エネルギー管理士「共通課目・計算問題演習」の一問一答
📖 エネルギー管理士「共通課目・計算問題演習」の全75問と解説(一覧)
エネルギー管理士の共通課目・計算問題演習に関する一問一答(全75問)の正解と解説の一覧です。上の一問一答で実際に解いてから、ここで復習・確認できます。
-
問1.省エネ法において、燃料・熱・電気の使用量を統一的に比較するため、すべて「原油換算kL」に換算して合算する。
正解:○(正しい)
解説:省エネ法では各エネルギーを発熱量(GJ)に換算した後、原油1kL=38.2GJ(0.0258kL/GJ)の係数で原油換算kLに統一して合算する。燃料・熱・電気を共通の物差しに直すことで、事業者全体の年間エネルギー使用量を一元的に把握し、特定事業者の指定判定や定期報告に用いる仕組みである。
-
問2.省エネ法の特定事業者は、エネルギー使用量(原油換算)が年度で1,500kL以上の事業者である。
正解:○(正しい)
解説:工場等を設置している事業者全体の年間エネルギー使用量(原油換算)が1,500kL以上になると特定事業者に指定される。指定されるとエネルギー管理統括者・企画推進者の選任義務や、中長期計画書・定期報告書の国への提出義務が生じ、原単位年平均1%以上低減の努力目標も課される。
-
問3.省エネ法で電気を原油換算する際、受電端1千kWhあたり一律3.6GJ(仕事量相当)で発熱量に換算する。
正解:×(誤り)
解説:誤り。現行の省エネ法(2023年改正)では電気を全電源平均係数8.64GJ/千kWh(8.64MJ/kWh、旧9.76)で発熱量に換算する。3.6MJ/kWhは電力を仕事量として厳密換算した値であり、発電・送配電損失を含む省エネ法の換算係数とは異なる。正しくは8.64GJ/千kWhを用いる。
-
問4.エネルギー消費原単位とは、エネルギー使用量を生産量や床面積などの分母で割った値であり、値が小さいほど効率が良い。
正解:○(正しい)
解説:原単位=エネルギー使用量÷生産量(または床面積・売上等)で表す。同じ生産量でエネルギー使用が少ないほど原単位は小さくなり省エネが進んだことを意味する。総使用量は生産変動の影響を受けるため、原単位で評価することで生産規模の影響を除いた効率比較ができる。
-
問5.省エネ法では、エネルギー消費原単位を中長期的にみて年平均1%以上低減することが努力目標とされている。
正解:○(正しい)
解説:特定事業者には、エネルギー消費原単位または電気需要最適化評価原単位(2023年4月改正で電気需要平準化評価原単位から改称)を中長期的にみて年平均1%以上低減する努力目標が課されている。単年度の変動に左右されないよう中長期(5年程度)の平均で評価し、その達成状況を定期報告書で国に報告する仕組みである。
-
問6.ベンチマーク制度は、自社の前年実績との比較のみを行い、他事業者との水準比較は一切行わない制度である。
正解:×(誤り)
解説:誤り。ベンチマーク制度は業種・分野ごとに省エネ性能の指標を定め、上位1〜2割の事業者が満たす水準を目標値とする、事業者間の相対比較を行う制度である。自社の経年比較を行うのは原単位管理であり、両者は目的が異なる。正しくは他事業者との水準比較を行う。
-
問7.原単位管理では、生産量が増加すればエネルギー使用量(総量)が増えても原単位が改善することがある。
正解:○(正しい)
解説:総使用量が増えても、それ以上に生産量が増えれば原単位(=使用量÷生産量)は小さくなる。固定的に消費されるエネルギー(待機電力・空調等)が生産量で薄められるためで、稼働率向上が原単位改善につながる典型例である。逆に減産時は原単位が悪化しやすい。
-
問8.2023年4月施行の改正省エネ法で、電気需要平準化評価原単位は電気需要最適化評価原単位に置き換えられた。
正解:○(正しい)
解説:正しい。2023年4月の改正で「電気需要平準化評価原単位」は「電気需要最適化評価原単位」に置き換えられた。夏冬の固定時間帯に一律の係数(1.3)を掛ける方式は廃止され、再生可能エネルギーの出力に応じた需要シフト(上げDR・下げDR)を評価する方式に見直された。
-
問9.PDCAサイクルにおいて、Check(評価)はエネルギー使用実績を目標と照合し差異要因を分析する段階である。
正解:○(正しい)
解説:PDCAはPlan(計画)・Do(実施)・Check(評価)・Act(改善)の循環である。Checkでは実績データを目標値と比較し、未達の要因を分析する。これを受けてActで効果のあった対策の標準化や是正を行い、次のPlanへつないでいく。継続的にエネルギー効率を高める基本的な枠組みである。
-
問10.エネルギー管理においてPDCAのAct(改善)とは、Doで決めた手順をそのまま固定し、一切変更しないことを指す。
正解:×(誤り)
解説:誤り。Actは評価結果に基づき、効果のあった対策を標準化し、未達部分は改善策を立てて次サイクルに反映する段階である。手順を固定し一切変更しないという説明は、継続的改善を目的とするPDCAの本質に反する。正しくはActで是正・水平展開を行い次のPlanへ循環させる。
