ビジネス実務法務検定 2級「会社法と組織法務」の一問一答
📖 ビジネス実務法務検定 2級「会社法と組織法務」の全75問と解説(一覧)
ビジネス実務法務検定 2級の会社法と組織法務に関する一問一答(全75問)の正解と解説の一覧です。上の一問一答で実際に解いてから、ここで復習・確認できます。
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問1.株式会社は、株主の有限責任を原則とする会社形態である。
正解:○(正しい)
解説:株式会社の株主は、その有する株式の引受価額を限度として責任を負うにとどまる(会社法104条)。これを株主有限責任の原則という。
根拠: 会社法 第104条 (出典: e-Gov法令検索)
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問2.合名会社の社員は、会社債権者に対して直接無限責任を負う。
正解:○(正しい)
解説:合名会社の社員は全員が無限責任社員であり、会社債権者に対して直接かつ連帯して無限責任を負う(会社法576条2項)。
根拠: 会社法 第576条 (出典: e-Gov法令検索)
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問3.合同会社の社員は、出資の価額を超えて会社債権者に対し責任を負う。
正解:×(誤り)
解説:誤り。正しくは合同会社の社員は全員が有限責任社員であり、出資の価額を限度として責任を負うにとどまる(会社法576条4項)。
根拠: 会社法 第576条 (出典: e-Gov法令検索)
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問4.合資会社は、有限責任社員のみによって構成される会社である。
正解:×(誤り)
解説:誤り。正しくは合資会社は無限責任社員と有限責任社員の双方が存在する会社であり、両者が欠けると会社の存続が認められなくなる(会社法576条3項)。
根拠: 会社法 第576条 (出典: e-Gov法令検索)
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問5.株式会社の原始定款は、公証人の認証を受けなくても直ちに効力を生じる。
正解:×(誤り)
解説:誤り。正しくは株式会社の原始定款は、公証人の認証を受けなければその効力を生じない(会社法30条1項)。電子定款の場合も同様である。
根拠: 会社法 第30条 (出典: e-Gov法令検索)
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問6.株式会社の設立には、発起設立と募集設立の2つの方法がある。
正解:○(正しい)
解説:株式会社の設立方法には、発起人が設立時発行株式の全部を引き受ける発起設立と、発起人以外の者にも株式の引受けを募集する募集設立の2種類がある。
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問7.株式会社は、本店所在地における設立登記によって法人格を取得する。
正解:○(正しい)
解説:株式会社は、その本店の所在地において設立登記をすることによって成立し、法人格を取得する(会社法49条)。
根拠: 会社法 第49条 (出典: e-Gov法令検索)
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問8.定款に記載すべき絶対的記載事項を欠く定款であっても、株主全員が同意すれば有効となる。
正解:×(誤り)
解説:誤り。株式会社の定款には、目的・商号・本店の所在地・設立に際して出資される財産の価額またはその最低額・発起人の氏名または名称および住所を必ず記載しなければならない(会社法27条。発行可能株式総数も会社の成立までに定める=37条)。これらを欠く定款は無効で、発起人らの同意で有効にはならない。
根拠: 会社法 第27条 (出典: e-Gov法令検索)
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問9.現物出資・財産引受け等の変態設立事項は、定款に記載しなければ効力を生じない。
正解:○(正しい)
解説:現物出資・財産引受け・発起人の報酬・設立費用などの変態設立事項は、定款に記載することによってその効力を生ずる(会社法28条)。
根拠: 会社法 第28条 (出典: e-Gov法令検索)
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問10.株主は同一種類の株式について、保有株式の割合にかかわらず1株1議決権で完全平等に取り扱われる。
正解:×(誤り)
解説:誤り。正しくは株主平等原則は持株数に応じた平等取扱いを意味し、種類株式の発行や単元未満株主の議決権制限など例外が認められる。
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問11.剰余金配当請求権は、株主の共益権に分類される。
正解:×(誤り)
解説:誤り。正しくは剰余金配当請求権・残余財産分配請求権・株式買取請求権などは、株主が自己の経済的利益を確保するための自益権に分類される。
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問12.議決権は、株主の共益権に分類される代表的な権利である。
正解:○(正しい)
解説:議決権・株主代表訴訟提起権・取締役解任請求権などは、株主が会社の運営に参加するための共益権に分類される。
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問13.譲渡制限株式の譲渡については、会社の承認は不要である。
正解:×(誤り)
解説:誤り。正しくは譲渡制限株式の譲渡は、定款の定めに従い株主総会または取締役会等の会社の承認を要する(会社法107条1項1号)。
根拠: 会社法 第107条 (出典: e-Gov法令検索)
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問14.自己株式の取得は、分配可能額の範囲を超えて自由に行うことができる。
正解:×(誤り)
解説:誤り。正しくは自己株式の取得は会社財産の払戻しと同視されるため、剰余金の配当と同様に分配可能額による財源規制が課されている(会社法461条)。
根拠: 会社法 第461条 (出典: e-Gov法令検索)
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問15.単元株制度では、単元未満株主であっても議決権を行使することができる。
正解:×(誤り)
解説:誤り。正しくは単元株制度では一定数の株式を1単元とし、株主は1単元につき1個の議決権を有するため、単元未満株主は議決権を行使できない(会社法308条1項)。
根拠: 会社法 第308条 (出典: e-Gov法令検索)
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問16.公開会社では、株主総会の招集通知は会日の2週間前までに発しなければならない。
