1級土木施工管理技士(第一次検定)「土木一般・力学」出題ポイント解説
1級土木施工管理技士 第一次検定「土木一般・力学」の出題ポイントを整理。土工・コンクリート工・基礎工に加え、令和6年度の見直しで必須5問追加された力学(土質力学・構造力学・水理学)の頻出論点を、1級レベルの数値基準とともに体系化して解説します。専門土木・施工管理法の土台となる得点源分野です。
※受験料・試験日程・合格基準・出題範囲は改定される場合があります。最新情報は必ず全国建設研修センターの公式情報でご確認ください。
出題傾向
- 分野: 土工・コンクリート工・基礎工・力学(土質力学/構造力学/水理学)
- 出題形式: 四肢択一式。第一次検定は101問出題70問解答で全体60%以上が必要
- 令和6年度の見直しで力学が必須5問追加され、計算問題の比重が増加
- 1級では原理の理解に加え、数値基準・配合計算・力学の計算過程まで問われる
頻出論点1: 土工 - 土質調査と土量変化率
- 土質調査: 標準貫入試験(N値)・スウェーデン式サウンディング・平板載荷試験・原位置せん断試験など。室内試験では含水比・粒度・コンシステンシー(液性限界・塑性限界)・締固め・一軸/三軸圧縮試験を区別する
- 土量変化率: 地山を1としたとき、ほぐした土量比をL(一般に1.1〜1.4程度)、締固めた土量比をC(一般に0.85〜0.95程度)で表し、L>1>Cとなる
- 運搬土量・盛土必要土量の算定や土量配分計画は変化率を用いて行う
頻出論点2: 土工 - 盛土と締固め・最適含水比
- 締固め: 締固め曲線の頂点が最大乾燥密度と最適含水比。一般に道路盛土では締固め度90〜95%以上を管理基準とする
- 機械選定: ロードローラ・タイヤローラは粒度のよい砂・礫質土、振動ローラは砂質土、タンピングローラは含水比の高い粘性土に適する
- 盛土施工: 一層の敷均し厚さは路体で30〜45cm程度、路床で20cm程度以下。締固め後の仕上り厚さを管理する
- 締固め管理は乾燥密度(締固め度)・空気間隙率・飽和度・現場CBRなどで判定する
頻出論点3: 土工 - 軟弱地盤対策工法と法面保護
- 圧密・脱水: プレローディング工法・サンドドレーン工法・ペーパードレーン工法・真空圧密工法で圧密沈下を促進
- 締固め・固結: サンドコンパクションパイル工法・バイブロフローテーション工法(締固め)、深層混合処理工法・生石灰パイル工法(固結)
- 荷重軽減・置換: 軽量盛土工法・押え盛土工法・緩速載荷工法・置換工法
- 法面保護: 植生工(種子吹付け・張芝)は緑化と侵食防止、構造物工(モルタル吹付け・コンクリート枠工・吹付枠工・グラウンドアンカー)は崩落のおそれがある法面に用いる
頻出論点4: コンクリート工 - 材料と配合設計
- 材料: セメント・水・細骨材・粗骨材・混和材料からなる。混和材(フライアッシュ・高炉スラグ微粉末・膨張材)と混和剤(AE剤・減水剤・AE減水剤・流動化剤)を区別する
- 配合設計: 水セメント比は一般に65%以下(耐久性確保)、水密性が必要な場合は55%以下を目安。所要のワーカビリティーが得られる範囲で単位水量はできるだけ小さくする(一般に175kg/m³以下)
- スランプ: 一般構造物で8〜12cm程度。AE剤による連行空気量は4〜7%程度を標準とし、ワーカビリティー改善と凍害抵抗性を高める
頻出論点5: コンクリート工 - 運搬・打込み・締固め・養生
- 運搬・打込み: 練混ぜから打終わりまでの時間は外気温25℃以下で2時間、25℃を超える場合1.5時間以内。打込み時の自由落下高さは1.5m以下とし材料分離を防ぐ
- 締固め: 内部振動機を鉛直に挿入し、間隔は50cm以下、下層に10cm程度挿入して一体化。1か所5〜15秒程度
- 打継目: 水平打継目はレイタンスを除去し、鉛直打継目は型枠を強固にして締固める。打重ね時間間隔の限度を守りコールドジョイントを防止
- 養生: 普通ポルトランドセメントで湿潤養生は日平均気温15℃以上で5日以上。寒中(日平均4℃以下)・暑中(25℃超)・マスコンクリートは温度ひび割れに留意する
頻出論点6: コンクリート工 - 鉄筋と品質管理
- 鉄筋: かぶりは耐久性・耐火性・付着の確保のため確保する。継手は重ね継手・ガス圧接継手・機械式継手。重ね継手の長さや継手位置の集中回避が問われる
- 品質管理: 受入検査でスランプ・空気量・塩化物含有量(原則0.30kg/m³以下)・圧縮強度を確認。圧縮強度試験は所定の材齢で実施する
- 劣化対策として中性化・塩害・凍害・アルカリシリカ反応の抑制が重要
頻出論点7: 基礎工 - 既製杭と場所打ち杭
- 既製杭: 打込み工法(打撃・バイブロハンマ)と埋込み工法(プレボーリング・中掘り・回転圧入)。市街地では騒音・振動の少ない埋込み工法が多用される
- 場所打ちコンクリート杭: オールケーシング工法・アースドリル工法・リバースサーキュレーション工法・深礎工法。孔壁の崩壊防止(ケーシング・安定液・水頭差)が要点
- 杭は支持杭(先端支持)と摩擦杭(周面摩擦)に大別され、群杭効果にも注意する
頻出論点8: 基礎工 - 直接基礎・ケーソン・土留め支保工
- 直接基礎: 良質な支持層が浅い場合に採用。支持力・沈下・滑動・転倒を検討し、底面は支持地盤に密着させる
- ケーソン基礎: オープンケーソン・ニューマチックケーソン。深い良質地盤への大規模基礎に用いる
- 土留め支保工: 親杭横矢板・鋼矢板・ソイルセメント壁・地中連続壁。支保工は切梁・腹起しやアンカー方式。掘削底面はヒービング(粘性土)・ボイリング(砂質土)・盤ぶくれに注意する
頻出論点9: 力学 - 構造力学・土質力学・水理学
- 構造力学: 力のつり合い(ΣH=0・ΣV=0・ΣM=0)から反力を算定し、軸力・せん断力・曲げモーメント図(SFD・BMD)を求める。単純ばりの集中荷重は荷重位置で、等分布荷重は中央で曲げモーメント最大
- 土質力学: 土は土粒子・水・空気の三相。間隙比・含水比・透水係数で性質を表す。せん断強さτ=c+σ'tanφ(粘着力c・内部摩擦角φ)。土圧は主働・受働・静止に区別する
- 水理学: 静水圧は水深に比例。連続の式(流量=断面積×流速=一定)とベルヌーイの定理(位置・圧力・速度水頭の和が一定)。開水路は限界水深を境に常流・射流に区別する
効果的な学習法
土木一般・力学は範囲が広いものの、数値基準・配合計算・力学の計算過程を押さえれば得点源にできる分野です。当サイトの一問一答で繰り返し演習し、知識を定着させましょう。あわせて専門土木の出題ポイントへ進むと、土工・コンクリート工の知識が各構造物の理解に直結します。
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