-
問11.エネルギー消費原単位の改善率は「(当年原単位−基準年原単位)÷当年原単位×100」で求め、当年原単位が小さいほど値はプラスになる。
正解:×(誤り)
解説:誤り。改善率(%)は(基準年原単位−当年原単位)÷基準年原単位×100で求め、分母は基準年原単位である。設問は分子の引き算の順序と分母を取り違えている。正しくは基準年を分母にとり、当年が基準より小さいときに改善率がプラスとなる。年平均1%以上が省エネ法の目標である。
-
問12.管理図(シューハート管理図)は、データのばらつきが偶然原因によるものか異常原因によるものかを判別するために用いる。
正解:○(正しい)
解説:管理図は中心線(CL)と上方・下方管理限界線(UCL/LCL)を引き、点がこの範囲内でランダムに分布すれば偶然原因のみの管理状態、限界を超えたり連や傾向を示せば異常原因ありと判断する。工程の安定性を時系列で監視し、異常を早期に検出するための統計的手法である。
-
問13.X-R管理図において、管理限界線は通常、中心線から±2σ(標準偏差の2倍)の位置に設定される。
正解:×(誤り)
解説:誤り。シューハート管理図の管理限界線は中心線から±3σに設定するのが標準である。±3σでは偶然原因のみのとき限界を超える確率は約0.27%と小さく、限界超えを異常原因の信号とみなせる。正しくは±3σであり、±2σでは正常でも約4.6%が外れ誤検出が増えてしまう。
-
問14.相関係数rの値は−1から+1の範囲をとり、絶対値が1に近いほど2変数間の直線的関係が強い。
正解:○(正しい)
解説:相関係数rは−1≦r≦+1の範囲をとる。r=+1は完全な正の直線関係、r=−1は完全な負の直線関係を表し、絶対値が1に近いほど直線的な相関が強い。0に近いほど直線的関連は弱い。なお相関は直線的関連の強さを示すだけで因果関係を意味するものではない点に注意する。
-
問15.相関係数が0であれば、2つの変数の間には一切の関連が存在しないと断定できる。
正解:×(誤り)
解説:誤り。相関係数は直線的(線形)関係の強さを表す指標にすぎず、r=0でも二次関数的など非線形の関係が存在しうる。正しくは「直線的な関連がない」と言えるだけで、関連が一切ないとは断定できない。散布図を併せて確認し、曲線的関係を見落とさないことが重要である。
-
問16.最小二乗法は、各データ点と回帰直線との残差の二乗和を最小にするように直線の係数を決める方法である。
正解:○(正しい)
解説:最小二乗法では観測値yと回帰直線上の予測値との差(残差)を二乗して合計し、その和が最小になる傾きと切片を求める。二乗することで正負の残差が相殺せず、大きな外れの影響を強く反映する。エネルギー使用量と生産量の関係を直線近似する際などに広く用いられる手法である。
-
問17.標準偏差は分散の二乗(分散を二乗した値)として定義され、元データと同じ単位をもつ。
正解:×(誤り)
解説:誤り。標準偏差は分散の正の平方根として定義される。分散は偏差の二乗の平均で単位が元データの二乗になるため、平方根をとって元の単位に戻したものが標準偏差である。設問は平方根と二乗を取り違えており、正しくは分散の正の平方根が標準偏差である。
-
問18.正規分布では、平均±1σの範囲内に全データの約99.7%が含まれる。
正解:×(誤り)
解説:誤り。正規分布で約99.7%が含まれるのは平均±3σの範囲である。±1σは約68.3%、±2σは約95.4%にあたる。正しくは±1σ約68%、±3σ約99.7%であり、設問は範囲と割合の対応を取り違えている。管理図で±3σを管理限界に用いる根拠もこの性質に基づく。
-
問19.投資回収年数(単純回収年数)は「投資額÷年間の節減額(キャッシュフロー)」で求められ、値が小さいほど投資効率が良い。
正解:○(正しい)
解説:単純投資回収年数=初期投資額÷年間節減額で求める。例えば投資300万円・年間節減60万円なら5年で回収できる。回収年数が短いほど早く元が取れ投資効率が高い。計算が容易で実務で広く使われるが、貨幣の時間価値を無視する点が短所で、長期案ではNPV法等で補う。
-
問20.正味現在価値(NPV)がプラスであれば、その投資は割引率を上回る収益をもたらすため経済的に有利と判断される。
正解:○(正しい)
解説:NPVは将来の各年キャッシュフローを割引率で現在価値に割り引いて合計し、初期投資を差し引いた値である。NPV>0は設定した割引率(要求利回り)以上の利回りが得られることを意味し、投資採択の判断基準となる。複数案の比較ではNPVが大きい案ほど価値創造が大きい。
-
問21.内部収益率(IRR)とは、正味現在価値(NPV)がゼロになるときの割引率のことである。
正解:○(正しい)
解説:IRRはNPV=0となる割引率で、その投資が生み出す利回りそのものを表す。IRRが資本コスト(要求利回り)を上回れば投資は有利と判断する。NPV法と並ぶ代表的な経済性評価手法であり、率で表されるため規模の異なる案でも収益性の感覚的比較がしやすい利点がある。
