2級管工事施工管理技士の仕事・年収・活かせる業界
公開: 更新:
2級管工事施工管理技士は、設備工事会社・空調衛生工事会社・建設会社の施工管理職(現場監督)として活躍できる資格です。建設業法上、管工事業の主任技術者や営業所の専任技術者になれるため、空調・給排水・冷暖房など建築設備工事での需要が高いのが特徴。建物の新築・改修・省エネ化のいずれでも設備工事は不可欠で、仕事が安定しているのも魅力です。資格手当やキャリアパスの一般的な傾向を解説します。
※受検手数料・試験日程・合格基準・受検資格は改定される場合があります。最新情報は必ず全国建設研修センターの公式情報でご確認ください。
主な活用シーンと職種
1. 空調・衛生設備工事会社の施工管理職(現場監督)
ビル・マンション・工場などの空調設備や給排水衛生設備の工事現場で、工程・品質・安全・原価を管理する施工管理職。2級管工事施工管理技士は主任技術者の要件を満たすため、現場を任される立場として評価されます。
2. 建設会社の設備担当者
建築工事に付随する管工事(冷暖房・換気・給排水)の現場管理を担当。資格保有により主任技術者として配置でき、受注できる工事の幅が広がります。
3. 冷凍空調・ビルメンテナンス関連の工事管理
冷凍機・空調機の更新工事や、建物設備の改修工事の現場管理を担当。省エネ改修の需要が高まるなか、有資格の管理者が求められます。
4. 営業所の専任技術者
建設業(管工事業)の許可を受けた営業所には専任技術者の配置が必要で、2級管工事施工管理技士はその要件を満たします。会社にとって資格保有者は許可維持に不可欠な存在です。
5. 設備改修・省エネ工事の管理
老朽化した空調・給排水設備の更新や、省エネルギー化のための設備改修工事などの現場管理。脱炭素・省エネの潮流のなかで、有資格の管理者へのニーズが高まっています。
6. 発注者側・設備管理部門
ビルオーナーや管理会社、自治体関連の発注者側で、設備工事の発注管理・施工状況の確認を担当するケースもあります。
資格手当
資格手当の有無や金額は会社ごとに決まり、資格ごとの公的な統計はありません。国の調査では、技能手当・技術(資格)手当を出している企業は全体の48.5%、 支給された人の平均は月21,500円でした(令和6年11月分)。この資格が手当の対象になるか、いくらかは、応募先の求人票や就業規則で確かめてください。
| 企業規模 | 手当がある企業の割合(※) | 支給された人の平均(月額) |
|---|---|---|
| 1,000人以上 | 53.1% | 20,900円 |
| 300〜999人 | 57.5% | 19,100円 |
| 100〜299人 | 56.9% | 20,500円 |
| 30〜99人 | 51.3% | 25,000円 |
※何らかの手当を出している企業のうち、技能手当・技術(資格)手当を出している企業の割合。「技能手当・技術(資格)手当」は特定の技能、検査資格などを有する者に対して支給する賃金(調査の定義)。対象は常用労働者30人以上の民営企業。 出典:厚生労働省「令和7年就労条件総合調査」(概況 第17表(支給企業割合)・第18表(支給された労働者1人平均支給額))
1級管工事施工管理技士のほうが手当を高く設定する会社が多く、合格時の一時金という形にしている会社もあります。金額は会社ごとに違うため、求人票や就業規則で確かめてください。
国の統計で見る給与
厚生労働省「賃金構造基本統計調査」(令和7年)の職種別の値です。 管工事の施工管理は、建築設備の技術者として「建築技術者」に数えられることも、配管の技術者として「機械技術者」に数えられることもあります。どちらに近いかは会社での職務の置き方によるため、両方を載せています。
建築技術者
| 項目 | 値 |
|---|---|
| 推定年収(※) | 679万円 |
| 毎月の給与(きまって支給する現金給与額) | 456,200円 |
| 年間賞与その他特別給与額 | 1,316,100円 |
| 平均年齢/平均勤続年数 | 43.4歳/12.9年 |
勤め先の規模で差があります(推定年収)。
| 企業規模 | 推定年収 |
|---|---|
| 1,000人以上 | 860万円 |
| 100〜999人 | 659万円 |
| 10〜99人 | 585万円 |
経験年数による違い(所定内給与額×12+年間賞与で計算。残業代は含みません)。
| 経験年数 | 年収の目安 |
|---|---|
| 0年 | 372万円 |
| 1〜4年 | 461万円 |
| 5〜9年 | 547万円 |
| 10〜14年 | 639万円 |
| 15年以上 | 753万円 |
機械技術者
| 項目 | 値 |
|---|---|
| 推定年収(※) | 659万円 |
| 毎月の給与(きまって支給する現金給与額) | 421,400円 |
