と overfitting)、2. Related Works(geometric transformations・mixing images・caution must be taken to preserve labels)、App1(scaling) / Zhang H. et al. "mixup: Beyond Empirical Risk Minimization" (ICLR 2018) Abstract(convex combinations of pairs of examples and their labels)

  219. 問219.VAEと並ぶ代表的な生成モデルで、生成器と識別器の競合で学習するものはどれか。

    • ア.GAN
    • イ.ランダムフォレスト
    • ウ.ロジスティック回帰
    • エ.決定木

    正解:ア.GAN

    解説:正解はGAN。GANは生成器と識別器を敵対的に競わせて学習する代表的な生成モデルであり、確率分布を明示的に最適化するVAEとは異なるアプローチで本物に近いデータを生成する。

  220. 問220.ViTにおいて画像はどのように入力として扱われるか、最も適切なものはどれか。

    • ア.1画素ずつ時系列として入力する
    • イ.小さなパッチに分割して系列として扱う
    • ウ.畳み込み層のみで処理する
    • エ.周波数成分に変換して入力する

    正解:イ.小さなパッチに分割して系列として扱う

    解説:正解は小さなパッチに分割して系列として扱う。ViTは画像を固定サイズのパッチに分割し、それらを系列としてTransformerに入力して自己注意機構で関係を捉える点が従来のCNNと大きく異なる。

  221. 問221.説明可能性(XAI)の観点でGrad-CAMが提供するものとして最も適切なものはどれか。

    • ア.モデルが着目した画像領域の可視化
    • イ.学習速度の向上
    • ウ.パラメータ数の削減
    • エ.データ拡張の自動生成

    正解:ア.モデルが着目した画像領域の可視化

    解説:正解はモデルが着目した画像領域の可視化。Grad-CAMは出力クラスへの勾配を用いてモデルが判断に用いた重要な領域をヒートマップで可視化し、判断根拠の理解を助ける説明可能性の手法である。

  222. 問222.物体検出における非最大抑制(NMS)の閾値判定に主に用いられる指標はどれか。

    • ア.学習率
    • イ.エントロピー
    • ウ.IoU
    • エ.コサイン類似度

    正解:ウ.IoU

    解説:正解はIoU。NMSでは重複した検出ボックス同士のIoUを計算し、閾値を超えて重なるものをスコアの低い順に抑制することで、一つの物体に複数の枠が残るのを防いでいる。

  223. 問223.画像を複数の大きさの領域に分けてプーリングした特徴を統合するモジュールで画像全体の文脈を取り込み、セマンティックセグメンテーションの精度を高めたモデルはどれか。

    • ア.PSPNet
    • イ.SegNet
    • ウ.U-Net
    • エ.FCN

    正解:ア.PSPNet

    解説:PSPNet(Pyramid Scene Parsing Network)は、特徴マップを複数の粒度でプーリングして統合する Pyramid Pooling Module により大域的な文脈を取り込む。SegNet はプーリング位置を使ったアップサンプリング、U-Net はスキップ接続、FCN は全結合層を畳み込みに置き換えた構造が特徴である。

  224. 問224.EfficientNetが目指したものとして最も適切なものはどれか。

    • ア.生成画像の多様化
    • イ.少ない計算資源での高精度の達成
    • ウ.教師なし学習の実現
    • エ.系列データの処理

    正解:イ.少ない計算資源での高精度の達成

    解説:正解は少ない計算資源での高精度の達成。EfficientNetは深さ・幅・解像度を複合スケーリングでバランスよく拡大することで、限られたパラメータや計算量でも高い精度を効率的に達成することを目指したモデル群である。

  225. 問225.GANの生成器と識別器に畳み込み層を用い、プーリング層の代わりにストライド付きの畳み込みを使うなどの工夫で、画像生成の学習を安定させたモデルはどれか。

    • ア.StyleGAN
    • イ.DCGAN
    • ウ.CycleGAN
    • エ.pix2pix

    正解:イ.DCGAN

    解説:DCGAN(Deep Convolutional GAN)は、プーリングを使わずストライド付き畳み込み(識別器)と転置畳み込み(生成器)を用い、バッチ正規化を入れるなどの設計指針でGANの学習を安定させた。

  226. 問226.ニューラルネットワークは、人間の神経細胞(ニューロン)の動作を模倣した数理モデルである。

    正解:○(正しい)

    解説:入力層・中間層(隠れ層)・出力層で構成。重みとバイアスを学習でデータからパターンを獲得。

  227. 問227.パーセプトロンは1958年にフランク・ローゼンブラットが提案した最も基本的なニューロンモデルである。

    正解:○(正しい)

    解説:線形分離可能な問題のみ解ける単層モデル。XOR問題が解けない限界が後に指摘された。

  228. 問228.積層オートエンコーダは、オートエンコーダを1層ずつ順に学習させて積み重ね、得られた重みを深いネットワークの初期値として使う事前学習の手法である。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。浅いオートエンコーダを1層ずつ貪欲に学習して積み重ね、その重みで深いネットワークを初期化してから全体をファインチューニングする。深いネットワークの学習が難しかった時期に考案された事前学習の方法である。

  229. 問229.オートエンコーダは、入力と同じデータを出力で再現するように学習し、入力より次元の小さい中間層で入力の圧縮された表現を得るネットワークである。

    正解:○(正しい)

    解説:オートエンコーダは入力を符号化(エンコーダ)してから復元(デコーダ)するよう学習するため、正解ラベルが不要である。中間層の表現は次元削減や特徴抽出に使え、積み重ねて事前学習に使う方法(積層オートエンコーダ)もある。

  230. 問230.勾配消失問題は、深い層を持つNNで逆伝播時に勾配が小さくなり学習が進まない問題である。

    正解:○(正しい)

    解説:シグモイド・tanhで顕著。ReLU活性化関数の登場で大幅に緩和され深層学習が実用化。

  231. 問231.ReLU(Rectified Linear Unit)はx<0で0、x≥0でxを返す活性化関数である。

    正解:○(正しい)

    解説:勾配消失緩和に有効で計算も高速。深層学習普及の立役者の一つ。Leaky ReLU・PReLU等の派生もある。

  232. 問232.シグモイド関数の導関数の最大値は0.25であるため、層を重ねて誤差を逆伝播すると勾配が掛け算で小さくなりやすい。

    正解:○(正しい)

    解説:シグモイド関数σ(x)の導関数はσ(x)(1−σ(x))で、x=0のとき最大値0.25をとる。逆伝播では各層の導関数が掛け合わされるため、層が深いと勾配が急速に小さくなる(勾配消失)。

  233. 問233.GPUは多数の演算コアで行列演算を並列に処理できるため、ディープラーニングの学習の高速化に広く用いられている。

    正解:○(正しい)

    解説:ニューラルネットワークの計算の大部分は行列の積和演算であり、多数のコアで並列に計算できるGPUと相性が良い。画像処理用のGPUを汎用計算に使う技術をGPGPUと呼ぶ。

  234. 問234.畳み込みニューラルネットワーク(CNN)は画像認識に革命を起こしたアーキテクチャである。

    正解:○(正しい)

    解説:畳み込み層・プーリング層・全結合層で構成。空間構造を保持しつつ特徴抽出。AlexNet(2012年)等。

  235. 問235.プーリング層は特徴マップの次元を削減し位置不変性を高める層である。

    正解:○(正しい)

    解説:最大プーリング・平均プーリング等。計算量削減と過学習抑制効果あり。

  236. 問236.TPU(Tensor Processing Unit)は、Googleがニューラルネットワークの演算向けに開発した専用プロセッサである。

    正解:○(正しい)

    解説:TPUはGoogleが開発した、ニューラルネットワークの行列演算に特化した集積回路(ASIC)である。CPUやGPUより深層学習の推論・学習を効率よく処理することを狙っている。

  237. 問237.RNN(再帰型ニューラルネットワーク)は時系列データや系列データを扱うNNである。

    正解:○(正しい)

    解説:前時刻の隠れ状態を次時刻に伝える。自然言語処理・音声認識・時系列予測等に応用。

  238. 問238.LSTM(Long Short-Term Memory)は、RNNの長期依存問題を解決するゲート機構付きRNNである。

    正解:○(正しい)

    解説:1997年ホッホライターら提案。入力・忘却・出力ゲートで長期記憶を制御。

  239. 問239.Transformerは2017年のGoogle論文『Attention Is All You Need』で提案されたアーキテクチャである。

    正解:○(正しい)

    解説:Self-Attentionにより並列計算可能で長距離依存に強い。BERT・GPT等の大規模言語モデルの基盤。

  240. 問240.Self-AttentionはTransformerの中核機構で、系列内の各要素間の関係を学習する。

    正解:○(正しい)

    解説:Query・Key・Valueの内積で関連度算出。RNNと異なり並列計算可能で長距離依存も捉えやすい。

  241. 問241.エポックとは、訓練データ全体を1回ずつすべて学習に使い終えるまでを1単位とする数え方である。

    正解:○(正しい)

    解説:1エポックは訓練データ全体を一通り学習に使うことを指し、ミニバッチ学習では1エポックの中で複数回のパラメータ更新(イテレーション)が行われる。エポック数は学習を何周させるかを決めるハイパーパラメータである。

  242. 問242.訓練データが10,000件、ミニバッチのサイズが100のとき、1エポックあたりのパラメータ更新回数(イテレーション数)は100回である。

    正解:○(正しい)

    解説:イテレーション数=訓練データ数÷バッチサイズ=10,000÷100=100回である。1回のイテレーションで1つのミニバッチについて勾配を計算しパラメータを更新する。

  243. 問243.モデルの規模を大きくしていくと、テスト誤差がいったん増えた後に再び減少する「二重降下(double descent)」現象が報告されている。

    正解:○(正しい)

    解説:従来のバイアス・バリアンスの考え方ではモデルを大きくしすぎるとテスト誤差は増え続けるとされたが、深層学習では訓練データにちょうど適合する規模付近で誤差が増えた後、さらに大きくすると再び下がる現象が観察された。

  244. 問244.Pix2Pixは、ラベル画像からの写真の合成、輪郭線(エッジ)からの物体画像の復元、白黒画像の着色のように、入力画像をそれに対応する別の画像へ変換する画像変換に用いられる。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。Pix2Pix(Isola et al., 2017)は条件付きGANによる画像から画像への変換(image-to-image translation)の汎用的な手法で、ラベル画像から写真、エッジから物体、白黒からカラーなどの変換に用いられる。学習には入力と出力の画像のペアを使う。

  245. 問245.拡散モデル(Diffusion Model)は、ノイズから徐々にデータを生成する生成モデルである。

    正解:○(正しい)

    解説:Stable Diffusion・DALL-E 2・Midjourney等の画像生成AIの基盤技術。GANに代わり主流に。

  246. 問246.VAE(Variational Autoencoder)は確率的潜在変数を持つ生成モデルである。

    正解:○(正しい)

    解説:エンコーダ・デコーダ構造に確率分布を組込み、潜在空間からの新規データ生成が可能。

  247. 問247.強化学習のDQN(Deep Q-Network)はディープラーニングとQ学習を組合せた手法である。

    正解:○(正しい)

    解説:DeepMind 2013年Atariゲームで人間超え。Experience Replay・Target Networkが重要工夫。

  248. 問248.プルーニング(枝刈り)は、学習済みネットワークの中で重要度の低い重みや結合を取り除き、モデルを軽量化する手法である。

    正解:○(正しい)

    解説:プルーニングは、値の小さい重みなど予測への寄与が小さい部分を削除して、パラメータ数や計算量を減らす。量子化・蒸留と並ぶモデル軽量化(圧縮)の代表的手法である。

  249. 問249.ファインチューニングは、事前学習済みモデルの全体または一部を新タスクのデータで再学習する手法である。

    正解:○(正しい)

    解説:転移学習の代表手法。LoRA等のPEFT手法で計算コスト削減可能。

  250. 問250.量子化は、重みや活性値を32ビット浮動小数点数から8ビット整数などの少ないビット数の表現に変換し、メモリ使用量と計算量を減らす手法である。

    正解:○(正しい)

    解説:量子化は数値の表現精度を落とす代わりに、モデルのサイズと演算コストを大きく削減する。精度の低下を小さく抑えながらエッジ機器などで推論を高速化するために使われる。

  251. 問251.インスタンス正規化は、1つのサンプルの各チャネルごとに空間方向で正規化する手法で、画像のスタイル変換などで用いられる。

    正解:○(正しい)

    解説:インスタンス正規化はミニバッチ全体ではなく、サンプル1つ・チャネル1つごとに平均と分散で正規化する。画像ごとのコントラストの違いを取り除けるため、スタイル変換で効果を示した。

  252. 問252.縦横32画素の入力に5×5のフィルタを、ストライド1・パディングなしで畳み込むと、出力される特徴マップは縦横28画素になる。

    正解:○(正しい)

    解説:出力サイズは(入力サイズ+2×パディング−フィルタサイズ)÷ストライド+1で求める。(32+0−5)÷1+1=28となる。

  253. 問253.パーセプトロンはXOR問題を解ける単層モデルである。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。単層パーセプトロンは線形分離可能問題のみ解ける。XORは線形分離不可能で多層化が必要。

  254. 問254.誤差逆伝播法は出力層から始まり入力層から出力層へ順伝播する。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。逆伝播は出力層→入力層の方向で勾配計算。順伝播は入力→出力。

  255. 問255.ゼロパディングは、入力の周囲を0で埋めることで、畳み込み後の特徴マップを必ず入力より小さくするための処理である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。ゼロパディングは入力の周囲を0で埋めて、畳み込みによる出力サイズの縮小を抑える(例:3×3フィルタ・ストライド1ならパディング1で入力と同じサイズを保つ)ための処理である。端の画素の情報も畳み込みに反映しやすくなる。

  256. 問256.シグモイド関数の出力範囲は-1〜1である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。シグモイドは0〜1の範囲。-1〜1はtanh(双曲線正接)関数。

  257. 問257.ソフトマックス関数は二値分類のみに用いる。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。ソフトマックスは多クラス分類の出力層で確率分布を出力する関数。二値分類はシグモイドが標準。

  258. 問258.CNNは時系列データ処理のみに特化したNNである。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。CNNは主に画像処理(空間データ)。時系列処理はRNN・LSTM・Transformer等が主流。

  259. 問259.プーリング層はパラメータを学習する層である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。最大プーリング・平均プーリングはパラメータなしの固定操作。学習対象なし。

  260. 問260.ResNetは残差接続なしの深層NNである。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。ResNet(Residual Network)の核心は『残差接続(Skip Connection)』。これにより超深層化を実現。

  261. 問261.RNNは画像分類に特化したアーキテクチャである。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。RNNは時系列・系列データに強い。画像分類はCNNが主流。

  262. 問262.LSTMはRNNの計算速度を向上させた手法である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。LSTMは長期依存問題の解決が主目的。計算速度はむしろ複雑化で増加。Transformerが並列計算で速度を改善。

  263. 問263.TransformerはRNNベースで逐次的に処理する。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。TransformerはSelf-Attentionで並列処理可能。RNNとは異なる設計で大規模学習に有利。

  264. 問264.BERTは生成型の片方向Transformerモデルである。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。BERTは双方向(Bidirectional)Transformer。生成型・片方向はGPTシリーズ。

  265. 問265.AdaBoundは、学習の初期にはSGDのように振る舞い、学習が進むにつれてAdamのような適応的な学習率の手法へ徐々に移行するように、学習率に動的な上限と下限を設けた最適化手法である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。AdaBound(Luo et al., 2019)は学習率に動的な上限と下限を設け、学習の初期はAdamのような適応的な手法として速く学習し、学習が進むにつれてSGDへ滑らかに移行する。向きが逆である。AMSGradに同じ仕組みを入れたものがAMSBoundである。

  266. 問266.GANの生成器と識別器は協調して学習する。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。GANは対立的(敵対的)学習。生成器は識別器を騙そうと、識別器は見破ろうと競合学習する。

  267. 問267.拡散モデルは2010年代前半から主流の画像生成手法である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。拡散モデルは2020年代に主流化(DDPM 2020年・Stable Diffusion 2022年)。それ以前はGANが主流。

  268. 問268.強化学習のDQNは画像認識用CNNと無関係である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。DQNはCNNでゲーム画面を入力処理。Atariゲームで人間超え達成(DeepMind 2013年)。

  269. 問269.転移学習は同一タスクでデータを増やす手法である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。転移学習は別タスクで学習済みモデルを新タスクに転用。同一タスクでデータ増加はデータ拡張。

  270. 問270.ドロップアウトはテスト時にもニューロンをランダムに無効化する。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。ドロップアウトは『訓練時のみ』ランダム無効化。テスト時は全ニューロン使用し出力をスケール調整。

  271. 問271.グループ正規化は、ミニバッチ内のすべてのサンプルにまたがって平均と分散を計算するため、バッチサイズが小さいと性能が大きく低下しやすい。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。グループ正規化はサンプルごとにチャネルをいくつかのグループに分け、グループ内で平均と分散を計算する。計算がバッチサイズに依存しないため、バッチサイズが小さくても精度が安定する(バッチ正規化の弱点を補う)。

  272. 問272.Adamは学習率を全パラメータで同じ値に固定する。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。Adamは適応的学習率(パラメータごとに学習率調整)。AdaGrad・RMSpropの発展形。

  273. 問273.GoogLeNet(Inception)はResNetと同年の2015年に発表されすぐに廃れた。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。GoogLeNetは2014年でInceptionモジュール採用。ResNetより前で広く使われた。

  274. 問274.Dilated Convolution(膨張畳み込み)は、受容野を広げるためにフィルタのサイズとパラメータ数を必ず大きくする手法である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。膨張畳み込みはフィルタの要素の間に間隔を空けて適用することで、パラメータ数を増やさずに受容野を広げる。セマンティックセグメンテーションや音声生成(WaveNet)で使われる。

  275. 問275.AlexNetは2010年のILSVRCで圧勝し第3次AIブームの起点となった。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。AlexNetの圧勝は2012年(ILSVRC 2012)。これが第3次AIブームの起点とされる。

  276. 問276.Double DQNは、DQNでQ値が実際より小さく見積もられる過小評価を解消するために提案された手法である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。DQNは次状態の最大Q値を使うため、Q値を実際より大きく見積もる「過大評価」が起きやすい。Double DQNは行動の選択と評価を別のネットワークで行うことでこの過大評価を抑える。

  277. 問277.seq2seqモデルは入力と出力が同じ長さでなければならない。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。seq2seqはエンコーダ・デコーダ構造で異なる長さの入出力を扱える。機械翻訳・要約等に有効。

  278. 問278.勾配爆発問題は勾配が無限大に近づき学習が発散する現象で対策は不可能である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。勾配爆発は勾配クリッピング・適切な初期化・LSTM等で対策可能。

  279. 問279.パーセプトロンを提案した研究者として正しいのはどれか。

    • ア.マービン・ミンスキー
    • イ.アラン・チューリング
    • ウ.フランク・ローゼンブラット
    • エ.ジェフリー・ヒントン

    正解:ウ.フランク・ローゼンブラット

    解説:1958年フランク・ローゼンブラットがパーセプトロンを提案。後にミンスキーがXOR問題で限界指摘し第1次AI冬を招いた。

  280. 問280.勾配消失問題の緩和に最も貢献した活性化関数として正しいのはどれか。

    • ア.シグモイド関数
    • イ.tanh関数
    • ウ.ステップ関数
    • エ.ReLU関数

    正解:エ.ReLU関数

    解説:ReLU(x<0で0、x≥0でx)はx>0で勾配1のため消失問題を大幅緩和。深層学習普及の立役者。

  281. 問281.DQNの発展形のうち、行動価値を状態の価値とアドバンテージに分けて推定するネットワーク構造をもつものはどれか。

    • ア.Double DQN
    • イ.Dueling Network
    • ウ.Noisy Network
    • エ.優先度付き経験再生

    正解:イ.Dueling Network

    解説:Dueling Networkは、ネットワークの出力を状態価値V(s)と各行動のアドバンテージA(s,a)に分けて推定し、組み合わせてQ値を得る。Double DQNは過大評価の抑制、Noisy Networkは探索の工夫、優先度付き経験再生は学習に使う経験の選び方の工夫である。

  282. 問282.CNNの主要な構成層として該当しないものはどれか。

    • ア.畳み込み層
    • イ.ゲート層
    • ウ.全結合層
    • エ.プーリング層

    正解:イ.ゲート層

    解説:ゲート層はLSTM特有の機構でCNNには含まれない。CNNの基本は畳み込み・プーリング・全結合の3層。

  283. 問283.複数のエージェントを並列に動かして非同期にパラメータを更新し、Actor-Criticを用いて学習する深層強化学習の手法はどれか。

    • ア.DQN
    • イ.Double DQN
    • ウ.A3C
    • エ.AlphaZero

    正解:ウ.A3C

    解説:A3C(Asynchronous Advantage Actor-Critic)は、複数の環境で並列に動くエージェントが非同期に共有パラメータを更新する手法で、経験再生を使わずに学習を安定させた。DQN・Double DQNは価値ベースの手法である。

  284. 問284.残差接続(Skip Connection)により超深層化を実現したアーキテクチャはどれか。

    • ア.VGGNet
    • イ.LeNet
    • ウ.AlexNet
    • エ.ResNet

    正解:エ.ResNet

    解説:ResNet(2015年)が残差接続で152層等の超深層を実現。勾配消失緩和で ILSVRC 2015 優勝。

  285. 問285.時系列データ処理に最も適したNNとして正しいのはどれか。

    • ア.RNN(LSTM・GRU含む)
    • イ.CNN
    • ウ.パーセプトロン
    • エ.オートエンコーダ

    正解:ア.RNN(LSTM・GRU含む)

    解説:RNNは時系列・系列データに特化。LSTMやGRUは長期依存対応の改良型。Transformerも系列処理可能。

  286. 問286.LSTMが解決する主な問題として正しいのはどれか。

    • ア.画像認識精度
    • イ.長期依存問題(勾配消失)
    • ウ.計算コスト削減
    • エ.パラメータ数削減

    正解:イ.長期依存問題(勾配消失)

    解説:LSTMは入力・忘却・出力ゲートで長期依存(勾配消失)を解決。RNNの実用化を可能にした。

  287. 問287.Transformerが提案された年と論文タイトルの組合せとして正しいのはどれか。

    • ア.2014年・Generative Adversarial Networks
    • イ.2020年・GPT-3
    • ウ.2017年・Attention Is All You Need
    • エ.2018年・BERT

    正解:ウ.2017年・Attention Is All You Need

    解説:2017年Vaswani等『Attention Is All You Need』でTransformer提案。Self-Attentionにより並列計算と長距離依存処理を実現。

  288. 問288.BERTの事前学習タスクとして正しいのはどれか。

    • ア.次単語予測のみ
    • イ.音声認識
    • ウ.画像分類
    • エ.Masked Language Model + Next Sentence Prediction

    正解:エ.Masked Language Model + Next Sentence Prediction

    解説:BERTは Masked LM(マスクされた単語予測)+ Next Sentence Prediction(次文判定)で事前学習。双方向Transformer。

  289. 問289.GANを2014年に提案した研究者として正しいのはどれか。

    • ア.イアン・グッドフェロー
    • イ.ヤン・ルカン
    • ウ.ジェフリー・ヒントン
    • エ.ヨシュア・ベンジオ

    正解:ア.イアン・グッドフェロー

    解説:2014年イアン・グッドフェローがGAN(敵対的生成ネットワーク)を提案。生成器と識別器の対立学習が革新的。

  290. 問290.シミュレーションで学習したロボットの方策を実機に移す際に、摩擦・質量・照明・テクスチャなどを多様に変えながら学習させて、現実との差を吸収する手法はどれか。

    • ア.データ拡張
    • イ.カリキュラム学習
    • ウ.ドメインランダマイゼーション
    • エ.模倣学習

    正解:ウ.ドメインランダマイゼーション

    解説:ドメインランダマイゼーションは、シミュレータのパラメータを幅広く変化させて学習し、現実環境をその変化の一例として扱えるようにする手法で、sim2realの代表的な方法である。カリキュラム学習は易しい課題から難しい課題へ順に学ぶ方法である。

  291. 問291.Stable Diffusion・DALL-E 2の基盤技術として正しいのはどれか。

    • ア.GAN
    • イ.VAE
    • ウ.拡散モデル(Diffusion Model)
    • エ.RNN

    正解:ウ.拡散モデル(Diffusion Model)

    解説:DDPM(2020年)から発展した拡散モデルが主流画像生成AIの基盤。ノイズから徐々にデータ生成。

  292. 問292.DQNが画面の画像を入力として学習できるようにした主な工夫の組み合わせとして、正しいものはどれか。

    • ア.RNNによる画面の時系列処理と方策勾配法
    • イ.全結合層による画素の直接入力と遺伝的アルゴリズム
    • ウ.CNNによる画面入力処理とモンテカルロ木探索
    • エ.CNNによる画面入力処理と経験再生

    正解:エ.CNNによる画面入力処理と経験再生

    解説:DQNは、ゲーム画面の生の画素を入力とし、畳み込みニューラルネットワーク(CNN)で行動価値(Q値)を出力して、Q学習の一種で学習する。さらに、過去の経験(状態・行動・報酬・次の状態)をため、ランダムに取り出して学習に使う経験再生(Experience Replay)によって、データの偏りを和らげ学習を安定させた。入力は直近4枚の画面を重ねたもので、RNNは使っていない。方策勾配法・遺伝的アルゴリズム・モンテカルロ木探索も、DQNの手法には含まれない。なお、2015年のNature論文の版では、一定の更新回数ごとに複製した別のネットワーク(ターゲットネットワーク)で学習の目標値を計算する工夫も加えた。

    根拠: Mnih, V. et al.「Playing Atari with Deep Reinforcement Learning」arXiv:1312.5602(NIPS Deep Learning Workshop 2013) Abstract(convolutional neural network, trained with a variant of Q-learning, whose input is raw pixels)、1 Introduction(experience replay mechanism which randomly samples previous transitions)、4.1 Preprocessing(last 4 frames … stacks them) / Mnih, V. et al.「Human-level control through deep reinforcement learning」Nature 518, 529–533(2015)doi:10.1038/nature14236 Methods:target network(use a separate network for generating the targets … every C updates we clone the network Q to obtain a target network)

  293. 問293.代表的なパラメータ効率的ファインチューニング(PEFT)手法はどれか。

    • ア.LoRA(Low-Rank Adaptation)
    • イ.モデル全体の再学習
    • ウ.データ拡張
    • エ.ドロップアウト

    正解:ア.LoRA(Low-Rank Adaptation)

    解説:LoRAは低ランク行列でパラメータの一部のみ学習。計算・メモリコスト大幅削減。LLMファインチューニングで標準的。

  294. 問294.ドロップアウトの動作について正しいのはどれか。

    • ア.訓練時とテスト時の両方でランダム無効化
    • イ.訓練時のみランダム無効化・テスト時は全ニューロン使用
    • ウ.テスト時のみ無効化
    • エ.常に全ニューロン使用

    正解:イ.訓練時のみランダム無効化・テスト時は全ニューロン使用

    解説:ドロップアウトは訓練時のみランダム無効化。テスト時は全ニューロン使用し出力をスケール調整。過学習抑制。

  295. 問295.バッチ正規化(Batch Normalization)の主な効果として該当しないものはどれか。

    • ア.学習速度向上
    • イ.勾配消失緩和
    • ウ.モデル解釈性向上
    • エ.過学習抑制

    正解:ウ.モデル解釈性向上

    解説:バッチ正規化はモデル解釈性向上には寄与しない(むしろブラックボックス化)。学習速度・勾配消失・過学習抑制が主効果。

  296. 問296.基準となるデータ(アンカー)・同じクラスのデータ・異なるクラスのデータの組を入力とし、アンカーと同じクラスとの距離が異なるクラスとの距離より一定以上小さくなるように学習する損失関数はどれか。

