2級電気工事施工管理技士(第一次検定)「電気工学」出題ポイント解説
2級電気工事施工管理技士 第一次検定「電気工学」の出題ポイントを整理。電気理論(オームの法則・直流交流回路・力率)、電気機器(変圧器・誘導電動機・直流機・整流回路)、電力系統(発電・送配電)、電気応用(照明・電熱)の頻出論点を体系化して解説します。計算問題と知識問題の両方が出るため、基本法則と公式を確実に押さえて得点源にしましょう。
※受験料・試験日程・合格基準・出題範囲は改定される場合があります。最新情報は必ず建設業振興基金の公式情報でご確認ください。
出題傾向
- 分野: 電気理論・電気機器・電力系統(発電/送配電)・電気応用(照明/電熱)
- 出題形式: 四肢択一式。計算問題と知識問題の両方が出題され、第一次検定では一部が必須解答、多くが選択解答
- 合格目標: 第一次検定は全体で60%以上の正答が必要
- オームの法則・力率・誘導電動機の同期速度など、公式を使った定番計算が得点しやすい
頻出論点1: 電気理論 - 直流回路とオームの法則
- オームの法則: 電圧V=電流I×抵抗R。回路計算の基本となる
- 合成抵抗: 直列接続は各抵抗の和、並列接続は抵抗の逆数の和の逆数。並列では合成抵抗は最小の抵抗より小さくなる
- キルヒホッフの法則: 第1法則(電流則)は接点で流入電流の和=流出電流の和、第2法則(電圧則)は閉回路で起電力の和=電圧降下の和
- 電力・電力量: 電力P=VI=I²R、電力量W=Pt。抵抗で消費される電力はジュール熱となる
頻出論点2: 電気理論 - 交流回路と力率
- 交流の表し方: 実効値は最大値の1/√2。正弦波交流は周波数・周期・位相で表す
- RLC回路: 抵抗Rは電圧と電流が同相、コイルL(誘導性)は電流が電圧より90°遅れ、コンデンサC(容量性)は電流が電圧より90°進む
- 力率: 皮相電力に対する有効電力の比で、cosθ で表す。力率=有効電力/皮相電力。力率が低いと同じ仕事に対し電流が大きくなり損失が増える
- 三相交流: Y結線(スター)とΔ結線(デルタ)があり、三相電力P=√3×線間電圧×線電流×力率で求める
頻出論点3: 電気理論 - 静電気・コンデンサ・電磁誘導
- コンデンサ: 静電容量C、蓄えられる電荷Q=CV。直列接続では合成容量が小さくなり、並列接続では各容量の和となる(抵抗と逆の関係)
- 電磁誘導: 磁束の変化により起電力が生じる(ファラデーの法則)。誘導起電力の向きは磁束の変化を妨げる向きに生じる(レンツの法則)
- 電磁力: 磁界中の電流に働く力(フレミング左手の法則)。電動機の原理となる。発電機はフレミング右手の法則
- コンデンサは電界にエネルギーを蓄え、コイルは磁界にエネルギーを蓄える
頻出論点4: 電気機器 - 変圧器
- 原理: 電磁誘導により交流電圧を変換する。一次・二次の電圧比は巻数比に等しく、電流比は巻数比の逆になる
- 損失と効率: 無負荷損(鉄損)と負荷損(銅損)からなる。鉄損は負荷に関係なく一定、銅損は負荷電流の2乗に比例する。鉄損=銅損のとき効率が最大となる
- 結線: Y-Δ、Δ-Y、Δ-Δ、Y-Y などの三相結線がある。並行運転には極性・電圧比・%インピーダンスなどの条件がある
頻出論点5: 電気機器 - 誘導電動機
- 同期速度: Ns=120f/p(f:周波数、p:極数)。回転速度は同期速度よりわずかに遅く、その差の割合をすべりsで表す
- 始動法: かご形は全電圧始動・スターデルタ始動・リアクトル始動など。スターデルタ始動は始動電流・始動トルクを1/3に低減する
- 速度制御: 周波数制御(インバータ)・極数変換・二次抵抗制御など。インバータ制御は省エネ効果が高い
- 三相誘導電動機の回転方向は、3線のうち2線を入れ替えると逆転する
頻出論点6: 電気機器 - 直流機・整流回路
- 直流電動機: 分巻・直巻・複巻があり、界磁と電機子の接続で特性が異なる。直巻電動機は始動トルクが大きく、無負荷で危険速度に達するおそれがある
- 直流発電機: 電機子の起電力と整流子・ブラシにより直流を取り出す
- 整流回路: 半導体(ダイオード・サイリスタ)により交流を直流に変換する。半波整流・全波整流・三相整流などがある
- サイリスタは点弧角の制御により直流出力電圧を可変できる
頻出論点7: 電力系統 - 発電
- 水力発電: 水の位置エネルギーを利用。出力は有効落差と流量に比例する。ダム式・水路式・揚水式などがある
- 火力発電: 燃料の燃焼熱で蒸気をつくりタービンを回す。汽力発電・コンバインドサイクル発電など。熱効率の向上が課題
- 太陽光発電: 太陽電池により光エネルギーを直接電気に変換。直流を発生するためパワーコンディショナで交流に変換する
- 風力発電: 風の運動エネルギーで風車を回す。出力は風速の3乗に比例する
頻出論点8: 電力系統 - 送配電と力率改善
- 送電: 高電圧で送電すると同じ電力を小さい電流で送れるため、電力損失(I²R)と電圧降下を低減できる
- 配電方式: 単相2線式・単相3線式・三相3線式・三相4線式。単相3線式は中性線を共用し、電圧降下・電力損失を抑えられる
- 力率改善: 進相コンデンサを負荷に並列接続し、遅れ無効電力を打ち消す。力率を改善すると線路電流が減り、電力損失・電圧降下が低減する
- 中性点接地方式(直接接地・抵抗接地・非接地など)は地絡時の対応に関わる
頻出論点9: 電気応用 - 照明と電熱
- 照明の用語: 光束(lm)・光度(cd)・照度(lx)・輝度。照度は単位面積あたりの光束で、点光源では距離の2乗に反比例する(逆2乗の法則)
- 光源: LEDは発光効率が高く長寿命で、白熱電球・蛍光灯から置き換えが進む。演色性は基準光源との色の見え方の近さを示す
- 電熱: 抵抗加熱・誘導加熱・誘電加熱・アーク加熱など。ジュール熱を利用する抵抗加熱が基本
- 照度計算では作業面の所要照度を確保するよう器具配置・台数を計画する
効果的な学習法
電気工学は計算問題と知識問題が混在しますが、基本法則と定番公式を押さえれば安定して得点できる分野です。当サイトの一問一答で繰り返し演習し、知識と計算手順を定着させましょう。あわせて電気設備の出題ポイントへ進むと、ここで学んだ機器や系統の知識が実際の設備の理解に直結します。
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