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エネルギー管理士「熱利用設備及びその管理」の一問一答

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📖 エネルギー管理士「熱利用設備及びその管理」の全75問と解説(一覧)

エネルギー管理士の熱利用設備及びその管理に関する一問一答(全75問)の正解と解説の一覧です。上の一問一答で実際に解いてから、ここで復習・確認できます。

  1. 問1.炉筒煙管ボイラは、円筒形ドラム内に炉筒と多数の煙管を配置した構造で、保有水量が多く負荷変動への追従性が比較的良い。

    正解:○(正しい)

    解説:炉筒煙管ボイラは保有水量が多いため負荷変動に強く、立ち上がりは遅いものの圧力変動が小さい。中小規模の蒸気需要に広く用いられている。

  2. 問2.水管ボイラは、管内に水を流し管外を燃焼ガスが通る構造であり、炉筒煙管ボイラに比べ保有水量が多く起動が遅い。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは水管ボイラは管内水・管外ガス方式で保有水量が少なく、高圧大容量化や急速起動に適している。

  3. 問3.貫流ボイラはドラムを持たず、長い管の一端から給水し他端から蒸気を取り出す構造で、保有水量が少なく起動が速い。

    正解:○(正しい)

    解説:貫流ボイラは管内を給水が一巡する間に蒸気となる構造で、コンパクト・短時間起動が特徴。保有水量が少ないため給水処理と制御の精度が重要である。

  4. 問4.水管ボイラは保有水量が多く負荷変動に強いという特徴があり、大容量・高圧用途には適していない。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは水管ボイラは保有水量が少なく起動が速いうえ、大容量・高圧化が容易で、発電用や大規模工場用に広く用いられる。

  5. 問5.ボイラ効率を直接法(入出熱法)で求める場合、排ガス損失と未燃損失の合計を100%から差し引いて算出する。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは直接法は発生熱量/(燃料量×低位発熱量)で求める方式。損失を100%から減算するのは熱損失法(間接法)である。

  6. 問6.ボイラ効率の熱損失法では、発生蒸気の保有熱量を燃料発熱量で除して効率を直接算出する。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは熱損失法は各損失を求め100%から減算する方法。蒸気保有熱量を燃料発熱量で除すのは直接法(入出熱法)である。

  7. 問7.節炭器(エコノマイザ)は、ボイラの燃焼用空気を排ガス顕熱で予熱する装置である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは節炭器は給水を排ガス顕熱で予熱する装置である。燃焼用空気を予熱するのは空気予熱器(エアプレヒータ)である。

  8. 問8.空気予熱器(エアプレヒータ)は、排ガスの保有熱で燃焼用空気を予熱し、ボイラ効率の向上と着火性の改善に寄与する。

    正解:○(正しい)

    解説:空気予熱器は排ガス顕熱を回収して燃焼用空気を加熱する装置で、効率向上のほか炉温安定や低発熱量燃料の燃焼安定にも効果がある。

  9. 問9.ボイラの空気比を過大に設定しても排ガス損失は変化せず、燃焼安定性のため空気比は可能な限り高くする方が望ましい。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは空気比過大は排ガス顕熱損失と送風動力を増加させる。燃焼支障のない範囲で最適空気比に近づけるのが基本である。

  10. 問10.ボイラのブロー(吹出し)は缶水中の不純物濃度を一定以下に保つために行われるが、過剰なブローは熱損失を増大させるため濃度管理に基づき制御する必要がある。

    正解:○(正しい)

    解説:ブローはスケール・スラッジ防止に必要だが、ブロー水は缶圧分の顕熱を含むため過剰ブローは大きな熱損失となる。連続ブローと熱回収器の併用が有効。

  11. 問11.ボイラ給水処理における脱気の目的は、給水中の硬度成分を除去してスケール付着を防止することである。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは脱気は溶存酸素・炭酸ガスを除去して腐食を防止する処理。硬度成分の除去はイオン交換樹脂による軟化処理で行う。

  12. 問12.ボイラの空気比が1未満となった場合、酸素不足となるが未燃損失は減少し、ばい煙やCOの発生も同時に減少する。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは空気比が1未満になると酸素不足で不完全燃焼が進み、CO・すす等の未燃損失は増大する。最適空気比は1をやや上回る範囲に設定する。

  13. 問13.工業炉は連続式と回分式に大別され、連続式は被加熱物を連続的に装入・抜き出しするためエネルギー効率と生産性に優れる。

    正解:○(正しい)