    • ア.対照損失(Contrastive Loss)
    • イ.交差エントロピー誤差
    • ウ.トリプレット損失
    • エ.ヒンジ損失

    正解:ウ.トリプレット損失

    解説:トリプレット損失は、アンカー・正例・負例の3つ組で、アンカーと正例の距離がアンカーと負例の距離よりマージン以上小さくなるよう学習する(顔認証のFaceNetなど)。対照損失は2つ組(ペア)について、同じなら近づけ異なるなら遠ざける損失である。

  297. 問297.seq2seqモデルの代表的応用として最も適切なのはどれか。

    • ア.機械翻訳・要約
    • イ.画像分類
    • ウ.物体検出
    • エ.クラスタリング

    正解:ア.機械翻訳・要約

    解説:seq2seqはエンコーダ・デコーダ構造で異なる長さの入出力扱える。機械翻訳・要約・対話システム等が代表応用。

  298. 問298.VAEで、確率的なサンプリングを含む潜在変数の計算を、誤差逆伝播で勾配を求められる形に書き換える工夫はどれか。

    • ア.経験再生
    • イ.再パラメータ化トリック
    • ウ.教師強制
    • エ.勾配クリッピング

    正解:イ.再パラメータ化トリック

    解説:再パラメータ化トリックは、潜在変数zを「平均+標準偏差×標準正規分布からのノイズ」と書き換え、乱数の部分を切り離して平均と分散について微分できるようにする。これによりVAEのエンコーダを誤差逆伝播で学習できる。

  299. 問299.GANの学習で、生成器が多様性を失い、似たようなデータばかりを生成してしまう現象はどれか。

    • ア.勾配消失
    • イ.破滅的忘却
    • ウ.モード崩壊
    • エ.内部共変量シフト

    正解:ウ.モード崩壊

    解説:モード崩壊(mode collapse)は、生成器が識別器をだましやすい一部のパターンだけを出力するようになり、データ分布の多様性を再現できなくなる現象で、GANの代表的な学習上の課題である。

  300. 問300.プロンプトエンジニアリングで効果的な手法として該当しないものはどれか。

    • ア.Few-shot prompting(少数例提示)
    • イ.Chain of Thought(思考連鎖)
    • ウ.Zero-shot CoT(ステップ思考指示)
    • エ.モデル再訓練

    正解:エ.モデル再訓練

    解説:プロンプトエンジニアリングは『入力テキスト設計』。モデル再訓練は別領域(ファインチューニング・継続学習)。

  301. 問301.単純パーセプトロンは線形分離可能な問題しか解けず、XOR問題を単独では解くことができない。

    正解:○(正しい)

    解説:単純パーセプトロンは1本の直線で分離できる線形分離可能な問題のみ解ける。非線形なXORは多層化と隠れ層により初めて表現でき、これがニューラルネットワーク多層化の動機となった。

  302. 問302.万能近似定理によれば、十分な数のユニットを持つ1層の隠れ層と非線形活性化関数があれば、任意の連続関数を任意の精度で近似できる。

    正解:○(正しい)

    解説:万能近似定理は隠れ層1層でも幅を十分大きくすれば任意の連続関数を近似可能と保証する。ただし学習可能性や効率は別問題で、実用上は深い層を重ねる方がパラメータ効率が良いことが多い。

  303. 問303.ニューラルネットワークの隠れ層が増えるほど表現力は高まる一方、勾配消失や過学習などの学習上の問題が生じやすくなる。

    正解:○(正しい)

    解説:層を深くすると複雑な特徴を階層的に学習できるが、誤差逆伝播時に勾配が小さくなる勾配消失やパラメータ過多による過学習が顕在化する。これらを緩和する技術が深層学習の発展を支えた。

  304. 問304.ReLU関数は入力が負の領域で出力が常に0となるため、その領域では勾配が0になり、ニューロンが学習しなくなるdying ReLU問題が起こりうる。

    正解:○(正しい)

    解説:ReLUは負入力で出力0・勾配0となるため、一度負側に入ると重みが更新されず死んだニューロンが生じる。これをdying ReLU問題と呼び、Leaky ReLUなどが負側にも微小な勾配を持たせて対処する。

  305. 問305.シグモイド関数は出力が0から1の範囲に収まるが、入力の絶対値が大きい領域では勾配がほぼ0になり、勾配消失を招きやすい。

    正解:○(正しい)

    解説:シグモイドは飽和領域で微分値が0に近づくため、層を遡るほど勾配が指数的に小さくなり勾配消失を引き起こす。これが深いネットワークでReLUが好まれる主因の一つとなっている。

  306. 問306.Leaky ReLUは入力が負の領域でも傾きを完全に0にせず、わずかな勾配を持たせることでdying ReLU問題を緩和する。

    正解:○(正しい)

    解説:Leaky ReLUは負側でαx(αは小さな正の定数)とすることで負入力でも勾配が消えず、ニューロンが死ぬのを防ぐ。PReLUはこの傾きαを学習可能なパラメータとして扱う発展形である。

  307. 問307.GELUやSwishはReLUを滑らかにしたような形状を持つ活性化関数で、Transformerなど近年のモデルで広く採用されている。

    正解:○(正しい)

    解説:GELUは入力を正規分布の累積分布関数で重み付けする滑らかな関数、Swishはx・シグモイド(x)で定義される。いずれも負側でわずかに非零値を取り、BERTやGPT系で標準的に使われている。

  308. 問308.ソフトマックス関数は入力を指数化してから総和で割るため、すべての出力が非負かつ総和が1になり、交差エントロピー損失と組み合わせると勾配計算が簡潔になる。

    正解:○(正しい)

    解説:ソフトマックスは各値を指数化し総和で正規化することで非負かつ総和1の確率ベクトルを得る。ソフトマックスと交差エントロピーを組むと出力と正解の差に比例した勾配となり、計算が簡潔で学習が安定する。

  309. 問309.誤差逆伝播法は、出力層で計算した誤差を入力層に向かって伝播させ、連鎖律を用いて各重みの勾配を効率的に計算する手法である。

    正解:○(正しい)

    解説:バックプロパゲーションは合成関数の微分である連鎖律を用い、出力側から入力側へ勾配を順次伝播する。これにより各パラメータの偏微分を1回の逆向き計算でまとめて求められ計算効率が高い。

  310. 問310.勾配消失問題は、シグモイドやtanhのような飽和しやすい活性化関数を多層で用いた際に特に顕著に現れる。

    正解:○(正しい)

    解説:飽和型活性化関数は微分の最大値が小さく、層を遡るたびに1未満の値が掛け合わされ勾配が指数的に減衰する。ReLU系の採用や残差接続、適切な初期化がこの問題の緩和策となっている。

  311. 問311.平均二乗誤差(MSE)は主に回帰問題で用いられ、予測値と正解値の差の二乗の平均で誤差を評価する。

    正解:○(正しい)

    解説:MSEは連続値を予測する回帰タスクで標準的に使われ、誤差を二乗するため大きな外れに強くペナルティを課す。微分が滑らかで最適化しやすいが、外れ値に敏感という性質も持つ。

  312. 問312.交差エントロピー誤差は分類問題で用いられ、予測した確率分布と正解の分布の差異が大きいほど大きな値をとる。

    正解:○(正しい)

    解説:交差エントロピーは正解クラスの予測確率の対数を負にした値で評価し、確信を持って外すほど損失が急増する。ソフトマックス出力と組み合わせると勾配計算が簡潔になり分類で広く使われる。

  313. 問313.モメンタムは過去の勾配を慣性として加味することで、振動を抑えつつ谷を滑り降りるように収束を速める最適化手法である。

    正解:○(正しい)

    解説:モメンタムは過去の更新量を一定割合で蓄積し現在の勾配に加える。これにより勾配方向が一貫する次元では加速し、振動する次元では相殺されるため、SGD単独より滑らかで速い収束が期待できる。

  314. 問314.Adamはモメンタム(勾配の1次モーメント)とRMSProp(勾配の2次モーメント)の考え方を組み合わせた適応的学習率最適化手法である。

    正解:○(正しい)

    解説:Adamは勾配の指数移動平均(1次モーメント)と二乗の指数移動平均(2次モーメント)を併用し、パラメータごとに学習率を適応的に調整する。収束が速く実用上のデフォルトとして広く使われる。

  315. 問315.RMSPropは勾配の二乗の指数移動平均を用いることで、AdaGradの学習率が過度に減衰する問題を改善している。

    正解:○(正しい)

    解説:RMSPropは勾配二乗を単純累積せず指数移動平均で扱うため古い情報が徐々に忘却され、学習率が際限なく小さくなるのを防ぐ。これにより非定常な目的関数でも安定した更新が可能になる。

  316. 問316.ドロップアウトは学習時にランダムに一部のニューロンを無効化することで、特定のニューロンへの依存を防ぎ過学習を抑制する。

    正解:○(正しい)

    解説:ドロップアウトは各更新で一定割合のユニットを確率的に無効化し、アンサンブル学習に近い効果で汎化性能を高める。推論時は全ニューロンを使い出力をスケール調整するのが一般的である。

  317. 問317.He初期化はReLU系の活性化関数に適した重み初期化手法で、ReLUが負側を0にする性質を考慮して分散を設定する。

    正解:○(正しい)

    解説:He初期化はReLUが入力の約半分を0にすることを踏まえ、入力ユニット数に基づき分散を大きめに設定する。これにより深いReLUネットワークでも各層の信号の大きさが保たれ学習が安定する。

  318. 問318.学習率のウォームアップは、学習初期に小さな学習率から徐々に増加させることで、初期段階の不安定な更新を防ぐ手法である。

    正解:○(正しい)

    解説:ウォームアップは訓練開始直後の勾配が不安定な時期に学習率を小さく抑え、その後目標値まで増やす。大規模バッチやTransformerの学習で発散を防ぎ安定した収束を促す目的で広く使われる。

  319. 問319.ミニバッチ勾配降下法は、訓練データを小さなまとまりに分割して勾配を計算する手法で、計算効率と勾配の安定性のバランスを取れる。

    正解:○(正しい)

    解説:ミニバッチ法は数十〜数百サンプル単位で勾配を計算し更新する。バッチ法の安定性とSGDの計算効率・汎化性の良さを兼ね備え、GPUの並列計算とも相性が良いため深層学習の標準となっている。

  320. 問320.多層パーセプトロンにおいて、すべての層の活性化関数を恒等写像(線形)にしても、層を深くすれば非線形な関数を表現できる。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。線形変換を何層重ねても合成は1つの線形変換に等価となり非線形性は生まれない。非線形な表現力を得るには各層に非線形活性化関数を挟む必要があり、線形のままでは深さの意味がない。

  321. 問321.tanh関数の出力範囲は0から1であり、シグモイド関数と完全に同じ出力範囲を持つ。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくはtanhの出力範囲は-1から1であり、0を中心とする。出力が0中心のため学習が安定しやすい利点がある一方、飽和領域で勾配消失する点はシグモイドと共通する。

  322. 問322.ReLU関数はシグモイドと同様に飽和しやすく、正の入力領域でも勾配が0に近づくため勾配消失を強く引き起こす。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくはReLUは正の領域で勾配が常に1で飽和せず、勾配消失を起こしにくい。これがReLUが深層ネットワークの中間層でシグモイドより好まれる大きな理由の一つである。

  323. 問323.2つの変数の相関係数が1に近いほど、一方の変数が他方の変数の原因であることが統計的に示されたことになる。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。相関係数は2変数の直線的な関係の強さ(−1〜1)を表すだけで、因果関係を示すものではない。第三の変数(交絡因子)によって見かけの相関(疑似相関)が生じることもある。

  324. 問324.tanh関数の導関数の最大値は0.25で、シグモイド関数の導関数の最大値と同じである。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。tanhの導関数は1−tanh²(x)で、x=0のとき最大値1をとる。シグモイド関数の導関数の最大値は0.25なので、tanhのほうが勾配が小さくなりにくい。

  325. 問325.勾配爆発とは、勾配が層を遡るうちに指数的に小さくなり入力側の層が更新されにくくなる現象を指す。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。勾配が指数的に小さくなる現象は勾配消失である。正しくは勾配爆発は勾配が指数的に大きくなって更新が発散する現象で、勾配クリッピングなどで対処する。両者は逆方向の問題である。

  326. 問326.KLダイバージェンスは二つの確率分布間の差異を測る指標であり、対称性を持つため距離の公理を完全に満たす。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくはKLダイバージェンスはKL(P||Q)≠KL(Q||P)で対称性を持たず、三角不等式も満たさないため数学的な距離ではない。あくまで分布間の非対称な差異の尺度である。

  327. 問327.分類問題の損失には平均二乗誤差(MSE)を用いるのが標準で、交差エントロピーは回帰問題専用の損失関数である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは分類には交差エントロピー、回帰にはMSEを用いるのが標準である。記述は両者の用途が逆になっており、交差エントロピーが回帰問題専用というのも事実に反する説明である。

  328. 問328.確率的勾配降下法(SGD)は全訓練データを用いて勾配を計算してから1回だけ重みを更新する手法である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは全データで勾配を計算するのはバッチ勾配降下法である。SGDは1サンプル(または少数)ごとに勾配を計算し頻繁に更新する手法で、ノイズはあるが計算が軽く局所解を抜けやすい。

  329. 問329.AdaGradは学習が進むほど実効学習率が増加し続けるため、後半ほど更新が大きくなり発散しやすい欠点がある。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくはAdaGradは勾配二乗の累積で学習率を割るため実効学習率は単調に減少し、後半ほど更新が小さくなって止まりやすい。記述は学習率の増減が逆になっている。

  330. 問330.鞍点とは、どの方向についても損失関数が極小となる点であり、勾配降下法がそこで止まれば大域最適解が得られる。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。鞍点は、ある方向では極小、別の方向では極大となる点で、勾配が0になるため勾配降下法の更新が停滞しやすい。高次元の損失関数では局所最適解より鞍点が問題になりやすいとされる。

  331. 問331.AdamWは重み減衰を勾配計算に混ぜ込むことで、従来のAdamより正則化の干渉を強めた手法である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくはAdamWは重み減衰を勾配計算から分離(decoupled)して適用し、適応的学習率との干渉を解消した手法である。干渉を強めるのではなく弱める点で記述が逆である。

  332. 問332.バッチ正規化はミニバッチに依存しないため、各サンプル単独で正規化でき推論時もバッチ統計を必要としない。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくはバッチ正規化はミニバッチ単位の統計に依存し、推論時は学習中に蓄積した移動平均の統計を用いる。バッチに依存せず各サンプルで正規化するのはレイヤー正規化である。

  333. 問333.レイヤー正規化はミニバッチのサイズに依存して正規化を行うため、バッチサイズが1の場合には適用できない。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくはレイヤー正規化は各サンプルの特徴量方向で正規化するためバッチサイズに依存せず、バッチサイズ1やRNN・Transformerでも安定して機能する。バッチに依存するのはバッチ正規化である。

  334. 問334.正規分布では、平均から±1標準偏差の範囲にデータの約95%が含まれる。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正規分布で平均±1標準偏差の範囲に含まれるのは約68%で、約95%が含まれるのは平均±約2標準偏差(1.96σ)の範囲である。

  335. 問335.early stoppingは検証誤差が改善し続けている間に学習を止めることで、学習不足の状態を保ち過学習を防ぐ手法である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくはearly stoppingは検証誤差が悪化に転じた時点で学習を打ち切る手法である。改善中に止めるわけではなく、汎化性能が最良の地点で学習を終える狙いがある。

  336. 問336.Xavier(Glorot)初期化はReLU専用に設計された手法であり、シグモイドやtanhに適用すると必ず勾配爆発を起こす。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくはXavier初期化はシグモイドやtanhなど飽和型活性化関数向けに各層の分散を保つよう設計されている。ReLU専用ではなく、ReLUにはHe初期化が適するという点でも記述が誤りである。

  337. 問337.ニューラルネットワークの重みをすべて同じ値(例えば0)で初期化しても、各ニューロンは異なる特徴を学習でき問題は生じない。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは全重みを同一値で初期化すると各ニューロンが同じ勾配で更新され続け対称性が崩れず、異なる特徴を学習できない。これを対称性の破れの問題と呼び、ランダム初期化が必要となる。

  338. 問338.学習率は大きいほど常に学習が安定して速く収束するため、可能な限り大きな値に設定するのが最善である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは学習率が大きすぎると最小値を飛び越え損失が発散・振動して収束しない。小さすぎると収束が遅くなるためトレードオフがあり、適切な値の探索やスケジューリングが重要である。

  339. 問339.単純パーセプトロンが単独では解けない代表的な問題はどれか。

    • ア.XOR問題
    • イ.OR問題
    • ウ.AND問題
    • エ.NOT問題

    正解:ア.XOR問題

    解説:XOR問題は線形分離不可能であり、1本の直線で分けられないため単層パーセプトロンでは解けない。隠れ層を持つ多層パーセプトロンで非線形な決定境界を学習することで初めて解決できる。

  340. 問340.十分な数の隠れユニットがあれば1層の隠れ層で任意の連続関数を近似できる、と述べる定理はどれか。

    • ア.ノーフリーランチ定理
    • イ.万能近似定理
    • ウ.中心極限定理
    • エ.ベイズの定理

    正解:イ.万能近似定理

    解説:万能近似定理は隠れ層1層でも幅を十分大きくすれば任意の連続関数を任意精度で近似できると示す。ただし学習の容易さや効率は保証せず、実用では深い構造の方がパラメータ効率が良い場合が多い。

  341. 問341.ニューラルネットワークの基本構造に含まれない層はどれか。

    • ア.出力層
    • イ.中間層(隠れ層)
    • ウ.畳み込み専用層(必須)
    • エ.入力層

    正解:ウ.畳み込み専用層(必須)

    解説:基本的なニューラルネットワークは入力層・中間層・出力層から構成される。畳み込み層はCNN特有の構成要素であり、全結合型ネットワークの必須要素ではないため基本構造には含まれない。

  342. 問342.出力が常に0から1の範囲に収まり、二値分類の出力層に使われる活性化関数はどれか。

    • ア.符号関数
    • イ.ReLU関数
    • ウ.恒等関数
    • エ.シグモイド関数

    正解:エ.シグモイド関数

    解説:シグモイド関数は出力を0から1に圧縮するため確率として解釈でき、二値分類の出力層で用いられる。一方で飽和領域では勾配が消失しやすく、中間層ではReLU系が好まれる傾向がある。

  343. 問343.負の入力に対して出力を0にするが、正の入力はそのまま通す活性化関数はどれか。

    • ア.ReLU
    • イ.tanh
    • ウ.シグモイド
    • エ.ソフトマックス

    正解:ア.ReLU

    解説:ReLUはmax(0,x)で定義され、負入力を0に、正入力をそのまま出力する。計算が単純で正側の勾配が1のため勾配消失しにくく、深層学習の中間層で最も広く使われる活性化関数である。

  344. 問344.dying ReLU問題を緩和するために負側にもわずかな傾きを持たせた活性化関数はどれか。

    • ア.ステップ関数
    • イ.Leaky ReLU
    • ウ.恒等関数
    • エ.シグモイド

    正解:イ.Leaky ReLU

    解説:Leaky ReLUは負側でαx(小さな正の係数)を出力し勾配を完全には0にしない。これによりニューロンが死ぬdying ReLU問題を緩和でき、傾きを学習するPReLUなどの発展形も存在する。

  345. 問345.多クラス分類の出力層で、各クラスの出力を合計1の確率分布に変換する関数はどれか。

    • ア.ReLU
    • イ.tanh
    • ウ.ソフトマックス
    • エ.ハードシグモイド

    正解:ウ.ソフトマックス

    解説:ソフトマックスは各出力を指数化し総和で割って非負かつ総和1のベクトルにし、多クラスの所属確率を表す。交差エントロピー損失と組み合わせると勾配が簡潔になり分類で標準的に使われる。

  346. 問346.Transformer系の近年のモデルでよく採用される、滑らかな形状の活性化関数の組み合わせはどれか。

    • ア.恒等関数とtanh
    • イ.ステップ関数とシグモイド
    • ウ.符号関数とReLU
    • エ.GELUとSwish

    正解:エ.GELUとSwish

    解説:GELUは正規分布の累積分布で入力を重み付けし、Swishはx・シグモイド(x)で定義される滑らかな関数である。いずれも負側にわずかな非零値を持ち、BERTやGPTなど近年のモデルで広く使われる。

  347. 問347.誤差逆伝播法が各層の勾配を効率的に計算するために用いる数学的原理はどれか。

    • ア.連鎖律(合成関数の微分)
    • イ.ベイズの定理
    • ウ.中心極限定理
    • エ.大数の法則

    正解:ア.連鎖律(合成関数の微分)

    解説:誤差逆伝播法は合成関数の微分である連鎖律を用い、出力側から入力側へ勾配を順に伝播する。これにより各パラメータの偏微分を1度の逆向き計算でまとめて求められ、計算効率が大きく向上する。

  348. 問348.深いネットワークで勾配が層を遡るうちに極端に小さくなり、入力側の層が学習しにくくなる現象はどれか。

    • ア.勾配爆発
    • イ.勾配消失
    • ウ.過学習
    • エ.次元の呪い

    正解:イ.勾配消失

    解説:勾配消失は連鎖律で1未満の微分値が掛け合わされ勾配が指数的に減衰する現象で、入力側の層がほとんど更新されない。ReLU採用や残差接続、適切な初期化が緩和策として用いられる。

  349. 問349.勾配爆発に対する代表的な対策はどれか。

    • ア.学習率を無限大にする
    • イ.重みを0に固定する
    • ウ.勾配クリッピング
    • エ.活性化関数の削除

    正解:ウ.勾配クリッピング

    解説:勾配クリッピングは勾配のノルムが閾値を超えた場合にスケールダウンし、更新が発散するのを防ぐ。RNNなど勾配爆発が起こりやすいモデルで特に有効で、学習を安定化させる標準的な手法である。

  350. 問350.回帰問題で標準的に用いられる損失関数はどれか。

    • ア.交差エントロピー誤差
    • イ.KLダイバージェンス
    • ウ.ヒンジ損失
    • エ.平均二乗誤差(MSE)

    正解:エ.平均二乗誤差(MSE)

    解説:MSEは予測値と正解値の差の二乗の平均で、連続値を予測する回帰タスクで標準的に使われる。微分が滑らかで最適化しやすい一方、誤差を二乗するため外れ値に敏感という性質も併せ持つ。

  351. 問351.多クラス分類で予測確率分布と正解分布の差異を測る損失関数として一般的なものはどれか。

    • ア.交差エントロピー誤差
    • イ.平均二乗誤差
    • ウ.平均絶対誤差
    • エ.フーバー損失

    正解:ア.交差エントロピー誤差

    解説:交差エントロピーは正解クラスの予測確率の対数の負値で評価し、確信を持って外すほど損失が急増する。ソフトマックス出力と組み合わせると勾配計算が簡潔になり、分類問題で広く採用されている。

  352. 問352.二つの確率分布間の差異を測る非対称な指標であり、距離の公理は満たさないものはどれか。

    • ア.ユークリッド距離
    • イ.KLダイバージェンス
    • ウ.マンハッタン距離
    • エ.コサイン類似度

    正解:イ.KLダイバージェンス

    解説:KLダイバージェンスはKL(P||Q)≠KL(Q||P)で対称性を持たず三角不等式も満たさないため距離ではない。分布間の差異の尺度として変分推論や知識蒸留など幅広い場面で利用される。

  353. 問353.勾配の1次モーメントと2次モーメントの両方を利用する適応的学習率の最適化手法はどれか。

    • ア.SGD
    • イ.モメンタム
    • ウ.Adam
    • エ.AdaGrad

    正解:ウ.Adam

    解説:Adamは勾配の指数移動平均(1次モーメント)と二乗の指数移動平均(2次モーメント)を併用し、パラメータごとに学習率を適応調整する。収束が速く実務上のデフォルトとして広く使われている。

  354. 問354.過去の勾配を慣性として蓄積し、振動を抑えつつ収束を速める最適化手法はどれか。

    • ア.AdaGrad
    • イ.通常のSGD
    • ウ.RMSProp
    • エ.モメンタム

    正解:エ.モメンタム

    解説:モメンタムは過去の更新量を一定割合で蓄積して現在の勾配に加える。勾配方向が一貫する次元では加速し、振動する次元では相殺されるため、純粋なSGDより滑らかで速い収束が期待できる。

  355. 問355.観測されたデータが実際に得られる確率をパラメータの関数とみなし、その値を最大にするパラメータを推定値とする方法はどれか。

    • ア.最尤推定
    • イ.最小二乗法
    • ウ.MAP推定(事後確率最大化)
    • エ.モーメント法

    正解:ア.最尤推定

    解説:最尤推定は、パラメータを与えたときにデータが得られる確率(尤度)を最大化するパラメータを選ぶ。MAP推定は尤度に事前分布をかけた事後確率を最大化する点が異なる。誤差が正規分布に従うとき、最尤推定は最小二乗法と一致する。

  356. 問356.Adamに対し重み減衰を勾配計算から分離して適用し、汎化性能の改善を狙った最適化手法はどれか。

    • ア.AdaGrad
    • イ.AdamW
    • ウ.RMSProp
    • エ.Nesterov

    正解:イ.AdamW

    解説:AdamWは重み減衰を更新式から分離(decoupled weight decay)して直接適用する。従来のAdamではL2正則化が適応的学習率と干渉していた問題を解消し、汎化性能の向上が報告されている。

  357. 問357.RMSPropがAdaGradに対して導入した主要な改良点はどれか。

    • ア.学習率を完全に固定する
    • イ.勾配を使わない
    • ウ.勾配二乗を指数移動平均で扱う
    • エ.全データで更新する

    正解:ウ.勾配二乗を指数移動平均で扱う

    解説:RMSPropは勾配二乗を単純累積せず指数移動平均で扱うため古い情報が忘却され、学習率が際限なく減衰するのを防ぐ。これにより非定常な目的関数でも安定した更新が可能になる改良である。

  358. 問358.2つのベクトルの向きの近さを、内積をそれぞれの大きさ(ノルム)の積で割って求める指標はどれか。

    • ア.ユークリッド距離
    • イ.マンハッタン距離
    • ウ.マハラノビス距離
    • エ.コサイン類似度

    正解:エ.コサイン類似度

    解説:コサイン類似度は2つのベクトルのなす角のコサインで、内積÷(ノルムの積)で求め、−1〜1の値をとる。ベクトルの大きさによらず向きの近さを測れるため、文書や単語の埋め込みの比較によく使われる。

  359. 問359.各ミニバッチ内で中間層の出力を平均0分散1に正規化し、学習を安定化・高速化する手法はどれか。

    • ア.バッチ正規化
    • イ.early stopping
    • ウ.ドロップアウト
    • エ.L1正則化

    正解:ア.バッチ正規化

    解説:バッチ正規化はミニバッチ単位で正規化しスケールとシフトを学習する。内部共変量シフトを抑え高い学習率を許容するため収束が速まり、軽い正則化効果も得られるとされる代表的な手法である。

  360. 問360.バッチサイズに依存せず各サンプルの特徴量方向で正規化を行い、RNNやTransformerで好まれる手法はどれか。

    • ア.バッチ正規化
    • イ.レイヤー正規化
    • ウ.ドロップアウト
    • エ.重み減衰

    正解:イ.レイヤー正規化

    解説:レイヤー正規化は各サンプル内の特徴量方向で正規化するためバッチサイズに依存せず、バッチサイズ1や系列長が可変なRNN・Transformerでも安定して機能する。バッチ依存のバッチ正規化と対照的である。

  361. 問361.検証データの誤差が悪化に転じた時点で学習を打ち切る過学習対策はどれか。

    • ア.ドロップアウト
    • イ.バッチ正規化
    • ウ.early stopping
    • エ.学習率減衰

    正解:ウ.early stopping

    解説:early stoppingは検証損失を監視し改善が止まり悪化し始めたエポックで学習を停止する。訓練を続けると訓練データへ過適合するため、汎化性能が最良の地点でモデルを確定させる狙いがある。

  362. 問362.損失関数に重みの大きさに対するペナルティを加えて過学習を抑える正則化はどれか。

    • ア.ドロップアウト
    • イ.データ拡張
    • ウ.early stopping
    • エ.重み減衰(L2正則化)