-
問22.将来受け取る同額のお金は、割引率が正である限り、現在受け取るお金よりも現在価値は大きくなる。
正解:×(誤り)
解説:誤り。貨幣の時間価値により、将来のお金は割引率で割り引かれるため現在価値は小さくなる。例えば割引率5%なら1年後の105万円の現在価値は105÷1.05=100万円である。正しくは将来の同額は現在より価値が小さく、これが経済性計算で割引計算を行う根本的な理由である。
-
問23.年経費(年価)法では、初期投資を資本回収係数で年額に換算し、年間運転費を加えて設備案を比較する。
正解:○(正しい)
解説:年経費法は初期投資×資本回収係数(割引率と耐用年数から算出)で年あたりの資本費を求め、これに年間の運転・保守費を加えた年総費用で複数案を比較する手法である。耐用年数や投資額の異なる案を年額ベースで公平に比較でき、設備更新の意思決定に有効である。
-
問24.減価償却費は現金支出を伴う費用であり、毎年その金額がそのまま現金として社外に流出する。
正解:×(誤り)
解説:誤り。減価償却費は会計上の費用だが現金流出を伴わない非現金費用である。実際の現金支出は取得時の投資であり、償却はそれを耐用年数に配分する処理にすぎない。正しくは現金流出を伴わず、損金算入による節税効果でむしろキャッシュフローを増やす要素となる。
-
問25.計測における系統誤差(かたより)は、測定を多数回繰り返して平均をとることで小さくできる。
正解:×(誤り)
解説:誤り。多数回の平均で小さくできるのは正負ランダムに生じる偶然誤差(ばらつき)である。系統誤差は同じ向きに偏る誤差で、平均しても残るため、標準器による校正やゼロ点調整など原因除去でしか低減できない。正しくは平均化は偶然誤差に有効で系統誤差には効かない。
-
問26.有効数字の計算では、加減算は小数点以下の桁数の最も少ないものに、乗除算は有効数字の桁数の最も少ないものに合わせる。
正解:○(正しい)
解説:加減算は末位(小数点以下の桁)が最も粗いものに揃え、乗除算は有効数字の桁数が最も少ないものに揃えるのが原則である。例えば2.345+1.2は小数第1位に揃えて3.5、2.3×4.56は有効数字2桁に揃えて10となる。測定値の信頼できる桁を超えて精度を見せかけないための約束である。
-
問27.同じ発熱量あたりのCO2排出係数を比べると、天然ガス(都市ガス)は石炭よりも大きい。
正解:×(誤り)
解説:誤り。単位発熱量あたりのCO2排出係数は、炭素含有割合の高い石炭が最も大きく、水素分の多い天然ガスは小さい。したがって石炭から天然ガスへの燃料転換はCO2削減策となる。設問は大小関係が逆で、正しくは天然ガスの方が石炭より排出係数が小さい。
-
問28.カーボンニュートラルとは、温室効果ガスの排出を完全にゼロにすることのみを指し、吸収・除去による相殺は認められない。
正解:×(誤り)
解説:誤り。カーボンニュートラルは排出量と森林吸収やCCS等による除去量を均衡させ、差し引き実質ゼロにすることを指す。排出ゼロだけでなく吸収・除去による相殺(オフセット)も含む概念であり、設問の説明は不正確である。正しくは排出と吸収・除去の均衡による実質ゼロを意味する。
-
問29.電力のCO2排出係数(基礎排出係数)は、その電力を供給する電源構成(火力・原子力・再エネ等の比率)によって変わる。
正解:○(正しい)
解説:電力の排出係数は発電に伴うCO2排出量を発電量で割った値で、火力中心なら大きく、原子力・再エネが多いと小さくなる。電力会社・年度ごとに公表され、需要家のCO2算定に用いられる。低炭素電源への転換や再エネ電力の調達により、同じ使用量でも排出量を減らせる。
-
問30.電力1kWhを仕事量(エネルギー)として厳密に換算すると、約8.64MJに相当する。
正解:×(誤り)
解説:誤り。1kWhを仕事量として厳密に換算すると1,000W×3,600s=3,600,000J=3.6MJである。8.64MJ/kWh(2023年改正の省エネ法発熱量換算係数・旧9.76)は発電・送配電損失を含めて発熱量換算する際の係数であり、仕事量そのものではない。正しくは仕事量は約3.6MJで、両者を混同しないことが重要である。
-
問31.A重油500kL(発熱量39.1GJ/kL)を使用した。原油換算(38.2GJ/kL)に最も近い値はどれか。
- ア.約612kL
- イ.約412kL
- ウ.約512kL
- エ.約712kL
正解:ウ.約512kL
解説:発熱量=500kL×39.1GJ/kL=19,550GJ。原油換算=19,550÷38.2≒511.8≒512kL。燃料量に発熱量を掛けてGJを求め、原油1kLあたり38.2GJで割って原油換算量に直す二段階の計算である。約512kLが正答となる。
-
問32.電気使用量2,000万kWhを原油換算するといくらか。電気の換算係数を8.64GJ/千kWh(2023年改正の全電源平均係数)、原油1kL=38.2GJとする。最も近い値を選べ。
- ア.約6,210kL
- イ.約3,110kL
- ウ.約4,520kL
