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日本語検定 1級「文法」の一問一答

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📖 日本語検定 1級「文法」の全75問と解説(一覧)

日本語検定 1級の文法に関する一問一答(全75問)の正解と解説の一覧です。上の一問一答で実際に解いてから、ここで復習・確認できます。

  1. 問1.「彼が来ないとは思わなかった」という文の「ない」を文法的に説明したとき、最も適切なものはどれか。

    • ア.「来ない」の「ない」は助動詞、「思わなかった」の「なかっ」も助動詞「ない」の連用形
    • イ.「来ない」の「ない」は助動詞、「思わなかった」の「なかっ」は補助形容詞
    • ウ.どちらの「ない」も形容詞である
    • エ.どちらの「ない」も補助形容詞である

    正解:ア.「来ない」の「ない」は助動詞、「思わなかった」の「なかっ」も助動詞「ない」の連用形

    解説:動詞「来る」に直接付く「ない」は打消の助動詞。「思わ(ない)」も動詞に付く打消の助動詞で、その連用形「なかっ」に過去「た」が付いた形。両方とも助動詞である。

  2. 問2.「美しくない」「静かでない」の「ない」と、「読まない」の「ない」の品詞の違いとして正しいものはどれか。

    • ア.前者は打消の助動詞、後者は補助形容詞
    • イ.前者は補助形容詞、後者は打消の助動詞
    • ウ.いずれも打消の助動詞
    • エ.いずれも補助形容詞

    正解:イ.前者は補助形容詞、後者は打消の助動詞

    解説:形容詞・形容動詞に付く「ない」は補助(形式)形容詞で、「は」を挟める(美しくはない)。動詞に付く「読まない」の「ない」は活用語尾に直接付く打消の助動詞。

  3. 問3.「先生がおっしゃった」は尊敬語の用法として正しい。

    正解:○(正しい)

    解説:「おっしゃる」は「言う」の尊敬語であり、目上の「先生」の動作を高める表現として正しい。

  4. 問4.文語の打消の助動詞「ず」の連体形として正しいものはどれか。

    • ア.ざる
    • イ.ね
    • ウ.ぬ
    • エ.ず

    正解:ウ.ぬ

    解説:打消「ず」の活用は「ず・ず・ず・ぬ・ね・○」(ず系列)と「ざら・ざり・○・ざる・ざれ・ざれ」(ざり系列)。連体形は「ぬ」。「ざる」も連体形だがこれはざり系列で、基本系列の連体形を問えば「ぬ」。

  5. 問5.「行かねばならない」の「ね」は何の活用形か。

    • ア.打消の助動詞「ぬ(ん)」の已然形
    • イ.完了の助動詞「ぬ」の連用形
    • ウ.終助詞「ね」
    • エ.打消の助動詞「ず」の已然形「ね」

    正解:エ.打消の助動詞「ず」の已然形「ね」

    解説:「ねば」の「ね」は文語の打消「ず」の已然形。已然形+接続助詞「ば」で順接の確定条件(…なければ)を表す古典文法の名残である。

  6. 問6.「私が先生に申し上げる」の「申し上げる」は謙譲語の用法として正しい。

    正解:○(正しい)

    解説:「申し上げる」は「言う」の謙譲語I。自分の動作をへりくだり、動作の向かう相手(先生)を立てる用法として正しい。

  7. 問7.次のうち、可能の意味で用いられている「られる」を含む文はどれか。

    • ア.この水はそのまま飲められる。
    • イ.先生が来られる。
    • ウ.昔のことが思い出される。
    • エ.子どもに泣かれる。

    正解:ア.この水はそのまま飲められる。

    解説:「飲められる」は可能。「来られる」は尊敬、「思い出される」は自発、「泣かれる」は受身(迷惑)。一語「られる」が四つの意味を持つ典型例。

  8. 問8.「故郷のことがしのばれる」の「れる」の意味はどれか。

    • ア.受身
    • イ.自発
    • ウ.尊敬
    • エ.可能

    正解:イ.自発

    解説:心情に関わる動詞(しのぶ・思う・案じる・泣く等)に付き「自然とそうなる」意を表すのが自発。意志に関わらず心が動く場合は自発と判断する。

  9. 問9.「お読みになられる」は二重敬語であり、規範的には不適切とされる。

    正解:○(正しい)

