行政書士試験の難易度と合格率【他の資格と比較】
行政書士試験は、年間約4〜5万人が受験する人気の法律系国家資格です。この記事では、行政書士試験の難易度・合格率を他の資格と比較しながら詳しく解説します。
- 行政書士の合格率の推移
- 試験の難易度レベル
- 他の法律系・人気資格との難易度比較
- 合格するためのポイント
行政書士とは?
行政書士は、官公署に提出する書類・権利義務に関する書類の作成を独占業務とする国家資格です。扱う書類の種類は1万種類以上にのぼり、独立開業が可能な「食える資格」として知られています。
| 試験名 | 行政書士試験 |
|---|---|
| 試験形式 | 5肢択一・多肢選択・記述式の併用 |
| 試験時間 | 3時間 |
| 受験料 | 10,400円 |
| 受験資格 | なし(誰でも受験可能) |
| 試験日 | 年1回(11月第2日曜日) |
| 実施機関 | 一般財団法人 行政書士試験研究センター |
行政書士試験は絶対評価です。300点満点中180点以上(60%)が合格ラインに加え、法令等50%以上・一般知識等40%以上の両方をクリアする必要があります。
行政書士試験の合格率の推移
行政書士試験の合格率は例年10〜15%で推移しています。以下は近年の合格率の推移です。
| 年度 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
|---|---|---|---|
| 令和元年(2019年) | 39,821 | 4,571 | 11.5% |
| 令和2年(2020年) | 41,681 | 4,470 | 10.7% |
| 令和3年(2021年) | 47,870 | 5,353 | 11.18% |
| 令和4年(2022年) | 47,850 | 5,802 | 12.13% |
| 令和5年(2023年) | 46,991 | 6,571 | 13.98% |
| 令和6年(2024年) | 約54,000 | 約7,000 | 12.90% |
合格率は10〜14%の範囲で推移しており、絶対評価のため年によっては合格率が上下します。近年は受験者が増加傾向にあり、試験の注目度が高まっています。
難易度を他の資格と比較
行政書士試験の難易度を、法律系や人気資格と比較してみましょう。
| 資格名 | 合格率 | 難易度 | 学習時間の目安 |
|---|---|---|---|
| 行政書士 | 約10〜15% | やや難〜難 | 600〜1,000時間 |
| 司法試験 | 約40%(予備試験含まず) | 超難 | 3,000〜8,000時間 |
| 司法書士 | 約4〜5% | 超難 | 3,000時間 |
| 社会保険労務士 | 約6〜7% | 難 | 800〜1,000時間 |
| 中小企業診断士(一次) | 約20〜30% | やや難 | 800〜1,000時間 |
| 宅地建物取引士 | 約15〜18% | 普通〜やや難 | 300〜400時間 |
| FP2級 | 約40〜50% | やや易しい | 150〜300時間 |
| 日商簿記2級 | 約20〜25% | 普通 | 250〜350時間 |
司法書士との比較
司法書士は合格率約4〜5%で行政書士より遥かに難関です。学習時間も3,000時間程度必要で、試験範囲・深さともに段違い。行政書士合格後のステップアップとして司法書士を目指す受験者も多くいます。
社会保険労務士との比較
社労士は合格率約6〜7%で行政書士よりやや難関。学習時間は行政書士と同程度ですが、労働・社会保険法令の細かな知識が要求され、選択式の足切りが厳しい試験です。
宅建士との比較
宅建士は合格率15〜18%、学習時間300〜400時間で行政書士より易しい試験です。民法・商法が重複するため、宅建士合格後のステップアップとして行政書士を目指す人も多くいます。
合格するためのポイント
1. 行政法を最優先で攻略
行政法は配点112点(全体の37%)と最大のウェイトを占めます。行政手続法・行政不服審査法・行政事件訴訟法・国家賠償法・地方自治法を中心に、条文と判例をしっかり押さえれば安定した得点源になります。目標は80点以上。
2. 民法は2020年改正を完全マスター
民法は76点(記述式含む)で、2020年4月施行の改正民法(債権法)に対応した学習が必須。錯誤の取消し化、消滅時効の二重構造、連帯債務の相対効化など改正点は頻出です。
3. 一般知識は足切り回避を最優先
一般知識(14問56点)は40%(6問24点)以上取らないと総合点に関係なく不合格です。文章理解3問は確実に取る・情報通信分野(個人情報保護法等)を固めることで足切り回避を狙います。
4. 記述式対策を怠らない
記述式は民法2問・行政法1問の計60点。択一だけで180点取るのは困難なため、記述式で30〜40点を確保する必要があります。40字以内でキーワードと条文要件を書く訓練を模試等で積みましょう。
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5. 学習期間は1年を確保する
独学の場合、1日2〜3時間の学習で約10ヶ月〜1年、合計600〜1,000時間が目安です。試験は年1回11月のため、前年12月〜当年1月頃から学習開始するのが理想的です。
まとめ
行政書士試験の難易度と合格率について、ポイントをまとめます。
- 合格率は毎年約10〜15%で推移
- 難易度は「やや難〜難」レベルで、独学合格も可能
- 絶対評価かつ2つの足切り(法令50%・一般知識40%)あり
- 行政法・民法で確実に得点することが合格のカギ
- 記述式対策も軽視せず、60点枠で30〜40点を狙う
- 一般知識の足切り回避が特に重要
行政書士は、しっかり準備すれば独学でも合格できる資格です。まずは問題演習から始めてみましょう。
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