色彩検定UC級の重要用語集|色のユニバーサルデザイン・色覚の多様性を解説
色彩検定UC級(文部科学省後援・色彩検定協会/AFT)の学習でよく出てくる用語を、「ユニバーサルデザイン・色覚に関する用語」「配色の工夫・見え方に関する用語」「色彩の基礎・実践に関する用語」の3カテゴリに分けてまとめました。UC級は色のユニバーサルデザイン(カラーユニバーサルデザイン)に特化した独立級で、色覚の多様性や高齢者の見え方、見分けやすい配色などが出題範囲です。用語の意味を押さえておくと、参考書や問題集の解説がぐっと読みやすくなります。最新情報は必ず色彩検定協会 公式情報でご確認ください。
※出題範囲・検定方式は変わる場合があります。最新情報は必ず色彩検定協会 公式情報でご確認ください。
ユニバーサルデザイン・色覚に関する用語
- ユニバーサルデザイン(ゆにばーさるでざいん)
- 年齢・性別・障がいの有無や能力の違いにかかわらず、できるだけ多くの人が利用しやすいように、はじめから製品・環境・情報を設計しようとする考え方。UD(ユーディー)と略される。
- カラーユニバーサルデザイン(からーゆにばーさるでざいん)
- 色覚の多様性に配慮し、できるだけ多くの人に情報が正しく伝わるように色づかいを工夫する考え方。CUD(シーユーディー)と略され、色彩検定UC級の中心となるテーマ。
- 色覚の多様性(しきかくのたようせい)
- 色の見え方・感じ方が人によって異なり、さまざまなタイプがあるという考え方。一部の色の組み合わせが見分けにくい人や、加齢で見え方が変わる人がいることを前提に、尊重してとらえる見方。
- バリアフリー(ばりあふりー)
- すでにある障壁(バリア)を取り除いて、利用しにくさを後から解消しようとする考え方。はじめから多くの人に配慮するユニバーサルデザインとは出発点が異なる。
- C型(しーがた)
- 多くの人に共通する一般的な色の見え方のタイプを表す呼び方。色彩検定では色覚のタイプを型として中立的に表し、見分けにくい色の組み合わせを考えるときの基準になる。
- P型(ぴーがた)
- 赤系の光を感じる錐体の働きに関わる色覚のタイプ。赤と緑など特定の色の組み合わせが見分けにくくなる場合があるとされ、配色の工夫を考えるうえで押さえておきたい型のひとつ。
- D型(でぃーがた)
- 緑系の光を感じる錐体の働きに関わる色覚のタイプ。P型と同様に、赤と緑などの組み合わせが見分けにくくなる場合があるとされる型のひとつ。
- T型(てぃーがた)
- 青系の光を感じる錐体の働きに関わる、比較的まれな色覚のタイプ。青と緑、黄と紫などの組み合わせが見分けにくくなる場合があるとされる型のひとつ。
- 錐体細胞(すいたいさいぼう)
- 網膜にある視細胞のひとつで、明るい場所で働き色を感じる細胞。感度の異なるL(長波長)・M(中波長)・S(短波長)の三種類があり、その働き方の違いが色覚の多様性に関わる。
- 桿体細胞(かんたいさいぼう)
- 網膜にある視細胞のひとつで、暗い場所で働き明暗を感じる細胞。色はほとんど識別しないが、弱い光に敏感で、薄暗い環境での見え方を支える。
- 水晶体の黄変(すいしょうたいのおうへん)
- 加齢にともない、目のレンズにあたる水晶体が少しずつ黄ばんでいく現象。青系の色が見えにくくなったり、色が全体に黄みを帯びて見えたりする一因になる。
- 白内障(はくないしょう)
- 水晶体が白く濁ることで、ものがかすんで見えたり、色のコントラストが弱まったりする状態。高齢者の見え方を考えるうえで、UC級でも理解しておきたい背景のひとつ。
- ロービジョン(ろーびじょん)
- 視力や視野などに見えにくさがあり、日常生活に不便を感じる状態。色だけでなく、文字の大きさやコントラストへの配慮も求められる、UDで意識すべき利用者像のひとつ。
- 明所視(めいしょし)
- 十分に明るい環境で、主に錐体細胞が働いて色を感じている状態の見え方。日中や明るい室内での、色を識別できる見え方のこと。