    解説:「お読みになる」で既に尊敬を表すのに尊敬「れる」を重ねており、二重敬語(過剰)。「お読みになる」または「読まれる」が適切とされる。

  10. 問10.「先生が話される」と同じ意味・用法の「れる/られる」を含む文はどれか。

    • ア.雨に降られる。
    • イ.あの頃が懐かしく感じられる。
    • ウ.部長が出席される。
    • エ.この問題は子どもにも解ける。

    正解:ウ.部長が出席される。

    解説:「話される」は尊敬。「出席される」も尊敬。「降られる」は受身、「感じられる」は自発、「解ける」は可能動詞(れる/られるではない)。

  11. 問11.「すべからく努力すべし」の「すべからく」の正しい用法はどれか。

    • ア.「すべて」と同義で、対象の全部を指す
    • イ.「すぐに」という意味で時間を表す
    • ウ.「ことごとく」と同義で例外がないことを表す
    • エ.「当然…すべきだ」と、下に「べし(べきだ)」を伴って呼応する

    正解:エ.「当然…すべきだ」と、下に「べし(べきだ)」を伴って呼応する

    解説:「すべからく」は「当然・ぜひとも」の意で、必ず下に「べし」を呼応させる副詞。「すべて」の意で使うのは誤用。

  12. 問12.五段動詞「行く」の使役は「行かせる」が規範的に正しい。

    正解:○(正しい)

    解説:五段動詞には使役の助動詞「せる」が付くため「行かせる」が正しい。「行かさせる」は不要な「さ」を入れた「さ入れ言葉」である。

  13. 問13.「彼はまるで子どものごとし」の「ごとし」の活用形として、「子どものごとき態度」の「ごとき」は何形か。

    • ア.連体形
    • イ.連用形
    • ウ.終止形
    • エ.已然形

    正解:ア.連体形

    解説:比況の助動詞「ごとし」は形容詞型活用で、連体形が「ごとき」。体言「態度」に連なるため連体形である。

  14. 問14.「行くまじ」の「まじ」の意味として最も適切なものはどれか。

    • ア.完了(…てしまった)
    • イ.打消推量・打消意志(…ないだろう・…まい)
    • ウ.尊敬(…なさる)
    • エ.希望(…たい)

    正解:イ.打消推量・打消意志(…ないだろう・…まい)

    解説:「まじ」は「べし」の打消にあたる助動詞で、打消推量・打消意志・禁止・不適当などを表す。現代語の「まい」に対応する。

  15. 問15.打消の助動詞「ず」の連体形は「ぬ」である。

    正解:○(正しい)

    解説:文語の打消「ず」の基本活用(ず系列)の連体形は「ぬ」。「知らぬ存ぜぬ」などに残る。

  16. 問16.「歌ったり踊ったりする」の「たり」の用法として正しいものはどれか。

    • ア.完了を表す助動詞
    • イ.断定の助動詞
    • ウ.二つ以上の動作を並列・列挙する並立助詞
    • エ.原因・理由を表す接続助詞

    正解:ウ.二つ以上の動作を並列・列挙する並立助詞

    解説:「…たり…たり」は動作・状態を並べて例示する並立助詞。原則として呼応して二回以上用いるのが規範的とされる。

  17. 問17.「泣いたり笑ったり」のように「たり」は呼応して用いるのが規範的だが、次のうち規範的に許容されにくい用法はどれか。

    • ア.本を読んだり音楽を聞いたりする。
    • イ.行ったり来たりを繰り返す。
    • ウ.食べたり飲んだりした。
    • エ.休日は買い物をしたりする。