- エ.約5,110kL
正解:ウ.約4,520kL
解説:発熱量=20,000千kWh×8.64GJ/千kWh=172,800GJ。原油換算=172,800÷38.2≒4,524kL。電力量をまず発熱量(GJ)に換算し、次に原油1kL=38.2GJで割る。約4,520kLが正答(係数は2023年改正で9.76→8.64)。
-
問33.都市ガス500千m3(発熱量45GJ/千m3)の原油換算量(38.2GJ/kL)に最も近い値はどれか。
- ア.約589kL
- イ.約412kL
- ウ.約756kL
- エ.約825kL
正解:ア.約589kL
解説:発熱量=500千m3×45GJ/千m3=22,500GJ。原油換算=22,500÷38.2≒589kL。ガス使用量に単位あたり発熱量を掛けてGJを求め、原油1kL=38.2GJで割る。燃料種が違っても発熱量換算を経由すれば統一的に比較できる。約589kLが正答である。
-
問34.省エネ法でエネルギー使用量を発熱量に換算する単位として用いられるものはどれか。
- ア.ワット(W)
- イ.ジュール(J)系のギガジュール(GJ)
- ウ.カンデラ(cd)
- エ.パスカル(Pa)
正解:イ.ジュール(J)系のギガジュール(GJ)
解説:省エネ法では各エネルギーをまず発熱量(GJ)に換算し、その後原油換算kLに統一する。GJ(ギガジュール)はエネルギー(熱量・仕事)の単位である。Wは仕事率(=J/s)、Paは圧力、cdは光度の単位であり、いずれも発熱量の換算には用いない。正答はGJである。
-
問35.特定事業者が国に提出を義務付けられているものとして、最も適切なものはどれか。
- ア.従業員の健康診断結果
- イ.毎月のガス料金明細
- ウ.中長期計画書および定期報告書
- エ.株主総会議事録
正解:ウ.中長期計画書および定期報告書
解説:省エネ法上、特定事業者はエネルギー使用状況等を記した定期報告書と、省エネ取組計画である中長期計画書を主務大臣に毎年度提出する義務がある。料金明細や健診結果、株主総会議事録は省エネ法に基づく提出書類ではない。正答は中長期計画書および定期報告書である。
-
問36.基準年のエネルギー消費原単位が0.50、当年が0.485であった。原単位改善率に最も近い値はどれか。
- ア.約4.0%
- イ.約1.0%
- ウ.約2.0%
- エ.約3.0%
正解:エ.約3.0%
解説:改善率=(基準年原単位−当年原単位)÷基準年原単位×100=(0.50−0.485)÷0.50×100=0.015÷0.50×100=3.0%。基準年との差を基準年で割って百分率にする。約3.0%が正答で、省エネ法の努力目標である年平均1%を上回る改善である。
-
問37.生産量が前年比20%増加し、エネルギー総使用量が前年比10%増加した。エネルギー消費原単位はおよそどう変化したか。
- ア.約8%改善(減少)
- イ.約8%悪化(増加)
- ウ.変化しない
- エ.約20%改善(減少)
正解:ア.約8%改善(減少)
解説:原単位比=使用量比÷生産量比=1.10÷1.20≒0.917。すなわち約8.3%の減少で改善である。総使用量は増えても、それ以上に生産量が増えたため原単位は改善する。固定的なエネルギーが生産量で薄められた結果であり、約8%改善が正答である。
-
問38.ベンチマーク制度の説明として最も適切なものはどれか。
- ア.全事業者に一律の絶対使用量上限を課す制度
- イ.業種ごとの省エネ指標で上位水準の目標達成を促す制度
- ウ.電気料金の上限を定める制度
- エ.再生可能エネルギーの買取価格を定める制度
正解:イ.業種ごとの省エネ指標で上位水準の目標達成を促す制度
解説:ベンチマーク制度は業種・分野別に省エネ性能を表す指標を設定し、上位1〜2割の事業者が満たす水準を目標とする制度である。事業者間の省エネ水準を相対比較でき、自社の経年改善を見る原単位管理を補完する。料金や買取価格を定める制度ではなく、正答は上位水準の達成促進である。
-
問39.PDCAサイクルにおいて「実績と目標を比較し差異要因を分析する」段階はどれか。
- ア.Do(実施)
- イ.Plan(計画)
- ウ.Check(評価)
- エ.Act(改善)
正解:ウ.Check(評価)
解説:Check(評価)では実施結果のデータを目標値と照合し、未達や差異の要因を分析する。Planは計画立案、Doは計画の実施、Actは評価を受けた是正・標準化の段階である。実績と目標の比較・差異分析を担うのはCheckであり、正答はCheck(評価)である。
-
問40.PDCAのAct(改善)段階で行うべき行動として最も適切なものはどれか。
- ア.設備を一律に停止する
- イ.新たな省エネ目標を初めて設定する
- ウ.エネルギー使用量を初めて測定する
- エ.評価結果に基づき効果ある対策を標準化し未達部分を是正する
正解:エ.評価結果に基づき効果ある対策を標準化し未達部分を是正する