正解:○(正しい)
解説:正しい。公開会社では、株主総会の招集通知は会日の2週間前までに発しなければならない(会社法299条1項)。公開会社でない会社は原則1週間前までだが、書面投票・電子投票を定めたときは2週間前までで、取締役会を置かない会社は定款でさらに短くできる。
根拠: 会社法 第299条 (出典: e-Gov法令検索)
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問17.株主総会の特別決議は、議決権の過半数を有する株主が出席し、出席株主の議決権の過半数で成立する。
正解:×(誤り)
解説:誤り。正しくは特別決議は議決権の過半数を有する株主が出席し、出席株主の議決権の3分の2以上の賛成により成立する(会社法309条2項)。
根拠: 会社法 第309条 (出典: e-Gov法令検索)
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問18.株主総会決議の取消しの訴えは、決議の日から3か月以内に提起しなければならない。
正解:○(正しい)
解説:株主総会決議取消しの訴えは、決議の日から3か月以内に株主・取締役等が提起できる(会社法831条1項)。手続違反等が取消事由となる。
根拠: 会社法 第831条 (出典: e-Gov法令検索)
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問19.取締役の任期は、原則として選任後5年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会終結の時までである。
正解:×(誤り)
解説:誤り。正しくは取締役の任期は、原則として選任後2年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会終結の時までである(会社法332条1項)。
根拠: 会社法 第332条 (出典: e-Gov法令検索)
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問20.取締役会設置会社の代表取締役は、株主総会の特別決議によらなければ選定できない。
正解:×(誤り)
解説:誤り。正しくは取締役会設置会社では、取締役会の決議により取締役の中から代表取締役を選定する(会社法362条3項)。株主総会決議は不要である。
根拠: 会社法 第362条 (出典: e-Gov法令検索)
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問21.取締役は、自己または第三者のために会社の事業の部類に属する取引をする場合、株主総会または取締役会の承認を要する。
正解:○(正しい)
解説:取締役の競業避止義務により、自己または第三者のために会社の事業の部類に属する取引をする場合、株主総会(取締役会設置会社では取締役会)の承認が必要である(会社法356条1項1号)。
根拠: 会社法 第356条 (出典: e-Gov法令検索)
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問22.取締役が会社と利益相反する取引を行う場合でも、株主総会または取締役会の承認は不要である。
正解:×(誤り)
解説:誤り。正しくは取締役の利益相反取引(直接取引・間接取引)には、株主総会(取締役会設置会社では取締役会)の承認が必要である(会社法356条1項2号3号)。
根拠: 会社法 第356条 (出典: e-Gov法令検索)
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問23.取締役は会社に対して善管注意義務および忠実義務を負う。
正解:○(正しい)
解説:取締役は委任関係に基づく善管注意義務(民法644条)と会社法330条・355条に基づく忠実義務を会社に対して負う。両義務は概ね同質と解されている。
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問24.判例は、結果として会社に損害が生じた場合、取締役は常に善管注意義務違反の責任を負うとしている。
正解:×(誤り)
解説:誤り。正しくは判例(最判平22.7.15等)は経営判断原則を採用し、判断過程・内容に著しい不合理がなければ結果として損害が生じても直ちに義務違反にはならないとする。
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問25.監査役は取締役の職務執行について、原則として業務監査と会計監査の双方を行う権限を有する。
正解:○(正しい)
解説:正しい。監査役は取締役(会計参与設置会社では取締役・会計参与)の職務の執行を監査し(会社法381条1項)、業務監査と会計監査の双方を行うのが原則。公開会社でない株式会社(監査役会設置会社・会計監査人設置会社を除く)は、定款で監査の範囲を会計に関するものに限定できる(389条1項)。
根拠: 会社法 第381条 (出典: e-Gov法令検索)
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問26.会計監査人は、公認会計士または監査法人でなければならない。
正解:○(正しい)
解説:会計監査人は、公認会計士または監査法人でなければならない(会社法337条1項)。大会社等では会計監査人の設置が義務付けられている。
根拠: 会社法 第337条 (出典: e-Gov法令検索)
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問27.指名委員会等設置会社では、業務執行は執行役が行い、取締役は原則として業務執行を行わない。
正解:○(正しい)
解説:指名委員会等設置会社では、取締役は原則として業務執行を行わず(会社法415条)、執行役が業務執行を担当し、取締役会は監督機能に特化する。
根拠: 会社法 第415条 (出典: e-Gov法令検索)
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問28.監査等委員会設置会社の監査等委員である取締役は、2人以上で過半数が社外取締役であればよい。
正解:×(誤り)
解説:誤り。正しくは監査等委員会設置会社の監査等委員である取締役は3人以上で、その過半数は社外取締役でなければならない(会社法331条6項)。
根拠: 会社法 第331条 (出典: e-Gov法令検索)
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問29.剰余金の配当は、分配可能額の範囲内であれば、1事業年度に複数回行うことができる。
正解:○(正しい)
解説:剰余金の配当は分配可能額の範囲内で、原則として株主総会決議により行えるが、各事業年度に1回などの回数制限はない(会社法453条以下)。
根拠: 会社法 第453条 (出典: e-Gov法令検索)
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問30.募集株式の第三者割当発行で有利発行に該当する場合でも、取締役会の決議のみで自由に行える。