- 暗所視(あんしょし)
- 暗い環境で、主に桿体細胞が働いて明暗を感じている状態の見え方。色はほとんど識別できず、夜間や薄暗い場所での見え方のこと。
- 加齢による見え方の変化(かれいによるみえかたのへんか)
- 年齢を重ねるにつれ、水晶体の黄変や明るさへの順応の低下などにより、色やコントラストの見え方が変わっていくこと。高齢者に配慮した配色を考える前提になる。
配色の工夫・見え方に関する用語
- 明度差(めいどさ)
- 隣り合う色どうしの明るさ(明度)の違いの大きさ。明度差が大きいほど境目がはっきりし、色の見分けやすさや文字の読みやすさにつながる、UDで重視される要素。
- コントラスト(こんとらすと)
- 背景と図、隣り合う色などの差(明暗・色みの違い)の大きさ。コントラストが十分にあると見分けやすく読み取りやすくなり、不足すると見えにくくなる。
- セパレーション(せぱれーしょん)
- 見分けにくい色どうしの境目に、白・黒・灰色などの別の色をはさんで分離させる工夫。色の差が小さくても境界がはっきりし、見分けやすさを高められる。
- ハッチング(はっちんぐ)
- 色の塗り分けだけに頼らず、斜線・点・網かけなどの模様(パターン)を加えて領域を区別する工夫。色が見分けにくい場合でも、模様の違いで識別できるようにする。
- 色以外の手がかり(いろいがいのてがかり)
- 色だけでなく、文字・記号・形・位置・模様などを併用して情報を伝える工夫。色の見え方に左右されず、多くの人に正しく伝わるようにするための基本的な考え方。
- 見分けにくい色の組み合わせ(みわけにくいいろのくみあわせ)
- 赤と緑、オレンジと黄緑など、色覚のタイプによっては区別しづらくなることがある色の組み合わせ。UC級では、こうした組み合わせを避ける・工夫することを学ぶ。
- 推奨配色(すいしょうはいしょく)
- できるだけ多くの人が見分けやすいように選ばれた、推奨される色の組み合わせ。明度差や色みの差を確保し、見分けにくい色の組み合わせを避けることで作られる。
- 視認性(しにんせい)
- 対象がどれだけ見つけやすく、はっきり認められるかの度合い。背景との明度差が大きいほど高まり、標識や案内表示の見やすさに関わる。
- 誘目性(ゆうもくせい)
- 意識して探していなくても、自然と目を引きつける度合い。一般に暖色系や高彩度の色は誘目性が高く、注意を促す表示などに用いられる。
- 明視性(めいしせい)
- 文字や図形などの意味・内容が、どれだけ正しく読み取りやすいかの度合い。背景との明度差が大きいほど高まり、可読性に深く関わる。
- 可読性(かどくせい)
- 文字や文章がどれだけ読みやすいかの度合い。文字色と背景のコントラストや文字の大きさ・書体などが影響し、案内・印刷物・画面づくりで重視される。
- 識別性(しきべつせい)
- 複数のものを色などによって見分けやすい度合い。路線図やグラフのように色で区別する場面で、色以外の手がかりも加えると、より多くの人が見分けやすくなる。
- 情報の多重化(じょうほうのたじゅうか)
- 一つの情報を、色だけでなく文字・形・位置など複数の手段で重ねて伝えること。どれか一つが伝わりにくくても、ほかの手がかりで補えるようにする工夫。
- 色だけに頼らない(いろだけにたよらない)
- 色の違いだけで情報を区別させず、文字や記号・模様などを併用するという、カラーユニバーサルデザインの基本原則。情報の多重化の考え方につながる。
- シミュレーション(しみゅれーしょん)
- さまざまな色覚のタイプでの見え方を、専用のツールやソフトで再現して確かめること。配色が多くの人に見分けやすいかどうかを、制作の段階で点検するのに役立つ。
- ピクトグラム(ぴくとぐらむ)
- 意味を絵記号で表した案内用のマーク。言語や色の見え方に左右されにくく情報を伝えられるため、色だけに頼らない表示の代表的な手段のひとつ。
色彩の基礎・実践に関する用語
- 色相(しきそう)