解説:ActはCheckの評価を受け、効果のあった対策を標準化・水平展開し、未達部分には是正策を講じて次のPlanへ反映する段階である。目標設定はPlan、測定はDoやCheckの活動にあたる。正答は効果ある対策の標準化と未達部分の是正である。
-
問41.シューハート管理図の管理限界線(UCL・LCL)が中心線から設定される標準的な幅はどれか。
- ア.±3σ
- イ.±1σ
- ウ.±2σ
- エ.±6σ
正解:ア.±3σ
解説:管理限界線は中心線から±3σに設定するのが標準である。±3σでは偶然原因のみのとき限界外となる確率が約0.27%と低く、限界超えを異常原因の信号とみなせる。±6σは工程能力指標の文脈で用いる別概念であり、正答は±3σである。
-
問42.管理図上の点がすべて管理限界内にあり、特別な並び方(連・傾向)もない状態は何を意味するか。
- ア.異常原因が存在する
- イ.工程は安定状態(管理状態)にある
- ウ.測定器が故障している
- エ.規格を満たしている
正解:イ.工程は安定状態(管理状態)にある
解説:点が管理限界内でランダムに散らばり、連や傾向がなければ、工程のばらつきは偶然原因のみで安定状態(統計的管理状態)にあると判断する。なお管理状態(工程の安定)と規格(製品仕様)への適合は別概念である点に注意が必要で、正答は安定状態である。
-
問43.次の5個のデータ(2,4,4,4,6)の標準偏差(母標準偏差)に最も近い値はどれか。
- ア.約0.8
- イ.約2.0
- ウ.約1.3
- エ.約2.5
正解:ウ.約1.3
解説:平均=(2+4+4+4+6)÷5=4。各偏差の二乗=(−2)^2,0,0,0,2^2=4,0,0,0,4で和は8、分散=8÷5=1.6。標準偏差=√1.6≒1.26≒1.3となる。母標準偏差は偏差二乗和をデータ数で割り平方根をとる。正答は約1.3である。
-
問44.相関係数r=−0.95の2変数の関係として最も適切なものはどれか。
- ア.強い正の直線的相関
- イ.完全な因果関係
- ウ.ほぼ無相関
- エ.強い負の直線的相関
正解:エ.強い負の直線的相関
解説:rが−1に近いので、一方が増えると他方が減る強い負の直線的相関を示す。絶対値0.95は相関が非常に強いことを意味する。なお相関は因果を示すものではないため「完全な因果関係」は誤りである。正答は強い負の直線的相関である。
-
問45.最小二乗法による回帰直線の決定基準として正しいものはどれか。
- ア.残差の二乗和を最小にする
- イ.残差の総和を最大にする
- ウ.残差の絶対値の最大値を1にする
- エ.データ点の数を最小にする
正解:ア.残差の二乗和を最小にする
解説:最小二乗法は観測値と回帰直線上の予測値との差(残差)を二乗して合計し、その和が最小になるよう傾きと切片を定める方法である。二乗により正負が相殺せず、大きな外れを強く反映できる。正答は残差の二乗和を最小にする、である。
-
問46.正規分布において平均±2σの範囲に含まれるデータの割合に最も近いものはどれか。
- ア.約68%
- イ.約95%
- ウ.約99.7%
- エ.約50%
正解:イ.約95%
解説:正規分布では平均±1σに約68.3%、±2σに約95.4%、±3σに約99.7%が含まれる。±2σは約95%が正答である。品質管理で2σ・3σを警戒限界・管理限界の基準にする際の根拠となる重要な割合である。
-
問47.省エネ設備に300万円投資し、年間60万円のエネルギー費を節減できる。単純投資回収年数はどれか。
- ア.3年
- イ.6年
- ウ.5年
- エ.10年
正解:ウ.5年
解説:単純回収年数=投資額÷年間節減額=300万円÷60万円/年=5年である。投資額を毎年の節減キャッシュフローで割って求める簡便法であり、貨幣の時間価値は考慮しない。回収年数が設備寿命より短ければ投資は成立する。正答は5年である。
-
問48.投資400万円、年間節減額100万円、設備寿命8年の案がある。単純回収年数とその経済性の説明として最も適切なものはどれか。
- ア.回収8年で寿命と同じため利益なし
- イ.回収10年で寿命内に回収できず不利
- ウ.回収2年で寿命を超えるため不利
- エ.回収4年で、寿命8年に対し回収後も4年間節減が続き有利
正解:エ.回収4年で、寿命8年に対し回収後も4年間節減が続き有利
解説:回収年数=400÷100=4年である。設備寿命8年に対し4年で投資を回収でき、残り4年間は節減分がそのまま利益となるため経済的に有利である。回収年数<寿命であることが投資成立の目安であり、正答は回収4年で有利である。
-
問49.正味現在価値(NPV)の判断として正しいものはどれか。
- ア.NPV>0なら設定割引率以上の収益があり有利
- イ.NPV>0なら投資は不利
- ウ.NPVは割引率と無関係に決まる
- エ.NPVは初期投資を加算して求める
正解:ア.NPV>0なら設定割引率以上の収益があり有利
解説:NPVは将来キャッシュフローを割引率で現在価値化し合計し、初期投資を差し引いた値である。NPV>0は設定した割引率(要求利回り)以上の収益があることを示し投資有利と判断する。割引率に依存し初期投資は減算する。正答はNPV>0なら有利である。
