乙種第6類危険物取扱者の用語集|試験頻出50語以上を完全解説
危険物取扱者 乙6類(酸化性液体)試験で頻出する重要用語を、法令系・物理化学系・性質系・消火系・類別比較の5カテゴリに分けて解説します。試験前の知識整理・直前チェックに最適な50語超の用語集です。
※受験料・試験日程・出題範囲は改定される場合があります。最新情報は必ず消防試験研究センター公式情報でご確認ください。
法令系
- 指定数量(していすうりょう)
- 消防法で危険物の品目ごとに定められた基準量。乙6類(酸化性液体)は一律300kg。指定数量以上を貯蔵・取扱う施設は許可申請と保安体制の構築が必要。
- 貯蔵所(ちょぞうしょ)
- 指定数量以上の危険物を貯蔵する施設。屋内貯蔵所・屋外タンク貯蔵所・地下タンク貯蔵所等7種類に分類される。
- 取扱所(とりあつかいじょ)
- 指定数量以上の危険物を取り扱う施設。給油取扱所・販売取扱所・移送取扱所・一般取扱所の4種類。
- 製造所(せいぞうしょ)
- 指定数量以上の危険物を製造する施設。製造所・貯蔵所・取扱所をまとめて「製造所等」と総称する。
- 危険物保安監督者(きけんぶつほあんかんとくしゃ)
- 製造所等で危険物の取扱作業を監督する者。甲種または乙種免状取得者で、当該危険物の取扱実務経験6か月以上が必要。
- 予防規程(よぼうきてい)
- 製造所等で火災予防のために定める自主基準。指定数量の倍数が一定以上の施設に作成義務がある。市町村長等の認可が必要。
- 定期点検(ていきてんけん)
- 製造所等で原則1年に1回以上実施する点検。記録を3年間保存する義務がある。
- 仮貯蔵(かりちょぞう)
- 指定数量以上の危険物を、消防長または消防署長の承認を受けて10日以内に限り貯蔵すること。
- 仮取扱(かりとりあつかい)
- 指定数量以上の危険物を、消防長または消防署長の承認を受けて10日以内に限り取り扱うこと。
- 保安距離(ほあんきょり)
- 製造所等から保護対象施設(住宅・学校・病院等)までの距離。施設の種別により10〜50mが定められる。
物理化学系
- 酸化還元反応(さんかかんげんはんのう)
- 酸化(電子を失う)と還元(電子を受け取る)が同時に起こる反応。乙6類(酸化性液体)はすべて強力な酸化剤として作用する。
- 酸塩基(さんえんき)
- 酸(H⁺を出す物質)と塩基(OH⁻を出す物質)の総称。乙6類の過塩素酸・硝酸は強酸でもある。
- pH(ピーエイチ)
- 水溶液の酸性・アルカリ性を示す指標。pH7が中性、7未満が酸性、7超がアルカリ性。乙6類の硝酸・過塩素酸はpH1以下の強酸。
- モル濃度(モルのうど)
- 溶液1L中に含まれる溶質の物質量(mol)で表す濃度。化学計算の基本単位。
- 規定度(きていど)
- 酸塩基反応における当量濃度。1Lの溶液中に含まれる溶質の当量数で表す。
- 比重(ひじゅう)
- 物質の密度を水(4℃)と比較した値。乙6類はすべて1超で水より重い。過塩素酸1.76・過酸化水素1.5・硝酸1.5前後。
- 蒸気密度(じょうきみつど)
- 気体の重さを空気(密度1)と比較した値。1超は空気より重く低所にたまりやすい。
- 引火点(いんかてん)
- 液面から発生した蒸気が空気と混合して可燃性混合気となり、点火源で引火する最低温度。乙6類自体は不燃性のため引火点を持たない。
- 発火点(はっかてん)
- 外部の点火源なしに、物質が自ら燃焼を開始する最低温度。「自然発火温度」とも。
- 燃焼範囲(ねんしょうはんい)
- 可燃性蒸気と空気の混合気が燃焼可能な濃度の範囲(爆発範囲とも)。下限値が低いほど危険。
性質系(第6類物質)
- 過塩素酸(かえんそさん)
- 化学式HClO₄。乙6類の代表物質。無色の発煙性液体で比重1.76。極めて強い酸化剤で、可燃物と接触すると爆発の危険。
- 過酸化水素(かさんかすいそ)
- 化学式H₂O₂。濃度36%以上が危険物指定。漂白・消毒・酸化剤として広く使われる。日光・熱で分解し酸素を発生。安定剤としてリン酸・尿酸を添加する。
- 硝酸(しょうさん)
- 化学式HNO₃。比重1.5以上が危険物指定。強酸かつ強力な酸化剤。金・白金以外のほとんどの金属を腐食する。
- 発煙硝酸(はつえんしょうさん)
- 濃度86%以上の濃硝酸。比重1.52以上で赤褐色の煙(NO₂)を発生する。腐食性・酸化力が極めて強い。
- ハロゲン間化合物(はろげんかんかごうぶつ)
- 異なるハロゲン元素同士が結合した化合物。乙6類では三フッ化臭素・五フッ化臭素・五フッ化ヨウ素が指定。水と激しく反応しフッ化水素を発生。