    正解:エ.重み減衰(L2正則化)

    解説:重み減衰は重みのL2ノルムなどをペナルティ項として加え、重みが過度に大きくなるのを抑えてモデルの複雑さを制限する。重みを原点方向へ縮小する効果を持ち過学習の緩和に寄与する。

  363. 問363.シグモイドやtanhを用いる際に各層の信号の分散を保つよう設計された重み初期化はどれか。

    • ア.Xavier(Glorot)初期化
    • イ.ゼロ初期化
    • ウ.He初期化
    • エ.定数初期化

    正解:ア.Xavier(Glorot)初期化

    解説:Xavier初期化は入力と出力のユニット数を考慮して重みの分散を設定し、順伝播・逆伝播で信号の分散を保つ。飽和型活性化関数と相性が良く、勾配消失の緩和に寄与する初期化手法である。

  364. 問364.ReLU系の活性化関数に適しており、半数の入力が0になる性質を考慮した重み初期化はどれか。

    • ア.Xavier初期化
    • イ.He初期化
    • ウ.一様乱数(範囲固定)
    • エ.全ゼロ初期化

    正解:イ.He初期化

    解説:He初期化はReLUが入力の約半分を0にすることを踏まえ入力ユニット数に基づき分散を大きめに設定する。これにより深いReLUネットワークでも各層の信号の大きさが保たれ学習が安定しやすくなる。

  365. 問365.ニューラルネットワークの重みを全て同じ値で初期化したときに生じる問題はどれか。

    • ア.勾配爆発が起き重みの値が発散しやすくなる
    • イ.学習率が自動的に小さく抑えられてしまう
    • ウ.対称性が破れず各ニューロンが同じ学習をする
    • エ.損失関数が凸になり局所的な最小値が消える

    正解:ウ.対称性が破れず各ニューロンが同じ学習をする

    解説:同じ入力につながり同じ活性化関数をもつニューロンの重みを全て同じ値で始めると、どのニューロンも同じ勾配を受けて同じように更新され続ける。ニューロン間の対称性が破れないため、いくつ並べても同じ特徴しか学習できない。そこで初期値を乱数で与えて対称性を破る(symmetry breaking)。勾配爆発は初期値が大きすぎるときに起こりうる問題で、値をそろえること自体が原因ではない。学習率は人が試行や学習曲線を見て決める設定値で、初期値によって自動的に変わるものではない。ニューラルネットワークの損失関数は一般に凸ではなく、初期値で凸になることもない。

    根拠: Goodfellow, Bengio, Courville『Deep Learning』(MIT Press, 2016)Chapter 8 Optimization for Training Deep Models 8.4 Parameter Initialization Strategies(同じ活性化関数・同じ入力の隠れユニットは異なる初期値で break symmetry する必要がある/大きすぎる初期値は exploding values)、8.3.1(学習率は試行や学習曲線を見て選ぶ)、8.2(ニューラルネットワークの学習は一般に非凸)

  366. 問366.学習初期に学習率を小さい値から徐々に増やして不安定な更新を防ぐ手法はどれか。

    • ア.学習率減衰
    • イ.early stopping
    • ウ.勾配クリッピング
    • エ.ウォームアップ

    正解:エ.ウォームアップ

    解説:ウォームアップは訓練開始直後の勾配が不安定な時期に学習率を小さく抑え、その後目標値まで増やす手法である。大規模バッチやTransformerの学習で発散を防ぎ、安定した収束を促す目的で使われる。

  367. 問367.学習率が大きすぎる場合に起こりやすい現象はどれか。

    • ア.損失が発散・振動する
    • イ.必ず大域最適解に収束する
    • ウ.勾配が消失する
    • エ.過学習が必ず防げる

    正解:ア.損失が発散・振動する

    解説:学習率が大きすぎるとステップ幅が大きく最小値を飛び越え、損失が発散したり振動したりして収束しない。逆に小さすぎると収束が極端に遅くなるため、適切な値の探索やスケジューリングが重要となる。

  368. 問368.学習の終盤に学習率を小さくする減衰(decay)を行う主な目的はどれか。

    • ア.計算量を増やす
    • イ.最適解付近で細かく調整し収束を安定させる
    • ウ.過学習を意図的に促す
    • エ.勾配を爆発させる

    正解:イ.最適解付近で細かく調整し収束を安定させる

    解説:学習率減衰は序盤は大きく動いて大域的に探索し終盤は小さくして最適解付近で微調整する戦略である。ステップ減衰やコサインアニーリングがあり、固定学習率より安定した収束が得られる。

  369. 問369.全訓練データを使って勾配を計算してから1回更新する勾配降下法はどれか。

    • ア.確率的勾配降下法(SGD)
    • イ.ミニバッチ勾配降下法
    • ウ.バッチ勾配降下法
    • エ.オンライン学習

    正解:ウ.バッチ勾配降下法

    解説:バッチ勾配降下法は全データで勾配を計算してから更新するため勾配は安定だが、巨大データでは1更新ごとに全件処理が必要で計算とメモリ負荷が大きい。大規模学習ではミニバッチ法が好まれる。

  370. 問370.数十〜数百サンプル単位で勾配を計算し、計算効率と勾配の安定性のバランスを取る手法はどれか。

    • ア.バッチ勾配降下法
    • イ.ニュートン法
    • ウ.純粋なSGD
    • エ.ミニバッチ勾配降下法

    正解:エ.ミニバッチ勾配降下法

    解説:ミニバッチ勾配降下法は小さなまとまりごとに勾配を計算し更新する。バッチ法の安定性とSGDの効率・汎化性を兼ね、GPUの並列計算とも相性が良いため深層学習の標準的な学習方式となっている。

  371. 問371.確率的勾配降下法(SGD)の更新における勾配ノイズがもたらす利点はどれか。

    • ア.局所最適解や鞍点から抜け出しやすい
    • イ.必ず勾配が0になる
    • ウ.計算量が全データ分必要になる
    • エ.学習率が不要になる

    正解:ア.局所最適解や鞍点から抜け出しやすい

    解説:SGDは少数サンプルで勾配を推定するためノイズが乗るが、このゆらぎが浅い局所解や鞍点からの脱出を助ける。一方で更新が不安定になりやすく、モメンタムや学習率調整の併用が有効である。

  372. 問372.ニューラルネットワークの最適化において、パラメータを勾配の逆方向へ少しずつ更新する基本的な枠組みはどれか。

    • ア.動的計画法
    • イ.勾配降下法
    • ウ.遺伝的アルゴリズム
    • エ.焼きなまし法

    正解:イ.勾配降下法

    解説:勾配降下法は損失関数の勾配(最も急に増える方向)の逆向きにパラメータを更新して損失を減らす最適化の基本枠組みである。SGDやAdamなど深層学習の主要な最適化手法はこの考え方に基づく。

  373. 問373.バッチ正規化が学習にもたらす効果として適切でないものはどれか。

    • ア.より高い学習率を使いやすくする
    • イ.内部共変量シフトを抑える
    • ウ.活性化関数を不要にする
    • エ.軽い正則化効果がある

    正解:ウ.活性化関数を不要にする

    解説:誤り。バッチ正規化は高い学習率の使用を可能にし内部共変量シフトを抑え軽い正則化効果も持つが、非線形な活性化関数を不要にするわけではない。表現力には依然として活性化関数が必要である。

  374. 問374.ミニバッチのサイズを極端に大きくした場合に一般的に生じやすい傾向はどれか。

    • ア.勾配が必ず爆発する
    • イ.必ず汎化性能が向上する
    • ウ.学習率が不要になる
    • エ.勾配のノイズが減り更新が安定するが汎化性能が落ちることがある

    正解:エ.勾配のノイズが減り更新が安定するが汎化性能が落ちることがある

    解説:大きなバッチは勾配推定のノイズが減り更新が安定する一方、鋭い最小解に収束しやすく汎化性能が低下することがある。ウォームアップや学習率調整で緩和する研究が知られている。

  375. 問375.Leaky ReLUにおいて負側の傾きを固定値ではなく学習可能なパラメータとした発展形はどれか。

    • ア.PReLU
    • イ.ELU
    • ウ.Maxout
    • エ.Hardtanh

    正解:ア.PReLU

    解説:PReLU(Parametric ReLU)はLeaky ReLUの負側の傾きαを学習可能なパラメータとして最適化する。データに応じて負側の挙動を調整でき、画像認識などで性能向上が報告された活性化関数である。

  376. 問376.機械学習は、データから規則性やパターンを学習し未知データに対する予測を行う手法である。

    正解:○(正しい)

    解説:従来のルールベースAIと異なり、明示的にプログラムせずデータから学ぶ点が特徴。

  377. 問377.教師あり学習は、入力データと正解ラベルのペアから学習する手法である。

    正解:○(正しい)

    解説:分類(カテゴリ予測)と回帰(数値予測)に分かれる。代表例: 画像分類・株価予測。

  378. 問378.教師なし学習は、正解ラベルなしのデータから構造やパターンを発見する手法である。

    正解:○(正しい)

    解説:クラスタリング(k-means等)・次元削減(PCA・t-SNE等)が代表例。

  379. 問379.強化学習は、エージェントが環境との相互作用を通じて報酬を最大化する行動方策を学習する手法である。

    正解:○(正しい)

    解説:Q学習・SARSA・方策勾配等が代表的アルゴリズム。ゲームAI・ロボット制御等に応用。

  380. 問380.単回帰分析は1つの説明変数で目的変数を予測する回帰分析であり、説明変数が2つ以上のものは重回帰分析と呼ばれる。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。説明変数(予測に使う変数)が1つなら単回帰分析、2つ以上なら重回帰分析と呼ぶ。どちらも最小二乗法で係数を求める線形回帰の一種である。

  381. 問381.ブートストラップサンプリングでは、元のデータから重複を許して無作為に取り出すため、同じデータが複数回選ばれる一方で、一度も選ばれないデータも生じる。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。ブートストラップは元のデータと同じ件数を復元抽出(重複を許す抽出)する。n件から n回取り出すと、各データが一度も選ばれない確率は約37%((1−1/n)^n→1/e)になり、バギングではこれを検証に使える(OOB)。

  382. 問382.サポートベクターマシン(SVM)は、マージン最大化により分類境界を決定する手法である。

    正解:○(正しい)

    解説:カーネルトリックで非線形分類も可能。少データでも高性能だが大規模データには計算コスト大。

  383. 問383.決定木は、データを条件分岐により分類・回帰する木構造のモデルである。

    正解:○(正しい)

    解説:if-then形式で解釈性高。過学習しやすいが剪定(プルーニング)で抑制可能。

  384. 問384.半教師あり学習は、少量のラベル付きデータと大量のラベルなしデータを併用して学習する手法である。

    正解:○(正しい)

    解説:半教師あり学習は、ラベル付けのコストが高い場面で、少量のラベル付きデータに加えて大量のラベルなしデータも学習に使う枠組みである。教師あり学習と教師なし学習の中間に位置づけられる。

  385. 問385.協調フィルタリングは、ユーザーどうしの購買・評価履歴の類似性をもとに、そのユーザーが好みそうなアイテムを推薦する手法である。

    正解:○(正しい)

    解説:協調フィルタリングは「似た行動をとったユーザーが好んだものを薦める」考え方のレコメンド手法で、アイテムの属性情報は必要としない。一方、利用履歴が少ない新規ユーザー・新規アイテムには推薦しにくい(コールドスタート問題)。

  386. 問386.凝集型の階層クラスタリングで得られるデンドログラム(樹形図)は、どの高さで切るかによってクラスタの数を後から決めることができる。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。デンドログラムは併合の過程と併合時の距離(高さ)を木で表したもので、ある高さで横に切ると、その高さより下でまとまったものが1つのクラスタになる。クラスタ数を事前に決める必要がない点が k-means 法と異なる。

  387. 問387.潜在的ディリクレ配分法は、各文書を複数のトピックの混合として表し、各トピックを単語の出現確率の分布として表す教師なしのトピックモデルである。

    正解:○(正しい)

    解説:潜在的ディリクレ配分法(Latent Dirichlet Allocation)はトピックモデルの代表で、1つの文書が複数のトピックを一定の割合で含むとみなし、ラベルなしの文書集合からトピックを推定する。

  388. 問388.特異度(Specificity)は、実際に陰性であるもののうち陰性と正しく予測できた割合で、TN/(TN+FP)で求める。

    正解:○(正しい)

    解説:特異度は実際の陰性のうち正しく陰性と判定できた割合(TN/(TN+FP))で、「偽陽性をどれだけ出さないか」を表す。実際の陽性のうち陽性と判定できた割合である再現率(感度)と対になる指標である。

  389. 問389.自己回帰(AR)モデルは、時系列データの現在の値を、同じ系列の過去の値の線形結合と誤差項で表すモデルである。

    正解:○(正しい)

    解説:AR(p)モデルは、現在値を自分自身の過去p時点の値の線形結合+誤差で表す時系列モデルで、株価や需要などの予測に使われる。複数の系列を同時に扱う拡張はベクトル自己回帰(VAR)モデルと呼ぶ。

  390. 問390.赤池情報量規準(AIC)は、モデルの当てはまりの良さとパラメータ数の多さを同時に考慮する指標で、値が小さいモデルほど良いと評価する。

    正解:○(正しい)

    解説:AICは「−2×最大対数尤度+2×パラメータ数」で定義され、当てはまりが良いほど、またパラメータが少ないほど小さくなる。複雑すぎるモデルを避けてモデルを選ぶための規準である。

  391. 問391.正則化(L1・L2)は、損失関数にペナルティ項を加え過学習を抑制する手法である。

    正解:○(正しい)

    解説:L1(Lasso)は疎な解、L2(Ridge)は係数を均等に縮小。Elastic Netは両者の組合せ。

  392. 問392.データリーケージとは、予測時には本来使えない情報(テストデータや目的変数に由来する情報など)が学習に混入し、評価時の性能が実運用より良く見えてしまう問題である。

    正解:○(正しい)

    解説:データリーケージが起きると、検証では高い性能が出ても実運用では同じ情報が得られないため性能が大きく下がる。前処理の統計量をテストデータを含めて計算する、未来の情報で過去を予測する、などが典型例である。

  393. 問393.混同行列は、分類結果を真陽性・偽陽性・真陰性・偽陰性に分類した行列である。

    正解:○(正しい)

    解説:TP・FP・TN・FNから精度・再現率・F1値等の評価指標を算出する基本ツール。

  394. 問394.RMSE(二乗平均平方根誤差)は、MAE(平均絶対誤差)に比べて、大きく外れた予測の影響を強く受ける回帰の評価指標である。

    正解:○(正しい)

    解説:RMSEは誤差を二乗してから平均し平方根をとるため、大きな誤差ほど強く効く。MAEは誤差の絶対値の平均なので、外れ値の影響はRMSEより小さい。

  395. 問395.再現率(Recall)は、実際の陽性のうち陽性と予測できた割合である。

    正解:○(正しい)

    解説:TP/(TP+FN)。陽性の取りこぼし防止。がん検診等で重要。

  396. 問396.迷惑メールを陽性として判定するスパムフィルタで、通常のメールを誤って迷惑メールと判定することは偽陽性にあたる。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。陽性(迷惑メール)と予測したが実際は陰性(通常のメール)だったものが偽陽性(FP)である。反対に迷惑メールを見逃して通常のメールと判定したものが偽陰性(FN)にあたる。

  397. 問397.ε-greedy方策は、確率εでランダムに行動を選び、それ以外の場合は現時点で価値の推定値が最も高い行動を選ぶことで、探索と活用を両立させる。

    正解:○(正しい)

    解説:ε-greedy方策は、多腕バンディット問題や強化学習で使われる行動選択の方法で、小さな確率εで未知の行動を試し(探索)、残りは最善と推定される行動を選ぶ(活用)。

  398. 問398.二乗誤差で評価した汎化誤差は、バイアスの二乗・バリアンス・削減できないノイズの和に分解でき、バイアスとバリアンスはトレードオフの関係にある。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。モデルを単純にするとバイアスが大きく(未学習)、複雑にするとバリアンスが大きく(過学習)なりやすい。データ自体のノイズはモデルでは減らせないため、バイアスとバリアンスの釣り合いが取れる複雑さを選ぶ。

  399. 問399.特徴量エンジニアリングは、入力データから有効な特徴量を設計・抽出する作業である。

    正解:○(正しい)

    解説:ドメイン知識が重要。ディープラーニングは特徴量を自動学習する点が革新的。

  400. 問400.前処理ではデータの欠損値処理・正規化・標準化等を行う。

    正解:○(正しい)

    解説:欠損値補完(平均・中央値・KNN等)・スケーリング(min-max・Z-score)が代表的処理。

  401. 問401.ホールドアウト法は、データを訓練・検証・テストに分割し性能を評価する基本手法である。

    正解:○(正しい)

    解説:通常6:2:2や7:1.5:1.5等で分割。検証データでハイパーパラメータ調整、テストで最終評価。

  402. 問402.多次元尺度構成法(MDS)は、データ間の距離(非類似度)をできるだけ保つように、データを低次元空間に配置する次元削減手法である。

    正解:○(正しい)

    解説:MDSは、対象どうしの距離(非類似度)の行列をもとに、その距離関係がなるべく保たれるよう2〜3次元などに配置する。可視化やデータの構造把握に使われる教師なしの手法である。

  403. 問403.教師あり学習は正解ラベルなしのデータから学習する手法である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。教師あり学習は正解ラベル付きデータから学習。ラベルなしから学ぶのは教師なし学習。

  404. 問404.教師なし学習は分類問題のみに利用される。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。教師なし学習はクラスタリング・次元削減・密度推定等が主用途。分類は教師ありの典型タスク。

  405. 問405.強化学習はラベル付きデータのみで動作する。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。強化学習は環境との相互作用で報酬を最大化する学習。ラベル不要で試行錯誤から学ぶ。

  406. 問406.線形回帰は分類問題に用いる代表的アルゴリズムである。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。線形回帰は連続値予測(回帰)。分類はロジスティック回帰・SVM・決定木等を使用。

  407. 問407.ロジスティック回帰は回帰問題のみに利用される。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。名前は『回帰』だがロジスティック回帰は二値分類アルゴリズム。シグモイド出力で確率予測。

  408. 問408.SVMは大規模データセットで最高速・最高精度を発揮する。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。SVMは少~中規模データで強い。大規模データでは計算コスト大で深層学習等の方が有利。

  409. 問409.決定木は他のモデルと比較して解釈性が低い。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。逆。決定木はif-then形式で人間が解釈しやすい点が大きな利点。ニューラルネットは解釈困難。

  410. 問410.ランダムフォレストは単一の決定木で構成される。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。ランダムフォレストは多数の決定木をアンサンブル(バギング)。単一決定木より過学習に強い。

  411. 問411.XGBoostはバギング手法の代表例である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。XGBoostは勾配ブースティング手法。バギングはランダムフォレスト等が代表。

  412. 問412.k-meansは教師あり学習の代表的アルゴリズムである。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。k-meansは教師なし学習(クラスタリング)。ラベルなしデータをk個に分割。

  413. 問413.主成分分析(PCA)は非線形次元削減手法である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。PCAは線形次元削減。非線形にはt-SNE・UMAP・カーネルPCA等を利用。

  414. 問414.過学習は訓練データの性能が低下する現象である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。過学習は訓練データに過度適合→訓練データの性能は高いが未知データで悪化する現象。

  415. 問415.L1正則化は係数を均等に縮小しL2は疎な解を生む。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。逆。L1(Lasso)が疎な解(多くの係数が0)、L2(Ridge)が係数を均等に縮小。

  416. 問416.交差検証はデータ全体を訓練のみに使い汎化性能を評価する。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。交差検証はデータを分割し訓練・検証を交互に行う。全データを訓練のみは不可能。

  417. 問417.適合率は、実際の陽性のうち陽性と予測できた割合である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。それは再現率(Recall=TP/(TP+FN))の定義。適合率はTP/(TP+FP)。

  418. 問418.F1値は適合率と再現率の算術平均である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。F1値は算術平均ではなく『調和平均』(2PR/(P+R))。両者バランス重視の指標。

  419. 問419.ROC曲線のAUCが0.5の分類器は完全に正確である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。AUC=0.5はランダム相当(性能なし)。完全な分類器はAUC=1.0。

  420. 問420.バイアスが高いモデルは過学習しやすい。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。逆。バイアス高は単純すぎモデル(未学習)。バリアンス高が過学習しやすい複雑モデル。

  421. 問421.ディープラーニングは特徴表現を自動で学習するため、データの前処理や入力データの設計を検討する必要は一切ない。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。ディープラーニングは特徴表現学習により手作業の特徴量設計への依存を減らしたが、実務ではデータの欠損処理・正規化・入力形式の設計などの前処理は依然として重要である。

  422. 問422.ホールドアウト法は同じデータを訓練・検証・テスト全てに使う手法である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。ホールドアウト法はデータを訓練・検証・テストに分割。同じデータ使用は評価バイアスの原因。

  423. 問423.バギングは弱学習器を逐次追加し誤差を補正する手法である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。それはブースティングの説明。バギングは独立に複数モデルを並列学習しアンサンブルする手法。

  424. 問424.協調フィルタリングは、利用履歴がまだない新規ユーザーや新規アイテムに対しても、履歴の多いユーザーと同じ精度で推薦できる。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。協調フィルタリングは他のユーザーとの履歴の類似性を使うため、履歴のない新規ユーザーや新規アイテムには推薦しにくい。これをコールドスタート問題と呼び、アイテムの属性を使うコンテンツベースフィルタリングとの併用などで補う。

  425. 問425.階層クラスタリングはクラスタ数kを事前に指定する必要がある。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。階層クラスタリングは樹形図から事後に切る位置を選べる。kの事前指定は不要。k-meansは事前指定必要。

  426. 問426.t-SNEは線形次元削減で計算が高速である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。t-SNEは非線形・計算コスト大。可視化用途中心で大規模データには時間かかる。

  427. 問427.過学習を防ぐにはモデル複雑度を増やすのが有効である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。逆。過学習はモデル複雑度過大が原因。複雑度抑制(正則化・剪定・データ拡張・ドロップアウト)が対策。

  428. 問428.教師あり学習の代表タスクはクラスタリングと次元削減である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。クラスタリング・次元削減は教師なし学習の代表タスク。教師ありは分類と回帰。

  429. 問429.教師あり学習に該当しないものはどれか。

    • ア.顧客のクラスタリング
    • イ.スパムメール検出
    • ウ.株価予測
    • エ.画像分類

    正解:ア.顧客のクラスタリング

    解説:顧客クラスタリングは教師なし学習。画像分類(分類)・スパム検出(二値分類)・株価予測(回帰)は教師あり。

  430. 問430.二値分類に最も適したアルゴリズムとして正しいのはどれか。

    • ア.線形回帰
    • イ.ロジスティック回帰
    • ウ.k-means
    • エ.PCA

    正解:イ.ロジスティック回帰

    解説:ロジスティック回帰はシグモイド関数で確率出力し閾値で二値分類。線形回帰は連続値予測、k-meansはクラスタリング、PCAは次元削減。

  431. 問431.マージン最大化により分類境界を決定する手法として正しいのはどれか。

    • ア.決定木
    • イ.ランダムフォレスト
    • ウ.サポートベクターマシン(SVM)
    • エ.ナイーブベイズ

    正解:ウ.サポートベクターマシン(SVM)

    解説:SVMはクラス間マージン最大化で境界決定。カーネルトリックで非線形分類も可能。少データで強い。

  432. 問432.ランダムフォレストが用いるアンサンブル手法として正しいのはどれか。

    • ア.ブースティング
    • イ.ベイズ平均
    • ウ.スタッキング
    • エ.バギング

    正解:エ.バギング

    解説:ランダムフォレストはバギング(ブートストラップサンプリング+多数決)。XGBoostやAdaBoostはブースティング系。

  433. 問433.状態の遷移を考えず、複数の選択肢から1つを選んで報酬を得る試行を繰り返しながら、探索と活用のバランスを取って累積報酬の最大化を目指す手法の総称で、Web広告の出し分けなどに用いられるものはどれか。

    • ア.バンディットアルゴリズム
    • イ.Q学習
    • ウ.協調フィルタリング
    • エ.方策勾配法

    正解:ア.バンディットアルゴリズム

    解説:バンディットアルゴリズムは、状態の遷移がない多腕バンディット問題を扱う手法の総称で、ε-greedy方策やUCB方策が代表例である(Sutton & Barto 第2章)。Q学習と方策勾配法は状態の遷移を含むマルコフ決定過程を扱う強化学習の手法、協調フィルタリングは利用履歴の類似性で推薦する手法である。

  434. 問434.レコメンデーションで、ジャンルやキーワードなどアイテム自体の属性とユーザーの嗜好との一致度にもとづいて推薦する手法はどれか。

    • ア.協調フィルタリング
    • イ.コンテンツベースフィルタリング
    • ウ.アソシエーション分析
    • エ.行列分解

    正解:イ.コンテンツベースフィルタリング

    解説:アイテムの属性情報とユーザーの好みの一致度で推薦するのはコンテンツベースフィルタリングである。協調フィルタリングや行列分解は他ユーザーの評価履歴の類似性を用い、アソシエーション分析は同時に購入される商品の組合せ規則を見つける手法である。

  435. 問435.次元削減手法として該当しないものはどれか。

    • ア.主成分分析(PCA)
    • イ.t-SNE
    • ウ.ロジスティック回帰
    • エ.UMAP

    正解:ウ.ロジスティック回帰

    解説:ロジスティック回帰は分類手法で次元削減ではない。PCA(線形)・t-SNE(非線形)・UMAP(非線形)は代表的次元削減。

  436. 問436.k-meansの主な弱点として正しいのはどれか。

    • ア.計算が極端に遅い
    • イ.正解ラベル必須
    • ウ.非数値データのみ扱える
    • エ.初期値依存とクラスタ数kの事前指定が必要

    正解:エ.初期値依存とクラスタ数kの事前指定が必要

    解説:k-meansは初期重心の選び方で結果が変動、kも事前指定必要。k-means++で初期値改善、エルボー法でk決定。

  437. 問437.モデル選択の情報量規準のうち、パラメータ数に対する罰則がデータ数の対数に比例して重くなるものはどれか。

    • ア.AIC(赤池情報量規準)
    • イ.自由度調整済み決定係数
    • ウ.BIC(ベイズ情報量規準)
    • エ.平均二乗誤差(MSE)

    正解:ウ.BIC(ベイズ情報量規準)

    解説:BICは「−2×最大対数尤度+パラメータ数×ln(データ数)」で、データ数が多いほどパラメータへの罰則が重くなる。AICの罰則は「2×パラメータ数」でデータ数によらない。

  438. 問438.過学習対策として該当しないものはどれか。

    • ア.正則化
    • イ.モデル複雑度を上げる
    • ウ.データ拡張
    • エ.ドロップアウト

    正解:イ.モデル複雑度を上げる

    解説:モデル複雑度を上げると過学習が悪化。正則化・ドロップアウト・データ拡張・早期終了等が過学習対策。

  439. 問439.k-fold交差検証で一般的に用いられるk値として正しいのはどれか。

    • ア.k=1
    • イ.k=2
    • ウ.k=5またはk=10
    • エ.k=100

    正解:ウ.k=5またはk=10

    解説:5-fold または 10-fold が一般的。k=2は単純すぎ、k=100は計算負荷大。データ規模・実験目的に応じて選択。

  440. 問440.適合率(Precision)の計算式として正しいのはどれか。

    • ア.TP/(TP+FN)
    • イ.2PR/(P+R)
    • ウ.(TP+TN)/(TP+TN+FP+FN)
    • エ.TP/(TP+FP)

    正解:エ.TP/(TP+FP)

    解説:適合率=TP/(TP+FP)(陽性予測のうち実際に陽性)。再現率=TP/(TP+FN)、精度=(TP+TN)/all、F1=調和平均。

  441. 問441.再現率(Recall)の計算式として正しいのはどれか。

    • ア.TP/(TP+FN)
    • イ.TP/(TP+FP)
    • ウ.FP/(FP+TN)
    • エ.TN/(TN+FN)