    正解:エ.休日は買い物をしたりする。

    解説:「…たりする」と一回だけで例示する用法は口語的で、規範的文章では「…たり…たりする」と二回呼応させるのが望ましいとされる。

  18. 問18.「ないし」には「または」の意と「…から…まで」の範囲を表す意の両方がある。

    正解:○(正しい)

    解説:「ないし(乃至)」は選択(または)と範囲(AからBまで)の二用法をもつ。「五名ないし十名」は範囲の例。

  19. 問19.「雨が降ろうとも出かける」の「とも」の意味はどれか。

    • ア.逆接の仮定条件(たとえ…ても)
    • イ.並立(…も…も)
    • ウ.原因・理由(…ので)
    • エ.限定(…だけ)

    正解:ア.逆接の仮定条件(たとえ…ても)

    解説:「(意志・推量)…う/よう+とも」で「たとえ…ても」という逆接の仮定条件を表す。「降ろうとも」=たとえ降っても。

  20. 問20.「コーヒーないし紅茶を頼む」の「ないし」の意味はどれか。

    • ア.および(両方とも)
    • イ.または(どちらか)
    • ウ.しかし(逆接)
    • エ.つまり(言い換え)

    正解:イ.または(どちらか)

    解説:「ないし(乃至)」は「または」「あるいは」の意で選択を表す。また「A乃至B」で「AからBまでの範囲」を表す用法もある。

  21. 問21.「雨が降ろうとも出かける」の「とも」は逆接の仮定条件を表す。

    正解:○(正しい)

    解説:「(意志・推量)…う/よう+とも」は「たとえ…ても」という逆接の仮定条件を表す。

  22. 問22.「五名ないし十名が参加する」の「ないし」の意味として最も適切なものはどれか。

    • ア.五名と十名の両方
    • イ.五名すなわち十名
    • ウ.五名から十名までの範囲
    • エ.五名のうち十名

    正解:ウ.五名から十名までの範囲

    解説:数量を挟む「A乃至B」は「AからBまで」の範囲を表す用法。「または」の意と並ぶ「ないし」の二大用法の一つ。

  23. 問23.「明日は晴れるべきだ」の「べき」の用法が不適切とされる理由として正しいものはどれか。

    • ア.「べき」は過去にしか使えない
    • イ.「べき」は名詞に直接付くことができない
    • ウ.「べき」は否定文専用である
    • エ.「べき」は当然・義務を表すため、自然現象の単なる推量には用いにくい

    正解:エ.「べき」は当然・義務を表すため、自然現象の単なる推量には用いにくい

    解説:「べき」は当然・義務・適当を表す。意志の及ばない自然現象の推量には「晴れるはずだ/晴れるだろう」が適切で、「べき」は不自然。

  24. 問24.「彼が来られる」の「られる」は文脈によって尊敬・受身・可能・自発のいずれにもなりうる。

    正解:○(正しい)

    解説:「れる/られる」は一語で尊敬・受身・可能・自発の四つの意味をもち、文脈で判別する。

  25. 問25.「するべき」と「すべき」について、文語の規範に照らして正しい説明はどれか。

    • ア.文語「べし」はサ変動詞の終止形「す」に付くため「すべき」が本来の形
    • イ.「するべき」のみが正しく「すべき」は誤り
    • ウ.両者は意味が全く異なる
    • エ.「すべき」は名詞、「するべき」は動詞

    正解:ア.文語「べし」はサ変動詞の終止形「す」に付くため「すべき」が本来の形

    解説:「べし」は文語で終止形接続。サ変の文語終止形は「す」なので「すべき」が本来。口語では「するべき」も広く許容される。

  26. 問26.次の文のうち、主語と述語が正しく対応(係り受けが整合)している文はどれか。

    • ア.私の夢は、医者になりたいです。
    • イ.私の夢は、医者になることです。
    • ウ.私の夢は、医者になります。
    • エ.私の夢は、医者をしたいです。