    解説:連続式炉は熱回収や定常運転で効率が高い。回分式は炉壁蓄熱損失が起動毎に発生するため効率は劣るが、品種切替の柔軟性に優れる。

  14. 問14.電気抵抗炉は被加熱物自身に電流を流して発生するジュール熱を利用する方式の総称であり、間接抵抗加熱は含まれない。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは抵抗炉は発熱体に電流を流し放射・伝導で被加熱物を加熱する間接抵抗加熱と、被加熱物自体に通電する直接抵抗加熱の双方を含む。

  15. 問15.誘導炉は、コイルに高周波電流を流して被加熱物に渦電流を誘起させジュール熱で加熱する方式で、金属の溶解に広く用いられる。

    正解:○(正しい)

    解説:誘導加熱は電磁誘導で被加熱物に渦電流を発生させる方式。高効率・急速加熱・無接触加熱が可能で、溶解・熱処理・鍛造前加熱に使われる。

  16. 問16.アーク炉は電極と被加熱物(または電極間)との間に発生するアーク放電による高温を利用する炉で、製鋼用電気炉として広く用いられている。

    正解:○(正しい)

    解説:アーク炉は3,000℃以上の高温が得られ、鉄スクラップ溶解の電気炉製鋼に多用される。電力消費が大きいため操業計画と力率管理が重要である。

  17. 問17.工業炉の耐火物は熱伝導率が大きいほど断熱性に優れるため、断熱目的では高熱伝導率の耐火物を選定する。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは断熱性能は熱伝導率が小さいほど良い。耐火物は使用温度・断熱性・機械強度・耐スポーリング性を総合して選定する。

  18. 問18.スチームトラップは、蒸気輸送系で凝縮水と空気は通すが蒸気は通さない弁機構で、蒸気の漏れを防止しつつ凝縮水を排出する役目を果たす。

    正解:○(正しい)

    解説:スチームトラップは凝縮水・不凝縮ガスを自動排出する弁。蒸気が抜けると損失となるため、メカニカル・サーモスタチック・サーモダイナミック等の方式から用途別に選定する。

  19. 問19.凝縮水回収はボイラ給水としての再利用はできないため、温度を活用する目的でしか省エネ効果がない。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは凝縮水は不純物が少なく高温のため、給水として再利用すると給水処理薬品・予熱燃料を削減でき三重の節減効果がある。

  20. 問20.蒸気アキュムレータは、蒸気使用量の急変動を吸収するため、低負荷時に余剰蒸気を加圧水として蓄え、高負荷時に減圧して蒸気を放出する装置である。

    正解:○(正しい)

    解説:蒸気アキュムレータは飽和水の圧力変化に伴うフラッシュ蒸発を利用して負荷変動を平準化する。ボイラの過大容量化を回避し効率運転に資する。

  21. 問21.蒸気配管における圧力降下は配管径が大きいほど大きくなるため、省エネのためにはできるだけ細い配管とすることが望ましい。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは配管径が小さいほど流速が増し圧力降下は大きくなる。径選定は経済比較で最適化し、過小径は圧損・騒音・エロージョンの原因となる。

  22. 問22.シェルアンドチューブ式熱交換器の対向流配置は、並流配置と比較して同一伝熱面積・同一流体条件下で対数平均温度差が大きくなる。

    正解:○(正しい)

    解説:対向流は出入口の温度差分布が均等化されLMTDが大きくなる。同じ熱交換量に対し伝熱面積を小さくでき、熱交換器設計の基本配置となる。

  23. 問23.プレート式熱交換器は薄板を積層した構造で、シェルアンドチューブ式に比べ総括伝熱係数が小さく大容量化に適している。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくはプレート式は乱流促進により総括伝熱係数が大きく、コンパクトで分解清掃も容易な高効率熱交換器である。

  24. 問24.熱交換器の汚れ係数(ファウリングファクタ)は伝熱面汚染による伝熱阻害を見込んだ抵抗で、設計時に余裕として加味される。

    正解:○(正しい)

    解説:汚れ係数は経時的に増加する伝熱抵抗で、これを見込んで伝熱面積を割増しする。流体性状や流速・温度で異なり、清掃間隔と合わせて評価する。

  25. 問25.吸収冷凍機は、水を冷媒、臭化リチウム溶液を吸収液として用い、加熱源(蒸気・温水・高温水)の熱エネルギーで駆動する冷凍機である。

    正解:○(正しい)

