公害防止管理者(大気1種)「大気概論」出題ポイント解説
公害防止管理者(大気関係第1種)の専門科目「大気概論」の出題ポイントを整理。大気汚染防止法によるばい煙・VOC・粉じん・水銀の規制、K値規制・総量規制、大気汚染の現状(SOx/NOx/SPM/PM2.5/光化学オキシダント)、気象と大気拡散の基礎まで、大気関係科目の土台となる論点を体系化して解説します。
※受験料・試験日程・合格基準・法令の数値は改定される場合があります。最新情報は必ず産業環境管理協会の公式情報でご確認ください。
出題傾向
- 科目区分: 大気関係全区分の共通専門科目
- 頻出論点: 大気汚染防止法の規制体系・K値規制・総量規制・大気汚染の現状・気象
- 出題形式: 五肢択一式。法令と現状把握の知識問題が中心
- 合格目標: 正答率60%以上
頻出論点1: 大気汚染防止法の規制対象
大気汚染防止法は工場・事業場からの大気汚染物質排出を規制する基本法。主な規制対象は次の4本柱。
- ばい煙: いおう酸化物・ばいじん・有害物質(カドミウム、塩素、ふっ素、鉛等)
- 揮発性有機化合物(VOC): 浮遊粒子状物質・光化学オキシダント生成の原因物質
- 粉じん: 一般粉じん(堆積場・破砕機等)と特定粉じん(石綿)
- 水銀: 水銀排出施設からの水銀等を規制(水俣条約に対応)
頻出論点2: ばい煙発生施設と排出基準
- ばい煙発生施設はボイラー・焼却炉・乾燥炉等が政令で指定
- 設置には都道府県知事等への届出が必要
- 排出基準には一般排出基準・特別排出基準・上乗せ排出基準がある
- 上乗せ排出基準は都道府県が条例でより厳しく定めるもの
頻出論点3: K値規制(いおう酸化物)
いおう酸化物(SOx)の排出規制は濃度ではなくK値方式を採用。
- 許容排出量 q = K × 10⁻³ × He²(He: 補正された有効煙突高さ)
- Kの値は地域ごとに定められ、汚染の著しい地域ほど小さい(規制が厳しい)
- 有効煙突高さが高いほど許容排出量が増える(拡散効果を反映)
頻出論点4: 総量規制
- 工場・事業場が集合し、施設ごとの規制では環境基準確保が困難な指定地域に適用
- いおう酸化物・窒素酸化物が対象
- 総量削減計画に基づき、工場ごとに総量規制基準を設定
頻出論点5: 大気汚染の現状(主要汚染物質)
| 物質 | 特徴・現状 |
|---|---|
| SO2(いおう酸化物) | 排煙脱硫等で大幅改善、環境基準ほぼ達成 |
| NO2(窒素酸化物) | 自動車排出ガスが主因、改善傾向 |
| SPM(浮遊粒子状物質) | 粒径10μm以下、改善傾向 |
| PM2.5(微小粒子状物質) | 粒径2.5μm以下、達成率は改善中 |
| 光化学オキシダント | 環境基準達成率が極めて低い課題物質 |
頻出論点6: 光化学スモッグ
- NOxとVOCが太陽光(紫外線)を受けて光化学反応を起こし生成
- 主成分はオゾン。二次生成汚染物質の代表例
- 夏季の日中、気温が高く日射が強い日に発生しやすい
頻出論点7: 大気の安定度と逆転層
- 不安定: 気温減率が大きく上昇気流が発達、汚染物質は拡散しやすい
- 安定: 気温減率が小さい、汚染物質は拡散しにくい
- 逆転層: 上空ほど気温が高い層。汚染物質が滞留し高濃度汚染の原因
- 逆転の種類: 接地逆転(放射冷却)・沈降逆転・前線性逆転・地形性逆転
頻出論点8: 大気拡散の基礎
- 煙の拡散は風速・大気安定度・煙突高さに大きく依存
- 正規分布型(ガウス型)拡散式が基礎モデル
- 有効煙突高さ=実煙突高さ+煙上昇高さ(プルームライズ)
頻出論点9: 煙の形(煙型)
- コーニング型(円錐型): 中立に近い安定度
- ルーピング型(波状型): 不安定、拡散良好
- ファンニング型(扇型): 安定・逆転層下、拡散不良
- ファンミゲーション型(いぶし型): 上空逆転+下層不安定、地上高濃度の危険
頻出論点10: VOC規制の特徴
- 法規制と事業者の自主的取組のベストミックスが基本方針
- VOC排出施設(塗装・印刷・乾燥施設等)に排出基準を適用
- SPMと光化学オキシダントの原因物質として排出抑制が求められる
効果的な学習法
大気概論は法令の規制体系と気象・拡散の基礎の2分野からなります。K値規制と総量規制の違い、逆転層と煙型の対応関係を図でイメージしながら、当サイトの一問一答で論点を定着させましょう。
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