    正解:イ.私の夢は、医者になることです。

    解説:「夢は…ことです」と名詞述語で受けるのが整合的。「医者になりたいです」では主語「夢は」と述語「なりたい」がねじれる(文のねじれ)。

  27. 問27.「ら抜き言葉」とは可能の「られる」から「ら」が脱落した「見れる」「食べれる」のような形を指す。

    正解:○(正しい)

    解説:上一段・下一段・カ変動詞の可能「られる」の「ら」が抜けた形(見れる・食べれる・来れる)をら抜き言葉という。

  28. 問28.「この問題は、解決するには時間がかかります。」を、主述のねじれを避けて整える場合、最も適切なものはどれか。

    • ア.この問題は、解決するには時間がかかります。
    • イ.この問題は、時間がかかるのを解決します。
    • ウ.この問題を解決するには、時間がかかります。
    • エ.この問題は、解決の時間をかかります。

    正解:ウ.この問題を解決するには、時間がかかります。

    解説:「この問題は」を主題のまま「時間がかかる」に直結させると主語が宙に浮く。「この問題を解決するには」と条件句にすれば述語と整合する。

  29. 問29.二重否定「知らないわけではない」が最終的に表す意味はどれか。

    • ア.全く知らない
    • イ.知っているふりをしている
    • ウ.知る必要がない
    • エ.少しは知っている(肯定寄り)

    正解:エ.少しは知っている(肯定寄り)

    解説:「ないわけではない」は二重否定で部分肯定。「全く知らないのではなく、ある程度は知っている」という含みを持つ。

  30. 問30.係助詞「こそ」は文語では已然形で結ぶ(係り結び)。

    正解:○(正しい)

    解説:文語の係り結びでは「ぞ・なむ・や・か」が連体形、「こそ」のみ已然形で結ぶ。

  31. 問31.「やらないでもない」という二重否定が表す意味として最も適切なものはどれか。

    • ア.場合によってはやってもよい(消極的肯定)
    • イ.絶対にやらない
    • ウ.必ずやる
    • エ.やる義務がある

    正解:ア.場合によってはやってもよい(消極的肯定)

    解説:「…ないでもない」は二重否定による消極的肯定。「やってもよい」「やらないこともない」という控えめな許容・容認を表す。

  32. 問32.敬語の連結で誤りとされる「お読みになられる」の問題点はどれか。

    • ア.謙譲語と尊敬語が混在している
    • イ.「お…になる」と「れる」の二重敬語(過剰)である
    • ウ.丁寧語が欠けている
    • エ.主語が省略されている

    正解:イ.「お…になる」と「れる」の二重敬語(過剰)である

    解説:「お読みになる」で既に尊敬を表しているのに、さらに尊敬「れる」を重ねた二重敬語。「お読みになる」または「読まれる」が適切。

  33. 問33.「知っていながら黙っていた」の「ながら」は逆接(…のに)の意である。

    正解:○(正しい)

    解説:「ながら」には同時動作のほか逆接の用法があり、「知っていながら」は「知っているのに」の意で逆接である。

  34. 問34.「先生が申される」という敬語表現の誤りはどれか。

    • ア.「れる」が余分である
    • イ.丁寧語にすべきである
    • ウ.「申す」は謙譲語のため尊敬の主語「先生」には使えない
    • エ.「申される」は二重尊敬である

    正解:ウ.「申す」は謙譲語のため尊敬の主語「先生」には使えない

    解説:「申す」は謙譲語で自分側の動作に使う。先生の動作には尊敬語「おっしゃる」を用い「先生がおっしゃる」とするのが正しい。

  35. 問35.「拝見させていただきます」の敬語上の問題として最も適切な指摘はどれか。

    • ア.尊敬語が含まれていない
    • イ.丁寧語が二つある
    • ウ.「させて」は受身である
    • エ.「拝見」と「いただく」で謙譲が過剰に重なっている