    解説:吸収冷凍機は再生器での加熱と吸収器での吸収を利用するヒートドリブン式。電動圧縮機を持たず電力消費が少なく、未利用熱回収の用途で有用。

  26. 問26.蒸気圧縮式冷凍サイクルにおける成績係数(COP)は、圧縮機入力に対する蒸発器の冷凍能力(吸熱量)の比である。

    正解:○(正しい)

    解説:冷凍COPは冷凍能力/圧縮機入力で定義され、値が大きいほど省エネ性能が高い。蒸発温度を上げ凝縮温度を下げるとCOPは改善する。

  27. 問27.ヒートポンプの暖房COPは、冷凍COPから1を差し引いた値となり、冷房モードより小さい値となる。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは凝縮器放熱量=蒸発器吸熱量+圧縮機仕事から、暖房COP=冷凍COP+1の関係が成立し、暖房側の方が大きくなる。

  28. 問28.冷却塔の効率は外気の乾球温度のみで決まり、外気湿球温度は冷却塔出口水温の決定要因にはならない。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは開放式冷却塔の出口水温の下限は外気湿球温度で決まる。湿球温度が下がるほど低い冷却水温が得られ冷凍機COPが向上する。

  29. 問29.乾燥操作のうち誘電加熱乾燥は、被乾燥物中の水分が誘電損失で発熱して乾燥が進む方式で、内部からの均一加熱と急速乾燥に特長がある。

    正解:○(正しい)

    解説:誘電加熱はマイクロ波等の高周波電界で水分子を直接発熱させる方式。表面乾燥が遅い厚物の内部水分除去に有効で食品・木材等に利用される。

  30. 問30.コージェネレーション(CGS)は熱電併給により総合効率が高く、商用受電+専焼ボイラ構成と比べて一次エネルギー消費を削減できる。

    正解:○(正しい)

    解説:CGSは発電と廃熱回収を組み合わせ総合効率を高める方式。需要側の電熱比とのマッチングが省エネ性を左右し、計画段階での負荷分析が重要となる。

  31. 問31.ガスタービンコージェネレーションは排ガスが高温・大量で蒸気回収に適しており、廃熱ボイラを介して蒸気を発生させる構成が一般的である。

    正解:○(正しい)

    解説:ガスタービンの排ガスは500℃前後と高温で熱量が大きく、排熱ボイラで蒸気・温水を回収できる。電力と高圧蒸気を要する工場で総合効率が高い。

  32. 問32.保温材の経済的厚さは保温材費用のみで決まり、燃料単価や使用時間の長短は経済的厚さに影響しない。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは経済的厚さは保温材費用と熱損失費用の和を最小化する厚さで、燃料単価上昇・稼働時間増は経済的厚さを厚くする方向に作用する。

  33. 問33.熱電対は二種類の金属導体の接合部の温接点と冷接点の温度差に応じて熱起電力が発生する原理を利用した温度計で、冷接点補償が必要となる。

    正解:○(正しい)

    解説:ゼーベック効果により熱起電力は温接点と冷接点の温度差で決まり、基準点温度を補償する必要がある。広範な温度域に対応できる代表的温度センサである。

  34. 問34.オリフィス流量計は流速と流量が直線比例する関係にあり、差圧によらず一定の精度で流量を計測できる。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくはオリフィス流量計は差圧と流量が平方根関係にある絞り式流量計で、差圧を介して流量を間接計測する。

  35. 問35.電磁流量計は油などの非導電性液体にも適用できる流量計で、流速に比例した起電力を電極間に発生させて測定する。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは電磁流量計はファラデーの法則を利用するため導電性液体にしか適用できず、純水や油等の非導電性流体には使用できない。

  36. 問36.ジルコニア式O2計は固体電解質を介した酸素分圧差で発生する起電力を利用しており、ボイラの空気比制御に広く用いられる。

    正解:○(正しい)

    解説:ジルコニアO2計は高温で安定動作し応答が速いため燃焼制御に適する。空気比のフィードバック制御で過剰空気を低減し排ガス損失を抑制できる。

  37. 問37.エネルギー消費原単位(SEC)の改善目標として省エネ法では、中長期にわたり年平均1%以上の改善が努力目標とされている。

    正解:○(正しい)

    解説:SECは活動量当たりエネルギー使用量。省エネ法は中長期計画で年平均1%以上の低減を努力目標としており、特定事業者の定期報告対象となっている。

  38. 問38.ボイラの排ガス温度は低ければ低いほどよく、硫酸露点以下まで冷却しても低温腐食の問題は生じない。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは排ガス温度を硫酸露点以下まで下げるとSOxと水分が凝縮し節炭器・煙道で低温腐食が発生する。燃料の硫黄分に応じた最低温度維持が必要。