    正解:ア.TP/(TP+FN)

    解説:再現率=TP/(TP+FN)(実際の陽性のうち陽性予測できた割合)。がん検診等の取りこぼし重視で重要。

  442. 問442.F1値の定義として正しいのはどれか。

    • ア.適合率と再現率の算術平均
    • イ.適合率と再現率の調和平均
    • ウ.適合率と再現率の幾何平均
    • エ.適合率と再現率の積

    正解:イ.適合率と再現率の調和平均

    解説:F1値は適合率と再現率の『調和平均』(2PR/(P+R))。両者バランス評価・不均衡データに有効。

  443. 問443.ROC曲線のAUC値について正しいのはどれか。

    • ア.AUCは、閾値を0.5に固定して判定したときの正解率(accuracy)と同じ値になる
    • イ.AUCは、縦軸に適合率、横軸に再現率をとった曲線の下側の面積である
    • ウ.AUCは、0.5のときにランダムに予測する分類器と同程度の性能を表す
    • エ.AUCは、テストデータの正例と負例の比率が変わると、同じ分類器でも値が変わる

    正解:ウ.AUCは、0.5のときにランダムに予測する分類器と同程度の性能を表す

    解説:ROC曲線は、閾値を動かしながら偽陽性率を横軸、真陽性率を縦軸にとって描いた曲線で、AUCはその下側の面積です。縦軸に適合率、横軸に再現率をとるのは適合率-再現率曲線で、ROC曲線とは別のものです。AUCは0〜1の値で、ランダムな予測は対角線になって0.5、完全な分類は1.0です。0に近いのはランダムより悪く、判定を逆にすれば良い分類になる状態です。閾値を一つ決めて測る正解率とは別の指標で、正例と負例の比率が変わってもROC曲線は変わらないため、AUCも変わりません。

    根拠: Fawcett, T.「An introduction to ROC analysis」Pattern Recognition Letters 27 (2006) 861–874 3. ROC space(tp rate を Y 軸、fp rate を X 軸にとる。recall=tp rate、precision=positive predictive value)、3.1 Random performance(対角線=ランダム、右下の三角形はランダムより悪く判定を反転すれば左上へ)、4.2 Class skew(Fig.5:クラス比が変わっても ROC 曲線は同じ、precision-recall 曲線は変わる)、5(Fig.4:ROCは完全でも閾値0.5の正解率は80%)、7. Area under an ROC curve(AUCは0〜1.0、ランダムは0.5)

  444. 問444.同じ程度にデータを説明できるなら、より単純なモデルを選ぶべきだとする考え方はどれか。

    • ア.ノーフリーランチ定理
    • イ.オッカムの剃刀
    • ウ.次元の呪い
    • エ.醜いアヒルの子定理

    正解:イ.オッカムの剃刀

    解説:オッカムの剃刀は「必要以上に仮定を増やすべきでない」という原則で、機械学習では同程度の性能なら単純なモデルを選ぶ考え方として使われる。ノーフリーランチ定理は「あらゆる問題で最良の万能アルゴリズムは存在しない」という定理である。

  445. 問445.訓練データの欠損値処理として一般的でない手法はどれか。

    • ア.データを増やす
    • イ.中央値補完
    • ウ.KNN補完
    • エ.平均値補完

    正解:ア.データを増やす

    解説:欠損値補完は平均・中央値・最頻値・KNN・MICE等が一般的。データを増やすのは欠損値処理ではなくデータ拡張。

  446. 問446.特徴量のスケーリング手法として正しいのはどれか。

    • ア.min-max正規化(0-1範囲)
    • イ.いずれも正しい
    • ウ.ロバストスケーリング
    • エ.Z-score標準化(平均0・分散1)

    正解:イ.いずれも正しい

    解説:全て正解。min-max・Z-score・ロバストスケーリング(中央値・四分位)はすべて代表的スケーリング手法。

  447. 問447.ホールドアウト法の一般的なデータ分割比率として正しいのはどれか。

    • ア.訓練90%・テスト10%のみ
    • イ.訓練・テスト各50%
    • ウ.訓練60%・検証20%・テスト20%等の3分割
    • エ.全データを訓練のみに使用

    正解:ウ.訓練60%・検証20%・テスト20%等の3分割

    解説:3分割(訓練・検証・テスト)が標準。検証はハイパーパラメータ調整、テストは最終評価。比率は6:2:2や7:1.5:1.5等。

  448. 問448.バギングとブースティングの違いとして正しいのはどれか。

    • ア.バギングは逐次・ブースティングは並列
    • イ.両者とも逐次
    • ウ.両者ともに並列
    • エ.バギングは並列・ブースティングは逐次

    正解:エ.バギングは並列・ブースティングは逐次

    解説:バギングは独立並列学習(ランダムフォレスト等)、ブースティングは逐次学習(誤差補正)。XGBoost・AdaBoost等が後者。

  449. 問449.アンサンブル学習で代表的なスタッキング(Stacking)の説明として正しいのはどれか。

    • ア.複数モデル出力を別モデル(メタモデル)が統合する
    • イ.弱学習器を多数決で組合せる
    • ウ.モデルを逐次追加する
    • エ.モデルパラメータを平均する

    正解:ア.複数モデル出力を別モデル(メタモデル)が統合する

    解説:スタッキングは複数モデル予測を入力として別モデル(メタモデル)で最終予測。Kaggle上位戦略で頻出。

  450. 問450.不均衡データ対策として正しい手法はどれか。

    • ア.全データをそのまま学習
    • イ.SMOTE等のオーバーサンプリング
    • ウ.モデル複雑度を上げる
    • エ.訓練データを減らす

    正解:イ.SMOTE等のオーバーサンプリング

    解説:不均衡データはSMOTE(少数派合成)・アンダーサンプリング・クラス重み付け等が対策。F1値・AUC等で評価。

  451. 問451.線形回帰は連続値の目的変数を予測する手法であり、最小二乗法によって誤差の二乗和を最小化するようにパラメータを推定する。

    正解:○(正しい)

    解説:線形回帰は説明変数の線形結合で連続値を予測し、残差平方和を最小化する最小二乗法でパラメータを推定する代表的な回帰手法である。解釈性が高く基礎として重要である。G検定で頻出の論点であり定義を正確に押さえておきたい。

  452. 問452.サポートベクターマシン(SVM)はクラス間のマージンを最小化する決定境界を見つけることで分類性能を高める手法である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。SVMはマージンを最小化ではなく最大化する手法である。クラス間の距離であるマージンを最大化する超平面を求めることで未知データへの汎化性能を高めるのが本質である。

  453. 問453.ロジスティック回帰は名称に回帰を含むが、シグモイド関数で出力を確率に変換して分類タスクに用いる手法である。

    正解:○(正しい)

    解説:ロジスティック回帰は線形結合をシグモイド関数で0〜1の確率に変換し閾値で分類する手法である。名称は回帰だが実際には分類に用いられる代表的な手法である点に注意する。

  454. 問454.ソフトマージンSVMでは、誤分類をどの程度許すかを調整するハイパーパラメータCを大きくするほど、誤分類を許容しやすくなりマージンは広がる。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。Cは誤分類(スラック変数)へのペナルティの重みで、Cを大きくするほど誤分類を許さなくなりマージンは狭くなる(過学習しやすい)。Cを小さくすると誤分類を許容してマージンが広がる。

  455. 問455.カーネル法(カーネルトリック)を用いると、データを高次元空間へ明示的に写像せずに非線形な分類境界を扱うことができる。

    正解:○(正しい)

    解説:カーネルトリックは高次元への写像を明示的に計算せず内積をカーネル関数で置き換えることで、計算量を抑えつつ非線形分離を実現する手法でSVMなどで広く使われる。G検定で頻出の論点であり定義を正確に押さえておきたい。

  456. 問456.決定木は特徴量のスケーリングである標準化や正規化を必ず行わなければ学習が成立しない手法である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。決定木は閾値による分割で大小関係のみを使うためスケーリングは原則不要である。スケーリングが重要なのは距離や内積を使うSVMやk近傍法、k-meansなどの手法である。

  457. 問457.決定木は特徴量の条件分岐を繰り返してデータを分割する手法であり、ジニ係数やエントロピーなどの不純度を基準に分岐を決める。

    正解:○(正しい)

    解説:決定木はジニ不純度や情報利得を基準に分割を選び木構造で予測する手法である。解釈性が高い一方で深く成長させると過学習しやすい性質があるため注意が必要である。G検定で頻出の論点であり定義を正確に押さえておきたい。

  458. 問458.k-meansは各クラスタが非凸で複雑な形状をしていても、常に正しくクラスタを分離できる手法である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。k-meansは重心からのユークリッド距離に基づくため球状である凸クラスタを前提とする。正しくは三日月型など非凸形状のクラスタの分離を苦手とする手法である。

  459. 問459.SARSAは、実際に選んだ次の行動の価値を使ってQ値を更新する方策オン型の手法であり、次状態で最大の行動価値を使って更新するQ学習(方策オフ型)とは更新式が異なる。

    正解:○(正しい)

    解説:SARSAは(s, a, r, s', a')の組を使い、実際に方策が選んだ次の行動a'の価値で更新する方策オン型である。Q学習は次状態での最大の行動価値で更新する方策オフ型である。

  460. 問460.主成分分析(PCA)は教師あり学習であり、ラベル情報を用いてクラスを最も分離する軸を求める手法である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。PCAはラベルを使わない教師なし手法であり分散最大の軸を求める。正しくはラベルを用いてクラス分離を最大化するのは線形判別分析であるLDAなどの手法である。

  461. 問461.強化学習の状態価値関数は、ある状態から方策に従って行動したときに得られる割引報酬和の期待値を表し、行動価値関数は状態と行動の組を起点とした同様の期待値を表す。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。状態価値関数V(s)は状態sから方策に従ったときの割引報酬和(収益)の期待値、行動価値関数Q(s,a)は状態sで行動aを取った後に方策に従ったときの期待値である(Sutton & Barto 3.5節)。Q学習やSARSAは行動価値関数を学習する手法である。

  462. 問462.L2正則化(Ridge)は係数を完全に0にして特徴量を削除することを主目的とした正則化手法である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。L2正則化は係数の二乗和にペナルティを課し全係数を一様に小さくするが厳密に0にはしにくい。正しくは係数を0にし特徴選択を行うのはL1正則化であるLassoである。

  463. 問463.特異値分解(SVD)は、任意の行列を直交行列・特異値を対角に並べた行列・直交行列の3つの積に分解するもので、正方行列でない行列にも適用できる。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。m×n 行列 A は A=UΣVᵀ(U・V は直交行列、Σ は特異値を対角に並べた行列)と分解でき、固有値分解と違って正方行列でなくてもよい。大きい特異値だけを残す低ランク近似は次元削減や推薦(行列の補完)に使われる。

  464. 問464.バギングは主にモデルのバイアスを低減し、ブースティングは主にバリアンスを低減することを目的とする手法である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。説明が逆である。バギングは主にバリアンスの低減を、ブースティングは主にバイアスの低減を目的とする手法である。両者の目的を取り違えないよう正確に区別する必要がある。

  465. 問465.t-SNEは高次元データの局所構造を保ちながら低次元へ可視化する手法だが、クラスタ間の距離など大域的構造の保存は保証されない。

    正解:○(正しい)

    解説:t-SNEは近傍の確率分布を保つよう低次元へ写像し局所構造の可視化に優れるが、クラスタ間距離など大域的な構造は必ずしも保存されない点に注意して結果を解釈する必要がある。

  466. 問466.Actor-Critic法では、行動を選ぶActor(方策)だけを学習し、行動の良し悪しを評価するCriticには学習しない固定の値を用いる。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。Actor-Critic法では、方策を表すActorと、状態や行動の価値を推定するCriticの両方を学習する。Criticの評価を使ってActorの方策を更新する。

  467. 問467.UMAPはt-SNEと同様に可視化目的の次元削減手法だが、一般にt-SNEより高速で大域構造の保持にも優れるとされる。

    正解:○(正しい)

    解説:UMAPは多様体学習に基づく次元削減手法でt-SNEと比べ計算が高速かつ大域構造の保持に優れるとされ、大規模データの可視化や前処理の特徴量生成にも広く使われている。

  468. 問468.正解率(accuracy)は陽性が極端に少ない不均衡データにおいても分類性能を適切に評価できる万能な指標である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。不均衡データでは多数派を予測するだけで高い正解率になり性能を過大評価しやすい。正しくは適合率や再現率、F値やAUCなどで補完して評価すべきであり万能ではない。

  469. 問469.階層クラスタリング(凝集型)は各点を個別クラスタとして開始し近いものから順に併合していく手法でデンドログラムを得られる。

    正解:○(正しい)

    解説:凝集型階層クラスタリングは各点を独立クラスタとして開始し近接クラスタを逐次併合する手法で、結果は樹形図であるデンドログラムで表現でき、クラスタ数の事前指定が不要である。

  470. 問470.次元削減は常に情報を一切失わずにデータを低次元へ圧縮できるため、情報損失を心配する必要はない。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。多くの次元削減は分散の小さい成分などを切り捨てるため一般に情報損失を伴う。正しくは損失を抑えつつ有用な情報を残すことが目的であり、無損失で圧縮できるわけではない。

  471. 問471.バギングはブートストラップ標本で複数のモデルを並列に学習し、平均や多数決で統合してバリアンスを低減する手法である。

    正解:○(正しい)

    解説:バギングはブートストラップ標本で多数のモデルを独立並列に学習し統合することでバリアンスを低減する手法で、ランダムフォレストはその代表的な実装として知られている。

  472. 問472.バイアスとバリアンスは互いに独立であり同時に最小化でき、両者はトレードオフの関係にはない。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。一般にバイアスを下げるとバリアンスが上がりやすくその逆も成り立つトレードオフ関係にある。正しくは両者の総和を最小化する適度なモデルの複雑さを探る必要がある。

  473. 問473.ブースティングは複数の弱学習器を逐次的に学習させ、前段が誤った標本を重視して次の学習器を作ることで主にバイアスを低減する。

    正解:○(正しい)

    解説:ブースティングは弱学習器を直列に学習し誤分類された標本の重みを高めて次段を訓練する手法で、主にバイアスを低減し高精度なモデルを構築する。バギングとは目的が対照的である。

  474. 問474.ランダムサーチはグリッドサーチより常に劣り、ハイパーパラメータ探索手法として用いるべきではないとされる。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。ランダムサーチは重要なパラメータに探索を集中しやすく、高次元では同じ計算量でグリッドサーチより効率的なことが多いと報告されており、正しくは有用な手法である。

  475. 問475.F値(F1スコア)は適合率と再現率の調和平均であり、両者のバランスを一つの指標で評価したいときに用いられる。

    正解:○(正しい)

    解説:F1スコアは適合率と再現率の調和平均で、トレードオフ関係にある両指標を統合的に評価できる指標である。特に陽性が少ない不均衡データの分類性能評価において有用とされる。

  476. 問476.ハイパーパラメータは学習の過程で勾配降下によって自動的に最適化されるパラメータの一種である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。ハイパーパラメータは学習率や木の深さなど学習前に設定する値である。正しくは勾配降下で更新されるのはモデルの重みパラメータであり両者は明確に区別される。G検定で頻出の論点であり定義を正確に押さえておきたい。

  477. 問477.ROC曲線は偽陽性率を横軸・真陽性率を縦軸にとって描かれ、その下側面積であるAUCが1に近いほど性能が高いと評価される。

    正解:○(正しい)

    解説:ROC曲線は閾値を変化させた偽陽性率と真陽性率の関係を描き、AUCである曲線下面積が1に近いほど分類性能が高い。0.5はランダム予測に相当し閾値非依存の評価が可能である。

  478. 問478.強化学習では既知の最善行動だけを取り続ければ、探索を行わなくても常に最適解に到達できる。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。活用のみでは未知のより良い行動を見逃し局所解に陥る恐れがある。正しくは探索と活用のバランスをとることが最適方策の発見において重要であるとされている。G検定で頻出の論点であり定義を正確に押さえておきたい。

  479. 問479.UCB方策は、各行動の価値の推定値に、試行回数が少ない行動ほど大きくなる補正項を加えた値で行動を選ぶことで、探索と活用のバランスを取る。

    正解:○(正しい)

    解説:UCB(Upper Confidence Bound)方策は、推定値の不確かさ(試行回数が少ないほど大きい)を上乗せした値が最大の行動を選ぶ。まだあまり試していない行動も一定程度選ばれるため、探索が自動的に行われる。

  480. 問480.分類で、実際は陽性のものを陰性と判定する偽陰性は、統計的仮説検定でいう第一種の過誤に対応する。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。偽陽性(実際は陰性なのに陽性と判定)が第一種の過誤、偽陰性(実際は陽性なのに陰性と判定)が第二種の過誤に対応する。

  481. 問481.Elastic NetはL1正則化とL2正則化を組み合わせた手法で、両者の長所をバランスよく取り入れることができる。

    正解:○(正しい)

    解説:Elastic NetはL1とL2のペナルティを線形結合した正則化手法で、Lassoの特徴選択とRidgeの安定性を両立し、相関の高い特徴群を扱う場面にも強いという利点を持つ。

  482. 問482.過学習とは訓練データへの適合が不足し、訓練データに対してすら誤差が大きくなる状態を指す。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。それは未学習であるアンダーフィッティングの説明である。正しくは過学習は訓練データに適合しすぎて未知データへの汎化性能が低下する状態を指す概念である。G検定で頻出の論点であり定義を正確に押さえておきたい。

  483. 問483.マルコフ決定過程(MDP)では次の状態は現在の状態と行動のみで決まり、過去の全履歴には依存しないと仮定される。

    正解:○(正しい)

    解説:MDPは状態・行動・遷移確率・報酬で定義され、次状態が現在の状態と行動だけで決まるマルコフ性(無記憶性)を仮定する強化学習問題の標準的な数学的枠組みである。したがって「過去の全履歴には依存しない」とする設問の記述は正しい。

  484. 問484.ベクトル自己回帰(VAR)モデルは、1つの変数について自分自身の過去の値だけを用いる単変量の時系列モデルである。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。VARモデルは自己回帰モデルを多変量に拡張したもので、複数の時系列変数それぞれを、自分と他の変数の過去の値で表す。単変量のものは自己回帰(AR)モデルである。

  485. 問485.方策勾配法は、価値関数を介さず方策そのものをパラメータ化し、期待報酬を勾配上昇によって直接最適化する手法である。

    正解:○(正しい)

    解説:方策勾配法は方策を直接パラメータ化し期待報酬の勾配に沿って更新する手法で、連続的な行動空間にも適用しやすい。Q学習などの価値ベース手法としばしば対比される。G検定で頻出の論点であり定義を正確に押さえておきたい。

  486. 問486.Q学習は方策そのものを直接パラメータ化して期待報酬を勾配上昇で更新する方策ベースの強化学習手法である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。それは方策勾配法の説明である。正しくはQ学習は状態と行動の組に対する行動価値関数Qを更新する価値ベースの手法であり方策に依存しない方策オフ型に分類される。

  487. 問487.ベイズ最適化は過去の試行結果から有望な探索点を確率モデルで推定し、少ない試行で良い解を探すハイパーパラメータ最適化手法である。

    正解:○(正しい)

    解説:ベイズ最適化は目的関数を確率的な代理モデルで近似し獲得関数で次の試行点を選ぶことで、グリッドサーチやランダムサーチより少ない試行回数で良い解を狙う最適化手法である。

  488. 問488.グリッドサーチは候補値の一部のみをランダムに抽出して評価することで計算量を抑える探索手法である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。それはランダムサーチに近い説明である。正しくはグリッドサーチは設定した候補値の全組合せを総当たりで評価する手法で、組合せ数の増加に伴い計算コストが急増する。

  489. 問489.4クラスの分類を、2クラスずつの組み合わせごとに二値分類器を作る one-vs-one 方式で行うとき、必要な二値分類器の数はいくつか。

    • ア.3
    • イ.4
    • ウ.12
    • エ.6

    正解:エ.6

    解説:正しくは6個。one-vs-one は K クラスの全ての組に分類器を作るので K(K−1)/2=4×3/2=6 個になる。4個は各クラスと「それ以外」を分ける one-vs-rest の数、12個は順序を区別した組の数である。

  490. 問490.ロジスティック回帰で線形結合の出力を0〜1の確率に変換するために用いられる関数はどれか。

    • ア.シグモイド関数
    • イ.ReLU関数
    • ウ.符号関数
    • エ.恒等関数

    正解:ア.シグモイド関数

    解説:ロジスティック回帰はシグモイド関数で線形結合を0から1の確率に写像して分類を行う手法である。ReLUや恒等関数はこの確率変換の目的には用いられない点を理解しておく。

  491. 問491.決定木の分割基準として一般に用いられる不純度の指標はどれか。

    • ア.コサイン類似度
    • イ.ジニ係数やエントロピー
    • ウ.学習率
    • エ.割引率

    正解:イ.ジニ係数やエントロピー

    解説:決定木はジニ不純度や情報利得であるエントロピー減少を基準に分割を選ぶ手法である。コサイン類似度や学習率などは決定木の分割基準としては用いられない指標である。G検定で頻出の論点であり定義を正確に押さえておきたい。

  492. 問492.複数の決定木をブートストラップ標本と特徴量のランダム選択で構築し統合するアンサンブル手法はどれか。

    • ア.ロジスティック回帰
    • イ.主成分分析
    • ウ.ランダムフォレスト
    • エ.k近傍法

    正解:ウ.ランダムフォレスト

    解説:ランダムフォレストはブートストラップ標本と特徴量のランダム選択で多数の決定木を作り多数決や平均で予測するバギング系のアンサンブル手法として広く利用されている。G検定で頻出の論点であり定義を正確に押さえておきたい。

  493. 問493.価値関数を推定せず、エピソードで得た収益を使って方策勾配を推定し方策を更新する基本的なアルゴリズムはどれか。

    • ア.REINFORCE
    • イ.SARSA
    • ウ.Q学習
    • エ.DQN

    正解:ア.REINFORCE

    解説:REINFORCEは方策勾配法の基本的なアルゴリズムで、エピソードの収益を重みとして方策のパラメータを更新する。SARSA・Q学習・DQNは行動価値関数を推定する価値ベースの手法である。

  494. 問494.カーネルトリックの主な利点として最も適切なものはどれか。

    • ア.高次元への明示的写像なしに非線形分離を扱える
    • イ.学習データを必ず削減できる
    • ウ.出力を確率に変換できる
    • エ.勾配計算が不要になる

    正解:ア.高次元への明示的写像なしに非線形分離を扱える

    解説:カーネルトリックは内積をカーネル関数で置換することで高次元写像を明示的に計算せずに非線形分離を可能にする。SVMなどで計算量を抑えつつ表現力を高める重要な技法である。

  495. 問495.特徴量のスケーリングである標準化が予測性能に最も影響しにくい手法はどれか。

    • ア.サポートベクターマシン
    • イ.決定木
    • ウ.k近傍法
    • エ.k-means

    正解:イ.決定木

    解説:決定木は閾値による大小比較で分割するためスケーリングの影響をほぼ受けない手法である。SVMやk近傍法、k-meansは距離や内積を使うためスケーリングが重要となる。

  496. 問496.回帰問題で連続値を予測し、誤差の二乗和を最小化してパラメータを求める手法はどれか。

    • ア.ロジスティック回帰
    • イ.サポートベクター分類
    • ウ.線形回帰
    • エ.ナイーブベイズ

    正解:ウ.線形回帰

    解説:線形回帰は連続値を予測し最小二乗法で残差平方和を最小化する手法である。ロジスティック回帰やナイーブベイズ、サポートベクター分類はいずれも分類に用いられる手法である。

  497. 問497.クラスタ数kを事前に指定し、点の割り当てと重心更新を反復するクラスタリング手法はどれか。

    • ア.勾配ブースティング
    • イ.ランダムフォレスト
    • ウ.ロジスティック回帰
    • エ.k-means法

    正解:エ.k-means法

    解説:k-meansはクラスタ数kを事前指定し点の割り当てと重心更新を交互に反復するクラスタリング手法である。他は教師ありの手法でありクラスタリングの目的には用いられない。

  498. 問498.データの分散が最大となる直交方向を主成分として抽出する線形次元削減手法はどれか。

    • ア.主成分分析(PCA)
    • イ.k-means
    • ウ.Q学習
    • エ.サポートベクターマシン

    正解:ア.主成分分析(PCA)

    解説:PCAは分散最大の直交方向を主成分として求め情報量の多い軸へデータを射影する線形の次元削減手法である。クラスタリングや強化学習、分類の手法とは目的が明確に異なる。

  499. 問499.高次元データの局所構造を保ちながら2〜3次元へ可視化することに特化した手法はどれか。

    • ア.線形回帰
    • イ.t-SNE
    • ウ.決定木
    • エ.XGBoost

    正解:イ.t-SNE

    解説:t-SNEは近傍関係の確率分布を保つよう低次元へ写像しデータの局所構造の可視化に優れる非線形の次元削減手法である。回帰や分類を目的とする手法とは役割が異なる。G検定で頻出の論点であり定義を正確に押さえておきたい。

  500. 問500.各点を個別クラスタとして開始し近いものから順に併合してデンドログラムを得る手法はどれか。

    • ア.k-means
    • イ.主成分分析
    • ウ.凝集型階層クラスタリング
    • エ.ロジスティック回帰

    正解:ウ.凝集型階層クラスタリング

    解説:凝集型階層クラスタリングは各点を独立クラスタとして開始し逐次併合する手法である。樹形図であるデンドログラムが得られクラスタ数の事前指定が不要な点が特徴である。G検定で頻出の論点であり定義を正確に押さえておきたい。

  501. 問501.t-SNEと比べ一般に高速で大域構造の保持にも優れるとされる次元削減・可視化手法はどれか。

    • ア.ナイーブベイズ
    • イ.最小二乗法
    • ウ.k近傍法
    • エ.UMAP

    正解:エ.UMAP

    解説:UMAPは多様体学習に基づく次元削減手法でt-SNEより高速かつ大域構造の保持に優れるとされ、大規模データの可視化や前処理の特徴量生成に広く用いられている手法である。

  502. 問502.k-means法が苦手とするデータとして最も適切なものはどれか。

    • ア.三日月型など非凸な形状のクラスタからなるデータ
    • イ.等方的に広がった球状のクラスタからなるデータ
    • ウ.サンプル数が数十万件と多いデータ
    • エ.クラスタ数が事前に分かっているデータ

    正解:ア.三日月型など非凸な形状のクラスタからなるデータ

    解説:k-means法は、各点を最も近い重心のクラスタに割り当て、クラスタ内の重心からの距離の二乗和が小さくなるよう重心を更新していく。この基準はクラスタが凸で等方的(球状)であることを前提にしているため、三日月型のような非凸の形や細長い形のクラスタはうまく分けられない。等方的な球状のクラスタは、むしろk-means法に向いた形である。計算はサンプル数が多くてもよくスケールし、大規模なデータにも使われる。クラスタ数kは事前に指定する必要があるので、数が分かっていることは弱点にならない。

    根拠: scikit-learn User Guide 2.3 Clustering(2.3.2 K-means) requires the number of clusters to be specified. It scales well to large numbers of samples/Inertia makes the assumption that clusters are convex and isotropic … responds poorly to elongated clusters, or manifolds with irregular shapes / scikit-learn Examples「Demonstration of k-means assumptions」 Final remarks の前の解説:k-means is more appropriate for clusters that are isotropic and normally distributed (i.e. spherical gaussians)

  503. 問503.教師なし学習に分類されるタスクとして最も適切なものはどれか。

    • ア.スパムメールの分類
    • イ.顧客データのクラスタリング
    • ウ.住宅価格の回帰予測
    • エ.手書き数字の分類

    正解:イ.顧客データのクラスタリング

    解説:クラスタリングはラベルを使わない教師なし学習である。スパム分類や住宅価格の回帰、手書き数字分類はいずれも正解ラベルを用いる教師あり学習であり性質が異なる。G検定で頻出の論点であり定義を正確に押さえておきたい。