    正解:エ.「拝見」と「いただく」で謙譲が過剰に重なっている

    解説:「拝見する」自体が謙譲語であり、「させていただく」を重ねると謙譲の過剰。「拝見します」で十分とされる。

  36. 問36.次の文は文法的に正しいか。「全然問題ありません。」

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは、規範的には「全然」は打消・否定的表現と呼応させるべきとされ、肯定的に「問題ありません(=問題がない)」は否定を含むため一応呼応するものの、「全然大丈夫」のような肯定強調は俗用とされる。規範に照らせば「全然…ない」と否定表現に係らせるのが本来である。

  37. 問37.次の副詞のうち、下に打消(否定)を呼応させるのが正しいものはどれか。

    • ア.たいして
    • イ.きっと
    • ウ.必ず
    • エ.ぜひ

    正解:ア.たいして

    解説:「たいして…ない」のように打消と呼応する。「きっと・必ず」は肯定の推量・意志、「ぜひ」は願望・依頼と呼応する陳述副詞。

  38. 問38.「あえて…」と呼応させるのに最もふさわしい述語の形はどれか。

    • ア.あえて行く
    • イ.あえて言うまでもない
    • ウ.あえて美しい
    • エ.あえて三個

    正解:イ.あえて言うまでもない

    解説:「あえて」は「無理に・しいて」の意で、打消や「…までもない」と呼応する用法が代表的。「あえて言うまでもない」は定型的な呼応。

  39. 問39.「お客様が申された」は適切な敬語である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは、「申す」は謙譲語のためお客様の動作には使えない。尊敬語を用いて「お客様がおっしゃった」とするのが正しい。

  40. 問40.「よもや負けまい」の「よもや」と呼応する語はどれか。

    • ア.希望「たい」
    • イ.過去「た」
    • ウ.打消推量「まい」
    • エ.断定「だ」

    正解:ウ.打消推量「まい」

    解説:「よもや」は「まさか…ないだろう」の意の陳述副詞で、打消推量「まい」と呼応する。

  41. 問41.「もし雨が降ったら」の「もし」が要求する呼応形として正しいものはどれか。

    • ア.断定(…だ)
    • イ.過去(…た)
    • ウ.命令(…せよ)
    • エ.仮定条件(…たら・…ば・…なら)

    正解:エ.仮定条件(…たら・…ば・…なら)

    解説:「もし」は仮定の陳述副詞で、後に仮定条件を表す「…たら・…ば・…なら」を呼応させる。

  42. 問42.「食べれる」は規範的な可能表現として正しい。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは、下一段動詞「食べる」の可能は「食べられる」。「食べれる」はいわゆる「ら抜き言葉」で、規範文法では誤りとされる。

  43. 問43.「たとえ失敗しても」の「たとえ」と呼応する語はどれか。

    • ア.逆接仮定条件「…ても」
    • イ.原因「…ので」
    • ウ.並立「…し」
    • エ.限定「…だけ」

    正解:ア.逆接仮定条件「…ても」

    解説:「たとえ」は「たとえ…ても(とも)」と逆接の仮定条件を呼応させる陳述副詞である。

  44. 問44.「決して」と呼応させて正しい文はどれか。

    • ア.決して許す。
    • イ.決して許さない。
    • ウ.決して許すだろう。
    • エ.決して許せ。

    正解:イ.決して許さない。

    解説:「決して」は打消・禁止と呼応する陳述副詞。「決して…ない」が正しい呼応。

  45. 問45.「行かさせていただく」は標準的な敬語表現である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは、五段「行く」の使役は「行かせる」。「行かさせて」は「さ入れ言葉」の誤用で、「行かせていただく」が正しい。