正解:×(誤り)
解説:誤り。正しくは公正な払込金額より特に有利な金額で募集株式を発行する場合(有利発行)は、株主総会の特別決議による承認が必要である(会社法199条3項・309条2項)。
根拠: 会社法 第199条 (出典: e-Gov法令検索)
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問31.新株予約権は、これを行使することにより当該会社の株式の交付を受けることができる権利である。
正解:○(正しい)
解説:新株予約権は会社に対して行使することにより当該会社の株式の交付を受けることができる権利であり(会社法2条21号)、ストックオプション等に用いられる。
根拠: 会社法 第2条 (出典: e-Gov法令検索)
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問32.吸収合併では、消滅会社の権利義務は清算手続を経て存続会社に承継される。
正解:×(誤り)
解説:誤り。正しくは吸収合併では、清算手続を経ることなく消滅会社の権利義務が包括的に存続会社へ承継される(会社法750条1項)。
根拠: 会社法 第750条 (出典: e-Gov法令検索)
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問33.会社分割では、分割会社の事業に関する権利義務の一部または全部が承継会社等に承継される。
正解:○(正しい)
解説:会社分割は、株式会社等がその事業に関して有する権利義務の全部または一部を、他の会社に承継させる組織再編行為である(会社法2条29号・30号)。
根拠: 会社法 第2条 (出典: e-Gov法令検索)
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問34.株式交換は、ある株式会社が発行済株式の全部を他の株式会社または合同会社に取得させる行為である。
正解:○(正しい)
解説:株式交換は、株式会社がその発行済株式の全部を他の株式会社または合同会社に取得させる組織再編であり、完全親子会社関係を創設する(会社法2条31号)。
根拠: 会社法 第2条 (出典: e-Gov法令検索)
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問35.事業譲渡では、譲渡対象事業の権利義務は包括承継により当然に譲受会社に移転する。
正解:×(誤り)
解説:誤り。正しくは事業譲渡は取引行為であり、対象となる個々の資産・負債・契約上の地位等は個別の移転手続(債権譲渡・債務引受等)を要する。
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問36.公開会社の株主代表訴訟は、6か月前から引き続き株式を有する株主が提起できる。
正解:○(正しい)
解説:公開会社の株主代表訴訟提起権は、6か月前から引き続き株式を有する株主に与えられる(会社法847条1項)。非公開会社では保有期間要件は不要。
根拠: 会社法 第847条 (出典: e-Gov法令検索)
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問37.大会社かつ公開会社である取締役会設置会社では、内部統制システムの整備に関する決定は取締役の単独業務執行行為で足りる。
正解:×(誤り)
解説:誤り。正しくは大会社では内部統制システム(業務適正確保体制)の整備に関する事項を取締役会で決定する義務がある(会社法362条4項6号・5項)。
根拠: 会社法 第362条 (出典: e-Gov法令検索)
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問38.金融商品取引法上の内部統制報告制度(J-SOX)は、上場会社等に内部統制報告書の提出を義務付けている。
正解:○(正しい)
解説:金融商品取引法24条の4の4により、上場会社等は財務報告に係る内部統制の有効性を評価した内部統制報告書を有価証券報告書と併せて提出する義務を負う。
根拠: 金融商品取引法 第24条の4の4 (出典: e-Gov法令検索)
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問39.次のうち、株式会社の機関設計として会社法上必ず設置しなければならないものはどれか。
- ア.会計監査人と会計参与
- イ.取締役会と監査役
- ウ.株主総会と取締役
- エ.代表取締役と監査役会
正解:ウ.株主総会と取締役
解説:株式会社では株主総会と取締役の設置が必須である(会社法295条・326条1項)。取締役会・監査役・会計監査人等は機関設計に応じて設置される。
根拠: 会社法 第295条 (出典: e-Gov法令検索)
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問40.発起設立に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- ア.公証人が直接設立する方法である
- イ.株式引受人を公募する方法である
- ウ.発起人が1株も引き受けないで設立する方法である
- エ.発起人が設立時発行株式の全部を引き受ける方法である
正解:エ.発起人が設立時発行株式の全部を引き受ける方法である
解説:発起設立では発起人が設立時発行株式の全部を引き受け、出資の履行を完了し、設立時取締役等を選任して設立登記により会社が成立する。
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問41.株主平等の原則に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- ア.同一種類株式について持株数に応じて平等に取り扱うことを要求する
- イ.人数に応じて平等に取り扱うことを要求する
- ウ.種類株式の発行は一切認められない原則である
- エ.1株1議決権を絶対的に保障する原則である
正解:ア.同一種類株式について持株数に応じて平等に取り扱うことを要求する
解説:株主平等原則は同一種類の株式について持株数に比例した平等な取扱いを要求する原則であり、種類株式の発行による異なる取扱いは認められる。
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問42.取締役会を置かない株式会社で、定款に別段の定めがない場合、譲渡制限株式の譲渡を承認するかどうかの決定をする方法として、最も適切なものはどれか。
- ア.株主総会の普通決議
- イ.株主総会の特別決議
- ウ.取締役の過半数による決定
- エ.代表取締役による決定
正解:ア.株主総会の普通決議
解説:譲渡制限株式の譲渡を承認するかどうかの決定は、株主総会(取締役会設置会社では取締役会)の決議によらなければならず、定款で別段の定め(代表取締役など別の機関)を置くこともできる(会社法139条1項)。この決議は特別決議とされる事項(309条2項)に含まれないので、普通決議(同条1項)で足りる。なお、承認しない場合に会社が株式を買い取る旨などの決定は、株主総会の特別決議による(140条2項・309条2項1号)。