  39. 問39.ボイラの蒸発倍数は燃料1kgで発生する蒸気量であり、その大きさを左右する主因は次のうちどれか。

    • ア.燃料の種類のみ
    • イ.排ガス温度のみ
    • ウ.給水温度のみ
    • エ.ボイラ効率と燃料発熱量

    正解:エ.ボイラ効率と燃料発熱量

    解説:蒸発倍数=発生蒸気量/燃料消費量で、ボイラ効率と燃料の発熱量に依存する。換算蒸発倍数は基準潜熱に換算した値で燃料間比較に用いる。

  40. 問40.ボイラ給水処理で硬度成分を除去する代表的方法は次のうちどれか。

    • ア.イオン交換樹脂による軟化
    • イ.連続ブロー
    • ウ.脱気器による脱気
    • エ.清缶剤の注入

    正解:ア.イオン交換樹脂による軟化

    解説:硬度成分(Ca・Mg)はイオン交換樹脂による軟化処理が一般的。脱気は溶存ガス除去、ブローは缶水濃度管理、清缶剤はスケール抑制が主目的。

  41. 問41.ボイラ効率を向上させる対策として最も効果が小さいものはどれか。

    • ア.空気比を適正値まで低下させる
    • イ.蒸気使用圧力をさらに上昇させる
    • ウ.排ガス温度を低下させ排熱回収を強化する
    • エ.ボイラ本体および配管の保温を強化する

    正解:イ.蒸気使用圧力をさらに上昇させる

    解説:蒸気圧力の上昇は使用条件で決まる場合が多く、それ自体は効率改善には直結しない。空気比適正化・排ガス温低減・保温強化は直接的に損失を減らす。

  42. 問42.貫流ボイラの特徴として誤っているものはどれか。

    • ア.保有水量が少なく起動時間が短い
    • イ.ドラムを持たない構造である
    • ウ.保有水量が多く負荷変動に強い
    • エ.給水水質と燃焼制御に高い精度が要求される

    正解:ウ.保有水量が多く負荷変動に強い

    解説:貫流ボイラは保有水量が少なく起動が速いが、給水水質と燃焼制御は厳しく要求される。「保有水量が多い」のは炉筒煙管ボイラの特徴である。

  43. 問43.工業炉の熱効率改善で最も効果的なものは、一般に次のうちどれか。

    • ア.炉壁外面の塗装色を黒色にする
    • イ.扉開放時間をできるだけ長くする
    • ウ.燃焼用空気の空気比を可能な限り高く保つ
    • エ.排ガスからの熱回収による燃焼空気予熱

    正解:エ.排ガスからの熱回収による燃焼空気予熱

    解説:工業炉の排ガス顕熱は大きな損失であり、リジェネバーナ等による排熱回収・空気予熱は効率改善効果が大きい。炉壁色や扉開放時間は副次的。

  44. 問44.電気炉のうち、被加熱物の電気抵抗を利用して直接通電し加熱する方式はどれか。

    • ア.直接抵抗加熱炉
    • イ.誘導炉
    • ウ.アーク炉
    • エ.間接抵抗加熱炉

    正解:ア.直接抵抗加熱炉

    解説:直接抵抗加熱は被加熱物自身に電流を流す方式で、シリコン溶解の通電加熱等に用いられる。誘導は渦電流、アークは放電、間接抵抗は発熱体加熱。

  45. 問45.スチームトラップの作動形式と原理の組合せとして適切でないものはどれか。

    • ア.フロート式:凝縮水水位の浮力で弁を開閉
    • イ.サーモダイナミック式:蒸気と凝縮水の比熱差で弁を開閉
    • ウ.バイメタル式:温度による曲率変化で弁を開閉
    • エ.ベローズ式:飽和蒸気圧と内部封入液の蒸気圧差で動作

    正解:イ.サーモダイナミック式:蒸気と凝縮水の比熱差で弁を開閉

    解説:サーモダイナミックトラップは蒸気と凝縮水の運動エネルギーの差を利用するディスク式。「比熱差」を利用するわけではない。フロート・バイメタル・ベローズは正しい。

