ITパスポート「ストラテジ系」の出題ポイント解説
ITパスポートのストラテジ系は企業活動・経営戦略・システム戦略・法務の4領域から約32問が出題される最大の分野です。IT用語に加え経営・法務の幅広い知識が求められますが、フレームワークや法律の暗記で得点できる問題が多く、文系受験者にも取り組みやすい領域です。
この章の重要度
ストラテジ系は全100問中約32問と最大配点。ITパスポート合格には総合評価点600点以上+分野別評価点300点以上(各分野35%以上)が必要で、ストラテジで足切りされると他が満点でも不合格。経営知識が苦手な受験者ほど早期対策が必須です。
頻出トピック一覧
1. 経営戦略フレームワーク(SWOT・PPM・3C・4P・5F)
SWOT分析(強み・弱み・機会・脅威)、PPM(問題児・花形・金のなる木・負け犬の4象限)、3C(Customer・Competitor・Company)、マーケティング4P(Product・Price・Place・Promotion)、ポーターのファイブフォースは頻出フレームワーク。
2. 企業会計と財務指標
貸借対照表・損益計算書・キャッシュフロー計算書の基本構造。ROE・ROA・自己資本比率・流動比率・損益分岐点の計算式と意味。固定費・変動費の区分も重要。
3. 業務改革(BPR・BPM・BPO・RPA・DX)
BPR=抜本的再構築、BPM=継続的業務改善、BPO=業務外部委託、RPA=ロボット自動化、DX=デジタルトランスフォーメーション。近年のIT活用経営トレンド用語は必修。
4. IT活用ビジネスモデル(EC・シェアリング・プラットフォーム)
B2B・B2C・C2C、ロングテール、フリーミアム、サブスクリプション、クラウドファンディング、シェアリングエコノミー、API経済など新しいビジネスモデル用語の意味と例。
5. 個人情報保護法・マイナンバー法
個人情報・要配慮個人情報・仮名加工情報・匿名加工情報の区分。マイナンバー(個人番号)の取扱制限、利用目的の明示、安全管理措置の義務は頻出。
6. 知的財産権(著作権・産業財産権)
著作権(発生は無方式、保護期間原則70年)、産業財産権4種(特許・実用新案・意匠・商標)、ソフトウェア・データベースの保護範囲、プログラム著作権とアルゴリズムの扱い。
7. 労働関連法規・下請法・独占禁止法
労働基準法(36協定・割増賃金)、労働者派遣法(派遣期間・3年ルール)、下請法(親事業者の義務・禁止事項)、独占禁止法(カルテル・談合の禁止)の基本論点。
8. ITガバナンスとIT戦略
情報システム戦略策定、EA(Enterprise Architecture)、SoR/SoE、エンタープライズアーキテクチャ、IT投資評価(ROI)、調達プロセス(RFI・RFP)、SLA・SLMの概念。
覚え方のコツ
ストラテジ系は用語数が膨大ですが「分野を絞って回転数を上げる」のが効率的。経営フレームワークは図で覚え(SWOTは2×2マトリクス、PPMも2×2など)、法律は「何を守る・何が禁止」のペアで暗記。ビジネスモデル用語は実在企業の例と紐付ける(サブスク=Netflix、プラットフォーム=メルカリ、シェアリング=Uber)と記憶に残ります。財務指標は「分子・分母のセット」で暗記し、計算は電卓禁止でも暗算可能な簡単な数字しか出ないので、式の丸暗記で十分。知的財産権は「何を守るか(創作・表示・ブランド等)」と「保護期間」の組合せ表を作って暗記。DX系のカタカナ用語は毎回新語が追加されるので、ニュースや白書に目を通しておくと新問題にも対応できます。
よくあるひっかけ
ストラテジ系の頻出ひっかけ。①フレームワークの軸の混同:PPMは「市場成長率×相対マーケットシェア」、SWOTは「内部・外部×ポジ・ネガ」と軸を正確に。②著作権と特許権の違い:著作権は創作時点で自動発生・無方式、特許は出願+審査が必要。③派遣と請負の区別:派遣は指揮命令権が派遣先、請負は請負業者。偽装請負に注意。④損益分岐点の計算:固定費÷(1−変動費率)で、変動比率ではなく「1−変動費率」=限界利益率を掛け忘れない。⑤個人情報と個人データの違い:個人情報は識別可能な情報一般、個人データはデータベース化されたもの。⑥36協定の対象:時間外・休日労働の労使協定で、賃金協定ではない。⑦BPRとBPM:BPRは破壊的改革、BPMは継続的改善、混同しない。⑧IT投資評価指標:ROI(投資利益率)・TCO(総所有コスト)・NPV(正味現在価値)の使い分け。
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