根拠: 会社法 第139条 (出典: e-Gov法令検索)
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問43.公開会社における株主総会の招集通知に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- ア.会日の1週間前までに発しなければならない
- イ.会日の10日前までに発しなければならない
- ウ.会日の2週間前までに発しなければならない
- エ.会日の3週間前までに発しなければならない
正解:ウ.会日の2週間前までに発しなければならない
解説:公開会社では、株主総会の日の2週間前までに招集通知を発しなければならず、取締役会設置会社では書面(株主の承諾を得れば電磁的方法)による(会社法299条1項〜3項)。公開会社でない会社は原則1週間前までだが、書面投票・電子投票を定めたときは2週間前までとなり、取締役会を置かない会社では定款で1週間より短くできる(299条1項)。株主全員の同意があるときは、書面投票・電子投票を定めた場合を除き、招集の手続を省略できる(300条)。
根拠: 会社法 第299条 (出典: e-Gov法令検索)
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問44.株主総会の決議事項のうち、特別決議が必要なものとして最も適切なものはどれか。
- ア.代表取締役の選定(取締役会設置会社)
- イ.計算書類の承認
- ウ.取締役の選任
- エ.定款の変更
正解:エ.定款の変更
解説:定款の変更は株主総会の特別決議による(会社法466条・309条2項11号)。ほかに募集株式の有利発行、特定の株主からの自己株式の取得、事業譲渡・組織再編の承認、解散なども特別決議事項である(309条2項)。取締役の選任や計算書類の承認は普通決議で、取締役会設置会社の代表取締役は取締役会が選定する(362条3項)。
根拠: 会社法 第309条 (出典: e-Gov法令検索)
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問45.監査役設置会社である公開会社において、定款に別段の定めがない場合の代表取締役の選定方法として、最も適切なものはどれか。
- ア.取締役会の決議によって、取締役の中から選定する
- イ.取締役会の決議によって、社外取締役の中から選定する
- ウ.株主総会の決議によって、取締役の中から選定する
- エ.株主総会の決議によって、社外取締役の中から選定する
正解:ア.取締役会の決議によって、取締役の中から選定する
解説:公開会社は取締役会を置かなければならず(会社法327条1項1号)、取締役会は取締役の中から代表取締役を選定しなければならない(362条2項3号・3項)。取締役会設置会社の株主総会は法律と定款に定めた事項に限って決議できるので(295条2項)、定款に定めがなければ株主総会で代表取締役を選定することはできない(定款で定めれば株主総会の決議で選定することもできる=最決平成29年2月21日)。代表取締役は業務を執行する取締役で(363条1項1号)、業務執行取締役は社外取締役の要件を満たさない(2条15号イ)ので、社外取締役の中から選ぶ仕組みではない。なお、取締役会を置かない会社では、定款、定款の定めに基づく取締役の互選または株主総会の決議によって取締役の中から定める(349条3項)。
根拠: 会社法 第362条 (出典: e-Gov法令検索)
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問46.監査役設置会社である公開会社において、取締役が自己のために会社と取引をしようとする場合の手続として、最も適切なものはどれか。
- ア.株主総会の承認を受け、取引後遅滞なく取締役会に重要な事実を報告する
- イ.取締役会の承認を受け、取引後遅滞なく取締役会に重要な事実を報告する
- ウ.株主総会の承認を受け、取引後遅滞なく株主総会に重要な事実を報告する
- エ.取締役会の承認を受け、取引後遅滞なく株主総会に重要な事実を報告する
正解:イ.取締役会の承認を受け、取引後遅滞なく取締役会に重要な事実を報告する
解説:取締役が自己または第三者のために会社と取引をしようとするときは、株主総会で重要な事実を開示して承認を受けなければならないが(会社法356条1項2号)、取締役会設置会社ではこの「株主総会」が「取締役会」に読み替えられる(365条1項)。公開会社は取締役会を置かなければならない(327条1項1号)。さらに取締役会設置会社では、取引をした取締役は、取引後遅滞なく、その取引についての重要な事実を取締役会に報告しなければならない(365条2項)。株主総会への報告を求める規定はない。
根拠: 会社法 第356条 (出典: e-Gov法令検索)
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問47.監査役の独立性確保に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- ア.任期は1年で、毎年再任が必要である
- イ.代表取締役の指示に従って監査する義務がある
- ウ.当該会社の取締役および子会社の取締役・使用人を兼任できない
- エ.解任は取締役会で自由に決定できる
正解:ウ.当該会社の取締役および子会社の取締役・使用人を兼任できない
解説:監査役は当該会社・子会社の取締役・使用人を兼任できず(会社法335条2項)、任期は4年で、解任には株主総会特別決議が必要であり独立性が高度に保障される。
根拠: 会社法 第335条 (出典: e-Gov法令検索)
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問48.変態設立事項に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- ア.現物出資は変態設立事項である
- イ.発起人の報酬は変態設立事項である
- ウ.財産引受けは変態設立事項である
- エ.配当性向の目標は変態設立事項である
正解:エ.配当性向の目標は変態設立事項である
解説:変態設立事項として現物出資・財産引受け・発起人の報酬・設立費用が定款記載事項とされる。配当性向の目標は変態設立事項に含まれない。
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問49.株主総会決議の瑕疵に関する訴えのうち、提訴期間の制限がないものはどれか。
- ア.決議不存在確認の訴え
- イ.決議取消しの訴え
- ウ.新株発行不存在確認の訴えのみ
- エ.解散判決の訴えのみ
正解:ア.決議不存在確認の訴え
解説:決議不存在確認の訴え・決議無効確認の訴えは提訴期間制限がない(会社法830条)。決議取消しの訴えは決議の日から3か月以内に限られる(同831条)。
根拠: 会社法 第830条 (出典: e-Gov法令検索)
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問50.取締役の任期に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- ア.公開会社でも10年まで伸長できる