- 三フッ化臭素(さんフッかしゅうそ)
- 化学式BrF₃。淡黄色〜無色の液体。多くの金属・有機物と激しく反応し発火・爆発する。水と反応してフッ化水素・臭素を発生。
- 五フッ化臭素(ごフッかしゅうそ)
- 化学式BrF₅。無色の液体で、三フッ化臭素よりさらに反応性が高い。ほとんどの元素と反応する。
- 五フッ化ヨウ素(ごフッかヨウそ)
- 化学式IF₅。無色の液体。水と反応してフッ化水素・ヨウ素酸を発生。可燃物と接触すると発火の危険。
- 酸化性液体(さんかせいえきたい)
- 第6類危険物の総称。それ自体は不燃性だが、混在する他の可燃物の燃焼を著しく促進する液体。
- 不燃性(ふねんせい)
- それ自体は燃えない性質。乙6類はすべて不燃性だが、強力な酸化剤として可燃物の燃焼を促進する点が危険。
- 二硝酸(にしょうさん)
- 硝酸の二量体的表記。実際の試験範囲では「硝酸」「発煙硝酸」が中心。混同に注意。
消火系
- 多量の水(たりょうのみず)
- 乙6類火災の基本消火方法。希釈・冷却の両効果が期待できる。ただしハロゲン間化合物のみ注水厳禁(フッ化水素発生のため乾燥砂等を使う)。
- 乾燥砂(かんそうしゃ)
- 乙6類全般に有効な消火剤。特にハロゲン間化合物は水が使えないため第一選択となる。
- 粉末消火剤(ふんまつしょうかざい)
- 炭酸水素ナトリウム・リン酸アンモニウム等を主成分とする消火剤。乙6類火災にも有効。
- 希釈消火(きしゃくしょうか)
- 多量の水で危険物の濃度を下げて反応性を弱める消火方法。乙6類火災の主流。
- 除去消火(じょきょしょうか)
- 燃焼の三要素のうち可燃物を取り除く消火方法。ろうそくの火を吹き消すのが典型例。
- 窒息消火(ちっそくしょうか)
- 燃焼の三要素のうち酸素供給源を遮断して消火する方法。泡・CO₂・乾燥砂等が用いられる。
- 冷却消火(れいきゃくしょうか)
- 燃焼物の温度を引火点・発火点未満まで下げる消火方法。水消火の主作用。
- 抑制消火(よくせいしょうか)
- 負触媒消火とも。燃焼の連鎖反応を化学的に断ち切る消火方法。粉末消火剤・ハロン剤が該当。
類別比較・運搬
- 第1類危険物(酸化性固体)(だいいちるいきけんぶつ)
- 塩素酸塩類・無機過酸化物・硝酸塩類・過マンガン酸塩類等。第6類と同じ酸化剤だが「固体」である点が異なる。混載は可能だが混触は厳禁。
- 第5類危険物(自己反応性物質)(だいごるいきけんぶつ)
- 有機過酸化物・硝酸エステル類・ニトロ化合物等。分子内に酸素を含み加熱・衝撃・摩擦で爆発する。第6類との混載は禁止。
- 混載基準(こんさいきじゅん)
- 運搬時に同一車両に積載できる危険物の組合せ。第6類は第1類とのみ混載可、第2類〜第5類とは混載禁止。
- 運搬容器(うんぱんようき)
- 危険物を運搬する容器。乙6類は強酸性のため、ガラス・陶磁器・耐酸性プラスチック等の耐食性材料を使用する。
- 通気栓(つうきせん)
- 過酸化水素等の分解で発生する酸素を逃がすため、容器のふたに設ける小穴・栓。密栓すると内圧上昇で破裂の危険。
- 甲種危険物取扱者(こうしゅきけんぶつとりあつかいしゃ)
- すべての類の危険物を取り扱える上位資格。受験には化学関連科目の修得や乙種4種以上(うち1類または6類・3類または5類・2類または4類を含む)取得等の要件あり。
- 乙種危険物取扱者(おつしゅきけんぶつとりあつかいしゃ)
- 免状を取得した類のみ取扱可能な資格。1〜6類があり、各類別に受験する。乙4取得者は科目免除で乙6を受験可能。
- 科目免除(かもくめんじょ)
- 乙種他類取得者が新たに乙種を受験する際、法令・物理化学が免除され、性質・消火10問のみ受験となる制度。
- 消防試験研究センター(しょうぼうしけんけんきゅうセンター)
- 危険物取扱者試験を実施する一般財団法人。公式サイトに試験情報が掲載される。
- 保安講習(ほあんこうしゅう)
- 危険物取扱作業に従事する取扱者が定期的に受ける講習。3年に1回が原則。
- 静電気(せいでんき)
- 物質の摩擦や流動で発生する電気。引火性蒸気の点火源になりうるため接地(アース)等で除電する。
用語集の活用法・関連学習リソース
用語の意味を確認したら、実際の問題演習で定着させましょう。以下の関連ページもご活用ください。
- 勉強法・参考書ガイド — 体系的な学習ロードマップ
- よくある質問・Q&A — 受験者の疑問を一括解決
- 過去問の頻出パターン — 用語が問題でどう問われるか確認
- 一問一答で用語を演習 — 用語の使い方を実戦形式で確認