-
問50.1年後に受け取る105万円の現在価値を割引率5%で求めると、最も近い値はどれか。
- ア.約95万円
- イ.約100万円
- ウ.約105万円
- エ.約110万円
正解:イ.約100万円
解説:現在価値=将来価値÷(1+割引率)=105÷1.05=100万円である。将来のお金を(1+r)で割り引いて現在価値に直す。1年後の105万円は割引率5%で現在価値ちょうど100万円となる。貨幣の時間価値を反映した基本計算で、正答は約100万円である。
-
問51.内部収益率(IRR)の定義として正しいものはどれか。
- ア.NPVが最大になる割引率
- イ.初期投資額を年数で割った値
- ウ.NPVがゼロになる割引率
- エ.節減額の総和
正解:ウ.NPVがゼロになる割引率
解説:IRRはNPV=0となる割引率で、投資が生み出す利回りそのものを表す。IRRが資本コスト(要求利回り)を上回れば投資有利と判断する。NPV最大の割引率や単純な割り算ではない。率で示されるため規模の異なる案の比較に便利で、正答はNPVがゼロになる割引率である。
-
問52.資本回収係数を用いる年経費(年価)法の利点として最も適切なものはどれか。
- ア.初期投資を無視できる
- イ.運転費を考慮しなくてよい
- ウ.貨幣の時間価値を完全に無視できる
- エ.初期投資と年間運転費を年額に揃えて複数案を比較できる
正解:エ.初期投資と年間運転費を年額に揃えて複数案を比較できる
解説:年経費法は初期投資に資本回収係数(割引率と耐用年数から算出)を掛けて年あたりの資本費に直し、年間運転・保守費を加えた年総費用で複数案を比較する。耐用年数や割引率の異なる案を年額ベースで公平に比較できるのが利点で、正答は年額に揃えて比較できる、である。
-
問53.減価償却費が経済性計算でキャッシュフローに与える主な効果はどれか。
- ア.課税所得を減らし節税分だけ手元資金を増やす
- イ.売上を直接増やす
- ウ.現金支出を直接増やす
- エ.投資額を増やす
正解:ア.課税所得を減らし節税分だけ手元資金を増やす
解説:減価償却費は現金流出を伴わないが、損金算入で課税所得を減らし、節税効果(タックスシールド=償却費×税率)で手元キャッシュを増やす。これを経済性計算に織り込むことで正確な投資評価ができる。正答は課税所得を減らし手元資金を増やす効果である。
-
問54.計測における偶然誤差(ばらつき)を小さくする方法として最も適切なものはどれか。
- ア.測定を1回だけ行う
- イ.多数回測定して平均をとる
- ウ.校正を行わない
- エ.目盛を読み飛ばす
正解:イ.多数回測定して平均をとる
解説:偶然誤差は正負ランダムに生じるため、多数回測定の平均をとると相殺されて小さくなる。一方、系統誤差(かたより)は平均では除けず校正が必要である。両者の対策を区別することが計測管理の基本で、正答は多数回測定して平均をとる、である。
-
問55.系統誤差(かたより)を低減する方法として最も適切なものはどれか。
- ア.多数回測定し平均をとる
- イ.有効数字を増やす
- ウ.計測器を標準器で校正し原因を除去する
- エ.測定時間を短くする
正解:ウ.計測器を標準器で校正し原因を除去する
解説:系統誤差は同じ向きに偏る誤差で、平均化では除けない。標準器による校正やゼロ点調整、温度補正など原因そのものを除くことで低減する。偶然誤差対策である平均化とは区別する必要がある。正答は標準器による校正で原因を除去する、である。
-
問56.2.345 + 1.2 の加算を有効数字(末位)の規則に従って表すと、最も適切なものはどれか。
- ア.3.545
- イ.3.55
- ウ.4
- エ.3.5
正解:エ.3.5
解説:加減算では小数点以下の桁数が最も少ない数に末位を合わせる。1.2は小数第1位までなので、和3.545も小数第1位に丸めて3.5とする。乗除算で有効数字の桁数に合わせる規則とは異なる点に注意する。正答は3.5である。
-
問57.フルスケール100A・確度±0.5%(F.S.)の電流計で10Aを測定したときの最大誤差はどれか。
- ア.±0.5A
- イ.±1.0A
- ウ.±0.05A
- エ.±5.0A
正解:ア.±0.5A
解説:F.S.基準の確度は最大目盛100Aに対する誤差なので、誤差=100A×0.5%=±0.5Aである。指示値10Aに対しては相対誤差が5%にもなる。F.S.基準では小さい指示値ほど相対誤差が大きくなるため、測定範囲の選定が重要である。正答は±0.5Aである。
-
問58.重油1tを燃焼させたときのCO2排出量を求める。炭素排出係数0.0189tC/GJ、発熱量41GJ/t、CO2換算係数44/12とする。最も近い値はどれか。
- ア.約1.4t-CO2
- イ.約2.8t-CO2
- ウ.約2.4t-CO2
- エ.約3.5t-CO2
正解:イ.約2.8t-CO2