- イ.原則2年だが、非公開会社では定款で10年まで伸長できる
- ウ.原則5年で、短縮はできない
- エ.終身であり、定款によらない限り解任できない
正解:イ.原則2年だが、非公開会社では定款で10年まで伸長できる
解説:取締役の任期は原則として選任後2年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会終結の時までだが、非公開会社では定款で10年まで伸長可能(会社法332条2項)。
根拠: 会社法 第332条 (出典: e-Gov法令検索)
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問51.取締役の経営判断と善管注意義務について、判例(最判平成22年7月15日)の考え方として、最も適切なものはどれか。
- ア.決定の過程・内容に不合理な点があれば、善管注意義務違反となる
- イ.決定による結果に著しく不合理な点がない限り、善管注意義務違反とならない
- ウ.決定の過程・内容に著しく不合理な点がない限り、善管注意義務違反とならない
- エ.決定による結果に不合理な点があれば、善管注意義務違反となる
正解:ウ.決定の過程・内容に著しく不合理な点がない限り、善管注意義務違反とならない
解説:取締役は会社に対して善管注意義務・忠実義務を負う(会社法330条・民法644条、会社法355条)。判例(最判平成22年7月15日)は、事業再編計画の一環として子会社の株式を買い取る価格の決定について、その決定の過程・内容に著しく不合理な点がない限り、取締役としての善管注意義務に違反しないとした(経営判断の原則)。見るのは判断の過程と内容で、結果として会社に損害が生じたかどうかで事後的に判断するのではない。また、不合理な点が少しでもあれば違反となるのではなく、著しく不合理な場合に違反となる。
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問52.会計監査人に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- ア.会計監査人は、公認会計士または監査法人でなければならない
- イ.会計監査人は、大会社では置かなければならない
- ウ.会計監査人は、株主総会の決議によって選任される
- エ.会計監査人には、税理士や税理士法人もなることができる
正解:エ.会計監査人には、税理士や税理士法人もなることができる
解説:会計監査人は公認会計士または監査法人でなければならず(会社法337条1項)、税理士・税理士法人はなれない。大会社(328条)、監査等委員会設置会社・指名委員会等設置会社(327条5項)は会計監査人を置かなければならず、会計監査人は株主総会の決議で選任される(329条1項)。
根拠: 会社法 第337条 (出典: e-Gov法令検索)
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問53.指名委員会等設置会社に置く指名委員会・監査委員会・報酬委員会の各委員会の構成について、会社法の定めとして最も適切なものはどれか。
- ア.委員3人以上で組織し、委員の過半数は社外取締役でなければならない
- イ.委員3人以上で組織し、委員の3分の2以上は社外取締役でなければならない
- ウ.委員5人以上で組織し、委員の過半数は社外取締役でなければならない
- エ.委員5人以上で組織し、委員の3分の2以上は社外取締役でなければならない
正解:ア.委員3人以上で組織し、委員の過半数は社外取締役でなければならない
解説:指名委員会・監査委員会・報酬委員会の各委員会は委員3人以上で組織し(会社法400条1項)、委員は取締役の中から取締役会の決議で選定する(同条2項)。各委員会の委員の過半数は社外取締役でなければならない(同条3項)。5人以上・3分の2以上という基準は、各委員会の構成について会社法に定めがない。
根拠: 会社法 第400条 (出典: e-Gov法令検索)
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問54.監査等委員会設置会社に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- ア.監査役会と監査等委員会の両方を置かなければならない
- イ.監査役を置かず、監査等委員である取締役が監査を行う
- ウ.監査等委員はすべて執行役を兼任する
- エ.監査等委員の任期は1年である
正解:イ.監査役を置かず、監査等委員である取締役が監査を行う
解説:監査等委員会設置会社では監査役を置かず、監査等委員である取締役(3人以上、過半数は社外取締役)で構成する監査等委員会が監査を行う(会社法331条6項)。
根拠: 会社法 第331条 (出典: e-Gov法令検索)
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問55.剰余金の配当の財源規制に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- ア.資本金の範囲内であれば自由に配当できる
- イ.純資産額が0でも配当可能である
- ウ.分配可能額の範囲内でなければならない
- エ.発行済株式数を上限とする
正解:ウ.分配可能額の範囲内でなければならない
解説:剰余金の配当および自己株式の取得は分配可能額の範囲内でなければならず、これに違反した場合は取締役等が会社に対し連帯責任を負う(会社法461条・462条)。
根拠: 会社法 第461条 (出典: e-Gov法令検索)
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問56.募集株式の発行方法に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- ア.株主に株式の割当てを受ける権利を与える株主割当てがある
- イ.不特定多数の者に引受けを勧誘する公募がある
- ウ.特定の第三者に株式を割り当てる第三者割当てがある
- エ.剰余金の配当として新株を交付する方式がある
正解:エ.剰余金の配当として新株を交付する方式がある
解説:募集株式の発行等の方法には、株主に株式の割当てを受ける権利を与える株主割当て(会社法202条)、不特定多数に引受けを勧誘する公募、特定の者に割り当てる第三者割当てがある。剰余金の配当として新株を交付する方法は募集株式の発行ではない(現行法では、配当財産に当該会社の株式は含まれない=454条1項1号)。
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問57.新株予約権が行使され、会社が新株の発行または自己株式の交付によって株式を交付する場合、行使した新株予約権者が株主となる時期として、最も適切なものはどれか。
- ア.新株予約権を行使した日
- イ.新株予約権を行使した日の翌日
- ウ.新株予約権の行使期間の満了日
- エ.新株予約権の行使を会社が承認した日
正解:ア.新株予約権を行使した日