| 年間賞与その他特別給与額 | 1,533,600円 |
| 平均年齢/平均勤続年数 | 42.3歳/15年 |
勤め先の規模で差があります(推定年収)。
| 企業規模 | 推定年収 |
|---|---|
| 1,000人以上 | 746万円 |
| 100〜999人 | 610万円 |
| 10〜99人 | 525万円 |
経験年数による違い(所定内給与額×12+年間賞与で計算。残業代は含みません)。
| 経験年数 | 年収の目安 |
|---|---|
| 0年 | 374万円 |
| 1〜4年 | 481万円 |
| 5〜9年 | 536万円 |
| 10〜14年 | 618万円 |
| 15年以上 | 723万円 |
※推定年収=毎月の給与(6月分・残業代などを含む)×12+前年1年間の賞与。当サイトで計算した値で、厚生労働省の公表値そのものではありません。 対象は一般労働者(短時間労働者を除く)・企業規模10人以上の事業所です。その職種で働く人全体の値で、この資格を持っている人だけの平均ではありません。 出典:厚生労働省「賃金構造基本統計調査」令和7年 (e-Stat 職種別の表)
この資格の人が多く働く業種の値です(厚生労働省「賃金構造基本統計調査」令和7年)。 管工事会社・設備工事会社が分類される業種の値です。
設備工事業(D08)
| 項目 | 値 |
|---|---|
| 推定年収(※) | 633万円 |
| 毎月の給与(きまって支給する現金給与額) | 407,400円 |
| 年間賞与その他特別給与額 | 1,441,200円 |
| 平均年齢/平均勤続年数 | 44.2歳/14.8年 |
勤め先の規模で差があります(推定年収)。
| 企業規模 | 推定年収 |
|---|---|
| 1,000人以上 | 804万円 |
| 100〜999人 | 609万円 |
| 10〜99人 | 533万円 |
年齢による違い(推定年収)。
| 年齢 | 推定年収 |
|---|---|
| ~19歳 | 321万円 |
| 20~24歳 | 392万円 |
| 25~29歳 | 495万円 |
| 30~34歳 | 568万円 |
| 35~39歳 | 597万円 |
| 40~44歳 | 668万円 |
| 45~49歳 | 697万円 |
| 50~54歳 | 678万円 |
| 55~59歳 | 750万円 |
| 60~64歳 | 596万円 |
| 65~69歳 | 440万円 |
| 70歳~ | 423万円 |
※推定年収=毎月の給与(6月分・残業代などを含む)×12+前年1年間の賞与。当サイトで計算した値で、厚生労働省の公表値そのものではありません。 対象は一般労働者(短時間労働者を除く)・民営事業所・企業規模10人以上です。その業種で働く人全体の値で、事務・営業など他の職種の人も含みます。この資格を持っている人だけの平均ではありません。 出典:厚生労働省「賃金構造基本統計調査」令和7年(一般労働者・産業中分類別)
キャリアパスの一般的な流れ
A. 第一次検定合格(技士補)からのステップ
- 第一次検定に合格し「2級管工事施工管理技士補」となる
- 空調・衛生設備の現場で施工管理の実務経験を積む
- 第二次検定に合格し「2級管工事施工管理技士」となる
- 主任技術者として現場を統括する立場へ
B. 1級へのステップアップ
- 2級管工事施工管理技士として実務経験を重ねる
- 1級管工事施工管理技士を取得し、より大規模な工事の監理技術者を目指す
- 所定の実務経験により、さらに上位の管理職・技術者へ
年収についての考え方
2級管工事施工管理技士の年収は、所属する企業の規模・地域・本人の経験や役職によって大きく異なります。資格そのものが年収を一律に決めるわけではなく、「主任技術者・専任技術者になれる」「資格手当が付く」「現場を任される評価につながる」といった形でキャリアと収入の向上を後押しする位置づけです。具体的な年収水準は、求人情報や勤務先の規定で確認することをおすすめします。
資格を取得するメリット
- 建設業法上の主任技術者・営業所の専任技術者の要件を満たせる
- 資格手当の対象にしている会社が多い
- 現場を任される評価につながり、キャリアアップの土台になる
- 第二次検定・1級へのステップアップの起点になる
- 建物の新築・改修・省エネ化で安定した需要があり、転職市場でも評価されやすい
合格して活用するために
2級管工事施工管理技士は資格取得だけで完結せず、現場での実務を通じて真価を発揮します。第一次検定で「技士補」となり、実務経験を積んで第二次検定に合格することで「技士」として主任技術者の道が開けます。勉強法・参考書を参考に、まずは第一次検定の独学合格を目指してください。
2級管工事施工管理技士(第一次検定) 一問一答 →