解説:発熱量=1t×41GJ/t=41GJ。炭素量=41×0.0189≒0.775tC。CO2=0.775×(44/12)≒2.84t-CO2となる。発熱量に炭素排出係数を掛けて炭素量を求め、CO2分子量44と炭素12の比44/12を掛けてCO2量に換算する。約2.8t-CO2が正答である。
-
問59.電力使用量100万kWh、電力のCO2排出係数0.45kg-CO2/kWhのときのCO2排出量に最も近い値はどれか。
- ア.約45t-CO2
- イ.約4,500t-CO2
- ウ.約450t-CO2
- エ.約45,000t-CO2
正解:ウ.約450t-CO2
解説:CO2=1,000,000kWh×0.45kg/kWh=450,000kg=450t-CO2である。使用電力量に排出係数を掛け、kgをt(÷1,000)に直す。電源構成が低炭素であるほど排出係数は小さくなり、同じ使用量でも排出量を抑えられる。正答は約450t-CO2である。
-
問60.カーボンニュートラルの定義として最も適切なものはどれか。
- ア.温室効果ガス排出を一切認めないこと
- イ.CO2を地中に全量貯留すること
- ウ.再生可能エネルギーのみを使うこと
- エ.排出量と吸収・除去量を均衡させ実質ゼロにすること
正解:エ.排出量と吸収・除去量を均衡させ実質ゼロにすること
解説:カーボンニュートラルは温室効果ガスの排出量から森林吸収やCCS等による除去量を差し引いて、合計を実質ゼロにする状態を指す。排出を完全ゼロにする必要はなく、吸収・除去による相殺を含む。正答は排出量と吸収・除去量を均衡させ実質ゼロにすることである。
-
問61.ガソリン1Lの燃焼でCO2が約2.3kg発生する。年間2,000L使用する車両の年間CO2排出量に最も近い値はどれか。
- ア.約4.6t-CO2
- イ.約9.2t-CO2
- ウ.約2.3t-CO2
- エ.約23t-CO2
正解:ア.約4.6t-CO2
解説:CO2=2,000L×2.3kg/L=4,600kg=4.6t-CO2である。使用量に1Lあたりの排出量を掛け、kgをt(÷1,000)に直す。燃料使用量×排出係数というCO2算定の基本計算であり、輸送部門の排出量把握に用いる。正答は約4.6t-CO2である。
-
問62.ある設備のエネルギー使用量を発熱量で表すと2,000GJであった。原油換算(38.2GJ/kL)に最も近い値はどれか。
- ア.約42kL
- イ.約52kL
- ウ.約62kL
- エ.約76kL
正解:イ.約52kL
解説:原油換算=2,000GJ÷38.2GJ/kL≒52.4kLである。発熱量を原油1kLあたりの発熱量38.2GJで割って原油換算量を求める基本計算である。各種エネルギーを発熱量に直してから38.2で割れば、統一的に原油換算量を算定できる。正答は約52kLである。
-
問63.2023年4月施行の改正省エネ法で、電気需要平準化評価原単位は何に改称・見直しされたか。
- ア.電気需要最適化評価原単位
- イ.電気需要平準化評価原単位のまま変更なし
- ウ.一次エネルギー換算原単位
- エ.エネルギー消費原単位
正解:ア.電気需要最適化評価原単位
解説:2023年4月の改正で「電気需要平準化評価原単位」は「電気需要最適化評価原単位」に改称された。夏冬の固定的な平準化時間帯に係数(1.3)を掛ける方式から、再エネ出力に応じた需要の上げ・下げ(DR)を評価する方式へ見直された。
-
問64.エネルギー消費原単位の分母として一般に適切でないものはどれか。
- ア.生産量
- イ.延床面積
- ウ.売上高など生産活動量
- エ.従業員の平均年齢
正解:エ.従業員の平均年齢
解説:原単位の分母にはエネルギー使用と相関する生産量・延床面積・生産活動量(売上高等)を用いる。従業員の平均年齢はエネルギー使用量と直接の関係がなく、分母として不適切である。分母はエネルギー消費を説明する適切な活動量を選ぶ必要があり、正答は従業員の平均年齢である。
-
問65.投資案A(回収3年・寿命5年)と案B(回収6年・寿命5年)を単純回収年数で比較した結論として最も適切なものはどれか。
- ア.案Aは回収が寿命内で有利、案Bは回収前に寿命到来で不利
- イ.両案とも不利
- ウ.案Bが有利
- エ.両案とも有利
正解:ア.案Aは回収が寿命内で有利、案Bは回収前に寿命到来で不利
解説:案Aは回収3年<寿命5年で寿命内に回収でき有利である。案Bは回収6年>寿命5年で寿命到来前に回収できず不利である。回収年数が設備寿命より短いことが投資成立の目安であり、寿命内に回収できなければ投資分を取り戻せない。したがって正答は案A有利・案B不利である。
-
問66.標準偏差が大きいデータ集団の特徴として正しいものはどれか。
- ア.平均値が大きい
- イ.データのばらつきが大きい
- ウ.必ず正規分布する
- エ.データ数が多い
正解:イ.データのばらつきが大きい
解説:標準偏差は平均からのばらつきの大きさを表す指標で、大きいほどデータが平均から散らばっている。平均値の大小やデータ数、分布の形状とは直接対応しない。ばらつきの程度のみを表す量であり、正答はデータのばらつきが大きい、である。