  504. 問504.カテゴリ変数を各カテゴリに対応する0/1ベクトルへ変換する特徴量変換手法はどれか。

    • ア.標準化
    • イ.主成分分析
    • ウ.ワンホットエンコーディング
    • エ.ドロップアウト

    正解:ウ.ワンホットエンコーディング

    解説:ワンホットエンコーディングはカテゴリ変数を各値に対応する二値ベクトルへ展開する手法である。数値前提のモデルでカテゴリを扱えるようにする代表的な前処理として用いられる。

  505. 問505.特徴量数の増加に伴いデータが疎になり距離概念が機能しにくくなる現象を何と呼ぶか。

    • ア.モード崩壊
    • イ.勾配消失
    • ウ.破滅的忘却
    • エ.次元の呪い

    正解:エ.次元の呪い

    解説:次元の呪いは高次元でデータが疎になり距離や密度の概念が機能しにくくなる現象である。次元削減はこの緩和や過学習抑制、計算量低減に役立つため重要な前処理となる。G検定で頻出の論点であり定義を正確に押さえておきたい。

  506. 問506.次元削減を行う主な目的として最も適切でないものはどれか。

    • ア.訓練ラベルを自動生成する
    • イ.次元の呪いを緩和する
    • ウ.可視化を容易にする
    • エ.計算量を低減する

    正解:ア.訓練ラベルを自動生成する

    解説:次元削減はラベルを生成する手法ではない。正しくは次元の呪いの緩和や可視化、計算量の低減、過学習の抑制などが主な目的であり、ラベル生成はこれに含まれない。G検定で頻出の論点であり定義を正確に押さえておきたい。

  507. 問507.強化学習で、方策πに従うときの状態価値関数V(s)と行動価値関数Q(s,a)の関係として、正しいものはどれか。

    • ア.V(s)は、Q(s,a)の全行動についての合計である
    • イ.Q(s,a)は、V(s)に割引率γを掛けた値である
    • ウ.V(s)は、Q(s,a)を行動の選択確率で重み付けた平均である
    • エ.Q(s,a)は、V(s)から即時報酬を引いた値である

    正解:ウ.V(s)は、Q(s,a)を行動の選択確率で重み付けた平均である

    解説:方策πに従うとき、V(s)は、状態sで各行動aを選ぶ確率π(a|s)でQ(s,a)を重み付けた期待値で、V(s)=Σa π(a|s)Q(s,a) と表せる。単純な合計ではないので、全行動の合計とする説明は誤り。Q(s,a)は、行動aをとったときの即時報酬rと、次の状態s'の価値を割引率γで割り引いたγV(s')との和の期待値 E[r+γV(s')] である。V(s)にγを掛けた値でも、V(s)から即時報酬を引いた値でもない。

    根拠: Sutton & Barto『Reinforcement Learning: An Introduction』第2版(2018/2020版PDF) 3.5 Policies and Value Functions(pp.58–62):方策 π(a|s) の定義、式(3.12)(3.13)、ベルマン方程式(3.14)(v(s)=Σa π(a|s)Σ p(s',r|s,a)[r+γv(s')])、演習3.12・3.13・3.18・3.19

  508. 問508.環境と新たにやり取りせず、過去に集めた行動の記録データだけを使って方策を学習する強化学習の枠組みはどれか。

    • ア.残差強化学習
    • イ.sim2real
    • ウ.オフライン強化学習
    • エ.ドメインランダマイゼーション

    正解:ウ.オフライン強化学習

    解説:オフライン強化学習は、既に集めたデータセットだけから方策を学ぶ枠組みで、実環境での試行が危険・高コストな医療や自動運転などで注目される。残差強化学習は既存の制御に上乗せする補正を、sim2real はシミュレータで学んだ方策の実機への移行を、ドメインランダマイゼーションはシミュレータの条件を無作為に変えて学習することを指し、いずれも(模擬)環境とのやり取りを前提とする。

  509. 問509.複数モデルの予測を入力としメタモデルが最終予測を行うアンサンブル手法はどれか。

    • ア.早期終了
    • イ.バギング
    • ウ.ドロップアウト
    • エ.スタッキング

    正解:エ.スタッキング

    解説:スタッキングはベースモデルの出力を特徴量としてメタモデルに学習させ最終予測を統合する手法である。多様なモデルの長所を組み合わせて精度向上を狙うアンサンブルである。

  510. 問510.陽性と予測したもののうち実際に陽性だった割合を表す指標はどれか。

    • ア.適合率(precision)
    • イ.再現率(recall)
    • ウ.正解率(accuracy)
    • エ.特異度

    正解:ア.適合率(precision)

    解説:適合率は陽性と予測したもののうち実際に陽性だった割合である。実際の陽性のうち正しく検出できた割合は再現率であり、両者を取り違えないよう正確に区別する必要がある。

  511. 問511.ある2クラス分類で、実際に陽性の20件のうち15件を陽性と予測し、実際に陰性の80件のうち10件を誤って陽性と予測した。このときの正解率(accuracy)はどれか。

    • ア.0.60
    • イ.0.85
    • ウ.0.75
    • エ.0.875

    正解:イ.0.85

    解説:混同行列は TP=15・FN=5・FP=10・TN=70 なので、正解率=(TP+TN)/全体=(15+70)/100=0.85。0.60 は適合率 15/25、0.75 は再現率 15/20、0.875 は特異度 70/80 である。

  512. 問512.k分割交差検証で、分割数kをデータの件数と等しくした特別な場合を何と呼ぶか。

    • ア.ホールドアウト検証
    • イ.層化k分割交差検証
    • ウ.一個抜き交差検証
    • エ.ブートストラップ法

    正解:ウ.一個抜き交差検証

    解説:k をデータ件数 N と等しくすると、毎回1件だけを検証に使い残り全部で学習することを N 回繰り返す一個抜き交差検証(LOOCV)になる。層化k分割交差検証は各分割のクラスの比率をそろえる方法、ホールドアウト検証は1回だけ分割する方法である。

  513. 問513.データをk個に分割し各分割を一度ずつ検証用として評価を平均する手法はどれか。

    • ア.グリッドサーチ
    • イ.ホールドアウト法
    • ウ.ブートストラップ抽出
    • エ.k分割交差検証

    正解:エ.k分割交差検証

    解説:k分割交差検証はデータをk分割し各分割を順に検証用とする評価をk回行い平均する手法である。データを有効に活用しつつ評価のばらつきを抑えられる代表的な検証手法である。

  514. 問514.陽性が極端に少ない不均衡データの分類評価で、単独では誤解を招きやすい指標はどれか。

    • ア.正解率(accuracy)
    • イ.再現率
    • ウ.F値
    • エ.AUC

    正解:ア.正解率(accuracy)

    解説:不均衡データでは多数派を予測するだけで正解率が高く出て性能を過大評価しやすい。そのため再現率やF値、AUCなどで補完して評価することが望ましいとされている。G検定で頻出の論点であり定義を正確に押さえておきたい。

  515. 問515.係数を完全に0にしやすく特徴選択の効果を持つ正則化手法はどれか。

    • ア.L2正則化(Ridge)
    • イ.L1正則化(Lasso)
    • ウ.ドロップアウト
    • エ.バッチ正規化

    正解:イ.L1正則化(Lasso)

    解説:L1正則化は係数の絶対値和に罰則を課し一部係数を厳密に0へ縮小するため特徴選択効果を持つ手法である。L2は係数を一様に小さくするが厳密に0にはしにくい点で異なる。

  516. 問516.L1正則化とL2正則化を組み合わせ両者の長所を取り入れる正則化手法はどれか。

    • ア.Lassoのみ
    • イ.Ridgeのみ
    • ウ.Elastic Net
    • エ.ドロップアウト

    正解:ウ.Elastic Net

    解説:Elastic NetはL1とL2のペナルティを線形結合した正則化手法である。Lassoの特徴選択とRidgeの安定性を両立し相関の高い特徴群の扱いにも強いという利点を持っている。

  517. 問517.階層クラスタリングで、併合したときのクラスタ内の平方和の増加量が最も小さくなる組を順に併合していく方法はどれか。

    • ア.最短距離法
    • イ.最長距離法
    • ウ.群平均法
    • エ.ウォード法

    正解:エ.ウォード法

    解説:ウォード法は、併合による「クラスタ内平方和(ばらつき)」の増加が最小になるクラスタどうしを併合する。最短距離法・最長距離法は最も近い点どうし・最も遠い点どうしの距離、群平均法は全点間距離の平均でクラスタ間距離を測る。

  518. 問518.訓練誤差が小さい一方で検証誤差が大きい状態が示す典型的な問題はどれか。

    • ア.過学習
    • イ.未学習
    • ウ.勾配爆発
    • エ.クラス不均衡

    正解:ア.過学習

    解説:訓練誤差が小さく検証誤差が大きい乖離は過学習の典型的な兆候である。両誤差がともに大きい場合は未学習である高バイアスが疑われるため両者を区別して診断する必要がある。

  519. 問519.モデルが単純すぎてデータの構造を捉えきれず未学習を起こす状態を何というか。

    • ア.高バリアンス
    • イ.高バイアス
    • ウ.正則化過多
    • エ.過学習

    正解:イ.高バイアス

    解説:高バイアスはモデルが単純すぎてデータの構造を捉えきれない状態で、訓練と検証の双方で誤差が大きい未学習を招く。表現力の向上やモデルの複雑化が主な対策となる。G検定で頻出の論点であり定義を正確に押さえておきたい。

  520. 問520.モデルが複雑すぎて訓練データのノイズに過敏に反応する状態を何というか。

    • ア.高バイアス
    • イ.次元の呪い
    • ウ.高バリアンス
    • エ.勾配消失

    正解:ウ.高バリアンス

    解説:高バリアンスはモデルが複雑すぎて訓練データのノイズに過敏に反応する状態で過学習を招く。正則化やデータの増加、モデルの単純化などで抑制するのが一般的な対策である。

  521. 問521.候補値の全組合せを総当たりで試すハイパーパラメータ探索手法はどれか。

    • ア.勾配降下法
    • イ.ベイズ最適化
    • ウ.ランダムサーチ
    • エ.グリッドサーチ

    正解:エ.グリッドサーチ

    解説:グリッドサーチは各ハイパーパラメータ候補値の全組合せを網羅的に評価する手法である。確実だが組合せ数の増加に伴い計算コストが急増するという欠点を持っている。G検定で頻出の論点であり定義を正確に押さえておきたい。

  522. 問522.過去の試行結果を確率モデルで活用し少ない試行で良解を探すハイパーパラメータ最適化手法はどれか。

    • ア.ベイズ最適化
    • イ.グリッドサーチ
    • ウ.総当たり探索
    • エ.最小二乗法

    正解:ア.ベイズ最適化

    解説:ベイズ最適化は目的関数を代理モデルで近似し獲得関数で次の試行点を選ぶことで、グリッドやランダム探索より少ない試行回数で良い解を狙うハイパーパラメータ最適化手法である。

  523. 問523.状態と行動の組に対する価値である行動価値関数Qを更新し最適方策を学ぶ手法はどれか。

    • ア.k-means
    • イ.Q学習
    • ウ.主成分分析
    • エ.ロジスティック回帰

    正解:イ.Q学習

    解説:Q学習は各状態行動対の価値Qを反復更新して最適行動価値関数を推定する価値ベースの強化学習手法である。方策に依存せず学習できる方策オフ型に分類される代表的手法である。

  524. 問524.次の状態が現在の状態と行動のみで決まると仮定する強化学習の数学的枠組みはどれか。

    • ア.主成分分析
    • イ.サポートベクターマシン
    • ウ.マルコフ決定過程(MDP)
    • エ.勾配ブースティング

    正解:ウ.マルコフ決定過程(MDP)

    解説:MDPは状態と行動、遷移確率、報酬で定義され、次状態が現在の状態と行動だけで決まるマルコフ性を仮定する強化学習の標準的な数学的枠組みとして広く用いられている。G検定で頻出の論点であり定義を正確に押さえておきたい。

  525. 問525.強化学習で将来の報酬をどれだけ重視するかを制御するパラメータはどれか。

    • ア.バッチサイズ
    • イ.学習率
    • ウ.正則化係数
    • エ.割引率(割引因子γ)

    正解:エ.割引率(割引因子γ)

    解説:割引率γは将来報酬の現在価値への割引を制御するパラメータで、0に近いと近視眼的に、1に近いほど遠い将来の報酬まで重視する強化学習の重要なパラメータである。G検定で頻出の論点であり定義を正確に押さえておきたい。

  526. 問526.GRU(Gated Recurrent Unit)はLSTMより少ないゲートで構成され、リセットゲートと更新ゲートの2つで隠れ状態を直接更新する。

    正解:○(正しい)

    解説:GRUは2014年にChoらが提案した。LSTMの入力・忘却・出力の3ゲートとセル状態を簡略化し、リセットゲートと更新ゲートの2ゲートで隠れ状態を更新するためパラメータが少なく学習が速い。

  527. 問527.LSTMの忘却ゲート(forget gate)は、前時刻のセル状態の情報をどの程度保持するかを0〜1の値で制御する。

    正解:○(正しい)

    解説:忘却ゲートはシグモイドで0〜1を出力し、前時刻のセル状態に乗じて不要な情報を選択的に捨てる。1なら全保持、0なら全忘却となり、長期依存関係の制御に重要な役割を果たす。

  528. 問528.双方向RNN(Bidirectional RNN)は系列を前方向と後方向の両方から処理し、各時刻で過去と未来の文脈を統合できる。

    正解:○(正しい)

    解説:前向きと後ろ向きの2つのRNNの出力を結合し、各位置で前後両方の文脈を利用する。固有表現抽出など系列ラベリングで有効だが、未来情報が必要なためオンライン逐次推論には不向きである。

  529. 問529.RNNの逆伝播はBPTT(Backpropagation Through Time)と呼ばれ、長系列では勾配消失・勾配爆発が起きやすい。

    正解:○(正しい)

    解説:BPTTは時刻ごとにネットワークを時間方向へ展開して通常の誤差逆伝播を適用する。長系列では同じ重み行列が繰り返し掛かるため勾配が消失・爆発しやすく、LSTMや勾配クリッピングで対処する。

  530. 問530.勾配クリッピング(gradient clipping)は、勾配のノルムが閾値を超えた場合に縮小して勾配爆発を防ぐ手法である。

    正解:○(正しい)

    解説:勾配のノルムが大きくなりすぎると更新が過大になり学習が不安定になる。閾値を超えたら勾配ベクトル全体をスケールダウンして爆発を抑える。RNNやLSTMの学習で広く使われる安定化手法である。

  531. 問531.seq2seqの基本構造では、エンコーダが入力系列を固定長のコンテキストベクトルに圧縮し、デコーダがそれを基に出力系列を生成する。

    正解:○(正しい)

    解説:エンコーダRNNが入力全体を1つの固定長ベクトルにまとめ、デコーダRNNがそれを初期状態として出力を逐次生成する。長文では情報がボトルネックとなりやすく、後に注意機構の導入で大きく改善された。

  532. 問532.注意機構(Attention)は、デコーダが出力を生成する各ステップで入力系列のどの部分に注目すべきかを重み付けする仕組みである。

    正解:○(正しい)

    解説:Attentionは固定長コンテキストベクトルのボトルネックを解消し、デコーダが各出力時に入力全体を参照して関連箇所に重みを置く。Bahdanauらが2015年に機械翻訳で導入し性能を大きく向上させた。

  533. 問533.教師強制(teacher forcing)は、RNNなどの系列モデルの学習時に、前の時刻のモデル自身の出力の代わりに正解の系列をデコーダへの入力として与える手法である。

    正解:○(正しい)

    解説:教師強制を使うと学習初期に誤った出力が次の入力に伝わるのを防げ、学習が速く安定する。一方、推論時には自分の出力を入力とするため、学習時との条件の違い(露出バイアス)が生じる。

  534. 問534.スケールドドット積注意では、QueryとKeyの内積をKeyの次元数の平方根で割ることでsoftmaxの飽和と勾配消失を防いでいる。

    正解:○(正しい)

    解説:次元d_kが大きいと内積の値が大きくなりsoftmaxが飽和して勾配が極端に小さくなる。これを避けるため内積を√d_kで割ってスケールを調整する。これがScaled Dot-Product Attentionと呼ばれる仕組みである。

  535. 問535.マルチヘッドアテンション(Multi-Head Attention)は、注意機構を複数並列に実行し異なる表現部分空間で多様な関係性を同時に捉える。

    正解:○(正しい)

    解説:Query・Key・Valueを複数のヘッドに分割して並列に注意を計算し、結果を結合して線形変換する。各ヘッドが構文や意味など異なる関係を学習できるため、単一ヘッドより表現力が高まるのが利点である。

  536. 問536.Transformerは再帰構造を持たないため、単語の順序情報を補う目的で位置エンコーディングを入力埋め込みに加算する。

    正解:○(正しい)

    解説:Self-Attentionは系列を集合的に扱い順序を区別しないため、sin/cos関数による位置情報を埋め込みに足して語順を表現する。これにより並列計算の利点を保ちつつ系列の順序関係を扱えるようになっている。

  537. 問537.BERTはMasked Language Model(マスク言語モデル)により、文中の一部をマスクし両側の文脈から予測して双方向の言語理解を学習する。

    正解:○(正しい)

    解説:BERTは入力トークンの約15%をマスクし、その前後両方の文脈から元の単語を予測するよう学習する。この双方向の予測タスクにより文脈を深く理解した表現を獲得でき、多くの理解系タスクで高い性能を示す。

  538. 問538.LSTMのCEC(Constant Error Carousel)は、セルの内部状態を通じて誤差を減衰させずに時間方向へ流し続ける仕組みであり、長期の依存関係を学習しやすくする。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。CEC(定誤差カルーセル)はLSTMの原論文(Hochreiter & Schmidhuber, 1997)で導入された仕組みで、セル内部の自己ループにより誤差を一定に保って逆伝播させ、単純なRNNで起きる勾配消失を避ける。入力・出力(のちに忘却)ゲートがこの流れへの書き込みと読み出しを制御する。

  539. 問539.ワンホットベクトルでは、語彙数と同じ次元のうち該当する単語の要素だけを1、それ以外を0とするため、異なる単語どうしのベクトルの内積は常に0になり、単語間の意味の近さを表せない。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。ワンホットベクトルはどの2単語も互いに直交するため、類似度(内積・コサイン類似度)が常に0となり、意味の近さを表現できない。この欠点を補うのが、低次元の密なベクトルで単語を表す分散表現(単語埋め込み)である。

  540. 問540.word2vecのCBOW(Continuous Bag-of-Words)は、周辺の文脈語から中心の単語を予測することで単語の分散表現を学習する。

    正解:○(正しい)

    解説:CBOWは周辺語を入力として中心語を予測する。逆に中心語から周辺語を予測するのがskip-gramである。いずれもword2vecの学習方式で、単語を意味的関係を捉えた密なベクトルへ写像する手法である。

  541. 問541.BPE(Byte Pair Encoding)は、出現頻度の高い文字ペアを繰り返し統合してサブワード語彙を構築するトークン化手法である。

    正解:○(正しい)

    解説:BPEは頻出する隣接文字対を1単位に併合する操作を反復し、語彙サイズの抑制と未知語対応を両立する。GPTをはじめ多くの言語モデルで採用されており、サブワード分割の代表的アルゴリズムである。

  542. 問542.パープレキシティ(perplexity)は言語モデルの予測性能を測る指標であり、値が小さいほど次の単語をよく予測できるとされる。

    正解:○(正しい)

    解説:パープレキシティはモデルが次単語を予測する際の平均的な迷いの度合いを表す。値が小さいほど予測がよく当たり良いモデルとされる。言語モデルそのものの性能を測る代表的な内的評価指標である。

  543. 問543.WaveNet(DeepMind)は生のオーディオ波形を直接モデル化する音声合成手法で、自然で人間に近い音声を生成できる。

    正解:○(正しい)

    解説:WaveNetは因果的な畳み込みで波形のサンプルを逐次予測して生成する。従来の連結合成より自然な音声を生み出し、音声合成の品質を大きく向上させた。後の対話アシスタントの音声などに応用されている。

  544. 問544.Transformerのデコーダにあるエンコーダ・デコーダ間の注意(Source-Target Attention)では、Queryをデコーダ側から、KeyとValueをエンコーダの出力から得る。

    正解:○(正しい)

    解説:Source-Target Attentionでは、生成中のデコーダの状態をQueryとし、入力文を処理したエンコーダの出力をKey・Valueとして、入力のどこに注目するかを計算する。Self-AttentionはQ・K・Vを同じ系列から得る点が異なる。

  545. 問545.GRUにはLSTMのような独立したセル状態とゲートが3つあり、LSTMよりもパラメータ数が多い。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。GRUはセル状態を持たず、ゲートも更新ゲートとリセットゲートの2つだけである。入力・忘却・出力の3ゲートとセル状態を持つLSTMよりパラメータが少なく軽量で、学習も比較的速いのが特徴である。

  546. 問546.Self-Attentionは系列の順序情報を内在的に保持しているため、位置エンコーディングは不要である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。Self-Attentionは系列を集合的に処理し順序を区別しない。正しくは位置エンコーディングを埋め込みに加算して語順情報を明示的に与える必要があり、これを省くと単語の並びを学習できなくなる。

  547. 問547.TF-IDFでは、多くの文書に共通して出現する単語ほど、その単語の重みが大きくなる。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。TF-IDFは文書内の出現頻度(TF)と逆文書頻度(IDF)の積で、多くの文書に出現する単語ほどIDFが小さくなり重みは下がる。特定の文書に多く、他の文書に少ない単語ほど重みが大きい。

  548. 問548.BLEUスコアは値が小さいほど機械翻訳の品質が高いことを意味する。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。BLEUは生成訳と参照訳のn-gram一致度を測る指標であり、正しくは値が大きい(1や100に近い)ほど翻訳品質が高いことを示す。短すぎる訳にはbrevity penaltyが課される仕組みも備える。

  549. 問549.パープレキシティは値が大きいほど言語モデルの予測性能が高いことを示す指標である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。パープレキシティは次単語予測の不確かさを表す指標であり、正しくは値が小さいほど予測がよく当たり性能が高い良いモデルとされる。値が大きいほど予測に迷っており性能が低いことを意味する。

  550. 問550.word2vecのCBOWは中心語から周辺語を予測し、skip-gramは周辺語から中心語を予測するモデルである。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。説明が逆である。正しくはCBOWが周辺語から中心語を予測し、skip-gramが中心語から周辺語を予測する。skip-gramは低頻度語の表現学習に比較的強いとされ、用途に応じて使い分けられる。

  551. 問551.fastTextは単語を分割不可能な1つの単位として扱うため、未知語のベクトルは一切構成できない。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。fastTextは単語を文字n-gram(サブワード)の集合として表現する。正しくは未知語であっても構成要素の部分文字列から埋め込みを合成できるため、未知語に強く形態の豊かな言語にも適している。

  552. 問552.Transformerはエンコーダ・デコーダともに畳み込み層(CNN)を主構成要素として用いている。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。Transformerの中核はSelf-Attentionと位置ごとの全結合(フィードフォワード)層である。正しくは畳み込み層や再帰構造を基本構成に含まず、注意機構によって系列の依存関係を捉える設計である。

  553. 問553.BPEは出現頻度の低い文字ペアを優先して統合していくことでサブワード語彙を構築する手法である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。BPEは出現頻度の高い文字ペアを繰り返し統合してサブワード語彙を構築する。正しくは頻出パターンを1単位にまとめることで効率的な語彙を作り、語彙サイズの抑制と未知語対応を両立する手法である。

  554. 問554.Bag-of-Words(BoW)は、単語の出現回数とともに、単語の出現順序も保持する文書表現である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。BoWは文書を「どの単語が何回出たか」のベクトルで表し、単語の順序は捨てる。語順の情報を一部取り入れるには、隣接する単語の組を数えるn-gramなどを使う。

  555. 問555.ROUGEは主に機械翻訳の評価に用いられ、自動要約の評価にはまったく使われない指標である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。ROUGEは正しくは主に自動要約の評価に用いられる再現率寄りの指標であり、参照要約との語句の重なりを測る。機械翻訳評価の代表はBLEUであり、両者は対象タスクと算出方針が異なる指標である。

  556. 問556.マルチヘッドアテンションは単一の注意ヘッドのみを用いるため、異なる種類の関係性を同時に学習することはできない。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。マルチヘッドは複数のヘッドを並列に持つ機構である。正しくは各ヘッドが構文や意味など異なる表現部分空間の関係を同時に学習でき、これにより単一ヘッドより豊かな表現力を得られるのが利点である。

  557. 問557.LSTMの忘却ゲートは常に1を出力し、過去の情報をすべて無条件に保持し続ける。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。忘却ゲートは0〜1の値を学習し、状況に応じて情報の保持量を調整する。正しくは不要な過去情報を選択的に捨てる役割を持ち、常に1を返すならば長期依存の制御ができず性能を発揮できない。

  558. 問558.WaveNetは画像分類専用のアーキテクチャであり、音声分野には一切用いられない。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。WaveNetは音声波形を直接生成する音声合成の手法であり、音声認識などにも応用される。正しくは音声分野のモデルであって画像分類専用ではなく、自然な音声生成を実現した点で評価されている。

  559. 問559.知識蒸留では生徒モデルが教師モデルより必ず大きくなり、計算コストも増大する。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。知識蒸留では生徒モデルの方が教師モデルより小さく軽量である。正しくは大きな教師の知識を小さな生徒に移すことで軽量化と高速化を図る手法であり、DistilBERTがその代表例として知られる。

  560. 問560.統計的機械翻訳は、言語学者が手作業で記述した文法規則と対訳辞書だけに基づいて訳文を組み立てる方式である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。記述はルールベース機械翻訳の説明である。統計的機械翻訳は大量の対訳コーパスから翻訳モデルと言語モデルの確率を学習し、最も確率の高い訳文を選ぶ方式(Brown et al., 1993 のIBMモデルなど)で、ニューラル機械翻訳が普及する前の主流だった。

  561. 問561.双方向RNNはリアルタイムのオンライン推論(系列が逐次到着する場面)に最も適している。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。双方向RNNは後ろ向きの処理に未来の入力を必要とする。正しくは系列全体が揃ってから処理する用途に向いており、入力が逐次到着するオンライン推論には不向きで、その場合は単方向RNN等が用いられる。

  562. 問562.ELMoは文脈に依存しない静的な単語ベクトルを与えるため、多義語を文脈で区別することはできない。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。ELMoは双方向LSTM言語モデルから文脈化単語表現を与える。正しくは同じ単語でも文脈により異なるベクトルになるため多義語を区別できる。静的な単語ベクトルを与えるのはword2vecやGloVeである。

  563. 問563.日本語の係り受け解析では、一般に、文末の文節を除く各文節は、自分より前(左側)にある文節のいずれか1つに係るものとして解析する。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。日本語は主要部が後ろに来る言語で、係り受け解析では、文末以外の各文節は自分より後ろ(右側)にある文節のいずれか1つに係り、係り受けどうしは交差しないという制約を置いて解析するのが一般的である(Kudo & Matsumoto, 2002)。

  564. 問564.GRUのゲート構成として正しいものはどれか。

    • ア.忘却ゲートのみの1ゲート
    • イ.入力・忘却・出力の3ゲート
    • ウ.更新ゲートとリセットゲートの2ゲート
    • エ.注意ゲートと畳み込みゲートの2ゲート

    正解:ウ.更新ゲートとリセットゲートの2ゲート

    解説:GRUは更新ゲート(update gate)とリセットゲート(reset gate)の2ゲートで構成される。LSTMの入力・忘却・出力の3ゲートを簡略化した軽量モデルで、セル状態を持たず隠れ状態を直接更新する。

  565. 問565.LSTMが持つ3つのゲートの組合せとして正しいものはどれか。

    • ア.更新ゲート・リセットゲート・注意ゲート
    • イ.畳み込みゲート・プーリングゲート・全結合ゲート
    • ウ.前向きゲート・後ろ向きゲート・正規化ゲート
    • エ.入力ゲート・忘却ゲート・出力ゲート

