2級電気通信工事施工管理技士(第一次検定)「電気通信工学等」出題ポイント解説
2級電気通信工事施工管理技士 第一次検定「電気通信工学等」の出題ポイントを整理。電気工学の基礎(オームの法則・キルヒホッフ・交流回路・力率・三相交流・電磁誘導・半導体)と、電気通信工学(変調復調・標本化定理・PCM・誤り検出・多重化)、有線/無線通信、ネットワーク技術(OSI参照モデル・TCP/IP)、ディジタル技術(論理回路・進数変換)の頻出論点を体系化して解説します。2級では概略の知識が問われるため、用語・原理・公式を中心に押さえましょう。
※受験料・試験日程・合格基準・出題範囲は改定される場合があります。最新情報は必ず全国建設研修センターの公式情報でご確認ください。
出題傾向
- 分野: 電気工学・電気通信工学・有線/無線通信・ネットワーク技術・ディジタル技術
- 出題形式: 四肢択一式。65問中40問を選択解答(一部分野は必須)
- 合格目標: 第一次検定は全体で60%以上の正答が必要
- 2級では概略レベルの知識が中心。用語の意味・原理・基本公式を確実に押さえる
頻出論点1: 電気工学の基礎 - 直流回路
- オームの法則: 電圧V=電流I×抵抗R。直流回路計算の基本
- 合成抵抗: 直列は各抵抗の和、並列は逆数の和の逆数。並列合成は最小の抵抗より小さくなる
- キルヒホッフの法則: 第1法則(電流則)は接点で流入=流出、第2法則(電圧則)は閉回路で起電力の和=電圧降下の和
- 電力・電力量: P=VI=I²R、電力量W=Pt。抵抗で消費される電力はジュール熱となる
頻出論点2: 電気工学の基礎 - 交流回路と三相交流
- 実効値: 正弦波交流の実効値は最大値の1/√2。周波数・周期・位相で表す
- RLC回路: 抵抗Rは電圧電流同相、コイルLは電流が90°遅れ、コンデンサCは電流が90°進む
- 力率: 皮相電力に対する有効電力の比=cosθ。力率が低いと電流が大きくなり損失が増える
- 三相交流: Y結線とΔ結線がある。三相電力P=√3×線間電圧×線電流×力率
- 電磁誘導: 磁束の変化により起電力が生じる(ファラデーの法則)。レンツの法則で向きを判断
頻出論点3: 半導体とディジタル技術の基礎
- 半導体素子: ダイオード(整流作用)・トランジスタ(増幅/スイッチング)・サイリスタ・FETの基本動作
- 論理回路: AND・OR・NOT・NAND・NOR・XORの真理値表。ド・モルガンの定理
- 進数変換: 2進数・10進数・16進数の相互変換。1バイト=8ビット=0〜255(10進)
- フリップフロップ: 1ビットの記憶素子。RS-FF、D-FF、JK-FFなどの種類
頻出論点4: 電気通信工学 - 変調・復調
- アナログ変調: AM(振幅変調)・FM(周波数変調)・PM(位相変調)。FMは雑音に強いが占有帯域が広い
- ディジタル変調: ASK(振幅)・FSK(周波数)・PSK(位相)・QAM(直交振幅変調)。QAMは多値化により伝送効率が高い
- 変調の目的: 高周波電波での効率的な空中伝搬、周波数の有効利用、多重化を可能にする
- 復調: 受信側で元の信号を取り出す処理。同期検波・包絡線検波などの方式がある
頻出論点5: 電気通信工学 - 標本化・PCM・誤り制御
- 標本化定理: 信号の最高周波数の2倍以上の周波数で標本化すれば原信号を復元できる(ナイキスト定理)
- PCM: 標本化→量子化→符号化の3段階でアナログ信号を2進符号に変換する。量子化雑音は量子化ステップに依存
- 誤り検出: パリティチェック・CRC(巡回冗長検査)・チェックサム。CRCはバースト誤りの検出能力が高い
- 誤り訂正: ハミング符号・畳み込み符号・リードソロモン符号。FEC(前方誤り訂正)は受信側で訂正する
頻出論点6: 電気通信工学 - 多重化
- FDM(周波数分割多重): 周波数帯域を分割して複数信号を同時伝送。アナログ伝送で多用された
- TDM(時分割多重): 時間軸を分割して複数信号を時系列に乗せる。ディジタル伝送の基本
- WDM(波長分割多重): 光ファイバで異なる波長の光を多重化。CWDM・DWDMがある
- CDM(符号分割多重): スペクトラム拡散により同一帯域に多重化。移動体通信で利用
頻出論点7: 有線通信と光ファイバ
- 光ファイバの原理: コア(屈折率高)とクラッド(屈折率低)の境界での全反射により光を伝搬
- 種類: シングルモードファイバ(SMF)は長距離・高速向け、マルチモードファイバ(MMF)は構内・短距離向け
- 損失: 接続損失・曲げ損失・吸収損失。1.31μm帯と1.55μm帯が低損失
- WDM: 1本の光ファイバに複数波長を多重化し伝送容量を増大させる
頻出論点8: 無線通信とアンテナ
- 電波の周波数帯: VLF/LF/MF/HF/VHF/UHF/SHF/EHF。周波数が高いほど直進性が強く、低いほど回り込みやすい
- アンテナの種類: ダイポール・八木・パラボラ・ホーン。指向性・利得・偏波で特性が決まる
- 伝搬: 自由空間伝搬・地上波・対流圏波・電離層反射。マイクロ波は直進性が強く見通し距離が制限される
- 移動体通信: セルラー方式(4G LTE・5G NR)。基地局のセル設計でカバレッジを確保
頻出論点9: ネットワーク技術 - OSI参照モデルとTCP/IP
- OSI参照モデル: 第1層物理〜第7層アプリケーションの7階層。各層が独立した役割を持つ
- TCP/IP: 4階層モデル(リンク層・インターネット層・トランスポート層・アプリケーション層)。インターネットの基本プロトコル
- IPアドレス: IPv4は32ビット(4オクテット)、IPv6は128ビット。クラスフルとCIDR表記
- サブネット: ネットワーク部とホスト部をサブネットマスクで分ける。/24は255.255.255.0で256個のアドレス
- LAN: イーサネット(IEEE 802.3)。CSMA/CD(半二重)から全二重スイッチングへ進化
効果的な学習法
電気通信工学等は範囲が広いですが、2級では概略レベルの知識が問われます。当サイトの一問一答で繰り返し演習し、用語・原理・基本公式を定着させましょう。あわせて電気通信設備の出題ポイントへ進むと、ここで学んだ理論が実際の設備の理解に直結します。
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