  46. 問46.蒸気配管の凝縮水回収による省エネ効果の説明として誤っているものはどれか。

    • ア.凝縮水回収により補給水量が減少する
    • イ.排水温度低減により下水処理負荷を減らせる
    • ウ.高温凝縮水を給水とすることでボイラ効率は変わらない
    • エ.純度の高い凝縮水利用により給水処理薬品が削減できる

    正解:ウ.高温凝縮水を給水とすることでボイラ効率は変わらない

    解説:回収した高温凝縮水は給水予熱として利用でき、給水温度を高めるためボイラ効率は向上する。「効率は変わらない」は誤り。

  47. 問47.対向流型熱交換器の対数平均温度差(LMTD)の式として正しいものはどれか。

    • ア.LMTDは算術平均温度差より常に大きい
    • イ.LMTDは流量比のみで決まり温度差には無関係
    • ウ.LMTDは並流配置の方が大きい
    • エ.LMTD=(ΔT1−ΔT2)/ ln(ΔT1/ΔT2)

    正解:エ.LMTD=(ΔT1−ΔT2)/ ln(ΔT1/ΔT2)

    解説:対向流の入口側・出口側で生じる二つの温度差を ΔT1, ΔT2 とすると、LMTD=(ΔT1−ΔT2)/ ln(ΔT1/ΔT2) で算出される。並流より大きくなる。

  48. 問48.熱交換器の総括伝熱係数(U値)について正しいものはどれか。

    • ア.U値は熱伝達率・熱伝導抵抗・汚れ係数の合成で決まる
    • イ.U値は配管長さに反比例する
    • ウ.U値は温度差に比例する
    • エ.U値は流体の物性に依存せず一定である

    正解:ア.U値は熱伝達率・熱伝導抵抗・汚れ係数の合成で決まる

    解説:U値は流体側熱伝達率・管壁熱伝導抵抗・両側の汚れ係数等の直列抵抗から計算される総合指標で、伝熱量Q=UAΔTで用いられる。

  49. 問49.シェルアンドチューブ式熱交換器においてバッフル板を設ける主な目的はどれか。

    • ア.シェル側流体の圧力損失を最小化するため
    • イ.シェル側の流れを乱して伝熱を促進するため
    • ウ.管内側の流速を低下させ層流化するため
    • エ.凝縮水の自己排出を促すため

    正解:イ.シェル側の流れを乱して伝熱を促進するため

    解説:バッフル板はシェル側流体の流れを管に直角方向へ転換し、流速・乱流を高めて伝熱を向上させると同時に、管の振動防止と支持の機能を持つ。

  50. 問50.蒸気圧縮式冷凍サイクルにおいて成績係数(COP)を向上させる対策として正しいものはどれか。

    • ア.蒸発温度を低くする
    • イ.凝縮温度を高くする
    • ウ.蒸発温度を高く、凝縮温度を低くする
    • エ.圧縮比を大きくする

    正解:ウ.蒸発温度を高く、凝縮温度を低くする

    解説:蒸発温度を高く、凝縮温度を低くするほどカルノーサイクル的にCOPは向上する。蒸発圧力低下・凝縮圧力上昇は逆効果。

  51. 問51.ヒートポンプ給湯機の年間性能評価指標として一般に用いられるものはどれか。

    • ア.瞬時COP
    • イ.定格出力
    • ウ.圧縮機押しのけ量
    • エ.年間性能係数(APF)

    正解:エ.年間性能係数(APF)

    解説:APFは年間の冷暖房・給湯総熱量を年間消費電力量で除した値で、季節別運転条件下の総合効率を示す。COPは定格点、SCOPは季節点の評価指標。

  52. 問52.吸収冷凍機の特徴として正しいものはどれか。

    • ア.加熱源として未利用熱を活用できる
    • イ.圧縮機の電力消費が大きい
    • ウ.冷却水を必要としない
    • エ.冷媒にフルオロカーボンを使用する

    正解:ア.加熱源として未利用熱を活用できる

    解説:吸収冷凍機は加熱源(蒸気・温水・直焚き)を駆動エネルギーとし、電動圧縮機を用いない。電力消費は補機のみで少ないが、冷却水量はやや多くなる。

  53. 問53.空調用全熱交換器の効果として最も適切なものはどれか。

    • ア.排気の顕熱のみを回収して外気を予熱する
    • イ.外気導入時の冷却・加熱・除湿/加湿負荷を総合的に低減する
    • ウ.室内の汚染空気を排気せず再循環する
    • エ.屋外騒音を低減する