    正解:エ.入力ゲート・忘却ゲート・出力ゲート

    解説:LSTMは入力ゲート・忘却ゲート・出力ゲートの3ゲートとセル状態を持つ。これらのゲートで情報の流れを制御することで長期依存(勾配消失)を緩和し、長い系列の学習を可能にしている。

  566. 問566.Transformerにおいて、Self-Attentionが捉えるのに最も得意とするものはどれか。

    • ア.系列内の長距離依存関係
    • イ.数値テーブルの欠損値補完
    • ウ.音声の周波数スペクトルのみ
    • エ.画像のエッジなど局所的な空間特徴

    正解:ア.系列内の長距離依存関係

    解説:Self-Attentionは系列内の任意の2要素を直接結びつけられるため、RNNが苦手とする長距離依存関係を効率よく捉えられる。これがTransformerが長文の文脈処理に強い理由の一つとなっている。

  567. 問567.スケールドドット積注意で内積をスケーリングする際に割る値として正しいものはどれか。

    • ア.系列長そのもの
    • イ.Keyの次元数の平方根(√d_k)
    • ウ.学習率
    • エ.ヘッド数の2乗

    正解:イ.Keyの次元数の平方根(√d_k)

    解説:QueryとKeyの内積をKeyの次元数d_kの平方根(√d_k)で割る。これにより次元が大きいときのsoftmaxの飽和と勾配消失を防ぎ、安定した学習を可能にしているのがスケールドドット積注意である。

  568. 問568.マルチヘッドアテンションを用いる主な目的として最も適切なものはどれか。

    • ア.パラメータ数を1ヘッドより必ず減らすため
    • イ.位置情報を不要にするため
    • ウ.異なる表現部分空間で多様な関係性を同時に学習するため
    • エ.勾配消失を完全になくすため

    正解:ウ.異なる表現部分空間で多様な関係性を同時に学習するため

    解説:複数のヘッドが異なる表現部分空間で別々の関係性(構文・意味など)を並列に学習できるため、表現力が向上する。単一ヘッドでは捉えにくい多様な依存関係を同時に扱えるのが大きな利点である。

  569. 問569.Transformerが単語の順序情報を扱うために入力埋め込みへ加える要素はどれか。

    • ア.ドロップアウト層
    • イ.バッチ正規化
    • ウ.プーリング層
    • エ.位置エンコーディング(Positional Encoding)

    正解:エ.位置エンコーディング(Positional Encoding)

    解説:Transformerは再帰や畳み込みを用いず順序を区別しないため、sin/cos関数などによる位置エンコーディングを埋め込みに加算して語順を表現する。これにより並列計算しつつ系列の順序を扱える。

  570. 問570.人間の聴覚が低い周波数の違いに敏感であることを反映した尺度でスペクトルを変換し、ケプストラム分析によって得る、音声認識で広く用いられる特徴量はどれか。

    • ア.LPC
    • イ.MFCC
    • ウ.CTC
    • エ.PCM

    正解:イ.MFCC

    解説:MFCC(メル周波数ケプストラム係数)は、聴覚特性に合わせたメル尺度のフィルタバンクでスペクトルをまとめ、対数をとって離散コサイン変換したもので、音声の特徴量として広く使われる。LPCは線形予測係数、CTCは系列の対応づけの損失、PCMは波形の符号化方式である。

  571. 問571.深層学習が普及する以前の音声認識で、音素などの状態の遷移と、各状態から音響特徴が出力される確率をモデル化するために広く用いられた手法はどれか。

    • ア.n-gram言語モデル
    • イ.隠れマルコフモデル
    • ウ.動的時間伸縮法(DTW)
    • エ.ガウス過程回帰

    正解:イ.隠れマルコフモデル

    解説:隠れマルコフモデル(HMM)は観測できない状態の遷移確率と、各状態からの出力確率で系列をモデル化し、音響モデルとして長く使われた。n-gram言語モデルは単語の並びの確率を扱う言語モデル、DTWは時間軸を伸縮させてテンプレートと照合する手法である。

  572. 問572.word2vecで『周辺語から中心語を予測する』学習手法はどれか。

    • ア.GloVe
    • イ.skip-gram
    • ウ.CBOW
    • エ.fastText

    正解:ウ.CBOW

    解説:周辺語から中心語を予測するのがCBOWである。逆に中心語から周辺語を予測するのがskip-gramで、両者ともword2vecの学習方式である。CBOWは学習が速く、skip-gramは低頻度語に強い傾向がある。

  573. 問573.単語を文字n-gram(サブワード)の集合で表現し未知語に強い分散表現手法はどれか。

    • ア.word2vec(skip-gram)
    • イ.TF-IDF
    • ウ.one-hotエンコーディング
    • エ.fastText

    正解:エ.fastText

    解説:fastTextは単語を文字n-gramに分解して埋め込みを合成するため、学習時に出現しなかった未知語でも部分文字列の組合せからベクトルを構成できる。形態の豊かな言語に強い分散表現手法である。

  574. 問574.連続する複数個の単語や文字の並びを1つの単位として扱い、直前の数語から次の語の出現確率を推定する言語モデルなどに用いられる表現はどれか。

    • ア.n-gram
    • イ.BoW(Bag-of-Words)
    • ウ.TF-IDF
    • エ.ワンホットベクトル

    正解:ア.n-gram

    解説:n-gramは連続するn個の単語や文字の並びを単位とする表現で、直前のn−1語から次の語の確率を推定するn-gram言語モデルに用いられる。BoWとTF-IDFは語順を捨てて出現回数や重みだけを扱う表現、ワンホットベクトルは1つの単語を語彙数次元の0/1ベクトルで表す表現である。

  575. 問575.頻出する隣接文字ペアを繰り返し統合してサブワード語彙を作るトークン化手法はどれか。

    • ア.形態素解析
    • イ.BPE(Byte Pair Encoding)
    • ウ.one-hot分割
    • エ.正規化(normalization)

    正解:イ.BPE(Byte Pair Encoding)

    解説:BPE(Byte Pair Encoding)は頻度の高い隣接文字対を反復的に併合してサブワード語彙を構築する。語彙サイズを抑えつつ未知語に対応でき、GPTをはじめ多くの言語モデルで採用されている。

  576. 問576.BERTで採用されているサブワードトークン化手法として知られるものはどれか。

    • ア.ハフマン符号化
    • イ.n-gram言語モデル
    • ウ.WordPiece
    • エ.ランレングス圧縮

    正解:ウ.WordPiece

    解説:BERTはWordPieceを採用する。BPEに似た頻度ベースのサブワード手法だが、語彙への併合を尤度(likelihood)の向上で選ぶ点に特徴がある。未知語の発生を抑えつつ語彙を効率化できる。

  577. 問577.言語モデルそのものの予測性能を測る内的評価指標として最も代表的なものはどれか。

    • ア.BLEU
    • イ.ROUGE
    • ウ.F値
    • エ.パープレキシティ(perplexity)

    正解:エ.パープレキシティ(perplexity)

    解説:パープレキシティは次単語予測の不確かさを表し、小さいほど良い言語モデルとされる。BLEUは機械翻訳、ROUGEは自動要約の評価指標であり、対象や算出方針がそれぞれ異なる点に注意が必要である。

  578. 問578.機械翻訳の自動評価で、生成訳と参照訳のn-gram一致度を基に算出される指標はどれか。

    • ア.BLEU
    • イ.パープレキシティ
    • ウ.AUC
    • エ.ROUGE

    正解:ア.BLEU

    解説:BLEUはn-gram適合率に短すぎる訳へのbrevity penaltyを組み合わせた機械翻訳の代表的な自動評価指標である。値が大きいほど参照訳に近く品質が高いと評価され、翻訳分野で広く使われている。

  579. 問579.自動要約の評価で主に用いられ、参照要約との重なりを再現率中心に測る指標はどれか。

    • ア.BLEU
    • イ.ROUGE
    • ウ.RMSE
    • エ.対数尤度のみ

    正解:イ.ROUGE

    解説:ROUGEは要約評価で広く使われ、n-gramや最長共通部分列の重なりを再現率寄りで測る指標である。ROUGE-NやROUGE-Lなどの種類があり、生成要約が参照要約をどれだけ網羅したかを評価する。

  580. 問580.生のオーディオ波形を直接生成して自然な音声合成を実現したモデルはどれか。

    • ア.ResNet
    • イ.GAN
    • ウ.WaveNet
    • エ.Word2Vec

    正解:ウ.WaveNet

    解説:WaveNet(DeepMind)は因果的な畳み込みで波形のサンプルを逐次生成し、従来の連結合成より自然な音声合成を達成した。音声アシスタントの読み上げ音声などに応用され、品質を大きく高めた。

  581. 問581.入力フレームと出力ラベルのアライメントが未知でも音声認識を学習できる損失/手法はどれか。

    • ア.L2正則化
    • イ.クロスエントロピーのみ
    • ウ.ヒンジ損失
    • エ.CTC

    正解:エ.CTC

    解説:CTC(Connectionist Temporal Classification)は空白ラベルを導入し、入力と出力の対応付けを明示せず確率を周辺化することで系列ラベリングを学習する。アライメント不要なため音声認識で広く使われる。

  582. 問582.文中から人名・地名・組織名などを識別して分類するNLPタスクはどれか。

    • ア.固有表現抽出(NER)
    • イ.機械翻訳
    • ウ.感情分析
    • エ.文書要約

    正解:ア.固有表現抽出(NER)

    解説:固有表現抽出(NER)は人名・地名・組織名などの固有表現を識別して分類する系列ラベリングタスクである。BIO記法などで境界と種別を表し、情報抽出や質問応答の基盤技術として用いられる。

  583. 問583.単純なRNNのうち、ネットワークの出力層の値を、次の時刻に入力とあわせて与えるユニットへ戻す構造をもつものはどれか。

    • ア.エルマンネットワーク
    • イ.ジョルダンネットワーク
    • ウ.ネオコグニトロン
    • エ.双方向RNN

    正解:イ.ジョルダンネットワーク

    解説:ジョルダンネットワークは出力層の値を次の時刻の入力側(状態ユニット)へ戻す。エルマンネットワークは隠れ層(中間層)の値を文脈ユニットへ戻す点が異なる。ネオコグニトロンは CNN の原型で再帰を持たず、双方向RNNは順方向と逆方向の隠れ状態を組み合わせるモデルである。

  584. 問584.文の感情分類・言い換え判定・含意関係の認識など複数の英語の自然言語理解タスクを集め、モデルの汎用的な言語理解能力を総合的に比較できるようにしたベンチマークはどれか。

    • ア.SQuAD
    • イ.BLEU
    • ウ.GLUE
    • エ.ROUGE

    正解:ウ.GLUE

    解説:GLUE(General Language Understanding Evaluation)は SST-2・MRPC・MNLI など複数の自然言語理解タスクをまとめたベンチマークで、BERT などの評価に使われた。SQuAD は質問応答の単一データセット、BLEU は機械翻訳、ROUGE は要約の自動評価指標である。

  585. 問585.注意機構(Attention)がseq2seqにもたらした主な改善点として正しいものはどれか。

    • ア.計算量をゼロにした
    • イ.学習データを不要にした
    • ウ.出力を必ず入力と同じ長さにした
    • エ.固定長ベクトルのボトルネックを解消し関連箇所を参照可能にした

    正解:エ.固定長ベクトルのボトルネックを解消し関連箇所を参照可能にした

    解説:Attentionは固定長コンテキストベクトルのボトルネックを解消し、デコーダが各ステップで入力の関連箇所を直接参照できるようにした。これにより長文の翻訳精度などが大きく向上したのが主な改善点である。

  586. 問586.大きな教師モデルの知識を小さなモデルに移して軽量化・高速化する手法はどれか。

    • ア.知識蒸留(knowledge distillation)
    • イ.ドロップアウト
    • ウ.データ拡張
    • エ.アーリーストッピング

    正解:ア.知識蒸留(knowledge distillation)

    解説:知識蒸留(knowledge distillation)は教師モデルの出力分布を生徒モデルに学習させて軽量・高速化する手法である。DistilBERTが代表例で、性能の多くを保ちつつモデルサイズと推論コストを削減できる。

  587. 問587.Transformerの各サブlayerで学習を安定化させるために併用される2つの要素はどれか。

    • ア.ドロップアウトとバッチ正規化のみ
    • イ.残差接続と層正規化
    • ウ.プーリングと畳み込み
    • エ.再帰結合と忘却ゲート

    正解:イ.残差接続と層正規化

    解説:Transformerは残差接続(スキップ接続)と層正規化(Layer Normalization)を併用する。残差接続で勾配が伝わりやすくなり、層正規化で各層の入力分布が安定するため、深いネットワークでも学習が安定する。

  588. 問588.日本語の文を意味をもつ最小の単位に区切り、それぞれの品詞を判定する処理はどれか。

    • ア.構文解析
    • イ.意味解析
    • ウ.形態素解析
    • エ.照応解析

    正解:ウ.形態素解析

    解説:形態素解析は、文を形態素(意味をもつ最小単位)に分割し品詞を付与する処理で、単語の区切りが空白で示されない日本語の処理の第一段階となる。構文解析は単語間の係り受けなど文の構造を解析する処理である。

  589. 問589.文脈に応じて単語ベクトルが変化する文脈化単語表現を提供したモデルはどれか。

    • ア.word2vec
    • イ.fastText
    • ウ.GloVe
    • エ.ELMo

    正解:エ.ELMo

    解説:ELMoは双方向LSTM言語モデルから文脈依存の埋め込みを生成し、同じ単語でも文脈で異なるベクトルを与える。word2vec・GloVe・fastTextは文脈に依存しない静的な単語分散表現である点が異なる。

  590. 問590.母音などの音声を周波数分析したとき、声道の共鳴によってスペクトル上に現れる複数の山(ピーク)を何と呼ぶか。

    • ア.フォルマント
    • イ.メル尺度
    • ウ.音素
    • エ.スペクトル包絡

    正解:ア.フォルマント

    解説:声道の共鳴で強調される周波数帯の山をフォルマントと呼び、周波数の低い順に第1・第2フォルマントなどとする。その周波数(フォルマント周波数)の組合せで母音が区別される。スペクトル包絡はスペクトルの大まかな形をなめらかにたどった曲線、メル尺度は人間の音の高さの感じ方に合わせた尺度、音素は意味を区別する音の最小単位である。

  591. 問591.文書中のある単語の重要度を、その文書内での出現頻度と、その単語を含む文書が全体の中でどれだけ少ないかを掛け合わせて評価する手法はどれか。

    • ア.BoW(Bag-of-Words)
    • イ.TF-IDF
    • ウ.n-gram
    • エ.word2vec

    正解:イ.TF-IDF

    解説:TF-IDFは、単語の出現頻度(TF)と、その単語を含む文書数の逆数に基づく値(IDF)の積で重みを付け、多くの文書に共通する語の重みを下げる。BoWは出現回数を並べただけの表現、n-gramは連続する語の並びを単位とする表現、word2vecは周辺の単語との関係から単語ベクトルを学習する手法である。

  592. 問592.双方向RNNの特徴として正しいものはどれか。

    • ア.画像専用で系列は扱えない
    • イ.未来情報を一切使わず逐次のみ処理する
    • ウ.前後両方向から系列を処理し過去と未来の文脈を統合する
    • エ.勾配を必ずゼロにする

    正解:ウ.前後両方向から系列を処理し過去と未来の文脈を統合する

    解説:双方向RNNは前向きと後ろ向きの2つのRNNを併用し、各時刻で過去と未来の文脈を統合する。固有表現抽出などの系列ラベリングに有効だが、未来情報が必要なためオンライン逐次推論には不向きである。

  593. 問593.Self-Attentionでの出力計算の流れとして正しいものはどれか。

    • ア.Valueの最大値だけを選んで出力する
    • イ.QとVの差分をそのまま出力する
    • ウ.Kを畳み込んでプーリングする
    • エ.QとKの類似度をsoftmaxで重み化しVを加重和する

    正解:エ.QとKの類似度をsoftmaxで重み化しVを加重和する

    解説:QueryとKeyの類似度(内積)をsoftmaxで重みに変換し、その重みでValueを加重和して出力を得る。これがスケールドドット積注意の基本的な計算であり、関連度の高い要素ほど強く反映される。

  594. 問594.サブワード分割(BPE・WordPiece等)が現代の言語モデルで広く使われる理由として最も適切なものはどれか。

    • ア.語彙数を抑えつつ未知語の発生を減らせるため
    • イ.必ず1単語1トークンになるため
    • ウ.計算量を完全にゼロにできるため
    • エ.学習データを不要にできるため

    正解:ア.語彙数を抑えつつ未知語の発生を減らせるため

    解説:サブワードは単語を部分単位の組合せで表せるため、語彙数を抑えつつ未知語(OOV)の発生を減らせる。これが多くの言語モデルでサブワード分割が標準的に採用されている主な理由となっている。

  595. 問595.感情分析(sentiment analysis)の説明として正しいものはどれか。

    • ア.音声波形から話者を特定するタスク
    • イ.文章の極性(肯定・否定など)を判定するタスク
    • ウ.画像から物体を検出するタスク
    • エ.数値系列を補間するタスク

    正解:イ.文章の極性(肯定・否定など)を判定するタスク

    解説:感情分析は文章が肯定的・否定的・中立的かといった極性を判定するテキスト分類タスクである。商品レビューやSNS投稿の分析に応用され、企業の評判分析や顧客の声の把握などに広く活用されている。

  596. 問596.Transformerが大規模学習に適しているとされる主な理由はどれか。

    • ア.逐次処理で必ず順番に計算する必要があるため
    • イ.パラメータが常に固定で増えないため
    • ウ.系列を並列に処理でき大規模並列学習に向くため
    • エ.学習データが少なくて済むことが保証されるため

    正解:ウ.系列を並列に処理でき大規模並列学習に向くため

    解説:Self-Attentionは系列を逐次処理せず全位置を並列に計算できるため、GPUでの大規模並列学習に向いている。これがRNNとの大きな違いであり、大規模言語モデルの学習を可能にした重要な要因である。

  597. 問597.質問応答(QA)タスクの説明として最も適切なものはどれか。

    • ア.画像から領域を切り出すタスク
    • イ.データを圧縮するタスク
    • ウ.音声を文字に書き起こすタスク
    • エ.質問に対し文書や知識から回答を返すタスク

    正解:エ.質問に対し文書や知識から回答を返すタスク

    解説:質問応答は与えられた質問に対し、文書や知識ベースから適切な回答を返すタスクである。文書中の該当箇所を選ぶ抽出型と、回答文を生成する生成型があり、BERTやGPT系のモデルが活用されている。

  598. 問598.Transformerと比較したRNN(LSTM・GRU含む)の特徴として正しいものはどれか。

    • ア.時刻を逐次処理するため並列化が難しい
    • イ.全位置を完全並列で計算する
    • ウ.位置エンコーディングが必須である
    • エ.畳み込みのみで構成される

    正解:ア.時刻を逐次処理するため並列化が難しい

    解説:RNNは時刻を逐次的に処理するため並列化が難しく、長系列では勾配消失も起きやすい。これに対しTransformerはSelf-Attentionにより並列処理と長距離依存処理に優れ、大規模学習に適している。

  599. 問599.事前学習済み言語モデルを少量のタスク特化データで微調整して個別タスクに適応させる工程の名称はどれか。

    • ア.プレトレーニング(事前学習)
    • イ.ファインチューニング(微調整)
    • ウ.データクレンジング
    • エ.次元削減

    正解:イ.ファインチューニング(微調整)

    解説:ファインチューニング(微調整)は、大規模コーパスでの事前学習で得た汎用表現を、少量のタスクデータで個別タスクへ適応させる工程である。少量データでも高い性能を出せる転移学習の標準的な手法である。

  600. 問600.機械翻訳・要約・対話のように入力と出力の長さが異なる系列変換に適した基本アーキテクチャはどれか。

    • ア.単層パーセプトロン
    • イ.畳み込みニューラルネットワーク
    • ウ.エンコーダ・デコーダ構造(seq2seq)
    • エ.自己組織化マップ

    正解:ウ.エンコーダ・デコーダ構造(seq2seq)

    解説:エンコーダ・デコーダ構造(seq2seq)は入力系列を符号化し、それを基に異なる長さの出力系列を生成できる。入出力長が変わる機械翻訳・要約・対話などの系列変換タスクに適した基本アーキテクチャである。

  601. 問601.大規模言語モデル(LLM)は、Transformerアーキテクチャを基盤として大量のテキストデータで事前学習された言語モデルである。

    正解:○(正しい)

    解説:GPTやClaude、Geminiなどの主要なLLMは、2017年にGoogleが提案したTransformerの自己注意機構を基盤とし、Webテキストなど大規模コーパスで事前学習されている点が共通している。

  602. 問602.スケーリング則(Scaling Laws)とは、モデルのパラメータ数を減らすほど損失が小さくなり性能が向上するという経験則である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。スケーリング則は、パラメータ数・データ量・計算量を増やすほど損失がべき乗則に従って改善するという経験則であり、パラメータを減らすほど性能が向上するという説明は逆になっている。

  603. 問603.RLHF(人間のフィードバックによる強化学習)は、人間の選好データを用いて報酬モデルを学習し、その報酬を最大化するように言語モデルを調整する手法である。

    正解:○(正しい)

    解説:ChatGPTの学習で広く知られた手法であり、人間が好む応答に高い報酬を与える報酬モデルを作り、PPOなどの強化学習でモデルを最適化することでアライメントを高めるものである。

  604. 問604.RLHFは人間のフィードバックを一切用いず、モデルが自動生成したデータのみで報酬を最適化する手法である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。RLHFのHFは『Human Feedback(人間のフィードバック)』を意味し、人間の選好データで報酬モデルを学習する点が本質である。人間を一切介さない手法という説明は適切でない。

  605. 問605.DPO(Direct Preference Optimization)は、独立した報酬モデルや強化学習ループを用いずに、選好データから直接モデルを最適化する手法である。

    正解:○(正しい)

    解説:DPOはRLHFで必要だった報酬モデルの学習とPPOによる強化学習を不要にし、選好ペアから直接方策を最適化する。実装が簡潔で学習が安定しやすいためアライメントで広く採用されている。

  606. 問606.指示チューニング(Instruction Tuning)とは、人間の選好データから報酬モデルを学習し、強化学習でモデルを最適化する手法のことである。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。報酬モデルと強化学習で最適化する手法はRLHFである。指示チューニングは多様なタスクの指示と応答のペアで微調整し指示追従能力を高める教師あり手法であり、両者は別の手法である。

  607. 問607.Chain-of-Thought(思考の連鎖)プロンプティングは、推論過程を段階的に明示させることで、複雑な推論タスクの精度を向上させる手法である。

    正解:○(正しい)

    解説:『ステップごとに考えよう』のように中間の推論過程を促すことで、算術や論理推論の正答率が向上する。特に大規模モデルにおいてその効果が顕著に現れることが知られている。

  608. 問608.Few-shotプロンプティングとは、プロンプト内に解答例を一切示さず、タスクの指示のみで回答させる手法のことである。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。例を一切示さないのはZero-shotである。Few-shotはプロンプト内に少数の入出力例(ショット)を提示してタスクを学習させる手法を指すため、説明が逆になっている。

  609. 問609.RAG(検索拡張生成)は、外部の知識ベースから関連文書を検索し、その内容を文脈としてLLMに与えて回答を生成する仕組みである。

    正解:○(正しい)

    解説:Retrieval-Augmented Generationの略であり、最新情報や社内文書を検索して根拠として与えることで、ハルシネーションの低減や情報鮮度の向上、出典提示の容易さに寄与する仕組みである。

  610. 問610.破滅的忘却とは、事前学習済みモデルを新しいタスクでファインチューニングしても、新しいタスクの知識をまったく獲得できなくなる現象である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。破滅的忘却は、新しいタスクを学習すると以前に学習したタスクの知識や性能が大きく失われる現象である。新しい知識が入らないのではなく、古い知識が上書きされることが問題になる。

  611. 問611.ハルシネーション(hallucination)とは、LLMが事実に基づかない、もっともらしいが誤った情報を生成してしまう現象を指す。

    正解:○(正しい)

    解説:生成AIの主要な課題の一つであり、存在しない論文や誤った数値を自信ありげに出力する。RAGや出典の提示、ファクトチェックなどによって緩和が図られているが完全な解決には至っていない。

  612. 問612.ハルシネーションは、学習データを増やせば必ず完全に解消できることが理論的に証明されている。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。データ増加による軽減は期待できるものの、確率的に次トークンを予測する仕組み上ハルシネーションを完全に解消できる保証はなく、現在も根本的な未解決課題として研究が続いている。

  613. 問613.LoRA(Low-Rank Adaptation)は、元のモデルの重みを凍結し、低ランクの追加行列のみを学習することでパラメータ効率よく微調整する手法である。

    正解:○(正しい)

    解説:PEFT(パラメータ効率的微調整)の代表的手法であり、学習対象を小さな低ランク行列に限定することで、メモリ消費と計算コストを大幅に削減しながらモデルを下流タスクに適応させられるものである。

  614. 問614.QLoRAは、モデルの精度を上げるために重みを高精度のまま保持し、GPUメモリ消費をあえて増やして微調整する手法である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。QLoRAはモデルを4bitなどに量子化した上でLoRAを適用し、GPUメモリ消費を抑えて大規模モデルの微調整を可能にする手法である。メモリ消費をあえて増やすという説明は実際とは逆である。

  615. 問615.Flamingoは画像と文章が交互に並んだ入力を扱える視覚言語モデルだが、新しいタスクに対応するには、必ずタスクごとに大量のデータでファインチューニングし直す必要がある。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。Flamingo は画像・動画と文章が交互に並んだ系列を入力でき、タスクの例をいくつかプロンプトとして与えるだけの Few-shot 学習で多くのタスクに対応できることを示した。

  616. 問616.拡散モデル(Diffusion Model)は、データに徐々にノイズを加える過程を逆向きに学習し、ノイズから段階的にデータを生成する画像生成手法である。

    正解:○(正しい)

    解説:順拡散過程でノイズを加え、逆拡散過程でノイズを除去していく仕組みである。Stable DiffusionやDALL-Eなどに採用されており、高品質な画像生成の主流手法として広く利用されているものである。

  617. 問617.β-VAEは、VAEの損失のうちKLダイバージェンスの項に掛ける重みβを1より小さくすることで、潜在変数の各次元が独立した生成要因を表す「もつれの解けた表現」を得やすくしたモデルである。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。β-VAE(Higgins et al., 2017)はβを1より大きくしてKLダイバージェンス項を強め、潜在変数を事前分布(各次元が独立な正規分布)に近づけることで、もつれの解けた表現を得やすくする。そのかわり再構成の精度は下がりやすい。

  618. 問618.拡散モデルはGAN(敵対的生成ネットワーク)と全く同一のアーキテクチャと学習方式を採用している。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。GANは生成器と識別器を競わせる敵対的学習だが、拡散モデルはノイズの付与と除去の過程を学習する全く異なる仕組みであり、学習の安定性や生成品質の特性などにも違いがあるものである。

  619. 問619.マルチモーダルAIとは、テキストだけでなく画像・音声・動画など複数種類のデータを統合的に扱えるAIモデルを指す。

    正解:○(正しい)

    解説:GPT-4oやGemini、Claudeなどは画像入力やテキスト出力を組み合わせて処理できる。複数のモダリティを統合して理解・生成する能力は近年の生成AIの発展における中心的なテーマとなっている。

  620. 問620.PaLMは、Googleが2022年に発表した約5,400億パラメータの大規模言語モデルであり、Transformerを使わず再帰型ニューラルネットワークで構成されている。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。PaLM(Chowdhery et al., 2022)は約5,400億パラメータのデコーダのみのTransformerで、Googleの分散学習基盤Pathwaysを使って学習された。シラバスでは「27. 自然言語処理」に大規模言語モデル(LLM)の代表例として挙がっている。