解説:新株予約権は、会社に対して行使することによりその会社の株式の交付を受けることができる権利で(会社法2条21号)、行使を受けた会社は新株を発行するか、自己株式を交付する。新株予約権を行使した新株予約権者は、行使した日に、その新株予約権の目的である株式の株主となる(282条1項)。行使は行使する日などを明らかにしてし(280条1項)、金銭を出資するときはその日に払込金額の全額を払い込む(281条1項)。会社の承認は要しない。
根拠: 会社法 第282条 (出典: e-Gov法令検索)
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問58.吸収合併の効果に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- ア.消滅会社は清算手続を経て消滅する
- イ.消滅会社の権利義務が包括的に存続会社に承継される
- ウ.消滅会社の権利義務は個別に債権譲渡手続を要する
- エ.存続会社は新会社として設立される
正解:イ.消滅会社の権利義務が包括的に存続会社に承継される
解説:吸収合併では消滅会社の権利義務は包括的に存続会社に承継され、消滅会社は清算手続を経ずに消滅する(会社法750条1項)。
根拠: 会社法 第750条 (出典: e-Gov法令検索)
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問59.会社法上の吸収分割について、分割をする会社(吸収分割会社)と、その権利義務を承継する会社(承継会社)になることができる会社として、最も適切なものはどれか。
- ア.吸収分割会社は株式会社か合同会社に限られ、承継会社は会社の種類を問わない
- イ.吸収分割会社は株式会社か合同会社に限られ、承継会社も株式会社か合同会社に限られる
- ウ.吸収分割会社は会社の種類を問わず、承継会社は株式会社か合同会社に限られる
- エ.吸収分割会社は会社の種類を問わず、承継会社も会社の種類を問わない
正解:ア.吸収分割会社は株式会社か合同会社に限られ、承継会社は会社の種類を問わない
解説:吸収分割をすることができるのは株式会社と合同会社に限られる(会社法757条・2条29号)。一方、吸収分割承継会社には限定がなく、株式会社のほか合名会社・合資会社・合同会社(持分会社)もなることができる(757条)。会社分割には、既存の他の会社に権利義務を承継させる吸収分割と、分割により設立する会社に承継させる新設分割があり(2条29号・30号)、新設分割をすることができるのも株式会社と合同会社である。
根拠: 会社法 第2条 (出典: e-Gov法令検索)
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問60.株式交換と株式移転の違いに関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- ア.株式交換も株式移転も、既存の会社が完全親会社になる
- イ.株式交換も株式移転も、新たに設立する会社が完全親会社になる
- ウ.株式交換では新設会社が、株式移転では既存会社が完全親会社になる
- エ.株式交換では既存会社が、株式移転では新設会社が完全親会社になる
正解:エ.株式交換では既存会社が、株式移転では新設会社が完全親会社になる
解説:株式交換は、株式会社がその発行済株式の全部を他の既存の株式会社または合同会社に取得させることで(会社法2条31号)、既存会社が完全親会社になる。株式移転は、発行済株式の全部を新たに設立する株式会社に取得させることで(同条32号)、新設会社が完全親会社になる。
根拠: 会社法 第2条 (出典: e-Gov法令検索)
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問61.会社法の株式交付の説明として、最も適切なものはどれか。
- ア.他の株式会社を子会社とするため、その株式を譲り受け、対価として自社の株式を交付する
- イ.他の株式会社を子会社とするため、その株式を譲り受け、対価として自社の親会社の株式を交付する
- ウ.他の株式会社を完全子会社とするため、その発行済株式の全部を取得し、対価として自社の株式を交付する
- エ.他の株式会社を完全子会社とするため、その発行済株式の全部を取得し、対価として自社の親会社の株式を交付する
正解:ア.他の株式会社を子会社とするため、その株式を譲り受け、対価として自社の株式を交付する
解説:株式交付は、株式会社が他の株式会社をその子会社とするためにその株式を譲り受け、譲渡人に対してその株式の対価として自社(株式交付親会社)の株式を交付することをいう(会社法2条32号の2)。株式交付計画では、対価として交付する自社の株式の数などを必ず定め(774条の3第1項3号)、これに加えて金銭等を交付することもできる(同項5号)。他の株式会社の発行済株式の全部を取得して完全子会社とするのは株式交換で(2条31号)、株式交換では親会社の株式などを対価とすることもできる(768条1項2号)。
根拠: 会社法 第2条 (出典: e-Gov法令検索)
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問62.事業譲渡に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- ア.事業の全部の譲渡は、取締役会の決議だけで行うことができる
- イ.事業の全部の譲渡は、原則として株主総会の特別決議による承認を要する
- ウ.事業の全部の譲渡は、原則として株主総会の普通決議による承認を要する
- エ.事業の全部の譲渡は、原則として株主全員の同意による承認を要する
正解:イ.事業の全部の譲渡は、原則として株主総会の特別決議による承認を要する
解説:事業の全部の譲渡や事業の重要な一部の譲渡は、効力発生日の前日までに株主総会の特別決議による承認を要する(会社法467条1項・309条2項11号)。譲受会社が特別支配会社である場合などの略式の手続は例外(468条)。事業譲渡は取引行為なので、資産・負債は個別に移転手続を要する。
根拠: 会社法 第467条 (出典: e-Gov法令検索)
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問63.親会社・子会社の定義に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- ア.他の会社の総株主の議決権の3分の1を超えて有する会社が親会社である
- イ.他の会社の発行済株式を1株でも有する会社が親会社である
- ウ.他の会社の財務及び事業の方針の決定を支配している会社が親会社である
- エ.他の会社との取引が、その会社の売上高の過半を占める会社が親会社である
正解:ウ.他の会社の財務及び事業の方針の決定を支配している会社が親会社である
解説:会社法は、子会社を「会社がその総株主の議決権の過半数を有する株式会社その他の当該会社がその経営を支配している法人として法務省令で定めるもの」とし(2条3号)、親会社も経営の支配で定義する(同条4号)。法務省令(会社法施行規則3条)は、他の会社等の財務及び事業の方針の決定を支配している場合を基準とし、議決権の過半数の保有はその典型である。