  46. 問46.格助詞「が」と「の」が同じく主格を表すのはどの文か。

    • ア.私が読む本
    • イ.本が好きだ
    • ウ.私の読む本
    • エ.本の表紙

    正解:ウ.私の読む本

    解説:連体修飾節の中では主格を「の」で表せる(主格の「の」)。「私の読む本」=「私が読む本」。残りは「が」=主格、後二者は対象・連体修飾。

  47. 問47.「だけ」「のみ」「ばかり」のうち、限定を表しつつ「ちょうど・ほぼその程度」という概数の意でも使えるのはどれか。

    • ア.だけ
    • イ.のみ
    • ウ.しか
    • エ.ばかり

    正解:エ.ばかり

    解説:「ばかり」は限定のほか「三日ばかり」のように概数(およそ)を表す用法を持つ。「だけ・のみ」は限定が中心。

  48. 問48.「すべからく」は「すべて」と同じ意味で用いるのが正しい。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは、「すべからく」は「当然・ぜひとも」の意で下に「べし」を呼応させる。「すべて」の意で使うのは誤用である。

  49. 問49.「彼しか知らない」の「しか」の文法的特徴として正しいものはどれか。

    • ア.必ず打消を伴って限定を表す
    • イ.肯定文でも使える
    • ウ.程度を表す
    • エ.並立を表す

    正解:ア.必ず打消を伴って限定を表す

    解説:「しか」は必ず打消(否定)と呼応して「それ以外はない」という限定を表す副助詞。肯定文には立たない。

  50. 問50.「来るやいなや」の「や」の用法はどれか。

    • ア.疑問の係助詞
    • イ.「…するとすぐに」を表す接続的用法
    • ウ.並立助詞
    • エ.間投助詞

    正解:イ.「…するとすぐに」を表す接続的用法

    解説:「…や否や」は動作に続いてすぐ別の動作が起こることを表す。「来るやいなや」=来るとすぐに。文語的な接続表現。

  51. 問51.「決して」は肯定表現と呼応するのが正しい。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは、「決して」は打消・禁止と呼応する陳述副詞で、「決して…ない」が規範的な呼応である。

  52. 問52.「行くべからず」の「べからず」の意味はどれか。

    • ア.許可(…してよい)
    • イ.推量(…だろう)
    • ウ.禁止(…してはならない)
    • エ.完了(…した)

    正解:ウ.禁止(…してはならない)

    解説:「べからず」は「べし」の打消で、掲示などで禁止を表す。「立入るべからず」=立ち入ってはならない。

  53. 問53.「行かんとす」の「ん」の文法的説明として正しいものはどれか。

    • ア.打消の助動詞「ぬ」
    • イ.完了の助動詞「ぬ」
    • ウ.断定の助動詞
    • エ.意志・推量の助動詞「む(ん)」

    正解:エ.意志・推量の助動詞「む(ん)」

    解説:「行かんとす」の「ん」は意志・推量の「む」が撥音化したもの。「…ようとする」の意の文語表現で、打消の「ぬ」ではない。

  54. 問54.「故郷がしのばれる」の「れる」は受身である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは、心情に関わる動詞に付いて自然にそうなる意を表すので自発である。受身ではない。

  55. 問55.「彼が行かんがため」の「ん」の意味として正しいものはどれか。

    • ア.意志・目的(…ようとして)
    • イ.打消
    • ウ.完了
    • エ.可能

    正解:ア.意志・目的(…ようとして)

    解説:「…んがため」は「む(ん)」+「が」+「ため」で「…しようとするために」の意。目的を表す文語表現で打消ではない。

  56. 問56.「読まんかな」と「読まぬかな」の「ん」「ぬ」について正しい説明はどれか。

    • ア.どちらも打消
    • イ.「読まん」は意志・推量、「読まぬ」は打消で意味が異なる
    • ウ.どちらも意志
    • エ.意味は同じ

    正解:イ.「読まん」は意志・推量、「読まぬ」は打消で意味が異なる

    解説:「ん」は「む」由来で意志・推量、「ぬ」は打消「ず」の連体形。撥音「ん」が打消「ぬ」由来か推量「む」由来かは文脈で判別する。

  57. 問57.「お読みになっていらっしゃる」は必ず二重敬語の誤りである。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは、「お読みになっている」の補助動詞「いる」を尊敬「いらっしゃる」にした連結で、別語の組合せのため許容される尊敬語連結とされる。