  621. 問621.Function Calling(関数呼び出し)は、LLMが外部のAPIやツールを呼び出すための引数を構造化形式で出力する機能である。

    正解:○(正しい)

    解説:ユーザーの要求に応じて呼び出すべき関数名と引数をJSONなどの構造化形式で生成し、天気取得やデータベース検索など外部機能と連携できる。AIエージェントを実現するうえでの基盤技術となっている。

  622. 問622.AIエージェントは、目標達成のために自律的に計画を立て、ツールを使い、複数ステップのタスクを実行できるシステムを指す。

    正解:○(正しい)

    解説:LLMを推論の中核とし、ツール利用・記憶・計画立案などを組み合わせて自律的にタスクを進めるシステムである。ReActやFunction Callingといった技術がその具体的な実現を支えているものである。

  623. 問623.ReActは、推論(Reasoning)と行動(Acting)を交互に行い、思考と外部ツールの利用を組み合わせて問題を解くプロンプティング手法である。

    正解:○(正しい)

    解説:考える(Thought)→行動する(Action)→観測する(Observation)を繰り返す枠組みであり、検索などの外部ツール利用と推論を統合することで、エージェント的な動作を実現する手法である。

  624. 問624.基盤モデル(foundation model)とは、特定タスク専用に小規模データだけで学習され、他のタスクには一切転用できないモデルを指す。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。基盤モデルは大規模データで事前学習され、微調整やプロンプトを通じて多様な下流タスクに広く適応できる汎用性が本質である。専用かつ転用不可という説明は実際とは逆になっている。

  625. 問625.創発的能力(emergent abilities)とは、モデル規模が一定の閾値を超えると、小規模モデルには見られなかった能力が突然現れる現象を指す。

    正解:○(正しい)

    解説:多段階の算術や複雑な推論などの能力が、モデル規模の拡大によって非連続的に出現するとされる現象である。大規模化の意義やLLMの性質を語るうえで重要な概念として議論されているものである。

  626. 問626.CLIPは画像とテキストの対応ペアで対照学習したモデルであるが、学習時に見ていないクラスの画像を分類するゼロショット分類には利用できない。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。CLIPは大量の画像とテキストの組を対照学習して画像とテキストを同じ空間に埋め込むため、クラス名を文にしたテキストとの類似度を比べることで、追加学習なしのゼロショット分類ができる。

  627. 問627.生成AIの学習や推論には大量の計算資源と電力が必要であり、計算コストや環境負荷が課題として指摘されている。

    正解:○(正しい)

    解説:大規模モデルの学習には膨大なGPU時間と電力を要する。コストやカーボンフットプリント(環境負荷)の観点から、より効率的な学習・推論手法やモデルの軽量化に関する研究が活発に進められている。

  628. 問628.生成AIが学習データに含まれる著作物を出力する可能性があり、著作権侵害の懸念は法的・倫理的な論点として議論されていない。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。生成AIと著作権は世界的に活発に議論されている論点であり、学習データの利用の是非や生成物の権利帰属をめぐる訴訟や法整備が各国で進んでいるため、議論されていないという記述は適切でない。

  629. 問629.埋め込み(embedding)とは、単語や文章を意味的な関係を保った密な数値ベクトルに変換した表現である。

    正解:○(正しい)

    解説:意味が近いテキストはベクトル空間上で近くに配置されるよう学習される。RAGの検索や意味的類似度の計算、クラスタリングなど幅広い用途に利用される、生成AIの基礎的な技術の一つである。

  630. 問630.アライメント(alignment)とは、複数のモデルの出力を平均して推論精度を高めるアンサンブル手法のことを指す。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。アライメントはAIの振る舞いを人間の意図や価値観・倫理に沿わせる取り組みを指し、RLHFやDPOなどで実現される。複数モデルの出力を平均するのはアンサンブルであり、両者は別概念である。

  631. 問631.プロンプトインジェクションは、悪意ある入力でLLMの本来の指示を上書き・無視させ、意図しない動作を引き起こす攻撃である。

    正解:○(正しい)

    解説:『これまでの指示を無視せよ』のような入力でシステムプロンプトを乗っ取る手口であり、生成AIアプリケーションのセキュリティ上の代表的な脅威として、入力検証などの対策が求められているものである。

  632. 問632.トークン(token)とは、LLMがテキストを処理する際の基本単位であり、必ず1単語が1トークンに対応する。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。トークンはサブワード単位で分割されることが多く、1単語が複数トークンに分かれたり、複数の文字が1トークンになることもある。1単語が必ず1トークンに対応するという説明は適切でない。

  633. 問633.コンテキストウィンドウ(context window)とは、LLMが一度に処理・参照できるトークン数の上限を指す。

    正解:○(正しい)

    解説:入力と出力を合わせて扱える最大トークン数のことであり、近年は数十万から百万トークン規模へと拡大している。長文の処理やRAGの設計に影響する重要なパラメータとして理解されているものである。

  634. 問634.知識蒸留(distillation)は、小さなモデルの出力を大きなモデルに学習させ、より大規模で重いモデルを得る手法である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。知識蒸留は大きな教師モデルの出力を小さな生徒モデルに学習させ、軽量で高速なモデルを得る手法である。小さなモデルから大きなモデルを得るという説明は、向きが逆になっているものである。

  635. 問635.温度(temperature)パラメータを高く設定すると、出力の多様性が下がり常に同じ確定的な応答になる。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。temperatureを高くすると確率分布が平坦化し、出力の多様性やランダム性が増す。確定的に近い応答を得たい場合はむしろ低い値を設定するため、説明が逆になっているものである。

  636. 問636.RAGはモデルの重みを更新せずに外部知識を活用できるため、ファインチューニングより低コストで知識を更新できる場合がある。

    正解:○(正しい)

    解説:RAGは知識ベースを差し替えるだけで情報を更新でき、モデルの再学習が不要な点が利点である。最新情報の反映や出典提示の容易さから、実務における知識更新の手段として広く採用されているものである。

  637. 問637.ガードレール(guardrail)は、生成AIの入出力を監視・制限し、有害・不適切な内容の生成を防ぐ仕組みである。

    正解:○(正しい)

    解説:入力フィルタや出力検証、禁止トピックの制御などによって安全性を担保する仕組みである。生成AIを実運用する際のリスク管理として、近年その導入や設計の重要性がますます高まっているものである。

  638. 問638.事前学習済みのLLMは追加学習なしでもプロンプト内の例から学び取って応答できるが、これを転移学習(transfer learning)と呼ぶ。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。重み更新を伴わずプロンプト内の例示や指示だけでタスクに適応する能力は文脈内学習(in-context learning)と呼ばれる。転移学習は事前学習済みモデルを別タスクに微調整で活かす別概念である。

  639. 問639.Transformerが採用する仕組みのうち、系列内の各要素間の関連度を計算して文脈を捉えるものとして最も適切なものはどれか。

    • ア.畳み込み層(Convolution)
    • イ.再帰構造(RNN)
    • ウ.プーリング層
    • エ.自己注意機構(Self-Attention)

    正解:エ.自己注意機構(Self-Attention)

    解説:Transformerの中核は自己注意機構(Self-Attention)であり、系列内の各トークン間の関連度を計算して文脈を捉える。畳み込みや再帰構造ではなく、この注意機構がアーキテクチャの要となっている。

  640. 問640.プロンプト内に解答例を一切示さず、指示のみでタスクを実行させる手法の名称として正しいものはどれか。

    • ア.Zero-shot
    • イ.Fine-tuning
    • ウ.Few-shot
    • エ.Chain-of-Thought

    正解:ア.Zero-shot

    解説:例を示さず指示だけで解かせるのはZero-shotである。例を少数示すのがFew-shot、推論過程を段階的に示すのがChain-of-Thoughtであり、それぞれ与える情報の量や種類が異なる手法である。

  641. 問641.中間の推論過程を段階的に出力させて複雑な推論精度を高める手法はどれか。

    • ア.RAG
    • イ.Chain-of-Thought
    • ウ.RLHF
    • エ.LoRA

    正解:イ.Chain-of-Thought

    解説:推論過程を順を追って出力させるのがChain-of-Thought(思考の連鎖)である。RAGは検索拡張生成、RLHFは人間フィードバックによる強化学習、LoRAは効率的微調整であり、いずれも目的が異なる。

  642. 問642.画像を入力として、その画像に写っている内容を説明する自然な文章を生成するマルチモーダルタスクはどれか。

    • ア.Visual Question Answering
    • イ.Text-To-Image
    • ウ.Image Captioning
    • エ.Object Detection

    正解:ウ.Image Captioning

    解説:Image Captioning は画像から説明文を生成するタスクである。Visual Question Answering は画像と質問文を受け取って答えを出すタスク、Text-To-Image は文章から画像を生成するタスク、Object Detection は物体の位置と種類を検出するタスクである。

  643. 問643.ランダムに初期化した大規模なニューラルネットワークの中には、単独で学習させても元のネットワークと同程度の精度に達する小さな部分ネットワークが含まれている、とする仮説はどれか。

    • ア.分布仮説
    • イ.多様体仮説
    • ウ.スケーリング則
    • エ.宝くじ仮説

    正解:エ.宝くじ仮説

    解説:宝くじ仮説(Lottery Ticket Hypothesis)である。プルーニングで見つかる「当たりくじ」の部分ネットワークは、元の初期値から単独で学習しても同程度の精度に達するとされ、モデルの軽量化の根拠として注目された。分布仮説は単語の意味は周囲の単語で決まるという考え、多様体仮説は高次元データが低次元の多様体上に分布するという考え、スケーリング則は規模と性能の関係の経験則である。

  644. 問644.人間の選好データから報酬モデルを学習し、強化学習でLLMを調整する手法の略称はどれか。

    • ア.RLHF
    • イ.PEFT
    • ウ.RAG
    • エ.SFT

    正解:ア.RLHF

    解説:RLHF(Reinforcement Learning from Human Feedback)が該当する。報酬モデルとPPOなどの強化学習を組み合わせ、人間が好む応答へとモデルを最適化してアライメントを高める手法である。

  645. 問645.報酬モデルや強化学習ループを用いず、選好データから直接モデルを最適化するアライメント手法はどれか。

    • ア.PPO
    • イ.DPO
    • ウ.RAG
    • エ.LoRA

    正解:イ.DPO

    解説:DPO(Direct Preference Optimization)が該当する。RLHFで必要だった複雑な強化学習工程を省き、選好ペアから直接方策を最適化する点が特徴で、安定した学習が行いやすいとされる手法である。

  646. 問646.DDPMに代表される拡散モデルの学習で、ニューラルネットワークが予測するように学習させる対象として代表的なものはどれか。

    • ア.識別器が出す本物か偽物かの判定
    • イ.潜在変数の平均と分散
    • ウ.途中で付加されたノイズ成分
    • エ.系列における次の単語の確率

    正解:ウ.途中で付加されたノイズ成分

    解説:DDPM(Ho et al., 2020)では、データにノイズを段階的に加えた入力から、加えられたノイズを予測するようにネットワークを学習させ、生成時はそのノイズを少しずつ取り除く。潜在変数の平均と分散を出力するのはVAEのエンコーダ、本物か偽物かを判定するのはGANの識別器、次の単語の確率を出力するのは言語モデルである。

  647. 問647.拡散モデルの生成過程として最も適切な説明はどれか。

    • ア.生成器と識別器を敵対的に学習させる
    • イ.クラスタ中心を反復更新して生成する
    • ウ.決定木を多数組み合わせて生成する
    • エ.ノイズから段階的にノイズを除去して生成する

    正解:エ.ノイズから段階的にノイズを除去して生成する

    解説:拡散モデルはノイズから段階的にノイズを除去してデータを生成する(逆拡散過程)。生成器と識別器を競わせる敵対的学習はGANの仕組みであり、拡散モデルとは学習方式が根本的に異なる手法である。

  648. 問648.LLMが外部APIを呼び出すために、呼び出す関数名と引数を構造化形式で出力する機能はどれか。

    • ア.Function Calling
    • イ.Embedding
    • ウ.Tokenization
    • エ.Distillation

    正解:ア.Function Calling

    解説:Function Calling(関数呼び出し)が該当する。LLMが外部ツールやAPIと連携するための基盤であり、AIエージェントが自律的にタスクを遂行するうえで欠かせない重要な要素技術となっている。

  649. 問649.推論(Reasoning)と行動(Acting)を交互に行い、思考とツール利用を組み合わせる手法の名称はどれか。

    • ア.RLHF
    • イ.ReAct
    • ウ.QLoRA
    • エ.DALL-E

    正解:イ.ReAct

    解説:ReAct(Reason + Act)が該当する。思考と外部ツールの行動を交互に繰り返すことで、検索などを活用したエージェント的なタスク遂行を可能にする手法であり、自律エージェントの基礎となっている。

  650. 問650.1つのモデルに関連する複数の課題(例:物体検出と領域分割)を同時に学習させ、課題間で表現を共有して汎化性能を高める学習の枠組みはどれか。

    • ア.転移学習
    • イ.アンサンブル学習
    • ウ.マルチタスク学習
    • エ.カリキュラム学習

    正解:ウ.マルチタスク学習

    解説:マルチタスク学習は複数の関連タスクを同時に学習し、共有した表現を通じて各タスクの汎化性能を高める。転移学習はあるタスクで学んだモデルを別のタスクへ順に流用する方法、アンサンブル学習は複数のモデルの予測を統合する方法、カリキュラム学習はやさしいデータから順に学習させる方法である。

  651. 問651.モデル規模が一定の閾値を超えると小規模モデルに見られなかった能力が突然現れる現象の名称はどれか。

    • ア.勾配消失
    • イ.正則化
    • ウ.次元の呪い
    • エ.創発的能力

    正解:エ.創発的能力

    解説:創発的能力(emergent abilities)が該当する。スケールの拡大によって新たな能力が非連続的に出現するとされる現象であり、大規模化の意義やLLMの性質を語るうえで重要な概念とされているものである。

  652. 問652.テキストや画像など複数種類のデータを統合的に扱えるAIを表す語として正しいものはどれか。

    • ア.マルチモーダルAI
    • イ.シンボリックAI
    • ウ.ユニモーダルAI
    • エ.ルールベースAI

    正解:ア.マルチモーダルAI

    解説:マルチモーダル(multimodal)AIが該当する。GPT-4oやGeminiなどが画像・テキストなどを統合して処理する。単一のモダリティのみを扱うユニモーダルとは対照的な概念であり、近年の発展の中心である。

  653. 問653.モデルのパラメータ数・データ量・計算量と性能の関係を示す経験則の名称はどれか。

    • ア.ムーアの法則
    • イ.スケーリング則
    • ウ.ベイズの定理
    • エ.アムダールの法則

    正解:イ.スケーリング則

    解説:スケーリング則(Scaling Laws)が該当する。べき乗則的に損失が改善するという経験則であり、計算資源の配分やモデル設計の指針として用いられ、LLMの大規模化を支える根拠となっているものである。

  654. 問654.単語や文章を意味的関係を保った密な数値ベクトルに変換した表現の名称はどれか。

    • ア.ワンホット表現
    • イ.正規化
    • ウ.埋め込み(embedding)
    • エ.量子化

    正解:ウ.埋め込み(embedding)

    解説:埋め込み(embedding)が該当する。意味が近いテキストほどベクトル空間で近接するよう学習され、RAGの検索や意味的類似度の計算など、生成AIの幅広い処理において基礎的な役割を果たしている。

  655. 問655.量子化とLoRAを組み合わせ、限られたGPUメモリで大規模モデルを微調整する手法はどれか。

    • ア.ReAct
    • イ.RLHF
    • ウ.RAG
    • エ.QLoRA

    正解:エ.QLoRA

    解説:QLoRA(Quantized LoRA)が該当する。4bit量子化とLoRAを併用することで、単一GPUでも大規模モデルの微調整を可能にした手法であり、個人や小規模環境での微調整を現実的にした点で評価されている。

  656. 問656.エンコーダの出力を、学習で得られる有限個の代表ベクトル(コードブック)のうち最も近いものに置き換え、離散的な潜在表現を得る生成モデルはどれか。

    • ア.VQ-VAE
    • イ.β-VAE
    • ウ.info VAE
    • エ.DCGAN

    正解:ア.VQ-VAE

    解説:VQ-VAE(Vector Quantised VAE)は潜在表現をコードブックのベクトルに量子化して離散化する。β-VAE は KL 項の重み β を大きくして解釈しやすい(もつれの解けた)表現を狙うもの、info VAE は潜在変数と入力の相互情報量を保つよう目的関数を変えたもの、DCGAN は畳み込みを使った GAN である。

  657. 問657.LLMが一度に処理・参照できるトークン数の上限を表す語として正しいものはどれか。

    • ア.バッチサイズ
    • イ.コンテキストウィンドウ
    • ウ.エポック
    • エ.学習率

    正解:イ.コンテキストウィンドウ

    解説:コンテキストウィンドウ(context window)が該当する。入力と出力を合わせて扱える最大トークン数を指し、長文の処理やRAGの設計に大きく影響する。近年は百万トークン規模へと拡大が進んでいる。

  658. 問658.LLMの事前学習のように、人手で正解ラベルを付けず、テキストそのものから次のトークンを予測させる形で学習する枠組みはどれか。

    • ア.教師あり学習
    • イ.半教師あり学習
    • ウ.自己教師あり学習
    • エ.強化学習

    正解:ウ.自己教師あり学習

    解説:自己教師あり学習は、データ自身から自動的に作った擬似的な正解(次のトークン、隠した部分など)を予測させて学習する。大量のラベルなしテキストを使えるため、LLMや基盤モデルの事前学習で中心的に使われる。

  659. 問659.画像やテキストなど多様な入力と出力をすべて離散的なトークンの列に変換し、1つのTransformerで物体検出・画像生成・質問応答など多数の視覚・言語タスクをまとめて扱えるようにしたモデルはどれか。

    • ア.CLIP
    • イ.DALL-E
    • ウ.Flamingo
    • エ.Unified-IO

    正解:エ.Unified-IO

    解説:Unified-IO(Lu et al., 2022)は、あらゆる入出力を共通の語彙のトークン列にそろえ、1つのエンコーダ・デコーダ型Transformerで多数のタスクを学習した。CLIPは画像と文章の対応を対照学習するモデル、DALL-Eは文章から画像を生成するモデル、Flamingoは画像と文章の交互入力から文章を生成するモデルである。

  660. 問660.多様なタスクの指示と応答のペアで微調整し、未知の指示にも従えるようにする手法はどれか。

    • ア.インストラクションチューニング
    • イ.知識蒸留
    • ウ.プロンプトチューニング
    • エ.プルーニング

    正解:ア.インストラクションチューニング

    解説:インストラクションチューニング(指示チューニング)は、指示文で表した多数のタスクのデータで言語モデルを微調整する手法で、学習に使っていない種類のタスクでも指示だけで解ける(ゼロショット)性能を高める。FLANの論文で示された。知識蒸留は、大きなモデル(またはモデルの集まり)の知識を小さなモデルに移して扱いやすくする手法。プロンプトチューニングは、モデル本体の重みを固定したまま、入力に付ける学習可能なソフトプロンプトだけを学習して特定のタスクに適応させる手法。プルーニングは、重要度の低い結合を削ってモデルを軽量化する手法である。

    根拠: Wei et al. "Finetuned Language Models Are Zero-Shot Learners"(arXiv:2109.01652) Abstract(instruction tuning=指示で表したタスク群で微調整し、未知のタスクのゼロショット性能を高める/FLAN) / Hinton, Vinyals, Dean "Distilling the Knowledge in a Neural Network"(arXiv:1503.02531) Abstract(アンサンブルの知識を1つのモデルに蒸留する) / Lester, Al-Rfou, Constant "The Power of Scale for Parameter-Efficient Prompt Tuning"(arXiv:2104.08691) Abstract(固定した言語モデルに対してソフトプロンプトを学習し特定の下流タスクに適応) / Han et al. "Learning both Weights and Connections for Efficient Neural Networks"(arXiv:1506.02626) Abstract(重要でない結合を削除(prune)してパラメータ数を減らす)

  661. 問661.重み更新を伴わず、プロンプト内の例や指示だけでタスクに適応する能力の名称はどれか。

    • ア.転移学習
    • イ.文脈内学習(in-context learning)
    • ウ.強化学習
    • エ.自己教師あり学習

    正解:イ.文脈内学習(in-context learning)

    解説:文脈内学習(in-context learning)が該当する。Few-shotプロンプティングがその代表例であり、追加の学習を行わずにプロンプト内の文脈から学び取ってタスクに適応する、LLM特有の能力である。

  662. 問662.AIの振る舞いを人間の意図や価値観・倫理に沿わせる取り組みの名称はどれか。

    • ア.知識蒸留
    • イ.正規化
    • ウ.アライメント
    • エ.量子化

    正解:ウ.アライメント

    解説:アライメント(alignment)が該当する。RLHFやDPO、Constitutional AIなどによって有害・不正確な出力を抑え、人間の意図に沿った応答を促す取り組みであり、安全な生成AI実現の中核的な課題である。

  663. 問663.出力の多様性・ランダム性を制御し、高くするほど多様な応答になるパラメータはどれか。

    • ア.学習率
    • イ.ドロップアウト率
    • ウ.バッチサイズ
    • エ.温度(temperature)

    正解:エ.温度(temperature)

    解説:温度(temperature)が該当する。値を高くすると確率分布が平坦化して多様性が増し、低くすると確定的な応答に近づく。学習率やバッチサイズは学習時のパラメータであり、生成時の制御とは役割が異なる。

  664. 問664.生成AIの入出力を監視・制限し、有害な内容の生成を防ぐ仕組みの名称はどれか。

    • ア.ガードレール
    • イ.オーケストレーション
    • ウ.パイプライン
    • エ.キャッシュ

    正解:ア.ガードレール

    解説:ガードレール(guardrail)が該当する。入力フィルタや出力検証によって安全性を担保する仕組みであり、生成AIの実運用におけるリスク管理として、その設計や導入の重要性が高まっているものである。

  665. 問665.生成AIにより本物と見分けにくい偽の画像・音声・動画を作る技術の名称はどれか。

    • ア.オーグメンテーション
    • イ.ディープフェイク
    • ウ.レンダリング
    • エ.シミュレーション

    正解:イ.ディープフェイク

    解説:ディープフェイク(deepfake)が該当する。誤情報の拡散やなりすましなど悪用リスクが高く、社会的信頼性や選挙への影響などの観点から、生成AI時代の重大な社会的課題として対策が議論されている。

  666. 問666.LLMがテキストを処理する基本単位の名称として正しいものはどれか。

    • ア.ピクセル
    • イ.ノード
    • ウ.トークン
    • エ.エポック

    正解:ウ.トークン

    解説:トークン(token)が該当する。サブワード単位で分割されることが多く、必ずしも1単語が1トークンになるとは限らない。ピクセルは画像、エポックは学習回数の単位であり、テキスト処理の基本単位ではない。

  667. 問667.RAGにおいて、検索対象の文書ベクトルを格納し類似度検索を行うために用いるものはどれか。

    • ア.リレーショナルDBの結合のみ
    • イ.キーバリューストアの完全一致のみ
    • ウ.ファイルの全文逐次走査のみ
    • エ.ベクトルデータベース

    正解:エ.ベクトルデータベース

    解説:ベクトルデータベース(vector database)が該当する。埋め込みベクトルを格納し、コサイン類似度などを用いて意味的に近い文書を高速に検索できる。RAGの検索段階を支える重要な構成要素である。

  668. 問668.大規模データで事前学習され、微調整やプロンプトで多様な下流タスクに適応できる汎用モデルの呼称はどれか。

    • ア.基盤モデル(foundation model)
    • イ.決定木モデル
    • ウ.線形回帰モデル
    • エ.エキスパートシステム

    正解:ア.基盤モデル(foundation model)

    解説:基盤モデル(foundation model)が該当する。広範なデータで学習し、多様なタスクへ転用できる汎用性が特徴であり、LLMや画像生成モデルなどが含まれる。特定タスク専用の従来型モデルとは性質が異なる。

  669. 問669.画像と、その画像の内容についての問いを入力として受け取り、画像に基づいた答えを出力するマルチモーダルタスクはどれか。

    • ア.Image Captioning
    • イ.Visual Question Answering
    • ウ.Text-To-Image
    • エ.Object Detection

    正解:イ.Visual Question Answering

    解説:画像とそれについての質問から答えを返すタスクは Visual Question Answering(VQA)で、Antol et al.(2015)がデータセットとともに定式化した。Image Captioning は画像から説明文を生成するタスク、Text-To-Image は文章から画像を生成するタスク、Object Detection は物体の位置と種類を求めるタスクである。

  670. 問670.テキストから画像を生成する代表的な生成AIサービス・モデルとして最も適切なものはどれか。

    • ア.BERT
    • イ.Whisper
    • ウ.DALL-E
    • エ.word2vec

    正解:ウ.DALL-E

    解説:DALL-Eが該当する。テキストプロンプトから画像を生成するモデルである。BERTは言語理解、Whisperは音声認識、word2vecは単語埋め込みのモデルであり、いずれも画像生成を主目的とはしていない。

  671. 問671.画像の一部をマスクし、その領域だけを周囲と自然につながるように生成し直す画像編集の処理はどれか。

    • ア.アウトペインティング
    • イ.超解像
    • ウ.スタイル変換
    • エ.インペインティング

    正解:エ.インペインティング

    解説:インペインティングは画像内の指定した領域を周囲と整合するように埋めて生成し直す処理である。アウトペインティングは画像の外側へ領域を広げて生成し、超解像は低解像度の画像を高解像度にする処理である。

  672. 問672.生成AIの大規模学習に関して指摘される主要課題として最も適切なものはどれか。

    • ア.計算コストと環境負荷が大きい点
    • イ.学習が一瞬で完了する点
    • ウ.学習に費用が一切かからない点
    • エ.データを全く必要としない点

    正解:ア.計算コストと環境負荷が大きい点

    解説:大規模学習には膨大な計算資源と電力が必要であり、計算コストと環境負荷の大きさが主要課題とされる。学習が一瞬で完了する、費用がかからない、データが不要といった選択肢はいずれも事実に反している。

  673. 問673.プロンプトに少数の入出力例を提示してタスクを学習させる手法の名称はどれか。

    • ア.Zero-shot
    • イ.Few-shot
    • ウ.Chain-of-Thought
    • エ.Fine-tuning

    正解:イ.Few-shot

    解説:Few-shotプロンプティングが該当する。少数の例(ショット)を示してタスクを学習させる手法であり、例を全く示さないのはZero-shot、推論過程を段階的に示すのはChain-of-Thoughtで区別される。

  674. 問674.PEFT(Parameter-Efficient Fine-Tuning)の特徴として最も適切なものはどれか。

    • ア.必ず全パラメータを更新する
    • イ.学習を一切行わない
    • ウ.一部パラメータのみ更新し効率化する
    • エ.モデルを毎回ゼロから学習する

    正解:ウ.一部パラメータのみ更新し効率化する

    解説:PEFTは一部のパラメータのみを更新することでメモリや計算コストを抑える微調整手法群である。全パラメータの更新が必須、学習を行わない、毎回ゼロから学習するといった説明はいずれも適切でない。

  675. 問675.生成AIと著作権をめぐる論点として最も適切なものはどれか。

    • ア.生成AIは著作権と全く無関係である
    • イ.学習データは権利を考慮する必要が全くない
    • ウ.生成物に著作権の議論は一切ない
    • エ.学習データ利用や生成物の権利が論点になる

    正解:エ.学習データ利用や生成物の権利が論点になる

    解説:学習データの利用の是非や生成物の権利帰属が世界的に議論・係争されている。著作権と全く無関係、議論が一切存在しない、権利を考慮する必要がないといった選択肢はいずれも現状の議論に反している。

  676. 問676.AIプロジェクトの一般的な進行段階は『構想→PoC→実装→運用』である。

    正解:○(正しい)

    解説:PoC(Proof of Concept)で実現性検証、その後本実装・運用へ。各段階でデータ・モデル・運用要件を見直す。

  677. 問677.MLOpsは機械学習モデルの開発・運用を効率化する一連のプラクティスである。

    正解:○(正しい)

