電験一種 一次の合格体験記【30代電力エンジニア・40代工場主任・20代大学院出】
※本記事は学習の進め方を示す体験記スタイルです。受験者像は属性別の典型例として記述しており、特定の個人を指すものではありません。
電験一種(第一種電気主任技術者)一次試験に挑む受験者の代表的な3パターン(電験二種合格者・科目合格制度活用の社会人・大学院新卒)の合格までの進め方を体験記スタイルでまとめました。学習時間配分・教材選び・つまずきと克服法・キャリア活用までを具体的に整理し、これから電験一種一次に挑戦する方が自分に近いケースを参考にできる構成にしています。
※受験料・試験日程・合格基準等は改定される場合があります。最新情報は必ず電気技術者試験センターの公式情報でご確認ください。
- ケース①:30代男性/電力会社系列の電気エンジニア・電験二種合格者・500時間で一発合格
- ケース②:40代男性/大規模工場の主任技術者候補・1,200時間・3年計画で科目合格制度活用
- ケース③:20代女性/大学院出(電気工学修士)・1,000時間・新卒就活で活用
ケース①:30代男性・電験二種合格者が500時間で一発合格
受験動機
電力会社系列の保守エンジニアとして10年勤務、5年前に電験二種を取得。会社内で500kV超の超高圧変電所の保守監督業務に異動するチャンスが出てきたため、二種では監督できない領域をカバーする電験一種を取得することにしました。30代前半・独身・電気工学系大卒・学習時間確保しやすい職場環境です。
学習時間累計と配分
| 期間 | 内容 | 学習時間 |
|---|---|---|
| 1〜2ヶ月目 | 応用数学補強(ベクトル解析・偏微分方程式・複素関数) | 80時間 |
| 3〜4ヶ月目 | 理論・電力のテキスト周回 | 120時間 |
| 5〜6ヶ月目 | 機械・法規のテキスト周回 | 120時間 |
| 7〜8ヶ月目 | 過去問10年分を2周(科目別演習) | 120時間 |
| 直前1ヶ月 | 過去問3周目+苦手分野総復習 | 60時間 |
| 累計 | 8ヶ月で4科目一発合格 | 約500時間 |
平日1.5時間(夜21〜22時30分)、休日4時間×2の週15時間ペースを死守。二種合格直後の学習リズムを保ったまま一気に一種へ進んだのが奏功しました。
つまずきと克服法
- ベクトル解析:grad/div/rot の物理的意味が直感的に理解できず最初の2週間は苦戦。「電磁気学のマクスウェル方程式と紐付けて理解」したことで一気に視界が開けた
- パワエレ応用回路:マルチレベルインバータ・PWM変調の応用は二種にはなかった論点。完マス機械を3周+YouTubeの解説動画で克服
- 電技解釈の細部:法規は条文の細部まで問われ、条文番号と内容の対応暗記が必要。過去10年分の出題条文を一覧化して反復
使用教材
- 完全マスター電験一種シリーズ(オーム社)4冊
- 電験一種一次試験完全解答(電気書院)10年分
- ベクトル解析の入門書(裳華房)
- 当サイトの電験一種(一次)一問一答(通勤電車スキマ学習)
ケース②:40代男性・大規模工場の主任技術者候補が1,200時間・3年計画で合格
受験動機
40代前半、自動車部品工場の電気保安担当として15年勤務。工場の特別高圧受電容量が拡大予定で、17万V超の主受電設備を管理するためには電験一種が必要になったため挑戦。電験三種は20代で取得、二種は30代後半で取得済。家庭持ち(小学生の子2人)で学習時間は1日1時間が限界の環境です。
3年計画の組み立て
| 年度 | 受験科目 | 学習時間 |
|---|---|---|
| 1年目 | 理論・法規(合格) | 400時間 |
| 2年目 | 電力(合格)/機械(不合格) | 350時間 |
| 3年目 | 機械(合格・一次完全合格) | 450時間 |
| 累計 | 3年間で4科目合格 | 約1,200時間 |
平日は通勤電車の往復1時間+夜30分、休日は2時間程度の週8〜10時間ペース。3年計画と割り切ったことで生活との両立が可能になりました。
科目合格制度活用のコツ
- 1年目に理論・法規から固めた。理論は他科目の土台、法規は短期集中で得点しやすい
- 2年目に電力を狙い、機械は3年目に独立対策。機械は範囲最大のため独立年でじっくり
- 不合格科目は翌年すぐに再挑戦。3年以内なら合格済科目の免除が効くため計画的に
