ITパスポート「マネジメント系」の出題ポイント解説
ITパスポートのマネジメント系は開発技術・プロジェクトマネジメント・サービスマネジメント・システム監査の4領域から約18問が出題されます。最も出題数が少ない分野ですが、分野別評価点300点以上の足切りがあるため確実に6問以上正解する必要があります。
この章の重要度
マネジメント系は全100問中約18問で最小の出題数ですが、その分ひとつの失点が分野別評価点に大きく影響します。分野別35%(約6問)以上が足切り基準なので、頻出パターンの暗記で安定した得点を狙いましょう。
頻出トピック一覧
1. ソフトウェア開発手法(ウォーターフォール・アジャイル・スクラム)
ウォーターフォール(一方向・要件定義→設計→開発→テスト→運用)、アジャイル(反復的・適応型)、スクラム(スプリント・プロダクトバックログ・デイリースクラム・レトロスペクティブ)の用語。XP(エクストリームプログラミング)・リーン開発も頻出。
2. プロジェクトマネジメント(PMBOK 10知識エリア)
統合・スコープ・スケジュール・コスト・品質・資源・コミュニケーション・リスク・調達・ステークホルダーの10領域。WBS(作業分解構成図)、ガントチャート、アローダイアグラム(PERT)、クリティカルパスの計算問題が頻出。
3. 開発プロセス(要件定義・設計・実装・テスト)
要件定義→基本設計→詳細設計→プログラミング→単体テスト→結合テスト→システムテスト→運用テストの流れ。V字モデル(左側設計と右側テストの対応)、ブラックボックス/ホワイトボックステストの違い。
4. ITサービスマネジメント(ITIL)
サービスデスク、インシデント管理(応急処置)、問題管理(根本原因究明)、変更管理(変更の承認・計画)、構成管理(IT資産管理)、リリース管理のプロセス名と役割分担。
5. サービスレベル管理(SLA・SLM)
SLA(サービスレベル合意書)で稼働率・応答時間等を数値化、SLM(サービスレベル管理)でPDCAを回す。稼働率計算(MTBF/(MTBF+MTTR))は定番計算。
6. ファシリティマネジメント・BCP/BCM
データセンターのUPS・自家発電、防火・防犯対策。BCP(事業継続計画)、BCM(事業継続マネジメント)、RTO(目標復旧時間)・RPO(目標復旧時点)の用語。
7. システム監査の体系
システム監査基準・管理基準、監査人の独立性・専門性、監査計画→予備調査→本調査→評価・結論→報告→フォローアップの手順。内部統制(IT統制・全般統制・業務処理統制)の3分類。
8. プロジェクトスケジュール計算
アローダイアグラムの最早結合点・最遅結合点の計算、クリティカルパス特定、PERT/CPMの基礎。簡単な計算問題として毎回出題されます。
覚え方のコツ
マネジメント系は「プロセス名と役割の対応表」を作るのが最も効率的。ITILのインシデント管理・問題管理・変更管理・構成管理は混同しやすいので、「インシデント=すぐ直す」「問題=原因を探る」「変更=計画して行う」「構成=資産台帳」とキャッチフレーズで記憶。アジャイル・スクラム用語は役割(プロダクトオーナー・スクラムマスター・開発チーム)+イベント(スプリント・デイリースクラム・レビュー・レトロスペクティブ)+作成物(プロダクトバックログ・スプリントバックログ・インクリメント)の3×3構造で整理。クリティカルパス計算は「一番時間がかかる経路」を探す単純作業で、慣れれば30秒で解けます。システム監査は「独立・客観・フォローアップ」の3原則と、「発見事項→改善勧告→フォローアップ」の流れが定番パターン。
よくあるひっかけ
マネジメント系の典型ひっかけ。①インシデント管理と問題管理:インシデント=サービス中断の応急措置、問題=根本原因究明で明確に区別。②ホワイトボックステストとブラックボックステスト:ホワイトボックスは内部構造を見るテスト、ブラックボックスは入出力のみ確認。③稼働率の計算:MTBF÷(MTBF+MTTR)で、並列システムは1−(1−a)(1−b)、直列はa×b。④スクラムマスターの役割:プロジェクトマネージャーではなく、スクラムの円滑運営を支援する役。⑤SLAとSLO・SLIの違い:SLA=顧客との合意、SLO=内部目標、SLI=指標。⑥BCPとDRP:BCPは事業全体の継続、DRPはITシステム復旧計画でBCPの一部。⑦アジャイルの誤解:「計画を立てない」のではなく「適応的に計画を更新する」が正解。⑧監査人の独立性:被監査部門から独立して監査を行うのが原則、兼務は独立性を損なう。
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