根拠: 会社法 第2条 (出典: e-Gov法令検索)
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問64.公開会社における株主代表訴訟(責任追及等の訴え)について、株主が自ら訴えを提起できる原則的な場合として、最も適切なものはどれか。
- ア.1年前から引き続き株式を有する株主が提訴を請求し、会社が60日以内に訴えを提起しないとき
- イ.6か月前から引き続き株式を有する株主が提訴を請求し、会社が30日以内に訴えを提起しないとき
- ウ.1年前から引き続き株式を有する株主が提訴を請求し、会社が30日以内に訴えを提起しないとき
- エ.6か月前から引き続き株式を有する株主が提訴を請求し、会社が60日以内に訴えを提起しないとき
正解:エ.6か月前から引き続き株式を有する株主が提訴を請求し、会社が60日以内に訴えを提起しないとき
解説:公開会社では、6か月(定款で短縮可)前から引き続き株式を有する株主が、書面等で会社に責任追及等の訴えの提起を請求し、会社が請求の日から60日以内に訴えを提起しないときに、自ら訴えを提起できる(会社法847条1項・3項)。持株比率の要件はない。60日の経過により会社に回復することができない損害が生ずるおそれがあるときは直ちに提起でき(同条5項)、公開会社でない会社では保有期間の要件がない(同条2項)。
根拠: 会社法 第847条 (出典: e-Gov法令検索)
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問65.監査役設置会社である公開会社で、株主が取締役の法令・定款違反行為の差止めを請求できる場合として、最も適切なものはどれか。
- ア.1年前から引き続き株式を有する株主が、会社に著しい損害が生ずるおそれがあるとき
- イ.6か月前から引き続き株式を有する株主が、会社に回復することができない損害が生ずるおそれがあるとき
- ウ.6か月前から引き続き株式を有する株主が、会社に著しい損害が生ずるおそれがあるとき
- エ.1年前から引き続き株式を有する株主が、会社に回復することができない損害が生ずるおそれがあるとき
正解:イ.6か月前から引き続き株式を有する株主が、会社に回復することができない損害が生ずるおそれがあるとき
解説:6か月(定款で短縮可)前から引き続き株式を有する株主は、取締役が目的の範囲外の行為その他法令・定款違反の行為をし、またはするおそれがある場合に、会社に著しい損害が生ずるおそれがあるときは差止めを請求できる(会社法360条1項)。監査役設置会社・監査等委員会設置会社・指名委員会等設置会社では、この要件が「回復することができない損害」となる(同条3項)。監査役は、会社に著しい損害が生ずるおそれがあるときに差止めを請求できる(385条1項)。公開会社でない会社では、株主の保有期間の要件はない(360条2項)。
根拠: 会社法 第360条 (出典: e-Gov法令検索)
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問66.監査役設置会社である取締役会設置会社における内部統制システム(業務の適正を確保するための体制)の整備の決定について、最も適切なものはどれか。
- ア.大会社であるかどうかを問わず、代表取締役がその整備を決定しなければならない
- イ.大会社であるときは、取締役会がその整備を決定しなければならない
- ウ.大会社であるときは、代表取締役がその整備を決定しなければならない
- エ.大会社であるかどうかを問わず、取締役会がその整備を決定しなければならない
正解:イ.大会社であるときは、取締役会がその整備を決定しなければならない
解説:取締役会は、内部統制システム(取締役の職務の執行が法令・定款に適合することを確保するための体制その他業務の適正を確保するための体制)の整備の決定を取締役に委任できず(会社法362条4項6号)、大会社である取締役会設置会社では、取締役会がこれを決定しなければならない(同条5項)。大会社でない監査役設置会社では、この決定は義務とされていない。なお、監査等委員会設置会社・指名委員会等設置会社(監査役を置けない=327条4項)は規模を問わず取締役会が決定しなければならず(399条の13第1項1号ハ・2項、416条1項1号ホ・2項)、取締役会を置かない大会社では取締役が決定しなければならない(348条3項4号・4項)。
根拠: 会社法 第362条 (出典: e-Gov法令検索)
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問67.金融商品取引法上の内部統制報告制度(J-SOX)に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- ア.すべての会社が内部統制報告書を提出する義務がある
- イ.報告書は経営者の任意提出に委ねられている
- ウ.上場会社等は内部統制報告書を作成し、原則として監査を受けて提出する
- エ.金融庁長官の事前承認が必要である
正解:ウ.上場会社等は内部統制報告書を作成し、原則として監査を受けて提出する
解説:上場会社等は財務報告に係る内部統制の有効性を経営者が評価した内部統制報告書を作成し、原則として公認会計士等の監査を受けて提出する(金商法24条の4の4)。
根拠: 金融商品取引法 第24条の4の4 (出典: e-Gov法令検索)
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問68.コーポレートガバナンス・コードに関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- ア.金融庁が定めるもので、上場会社は、実施しない原則があればその理由を説明することが求められる
- イ.東京証券取引所が定めるもので、上場会社は、すべての原則を実施することが義務付けられている
- ウ.東京証券取引所が定めるもので、上場会社は、実施しない原則があればその理由を説明することが求められる
- エ.金融庁が定めるもので、上場会社は、すべての原則を実施することが義務付けられている
正解:ウ.東京証券取引所が定めるもので、上場会社は、実施しない原則があればその理由を説明することが求められる
解説:コーポレートガバナンス・コードは東京証券取引所が定めるもので、プライム市場・スタンダード市場の上場会社は全原則について、グロース市場の上場会社は基本原則について、実施しないものがある場合にはその理由を説明することが求められる(コンプライ・オア・エクスプレイン)。すべての原則の実施を義務付けるものではない。
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問69.解散事由に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- ア.代表取締役個人の死亡
- イ.定款で定めた存続期間の満了
- ウ.破産手続開始の決定
- エ.株主総会の特別決議による解散決議
正解:ア.代表取締役個人の死亡