つまずきと克服法
- 機械の自動制御理論:状態空間表現・現代制御理論が初見で大苦戦。3年目は思い切って通信講座(添削付き)を追加投資し克服
- 電力系統解析:%インピーダンス法・対称座標法の応用に時間がかかった。過去問の数値だけ変えて自作問題を作る勉強法で定着
- 学習時間確保:通勤電車での当サイト一問一答活用+休日の図書館自習が時間捻出の鍵
ケース③:20代女性・電気工学修士が1,000時間で新卒就活に活用
受験動機
20代後半、電気工学系大学院修士課程在学中(パワーエレクトロニクス研究室)。修士論文の傍ら大手電力会社・重電メーカーへの就職活動で他の応募者と差別化するため電験一種に挑戦。修士1年から学習開始、修士2年で一次合格を目標に設定しました。電験三種・二種は学部時代に取得済。
学習時間配分(修士1〜2年)
| 期間 | 内容 | 学習時間 |
|---|---|---|
| 修士1年4〜9月 | 応用数学の再習+理論テキスト周回 | 250時間 |
| 修士1年10〜3月 | 電力・機械のテキスト周回 | 250時間 |
| 修士2年4〜6月 | 法規テキスト+過去問10年分1周 | 200時間 |
| 修士2年7〜8月 | 過去問2〜3周+直前期総復習 | 300時間 |
| 累計 | 1年4ヶ月で4科目一発合格 | 約1,000時間 |
大学院生ならではの強みと活用法
- 応用数学(ベクトル解析・偏微分方程式)が大学講義で習得済のため、社会人より数学補強時間が大幅短縮
- 研究室のパワエレ知識が機械科目に直結。インバータ・コンバータの応用回路で大幅得点
- 大学図書館で過去問・専門書が無料利用できる環境を最大活用
- 同期や教授との議論を通じて、独学では気付けない論点を補強
就活での活用
修士2年の8月に一次合格、10月の合格発表後すぐに大手電力会社・重電メーカー数社にエントリー。「電験一種一次合格」を履歴書・職務経歴書の冒頭に記載したところ、書類選考通過率が体感で大幅にアップ。最終的に大手電力会社の技術系総合職に内定し、入社後すぐに二次試験対策を再開する計画です。新卒で一次合格者というレアな経歴は、面接でも強力なアピール材料になりました。
3パターン共通の学習ポイント
- 応用数学を最初に補強:ベクトル解析・偏微分方程式・複素関数論は学習開始直後の1〜2ヶ月で集中投資
- 過去問10年分を最低2〜3周:パターン暗記レベルまで反復し、本番で条件反射で式が出るレベルに
- 科目合格制度を前提に2〜3年計画:1年目4科目一括は無理せず、得意科目から固める分割戦略
- 機械は時間が必要:範囲最大かつパワエレ・自動制御まで含むため独立年での集中対策が王道
- 当サイト一問一答でスキマ学習:通勤電車・休憩時間でも論点反復を継続
- 本番は解ける問題から:難問は後回し、マーク漏れチェックを必ず3分残す
- 二次試験を見据えて一次対策:論述・記述に展開できる本質理解を意識した学習
二次試験への準備の方向性
一次合格後は二次試験(記述式:電力・管理+機械・制御)に進みます。一次合格年と翌年の2回チャンスがあるため、3パターンとも初年度は感覚を掴むつもりで受験し、翌年の本気合格を狙う2年計画が現実的。具体的には以下を実行します。
- 過去問10年分を実際の試験時間(電力・管理120分/機械・制御120分)で手書き再現
- 論述問題は模範解答を写経して論理展開のパターンを身体に染み込ませる
- 計算問題は途中式を必ず残し、部分点を取りに行く解答スタイルを徹底
- 記述慣れのために毎週末A4用紙10枚ぶんの手書き演習を継続
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まとめ
- 電験二種合格者なら約500時間・8ヶ月で一発合格を狙える(ケース①)
- 社会人は1,200時間・3年計画+科目合格制度が現実解(ケース②)
- 大学院生は1,000時間・修士在学中合格で新卒就活に強力(ケース③)
- 応用数学(ベクトル解析・偏微分方程式)の補強が独学合格の鍵
- 過去問10年分を3周+当サイト一問一答でスキマ学習が王道
- 一次合格直後から二次対策に着手し、2年計画で最終合格を狙う
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