    正解:イ.外気導入時の冷却・加熱・除湿/加湿負荷を総合的に低減する

    解説:全熱交換器は外気と排気の間で顕熱と潜熱の双方を交換するため、外気導入時の冷却・加熱・加湿/除湿負荷の総合的低減に寄与する。

  54. 問54.空調方式のうち、各室個別制御に最も適しているのはどれか。

    • ア.単一ダクト定風量方式(CAV)
    • イ.二重ダクト方式
    • ウ.ファンコイルユニット(FCU)方式
    • エ.床吹出し置換空調方式

    正解:ウ.ファンコイルユニット(FCU)方式

    解説:FCU(ファンコイルユニット)方式は各室にユニットを設け個別に温度制御できる。単一ダクトCAVは個別性が低く、二重ダクトはコスト・スペース面で不利。

  55. 問55.湿り空気線図で示される状態量のうち、冷房時の顕熱・潜熱負荷の判別に最も直接関係するのはどれか。

    • ア.湿球温度と相対湿度のみ
    • イ.比容積と露点温度
    • ウ.比エンタルピーと比熱比
    • エ.乾球温度(顕熱)と絶対湿度(潜熱)

    正解:エ.乾球温度(顕熱)と絶対湿度(潜熱)

    解説:顕熱は乾球温度変化、潜熱は絶対湿度変化に対応する。線図上で水平移動が顕熱、垂直移動が潜熱変化を表すため、両軸の差分で熱負荷を分解できる。

  56. 問56.開放式冷却塔の出口冷却水温度について最も適切な記述はどれか。

    • ア.出口水温の下限は外気湿球温度である
    • イ.出口水温の下限は外気乾球温度である
    • ウ.出口水温は循環水量のみで決まる
    • エ.出口水温は外気条件によらず一定である

    正解:ア.出口水温の下限は外気湿球温度である

    解説:開放式冷却塔は水の蒸発潜熱で冷却するため、理論的な出口水温の下限は外気湿球温度であり、両者の差をアプローチと呼ぶ。

  57. 問57.乾燥機の方式のうち、被乾燥物への熱供給が主に放射伝熱で行われるのはどれか。

    • ア.流動層乾燥機
    • イ.赤外線乾燥機
    • ウ.噴霧乾燥機
    • エ.回転乾燥機

    正解:イ.赤外線乾燥機

    解説:赤外線乾燥機はランプやヒータからの赤外放射で被乾燥物を加熱する方式。流動層・回転・噴霧乾燥は主に対流伝熱で熱を供給する。

  58. 問58.コージェネレーションシステムの設計で「電熱比」を考える理由として最も適切なものはどれか。

    • ア.排ガス温度を一定に保つため
    • イ.燃料の発熱量を補正するため
    • ウ.需要側の電力と熱の使用比に合わせて廃熱を最大限利用するため
    • エ.発電端効率を100%に近づけるため

    正解:ウ.需要側の電力と熱の使用比に合わせて廃熱を最大限利用するため

    解説:CGSは発電電力と回収熱の利用バランスで総合効率が決まる。需要側の電熱比と発生側を整合させないと余剰熱の捨て廃熱が増え省エネ効果が損なわれる。

  59. 問59.ガスエンジンコージェネレーションで回収できる排熱の主な内訳はどれか。

    • ア.燃料の放射熱のみ
    • イ.燃料中の潜熱と機関振動エネルギー
    • ウ.発電機巻線損のみ
    • エ.排ガス顕熱とジャケット冷却水熱

    正解:エ.排ガス顕熱とジャケット冷却水熱

    解説:ガスエンジンの排熱はジャケット冷却水熱と排ガス顕熱が主体で、これらから温水・蒸気を回収できる。燃料からの放射熱は実質ゼロ。

  60. 問60.燃料電池コージェネレーションの特徴として正しいものはどれか。

    • ア.小容量でも高い発電効率と低騒音化が可能
    • イ.カルノー効率により発電効率が制約される
    • ウ.排ガスから熱回収できない
    • エ.起動が極めて速く瞬時負荷追従に優れる