  58. 問58.「子どもにケーキを食べさせる」の「させる」の意味はどれか。

    • ア.受身
    • イ.可能
    • ウ.使役
    • エ.尊敬

    正解:ウ.使役

    解説:「させる」は使役の助動詞。動作主(子ども)に動作を行わせる意を表す。下一段・カ変・サ変には「させる」、五段には「せる」が付く。

  59. 問59.「待たせる」と「待たさせる」について正しいものはどれか。

    • ア.「待たさせる」が正しい
    • イ.どちらも正しい
    • ウ.「待たせられる」が原形
    • エ.五段動詞「待つ」には「せる」が付き「待たせる」が正しい

    正解:エ.五段動詞「待つ」には「せる」が付き「待たせる」が正しい

    解説:五段動詞には使役「せる」が付く(待た+せる)。「待たさせる」は「さ入れ言葉」とされる誤用。

  60. 問60.「のに」は順接、「ので」は逆接を表す。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは逆で、「のに」が逆接(予想に反する)、「ので」が順接(原因・理由)を表す。

  61. 問61.「行かさせていただきます」の誤りの名称として正しいものはどれか。

    • ア.さ入れ言葉
    • イ.ら抜き言葉
    • ウ.れ足す言葉
    • エ.二重敬語

    正解:ア.さ入れ言葉

    解説:五段動詞「行く」の使役は「行かせる」。不要な「さ」を入れた「行かさせて」は「さ入れ言葉」と呼ばれる誤用。

  62. 問62.「食べれる」が規範的に誤りとされる理由はどれか。

    • ア.さ入れ言葉だから
    • イ.ら抜き言葉(可能の「られる」から「ら」が脱落)だから
    • ウ.二重敬語だから
    • エ.れ足す言葉だから

    正解:イ.ら抜き言葉(可能の「られる」から「ら」が脱落)だから

    解説:下一段「食べる」の可能は「食べられる」。「ら」が抜けた「食べれる」はいわゆる「ら抜き言葉」で、規範文法では誤りとされる。

  63. 問63.様態の「そうだ」は動詞の終止形に付く。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは、様態「そうだ」は動詞の連用形に付く(降り+そうだ)。終止形に付く「そうだ」は伝聞になる。

  64. 問64.「書けれる」のような「れ足す言葉」とは何か。

    • ア.「ら」を抜いた表現
    • イ.「さ」を入れた表現
    • ウ.可能動詞にさらに「れる」を足した過剰表現
    • エ.敬語を重ねた表現

    正解:ウ.可能動詞にさらに「れる」を足した過剰表現

    解説:五段の可能動詞「書ける」で十分なのに、さらに「れる」を足した「書けれる」は「れ足す言葉」と呼ばれる過剰表現。

  65. 問65.「彼は来るらしい」の「らしい」と「彼は学生らしい(=学生にふさわしい)」の「らしい」の品詞の違いとして正しいものはどれか。

    • ア.前者は接尾語、後者は助動詞
    • イ.どちらも助動詞
    • ウ.どちらも接尾語
    • エ.前者は推定の助動詞、後者は形容詞をつくる接尾語

    正解:エ.前者は推定の助動詞、後者は形容詞をつくる接尾語

    解説:推定「らしい」は助動詞(終止形・連体形に接続)。「学生らしい」(いかにも学生だ)の「らしい」は名詞に付いて形容詞をつくる接尾語。

  66. 問66.「象は鼻が長い」の「は」は主語を直接示す格助詞である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは、「は」は格助詞ではなく主題を提示する係助詞で、「鼻が長い」という主述全体がその説明となる。