-
問67.回帰直線 y=2x+5 において、xが10増加したときyの増加量はどれか。
- ア.5
- イ.10
- ウ.20
- エ.25
正解:ウ.20
解説:回帰直線の傾きは2なので、xが10増えるとyは2×10=20増加する。切片5はxが増加しても変化分には影響しない。傾き(変化の割合)×xの変化量が増加量となるのが一次関数の性質である。正答は20である。
-
問68.省エネ取組のPDCAでEMS(エネルギーマネジメントシステム)が果たす役割として最も適切なものはどれか。
- ア.電力料金の交渉を代行する
- イ.設備を自動で購入する
- ウ.従業員の人事評価を行う
- エ.計画から評価・改善までの継続的な仕組みを枠組み化する
正解:エ.計画から評価・改善までの継続的な仕組みを枠組み化する
解説:EMS(ISO50001等)は方針・目標設定から運用・監視・是正までをPDCAで体系化し、組織的・継続的にエネルギー効率を改善する枠組みを提供する。料金交渉や設備購入、人事評価はEMSの目的ではない。正答は継続的改善の仕組みを枠組み化する、である。
-
問69.100の値が90に減少したときの減少率(改善率)に最も近い値はどれか。
- ア.約10%
- イ.約11%
- ウ.約20%
- エ.約5%
正解:ア.約10%
解説:減少率=(100−90)÷100×100=10÷100×100=10%である。基準値100に対する減少分10の割合を百分率で求める。エネルギー消費原単位の改善率と同じ考え方で、基準を分母にとる点が重要である。正答は約10%である。
-
問70.電力量1kWhは何MJに相当するか(発電端ではなく仕事量としての換算)。最も近い値はどれか。
- ア.約0.36MJ
- イ.約3.6MJ
- ウ.約36MJ
- エ.約8.64MJ
正解:イ.約3.6MJ
解説:1kWh=1,000W×3,600s=3,600,000J=3.6MJである。これは仕事量としての厳密な換算値である。省エネ法の発熱量換算で用いる8.64MJ/kWh(2023改正・旧9.76)は発電・送配電損失を含む別の値であり、混同しないことが重要である。正答は約3.6MJである。
-
問71.ある燃料の単位発熱量あたりCO2排出係数が大きいのは次のうちどれが一般に該当するか。
- ア.天然ガス(都市ガス)
- イ.LPG
- ウ.石炭
- エ.灯油
正解:ウ.石炭
解説:石炭は炭素含有割合が高く、単位発熱量あたりのCO2排出係数が化石燃料の中で最も大きい。天然ガスは水素分が多く排出係数が小さい。よって石炭から天然ガスへの燃料転換はCO2削減に有効である。正答は石炭である。
-
問72.投資300万円、年間節減額75万円のとき、単純投資回収年数はどれか。
- ア.3年
- イ.5年
- ウ.6年
- エ.4年
正解:エ.4年
解説:回収年数=投資額÷年間節減額=300万円÷75万円/年=4年である。投資額を年間節減キャッシュフローで割って求める。設備寿命がこれより長ければ投資は経済的に成立する。貨幣の時間価値を無視する簡便法であり、正答は4年である。
-
問73.省エネ法上、エネルギー管理統括者を補佐する実務責任者として選任が求められる役割はどれか。
- ア.エネルギー管理企画推進者
- イ.会計監査人
- ウ.安全衛生推進者
- エ.産業医
正解:ア.エネルギー管理企画推進者
解説:特定事業者はエネルギー管理統括者を選任し、その実務を補佐する者として、エネルギー管理士等の資格を持つエネルギー管理企画推進者を選任する。産業医や会計監査人、安全衛生推進者は省エネ法上の役割ではない。正答はエネルギー管理企画推進者である。
-
問74.複数の省エネ投資案を比較するとき、貨幣の時間価値を考慮できる評価手法の組み合わせとして最も適切なものはどれか。
- ア.単純回収年数と総使用量
- イ.NPV(正味現在価値)とIRR(内部収益率)
- ウ.標準偏差と相関係数
- エ.原単位と床面積
正解:イ.NPV(正味現在価値)とIRR(内部収益率)
解説:NPVは将来キャッシュフローを割引率で現在価値化して評価し、IRRはNPV=0となる利回りを求める手法で、いずれも貨幣の時間価値を考慮する。単純回収年数は時間価値を無視する簡便法である。正答はNPVとIRRの組み合わせである。
-
問75.発熱量76,400GJのエネルギーを使用した事業者の原油換算量(38.2GJ/kL)はおよそいくらか。特定事業者の指定基準1,500kLとの比較として正しいものはどれか。
- ア.約1,000kLで指定基準未満
- イ.約500kLで指定基準未満
- ウ.約2,000kLで指定基準以上
- エ.約3,000kLで指定基準以上
正解:ウ.約2,000kLで指定基準以上
解説:原油換算=76,400GJ÷38.2GJ/kL=2,000kLである。1,500kL以上なので特定事業者の指定基準を満たす。発熱量を38.2で割り原油換算量を求め、指定基準1,500kLと比較する流れである。正答は約2,000kLで指定基準以上である。