解説:会社の解散事由は定款所定の存続期間満了・解散事由発生・株主総会特別決議・合併消滅・破産手続開始決定・解散命令・解散判決等である(会社法471条)。代表取締役の死亡は解散事由ではない。
根拠: 会社法 第471条 (出典: e-Gov法令検索)
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問70.監査役設置会社である株式会社が株主総会の決議によって解散した場合で、定款に定めがなく、株主総会の決議による清算人の選任もないとき、清算人となる者として最も適切なものはどれか。
- ア.解散の時に在任していた取締役
- イ.解散の時に在任していた監査役
- ウ.解散の時に在任していた会計参与
- エ.解散の時に在任していた会計監査人
正解:ア.解散の時に在任していた取締役
解説:株式会社は、合併・破産手続開始の決定による場合を除き、解散したときは清算をしなければならない(会社法475条1号)。清算人には、定款で定める者も株主総会の決議で選任された者もいなければ、取締役が就任する(478条1項)。これにより清算人となる者がないときは、利害関係人の申立てにより裁判所が清算人を選任する(同条2項)。監査役・会計参与・会計監査人が清算人になるという規定はない。清算人は、現務の結了、債権の取立て・債務の弁済、残余財産の分配を行い(481条)、清算株式会社は清算の目的の範囲内で清算が結了するまで存続するものとみなされる(476条)。
根拠: 会社法 第475条 (出典: e-Gov法令検索)
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問71.株主総会の普通決議の成立要件として、定款に別段の定めがない場合に最も適切なものはどれか。
- ア.議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、出席株主の議決権の過半数で成立する
- イ.議決権の過半数を有する株主が出席し、出席株主の議決権の3分の2以上で成立する
- ウ.議決権の過半数を有する株主が出席し、出席株主の議決権の過半数で成立する
- エ.議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、出席株主の議決権の3分の2以上で成立する
正解:ウ.議決権の過半数を有する株主が出席し、出席株主の議決権の過半数で成立する
解説:株主総会の普通決議は、定款に別段の定めがある場合を除き、議決権を行使することができる株主の議決権の過半数を有する株主が出席し(定足数)、出席した株主の議決権の過半数をもって行う(会社法309条1項)。特別決議は、定足数が議決権の過半数(定款で3分の1以上の割合まで下げられる)で、出席株主の議決権の3分の2以上の多数を要する(同条2項)。普通決議の定足数は定款で軽減・排除できるが、役員の選任・解任の決議では3分の1未満にできない(341条)。
根拠: 会社法 第309条 (出典: e-Gov法令検索)
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問72.株主との合意による自己株式の有償取得(会社法156条以下)の財源規制について、最も適切なものはどれか。
- ア.資本金の額の範囲内でしか取得できない
- イ.純資産額の範囲内でしか取得できない
- ウ.資本準備金の額の範囲内でしか取得できない
- エ.分配可能額の範囲内でしか取得できない
正解:エ.分配可能額の範囲内でしか取得できない
解説:株主との合意による自己株式の取得(会社法156条1項の決定に基づくもの・157条のもの)により株主に交付する金銭等の帳簿価額の総額は、効力発生日の分配可能額を超えてはならない(461条1項2号・3号)。剰余金の配当と同じ財源規制で、資本金・準備金の額や純資産額が基準ではない。単元未満株式の買取り(192条)など、この規制がかからない取得もある。
根拠: 会社法 第461条 (出典: e-Gov法令検索)
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問73.会社法上、連結計算書類を作成しなければならない株式会社として、最も適切なものはどれか。
- ア.事業年度の末日に大会社であり、有価証券報告書の提出義務がある株式会社
- イ.事業年度の末日に大会社であり、有価証券報告書の提出義務がない株式会社
- ウ.事業年度の末日に大会社でなく、有価証券報告書の提出義務がある株式会社
- エ.事業年度の末日に大会社でなく、有価証券報告書の提出義務がない株式会社
正解:ア.事業年度の末日に大会社であり、有価証券報告書の提出義務がある株式会社
解説:事業年度の末日において大会社であって、金融商品取引法24条1項により有価証券報告書を提出しなければならない株式会社は、その事業年度の連結計算書類を作成しなければならない(会社法444条3項)。大会社であることと有価証券報告書の提出義務があることの両方にあてはまる会社が義務を負い、それ以外の会計監査人設置会社は任意に作成できる(同条1項)。
根拠: 会社法 第444条 (出典: e-Gov法令検索)
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問74.社債に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- ア.社債は株主総会の特別決議がなければ発行できない
- イ.株式会社のみならず持分会社も社債を発行できる
- ウ.社債は登記しなければ効力を生じない
- エ.社債権者は議決権を有し株主と同等の地位を持つ
正解:イ.株式会社のみならず持分会社も社債を発行できる
解説:社債は会社が資金調達のため発行する債務証券で、株式会社・持分会社いずれも発行可能であり、原則として取締役会等の決定で発行できる(会社法676条以下)。
根拠: 会社法 第676条 (出典: e-Gov法令検索)
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問75.取締役が職務を行うにつき善意でかつ重大な過失がない場合に、会社に対する任務懈怠責任(会社法423条1項)の一部を株主総会の決議によって免除する制度について、必要な決議と免除できる額の限度の組み合わせとして、最も適切なものはどれか。
- ア.普通決議/賠償責任額から最低責任限度額を控除した額まで
- イ.特別決議/賠償責任額の2分の1に相当する額まで
- ウ.特別決議/賠償責任額から最低責任限度額を控除した額まで
- エ.普通決議/賠償責任額の2分の1に相当する額まで
正解:ウ.特別決議/賠償責任額から最低責任限度額を控除した額まで
解説:役員等が職務を行うにつき善意でかつ重大な過失がないときは、賠償の責任を負う額から最低責任限度額(代表取締役は報酬等の6年分、業務執行取締役等は4年分など)を控除して得た額を限度として、株主総会の決議によって免除できる(会社法425条1項)。この株主総会の決議は特別決議である(309条2項8号)。「2分の1」を限度とする定めは無い。なお、責任の全部の免除には総株主の同意が必要である(424条)。
根拠: 会社法 第425条 (出典: e-Gov法令検索)