  67. 問67.「雨らしい」と「学生らしい態度」の「らしい」について正しいのはどれか。

    • ア.「雨らしい」は推定の助動詞、「学生らしい」は接尾語
    • イ.どちらも接尾語
    • ウ.どちらも助動詞
    • エ.「雨らしい」が接尾語

    正解:ア.「雨らしい」は推定の助動詞、「学生らしい」は接尾語

    解説:「雨らしい」は根拠ある推定の助動詞。「学生らしい」は「…にふさわしい」の意で形容詞を作る接尾語。同形異品詞の典型。

  68. 問68.「これは便利な道具だ」の「な」と「きれいな花」の「な」について正しいものはどれか。

    • ア.「便利な」は連体詞、「きれいな」は形容動詞
    • イ.どちらも形容動詞の連体形活用語尾
    • ウ.どちらも断定の助動詞
    • エ.「便利な」は助詞

    正解:イ.どちらも形容動詞の連体形活用語尾

    解説:「便利だ」「きれいだ」はともに形容動詞で、その連体形が「便利な」「きれいな」。語尾「な」は形容動詞の連体形活用語尾である。

  69. 問69.「大きな机」の「大きな」の品詞として正しいものはどれか。

    • ア.形容動詞
    • イ.形容詞
    • ウ.連体詞
    • エ.副詞

    正解:ウ.連体詞

    解説:「大きな・小さな・おかしな」は活用がなく連体修飾専用の連体詞。「大きい(形容詞)」とは別語で、活用しない点で区別する。

  70. 問70.「あらゆる手段」の「あらゆる」の品詞はどれか。

    • ア.動詞
    • イ.形容詞
    • ウ.副詞
    • エ.連体詞

    正解:エ.連体詞

    解説:「あらゆる・いわゆる・ある(ある日)・きたる」などは体言を修飾する連体詞。活用せず常に連体修飾語として働く。

  71. 問71.「ほんの少し」の「ほんの」の品詞はどれか。

    • ア.連体詞
    • イ.副詞
    • ウ.形容詞
    • エ.接続詞

    正解:ア.連体詞

    解説:「ほんの」は活用せず体言「少し」を修飾する連体詞。なお「少し」自体は副詞だが、ここでは体言的に扱われ「ほんの」が連体修飾している。

  72. 問72.「彼は走るのが速い」の「の」の文法的な働きはどれか。

    • ア.連体修飾の格助詞
    • イ.活用語を体言化する準体助詞(形式名詞的)
    • ウ.主格の格助詞
    • エ.並立助詞

    正解:イ.活用語を体言化する準体助詞(形式名詞的)

    解説:「走るの」の「の」は活用語に付いて体言相当にする準体助詞(準体言の「の」)。「走ること」と置き換えられる。

  73. 問73.「行くの行かないのと騒ぐ」の「の」の用法はどれか。

    • ア.主格
    • イ.連体修飾
    • ウ.並立(列挙)
    • エ.準体

    正解:ウ.並立(列挙)

    解説:「…の…のと」は相反する事柄を並べて列挙する並立助詞の用法。「行くだの行かないだの」と同類。

  74. 問74.「君のことだから大丈夫だ」の文における主たる接続関係はどれか。

    • ア.逆接
    • イ.並立
    • ウ.選択
    • エ.順接(理由→結論)

    正解:エ.順接(理由→結論)

    解説:「…だから」は理由を述べて結論に続ける順接の接続。前件(君のことだ)を理由として後件(大丈夫だ)を導いている。

  75. 問75.「努力した。しかし合格しなかった。」の「しかし」の品詞・働きはどれか。

    • ア.逆接の接続詞
    • イ.順接の接続詞
    • ウ.並立の接続詞
    • エ.添加の接続詞

    正解:ア.逆接の接続詞

    解説:「しかし」は前の事柄から予想される結果と反する内容を導く逆接の接続詞である。