    正解:ア.小容量でも高い発電効率と低騒音化が可能

    解説:燃料電池は燃料の化学エネルギーを直接電気エネルギーに変換するため、カルノー制約を受けず比較的小容量でも高い発電効率と低騒音・低NOx化が可能。

  61. 問61.蒸気配管の保温材選定で重視すべき特性として最も適切な組合せはどれか。

    • ア.高い熱伝導率と耐火性
    • イ.低い熱伝導率と適切な耐熱温度・耐湿性
    • ウ.高い吸水性と低密度
    • エ.電気絶縁性のみ

    正解:イ.低い熱伝導率と適切な耐熱温度・耐湿性

    解説:蒸気配管用保温材は使用温度に耐え、熱伝導率が低く、結露・吸湿による性能低下が少ない材料を選定する。鉱物繊維系・けい酸カルシウム系が代表。

  62. 問62.ボイラまたは配管の表面温度測定に最も適した非接触式温度計はどれか。

    • ア.熱電対温度計
    • イ.白金測温抵抗体温度計
    • ウ.放射温度計(赤外線温度計)
    • エ.ガラス棒状温度計

    正解:ウ.放射温度計(赤外線温度計)

    解説:放射温度計は被測定物から放射される赤外線量から表面温度を算出する非接触式。熱電対・抵抗温度計は接触式、ガラス温度計も接触式である。

  63. 問63.工業用流量計のうち、原理上圧力損失がほぼゼロで導電性流体に適用できるものはどれか。

    • ア.オリフィス流量計
    • イ.ベンチュリ流量計
    • ウ.面積式流量計
    • エ.電磁流量計

    正解:エ.電磁流量計

    解説:電磁流量計は流路に磁場を与えるだけで絞りや障害物がないため圧力損失がほぼなく、導電性液体に適する。オリフィス・ベンチュリは差圧式で圧損あり。

  64. 問64.排ガス中のO2濃度を制御指標として用いる空気比制御の利点として正しいものはどれか。

    • ア.適正空気比維持により排ガス損失と未燃損失を抑えられる
    • イ.燃料の発熱量を直接制御できる
    • ウ.ばい煙濃度を直接制御できる
    • エ.過剰空気のみが増え排ガス損失が増加する

    正解:ア.適正空気比維持により排ガス損失と未燃損失を抑えられる

    解説:O2濃度を一定に制御することで負荷変動時にも適正空気比を維持でき、過剰空気による排ガス顕熱損失と不完全燃焼を同時に抑制できる。

  65. 問65.コリオリ式質量流量計の原理として正しいものはどれか。

    • ア.管内の差圧から体積流量を求める
    • イ.振動する管内を流れる流体に作用するコリオリ力から質量流量を求める
    • ウ.電磁誘導による起電力から流速を求める
    • エ.超音波の伝播時間差から流速を求める

    正解:イ.振動する管内を流れる流体に作用するコリオリ力から質量流量を求める

    解説:コリオリ式は振動する管内を流体が通過する際に生じるコリオリ力(質量に比例)から質量流量を直接計測する。密度・温度の影響を受けにくい。

  66. 問66.工業炉の連続式・回分式の比較として正しいものはどれか。

    • ア.回分式の方が連続式より熱効率が高い
    • イ.両者の熱効率に有意な差はない
    • ウ.連続式の方が回分式より熱効率が高い
    • エ.回分式は廃熱回収が不可能である

    正解:ウ.連続式の方が回分式より熱効率が高い

    解説:連続式は定常運転で炉壁蓄熱・起動損失が小さく、熱回収機器の組合せもしやすく一般に効率が高い。回分式は起動毎の損失が累積するため効率は劣る。

  67. 問67.蒸気の有効利用に関する記述として誤っているものはどれか。

    • ア.必要圧力に応じた蒸気圧で供給する
    • イ.凝縮水を回収しボイラ給水として再利用する
    • ウ.フラッシュ蒸気を低圧プロセスで利用する
    • エ.必要以上に高い圧力で蒸気を送り末端で大きく減圧する

    正解:エ.必要以上に高い圧力で蒸気を送り末端で大きく減圧する

    解説:蒸気の使用圧力は必要最小限まで下げるのが基本。高い圧力で送り末端で大きく減圧するとフラッシュ損失や配管放熱損失が増えるため省エネに反する。

  68. 問68.冷凍機の凝縮温度を低下させる方法として最も適切なものはどれか。

    • ア.冷却水温度を下げる
    • イ.冷却水流量を必要以上に絞る
    • ウ.冷媒充填量を過充填する
    • エ.凝縮器伝熱面の汚れを放置する

    正解:ア.冷却水温度を下げる

    解説:冷却水温度を下げる(冷却塔強化・補給水冷却・夜間冷気利用等)と凝縮温度が下がりCOPが向上する。冷媒充填量増加や凝縮器汚れは逆効果。

  69. 問69.排熱回収ボイラ(HRSG)について正しい記述はどれか。

    • ア.HRSGは独自に燃料を燃焼させ蒸気を発生させる装置である
    • イ.HRSGはガスタービン等の排ガスから熱回収して蒸気を発生させる
    • ウ.HRSGは冷凍機の凝縮熱を回収する装置である
    • エ.HRSGは保温材を兼ねた断熱機器である