- 赤・黄・緑・青などの色味の違いを表す、色の三属性のひとつ。Hue(ヒュー)ともいう。見分けにくい組み合わせを考えるときの基本になる属性。
- 明度(めいど)
- 色の明るさの度合いを表す、色の三属性のひとつ。Value(バリュー)ともいう。UDでは、色どうしの明度差を確保することが見分けやすさの鍵になる。
- 彩度(さいど)
- 色の鮮やかさの度合いを表す、色の三属性のひとつ。Chroma(クロマ)ともいう。彩度が高いほど鮮やかで、低くなるほどくすんで灰色みを帯びる。
- 色の三属性(いろのさんぞくせい)
- 色相・明度・彩度の三つをまとめた呼び方。色を体系的にとらえ、配色の工夫を考えるための基本となる三つのものさし。
- PCCS(ぴーしーしーえす)
- 日本色研配色体系の略称。色相とトーン(色調)を組み合わせて色を体系的に表す方法で、色彩検定の配色の学習や説明の基本となる表色系。
- トーン(とーん)
- 明度と彩度を合わせてとらえた、色の調子(色調)のこと。「あざやかな」「うすい」「くらい」などの印象でまとめられ、配色の見え方や明度差を考えるときに役立つ。
- 補色(ほしょく)
- 色相環でちょうど向かい合う位置にある色どうしの関係。組み合わせると互いの色を強め合う一方、彩度が高いまま隣接させるとちらついて見えることがある点に注意が必要。
- 暖色(だんしょく)
- 赤・橙・黄など、見ると暖かさを感じさせる色味の系統。一般に誘目性が高く、注意を促す表示などに使われやすい色のグループ。
- 寒色(かんしょく)
- 青・青緑など、見ると冷たさを感じさせる色味の系統。水晶体の黄変の影響で、青系は高齢者には見えにくくなる場合がある点にも配慮したい。
- 加法混色(かほうこんしょく)
- 光(色光)を重ねて色をつくる混色。赤(R)・緑(G)・青(B)の光の三原色を混ぜるほど明るくなり、テレビやディスプレイの発色のもとになる。
- 減法混色(げんぽうこんしょく)
- 絵の具やインクなど、色料を混ぜて色をつくる混色。シアン(C)・マゼンタ(M)・イエロー(Y)の色の三原色を混ぜるほど暗くなり、印刷の発色のもとになる。
- Webアクセシビリティ(うぇぶあくせしびりてぃ)
- 年齢や障がい、利用環境にかかわらず、できるだけ多くの人がWebサイトの情報や機能を利用できるようにすること。文字色と背景のコントラスト確保などが含まれる。
- 公共サイン(こうきょうさいん)
- 駅・空港・施設・道路などに設けられる、案内・誘導・表示のためのサイン。不特定多数が利用するため、カラーユニバーサルデザインの配慮がとくに求められる。
- グレースケール変換(ぐれーすけーるへんかん)
- 配色を白黒(無彩色)に置きかえて、色みを取り除いた状態で見え方を確かめる方法。色相に頼らずに区別がつくか、つまり明度差が十分かを点検するのに役立つ。
- ベースカラー(べーすからー)
- 配色全体で最も大きな面積を占め、土台となる色。背景や全体の印象を決める役割を持ち、文字や図とのコントラストを確保する起点にもなる。
- 慣用色名(かんようしきめい)
- 古くから親しまれ、慣用的に使われてきた色の名前。「桜色」「空色」のように、色の見え方が人により異なる場面でも、名前で色を共有できる手がかりになる。
- 図と地(ずとじ)
- 注目される対象(図)と、その背景(地)の関係。文字や記号などの図を確実に伝えるには、地とのコントラストや明度差を十分に確保することが大切。
- ピクトグラム(ぴくとぐらむ)
- 意味を絵記号で表した図記号。トイレや非常口などで使われ、色だけに頼らず形で情報を伝えられるため、色のユニバーサルデザインで重視される手段の一つ。
- コントラスト比(こんとらすとひ)
- 文字と背景などの明るさの差を数値で表したもの。Webアクセシビリティの指針では一定以上の比を確保することが推奨され、誰にとっても読みやすい表示の目安になる。
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