    解説:DevOpsのML版。CI/CD・モニタリング・再学習自動化等を含む。本番運用の継続性確保に必須。

  678. 問678.AIモデルの本番運用後はデータドリフト・モデルドリフトの監視が必要である。

    正解:○(正しい)

    解説:実環境のデータ分布変化でモデル性能が劣化する現象。定期的再学習・モニタリング体制が重要。

  679. 問679.データセット作成において品質と量の両方が重要だが、近年は質の重要性が再認識されている。

    正解:○(正しい)

    解説:GIGO(Garbage In, Garbage Out)。質の低いデータからは良いモデルが得られない。データセントリックAIの流れ。

  680. 問680.アノテーション(ラベル付け)は教師あり学習で重要な工程である。

    正解:○(正しい)

    解説:人間が正解ラベルを付与する作業。品質・一貫性・コストのバランスが課題。クラウドソーシング等で実施。

  681. 問681.CRISP-DMは、ビジネスの理解→データの理解→データの準備→モデリング→評価→展開の6つのフェーズからなるデータ分析のプロセスモデルである。

    正解:○(正しい)

    解説:CRISP-DM(Cross-Industry Standard Process for Data Mining)は業種を問わないデータマイニングの標準プロセスで、6つのフェーズを必要に応じて行き来しながら繰り返し進める。

  682. 問682.AIの公平性(Fairness)は性別・人種・年齢等の属性で不公平な判定を行わない性質である。

    正解:○(正しい)

    解説:学習データの偏りがバイアスを生む。COMPAS事件等の事例があり、公平性指標で評価する必要あり。

  683. 問683.説明可能AI(XAI: Explainable AI)はAIの判断根拠を人間が理解可能にする技術である。

    正解:○(正しい)

    解説:LIME・SHAP・Grad-CAM等が代表手法。医療・金融・採用等の重要意思決定で必須化が進む。

  684. 問684.AIの透明性(Transparency)はモデルの仕組みや判断過程を可視化・説明可能にする性質である。

    正解:○(正しい)

    解説:ブラックボックス問題の対策。EU AI Act等でも要件化。説明可能性とセットで議論される。

  685. 問685.GDPR(EU一般データ保護規則)は2018年5月施行のEU個人情報保護法である。

    正解:○(正しい)

    解説:個人データ処理の同意・忘れられる権利・データポータビリティ等を規定。違反は売上高4%の制裁金。

  686. 問686.EU AI Act(EU AI法)は2024年に発効したAI規制法で、2025年2月の禁止規定を皮切りに段階的に適用される。

    正解:○(正しい)

    解説:AIをリスク別に4段階(許容不可・高・限定・最小)に分類して規制。施行は段階的で、禁止対象は2025年2月、汎用AI(GPAI)規定は2025年8月、高リスクを含む大部分の規定は2026年8月から適用される。高リスクAIは適合性評価が必須。

  687. 問687.日本では2024年4月から総務省・経済産業省による『AI事業者ガイドライン』が運用されている。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。総務省・経済産業省が2024年4月にそれまでの複数指針を統合し『AI事業者ガイドライン』を公表した。リスクベースアプローチを採用している。

  688. 問688.AIの判断に伴う責任所在(説明責任)は開発者・運用者・利用者間で明確化する必要がある。

    正解:○(正しい)

    解説:事故時の責任を誰が負うか(自動運転・医療AI等)が大きな論点。各国で規定整備中。

  689. 問689.経済産業省の「AI・データの利用に関する契約ガイドライン」は、AI開発をアセスメント・PoC・開発・追加学習の段階に分けて進める「探索的段階型」の開発方式を提唱している。

    正解:○(正しい)

    解説:学習済みモデルの性能は契約時に見通しにくく、データに依存するため、同ガイドライン(2018年)は段階ごとに検証しながら進める探索的段階型を示し、段階ごとのモデル契約(秘密保持契約・導入検証契約・ソフトウェア開発契約など)を提示している。

  690. 問690.総務省・経済産業省の「AI事業者ガイドライン」は、AIの事業活動を担う主体を「AI開発者」「AI提供者」「AI利用者」の3つに分け、主体ごとの留意事項を示している。

    正解:○(正しい)

    解説:AI事業者ガイドライン(第1.0版・2024年4月)は、AI開発者・AI提供者・AI利用者の3主体ごとに、考慮すべきリスクと対応方針を確認できる構成になっている。

  691. 問691.プライバシー保護機械学習(差分プライバシー・連合学習)はデータプライバシーを保つAI技術である。

    正解:○(正しい)

    解説:連合学習はデータを集中せず分散学習。差分プライバシーはノイズ付加で個人特定を困難化。

  692. 問692.生成AIによる生成物が、既存の著作物と作風や画風といったアイデアが類似するにとどまり、創作的表現の類似性が認められない場合は、著作権侵害とはならない。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。文化庁の「AIと著作権に関する考え方について」は、著作権法が保護するのは創作的表現であり、作風や画風といったアイデアが類似するにとどまり、既存の著作物との類似性が認められない生成物は、著作権侵害とはならないとしている。著作権侵害となるのは、既存の著作物の創作的表現との類似性と、既存の著作物に依拠したこと(依拠性)がともに認められる場合である。

    根拠: 文化審議会著作権分科会法制度小委員会「AIと著作権に関する考え方について」(令和6年3月15日) 5.(1)開発・学習段階 エ(イ)アイデア等が類似するにとどまるものが大量に生成されることについて(本文 p.23・PDF p.24)/5.(2)生成・利用段階 ア 検討の前提(PDF p.33)/2.(1)(PDF p.6)

  693. 問693.AI生成物の著作権は原則として人間の創作性が必要とされる。

    正解:○(正しい)

    解説:米国著作権局は『AIのみ生成物に著作権なし』との判断。日本もAI支援は人間の創作性次第。

  694. 問694.責任あるAI(Responsible AI)は公平性・透明性・説明責任・プライバシー保護を包含する概念である。

    正解:○(正しい)

    解説:Microsoft・Google等の大手も指針策定。技術と倫理を統合的に扱う考え方。

  695. 問695.AIの誤動作・暴走を防ぐためフェイルセーフ設計が重要である。

    正解:○(正しい)

    解説:自動運転・医療等の安全クリティカル領域で必須。人間オーバーライド・段階的退避・冗長性確保等。

  696. 問696.AIシステムの導入には事前のステークホルダー合意形成が重要である。

    正解:○(正しい)

    解説:技術的検討だけでなく従業員・顧客・規制当局等への説明と合意が運用継続の前提となる。

  697. 問697.AI開発を外部に委託する契約のうち準委任契約は、仕事の完成ではなく、善良な管理者の注意をもって業務を遂行することを約する契約であり、原則として成果物の完成義務を負わない。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。準委任契約は事務の処理を委託する契約で、受任者は善管注意義務(民法656条・644条)を負うが、仕事の完成は約束しない。これに対し請負契約は仕事の完成を約する(民法632条)。契約ガイドライン(AI編)は、結果を事前に見通しにくい段階では準委任契約が適するとしている。

  698. 問698.Dockerは、アプリケーションとその実行に必要なライブラリなどをコンテナとしてまとめ、異なる環境でも同じように動かせるようにする技術である。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。Docker はアプリケーションと依存するライブラリ・設定をコンテナイメージにまとめ、開発者の PC・検証環境・クラウドなどで同じ実行環境を再現できる。AI の学習・推論環境の再現や MLOps で広く使われる。

  699. 問699.CRISP-ML(Q)は、CRISP-DMを機械学習の開発向けに発展させたプロセスモデルで、運用後のモニタリングと保守の段階を含み、各段階に品質保証の手順を設けている。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。CRISP-ML(Q) はスコープの定義から運用中の機械学習アプリケーションの保守までを6段階で示し、環境の変化によるモデルの劣化に備えたモニタリングと保守の段階を置く。各段階でリスクを特定して対処する品質保証の方法を組み込んでいる。

  700. 問700.「AI・データの利用に関する契約ガイドライン」は、データの取引に関する契約を「データ提供型」「データ創出型」「データ共用型(プラットフォーム型)」の3つの類型に整理している。

    正解:○(正しい)

    解説:同ガイドラインのデータ編は、一方がデータを提供する「データ提供型」、複数者の関与で新たにデータが生まれる「データ創出型」、プラットフォームを通じてデータを共用する「データ共用型」の3類型ごとに法的論点と契約の取り決め方を整理している。

  701. 問701.AI開発における3つのV(Volume・Variety・Velocity)はビッグデータの特性として知られる。

    正解:○(正しい)

    解説:Volume=量、Variety=多様性、Velocity=速度。後にVeracity(真実性)・Value(価値)を加えた5Vも提唱。

  702. 問702.BPR(ビジネスプロセス・リエンジニアリング)は、既存の業務の流れや組織を根本から見直して再設計する取り組みであり、AIの導入でも既存業務にAIを当てはめるだけでなく、業務プロセス自体の見直しが論点になる。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。BPRはハマーとチャンピー(1993)が提唱した、業務プロセスを根本から考え直し抜本的に再設計する取り組みである。シラバス「35. AIプロジェクトの進め方」のキーワードで、AIを業務に組み込む際は業務の流れそのものを見直すことが求められる。

  703. 問703.AIプロジェクトはPoC段階を省略し直接本実装するのが一般的である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。PoCで実現性・効果検証を行うのが一般的。省略は失敗リスク大。

  704. 問704.MLOpsはモデル開発のみで運用後は対象外である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。MLOpsは開発+運用(モニタリング・再学習・CI/CD)を一体で扱う。運用後こそ重要な領域。

  705. 問705.本番運用後のAIモデルは性能が変化しないため監視不要である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。データ分布変化(データドリフト)でモデル性能は劣化する。継続的監視・再学習が必須。

  706. 問706.データセットは量さえあれば品質は問題にならない。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。GIGO(Garbage In, Garbage Out)。質の悪いデータからは良いモデル得られない。質量両方が重要。

  707. 問707.アノテーションは機械が自動で完璧に行えるため人手不要である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。アノテーションは人手が中心。品質確保のため複数人ラベリング・専門家確認等が必要。

  708. 問708.データ拡張は元データを単純コピーするだけの手法である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。データ拡張は変換(回転・反転・色変換・同義語置換等)で多様なサンプルを生成。単純コピーではない。

  709. 問709.AIの公平性は技術的対策のみで完全に実現できる。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。公平性は技術+組織+社会的合意の総合課題。技術だけでは『何が公平か』の定義に答え出せない。

  710. 問710.XAI(説明可能AI)はモデル精度を低下させるため使用すべきでない。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。XAIは医療・金融・採用等の重要意思決定で必須化進行中。精度との両立を目指す研究分野。

  711. 問711.GDPRはアメリカの個人情報保護法である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。GDPRはEU(欧州連合)の個人情報保護法。米国はCCPA(カリフォルニア州)等が代表。

  712. 問712.EU AI ActはAIを2段階(許可・禁止)にのみ分類する。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。EU AI Actは4段階リスク分類(許容不可・高・限定・最小)。リスク別に異なる規制を適用。

  713. 問713.ソフトロー(ガイドラインなど法的拘束力のない規範)は、法律(ハードロー)に比べて、技術の変化に合わせた見直しを迅速に行いにくいという短所がある。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。ソフトローは立法手続を要しないため、技術や利用の変化に合わせて迅速・柔軟に見直せることが長所である。内閣府の資料も、AIの変化の速さを踏まえ日本は「ガイドラインで迅速に対応」としている。短所は法的拘束力がなく実効性の確保が難しい点である。

  714. 問714.AIの判断ミスは常に開発者の責任である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。責任所在は開発者・運用者・利用者で複雑に分かれる。各国で規定整備中で一律ではない。

  715. 問715.ディープフェイクは技術的に検出が容易で社会的影響は限定的である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。ディープフェイク検出は技術競争中で完全検出は困難。なりすまし・選挙妨害・詐欺等の影響大。

  716. 問716.AIバイアスは学習データに関係なく発生する。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。バイアスの主因は学習データの偏り。データ多様化・公平性指標導入で対策可能。

  717. 問717.連合学習は全データを中央サーバーに集中させる手法である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。連合学習はデータを集中させず各端末で学習し更新情報のみ共有。プライバシー保護に有効。

  718. 問718.生成AIへの指示が表現に至らないアイデアにとどまる場合でも、その生成物は著作物として保護される。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。著作物は思想又は感情を創作的に表現したものをいう(著作権法2条1項1号)。文化庁の「AIと著作権に関する考え方について」は、生成AIに対する指示が表現に至らないアイデアにとどまるような場合には、そのAI生成物に著作物性は認められないと考えられるとし、AI生成物の著作物性は創作的寄与の有無などにより個別具体的に判断されるとしている。

    根拠: 文化審議会著作権分科会法制度小委員会「AIと著作権に関する考え方について」(令和6年3月15日) (2)生成・利用段階 ア 検討の前提(PDF p.33)/(3)AI生成物の著作物性 イ(PDF p.40) / 著作権法 第2条 (出典: e-Gov法令検索)

  719. 問719.広島AIプロセスは、2023年にEUが主導して立ち上げた、EU AI Actの規制内容を各国に義務づけるための枠組みである。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。広島AIプロセスは、2023年のG7広島サミットで議長国の日本が主導して立ち上げた、生成AIを含む高度なAIシステムに関する国際的な枠組みづくりの取組で、2023年12月に包括的政策枠組みが取りまとめられた。法的拘束力のある規制ではない。

  720. 問720.責任あるAI(Responsible AI)の概念は技術のみを対象とする。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。責任あるAIは技術+倫理+組織運用の統合概念。Microsoft・Google等が指針策定。

  721. 問721.AI暴走対策にフェイルセーフは不要である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。自動運転・医療等でフェイルセーフ設計は必須。人間オーバーライド・冗長性等が要件。

  722. 問722.AIシステム導入はステークホルダー合意なしで進めるべきである。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。技術検討に加え従業員・顧客・規制当局への説明と合意形成が運用継続の前提。

  723. 問723.AI開発の委託契約では、学習済みモデルの性能は開発前に確実に見通せるため、開発者が契約で一定の推論精度を保証するのが一般的であり、「AI・データの利用に関する契約ガイドライン」もこれを推奨している。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。学習済みモデルの性能は学習用データなどに左右され、事前に確実に予測することが難しい。契約ガイドライン(AI編)はこの特性を踏まえ、性能を事前に保証することは難しいとし、開発段階のモデル契約も完成義務や性能保証を負わない準委任型を基本として、探索的段階型で検証を重ねる進め方を示している。

  724. 問724.ハルシネーション(幻覚)はLLMの完全に解決された問題である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。ハルシネーションはLLMの確率的生成の本質的問題で完全解決はされていない。RAG・ファクトチェック等で抑制中。

  725. 問725.AIエージェントは2010年代から既に主流の技術である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。AIエージェント(LLMベース自律システム)は2024年頃から急速に発展中の新領域。

  726. 問726.CRISP-DMでは、各フェーズを一方向に一度だけ進め、評価の結果を受けて前のフェーズに戻ることは想定していない。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。CRISP-DMのフェーズの順序は固定ではなく、評価の結果によってビジネスの理解に戻るなど、フェーズ間を行き来しながら反復して進めることが前提とされている。

  727. 問727.ビッグデータの3つのVはVolume・Velocity・Vendorである。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。3VはVolume(量)・Variety(多様性)・Velocity(速度)。Vendorは関係なし。

  728. 問728.不特定多数の利用者に画一的な条件で提供するSaaS型のAIサービスでは、提供者が用意した利用規約は、利用者が条項を一つずつ確認して個別に同意しない限り、契約の内容にならない。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。不特定多数を相手に画一的な内容で行う取引(定型取引)では、利用規約(定型約款)を契約の内容とする旨の合意があるか、提供者があらかじめその旨を表示していれば、個別の条項にも合意したものとみなされる(民法548条の2第1項)。ただし相手方の利益を一方的に害する条項は、合意しなかったものとみなされる(同条2項)。

  729. 問729.AIプロジェクトの一般的な進行段階として正しい順序はどれか。

    • ア.構想→PoC→実装→運用
    • イ.実装→PoC→構想→運用
    • ウ.運用→構想→PoC→実装
    • エ.PoC→実装→構想→運用

    正解:ア.構想→PoC→実装→運用

    解説:構想(要件整理)→PoC(実現性検証)→実装→運用が標準フロー。PoC省略は失敗リスク大。

  730. 問730.MLOpsが含むプラクティスとして該当しないものはどれか。

    • ア.CI/CDパイプライン
    • イ.アルゴリズム発明
    • ウ.再学習自動化
    • エ.モデルモニタリング

    正解:イ.アルゴリズム発明

    解説:MLOpsはCI/CD・モニタリング・再学習自動化等の運用プラクティス。アルゴリズム発明は研究領域。

  731. 問731.本番運用中のAIモデル性能低下の主要因として正しいのはどれか。

    • ア.コンピュータの経年劣化
    • イ.電力供給不足
    • ウ.データドリフト(データ分布の変化)
    • エ.プログラミング言語のバージョンアップ

    正解:ウ.データドリフト(データ分布の変化)

    解説:データドリフト(実環境データ分布の経時変化)でモデル性能劣化。定期的再学習が必要。

  732. 問732.AIの公平性問題を象徴する有名な事例として正しいのはどれか。

    • ア.Adobe Photoshopのフィルター
    • イ.Google検索のスペル修正
    • ウ.Microsoft Officeのオートコレクト
    • エ.Amazon採用AIの性別バイアス・COMPAS再犯予測の人種バイアス

    正解:エ.Amazon採用AIの性別バイアス・COMPAS再犯予測の人種バイアス

    解説:Amazon採用AI(女性差別で2018年廃止)・COMPAS(米司法の再犯予測で人種差別)が公平性問題の代表事例。

  733. 問733.説明可能AI(XAI)の代表的手法として該当しないものはどれか。

    • ア.XGBoost
    • イ.SHAP
    • ウ.Grad-CAM
    • エ.LIME

    正解:ア.XGBoost

    解説:XGBoostは勾配ブースティング(モデル)でXAI手法ではない。LIME・SHAP・Grad-CAMはXAI代表手法。

  734. 問734.GDPRの主要権利として該当しないものはどれか。

    • ア.忘れられる権利
    • イ.選挙権
    • ウ.アクセス権
    • エ.データポータビリティ

    正解:イ.選挙権

    解説:選挙権は政治権利でGDPRと無関係。GDPRはアクセス権・忘れられる権利・データポータビリティ・訂正権等を規定。

  735. 問735.EU AI Actのリスク分類として正しいのはどれか。

    • ア.2段階(許可・禁止)
    • イ.6段階(A-F)
    • ウ.4段階(許容不可・高・限定・最小)
    • エ.階段なし

    正解:ウ.4段階(許容不可・高・限定・最小)

    解説:EU AI Actは4段階リスク分類。許容不可(禁止)・高リスク(適合性評価必須)・限定リスク(透明性義務)・最小リスク。

  736. 問736.Jupyter Notebookの説明として、最も適切なものはどれか。

    • ア.ノートブック全体をコンパイルしてから、実行ファイルとして一括で動かす
    • イ.表計算ソフトの一種で、セルに数式を入力して集計やグラフを作成する
    • ウ.拡張子.ipynbのファイルにはコードだけが保存され、実行結果は保存されない
    • エ.コードをセル単位で実行でき、実行結果の表やグラフをノートブック内に残せる

    正解:エ.コードをセル単位で実行でき、実行結果の表やグラフをノートブック内に残せる

    解説:Jupyter Notebookは、ブラウザ上でコードをセル単位で対話的に実行でき、実行結果の表・グラフや説明文をノートブック(.ipynb)に一緒に保存できる。.ipynbはコードと出力を含むJSON形式のファイルで、コンパイルして実行ファイルをつくるものではなく、表計算ソフトでもない。

  737. 問737.言語の研究や自然言語処理の学習のために、実際に使われた文章や話し言葉を大量に集め、品詞などの情報を付与して検索できるようにしたデータを何と呼ぶか。

    • ア.コーパス
    • イ.オントロジー
    • ウ.シソーラス
    • エ.ナレッジグラフ

    正解:ア.コーパス

    解説:コーパスは実際の言語使用を大量に集めて電子化し、品詞などの情報を付与したデータベースである(例:国立国語研究所の『現代日本語書き言葉均衡コーパス』)。オントロジーは概念とその関係の体系、シソーラスは同義語・類義語を整理した辞書、ナレッジグラフは実体どうしの関係をグラフで表した知識ベースである。

  738. 問738.LLMのハルシネーション(幻覚)を抑制する手法として最も有効なのはどれか。

    • ア.モデルサイズの単純な拡大
    • イ.RAG(外部知識検索)の活用
    • ウ.パラメータ削減
    • エ.活性化関数の変更のみ

    正解:イ.RAG(外部知識検索)の活用

    解説:RAGは外部知識ベースから検索した情報をプロンプトに組込みハルシネーション抑制。LLM運用の標準的対策。

  739. 問739.「探索的段階型」の開発方式で、一定量のデータを用いて学習済みモデルを生成できる見込みがあるかを検証する段階はどれか。

    • ア.PoC段階
    • イ.開発段階
    • ウ.アセスメント段階
    • エ.追加学習段階

    正解:ウ.アセスメント段階

    解説:同ガイドラインでは、アセスメント段階で一定量のデータを使い学習済みモデルの生成可能性を検証し、PoC段階で学習用データセットを使ってユーザーが求める精度のモデルが作れるかを検証する。その後、開発段階・追加学習段階へ進む。

  740. 問740.連合学習(Federated Learning)の特徴として正しいのはどれか。

    • ア.全データを中央集中
    • イ.データを破棄
    • ウ.データを完全に複製
    • エ.データを集中せず各端末で学習し更新情報のみ共有

    正解:エ.データを集中せず各端末で学習し更新情報のみ共有

    解説:連合学習はデータを各端末に残したまま学習し、モデル更新情報のみサーバーに集約。プライバシー保護に有効。

  741. 問741.AI開発・運用における『3つのV』(ビッグデータの特性)として正しいのはどれか。

    • ア.Volume・Variety・Velocity
    • イ.Vendor・Value・Volume
    • ウ.Velocity・Vendor・Variety
    • エ.Value・Vector・Volume

    正解:ア.Volume・Variety・Velocity

    解説:3V=Volume(量)・Variety(多様性)・Velocity(速度)。後にVeracity(真実性)・Value(価値)を加えた5Vも提唱。

  742. 問742.米国著作権局が2025年1月の報告書で示した、AI生成物の著作権についての考え方として正しいものはどれか。

    • ア.AI生成物を保護するため、著作権とは別の新たな権利を設けるべきだとした
    • イ.AIだけで生成した素材には著作権が及ばず、人間による創作的な寄与が必要だとした
    • ウ.利用者が詳細なプロンプトを入力すれば、その出力に著作権が及ぶとした
    • エ.AI生成物を含む作品は、人間による選択や配列があっても保護されないとした

    正解:イ.AIだけで生成した素材には著作権が及ばず、人間による創作的な寄与が必要だとした

    解説:米国著作権局は2025年1月の報告書(Copyright and Artificial Intelligence, Part 2: Copyrightability)で、純粋にAIが生成した素材や、表現の要素を人間が十分にコントロールしていない素材には著作権が及ばないとした。一方、AI生成物の中に認められる人間の表現や、生成物の創作的な選択・配置・配列、創作的な修正には著作権が認められる。また、現在の技術ではプロンプトだけでは十分なコントロールにならないとし、AI生成物に新たな権利や独自の保護を設ける必要はないと結論づけた。

    根拠: U.S. Copyright Office, Copyright and Artificial Intelligence, Part 2: Copyrightability(2025年1月) Executive Summary(PDF p.8・iii):purely AI-generated material には著作権が及ばない/prompts do not alone provide sufficient control/creative selection, coordination, or arrangement・creative modifications は保護/additional copyright or sui generis protection の必要は示されていない

  743. 問743.AI事業者ガイドライン(経産省・総務省)の特徴として正しいのはどれか。

    • ア.全AIに一律規制
    • イ.技術指針のみ
    • ウ.リスクベースアプローチ
    • エ.運用後の監視不要

    正解:ウ.リスクベースアプローチ

    解説:日本のAI事業者ガイドラインはリスクベースアプローチを採用。EUのAI Actと類似の発想。

  744. 問744.責任あるAI(Responsible AI)の主要原則として該当しないものはどれか。

    • ア.公平性
    • イ.透明性
    • ウ.プライバシー保護
    • エ.収益性最優先

    正解:エ.収益性最優先

    解説:収益性最優先は責任あるAI原則と相反。公平性・透明性・説明責任・プライバシー・安全性が主要原則。

  745. 問745.ディープフェイクの社会的リスクとして該当しないものはどれか。

    • ア.計算機性能向上
    • イ.選挙妨害
    • ウ.誤情報拡散
    • エ.なりすまし詐欺

    正解:ア.計算機性能向上

    解説:計算機性能向上は技術進歩でディープフェイクのリスクではない。なりすまし・選挙妨害・誤情報がリスク。

  746. 問746.AIエージェントの代表的能力として該当しないものはどれか。

    • ア.計画立案
    • イ.電源管理
    • ウ.自己修正
    • エ.外部ツール使用

    正解:イ.電源管理

    解説:電源管理はAIエージェントの能力ではない。計画・ツール使用・自己修正・推論が代表能力。

  747. 問747.プロンプトインジェクション攻撃の説明として正しいのはどれか。

    • ア.モデル本体への物理攻撃
    • イ.ハードウェア改造
    • ウ.プロンプトに悪意ある指示を埋込みAI動作を不正操作する攻撃
    • エ.プログラミング言語の脆弱性

    正解:ウ.プロンプトに悪意ある指示を埋込みAI動作を不正操作する攻撃

    解説:プロンプトインジェクションはLLMへの代表的攻撃。プロンプトに悪意ある指示を埋込みシステム動作を不正操作。

  748. 問748.各国・各組織のAI倫理に関する指針で共通して挙げられることが多い項目の組合せとして、最も適切なものはどれか。

    • ア.東京・大阪・京都・福岡・札幌
    • イ.速度・コスト・規模・利益・市場
    • ウ.設計・実装・テスト・運用・保守
    • エ.公平性・透明性・説明責任・プライバシー・安全性

    正解:エ.公平性・透明性・説明責任・プライバシー・安全性

    解説:「AI倫理5原則」という定まった原則はないが、日本の「人間中心のAI社会原則」(2019年)の公平性・説明責任・透明性、プライバシー確保、セキュリティ確保や、OECDのAI原則など、多くの指針が公平性・透明性・説明責任・プライバシー・安全性を共通して挙げている。

  749. 問749.AI開発における『データセントリックAI』の考え方として正しいのはどれか。

    • ア.モデル改善より良質データ整備を重視
    • イ.データを完全無視
    • ウ.アルゴリズムのみ重視
    • エ.計算機性能のみ重視

    正解:ア.モデル改善より良質データ整備を重視

    解説:データセントリックAIはアンドリュー・ング等が提唱。モデル改善より良質データ整備を重視する近年の潮流。

  750. 問750.不正競争防止法の「営業秘密」に関する記述として、正しいものはどれか。

    • ア.顧客名簿のような営業上の情報は、営業秘密に含まれない
    • イ.失敗に終わった実験のデータも、有用性のある情報に当たる
    • ウ.限定提供データとして管理されたデータも、営業秘密に当たる
    • エ.秘密管理性は、従業員が秘密と認識できるかを問わずに判断される

    正解:イ.失敗に終わった実験のデータも、有用性のある情報に当たる

    解説:営業秘密は、秘密として管理されている事業活動に有用な技術上又は営業上の情報で、公然と知られていないものをいう(不正競争防止法2条6項)。営業秘密管理指針は、失敗の知識・情報(ネガティブ・インフォメーション)にも有用性を認め、秘密管理性は秘密管理措置によって従業員が秘密管理意思を容易に認識できるかで判断するとしている。限定提供データは営業秘密を除いた別の類型である(同条7項)。