    正解:イ.HRSGはガスタービン等の排ガスから熱回収して蒸気を発生させる

    解説:HRSGはガスタービン等の高温排ガスから熱を回収して蒸気を発生させる装置で、複合発電・CGSの中核機器。排ガスを冷却するため独立燃焼が原則ではない。

  70. 問70.保温の経済的厚さに関する記述として正しいものはどれか。

    • ア.経済的厚さは熱損失費用のみで決まる
    • イ.燃料価格が上昇すると経済的厚さは薄くなる
    • ウ.経済的厚さは保温材費用と熱損失費用の総和が最小となる厚さである
    • エ.経済的厚さは運転時間と無関係である

    正解:ウ.経済的厚さは保温材費用と熱損失費用の総和が最小となる厚さである

    解説:経済的厚さは保温材費用と熱損失費用の合計を最小化する厚さ。燃料価格上昇・運転時間増加に伴い損失側の費用比率が高まり、経済的厚さは厚くなる。

  71. 問71.エネルギー消費原単位の改善活動として最も直接的なものはどれか。

    • ア.生産量を意図的に増やしてSECを見かけ上下げる
    • イ.電力契約のデマンド契約電力を引き上げる
    • ウ.設備の点検記録の様式を統一する
    • エ.生産量当たりエネルギー使用量を把握し改善PDCAを回す

    正解:エ.生産量当たりエネルギー使用量を把握し改善PDCAを回す

    解説:生産量当たりエネルギー使用量を継続管理し改善するのが原単位活動の基本。設備の点検記録のみや生産量の操作は原単位改善の本質ではない。

  72. 問72.プロセス機器の伝熱面に発生するスケールの影響として正しいものはどれか。

    • ア.スケールは伝熱抵抗を増やし効率を低下させる
    • イ.スケールは伝熱を促進するため省エネに寄与する
    • ウ.スケールは流体の粘性のみを変化させる
    • エ.スケールは熱伝達率を増加させる

    正解:ア.スケールは伝熱抵抗を増やし効率を低下させる

    解説:スケールは伝熱抵抗となり総括伝熱係数を低下させる。同じ熱負荷を得るには温度差増加や面積拡大が必要となり、燃料・電力消費を増やす。

  73. 問73.プロセス排ガスから潜熱を回収する省エネ手法として最も適切なものはどれか。

    • ア.顕熱のみ回収する空気予熱器の追加
    • イ.排ガス水蒸気の凝縮潜熱を回収する潜熱回収熱交換器
    • ウ.ブロー水の温度を上げる
    • エ.排ガス温度を上げる断熱強化

    正解:イ.排ガス水蒸気の凝縮潜熱を回収する潜熱回収熱交換器

    解説:潜熱回収型熱交換器は排ガス中の水蒸気を凝縮させて凝縮潜熱を回収する。空気予熱器単独では顕熱回収が中心となる。

  74. 問74.対向流と並流の比較として正しいものはどれか。

    • ア.並流の方がLMTDが大きく面積を小さくできる
    • イ.対向流と並流のLMTDは同一温度条件で常に等しい
    • ウ.対向流の方がLMTDが大きく面積を小さくできる
    • エ.対向流は管の出入口の温度差が片側で急減する

    正解:ウ.対向流の方がLMTDが大きく面積を小さくできる

    解説:対向流は出入口温度差の分布が均等で対数平均温度差(LMTD)が大きく、同じ熱交換量で必要伝熱面積を小さくできる。並流は片側温度差が急減する。

  75. 問75.燃料の低位発熱量と高位発熱量の差は次のどれに対応するか。

    • ア.排ガス顕熱
    • イ.燃料中の灰分の燃焼熱
    • ウ.燃焼用空気の予熱熱量
    • エ.燃焼で生成した水蒸気の凝縮潜熱

    正解:エ.燃焼で生成した水蒸気の凝縮潜熱

    解説:高位発熱量から低位発熱量を引いた差は、燃焼で生成した水蒸気の凝縮潜熱に相当する。低位発熱量は水分が水蒸気のまま排出される条件での発熱量。